JP4978564B2 - ガラス膜の形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電子部品の表面にガラス膜を形成するガラス膜の形成方法に関する。
一般に、フェライトコア、バリスタ等の電子部品には、その耐環境性や絶縁性を高めるため、保護膜としてガラス膜が形成される。
特許文献1には、フェライトコア等の電子部品にバレルスプレー法でガラススラリーを塗布して焼成し、電子部品表面にガラス膜を形成する技術が開示されている。特許文献1では、ガラス粉末、バインダ樹脂及び溶剤からなるガラススラリーであって、ガラススラリー中の固形成分(ガラス粉末、バインダ樹脂)の割合が高く、また、及び固形成分中におけるバインダ樹脂の割合が高いガラススラリーを用いている。このため、ガラススラリーの粘度が高くなっている。
特許第3620404号
しかしながら、特許文献1に記載のガラス膜の形成方法を用いた場合には、ガラススラリーの濃度が高く高粘度であり、またガラス粉末に対するバインダ樹脂量の割合が高く粘着力が大きいので、バレルの回転スピードが低いと、チップ同士が固着するという問題があった。また、バレルの回転スピードを高めた場合には、チップ同士の固着は無くなったが、バレルコート中にチップコーナー部のガラス塗膜が研磨されてこの部分の素地が露出し、焼成後もコーナー部にガラス膜が形成されず、チップの表面を覆う連続的なガラス膜ができないという問題があった。また、バインダ樹脂が多く、焼成過程においてバインダ樹脂が除去されることから、コーナー部以外に形成されているガラス膜中に多量のボイドが発生し、部分的にチップの素地が露出する場合がある。
そこで、本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、電子部品同士の固着を防ぎつつ、電子部品の表面に連続的なガラス膜を形成することができるガラス膜の形成方法を提供することにある。
上記の課題を解決するため、本発明のガラス膜の形成方法は、回転可能なバレル内に複数の電子部品を装入する第1工程と、バレルを回転させながら電子部品に、ガラス粉末、バインダ樹脂及び溶剤を含むガラススラリーを吹き付けて、電子部品の表面にガラス塗膜を形成する第2工程と、ガラス塗膜を焼成して、電子部品の表面にガラス膜を形成する第3工程と、を有し、ガラススラリーは、ガラス粉末及びバインダ樹脂の合計重量に対するバインダ樹脂の重量が、1重量%以上20重量%未満である。
上記構成では、バインダ樹脂の割合を減らしているため、バレル回転数を低くしても電子部品同士の固着が抑制される。また、バレルの回転数を低くできるため、電子部品が角部(コーナー部)を有するものであっても、角部におけるガラス膜の薄膜化が防止される。この理由は、電子部品の角部におけるガラス膜の露出又は薄膜化は、ガラススラリーを吹き付ける工程の際に電子部品同士がぶつかることにより発生し、バレル回転数を大きくすると増大するからである。
バレル回転数は、バレルの直径が大きくなるほど小さくすることが好ましい。これは、バレルの周速が回転数とバレル半径との積に比例することによる。好ましいバレルの周速は、0.01m/sec以上0.1m/sec以下であり、好ましくは0.01m/sec以上0.08m/sec以下、さらに好ましくは0.01m/sec以上0.06m/sec以下である。バレルの周速が速すぎると素地見え、遅すぎると膜厚ばらつきが大きくなる。
バインダ樹脂はポリビニルアルコール(PVA)及びその変性体が好ましい。バインダ樹脂が、例えばブチラール、アクリルの場合には、溶剤に水を添加することができず、防爆発性及び耐環境性が悪化するからである。エチルセルロースの場合は、溶剤に水を添加することが可能であるが、ガラスの軟化点が高くなると焼成後の膜の連続性に問題が発生する。これはエチルセルロースの熱分解温度がガラスの軟化点に比べて低く、両者の中間温度領域ではガラス塗膜の形状を保持する役割のバインダが存在しないからである。一方PVAの場合は熱分解温度が高く上記の現象が抑制され、ピンホール、オープンボイド等の無い、連続性を有するガラスコーティング層を容易に形成することが可能である。また上記の理由により使用するガラスの軟化温度が高すぎると連続したコーティング膜の形成が困難になる。コーティングに使用するガラスの軟化温度は800℃以下であることが好ましい。
