JP4973245B2 - 表示装置及びプログラム - Google Patents
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Description
紙文書やノートの記述をその場で電子化し、画像表示し、書き込み等をしながら議論できるテーブル型表示装置も知られている(例えば、特許文献2参照)。
マウスのクリックといった外部コマンドに応答してアイテムの極座標を生成し、その極座標に従ってアイテムの画像を生成するマルチユーザコラボラティブ円形グラフィカルユーザインタフェースも知られている(例えば、特許文献3参照)。
テーブル面にスクリーンを設け、テーブル内の投写装置によってコンテンツリストやこれによって選択されたコンテンツ等を表示するテーブル型情報端末も知られている(例えば、特許文献4参照)。
電子文書の内容を表す原画像、及び、当該電子文書を特定可能で当該原画像を縮小した特定画像を、第1の領域と、画面の縁に接するように設けられた第2の領域とを含む当該画面内に表示する表示手段と、
前記画面上の指による操作を検出する検出手段と、
前記第1の領域に表示された前記原画像を前記第2の領域へドラッグしてドロップする操作が前記検出手段により検出された場合に、前記表示手段が当該原画像に代えて前記特定画像を、当該特定画像の一部が前記画面の縁の外側に設けられた仮想領域に隠れた状態で、前記第2の領域に表示するよう制御し、前記第1の領域に表示された前記原画像を前記第2の領域に向けてスライドさせる操作が前記検出手段により検出された場合に、前記表示手段が前記特定画像を前記第2の領域に表示することなく前記画面の縁による当該原画像の跳ね返り動作を表示するよう制御し、一部が前記仮想領域に隠れた状態で前記第2の領域に表示された前記特定画像をタッチする操作が前記検出手段により検出された場合に、前記表示手段が当該特定画像の全体を前記第2の領域に表示するよう制御し、全体が前記第2の領域に表示された前記特定画像を前記第1の領域へドラッグしてドロップする操作が前記検出手段により検出された場合に、前記表示手段が前記原画像を前記第1の領域に表示するよう制御する制御手段と
を備えたことを特徴とする表示装置である。
請求項2に記載の発明は、
前記制御手段は、前記原画像内の特定の点が前記第2の領域に含まれた状態で当該原画像をドロップする操作が前記検出手段により検出された場合に、前記表示手段が当該原画像に代えて前記特定画像を前記第2の領域に表示するよう制御することを特徴とする請求項1記載の表示装置である。
請求項3に記載の発明は、
前記制御手段は、前記原画像の一部が前記第2の領域に含まれている場合であっても、当該原画像内の特定の点が前記第2の領域に含まれない状態で当該原画像をドロップする操作が前記検出手段により検出された場合に、前記表示手段が前記第2の領域に当該原画像を表示し前記特定画像を表示しないよう制御することを特徴とする請求項1記載の表示装置である。
請求項4に記載の発明は、
前記制御手段は、前記表示手段が前記特定画像を前記第2の領域の形状に応じて決まる向きに表示するよう制御することを特徴とする請求項1記載の表示装置である。
請求項5に記載の発明は、
前記制御手段は、前記表示手段が前記特定画像を前記第2の領域に表示する際に、当該特定画像によって特定される前記電子文書に関連する他の電子文書の内容を表す他の原画像が前記第1の領域に表示されていれば、前記表示手段が当該他の原画像に対応する他の特定画像を前記第2の領域に表示するよう制御することを特徴とする請求項1記載の表示装置である。
請求項6に記載の発明は、
前記制御手段は、前記表示手段が前記特定画像を、前記原画像をドラッグしてドロップする操作を行った者の位置に最も近い位置に表示するよう制御することを特徴とする請求項1記載の表示装置である。
請求項7に記載の発明は、
前記表示手段は、テーブルの天板として機能し、
