JP4973278B2 - 苗移植機 - Google Patents

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Description

本発明は、作業車両に苗植え付け装置を連結した苗移植機に関するものである。
乗用型田植機などの作業車両には車両の後部には苗植付装置などの作業機を連結しているが、該苗植付装置などの作業機は苗植付作業をしない場合には車両との間にあるリンク機構により上昇位置に自動的に上げられる機構を備えているものが多い。
特開2006−14638号公報
前記特許文献1に開示された乗用型田植機では、苗の植え付け後に作業車両(1)を後進させると、自動的に苗植付部(7)を上昇させると共に植付クラッチ(24)の伝動を断つ機能を備えているが、このとき苗植付装置(14)の苗植付具(11)が正規の位置(所定のスタート位置)以外の位置で停止する。その状態から作業車両(1)を再び前進させるときには、苗植付具(11)が苗植え付け可能な位置にないので、苗植付部(7)を圃場上に降ろすと、例えば苗植付具(11)が圃場面に入ったまま前進することが考えられ、正規位置に苗を植付けることができないこと、または苗植付具(11)が故障することがある。この場合は、更に、苗植付具(11)で圃場を荒らしたり、苗植付具(11)に泥が付着して植付性能が低下するおそれもある。
本発明の課題は、苗植付装置の苗植付具が正規の位置以外の位置で停止することがない苗移植機を提供することである。
本発明の上記課題は次の解決手段で解決される。
請求項1記載の発明は、作業車両(1)と、該作業車両(1)の後方に連結した圃場に苗を植え付けるための苗植付具(11)を有する苗植付装置(14)を備えた苗植付部(7)と、作業車両(1)の走行速度に比例した速度で苗植付部(7)へ伝動する伝動装置と、該伝動装置の伝動を入切して苗植付部(7)を作動と作動停止状態に切り替える定位置停止クラッチからなる植付クラッチ(24)と、作業車両(1)が後進するときに植付クラッチ(24)への伝動を断つ逆転防止機構と、作業車両(1)が後進するときに苗植付部(7)を自動的に上昇させると共に植付クラッチ(24)を作動停止状態に連動させる後進連動機構と、前記作業車両(1)の後進走行停止後に再度前進する場合には前進速度が所定の速度に達すると、植付クラッチ(24)を一時的に伝動状態にしてから伝動を断つ苗植付装置(14)の作動制御装置(67)と
を備えたことを特徴とする苗移植機でわる。
また請求項2記載の発明は、苗植付装置(14)の作動制御装置(67)には作業車両(1)の前進速度に合わせて、植付クラッチ(24)を一時的に伝動状態にしてから伝動を断つまでの時間間隔を変更する制御構成を備えたことを特徴とする請求項1記載の苗移植機である。
請求項1記載の発明によれば、例えば、苗の植え付け後、作業車両(1)が後進すると自動的に苗植付部(7)を上昇させると共に植付クラッチ(24)の伝動を断つ機能を備えた苗移植機において、苗植付装置(14)による苗植え付け後に後進した場合に、苗植付部(7)を上昇させると共に植付クラッチ(24)の伝動を断つが、このとき苗植付具(11)が所定のスタート位置にない状態で苗植付装置(14)が止まる。その状態から作業車両(1)を再び前進させるときには、苗植付部(7)を上昇させたままで前進速度が一定速度に達すると、苗植付装置(14)の苗植付具(11)を苗植え付け可能な状態、すなわちスタート位置の位相に戻して停止させる。
こうして、再び作業車両(1)を前進させながら苗植付部(7)により苗の植え付けを行う場合には苗植付装置(14)の苗植付具(11)がスタート位置の位相にあるので、苗植付部(7)を圃場上に下降させると苗の植え付けが可能になる。
請求項1記載の発明によれば、苗植付装置(14)による苗植え付け後に後進した場合に、苗植付具(11)が所定のスタート位置にない位相で停止しても、作業車両(1)を再び前進させるときには、苗植付部(7)を上昇させたままで前進速度が一定速度に達すると、苗植付具(11)が苗植え付け可能な状態で停止するので、苗植付具(11)を破損させることなく苗の植え付けが可能になる。