ガラススラリー中のガラス粉末及びバインダ樹脂からなる固形分量は、前記ガラススラリーの重量に対して好ましくは0.1重量%以上20重量%未満であり、さらに好ましくは、0.5重量%以上10重量%以下である。このように、固形成分の割合を低くし、溶剤の割合を高めることにより、バレルの周速を下げても、電子部品同士が固着しにくくなり、電子部品の角部におけるガラス膜の露出又は薄膜化が抑制される。
溶剤は、水を含むことが好ましい。これにより、作業中の発火等の危険を低減できる。また、排気中に含まれる溶剤による環境への悪影響を減らすことができる。溶剤は水100%でもよいが、電子部品の表面と水との接触角が大きいときは、エタノール、イソプロピルアルコール(IPA)、IBA(イソブチルアルコール)等の水溶性のアルコールを一定の割合で混ぜることにより、スラリーと電子部品との濡れ性を改善することが好ましい。
ガラス粉末の軟化点は300℃以上800℃以下であることが好ましい。このように、800℃以下の軟化点をもつガラス粉末を使用することにより、バインダ樹脂の熱分解温度とガラスの軟化点までの温度領域が狭くなるか、もしくは無くなることも可能であり、焼成工程においてガラスの軟化点まで昇温する間のガラス粉層の形状を保持できるので好ましい。また、300℃以上と規定したのは、多くのガラス粉末の軟化点が300℃以上であることによる。
上記のような工法を採用することにより、ガラススラリーを吹き付ける際の電子部品の角部の露出又は薄膜化を抑制でき、平坦部の膜厚が薄くても連続的なガラス膜を形成することができる。例えば、ガラス膜の膜厚は、焼成後において0.5μm以上20μm以下、好ましくは1μm以上10μm以下である。
本発明によれば、バインダ樹脂の割合を減らしていることから、バレル回転数を低くしても電子部品同士の固着が発生せず、コーナー部のガラス塗膜の減りも抑制出来、また脱バイ時のガラス塗膜の固形分の減少も少ないので焼成後のガラス膜中のボイドの発生も防止出来るので電子部品の表面に連続的なガラス膜を形成することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、図面中、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、上下左右などの位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。さらに、図面の寸法比率は、図示の比率に限定されるものではない。また、以下の実施の形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をその実施の形態のみに限定する趣旨ではない。さらに、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、さまざまな変形が可能である。
図1は、本実施形態に係るガラス膜の形成方法において、バレルスプレー法を実施するためのバレルスプレー装置の一例を示す図である。
図1に示すバレルスプレー装置は、温風導入部3及び排気部4を備えた外側容器1内に、複数の電子部品10を封入し得るバレル(容器、槽)2を備えている。バレル2は、図中矢印A方向に回転可能に設けられており、かつ、バレル2の外部から電子部品10への温風の吹きつけが可能なように、メッシュ状の金網で形成されている。そして、バレル2の中央部にはガラススラリー吐出部となるノズル5が備えられており、ノズル5は、霧状のガラススラリーが電子部品10に向けて吹き付けられるように形成されている。
次に、図1に例示したバレルスプレー装置を用いて、電子部品の表面にガラス膜を形成する方法について説明する。
まず、図2(A)に示すような電子部品10を複数個準備し、これをメッシュ状のバレル2内に装入する(第1工程)。
