JP4976152B2 - 遊技場用管理システム - Google Patents

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Description

本発明は、告知条件を達成したときに遊技機の大当たり確率の設定情報を遊技客に告知する遊技場用管理システムに関する。
近年の遊技場においては、いわゆる設定告知イベントを行うことで遊技客を煽り、集客を図るようにしている。この設定告知イベントとは、例えば特許文献1に記載されているように、予め設定された告知条件を満たした時点でその遊技機の設定値を遊技客に告知するというものである。
特開2002−126170号公報
このようなイベントにおいては、イベントの内容をよく理解して積極的に活用しようとする遊技客と、イベントの内容を理解していない遊技客との間で遊技結果(収支)に大きな差が表れてしまうという傾向がある。このため、全ての遊技客に対して平等にサービスを提供したいと考えている遊技店側にとっては、特定の遊技客のみがイベントの恩恵を受けるのは好ましいことではなかった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、設定情報の告知イベントの恩恵を受けている遊技客に偏りが生じていないかどうかを確認することが可能な遊技場用管理システムを提供することにある。
請求項1の発明によれば、設定情報の告知イベントによる恩恵をよく受けている遊技客と、あまり受けていない遊技客とを判別することができる。設定情報の告知イベントによる恩恵をあまり受けていない遊技客に対しては、イベント内容を積極的にアピールし、設定告知条件の達成間近で遊技を止めることがないように仕向けたり、或いは設定告知条件自体を達成しやすい内容に途中で変更したりするなどの手段を講じることにより、設定告知イベントの恩恵を受けている遊技客の偏りを解消することができる。
請求項2の発明によれば、特定の遊技客の告知率を把握することができるので、遊技客の偏りの判別精度を高めることができる。
請求項3の発明によれば、複数の遊技客の設定告知率を比較することができるので、遊技客の偏りの判別精度を一層高めることができる。
以下、本発明の一実施例について図面を参照しながら説明する。
図1には、遊技場用管理システムの全体構成が概略的に示されている。図1において、遊技場内に複数台設置されたスロットマシン(遊技機に相当)1は、右側に隣接した台間メダル貸機2からメダルを借り受けて遊技を行うように構成されており、左側には会員端末3が設けられている。また、各スロットマシン1は、個々に固有の台番が付与されている。
管理装置(告知条件設定手段、告知制御手段、遊技客特定手段、遊技客別設定告知情報記憶手段、出力手段に相当)4は、スロットマシン1に係る遊技データや台間メダル貸機2による貸出高などの集計管理機能、稼動データの管理機能、会員端末3の動作を制御する機能などを備えたものである。また、管理装置4は、会員の個人データである会員データと対応付けて、各会員(遊技場の会員登録をした遊技客)の稼動データを収集した履歴データを管理する。管理装置4は、スロットマシン1、台間メダル貸機2及び会員端末3との間でのデータ信号の授受を、LAN5及びデータ中継機能を備えた周知の遊技機端末(設定告知手段に相当)6を通じて行う構成となっている。
図1中では、スロットマシン1の各構成要素について具体的な符号を付していないが、このスロットマシン1は、所定のゲーム開始操作、つまり、メダル投入口にメダルが投入された状態、若しくは投入ボタンを通じてクレジットメダルの投入を受けた状態でスタートレバーの操作が行われたときに、複数列(3列)のリールより成る可変表示装置を動作させることによりゲームを開始するものであり、各列のリールに対応したストップボタンの操作によりリールの回転が停止したときに1ゲームが終了する構成となっている。