前記第1の領域は、前記天板の中央に設けられ、
前記第2の領域は、前記第1の領域の周囲に前記天板の縁の全てに接するように設けられたことを特徴とする請求項1記載の表示装置である。
請求項8に記載の発明は、
前記制御手段は、前記表示手段が前記特定画像を前記電子文書のサイズに比例するサイズで表示するよう制御することを特徴とする請求項1記載の表示装置である。
請求項9に記載の発明は、
前記制御手段は、前記第2の領域に表示された複数の前記特定画像が重ねられた特定画像群内の一の特定画像又は当該特定画像群を前記第1の領域へドラッグしてドロップする操作が前記検出手段により検出された場合に、前記表示手段が、当該一の特定画像に対応する一の原画像又は当該複数の特定画像にそれぞれ対応する複数の原画像を前記第1の領域に表示するよう制御することを特徴とする請求項1記載の表示装置である。
請求項10に記載の発明は、
前記制御手段は、前記第2の領域に表示された前記特定画像をタッチする操作が前記検出手段により検出された場合に、前記表示手段が当該特定画像を、当該タッチする操作の回数に応じた態様で表示するよう制御することを特徴とする請求項1記載の表示装置である。
請求項11に記載の発明は、
前記制御手段は、前記原画像の4辺の何れか又は4頂点の何れかが前記画面の縁の位置に達したときに行われる前記跳ね返り動作を表示するよう制御することを特徴とする請求項1記載の表示装置である。
請求項12に記載の発明は、
前記制御手段は、前記原画像の中心が前記画面の縁の位置に達したときに行われる前記跳ね返り動作を表示するよう制御することを特徴とする請求項1記載の表示装置である。
請求項13に記載の発明は、
前記制御手段は、前記原画像の全体が前記仮想領域に隠れたときに行われる前記跳ね返り動作を表示するよう制御することを特徴とする請求項1記載の表示装置である。
請求項14に記載の発明は、
前記制御手段は、前記原画像の速度が0になっていないときであって前記跳ね返り動作が行われる位置に当該原画像が到達したときに決定された速度での前記跳ね返り動作を表示するよう制御することを特徴とする請求項1記載の表示装置である。
請求項15に記載の発明は、
コンピュータに、
電子文書の内容を表す原画像、及び、当該電子文書を特定可能で当該原画像を縮小した特定画像を、第1の領域と、画面の縁に接するように設けられた第2の領域とを含む当該画面内に表示する機能と、
前記画面上の指による操作を検出する機能と、
前記第1の領域に表示された前記原画像を前記第2の領域へドラッグしてドロップする操作が検出された場合に、当該原画像に代えて前記特定画像が、当該特定画像の一部が前記画面の縁の外側に設けられた仮想領域に隠れた状態で、前記第2の領域に表示されるよう制御し、前記第1の領域に表示された前記原画像を前記第2の領域に向けてスライドさせる操作が検出された場合に、前記特定画像が前記第2の領域に表示されることなく前記画面の縁による当該原画像の跳ね返り動作が表示されるよう制御し、一部が前記仮想領域に隠れた状態で前記第2の領域に表示された前記特定画像をタッチする操作が検出された場合に、当該特定画像の全体が前記第2の領域に表示されるよう制御し、全体が前記第2の領域に表示された前記特定画像を前記第1の領域へドラッグしてドロップする操作が検出された場合に、前記原画像が前記第1の領域に表示されるよう制御する機能と
を実現させるためのプログラムである。
請求項2の発明は、本構成を有していない場合に比較して、原画像の移動先の領域に特定画像を表示する操作が容易になるという効果を有する。
請求項3の発明は、原画像の移動先の領域に特定画像を表示しないという選択もできるという効果を有する。
請求項4の発明は、本構成を有していない場合に比較して、特定画像を整然と表示することができるという効果を有する。
請求項5の発明は、互いに関連する電子文書の画像は一緒に待機させることができるという効果を有する。