次に、バレル2を矢印A方向に回転させ、電子部品10をかき混ぜながら、ノズル5よりガラススラリー6を噴霧し、さらに、温風導入部3から温風を導入して、この状態を所定時間保持する(第2工程)。すると、図2(B)に示すように、電子部品10上にガラス塗膜11aが形成される。
次に、ガラス塗膜11aを形成した電子部品10を取り出し、ガラス塗膜11aの軟化温度以上でガラス塗膜11aを焼成することによって、図2(C)に示すように、ガラス膜11bを有する電子部品10を形成する(第3工程)。ガラスの軟化点以上で焼成することによって、電子部品10の表面に緻密で高密度のガラス膜を形成することができ、ひいては耐環境性や絶縁性に優れた絶縁保護膜を有した電子部品10を形成できる。
以下に、本実施形態に係るガラス膜の形成方法の詳細について説明する。
電子部品10は、保護コート及び絶縁コートが必要なチップ型電子部品であれば特に限定はない。電子部品10として、例えば、コイル、トランス等のインダクティブデバイスのコアが挙げられる。このコアは、例えばフェライト、アルミナ、鉄などからなるものである。あるいは、電子部品10として、バリスタ、サーミスタ、コンデンサ、コイル等のセラミック積層チップ部品、Nd−Fe系金属磁石などでもよい。本実施形態では焼成温度が300℃以上のため、耐熱温度が300℃以上の電子部品が用いられる。
上記のガラス膜の形成方法に使用されるガラススラリー6は、バインダ樹脂及び溶剤にガラス粉末を混合、分散してなるスラリー状物質である。
本実施形態では、ガラススラリーは、ガラス粉末及びバインダ樹脂の合計重量に対するバインダ樹脂の重量が、1重量%以上20重量%未満である。このように、バインダ樹脂の重量比を減らしているため、バレル回転数を低くしても電子部品同士の固着が抑制される。また、バレルの回転数を低くできるため、電子部品が角部を有するものであっても、角部におけるガラス膜の薄膜化が防止される。この理由は、電子部品の角部におけるガラス膜の薄膜化及び素体の露出は、ガラススラリーを吹き付ける工程の際に電子部品同士がぶつかることにより発生し、バレル回転数を大きくすると増大するからである。
バレル回転数は、バレルの直径が大きくなるほど小さくすることが好ましい。これは、バレルの周速が回転数とバレル半径との積に比例することによる。好ましいバレルの周速は、0.01m/sec以上0.1m/sec以下であり、好ましくは0.01m/sec以上0.08m/sec以下、さらに好ましくは0.01m/sec以上0.06m/sec以下である。
ガラススラリー中のガラス粉末及びバインダ樹脂からなる固形分量は、ガラススラリーの重量に対して好ましくは0.1重量%以上20重量%未満であり、さらに好ましくは、0.5重量%以上10重量%以下である。このように、固形成分の重量比を下げ、溶剤の重量比を上げることにより、バレルの周速を下げても、電子部品同士が固着しにくくなり、電子部品の角部におけるガラス膜の露出又は薄膜化が抑制される。
ガラススラリー6の粘度は、好ましくは、0.001Pa・s以上0.01Pa・s以下であり、さらに好ましくは0.001Pa・s以上0.003Pa・s以下である。このように、ガラススラリー6の粘度を低くすることにより、バレルの周速を下げても、電子部品同士が固着しにくくなり、電子部品の角部におけるガラス膜の薄膜化及び素体の露出が抑制される。ガラススラリー6中のガラス粉末の平均粒径(メジアン径)は、例えば、0.1μm以上10μm以下である。
溶剤は、水を含むことが好ましい。これにより、作業中の発火等の危険を低減できる。また、排気中に含まれる溶剤による環境への悪影響を減らすことができる。溶剤は水100%でもよいが、電子部品の表面と水との接触角が大きいときは、エタノール、イソプロピルアルコール(IPA)、IBA(イソブチルアルコール)等の水溶性のアルコールを一定の割合で混ぜることにより、スラリーと電子部品との濡れ性を改善することが好ましい。溶剤の組成は、例えば水80%、エタノール20%である。
