JP4977418B2 - ポリ乳酸製架橋材の製造方法およびポリ乳酸製架橋材 - Google Patents
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Description
このような石油合成高分子材料の廃棄処理の問題点を解決する材料として、デンプンやポリ乳酸に代表される生分解性高分子材料が注目されてきている。生分解性高分子材料は、石油合成高分子材料に比べて、燃焼に伴う熱量が少なく、かつ自然環境での分解・再合成のサイクルが保たれる等、生態系を含む地球環境に悪影響を与えない。生分解性高分子材料のなかでも、脂肪族ポリエステル系樹脂は強度や加工性の点で石油合成高分子材料に匹敵する特性を有し、近年特に注目を浴びている素材である。
脂肪族ポリエステル系樹脂のなかでも、特にポリ乳酸は植物から供給されるデンプンから作られ、近年の大量生産によるコストダウンで他の生分解性高分子材料に比べて非常に安価になりつつある点から、現在その応用について多くの検討がなされている。
60℃という温度は自然界における気温や水温としては容易に達しない温度であるが、例えば真夏の締め切った自動車の車内や窓材などでは達し得る温度である。ゆえに、60℃以上になると軟弱になって形成された形状を維持できないという特性の著しい変化は致命的な欠陥である。
このような著しい特性の変化はポリ乳酸の結晶構造に由来している。すなわち、溶融成形後の通常の冷却スピードでは、ポリ乳酸はほとんど結晶化せず、大部分は非結晶となる。ポリ乳酸は融点が160℃と高く、結晶部分は容易に融けないが、大部分を占める非結晶部分はガラス転移温度の60℃付近で拘束が解けて動き始める。そのため、ガラス転移温度の60℃付近で極端な特性変化を生じる。
前記特許文献1では、ポリ乳酸を含む生分解性樹脂100重量部に対してロジン系化合物が3重量部から80重量部配合されている。
前記のようにロジン系化合物を配合することで、生分解樹脂は柔軟性や粘着性について改質されたと記載されているが、ポリ乳酸のガラス転移温度以上とした場合に該ポリ乳酸からなる成形体の形状維持ができなくなる程に柔らかくなる問題に関しては全く検討がなされていない。
ポリ乳酸と、ジカルボン酸誘導体あるいは/およびグリセリン誘導体を含む可塑剤と、架橋性モノマーを配合して、混練し、ポリ乳酸組成物を作製する工程と、
前記工程で得られたポリ乳酸組成物を所望の形状に成形する工程と、
前記工程で得られたポリ乳酸成形物に電離性放射線を10kGy以上200kGy以下の照射量で照射して架橋する工程とを含むことを特徴とするポリ乳酸製架橋材の製造方法を提供している。
該ポリ乳酸架橋材は、ポリ乳酸と、該ポリ乳酸100重量%に対して3重量%以上30重量%以下の割合で含まるジカルボン酸誘導体あるいは/およびグリセリン誘導体と、ポリ乳酸100重量%に対して0.5重量%以上15重量%以下の割合で添加される架橋性モノマーを含み、ゲル分率が80%以上100%以下である。
また、該ポリ乳酸製架橋材は、ポリ乳酸のガラス転移温度の60℃未満において90度曲げ試験後において広げた状態で僅かに折り目がつけられる程度の弾性復帰力を有するものである。さらに、該ポリ乳酸製架橋材は、示差走査熱量計による40℃から200℃までの熱量解析において、前記ポリ乳酸のガラス転移温度における熱吸収が無いと共に、融点付近の結晶融解に伴う熱吸収がない特性を有している。
しかし、本発明では、前記したように、ポリ乳酸を電離性放射線で照射して架橋するため、可塑剤としては電離性放射線による架橋時に架橋阻害することがなく、かつ電離性放射線に対して耐性を有する可塑剤とする必要がある。