そして、このゲーム終了時において、可変表示装置で表示される停止図柄が所定の当たり図柄になったときには、その当たり図柄により決まる当たり役(ビッグボーナス、レギュラーボーナス、小役)が発生し、その当たり役の種類に応じた枚数のメダルが受皿へ払い出される。
上記した可変表示装置で表示する停止図柄は、スタートレバーが操作されたタイミング(ゲーム開始タイミング)で行われる内部抽選の結果に応じて決まるものであり、スロットマシン1においては、内部抽選により当選した当たり役に対応したフラグ(ビッグボーナスフラグ、レギュラーボーナスフラグ、小役フラグ)を立て、そのフラグに基づいて、所謂すべり制御を含む可変表示装置の停止制御(各リールをフラグの種類に応じた当たり図柄或いは外れ図柄で停止させる制御)を行う構成となっている。
この場合、上記内部抽選により大当たりとしてのビッグボーナス及びレギュラーボーナスに当選する各確率(大当たり確率に相当)は、「設定1」〜「設定6」に対応した6段階の設定値(設定情報に相当)の中から予め選択的に設定されるものである。ビッグボーナス及びレギュラーボーナスに当選する各確率は、設定値が高くなるに従って内部抽選確率も高くなるように設定されており、「設定6」の大当たり確率が最も高く、遊技客にとって最も有利な設定値となっている。
スロットマシン1は、遊技が行われるのに応じて、少なくとも以下(1)〜(5)に示すような信号を出力する構成となっている。
(1)アウト信号(1メダル投入毎または1クレジットメダル消化毎に1パルス出力)
(2)セーフ信号(1メダル払出毎に1パルス出力)
(3)ゲーム信号(1ゲーム開始毎に1パルス出力)
(4)BIG信号(ビッグボーナス期間中にレベル信号出力)
(5)REG信号(レギュラーボーナス期間中にレベル信号出力)
これらの信号は、図1に示すデータ中継機能を備えた遊技機端末6及びLAN5を通じて管理装置4へ送信される構成となっている。
図2には、遊技機端末6の正面図が示されている。遊技機端末6には、スロットマシン1や管理装置4からの出力信号に応じて点灯/点滅が行われるランプをカバー部材で覆ったランプ部7が設けられている。そして、そのランプ部7の遊技客から見て右方向には遊技客が店員を呼び出す際に押圧して使用する呼出ボタン8が備えられており、当該遊技機端末6の中央部にはスロットマシン1から出力される信号を基にスロットマシン1の稼動データを表示するデータ表示部9が備えられている。
図3には、通常時におけるデータ表示部9の表示例が示されており、以下これについて説明する。即ち、図3において、データ表示部9では以下(1)〜(5)のような表示エリアに前記稼動データが分割されて表示される。
(1)ゲーム数表示エリア9a:ボーナス間(ボーナスがゼロの場合は営業開始後)のゲーム数と、営業開始後の累計ボーナス間ゲーム数とがデジタル表示される。尚、以降において「ゲーム数」の表記は全てボーナス間(ボーナスが発生していない期間)のゲーム数を意味する。
(2)大当たり回数表示エリア9b:本日、1日前、2日前のビッグボーナス及びレギュラーボーナスの回数と、過去最高となるビッグボーナスの回数とがデジタル表示される。
(3)ゲーム数履歴表示エリア9c:最新10回分のボーナス間ゲーム数の履歴と、現在のボーナス間ゲーム数が棒グラフで表示される。
(4)種別表示エリア9d:ゲーム数履歴と対応付けてボーナスの種別(ビッグボーナス=★、レギュラーボーナス=なし)が表示される。
(5)メッセージ表示エリア9e:管理装置4からの表示指令に応じて各種のメッセージや、後述するように「4000〜8000ゲーム到達で設定5、6告知!」等の設定値の告知条件を表示するとともに、対応するスロットマシン1が告知対象である場合は「この台は設定6です。おめでとうございます!」等の設定値の告知条件の達成時に設定値告知メッセージをスクロール表示する。
管理装置4では、この遊技機端末6を介してスロットマシン1側から送信されてくる稼動データの信号に基づいて、所定期間における設定値告知の設定が行われた回数(設定告知イベントにおいて対象となった回数)、実際に設定値告知が行われた回数がスロットマシン1毎及び設定値毎に集計される。そして、管理装置4は、集計した集計データを所定形式の設定値告知統計データ(図6参照)として表示可能となっている。
