次に、本発明に係る実施の形態を図面を参照しながら説明する。但し、図面は専ら解説のためのものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
図1に示す携帯電話機は、本発明に係る携帯機器及び携帯通信機器の実施の形態の一例であり、インターネットなどに接続してウェブサイトを閲覧する機能や電子メールなどを作成して送受信する機能等を備えた折り畳み型携帯電話機100である。
図1(a)は携帯電話機100の使用時の外観図であり、メイン表示部122を有する表示部120と、サブ表示部142を設けたヒンジ部140と、データ入力などの操作を行う操作部160とから構成されている。
表示部120と操作部160とは、ヒンジ部140を介して接続されており、ヒンジ部140を軸にして回動し開閉自在である。また、図1(b)は携帯電話機100の未使用(閉じた)時の状態の外観図であり、ヒンジ部140を軸にして表示部120と操作部160とが重合するように折り畳まれた状態となる。
表示部120は、第1の表示領域としてメール作成画面やウェブブラウザなどが表示されるメイン表示部122と、通話用のスピーカ108などを有し、ヒンジ部140を介して操作部160と回動可能な状態で接続されている。
ヒンジ部140は、アプリケーションソフトウェア(タスク)などに対応付けされたアイコン(ICON)やデータ等を表示するサブ表示部142が設けられ、表示部120と操作部160とを回動可能な状態に接続する。また、サブ表示部142は、未使用時(表示部120と操作部160とが重合した状態となるように折り畳まれた場合)においても表示内容を外部から見ることができるような位置に設けられている(図1(b)参照)。
操作部160は、テンキー、マナーボタン、メモボタン、通話ボタン、クリアボタン、終話ボタンなどの入力/通話キー162と、メイン表示部122/サブ表示部142の画面上におけるカーソル等の上下左右の移動、スクロール、操作確定・実行、データ範囲の指定等を行う操作キー164と、通話用のマイク108などを有し、ヒンジ部140を介して表示部120と回動可能な状態に接続されている。
図1で説明した携帯電話機100は、図2のブロック図に示すような内部構成となっており、アンテナ101と、通話用スピーカ104と、機器用スピーカ106と、通話用マイク108と、デュプレクサ(Duplexer)111と、受信部(RX)112と、送信部(TX)113と、DSP(DigitalSignal Processor)114と、制御部115と、RAM(Random Access Memory)116と、ROM(Read Only Memory)117と、操作部160と、メイン表示部122と、サブ表示部142とから構成され、更に、撮像制御部118と、カメラ119と、アンテナ102、近距離無線通信部104とを備えた構成となっている。
アンテナ101は、デュプレクサ111と接続されており、受信したデータをデュプレクサ111に送り、デュプレクサ111からの送信データを送出する。
デュプレクサ(Duplexer)111は、アンテナ101及び受信部(RX)112と送信部(TX)113と接続され、アンテナ101からの受信電波を受信部(RX)112へ送り、送信部(TX)113からの送信信号をアンテナ101に送出する。
受信部(RX)112は、一方をデュプレクサ111、他方をDSP114と接続され、デュプレクサ111からの受信信号を復調してDSP114へ送る。又、送信部(TX)113は、一方をデュプレクサ111、他方をDSP114と接続され、DPS114からの送信信号を変調してデュプレクサ111へ送る。
通話用スピーカ104及び機器用スピーカ106は、DSP114と接続され、DPS114で処理された音声信号を出力する。また、通話用マイク106は、DSP114と接続され、入力された音声を処理するためにDPS114に送る。
DSP(Digital Signal Processor)114は、送信部(TX)113、受信部(RX)112、通話用スピーカ104及び機器用スピーカ106、通話用マイク106、制御部115と接続されており、制御部115の制御に従い、マイク108からの音声入力や受信部(RX)112からの受信信号を処理して通話用スピーカ104へ送出したり、制御部115からのデータ等を処理して送信部(TX)113や機器用スピーカ106へ出力する。
制御部115は、DSP114、操作部160、RAM116、ROM117、メイン表示部122、サブ表示部142、撮像制御部118と、近距離無線通信部104と接続されており、ROM117(やRAM116)に存在する制御プログラムに従って接続している各部の制御を行う。