請求項6の発明は、原画像を移動させる操作を行った者の位置に応じた位置に特定画像を表示することができるという効果を有する。
請求項15の発明は、電子文書の内容を表す原画像を移動させる操作に応じて、その電子文書を特定可能でその原画像よりも小さな特定画像を移動先の領域に邪魔にならないように表示することができ、かつ、特定画像を戻す操作に応じて、原画像を元の領域に表示することができるという効果を有する。
<テーブル型表示装置の機構>
本実施の形態では、表示装置の一例として、複数のユーザが取り囲んで議論等を行うためのテーブル型表示装置を用いた。そこで、まず、このテーブル型表示装置の機構について説明する。
図1は、本実施の形態におけるテーブル型表示装置の断面図である。
図示するように、テーブル型表示装置10は、議論等を行う作業台としての天板11と、天板11を支持する脚部12a〜12dとを備える。また、天板11に対して背面から画像を投影する投影ユニット13と、投影ユニット13を移動自在に支持するキャスター14a〜14dと、天板11に投影させる画像を映し出すプロジェクタ15とを備える。但し、図1は断面図のため、脚部12c及び12d、キャスター14c及び14dについては、図に現れていない。
脚部12a〜12dは、4本脚の場合の例であるが、脚部の数はこれに限らない。
キャスター14a〜14dは、天板11、脚部12a〜12d、プロジェクタ15からなるテーブルの移動に合わせて投影ユニット13を動かせるよう、投影ユニット13の底面に取り付けられている。但し、テーブルに対する投影ユニット13の相対的位置がずれることのないようにする。尚、ここでは、キャスターを4つとしたが、その数はこれに限らない。
プロジェクタ15は、天板11の下に吊り下げられて固定され、ミラー13aの方向に画像を投影する。すると、その画像はミラー13bで反射し、天板11に投影されることになる。
尚、ここでは、テーブル型表示装置10を例として示したが、本実施の形態は、テーブル型だけでなく、如何なる形状の表示装置に対して適用してもよい。
次に、本実施の形態の概要について説明する。
まず、複数人で打合せを行う一般的な場面を考える。このような場面でテーブル等に紙文書を並べながら、議論/検討/説明(以下、「議論等」という)を行う場合、議論等の中心になる紙文書はテーブルの中央に置かれるのが普通である。一方、議論等の中心にならない紙文書はテーブルの端に除けられる。そして、端に除けられた紙文書は再び参照可能な予備資料となり、再び参照されるまで待機することになる。
まず、このような打合せでは、紙文書を1枚だけ使用することは少なく、比較検討等のために大量の紙文書をハンドリングし、活用することが多い。しかも、そのような紙文書は、草案レベルの書きかけの複数枚にわたる紙文書や、主に使用する紙文書と関連した多岐にわたる紙文書等、種類も様々である。しかしながら、テーブル等のサイズに限界があり、一度に並べることができる紙文書の枚数が決まってしまうという点である。
そのため、何枚もの紙文書を並べたままの状態で議論等が進行することにより、現在議論等の中心になっている紙文書が分かり難くなることがある。また、議論の中心になっている紙文書と他のどの紙文書とが関連しているかといったことも分かり難くなることがある。更に、紙文書どうしを比較する作業も簡単ではなくなる。
よって、図1のテーブル型表示装置10を用いた場合にも、現在使用しない電子文書は端に寄せ、議論等の中心となる電子文書が分かり易く表示され、かつ、必要となった関連文書や別の議題に使用する電子文書が瞬時に呼び出される環境が求められる。
そこで、まず、このようなテーブル型表示装置10に設けられる領域について説明する。
図2は、テーブル型表示装置10を上面から見た図である。
図では、太い実線によりテーブルの縁(天板11の輪郭)を表している。尚、ここでは、テーブルの縁を楕円形にしたが、必ずしも楕円形でなくてよく、例えば、円形や矩形であっても構わない。