図1に戻って、会員端末3について説明を行う。会員端末3は、対応するスロットマシン1に係る稼働情報としての遊技データや種々の情報を表示するための液晶表示部10、当該スロットマシン1の稼動状態やエラー状態などを表示するための状態表示ランプ11、遊技場が発行した会員カード12が挿入されるカード挿入口13、カード排出ボタン14を備えた構成となっている。尚、液晶表示部10の画面上には、タッチパネルスイッチ15が設けられている。
会員端末3は、タッチパネルスイッチ15からの操作に応じて、テレビや会員の履歴情報などの表示を行ったり、ドリンク類注文などのサービスを受け付けたりすることが可能となっている。
次に、上記構成の作用について説明する。
設定告知イベントを開催する場合、管理者は、図4に示すように管理装置4の告知条件種別選択画面においてスロットマシン1毎或いは機種毎に何れか1つの告知条件種別を選択する。前記告知条件種別としては、以下のものが設定されている。
告知条件1:告知しない(設定値を告知しない)
告知条件2:累計ゲーム数(累計ゲーム数が所定のゲーム数に達した場合に設定値を告知する)
告知条件3:差枚数(メダルの払出枚数−メダルの投入枚数=差枚数が、所定の枚数に達した場合に設定値を告知する)
告知条件4:BIG回数(ビッグボーナスの当選回数(入賞回数)が所定の回数に達した場合に設定値を告知する)
設定告知イベントを開催する場合には、設定告知イベントの対象外となるスロットマシン1に対して告知条件1の設定を行って、設定値を告知しない設定としておく。また、設定告知イベントの対象となるスロットマシン1に対して告知条件2〜4の選択を行って、所定の告知条件を満たした場合に設定値の告知が可能な状態にしておく。告知条件2〜4までの告知条件種別の選択を行った場合、所定の告知条件となる条件数値の設定が必要となる。
図5には、スロットマシン1毎に対応した条件数値の入力画面の一例が示されている。まず、遊技場の管理者が図5に示す条件数値設定画面の「設定値」の入力欄に、各スロットマシン1に設定した設定1〜6の何れかの設定値を入力する。「設定値」の入力欄に設定値が入力されると、管理装置4は、設定値告知が行われるように設定された回数のカウントをスロットマシン1の台番及び設定値毎に設定値統計データとして記録、更新する。
次に、告知条件種別に対応した条件数値を入力する。図5に示す例では、特定機種のスロットマシン1について図4に示す告知条件種別選択画面において告知条件2(累計ゲーム数)が告知条件として選択された場合の条件数値の条件数値設定画面が示されており、この場合は、「条件数値」の入力欄に設定値告知が行われる条件となる累計ゲーム数が入力されている。例えば台番1のスロットマシン1では、累計ゲーム数が8000ゲームに到達した場合に設定値告知が行われる。
ここで、「条件数値」の入力欄に条件数値を入力した場合は、当該条件数値から告知予想時刻が自動で計算されて、「告知予想時刻」欄に表示される。図5に示す例では、遊技場の開店時間が午前9時で、1時間に600ゲームが行われることを前提条件として告知予想時刻が計算されている。尚、これらの前提条件は、図示しない前提条件設定画面にて変更できる。
そして、遊技場が開店したときは、イベント対象機種のスロットマシン1に対応する遊技機端末6のメッセージ表示エリア9eでは、図3に示すように「4000〜8000ゲーム到達で設定56告知!」の表示が行われる。これは、前述したように告知条件が累計ゲーム数によるもので、設定5、6の設定値が設定されているスロットマシン1は4000〜8000ゲーム経過した場合に、設定値告知が行われる可能性があることを遊技客に伝えることで遊技客の期待を煽るように告知メッセージが表示されている。
尚、実際には設定値が5、6のスロットマシン1に限らず、設定値が1〜4のスロットマシン1に対しても条件数値が設定され、その条件数値が満たされたときには設定値告知が行われる。