RAM(Random Access Memory)116は、制御部115と接続され、複数のアプリケーションソフトウェア(タスク)の並列処理を行うことが可能であり、制御部115に従ってデータの処理を行い、メイン表示部122やサブ表示部142に表示するアプリケーションソフトウェア(タスク)の切り替え処理などが行われる。尚、タスクは、アプリケーションソフトウェアに限らず、例えば、通話情報(積算通話量等)や発信履歴など機器に表示される画面をアイコンとして生成することができる。
ROM(Read Only Memory)117は、制御部115と接続され、機器を制御するための制御プログラム(Operating System)や識別情報(電話番号、機器番号など)、複数のアプリケーションソフトウェア(タスク)やアイコンの画像データなどが記憶されており、制御部115の制御に応じて必要な情報(データ)やプログラムが適宜RAM116などに送られる。
操作部160は、制御部115と接続され、入力/通話キー162及び操作キー164(図1(a)参照)により、制御部115を介して文字入力/通話や表示切替などの操作指示を行う。
メイン表示部122は、制御部115に接続され、第1の表示領域として制御部115からの指示に従い、メール作成画面やウェブブラウザなどのアプリケーションソフトウェア(タスク)の表示を行う。
サブ表示部142は、制御部115に接続され、第2の表示領域として制御部115からの指示に従い、メイン表示部122で表示しているアプリケーションソフトウェア(タスク)などに対応付けて生成されたアイコン(ICON)やデータ等を表示する。また、機器が未使用状態(閉じた状態)である時には、図1(c)の表示例のように、電波の電界強度レベル(同図サブ表示部142a)、バッテリの残容量(同図サブ表示部142b)、時刻情報(同図サブ表示部142c)、機器の設定(マナーモードのオン/オフなど)情報(同図サブ表示部142d)、データ保存(スタック)の有無(同図サブ表示部142e)などの機器状態をアイコン(ICON)等で表示する。更に、図1(c)のサブ表示部142fのように、これら機器状態を示すアイコンを適宜組み合わせて表示することが可能であることは勿論である。
アンテナ102は、近距離無線通信部104と接続され、赤外線通信(IrDA)やブルートゥース(Bluetooth)のような近距離無線通信の電波を送受信する。
近距離無線通信部104は、一方をアンテナ102、他方を制御部115と接続され、例えば、ブルートゥース(Bluetooth)仕様に準拠しているノートパソコンやPDA(Personal Digital Assistance)、他の携帯電話機などとケーブルを使わずに接続し、音声やデータの送受信を行う。
撮像制御部118は、一方をカメラ119、他方を制御部115と接続し、カメラ119からの撮像データを取り込み、制御部115を介してメイン表示部112(サブ表示部142)へ表示させたり、RAM116などに記憶するなどの撮像データ処理を行う。
カメラ119は、撮像制御部118と接続され、撮影した映像(画像)を撮像制御部118に送る。
次に、図1及び図2に示した携帯電話機100において、メイン表示部122の表示画面とサブ表示部142に表示されるアイコンとの関係を説明する。
サブ表示部142に表示されるアイコンは、[1]ポインタ型、[2]コピー型、[3]縮小型に大別される。
[1]ポインタ型アイコンポインタ型アイコンは、図3に略示的に示すように、メイン表示部122で表示しているタスクの処理を継続したままの状態で対応付けされて生成されるアイコンである。ポインタ型アイコンを選択した場合には、このアイコンに対応したタスクの最新状態を復元してメイン表示部122に表示するものである。
図4は、ポインタ型アイコンを用いた場合のメイン表示部122とサブ表示部142の表示状態と、メモリ内の状態との関係を略示的に示した図であり、メモリ内のメイン領域122aにはメイン表示部122で表示されているタスクが実行され、サブ領域142aには処理を継続している状態の別タスクが格納され、サブ表示部142にポインタ型のアイコンとして表示される。
まず、図4(a)において、現在タスク「A」を実行しており、メイン表示部122にはタスク「A」が表示されている。また、サブ表示部142には何も表示されていない状態であるとする。
ここで、タスク「A」の処理を継続したまま別タスク「B」に切り替える場合、操作キー164などにより所定の操作を行って、タスク「B」を起動すると、タスク「A」に対応するポインタ型のアイコン10が自動又は手動で生成され、アイコン10がサブ表示部142に表示される。このとき、メモリ内は、メイン表示部122に対応したメイン領域122aで処理しているタスク「A」をサブ領域142aに切り替えてポインタPによりタスク「A」の管理を行う。