特に、グリセリン誘導体を含む可塑剤は、ポリ乳酸に架橋性モノマーと共に配合することで、電離性放射線の照射時にポリ乳酸と架橋一体化し、可塑剤の最大の問題であるブリードを発生させない構造となることを知見した。
いずれの場合も、本発明で用いる可塑剤は、ジカルボン酸誘導体あるいは/およびグリセリン誘導体を主成分とし、これらの添加量は可塑剤100重量%に対して80重量%以上が好ましく、より好ましくは90重量%以上で、特に100重量%が好ましい。
本発明で用いるポリ乳酸としては前記のようなホモポリマーが好ましいが、乳酸モノマーまたはラクチドとそれらと共重合可能な他の成分とが共重合されたポリ乳酸コポリマーを用いても良い。コポリマーを形成する前記「他の成分」としては、例えばグリコール酸、3−ヒドロキシ酪酸、5−ヒドロキシ吉草酸もしくは6−ヒドロキシカプロン酸などに代表されるヒドロキシカルボン酸;コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、グルタル酸、デカンジカルボン酸、テレフタル酸もしくはイソフタル酸などに代表されるジカルボン酸;エチレングリコール、プロパンジオール、オクタンジオール、ドデカンジオール、グリセリン、ソルビタンもしくはポリエチレングリコールなどに代表される多価アルコール;グリコリド、ε−カプロラクトンもしくはδ−ブチロラクトンに代表されるラクトン類等が挙げられる。
なお、後述の比較例に記載しているように、ポリ乳酸に対する架橋性モノマーの添加量が1重量%未満ではほどんど架橋できなかったが、本発明者らは可塑剤の存在下では架橋性モノマーの添加量が0.5重量%でも架橋することを見いだしたものである。
一方、架橋性モノマーの添加量を15重量%以下としているのは、15重量%を超えると、実質的に架橋効果に顕著な差が出なくなるという理由からである。
例えば、ポリ乳酸以外の生分解性樹脂を配合しても良い。ポリ乳酸以外の生分解性樹脂としては、ラクトン樹脂、脂肪族ポリエステルもしくはポリビニルアルコール等の合成生分解性樹脂、またはポリヒドロキシブチレート・バリレート等の天然直鎖状ポリエステル系樹脂等の天然生分解性樹脂を挙げることができる。
また、生分解性を有する合成高分子および/または天然高分子を、溶融特性を損なわない範囲で混合してもよい。生分解性を有する合成高分子としては、酢酸セルロース、セルロースブチレート、セルロースプロピオネート、硝酸セルロース、硫酸セルロース、セルロースアセテートブチレートもしくは硝酸酢酸セルロース等のセルロースエステル、またはポリグルタミン酸、ポリアスパラギン酸もしくはポリロイシン等のポリペプチドが挙げられる。天然高分子としては、例えば澱粉として、トウモロコシ澱粉、コムギ澱粉もしくはコメ澱粉などの生澱粉、または酢酸エステル化澱粉、メチルエーテル化澱粉もしくはアミロース等の加工澱粉が挙げられる。
混練時間は可塑剤や架橋性モノマーの種類や混練時の温度によって適宜選択すればよい。また、混合順序も特に問わず、全ての成分を一度に混ぜ合わせても良いし、一部を予め混ぜ合わせ、得られた混練物に他の成分を混合しても良い。
成形方法は特に限定されず、公知の方法を用いて良い。例えば、押出成形機、圧縮成形機、真空成形機、ブロー成形機、Tダイ型成形機、射出成形機、インフレーション成形機等の公知の成形機が用いられる。
電離性放射線の照射は空気を除いた不活性雰囲気下や真空下で行うのが好ましい。電離性放射線の照射によって生成した活性種が空気中の酸素と結合して失活すると架橋効率が低下するためである。