さて、来店した会員である遊技客が会員カード12を利用する場合は、会員カード12を会員端末3のカード挿入口13に挿入する。会員端末3は、会員端末3のカード挿入口13に会員カード12が挿入されると、会員カード12に記録された会員データを読み取って管理装置4に送信すると共に、初期画面を表示した状態でタッチパネルスイッチ15に対する操作を受け入れ可能な状態となる。
遊技客がスロットマシン1にメダルを投入してスタートレバーを操作すると、スロットマシン1からアウト信号が出力されると共にゲーム信号が出力されるので、管理装置4は、台番に対応してアウト数及び累計G数を計数する。また、スロットマシン1で当たり役が発生すると、メダルの払い出しに応じてセーフ信号が出力されるとともに、当たり役の種類がビッグボーナスあるいはレギュラーボーナスである場合にはBIG信号あるいはREG信号が出力されるので、管理装置4は、台番に対応してBIG回数及びREG回数を計数すると共に、メダルの差枚数(アウト−セーフ)を演算する。このようにして、管理装置4により営業開始からの各スロットマシン1の遊技データが管理される。
そして、遊技場の開店前に予め設定しておいた告知条件、つまり図5に示した例では、累計ゲーム数が条件数値を満たすと、遊技機端末6においてメッセージ表示エリア9eで「この台は設定6です。おめでとうございます!」等の設定値告知メッセージが1分間スクロール表示された後、「設定6確定!」等の文字が継続的に表示されると共にランプ部7が継続的に点滅されるようになっている。
従って、遊技客は、自分が遊技するスロットマシン1の設定値が6であることが分り、遊技に熱中するようになる。尚、上述した通り、設定値が1〜4のスロットマシン1であっても設定値告知が行われる場合があるが、そのような場合は遊技客を祝福するメッセージは表示されない。
遊技機端末6は、上述したように設定値告知メッセージを表示したときは、設定値告知メッセージを表示した旨を示す情報を管理装置4へ送信する。管理装置4は、遊技機端末6から設定値告知メッセージを表示した旨を示す情報を受信したときは、設定値告知が行われたスロットマシン1の台番に対応する設定値毎の告知回数のうち告知された告知回数を1増やすことにより設定値告知管理データを更新する。
また、管理装置4は、遊技機端末6から設定値告知メッセージを表示した旨を示す情報を受信したときは、会員端末3から受信している会員データに対応付けて設定値告知に関する各種データを記憶することにより設定告知履歴データを管理する。
さて、遊技場の管理者は、営業終了後に、スロットマシン1毎に設定値告知が適切な頻度で行われているか、特定の台番のスロットマシン1に偏って設定値告知が行われていないかを判断したい場合は、確認したい所定期間を任意で設定して管理装置4に帳票作成を指示する。管理装置4は帳票作成の指示を受けると、設定告知管理データに基づいて設定値告知統計データを作成して表示する。
図6には、所定期間に集計された設定値告知統計データの一例が示されている。図6に示す設定値告知統計データは、例えば2006年4月1日から2006年4月30日までの所定期間を任意に設定することで、一ヶ月の期間内における設定値告知統計データを管理装置4において確認することができるものである。
つまり、遊技場の店員により所定期間が設定されると、管理装置4において記録されていた所定期間内の設定告知イベントで対象となった回数(設定値告知の設定が行われた回数(設定回数))と実際に設定値告知が行われた回数(告知回数)が、スロットマシン1の台番に対応して設定値毎に表示される。これと同時に、スロットマシン1の台番毎の平均設定、合計、告知率と設定値毎の設定回数及び告知回数、合計、告知率が演算されて、表示される。