また、請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加えて、苗植付具(11)が回り過ぎて無駄にする苗を増やすおそれがなくなる。
この発明の作業車両の一実施例である8条植え乗用型田植機について図面に基づき詳細に説明する。
乗用型田植機の左側面図を図1に示し、平面図を図2に示す。作業車両1の前後には走行車輪としての左右一対の前輪2、2及び後輪3、3が架設されている。車体上前部に操作ボックス4及びステアリングハンドル5等を有する操縦装置がフロントステップ6上に設けられ、車体後方部には昇降可能に苗植付部7が装着されている。操作ボックス4の後側に運転席8が設けられ、運転席8の下側に田植機の各部に動力を伝達するエンジン9が搭載されている。なお、本明細書では乗用型田植機の前進側に向かって左方向、右方向をそれぞれ左側、右側という。
苗植付部7は、左右に往復動する苗載台12、一株分の苗を切取って土中に植込む植付装置14、苗植付面を整地するフロート15a,15b等からなる。
図1の乗用型田植機の側面図に示すように、乗用型田植機の作業車両1には昇降用リンク装置25を介して作業装置の一種である苗植付部7を装着すると共に施肥装置40を設け、全体で乗用型施肥田植機として機能するように構成されている。作業車両1は、駆動輪である左右各一対の前輪2および後輪3を有する四輪駆動車両である。
メインフレーム10の上にミッションケース17とエンジン9が前後に配設されており、該ミッションケース17の後部上面に油圧ポンプ13が一体に組み付けられている。前輪2、2は、ミッションケース17の側方に向きを変更可能に設けた前輪伝動ケース19、19に軸支されている。また、後輪3、3は、横フレーム56(図3)の左右両端部に一体に取り付けた後輪伝動ケース22、22の伝動軸21に軸支されている。横フレーム56はメインフレーム10の後端部に固着して支持されている。
エンジン9の回転動力は、ベルト31を介して油圧ポンプ13の駆動軸であるカウンタ軸32に伝えられ、さらに該カウンタ軸32からベルト(図示せず)を介して正逆転可能な静油圧式無段変速装置(以下、HSTということがある。)の入力軸35に伝えられ、静油圧式無段変速装置の出力軸36からベルト37を介してミッション入力軸34に伝えられる。
なお、ミッション入力軸34上には、メインクラッチ(図示せず)が設けられており、HSTの駆動力はメインクラッチを介してミッション入力軸34に伝動される。
ミッションケース17から左右方向に突設する前輪アクスルケースを介して左右前輪駆動ケース19内へ伝動し、前輪車軸20を回転駆動して左右の前輪2、2を駆動するようになっている。また、該ミッションケース17の後部から後方に動力を伝達する左右の後輪伝動軸27を設け、該左右の後輪伝動軸27の駆動により左右それぞれの後輪伝動ケース22内に伝動し、左右の後輪3、3を駆動するようになっている。
なお、苗植付部7は、油圧昇降シリンダ26の伸縮による昇降用リンク機構25(横リンク部材25a、縦リンク部材25b)の上下回動により、上下方向に昇降するよう設けられている。なお昇降用リンク機構25はメインフレーム10に立設された支持フレーム28に取り付けられている。また、苗植付部7は、前記ミッションケース17からの動力により、植付伝動軸70(図1)により伝動されて作動する構成となっている。
ステアリングハンドル5は、これの回動操作により図示しないステアリング軸及びピットマンアームとタイロッド等を介して左右の前輪2、2を操向させ操舵するようになっている。ステアリングハンドル5の左側には主変速レバー29を、右側にはスロットルレバー30を設けている。また、操作ボックス4の左側部には機体の走行及び苗植付部7の駆動の停止操作を行う停止レバー37(図2)を、右側部には苗植付部7の昇降及び駆動の入切が行える植付・昇降レバー38(図2)を設けている。