ガラス粉末の軟化点が300℃以上800℃以下であることが好ましい。このように、800℃以下の軟化点をもつガラス粉末を使用することにより、バインダ樹脂の熱分解温度とガラスの軟化点までの温度領域が狭くなるか、もしくは無くなることも可能であり、焼成工程においてガラスの軟化点まで昇温する間のガラス粉層の形状を保持できるので好ましい。また、300℃以上と規定したのは、多くのガラス粉末の軟化点が300℃以上であることによる。このようなガラス粉末として、例えば、ホウ珪酸鉛系ガラス、ホウ珪酸ビスマス系ガラス、ホウ珪酸亜鉛系ガラス等の非晶質ガラス粉末や結晶化ガラス粉末等が挙げられる。
バインダ樹脂はポリビニルアルコール(PVA)及びその変性体が好ましい。バインダ樹脂が、例えばブチラール、アクリルの場合には、溶剤に水を添加することができず、防爆発性及び耐環境性が悪化するからである。エチルセルロースの場合は、溶剤に水を添加することが可能であるが、ガラスの軟化点が高くなると焼成後の膜の連続性に問題が発生する。これはエチルセルロースの熱分解温度がガラスの軟化点に比べて低く、両者の中間温度領域ではガラス塗膜の形状を保持する役割のバインダが存在しないからである。一方PVAの場合は熱分解温度が高く上記の現象が抑制され、ピンホール、オープンボイド等の無い、連続性を有するガラスコーティング層を容易に形成することが可能である。また上記の理由により使用するガラスの軟化温度が高すぎると連続したコーティング膜の形成が困難になる。コーティングに使用するガラスの軟化温度は800℃以下であることが好ましい。
上記のような工法を採用することにより、ガラススラリーを吹き付ける際の電子部品の角部の露出又は薄膜化を抑制でき、平坦部の膜厚が薄くても連続的なガラス膜11bを形成することができる。例えば、ガラス膜11bの膜厚は、焼成後において1μm以上20μm以下、好ましくは2μm以上10μm以下である。
スプレー時のガラススラリー6の温度は、溶剤の組成にもよるが40℃以上100℃以下が好ましい。沸点の低い溶剤を使用する場合は、上記温度範囲内で温度を下げることが好ましい。
被処理対象である電子部品の量が少ない場合は、電子部品と比重の体積の近いボールをメディアとしてバレルに投入し、メディア及び電子部品の量を一定に保つことが好ましい。これにより、塗料のバレルへの付着を防止し、また膜厚の再現性を確保することができる。
Φ200のバレルスプレー装置で、外形が1.6×0.8×0.4mmのZnOを主組成とするバリスタチップのガラスコーティングを試みた。まず、軟化点が645℃で平均粒径が0.4μmのガラス粉末を作製し、当該ガラス粉末とポリビニルアルコール樹脂とを95:5の重量比で混合した。さらに、得られた固形成分(ガラス粉末及びポリビニルアルコールの混合物)と溶剤とを2.5:97.5の重量比で混合し、16時間ボールミルでかき混ぜた。溶剤としては、水とエタノールを8:2で混合したものを用いた。
次に、バレルスプレー装置にチップを900g投入し、チップ表面にガラス塗膜を形成した。温風温度70℃、バレル2の回転スピードは5rpm(周速0.05m/s)でスラリー吐出量、コーティング時間は適宜調整した。コーティング後にチップの固着及びコーナー部の露出は発生しなかった。得られたチップを670℃で焼成した。この結果、チップの平坦部が5μm、コーナー部が4μmの連続的なガラス膜が得られた。
実施例1におけるバレルの回転数を変化させたこと以外は、実施例1と同様の条件でガラス膜を形成した。結果を表1に示す。表1から、バレルの回転数が上がるとともにコーナー部が薄くなり、バレルの周速0.1m/sを超えるとコーナー部の露出が始まることがわかる。
Figure 0004978564
次に、バレルの大きさをΦ200からΦ300に変えて、同様にして、種々のバレルの回転数でガラス膜を形成した。結果を表2に示す。表2から、バレルの大きさを変えた場合にも、表1と同様の結果が得られていることがわかる。
Figure 0004978564