尚、本実施例においては2006年4月1日から2006年4月30日までの1ヶ月間(30日間)が設定告知イベントの開催期間であり、その期間中は営業日毎において全てのスロットマシン1が設定値告知の対象となるように告知条件が設定されている。集計期間中に設定告知イベントを開催しなかった営業日が含まれてもいいが、設定告知イベントの非開催日は集計対象から除外される。
管理装置4に示される設定値告知統計データの設定項目としては、設定値告知の設定が行われた回数(設定1〜設定6)、設定1〜設定6に対応した告知回数がスロットマシン1の台番に対応して集計され、平均設定、合計、告知率がスロットマシン1の台番に対応して算出される。
(1)設定1〜設定6:各スロットマシン1において設定値告知の設定が行われた設定値毎の回数
(2)告知回数:各スロットマシン1において実際に設定値告知が行われた設定値毎の回数
(3)平均設定:各スロットマシン1において実際に設定値告知の設定が行われた設定値の平均((1×設定1の設定回数+2×設定2の設定回数+・・・+6×設定6の設定回数)÷30)
(4)合計:各スロットマシン1における設定1〜設定6の告知回数の合計
(5)告知率:告知回数/設定回数(各スロットマシン1における設定回数に対する告知回数の合計の割合)
また、所定期間となる一ヶ月の間に、設定値告知の設定が行われた回数と告知回数の合計、告知率が設定値毎に集計される。
(6)合計:設定値告知の設定が行われた回数(設定1〜設定6)と告知回数の設定値毎の合計
(7)告知率:設定値告知の設定が行われた回数の合計に対する告知回数の合計の設定値毎の割合
ところで、上述の設定告知統計データによりスロットマシン1における設定値告知のばらつきを判断することができるものの、遊技客毎の設定値告知のばらつきを判断することはできない。つまり、設定告知イベントの恩恵を受けている遊技客が偏っていないかどうかを把握することはできない。
そこで、管理者は、設定告知イベントの恩恵を受けている遊技客が偏っていないかどうかを把握したい場合は、確認したい会員及び所定期間を任意に設定して、管理装置4に会員別設定告知履歴データの出力を指示する。管理装置4は指示を受けると、設定値告知履歴データに基づいて会員別設定告知履歴データを作成し、作成した会員別設定告知履歴データを表示する。
図7には、管理装置4に表示される会員別設定告知履歴データの一例が示されている。この図7に示す例では、会員別設定告知履歴データのタイトルとして、管理者が選択した「会員NO.」、「会員名」、管理者により任意に設定された所定期間である「期間」として、2006年5月1日〜2006年5月31日が表示されている。
データ表示部には、「開催日」に対応して、「来店」、「告知台番」、「機種」、「設定値」、「告知時刻」、「告知種別」、「条件数値」が設定されている。この例では、開催日は、5月1日〜5日、5月8日〜12日、5月22日〜26日である。
「来店」は、会員がスロットマシン1で遊技を行ったか否かを示すもので、遊技を行った場合は「○」、遊技を行わなかった場合は「−」が示されている。「告知台番」は、設定告知イベントにおいて、その会員に対して設定値告知が行われたスロットマシン1の台番を示している。「機種」は、スロットマシン1の機種を示している。「設定値」は、設定値告知において告知された設定値を示している。「告知時刻」は、設定値告知が行われた時刻を示している。「告知種別」は、設定値告知の条件として図4に示す告知条件種別選択画面で設定された告知条件種別を示している。「条件数値」は、設定値告知の条件として図5に示す条件数値設定画面で設定された条件数値を示している。尚、会員が来店していない「開催日」、又は、来店したにも関わらず設定値告知が行われなかった「開催日」に関しては、「告知台番」、「機種」、「設定値」、「告知時刻」、「告知種別」、「条件数値」の表示欄には「−」が表示される。