車体前部の左側寄り位置には主クラッチペダル33を設けている。この主クラッチペダル33の踏み込み操作により機体の走行及び苗植付部7の駆動を停止するように構成している。また、車体前部の右側寄り位置にはブレーキ操作具(以下ブレーキペダルという)39(図2)を設けている。このブレーキペダル39は、該ペダル39の踏み込み操作で図示しない連結機構を介してミッションケース17内の4輪ブレーキ装置(図示せず)を作動させて左右の前後輪2、3を制動するように構成している。なお、主クラッチペダル33を省略して、ブレーキペダル39の踏み込み操作にて主クラッチが同時に切れる構成にしても良い。
本実施例においては運転席8の後方に施肥装置40を設ける。該施肥装置40は肥料タンク41に貯留されている粒状の肥料を繰出部42、…によって一定量づつ繰り出し、その肥料を施肥ホース43、…でフロート15a、15bの左右両側に取り付けた施肥ガイド44、…まで導き、施肥ガイド44、…の前側に設けた作溝体45、…によって苗植付条の側部近傍に形成される施肥構内に落とし込むようになっている。
また、電動モータ(図示せず)の駆動により運転席8の下方に配置されたブロア47で発生させたエアが、左右方向に長いエアチャンバ48からチャンバーホース(図示せず)を経由して施肥ホース43、…に吹き込まれ、施肥ホース43、…内の肥料を風圧で強制的に搬送するようになっている。
また、図2から明らかなように、運転席8の下部中央に配置したエンジン9の右側にブロア47を、エンジン9の左側にマフラー51をそれぞれ配置している。そのため運転席8の後方に配列した施肥装置40にエアーを送るためのブロア47にはエンジン9の排熱が吸引でき、エアチャンバ48、チャンバーホース及び施肥ホース43に比較的温度の高い風を送ることができるので、施肥ホース43内での肥料の詰まりを防止できる。またブロア47はマフラー51とはエンジン9を挟んで左右反対側に配置しているため、過度に高温にならず、耐熱性、防水性がマフラー51と左右同じ側に配置した場合に比べて向上する。
また、本実施例の作業車両である乗用型田植機では、後輪3が作業車両1の左右にそれぞれ独立懸架されるが、図3に右側の後輪3の部分の側面図を示す。なお左側の後輪3の部分の構成は図3のミラー対称構造であることは言うまでもない。
図3に示すように右後輪3の車輪支持体55を作業車両1に支持される横フレーム56の両端に固着して設け、該車輪支持体55に支持された後輪伝動ケース22の回動支点軸22aを中心として後輪伝動ケース22は回動可能になっている。後輪伝動ケース22の回動により後輪3の伝動軸21は後輪伝動ケース22と一体で上下動する。なお後輪伝動ケース22には後輪伝動軸21から動力が伝達される。
本実施例の特徴は左右の車輪支持体55に後方に向けて固定されたアーム53と後輪伝動ケース22の上方部位との間にゴム体(付勢手段)54を取り付ける。またアーム53の先端と後輪伝動ケース22の側面との間に後輪上下範囲規制部材58を設ける。
従って前進高負荷時に後輪3を左右独立して進行方向に回動させる際に生じる駆動反力(矢印A)により、後輪伝動ケース22が回動支点軸22aを中心に下方に駆動されて自動的に作業車両1の後部側が上昇する。
例えば、登り坂での走行時又は畦際での旋回時など前進高負荷時に後輪3に働く駆動反力(図3の矢印A方向に作用)により後輪伝動ケース22が回動支点軸22aの回りに回動し、この力が後輪3を路面に押圧する圧力は車輪支持体55に設けたゴム体54でさらに付勢される。
この後輪3を路面に押圧する力をゴム体54で付勢することで作業車両1の後部が持ち上げられ、これにより作業車両1の前部が浮き上がるのを抑制して、前後輪2,3が確実に路面をとらえることができる。こうして前進高負荷時における田植機の走行性が良くなり、特に湿田時の泥押し防止効果が高い。
また、上記構成は車体重量が大きくても前記駆動反力をゴム体54が補うので後輪3を十分下動させることができる。