一方、図4(b)に示すように、起動したタスク「B」は、メイン領域122aで処理を開始し、メイン表示部122にはタスク「B」が表示される。このとき、メモリ内のサブ領域142aではタスク「A」の処理が継続して行われており、その最新の状態「A(1)」・・・・「A(n)」をポインタPにより管理している。
ここで、タスク「B」を終了(又は中止や中断)させると、図4(c)に示すように、現在メイン領域122aで実行されているタスク「B」からタスク「A」へ自動的に切り替えが行われ、メイン領域122aにはポインタPにより管理されているタスク「A」の最新状態「A(8)」が復元され、メイン表示部122にタスク「A」の最新状態「A(8)」が表示される。これと同時にサブ表示部142(及びサブ領域142a)からはアイコン10(タスク「A」)を消滅させる。尚、アイコン10は消滅しないようにすることも可能である。
タスクの自動切り替えは、上述のように直前に起動していたタスクへ切り替えたり、予め若しくは任意に決めたタスクに切り替えることもできる。
また、タスク「B」を終了(又は中止や中断)させる場合、操作キー164などによる所定の操作でメイン表示部122→サブ表示部142へ切り替え、タスク「A」のアイコン10(任意のアイコン10)を選択することによりタスク「B」→タスク「A]へ切り替えるようしてもよい。
[2]コピー型コピー型アイコンは、図5に略示的に示すように、メイン表示部122で表示しているタスクを中断又は停止した状態のとき、または初期状態をそのまま保持(コピー)した状態に対応付けて生成されるアイコンである。コピー型アイコンを選択した場合には、このアイコンに対応したタスクを中断又は停止した状態、若しくは初期状態で復元してメイン表示部122に表示するものである。
図6は、コピー型アイコンを用いた場合のメイン表示部122とサブ表示部142の表示状態と、メモリ内の状態との関係を略示的に示した図であり、メモリ内のメイン領域122aにはメイン表示部122で表示されているタスクが実行され、サブ領域142aには処理を中断(停止)又は初期状態の別タスクが格納され、サブ表示部142にコピー型のアイコンとして表示される。
まず、図6(a)において、現在タスク「A」を実行しており、メイン表示部122にはタスク「A」が表示されている。また、サブ表示部142には何も表示されていない状態であるとする。
ここで、タスク「A」の処理を中断(停止)して別タスク「B」に切り替える場合、操作キー164などにより所定の操作を行いタスク「B」を起動すると、タスク「A」に対応するコピー型のアイコン10が自動又は手動で生成され、アイコン10がサブ表示部142に表示される。このとき、メモリ内は、メイン表示部122に対応したメイン領域122aで処理しているタスク「A」の処理を中断(停止)状態又は初期状態でサブ領域124aに切り替えてポインタPによりタスク「A」を中断(停止)した状態又は初期状態で起動するように管理する。
一方、図6(b)に示すように、起動したタスク「B」は、メイン領域122aで処理を開始し、メイン表示部122にはタスク「B」が表示される。このとき、メモリ内のサブ領域142aではタスク「A」の処理が中断(停止)した状態(初期状態)「A(1)」のままである。
ここで、タスク「B」を終了(又は中止や中断)させると、図6(c)に示すように、現在メイン領域122aで実行されているタスク「B」からタスク「A」へ自動的に切り替えが行われ、メイン領域122aにはポインタPにより管理されているタスク「A」の処理を中断(停止)したときの状態「A(1)」を復元し、メイン表示部122にタスク「A(1)」の状態が表示され、サブ表示部142(及びサブ領域142a)からアイコン10を消滅させる。尚、アイコン10は消滅しないようにすることも可能である。
タスクの自動切り替えは、上述のように直前に起動していたタスクへ切り替えたり、予め若しくは任意に決めたタスクに切り替えることもできる。
更に、タスク「B」を終了(又は中止や中断)させる場合、操作キー164などによる所定の操作でメイン表示部122→サブ表示部142へ切り替え、タスク「A」のアイコン10(任意のアイコン10)を選択することによりタスク「B」→タスク「A]へ切り替えるようしてもよい。