架橋性モノマーの量によっては電離性放射線の照射量が1kGy以上10kGy未満であってもポリ乳酸の架橋は認められるが、ポリ乳酸のガラス転移温度である60℃以上の温度における強度低下を防ぐことができる程度にポリ乳酸分子を架橋するには電離性放射線の照射量が10kGy以上である。さらに、ほぼ100%のポリ乳酸を架橋するには電離性放射線の照射量が50kGy以上であることがより好ましい。そして、架橋一体化を完全に行うためには、電離性放射線の照射量が80kGy以上であることがより好ましい。
一方、電離性放射線の照射量が200kGy以下であるのは、ポリ乳酸が樹脂単独では放射線で崩壊する性質を有するため、電離性放射線の照射量が200kGyを超えると架橋とは逆に分解を進行させることになるからである。電離性放射線の照射量の上限値は150kGyであることが好ましく、100kGyであることがより好ましい。
該ポリ乳酸製架橋材は、前記ジカルボン酸誘導体あるいは/およびグリセリン誘導体を含む可塑剤がポリ乳酸100重量%に対して3重量%以上30重量%以下の割合で含まれている。さらに、前記架橋性モノマーとしてアリル基を持つモノマーが、ポリ乳酸100重量%に対して0.5重量%以上15重量%以下で添加される。
また、前記ポリ乳酸製架橋材は、ポリ乳酸とグリセリン誘導体が一体化されているものであることが好ましい。
前記のように、ポリ乳酸のガラス転移温度でる60℃における熱吸収及びポリ乳酸の融点の160℃付近で結晶融解に伴う熱吸収を発生させていないことにより、ポリ乳酸のガラス転移温度ようび融点における物性の急激な変化を発生させず、常温で適度の柔軟性を保持すると共に高温雰囲気においても形状維持力を備え、安定した物性を付与することができる。
ゲル分率が80%以上100%以下で、ポリ乳酸のガラス転移温度の60℃未満において90度曲げ試験後に折り目がつけられる程度の復帰力を有する。
また、前記ポリ乳酸製架橋材は、示差走査熱量計による40℃から200℃までの熱量解析において、前記ポリ乳酸のガラス転移温度における熱吸収が無いと共に、融点付近の結晶融解に伴う熱吸収がないことを特徴とし、温度変化に対して物性が安定している特性を有している。さらに、本発明のポリ乳酸製架橋材は前記配合とすることで透明性も有している。
また、柔軟性と形状記憶性の両方が必要となる形状記憶製品として利用することも可能である。
さらに、電離性放射線の照射量によりポリ乳酸のガラス転移温度の制御も可能であるため、製品の硬さが変わる温度も任意に選ぶことが可能であり、玩具等の用途にも応用することができる。
まず、本発明のポリ乳酸製架橋材の製造方法を説明する。
製造工程は、ポリ乳酸に、ジカルボン酸誘導体あるいは/およびグリセリン誘導体を含む可塑剤と、架橋性モノマーを配合して混練してポリ乳酸組成物を作製する工程と、
前記工程で得られたポリ乳酸組成物を所望の形状に成形する工程と、
前記工程で得られたポリ乳酸成形物に電離線放射線を10kGy以上200kGy以下で照射して架橋する工程とからなる。
前記ポリ乳酸は加熱により軟化させるか、クロロホルムやクレゾール等のポリ乳酸が溶解しえる溶液中にポリ乳酸を溶解または分散させる。
なお、架橋性モノマーは前記誘導体の添加前にポリ乳酸に添加して混合してもよい。
このようにして、ポリ乳酸と可塑剤と架橋性モノマーとを少なくとも含む組成物を調製する。
電離性放射線は、電子線加速器による電子線照射が好ましい。
放射線照射量は10kGy以上200kGy以下の範囲から架橋性モノマーの配合量等に応じて適宜選択する。特に、電離性放射線の照射後に得られるポリ乳酸製架橋財のゲル分率が実質的に100%となることを目安として照射することが好ましい。
この架橋によりポリ乳酸同士が架橋されると共に、可塑剤に含まれるグリセリン誘導体もポリ乳酸と架橋される。
即ち、ポリ乳酸とグリセリン誘導体と架橋性モノマーのみが含まれている場合は、ゲル分率が実質的に100%となることが好ましい。