また、ここでは、天板11の内部に画面が設けられている。図では、細い実線により画面の縁を表している。この画面には電子文書を表す画像(以下、単に「電子文書」ということもある)が表示されるので、この画面内の領域は「表示領域」である。尚、ここでは、画面の縁を矩形にしたが、これも必ず矩形にしなければならないというものではない。例えば、テーブルの縁の形状に沿った楕円形としてもよいし、その他の形状にしてもよい。
このうち、作業領域とは、議論等の中心となっている電子文書の画像を配置する領域である。ここで、議論等の中心となっている電子文書の画像は、複数のユーザがテーブル上でその内容を判読できる程度の大きさの画像(以下、「オリジナル画像」という)で表示される。本実施の形態では、電子文書の内容を表す原画像の一例として、オリジナル画像を用いた。但し、「オリジナル」とは、後述するようなサムネイル化がされていないという意味での「オリジナル」である。例えば、電子文書の1ページをウィンドウに収めて表示するものがオリジナル画像として考えられるが、電子文書の1ページをウィンドウに収めた後にウィンドウサイズを変更し、電子文書のページの一部分がウィンドウ内に表示されたようなものをオリジナル画像として考えてもよい。
この領域は、画面に表示されない領域である。例えば、待機領域に待機されたサムネイルを仮想的に隠すときのバッファ等としての意味を持つに過ぎないので、ここでは「仮想領域」と呼ぶ。図では、破線によりこの仮想領域を表している。
尚、本明細書では、紙等の記録媒体に記録する画像の元となる電子データを「電子文書」と表記するが、これは、テキストを含む「文書」を電子化したデータのみを意味するものではない。例えば、絵、写真、図形等の画像データ(ラスタデータかベクターデータかによらない)、データベース管理ソフトウェアや表計算ソフトウェアで記録されるデータ、その他の印刷可能な電子データも含めて「電子文書」としている。
以下、テーブル型表示装置10の画面上で、電子文書を待機させ、必要になった時に再び呼び戻す操作について、具体的に説明する。
初めに、このような操作における最も基本的な流れである基本作法について説明する。
図3は、電子文書のオリジナル画像をサムネイル化して待機させる際の基本作法を示したものである。
まず、(a)に示すように、待機させたい電子文書のオリジナル画像を指でタッチしながら待機領域まで移動させる。そして、(b)に示すように、タッチした指が待機領域のところに来たら指を離す。すると、(c)に示すように、その位置でオリジナル画像はサムネイル化されて画面の縁に隠れ、少しだけ見える状態になる。このとき、サムネイルは、例えば、電子文書の上側の部分だけが少し見え、かつ、その長手方向が画面の縁に対して垂直になるように配置される。
まず、(a)に示すように、隠れているサムネイルを一度指でタッチすると、サムネイル全体が呼び出される。そして、(b)に示すように、サムネイル全体が出ている状態で、サムネイルを指でタッチしながら作業領域へ移動させて、作業領域のところで指を放す。すると、電子文書のオリジナル画像が指を放した位置に表示される。尚、電子文書のオリジナル画像とは、前述した通り、電子文書のオリジナルサイズの画像とは限らない。即ち、サムネイル化する直前のサイズの画像(拡大縮小の操作を行った後にサムネイル化した場合は、その拡大縮小の操作でサイズが変更された画像)であってよい。
次に、図3〜4に示した基本作法の各段階に対する追加例について述べる。
まず、全体に関係する追加例には、次のようなものがある。
即ち、図3〜4の基本作法では、電子文書を移動させるための画像上のタッチ位置について詳しく述べなかったが、これについては画像上であればどの位置であってもよい。
また、図3〜4の基本作法では、電子文書の画像を指でタッチして移動させるものとして説明したが、それ以外の指示手段を用いて電子文書を移動させるようにしてもよい。そのような指示手段には、例えば、ペンやポインタがある。