[3]縮小型アイコン縮小型アイコンは、図7に略示的に示すように、メイン表示部122で表示しているタスクの表示画面をそのまま縮小して生成されるアイコンであり、上述したポインタ型アイコンと同様にタスクの最新状態を復元してメイン表示部122に表示する(縮小ポインタ型)ことも可能であり、コピー型アイコンと同じくタスクを中断(又は停止)したときの状態、若しくは初期状態に復元してメイン表示部122に表示する(縮小コピー型)ことも可能である。
また、サブ表示部142に表示されるアイコンは、テレビのPinP(Picture in Picture)機能による子画面のように、タスクの状態変化に追従してアイコンの表示状態を変化させるようにすれば、アイコンのままでタスクの表示状態を確認することが可能となる。
図8は、縮小型アイコンを用いた場合のメイン表示部122とサブ表示部142の表示状態と、メモリ内の状態との関係を略示的に示した図であり、メモリ内のメイン領域122aにはメイン表示部122で表示されているタスクが実行され、サブ領域142aには処理を継続している状態、処理を中断(停止)した状態又は初期状態の別タスクが格納され、サブ表示部142にコピー型のアイコンとして表示される。
まず、図8(a)において、現在タスク「A」を実行しており、メイン表示部122にはタスク「A」が表示されている。また、サブ表示部142には何も表示されていない状態であるとする。
ここで、タスク「A」の処理を継続したまま別タスク「B」に切り替える場合、操作キー164などにより所定の操作を行って、タスク「B」を起動すると、タスク「A」に対応し、且つ、表示している状態の画面の解像度を低くして縮小された縮小型のアイコン10が自動又は手動で生成され、アイコン10がサブ表示部142に表示される。このとき、メモリ内は、メイン表示部122に対応したメイン領域122aで処理しているタスク「A」をサブ領域142aに切り替えてポインタPによりタスク「A」の管理を行う。
一方、図8(b)に示すように、起動したタスク「B」は、メイン領域122aで処理を開始し、メイン表示部122にはタスク「B」が表示される。このとき、メモリ内のサブ領域142aではタスク「A」の処理が継続して行われており、その最新の状態「A(1)」・・・・「A(n)」をポインタPにより管理している。
ここで、タスク「B」を終了(又は中止や中断)させると、図8(c)に示すように、現在メイン領域122aで実行されているタスク「B」からタスク「A」にへ動的に切り替えが行われ、メイン領域122aにはポインタPにより管理されているタスク「A」の最新状態「A(8)」が復元され、メイン表示部122にタスク「A」の最新状態「A(8)」が表示される。これと同時にサブ表示部142(及びサブ領域142a)からはアイコン10(タスク「A」)を消滅させる。尚、アイコン10は消滅しないようにすることも可能である。
タスクの自動切り替えは、上述のように直前に起動していたタスクへ切り替えたり、予め若しくは任意に決めたタスクに切り替えることもできる。
更に、タスク「B」を終了(又は中止や中断)させる場合、操作キー164などによる所定の操作でメイン表示部122→サブ表示部142へ切り替え、タスク「A」のアイコン10(任意のアイコン10)を選択することによりタスク「B」→タスク「A]へ切り替えるようしてもよい。
また、メイン表示部122→サブ表示部142への切り替えを行わず、例えば、操作キー164の”ジョグダイアル(スクロールキー)”と入力/通話キー162の”*”を同時に押すというような特殊な操作によりサブ表示部142のアイコン10を選択できるようにしてもよい。
上述の縮小型アイコンについての説明は、[1]ポインタ型アイコンと同様にアイコンに対応するタスクの最新状態をメイン表示部122に表示(復元)する縮小ポインタ型アイコンについて述べたものであるが、アイコンに対応するタスクを中断(停止)した状態または初期状態でメイン表示部122に表示(復元)する[2]コピー型アイコンと同様の動作を行う縮小コピー型のアイコンを生成することも可能である。
上述したポインタ型/コピー型/縮小型のアイコンにより複数のアプリケーションソフトウェア(タスク)を切り替えながら携帯電話機100を使用する場合の具体的な動作の一例として図9に示すフローチャートを参照しながら説明する。
携帯電話機100の動作は、電源が入った時点で開始され、電源が切れた時点で無条件に終了となる。また、電子メールの作成及び送受信、インターネットへのアクセス及びブラウジング、ゲーム、カメラ撮影モード、通話モード、音楽再生などの機能をアプリケーションソフトウェア(タスク)として備え、複数のアプリケーションソフトウェア(タスク)を並行処理することができると共に、各アプリケーションソフトウェア(タスク)をアイコン化して切り替えながら使用することができる。