一方、ポリ乳酸とグリセリン誘導体と架橋性モノマー以外の他の成分が含まれている場合は、当該他の成分がゲル分率を測定するときの溶媒であるクロロホルムに可溶か否かを判断して、下記式に基づき生分解性架橋体のゲル分率の値を補正し、ポリ乳酸とグリセリン誘導体の架橋度合いを示す補正ゲル分率が実質的に100%となることが好ましい。
補正ゲル分率(%)
={(ゲル分乾燥質量−α)/(ポリ乳酸製架橋材の乾燥質量−α−β)}×100
α;ポリ乳酸とグリセリン誘導体と架橋性モノマー以外の他の成分であって、
クロロホルムに不溶または難溶である成分の質量の総和
β;ポリ乳酸とグリセリン誘導体と架橋性モノマー以外の他の成分であって、
その際、可塑剤の添加量をポリ乳酸100重量%に対して10重量%とし、TAICの添加量をポリ乳酸100重量%に対して7質量部になるように調整した。押出品は水冷ののちにペレタイザーにてペレット化し、ポリ乳酸と可塑剤と架橋性モノマーを含むペレット状の組成物を得た。
このシートに対し、空気を除いた不活性雰囲気下で電子加速器(加速電圧10MeV、電流量12mA)により電子線を100kGy照射し、本発明のポリ乳酸製架橋材を得た。
ジカルボン酸誘導体を主成分とする可塑剤の「DAIFFATY−101」の添加量をポリ乳酸100重量%に対して20重量%としたこと以外は実施例1と同様にした。
可塑剤としてグリセリン誘導体を主成分とする可塑剤としてトリアセチルグリセリドである第八化学工業(株)製の「トリアセチン」を用いたこと以外は実施例1と同様とした。
(実施例4)
可塑剤としてグリセリン誘導体を主成分とする可塑剤としてトリアセチルグリセリドである第八化学工業(株)製の「トリアセチン」を用いたこと以外は実施例2と同様とした。
アリル系架橋性モノマーの1種であるTAICをポリ乳酸100重量%に対して0.5重量%、可塑剤として理研ビタミン(株)製のPL−019を使用し、ポリ乳酸100重量%に対して5重量%添加した。電子加速器(加速電圧2MeV)により電子線の照射量10、20、50kGyとして、本発明のポリ乳酸製架橋材を得た。その以外は前記実施例1と同一とした。
(実施例6)
可塑剤のPL−019の添加量を10重量%とし、それ以外は実施例5と同一とした。
(実施例7)
可塑剤のPL−019の添加量を20重量%とし、それ以外は実施例5と同一とした。
電子線照射を行わず、照射量をOkGyとしたこと以外は実施例1〜4と同様とした。
(比較例5、6)
可塑剤としてロジン誘導体を主成分とする荒川化学工業(株)「GP−200」を紙葉して実施例1、2と同様とした。
(比較例7、8」
可塑剤としてポリ乳酸誘導体を主成分とする荒川化学工業(株)「GP−4001」を使用したこと以外は実施例1、2と同様とした。
(比較例9)
可塑剤を配合しなかったこと以外は実施例1と同様とした。
架橋性モノマーのTAICのみを0.5重量%添加し、可塑剤を添加しなかった。その以外は実施例5〜7と同様とした。
(比較例11)
TAICを添加しないこと以外は実施例5と同様とし、可塑剤は5重量%添加した。
(比較例12)
TAICを添加しないこと以外は実施例6と同様とし、可塑剤は10重量%添加した。
(比較例13)
TAICを添加しないこと以外は実施例7と同様とし、可塑剤は20重量%添加した。
(1)ゲル分率の評価
各ポリ乳酸製架橋材の乾燥質量を正確に計ったのち、200メッシュのステンレス金網に包み、クロロホルム液の中で48時間煮沸したのちに、クロロホルムに溶解したゾル分を除いて残ったゲル分を得た。50℃で24時間乾燥して、ゲル中のクロロホルムを除去し、ゲル分の乾燥質量を測定した。得られた値をもとに下記式に基づきゲル分率を算出した。
ゲル分率(%)=(ゲル分乾燥質量/ポリ乳酸製架橋材の乾燥質量)×100