即ち、図3(b)では、指を離す位置については詳しく述べなかったが、待機領域内であれば、どこで指を離してもよい。但し、電子文書を指でタッチして移動させる場合、どの時点で待機領域に入ったかが分かり難い場合もある。そこで、電子文書が待機領域に入ったことを図5(a)のように表示形態を変えて知らせてもよい。ここで、表示形態の変更としては、点滅、透過、サイズや色の変更等が考えられる。
また、作業領域から待機領域への移動時におけるサムネイル化のトリガーとして、ここでは指を離すことを例示したが、如何なる事象を採用してもよい。
図3(c)では、サムネイルのサイズや、サムネイルの隠れる部分のサイズに言及しなかったが、これらのサイズとしては任意のものを採用するとよい。但し、サムネイルの隠れる部分のサイズは、図5(b)に示すように、最小でもユーザが確認できる程度(例えば、1〜2mm)とする必要がある。また、図5(c)に示すように、最初はサムネイルを隠さず、サムネイル全体が見えるようにしてもよい。尚、図5(b)のようにサムネイルを隠すか、図5(c)のようにサムネイル全体を見せるかは、ユーザが選択して設定するようにしてもよい。
図6にこの場合のサムネイル化の例を示す。即ち、(a)に示すように、オリジナル画像を任意の向きで待機領域まで移動させる。そして、(b)に示すように、指が待機領域に入った時点で指を離すと、(c)に示すように、自動的に向きを揃えつつサムネイル化される。その後、結果として、サムネイルはその軸が画面の縁に垂直になるように表示されるが、必ずしも電子文書の下側が画面の縁に近い位置又は画面の縁に隠れる位置に来るわけではない。
このときの具体的なサムネイルの表示としては、(d)や(e)が考えられる。(d)は、サムネイルの短手方向の軸が画面の縁に垂直になった例である。任意の向きのオリジナル画像をドラッグした場合に、サムネイルの回転角度を最小にしてその軸を画面の縁に垂直にした場合の例として示している。また、(e)は、サムネイルの長手方向の軸が画面の縁に垂直になった例である。基本作法で示したように、電子文書の下側が画面の縁に近い位置又は画面の縁に隠れる位置に来るように回転させたものである。
即ち、図4(a)では、一部が見えたサムネイルをタッチしてその全体を呼び出すことしか述べなかったが、この逆を行ってもよい。つまり、サムネイル全体が見えている状態でもう一度タッチすることにより、サムネイルを再び画面の縁に隠すようにしてもよい。このとき、サムネイルは最初隠れていた分だけ隠れるようにするとよい。但し、図7(a)に示すように、待機領域内であれば、タッチしたままサムネイルを移動させるようにしてもよい。
図7(b)〜(d)に、このときの操作イメージを示す。このうち、(b)は、サムネイルが少ししか出ていないので、タッチし難い状態である。このとき、(c)のように、サムネイルの少し上をタッチすることにより、(d)のように、隠れているサムネイルの全体が呼び出されるようにしてもよい。
即ち、図4(b)では、全体が見えているサムネイルを作業領域に移動してオリジナル画像に戻すことしか示さなかったが、画面の縁に隠れて少しだけ見えているサムネイルから直接オリジナル画像に戻すようにしてもよい。
図8(a)〜(c)に、このときの操作イメージを示す。即ち、(a)のように、サムネイルの少しだけ出ている部分をタッチし、(b)のように、そのまま作業領域内まで指を移動(ドラッグ)させる。そして、(c)のように、作業領域内で指を離すことにより、電子文書のオリジナル画像を作業領域に表示するようにする。
図8(d),(e)に、このときの操作イメージを示す。即ち、(d)のように、待機領域からサムネイルをドラッグすると、(e)のように、待機領域から出た時点でオリジナル画像に戻るようにしてもよい。