次に、バレルの大きさを変えてコーナー部の素地見えの始まる周速を調べた。結果を表3に示す。表3から、バレルの大きさにかかわらず、素地見えの始まる周速はほぼ同じであることがわかる。
Figure 0004978564
実施例1でガラススラリーのバインダ量及びバレル回転数を変えて検討を行なった。結果を表4に示す。表4から、バインダ量が1重量%以下になると、コーナー部の素地見えが発生し、また、20重量%以上になるとチップ同士が付着する不良が発生することがわかる。
Figure 0004978564
実施例1で固形分量を0.05〜30%まで変えてガラスコーティングを行った。平坦部のガラス厚が5μmになるように各固形分量でスプレー時間を調整した。結果を表5に示す。固形分量が0.1%以下ではコーナー部の素地が露出し、また20%以上ではチッフ゜固着が急激に増大することが解る。
Figure 0004978564
Φ200のバレルスプレー装置で、外形がΦ2.2×1.2mmのMnZnフェライト製のドラムコアのガラスコーティングを試みた。まず、軟化点が690℃で平均粒径が0.4μmのガラス粉末を作製し、当該ガラス粉末とポリビニルアルコール樹脂とを95:5の重量比で混合した。さらに、得られた固形成分(ガラス粉末及びポリビニルアルコールの混合物)と溶剤とを5:95の重量比で混合し、16時間ボールミルでかき混ぜた。溶剤としては、水とエタノールを8:2で混合したものを用いた。
次に、バレルスプレー装置にコアを900g投入し、チップ(コア)表面にガラス塗膜を形成した。温風温度70℃、バレル2の回転スピードは5rpm(周速0.05m/s)でスラリー吐出量、コーティング時間は適宜調整した。コーティング後にチップの固着及びコーナー部の露出は発生しなかった。得られたチップを720℃で焼成した。この結果、チップの平坦部が10μm、コーナー部が7μm、内側2〜5μmの連続的なガラス膜が得られた。
なお、上述したとおり、本発明は、上記の各実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可能である。例えば、バレルスプレー装置の構成に限定はない。また、ガラス粉末の組成、バインダ樹脂、溶剤の種類に限定はない。
本発明のガラス膜形成方法は、コイル、トランス等のインダクティブデバイスのコアや、バリスタ、サーミスタ、コンデンサ、コイルなどのセラミック積層チップ部品、金属磁石等の種々の電子部品のコーティングに利用可能である。
本実施形態に係るガラス膜の形成方法を実施するガラス膜形成装置の一例を示す図である。 本実施形態に係るガラス膜形成方法を示す工程断面図である。
符号の説明
1…外側容器、2…バレル、3…温風導入部、4…排気部、5…ノズル、6…ガラススラリー、10…電子部品、11a…ガラス塗膜、11b…ガラス膜。

Claims (4)

  1. 回転可能なバレル内に複数の電子部品を装入する第1工程と、
    前記バレルを0.01m/sec以上0.1m/sec以下の周速で回転させながら前記電子部品に、ガラス粉末、バインダ樹脂及び溶剤を含むガラススラリーを吹き付けて、前記電子部品の表面にガラス塗膜を形成する第2工程と、
    前記ガラス塗膜を焼成して、前記電子部品の表面にガラス膜を形成する第3工程と、を有し、
    前記ガラススラリーは、前記ガラス粉末及び前記バインダ樹脂の合計重量に対する前記バインダ樹脂の重量が、1重量%以上20重量%未満である、
    ガラス膜の形成方法。
  2. 前記バインダ樹脂がポリビニルアルコール及びその変成体である、
    請求項1に記載のガラス膜の形成方法
  3. 前記ガラススラリー中の前記ガラス粉末及び前記バインダ樹脂からなる固形分量が、前記ガラススラリーの重量に対して0.1重量%以上20重量%未満である、
    請求項1又は2に記載のガラス膜の形成方法。
  4. 前記ガラス粉末の軟化点が300℃以上800℃以下である、
    請求項1〜のいずれかに記載のガラス膜の形成方法。
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