まず、表示部120と操作部160が折り畳まれて閉じた状態の携帯電話機100を操作可能な状態に開くとメイン表示部122とサブ表示部142は同時に閲覧可能な状態(図1(a)参照)となり、初期設定されているトップ画面が表示される(ST100)。そして、操作部160の入力/通話キー162や操作キー164で所定の操作を行いアプリケーションソフトウェア、例えば、インターネットにアクセスする場合にはウェブブラウザを起動すると、メイン表示部122にウェブブラウザが表示され、処理や操作に伴って随時メイン表示部122の表示内容が更新される(ST101、102)。
ウェブブラウザなどのアプリケーションソフトウェアが起動した時に、アイコンの生成が自動生成モードであるか否かを判別する(ST103)。
アイコンを自動生成する場合は、RAM116やROM117から所定のデータを呼び出してアイコン10(ウェブブラウザ用)を生成する、若しくはメイン表示部142の画面を縮小したアイコン10(ウェブブラウザ用)を生成し、サブ表示部142に表示する(ST104、105)。
アイコンを自動生成しない場合は、次に、アイコンを手動で生成するか否かを選択する(ST106)。
アイコンを手動生成する場合は、操作キー164などで所定の操作を行い、上述と同様にRAM116やROM117から所定のデータを呼び出してアイコン10(ウェブブラウザ用)を生成する、若しくはメイン表示部142の画面を縮小したアイコン10を縮小してアイコン10(ウェブブラウザ用)を生成し、サブ表示部142に表示する(ST104、105)。アイコンを手動生成しない場合は、そのままアプリケーションソフトウェア(この場合はウェブブラウザ)の処理に移る。
続いて、他のアプリケーションソフトウェア、例えば、電子メール作成のアプリケーションソフトウェアなどを起動する場合、既にサブ表示部142に起動しようとしているアプリケーションソフトウェアのアイコン10が生成されているか否かを判別する(ST108)。この場合、電子メール作成のアプリケーションソフトウェアのアイコンがサブ表示部142に表示(存在)しているか否かを判別する。
サブ表示部142にアイコン10(電子メール作成用)が表示(生成)されている(=起動中である)場合、アイコン10に対応するアプリケーションソフトウェア、この場合は電子メール作成ソフトウェアに切り替えを行って、メイン表示部142にメール作成画面を表示し、操作や処理に伴い随時表示内容の更新が行われる(ST108→ST110、111→ST102・・・)。
サブ表示部142にアイコン(電子メール作成用)が表示(生成)されていない場合、起動要求した(他の)アプリケーションソフトウェア(電子メール作成ソフト)が、アイコン自動生成モードか否かを判別する(ST103)。
アイコンを自動生成する場合は、RAM116やROM117から所定のデータを呼び出してアイコン10(電子メール作成用)を生成する、若しくはメイン表示部142の画面を縮小したアイコン10(電子メール作成用)を生成し、サブ表示部142に表示する(ST103、ST104、105)。
アイコンを自動生成しない場合、引き続いて、アイコンを手動で生成するか否かを選択する(ST106)。
そして、アイコンを手動で生成する場合は、操作キー164などで所定の操作を行い、上述と同様にRAM116やROM117から所定のデータを呼び出してアイコン10(電子メール作成用)を生成する、若しくはメイン表示部142の画面を縮小したアイコン10(電子メール作成用)を生成し、サブ表示部142に表示する(ST104、105)。アイコンを手動生成しない場合は、そのままアプリケーションソフトウェア(この場合は電子メール作成)の処理に移る。
そして、現在メイン表示部122で表示しているアプリケーションソフトウェア(電子メール作成)で処理を行い、アプリケーションソフトウェア(電子メール作成)の処理を終了するか否かを選択する(ST109)。
処理を終了しない場合は、このアプリケーションソフトウェア(電子メール作成)の操作を継続する(ST109→ST102・・・)。
処理を終了する場合は、アプリケーションソフトウェア(電子メール作成用)のアイコン10がサブ表示部142に存在(表示)しているか否かを判別する(ST109→ST112)。
サブ表示部142にアイコンが存在している場合は、次に、アイコンをサブ表示部142から消滅するか否かを選択する(ST114)。
アイコンを消滅させる場合は、自動消滅又は手動消滅かを判別する(ST115)。そして、自動、若しくは、所定のキー操作などによりサブ表示部142(及びメモリのサブ領域142a)からアイコン10(及びメモリ内のデータ)を消去する(ST116)。もし、アイコンを消滅させない場合は、サブ表示部142(及びメモリのサブ領域142a)にアイコン10(電子メール作成用)を残しておく。