また、該後輪上下範囲規制部材58には上下方向に長手方向が向けられた長孔58aが設けられ、該長孔58aに後輪伝動ケース22側面に設けた突起22bを係止させている。そのため、後輪3が矢印A方向へ移動する移動量は前記規制部材58の長孔58aに係止する突起22bにより制限され、作業車両1の極端な姿勢の変化が防止されて揺動安全性が保たれる。
また、上記の自動的に後輪3が下動する構成と苗植付部7の油圧昇降シリンダ26の電子油圧制御機構を持つ構成において、作業車両1の後上がりを後輪伝動ケース22に設けたリミットスイッチ又はポテンショメータ又はプッシュスイッチ69(図7)で検出して、該検出した前記後上がり量に応じて苗植付部7の油圧昇降シリンダ26の油圧感度を硬い側(=鈍感側)に自動補正させるようにしてもよい。これも前記後上がりによる姿勢変化でフロート15aの迎角が変わり、油圧昇降シリンダ26による昇降制御の油圧感度が変化するのを防ぐためである。
上記車体の後上がり機構は後輪3を下方に下げることにより機体の重心を前方に移動させる構成であるが、この後上がり機構の作動をキャンセルさせる機能を備えていた作業車両はあるものの、圃場への出入りやトラックへの積みおろしなどで車体が前傾した時に、このキャンセルを忘れた場合、車体がさらに前傾するおそれがある。そこで上記車体の後上がり機構において、作業車両1に車両の前後方向の傾きを検出する前後傾斜センサ71(図7)を設け、該センサ71により作業車両1が前傾(前下がり)の状態(後輪3の上下動機構作動時における設定された車体の前下がり角度以上の前傾状態)と検出した場合、車体の後上がり機構が作動しないようにする構成とすると車体の安全性が良くなる。
また、前記車両1の前傾状態を検出すると、警告音を発するような構成にすると、更に安全性が増す。
次に苗植付装置14の詳細な説明をする。
苗植付装置14の側面図を図4に示す。植付伝動部ケース52の後端に固定支持体60が植付伝動部ケース52と一体に設けられ、固定支持体60の内側に回転体(ロータリケース)61が軸受(図示せず)により回転軸心64a(図5)を中心に回動自在に嵌合している。回転体61には、その回転軸(サンギア軸)64を中心とする円周上に互いに120度の位相で3本の最終軸65,65,65が回動自在に設けられ、それぞれの最終軸65の回転体61から突出する左右両端部に苗植付具11,11が一体に取り付けられている。
回転体61の内部に設けられた、該回転体61と一体回転する駆動ギア(図示せず)を回転させることにより、回転体61が矢印B方向に回転する。なお、動力伝動を切ったとき回転体61が所定の位相で停止する図示しない停止クラッチ(植付クラッチ24)が設けられている。
回転体61が回転すると、該回転体61の両側に3個ずつ設けられた苗植付具11が円軌道を移動する。そのとき、回転体61の回転に連動するギア列(図示せず)を介して最終軸65,65,65へ伝達され、苗植付具11,11,11の姿勢が変化する。これにより、苗植付具11は、後記苗取り爪16の先端が軌跡Pを描くように作動する。
図5に苗植付具11が停止位置にある状態の苗植付装置14の側面図を示す。
回転体61の側面の円周方向に略等間隔で奇数個(本実施例では片面3個、両面6個)の苗植付具11を設けているが、回転体61の片面3個の苗植付具11a〜11cのうちの一つの苗植付具11aが、図5に示すように回転体61の回転軸(サンギア軸)64と略同じ高さに位置する位相で回転体61を停止させる図示しない定位置停止クラッチ(又は植付クラッチ24)を設ける。苗植付装置14の作動及び停止を隣接する2条づつの単位で切り替える前記植付クラッチ24の入・切操作は操縦席8の近傍に設けた植付クラッチレバー91で行われる。
ちなみに、詳細は省略するが、苗植付具11は120度位相が異なる3箇所で停止する構成としている。