一方、このデータの下方には、「開催日数」、「来店日数」、「告知回数」、「告知率」が設定されている。「開催日数」は、管理者が任意で設定した「期間」における設定告知イベントの「開催日」の合計日数を示している。「来店日数」は、「来店」の合計日数を示している。「告知回数」は、設定値告知が行われた合計回数を示している。「告知率」は、特定の遊技客が来店した「来店日数」に対する当該遊技客に設定情報を告知した「告知回数」の割合を示している。図7に示す例において、「開催日数」と「来店日数」に着目して比較をしてみると、設定告知イベントが15日間開催されていて、その内13日間の設定告知イベントに参加していることから、会員No.1234の会員はかなりの常連客といえる。また、「告知率」に着目してみると、「告知率」が31%であることから、常連客ではあるが設定告知イベントをうまく活用しているとは言い難いと判断できる。従って、会員No.1234の会員に関しては、設定告知イベントの恩恵をもっと受けることが望ましいことがわかる。
ところで、図7に示す会員別設定告知履歴データは、特定の会員のみのデータであることから、他の会員のデータと比較することは判定精度の向上に有効である。このような比較用のデータを確認したい場合は、管理者は、確認したい所定期間を任意で設定して、管理装置4に会員別設定告知集計データの出力を指示する。管理装置4は指示を受けると、設定値告知履歴データに基づいて会員別設定告知集計データを作成し、作成した会員別設定告知集計データを表示する。
図8には、管理装置4が表示した会員別設定告知集計データの一例が示されている。この会員別設定告知集計データのタイトルとしては、管理者が任意で設定した所定期間である「集計期間」、「集計期間」内における設定告知イベントが開催された日数の合計を示す「開催日数」が表示されている。
このデータには、「会員No.」に対応して、「会員名」、「来店日数」、「告知回数」、「告知率」、「平均設定」が表示されている。「平均設定」とは、設定値告知において告知された設定値の平均値を示す。
図8に示す例において、「来店日数」と「告知率」に着目してみると、会員NO.「0003」の会員は「来店日数」が多く、かなりの常連客といえる。しかしながら、「告知率」が低いことから設定告知イベントを有効に活用しているとはいえない。これに対して、会員NO.「0004」、「0005」の会員は、「告知率」が高く、設定告知イベントを有効に活用しているといえる。特に会員NO.「0005」の会員は、「告知率」だけでなく「平均設定」も高いので、相当な上級遊技客であることがわかる。従って、会員NO.「0003」の会員が設定告知イベントの恩恵をもっと受けることができるように改善する必要があることがわかる。
このような実施例によれば、管理装置4は、管理者による操作に応じて会員毎の設定告知イベントにおける設定値告知の履歴を示す会員別設定告知履歴データを作成して表示するので、会員別設定告知履歴データの特に「開催日数」、「来店日数」、「告知回数」、「告知率」に着目することで、会員毎に設定告知イベントの恩恵を受けているか否かを把握することができる。従って、管理者は、設定告知イベントの恩恵をあまり受けていない会員に対して、イベント内容を積極的にアピールし、設定告知条件の達成間近で遊技を止めることがないように仕向けたり、或いは設定告知条件自体を達成しやすい内容に途中で変更したりするなどの手段を講じることにより、設定告知イベントの恩恵を受けている遊技客の偏りを解消することができる。
また、管理装置4は、管理者による操作に応じて複数の会員毎の履歴データを比較可能な会員別設定告知集計データを表示するので、会員別設定告知集計データの特に「告知率」、「平均設定」に着目することで、他の会員と比較して設定告知イベントの恩恵を受けているか否かをより的確に把握することができる。
本発明は、上記実施例に限定されることなく、次のように変形または拡張できる。
会員別設定告知履歴データ、会員別設定告知集計データにおいて告知率が所定値以下の遊技客に対しては、会員端末3を介して設定告知イベントの内容を積極的にアピールするのが望ましい。具体的には、会員カード12が挿入された時点で、設定告知イベントの内容を詳細に説明した画面を表示するとよい。