サブ表示部142にアイコンが存在していない場合は、現在起動中のアプリケーションソフトウェアが他に存在しているか否かを判別する(ST112→ST113)。
他に起動中のアプリケーションソフトウェアがある場合は、このアプリケーションソフトウェアに切り替え、メイン表示部142に表示し、処理を継続する(ST113→ST102→・・・)。
他に起動中のアプリケーションソフトウェアがない場合は、メイン表示部122へ切り替え、初期設定されているトップ画面を表示する(ST115→ST113→ST100)。
続いて、図10〜13を参照しながら図9に示した動作フローに基づいて携帯電話機100を使用した場合の具体的な使用例を説明する。
図10に示す携帯電話機100には、メイン表示部122に「音楽再生画面」122aが表示され、音楽データの再生処理が行われており、サブ表示部142には複数のアイコン10が表示されている状態である。
サブ表示部142に表示されているアイコン10は、上段の一番左から、トップ(初期)画面10a、インターネット接続用のアイコン10b、Java(R)プログラム実行用のアイコン10c、電子メール用のアイコン10d、カメラ119操作用のアイコン10eが予め設定され、サブ表示部142に表示するアイコンとしてサブ表示部142に常時表示され、下段にはメイン表示部122で表示中又は処理継続中のアクティブなアプリケーションソフトウェアのアイコンを表示し、図10では音楽用のアイコン10fが表示されている。
サブ表示部142(の上段)に常時表示されるアイコン10a〜10eは、コピー型アイコンであり、このアイコンを選択すると常に各アプリケーションソフトウェアの初期設定されている画面がメイン表示部122に表示される。
一方、サブ表示部142(の下段)に表示されるアイコンは、コピー型/ポインタ型/縮小型(縮小コピー型、縮小ポインタ型)を問わず、コピー型(及び縮小コピー型)であれば手動で表示/消去を選択し、ポインタ型(及び縮小ポインタ型)であればそれぞれのアプリケーションソフトウェアの開始/終了に従い自動的に表示/消去される。
例えば、図10に示すように携帯電話機100で音楽を視聴している状態であれば、音楽再生ソフトウェアが起動しており、メイン表示部122に「音楽再生画面」122aが表示され、サブ表示部142には手動若しくは自動で生成された「音」アイコン10fが表示される。
このような状態のときに、電話がかかってくると、音楽再生ソフトウェアから通話ソフトウェアに自動的に(又は入力/通話キー162を操作すると)切り替り、図11に示すように、メイン表示部122は相手先の電話番号や通話時間などを表示する「通話データ画面」122bに切り替わり、メモリのメイン領域の音楽再生ソフトはサブ領域に遷移して、音楽再生を継続又は一時停止する。また、通話ソフトウェアが起動すると同時にサブ表示部142には、通話中を示す「話」アイコン10g(ポインタ型)が自動的に生成される。
また、図11の通話中の状態でインターネットに接続することも可能であり、例えば、レストランの検索をするウェブサイトにアクセスしたい場合、操作部160の入力/通話キー162や操作キー164で所定の操作によりメイン表示部122からサブ表示部142へ切り替えを行い、サブ表示部142の上段の「i」アイコン10bを選択する。
「i」アイコン10bが選択されると、ネット接続ソフトウェアが起動してウェブブラウザがメイン画面122に表示される。そして、インターネットにアクセスし、図12に示すように所望のウェブサイトを検索して「レストラン検索画面」122cがメイン画面122に表示される。このとき、メモリのメイン領域の通話ソフトウェアはサブ領域に遷移して、通話処理を継続する。また、ネット接続ソフトウェアが起動すると同時にサブ表示部142には、「Net」アイコン10h(ポインタ型)が自動的に生成される。
そして、「レストラン検索画面」122cで、例えば、駅名、予算、料理の種類などを入力し、該当のレストランの情報(店の電話番号や地図)をメイン表示部122に表示する。
このときに、操作部160の入力/通話キー162や操作キー164で所定の操作を行ってこの表示画面をコピー型(縮小コピー型)のアイコン10Hとして作成してサブ表示部142に表示するようにしても良いし、ネット接続ソフトウェアが終了する際に「Net」アイコン10h(ポインタ型)と置き換えて表示画面を保存しておくことも可能である。なお、ネット接続ソフトウェアのアイコン10hは所定の時間が経つと自動的に消滅するようにしてもよい。