シートを幅1cm長さ15cmのスティック状にカットし、両端を手でもって曲げ角90°になるように曲げ、数秒間静止したのち手を離し、サンプルが折れたり、折れ目・折れ癖がついたりしていないか観察した。
シートを幅1cm長さ5cmのスティック状にカットし、90℃の水中に5分間浸漬して変形するか否かを観察した。
可塑剤としてジカルボン酸誘導体を主成分とする可塑剤を用いた実施例1,2では可塑剤の含有率相当分を差し引いたゲル分率となった。可塑剤としてグリセリン誘導体を主成分とする可塑剤を用いた実施例3、4ではゲル分率はほぼ100%となり、可塑剤がポリ乳酸と架橋して一体となったことが認められた。
一方、比較例1〜4は電子線照射をしなかったためゲル分率は検出限界の1%以下で架橋が認められなかった。比較例5〜8は100kGyの照射量で電子線照射をしたが、ゲル分率は検出限界の1%以下で架橋が認められなかった。可塑剤を配合しなかった比較例9はゲル分率は略100%であった。
このように、実施例1〜4はゲル分率が84%以上でガラス転移温度以上の高温環境下において形状維持力を有することが確認できる一方、比較例1〜8はガラス転移温度以上の高温環境下において形状維持力を有しないこと認められる。
これは、ポリ乳酸のガラス転移温度以上の形状維持性を評価した温水評価試験において、実施例ではいずれも形状維持が可能であったが、可塑剤を配合しない比較例9を除いて比較例1〜8は変形したことで確認できた。
比較例10〜13は架橋しなかった。比較例10ではポリ乳酸に架橋性モノマーのTAICを0.5重量%配合したが、可塑剤を配合しなかったことにより架橋しなかった。
これに対して、架橋性モノマーのTAICを0.5重量%配合し、かつ、可塑剤としてPL−019を5重量%添加した実施例5、10重量%添加した実施例6、20重量%添加した実施例7は、いずれも図1に示すように架橋できた。
前記結果より、架橋性モノマーと可塑剤の両方を添加した場合のみ架橋が発生し、添加する可塑剤の種類によっては、架橋性モノマーの添加量を0.5重量%と微量としても架橋できることが確認できた。
架橋性モノマーを配合せず、可塑剤のみを配合した比較例11〜13は当然のことながら架橋しなかった。
Claims (7)
- ポリ乳酸と、ジカルボン酸誘導体あるいは/およびグリセリン誘導体を含む可塑剤と、架橋性モノマーを配合して、混練し、ポリ乳酸組成物を作製する工程と、
前記工程で得られたポリ乳酸組成物を所望の形状に成形する工程と、
前記工程で得られたポリ乳酸成形物に電離性放射線を10kGy以上200kGy以下の照射量で照射して架橋する工程とを含むことを特徴とするポリ乳酸製架橋材の製造方法。 - 請求項1に記載の方法で製造されたポリ乳酸製架橋材。
- ポリ乳酸とグリセリン誘導体が一体架橋されている請求項2に記載のポリ乳酸製架橋材。
- 前記ジカルボン酸誘導体あるいは/およびグリセリン誘導体を含む可塑剤がポリ乳酸100重量%に対して3重量%以上30重量%以下の割合で添加される請求項2または請求項3に記載のポリ乳酸製架橋材。
- 前記架橋性モノマーとしてアリル基を持つモノマーが、ポリ乳酸100重量%に対して0.5重量%以上15重量%以下の割合で添加される請求項2乃至請求項4のいずれか1項に記載のポリ乳酸製架橋材。
- 示差走査熱量計による40℃から200℃までの熱量解析において、前記ポリ乳酸のガラス転移温度における熱吸収が無いと共に、融点付近の結晶融解に伴う熱吸収がない請求項2乃至請求項5のいずれか1項に記載のポリ乳酸製架橋材。
- ゲル分率が80%以上100%以下である請求項5または請求項6に記載のポリ乳酸製架橋材。
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