或いは、サムネイルをタッチして表示させたい位置までドラッグ&ドロップせずにオリジナル画像に戻す構成としてもよい。即ち、図8(f)に示すように、サムネイルを指でタッチし作業領域の方向へ動かしながら指を離す。但し、指を離す位置は作業領域内であるものとする。この操作により、サムネイル化が解除された画像は、図8(g)に示すように、指の動きの量に比例した分だけ滑るように移動する。そして、待機領域から出たサムネイルは、移動しながらオリジナル画像に戻り、移動中の画像は慣性により次第に止まる。
これまでは、オリジナル画像をタッチした指が待機領域まで来てサムネイル化されることを前提に説明してきたが、オリジナル画像をタッチした指が待機領域に入る前に止めてしまうことも考えられる。ここでは、このときの電子文書の表示について説明する。
まず、この場合、電子文書は待機領域にサムネイルとして表示されず、現状のサイズのまま仮想領域に入り込むことになる。このとき、仮想領域に入り込んだ電子文書の部分は表示されずに隠れる。
図10に、このときの操作イメージを示す。まず、(a)のように、電子文書の画像を待機領域まで移動させる。この時点で指は待機領域まで達していない。そこで、(b)のように、指を待機領域に触れずに離す。すると、電子文書はサムネイル化されずにそのまま残り、(c)のように、現状のサイズでそのまま仮想領域に隠れることになる。
図11に、スライド操作及び跳ね返りのパターンを示す。
(a)は、スライド操作の操作イメージである。即ち、電子文書のオリジナル画像に初速度(速さ及び方向)を与えて、滑らせるように移動させる操作である。
(b)は、跳ね返りの一例を示したものである。電子文書を滑らせて移動させた際、表示領域の枠で跳ね返るようにしている。電子文書の画像が四角形であるとすると、例えば、4辺のいずれか又は4頂点のいずれかで跳ね返ることになるが、これには限らない。
このほかにも、(c)のように、電子文書の画像の中心が表示領域の枠に来た時に跳ね返るようにしてもよいし、(d)のように、電子文書の画像の全体が仮想領域に隠れた時に跳ね返るようにしてもよい(電子文書の画像のうち表示領域の枠から最も遠い辺又は1頂点を跳ね返り位置としてもよい)。尚、仮想領域は、(c)の場合であれば、電子文書の画像の対角線の長さの半分を深さとして最低限持っており、(d)の場合であれば、電子文書の画像の対角線の長さを深さとして最低限持っていることになる。
図12に、待機領域に表示するサムネイルの例を示す。
(a),(b)のように、サムネイルのサイズは、一定の高さや幅で揃えるようにしてもよい。
また、(c)のように、サムネイルを電子文書のサイズ(A4、B4、A3等)に比例するサイズで表示するようにしてもよい。
こうすることで、サイズと文書の大まかなレイアウトから、視覚的な検索がより容易になる。
サムネイルは、重ねてまとめて表示してもよい。但し、完全には重ねないのが望ましい。
こうすることで、増えてくるサムネイルのスペースを確保したり、関連文書を簡易的にまとめたりする作業が容易になる。
図13に、サムネイルを重ねてまとめて表示した例を示す。
(a)は、左側のサムネイルが前面に来るパターンであり、(b)は、右側のサムネイルが前面に来るパターンである。また、(c)は、(a)の状態でサムネイルの下側が仮想領域に隠れたパターンであり、(d)は、(b)の状態でサムネイルの下側が仮想領域に隠れたパターンである。
即ち、まず、(d)に示すように、重なり順を変更したいサムネイルをタッチする。ここでは、タッチされたサムネイルは斜線で表しているが、実際には、点滅、色の変更、枠の付加等、何らかの表現変更により、タッチされた旨をユーザに知らせる。
次に、(e)に示すように、タッチした指を離すことにより、タッチされたサムネイルは、他のサムネイルよりも上に飛び出る。また、(f)に示すように、重なり順を変更したい位置まで横方向にドラッグしてサムネイルを平行移動させる。
そして、タッチしている指を離すと、(g)に示すように、サムネイルの重なり順が変更されて表示される。