更に、図12の「レストラン検索画面」122cで検索した情報(表示画面)を電子メールで送信したい場合には、操作部160の入力/通話キー162や操作キー164で所定の操作によりメイン表示部122からサブ表示部142へ切り替えを行い、サブ表示部142の上段の「メ」アイコン10dを選択する。
「メ」アイコン10dが選択されると、電子メール作成ソフトウェアが起動し、図13に示すような「新規メールの作成画面」122dがメイン画面122に表示され、同時にサブ表示部142には、「新」アイコン10i(ポインタ型)が自動的に生成される。
そして、題名、宛先、本文など所定事項を操作部160の入力/通話キー162や操作キー164で入力したり、アイコン10Hを添付データとして電子メールを作成し、送信又は保存すると、サブ表示部142の「新」アイコン10iは自動的に消滅する(図12の表示状態となる)。
引き続いて、インターネット接続を終了させ(図11参照)、通話を終了すると、サブ表示部142の「Net」アイコン10h、「話」アイコン10gは自動的に消滅して音楽再生を自動又は手動で再開する(図10の表示状態となる)。
このとき、「音」アイコン10fがポインタ型アイコンであれば、音楽再生を継続した状態であり、通話終了後に自動又は手動で音楽再生ソフトウェアが再開されると、再開前の状態から一定時間経過した状態で音楽再生される。「音」アイコン10fがコピー型アイコンであれば、音楽再生を一時停止した状態であり、通話終了後に自動又は手動で音楽再生ソフトウェアが再開されると、再開前に停止した時点から音楽再生が行われる。尚、ポインタ型、コピー型を問わず、音楽再生ソフトウェアが再開されると、メイン表示部122には音楽再生用の画面表示に切り替わる。
なお、各アプリケーションソフトウェアを順次終了させていく場合、図9の動作フローに従えば、メイン表示部122はトップ(初期)画面が表示されることになるが、上述のように最近使ったアプリケーションソフトウェアを表示する処理とするならば「レストラン検索画面」122c(図12参照)がメイン表示部122に表示され、データの更新が一番頻繁なアプリケーションソフトウェアとするなら、「通話データ画面」122b(図11参照、但し、通話データが一番頻繁に更新されていたとする)がメイン表示部122に表示される。
また、図10〜13で示したアイコンは、例えば、音楽再生は「音」、通話モードでは「話」が使われ、アプリケーションソフトウェアに応じて自動的にアイコンが選択されるようになっているが、アイコン生成時にその都度選択する、又は番号順に割り当てるなど他の方法でも良いことは勿論である。
なお、表示部120に表示されるメイン表示部122(1つの表示画面)をメイン表示エリアとサブ表示エリアに分けて表示するようにしてもよい。例えば、図14に示すように、表示部120Aにおいてメイン表示エリアを表示領域「B」122Mとした場合、サブ表示エリアを表示領域「A」122Sのように表示部122Aの上部に表示するようにしてもよく、また、表示領域C(サブ)122Sのように表示部122Aの下に表示してもよい。さらに、メイン表示エリアとサブ表示エリアを左右に配置したり適宜切り替えて表示したり、これ以外の表示位置でもよいことは勿論である。更に、メイン表示エリアとサブ表示エリアの表示領域の広さ(大きさ)についても任意に設定することが可能である。
従って、上述したメイン表示部122とサブ表示部142とを別の表示画面として具備した折り畳み型携帯電話機100以外の携帯電話機において、画面表示部が1つしかない場合には、図14に示すように、1つの表示画面をメイン表示エリアとサブ表示エリアとに分割して表示すれば同等の機能を実現することが可能であり、折り畳み型か否か、複数の表示画面を具備しているか否かを問わず、携帯電話機以外の機器においても同等の機能を実現できることは勿論のことである。
上述したように、本発明の課題を解決するため、次のような構成(方法)も採用され得る。即ち、複数のタスクを並行処理することができると共に、データを表示する表示領域を複数個表示することが可能な携帯機器において、メインとなる第1の表示領域に表示しているタスクに対応付けしたアイコンを自動又は手動で生成し、該生成したアイコンをサブである第2の表示領域に表示し、該第2の表示領域に表示されているアイコンの中から所望のアイコンを選択すると、該選択したアイコンに対応付けしてあるタスクを前記第1の表示領域に自動又は手動で復元して表示することにより、メインとなる第1の表示領域に表示しているタスク(アプリケーションソフトウェア)に対応付けしたアイコンを生成して、サブである第2の表示領域に表示し、第2の表示領域(サブ)に表示されているアイコンの中から必要に応じたアイコンを選択することで第1の表示領域(メイン)に所望のタスク(アプリケーションソフトウェア)を復元して表示できるので、複数のタスク(アプリケーションソフトウェア)を並行処理している場合に、タスク(アプリケーションソフトウェア)間の切り替え操作をスムーズに行うことができる。