設定値告知の告知条件を営業途中で変更可能とし、会員別設定告知履歴データ、会員別設定告知集計データにおいて告知率が低い遊技客に対しては告知条件を達成し易い条件に途中変更するといったサービスも可能である。
遊技機端末6を告知手段としたが、会員端末3に告知手段としての機能を備えることもできる。或いは、スロットマシン1自体に告知手段を備えることも可能である。
管理装置4側で告知条件を設定するようにしたが、遊技機端末6側で告知条件を設定するようにしてもよい。この場合は、遊技機端末6側で設定した告知条件を管理装置4側へ送信することになる。
会員カード12を媒体として遊技客を特定するようにしたが、これに限られない。例えば、遊技客の生体情報(指紋、声紋など)に基づいて遊技客を特定するようにしてもよい。
設定告知イベントの恩恵をあまり受けていない会員を対象にして設定告知イベントの恩恵を受けやすい状況をつくるようにしたが、会員に限定せずに遊技客全員のデータを管理装置4に管理して、設定告知イベントの恩恵をあまり受けていない遊技客に対して設定告知イベントの恩恵を受け易い状況をつくってもよい。
管理装置4に対して設定値を手入力するようにしたが、スロットマシン1が設定値を出力するように構成すれば、人手を介さずスロットマシン1から管理装置4へ直接的に設定値を入力することができる。
遊技機端末6をスロットマシン1と別体で設けたが、スロットマシン1と一体的に設けてもよい。
スロットマシン1以外に、パチンコ遊技機やパロット遊技機など、各遊技機毎の所定の設定により出玉率を変更可能なあらゆる遊技機に適用することができる。この場合、パチンコ遊技機に適用した場合の設定情報としては、いわゆるセブン機タイプの大当たり確率の設定情報だけでなく、釘調整の状態に関する情報(釘調整が甘い、もしくは辛い)を含んでもよい。
本発明の一実施例におけるシステム全体を示す概略図 遊技機端末の正面図 遊技機端末のデータ表示部の正面図 管理装置の告知条件種別選択画面を示す図 管理装置の条件数値設定画面を示す図 管理装置の設定値告知統計データを示す図 管理装置の会員別設定告知履歴データを示す図 管理装置の会員別設定告知集計データを示す図
符号の説明
図面中、1はスロットマシン(遊技機)、4は管理装置(告知条件設定手段、告知制御手段、遊技客特定手段、遊技客別設定告知情報記憶手段、出力手段)、6は遊技機端末(設定告知手段)を示す。

Claims (1)

  1. スロットマシンに対応して設けられ、当該スロットマシンの大当たり確率の設定情報を遊技客に告知するための設定告知手段と、
    遊技客に設定情報を告知するか否かを判定するための告知条件をスロットマシンの稼動データに対して設定する告知条件設定手段と、
    前記スロットマシンの稼動データが前記告知条件を達成したときに、前記設定告知手段を作動させて設定情報を遊技客に告知する告知制御手段と、
    前記スロットマシン毎に対応して設けられ、当該スロットマシンで遊技している遊技客を特定するための遊技客特定手段とが設けられ、前記スロットマシンの稼動データが前記告知条件を達成したときに、前記設定情報を遊技客に告知する設定告知イベントを開催する遊技場の管理システムにおいて、
    前記スロットマシンの稼動データが前記告知条件を達成したときに、当該スロットマシンに対応する遊技客特定手段により特定される遊技客の情報と、当該スロットマシンの識別情報と、当該スロットマシンの設定情報とを対応付けた遊技客別設定告知情報を記憶する遊技客別設定告知情報記憶手段と、
    前記遊技客別設定告知情報を出力する出力手段とを備え
    前記出力手段は、前記遊技客別設定告知情報に基づいて、前記遊技客の情報と、前記設定告知イベントの開催日数と、当該遊技客の来店日数と、当該遊技客に設定情報を告知した告知回数と、当該遊技客の来店日数に対する当該告知回数の割合を示す告知率とを含む遊技客別設定告知履歴データを作成し、表示することを特徴とする遊技場用管理システム。
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