図5に示すように、前記定位置停止クラッチ(植付クラッチ24)で回転体61を停止させたとき、最下位の苗植付具11bは作動軌跡の最下位とはならず、また、2つの苗植付具11a,11cが地面から外れた高さ位置にあるので、苗取り爪16が接地しないようにできる。また、仮に最下位の苗植付具11の苗取り爪16が土壌面に接地する場合でも、残り2つの苗植付具11a,11cは接地しないので苗植付具11a〜11cに付着する土の量は比較的少ない。
また、回転体61の回転軸(サンギア軸)64と略同じ高さに位置して停止し苗を保持する苗植付具11cの先端も回転中心と略同じ高さで、苗取出位置から苗植付位置までの作動軌跡P上で回転中心の前側で停止しているので、接地しにくく、圃場の泥が付きにくく苗植付具11cに苗がつまりにくくなる。
また、苗植付具11aと苗載台12の苗受板57との配置関係に基づき、苗植付具11aを回転軸(サンギア軸)64の下側(斜め後下側)に移動させて苗植付が完了したとき、次の苗植付具11bを苗載台12からの苗取り爪16が苗を掻き取る直前で止める構成とする。
そのため、植付クラッチ24を「入」にして苗の植付動作を始めるとき、苗植付具11bが停止した位置から苗を取って圃場の苗植付位置まで移動する距離が短くなり、畦際での枕植などの際に畦から苗植付位置までの距離が小さくなり、畦際などでの植付けできない領域が小さくなる。
本実施例の乗用型田植機は、静油圧式無段変速装置(HST)を有する変速装置を備えた作業車両であるため、苗の植え付け後、苗植付具11を苗の植え付け態勢にしたまま後進させると、苗植付装置14は作業車両1の前進動作に連動して駆動・停止をする機構からなるものであり、作業車両1の後進動作に連動して駆動・停止する機構ではないので、作業車両1の後進時には苗植付装置14の停止位置は一定していない。この状態から前進走行に戻して苗植付部7が圃場面に降すと、苗植付具11の苗取り爪16が圃場面内に入ったまま前進する不具合があった。
そこで、本実施例では苗の植え付け後、作業車両1が後進すると自動的に苗植付部7を上昇させる機能を備えており、又、以下の(1)〜(7)に述べるような操作制御機構を備えているので、前記不具合を解消させる。
(1)苗植え付け後に後進した場合(車速センサ68(図7)で検知)に、後進後に再度前進する場合には前進速度が一定速度(変速レバーがノッチ2段目)に達すると、一定時間(植付クラッチ24(図7)が一回転する時間より短い)の間、植付モータ59を駆動させて植付クラッチ24が入作動させる。このためのフローチャートを図8に示す。
この動作により苗植付具11の苗取り爪16が所定のスタート位置の位相で停止するので、次の前進走行時に前記した苗植付具11の苗取り爪16が圃場面内に入ったまま前進する不具合を解消させる。
(2)このとき、植付クラッチ24の「入り」操作で作業車両1の前進速度が速すぎると、苗植付具11が回り過ぎて無駄にする苗を増やすおそれがあるので、作業車両1の前進速度に合わせて、苗植付装置14を作動させる植付クラッチ24の「入」から「切」に移すタイミング、すなわち植付クラッチ24を入りにする間の時間間隔を変更することが望ましい。すなわち、植付クラッチ24を入りにする間の時間間隔を、車速センサ68により検出された車速に比例して長短に変更設定する構成とする。
(3)また上記構成とは別実施例として、苗植付具11の位相を位相検出センサ50(図7)で検出し(伝動植付ケース52内の伝動装置と連動する適宜の回転軸に設けた突起を光検出センサで検出することで前記位相を検出できる。)、苗植付具11が正規停止位置にない場合は、作業車両1が前進走行になった時に植付クラッチ24を「入」から「切」にすることで苗植付具11を所定のスタート位置に戻す構成でもよい。
なお前記(3)の制御において、前記苗植付具11の位相の検出は泥等の影響を受けないようにするために伝動植付ケース52内で行うことが望ましい。