また、自動又は手動で生成されるアイコンは、当該タスクの最新状態に対応付けするように生成される;当該タスクを中断又は停止した状態に対応付けして生成される;当該タスクの初期状態に対応付けして生成される;第1の表示領域で表示している画像を縮小して生成される;復元を行うと第2の表示領域から自動又は手動で消滅する、というようにしたことで、タスク(アプリケーションソフトウェア)の最新状態、中断状態、初期状態のうち所定の状態に対応付けして適宜生成することができるので、メインである第1の表示領域に復元/表示してタスク(アプリケーションソフトウェア)を再開するときに所望の状態で開始することが可能となる。
また、一実施形態に係る携帯通信機器は、複数のタスクを並行処理することが可能であり、データの表示を行う第1の表示領域を有する表示部と、データの表示を行う第2の表示領域を有するヒンジ部と、データを操作する操作手段を有する操作部と、前記タスクに対応付けしたアイコンを生成するアイコン生成手段と、を有し、前記ヒンジ部を介して前記表示部と前記操作部とを結合し、該ヒンジ部を軸にして回動させ開閉自在とした携帯通信機器であって、前記第2の表示領域は、前記表示部と前記操作部を回動させて閉状態としたときに閲覧可能な状態で設け、機器状態を示すデータを表示できるようにしたことで、使用時(開状態)には上述したと同様に複数のタスク(アプリケーションソフトウェア)を並行処理している場合におけるタスク(アプリケーションソフトウェア)間の切り替え操作をスムーズに行うことが可能であり、未使用時(閉状態)の折り畳んだ状態(閉状態)のときであっても電波の電界強度等の通信状態、バッテリの残容量、時刻情報、保存データの有無など機器状態を示すデータの表示を兼ねさせることで、小さな表示領域を有効に利用することができる。
上記構成による効果として、高機能且つ短小軽薄を旨とする携帯電話機やPDAなどの携帯機器において、メインとなる第1の表示領域に表示しているアプリケーションソフトウェア(タスク)に対応付けしたアイコンを生成して、サブである第2の表示領域に表示し、第2の表示領域(サブ)に表示されているアイコンの中から必要に応じたアイコンを選択することで第1の表示領域(メイン)に所望のアプリケーションソフトウェア(タスク)を復元して表示できるので、複数のアプリケーションソフトウェアを並行処理している場合に、アプリケーションソフトウェア(タスク)間の切り替え操作をスムーズに行うことができ、切り替え操作の利便性/速度が向上する。
また、アイコンは、アプリケーションソフトウェアの最新状態、中断又は停止状態、初期状態のうちの所定の状態に対応付けして生成することにより、メイン表示部に復元・表示してアプリケーションソフトウェアを再開するときに所望の状態で開始することができるので、アプリケーションソフトウェア再開手順の操作性及び速度が向上する。
また、データのダウンロードを行うときなど、メイン表示部(第1の表示領域)にダウンロード画面を表示し続けると、画面を表示内容の更新が頻繁に行われることになるが、アイコンとしてサブ表示部(第2の表示領域)に表示しておけば、画面の更新をする必要はなくなり、更新する度に画面が変化することで要する電力が削減され、低消費電力化につながるというメリットもある。
また、ヒンジ部を軸にして表示部及び操作部を回動させ開閉自在とした携帯電話機やPDAなどのような折り畳み型携帯通信機器において、ヒンジ部に第2の表示領域(サブ)設け、且つ、閉状態としたときに閲覧可能な状態の位置に設けることにより、使用時(開状態)には上述したと同様に複数のアプリケーションソフトウェアを並行処理している場合におけるアプリケーションソフトウェア間の切り替え操作をスムーズに行うことが可能となり、未使用時(閉状態)の折り畳んだ状態であっても電波の電界強度等の通信状態、バッテリの残容量、時刻情報、保存データの有無など機器状態を示すデータの表示を兼ねさせることで、小さな表示領域を有効に利用することができる。従って、短小軽薄という特徴を損なうことなく小さな表示領域を有効に利用し、且つ、操作の利便性/速度を向上することができるというメリットがある。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。