また、植付クラッチ24が入り状態で、すなわち前記した苗植付具11を苗の植え付け態勢にしたまま後進させた後に前進走行に戻ると、苗植付具11の苗取り爪16が圃場面内に入ったまま前進する不具合があるので、その不具合を解消するために、前記後進後に再度前進する場合には前進速度が一定速度(変速レバーがノッチ2段目)に達すると、一定時間(植付クラッチ24が一回転する時間より短い)の間、前進しながら植付クラッチ24を一時的に苗植付具装置14が苗植え付け可能な「入り」側に操作した後停止させる構成を提案したが、それでも、前進中に苗を1〜2株空中へ放出するおそれがある。
(4)そこで、苗の植付後に作業車両1が後進し、その後、前進時にフロートセンサ46(図7)の検出による苗植付部7が「接地状態」で一定距離進んでも、苗植付装置14の「入り」操作がされない場合に、規定速度(例えば0.2m/sec)以上になれば一定時間の間、苗植付装置14を「入り」になるようにして、苗植付具11の苗取り爪16が圃場面内に入ったまま前進する不具合を解消する。このためのフローチャートを図9に示す。
前記「接地状態」に基づいて上記制御を行うことにより、(a)倉庫に格納する場合以外の状態、(b)前後進を細かく繰り返している場合には苗植付部7が作動しないようにでき、苗植付部7が周辺の構造物に干渉するような危険を回避することができる。
(5)本実施例の制御装置67(図7)は旋回内側の後輪3の回転数の検出に基づいて、旋回時の苗植え付けなどの諸作動を自動的に行わせる旋回連動制御ができる。特に、旋回内側の後輪3が所定角度以上操舵されているときに、前記旋回連動制御ができる。
この制御の考え方を図6、図7と表1に示す。
Figure 0004973278
すなわち、ステアリングハンドル5を切り、旋回内側の後輪3のサイドクラッチ(図示せず)が切れた状態をハンドル切れ角センサ49(図7)が検出すると、左右ドライブシャフト(伝動軸)(図示せず)の回転数を検出し、旋回時の内側の後輪3の伝動軸回転数(車速センサ68で検知)が設定値N1を超えると苗植付部7を降下させる。その後、後輪3の伝動軸回転数が設定値N2と苗植付装置14の苗植付具11の作動が「切り」状態に入って(=苗植付部7が上げ状態に移って)からステアリングハンドル5の切り操作開始までの後輪3の伝動軸21の回転数nの合計値以上になると植付「入」にする機構である。
前記旋回時の苗植付部7の連動制御が設定された場合には上記(4)に記載した制御を行わない。これにより、旋回時の苗植付部7の連動制御をするときのような苗植付部7を長い時間接地状態にして前進するようなことがない場合に、本発明の制御が無闇になされることを防止できる。
(6)さらに、一部の植付クラッチ24が「切り」状態であることを植付クラッチレバーセンサ63(図7)が検出すれば、作業者が他の植付クラッチ24入りの植付条でこれから植付作業をしようとしていることを意味しているから、本発明の制御を行う必要がないので、本発明の制御を行わない構成としている。
(7)さらに植付マーカ23(図1、図2)作動用の植付マーカスイッチ62が「切り」操作されると、植付作業をしない状態であることを意味しているから、本発明の制御を行う必要がないので、本発明の制御を行わない構成としている。
乗用型田植機において、音声認識装置を有するものにおいて、オペレータが植付作業中に圃場の状態が「硬い」又は「軟らかい」などと発声すると、さらに前記「硬い」又は「軟らかい」の発声のそれぞれに対応してフロートセンサ46の目標値を感度調節により変更できるようにする。
こうして苗植付作業中の操作がハンドル5と作業車両1の走行速度の操作だけで済むようにでき、操作性が向上する。
また、苗載台12の裏面(前側)に苗植付部ローリング装置18(図1)を設け、苗植付作業中に操縦者が「右上がり」、「左上がり」などと発声すると、苗植付部ローリング装置18の制御目標を補正してローリングの補正を自動的に行う構成とする。
さらに機体が自動的に所望の走行経路を走行するように前輪2の操舵を制御する自動直進機構を備えておき、苗植付作業中に操縦者が「右」、「左」などと発声すると、自動直進機構の制御目標を補正し、所望の走行経路への修正を促す構成とする。
このように音声を利用して各種の車両の操作上の注意を促し、場合によっては自動的のに音声によって車両の操縦ができるようにすることで、操縦者は苗の植付作業中の操作がハンドルと車両速度操作だけで済むようになり、操作性が向上する。
本発明の作業車両は、乗用型田植機などのコンパクトな苗移植機として利用可能性がある。
本発明の一実施例の乗用田植機の全体側面図である。 図1の乗用田植機の全体平面図である。 本発明の実施例の乗用田植機の右側の後輪の部分の側面図である。 図1の乗用田植機の苗植付装置の側面図である。 図1の乗用田植機の苗植付装置の側面図である。 図1の乗用田植機の旋回連動制御の考え方を示す図である。 図1の乗用田植機の制御ブロック図である。 図1の乗用田植機の制御フローチャートである。 図1の乗用田植機の制御フローチャートである。
符号の説明
1 作業車両 2 前輪
3 後輪 4 操作ボックス
5 ステアリングハンドル 6 フロントステップ
7 苗植付部 8 運転席
9 エンジン 10 メインフレーム
11、11a、11b、11c 苗植付具
12 苗載台 13 油圧ポンプ
14 苗植付装置 15a、15b フロート
16 苗取り爪 17 ミッションケース
18 苗植付部ローリング装置 19 前輪伝動ケース
20 前輪車軸 21 後輪伝動軸
22 後輪伝動ケース 22a 回動支点軸
22b 突起 23 植付マーカ
24 植付クラッチ 25 昇降用リンク装置
25a 横リンク部材 25b 縦リンク部材
26 油圧昇降シリンダ 27 後輪伝動軸
28 支持フレーム 29 主変速レバー
30 スロットルレバー 31、37 ベルト
32 カウンタ軸 33 主クラッチペダル
34 ミッション入力軸 35 入力軸
36 出力軸 37 停止レバー
38 植付・昇降レバー 39 ブレーキペダル
40 施肥装置 41 肥料タンク
42 繰出部 43 施肥ホース
44 施肥ガイド 45 作溝体
46 フロートセンサ 47 ブロア
48 エアチャンバ 49 ハンドル切れ角センサ
50 位相検出センサ 51 マフラー
52 伝動植付ケース 53 アーム
54 ゴム体 55 車輪支持体
56 横フレーム 57 苗受板
58 後輪上下範囲規制部材 58a 長孔
59 植付モータ 60 固定支持体
61 回転体(ロータリケース) 62 植付マーカスイッチ
63 植付クラッチレバーセンサ 64 回転軸(サンギア軸)
64a 回転軸心 65 最終軸
67 制御装置 68 車速センサ
69 リミットスイッチ又はポテンショメータ又はプッシュスイッチ
70 植付伝動軸 71 前後傾斜センサ
91 植付クラッチレバー

Claims (2)

  1. 作業車両(1)と、
    該作業車両(1)の後方に連結した圃場に苗を植え付けるための苗植付具(11)を有する苗植付装置(14)を備えた苗植付部(7)と、
    作業車両(1)の走行速度に比例した速度で苗植付部(7)へ伝動する伝動装置と、
    該伝動装置の伝動を入切して苗植付部(7)を作動と作動停止状態に切り替える定位置停止クラッチからなる植付クラッチ(24)と、
    作業車両(1)が後進するときに植付クラッチ(24)への伝動を断つ逆転防止機構と、
    作業車両(1)が後進するときに苗植付部(7)を自動的に上昇させると共に植付クラッチ(24)を作動停止状態に連動させる後進連動機構と、
    前記作業車両(1)の後進走行停止後に再度前進する場合には前進速度が所定の速度に達すると、植付クラッチ(24)を一時的に伝動状態にしてから伝動を断つ苗植付装置(14)の作動制御装置(67)と
    を備えたことを特徴とする苗移植機。
  2. 苗植付装置(14)の作動制御装置(67)には作業車両(1)の前進速度に合わせて、植付クラッチ(24)を一時的に伝動状態にしてから伝動を断つまでの時間間隔を変更する制御構成を備えたことを特徴とする請求項1記載の苗移植機。
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