即ち、まず、(a)に示すように、作業領域へ出したいサムネイルをタッチする。そして、指を離すことにより、タッチされたサムネイルは、他のサムネイルよりも上に飛び出る。
次に、(b)に示すように、上に飛び出たサムネイルをタッチしながら上方向へ(作業領域の方へ)移動させる。
そして、タッチしている指を離すと、(c)に示すように、サムネイルは表示領域でオリジナル画像に戻る。また、1つのサムネイルが抜けたサムネイルのまとまりについては、空いた隙間を埋めるようにするとよい。
尚、ここでは、まとまりになったサムネイルの中の1枚を作業領域へ出すことについて述べたが、まとまり全部を作業領域へ出すようにしてもよい。この場合、1枚だけを飛び出た状態にするのではなく、まとまりになったサムネイルをタッチし、上方向へ(作業領域の方へ)移動させて指を離す操作を行えばよい。
まず、サムネイルの上(外)にタイトル名や資料作成日(最終更新日)等を表示してもよい。尚、サムネイルの上であればサムネイルを隠している場合にも表示されるし、スペースも取らない。
ここで、表示する情報としては、タイトル名のみ、日付のみ、タイトル名と日付の両方等、種々のバリエーションがあるが、これはユーザによって選択できるようにするとよい。
図16(a)〜(d)に、このような表示の例を示す。
図17(a)〜(c)に、このような表示の例を示す。
図17(d)〜(f)に、このような表示の例を示す。
(d)は、右側のサムネイルが左側のサムネイルよりも透明で存在が薄くなるように表現しており、左が重要な文書であることを示している。(e)は、左側のサムネイルが右側のサムネイルよりも浮いて見えるように表現しており、左が重要な文書であることを示している。(f)は、左側のサムネイルが右側のサムネイルよりも沈んで見えるように表現しており、右が重要な文書であることを示している。
また、図示しなかったが、電子文書のサムネイルに対して、色(明度やグラデーション)、外枠の太さ、点線の細かさ、折り目をつけたグラフィック等を与えることにより、重要度やキーワードに該当する文書であることを表すなどの何らかの観点による分類を表現してもよい。例えば、重要度を上述したようなポストイット等のしるしや透明度によって表現するとともに、キーワード等の任意の観点による分類に基づいて色(明度やグラデーション)や外枠の太さを変えるなど、任意に表示形態を組み合わせることも可能である。
図18(a)は、連続タッチ法(押し込み法)による重要度の階層変更の操作イメージを示したものである。この作法では、叩けば叩くほど奥の深い階層、つまり重要度の低い階層へ入っていく。このような作法は、いろいろな紙文書をテーブルに並べて会議をしている場合の、各文書の重要度や注目度合に対する状況を概念として取り入れたものである。例えば紙文書による会議では、複数の文書がテーブル上で重なり合っている場合に、重なりの上の方に位置する文書はより注目されていたり重要だったりする場合が多く、他の文書が重なっているために下に位置する文書はその時点で重要度が低い場合が多いことを表したものである。
連続してサムネイルを叩くことで文書が奥に入っていく、つまり重なりの下側に位置させていることを表すことで、紙文書の重なり状況と重要度や注目度を電子文書の表示で表現している。
上記表示例では奥の深い階層を重要度の低い階層とした場合を説明したが、逆に重要度の高い階層を奥の深い階層として設定することも可能である。この場合には、複数回タッチするということを、繰り返し特定の電子文書を指し示した動作と考え、より重要度や注目度の高い階層を深い階層と考えることで、人の動作との対応が取れる。
このように、人の自然な動作に対する意味を解釈して連続タッチする操作に関連付けることで、連続タッチされた文書の重要度を変えることができ、それに伴って表示形態を変えることで重要度を表現してもよい。また、上述したように、連続タッチ操作による電子文書の階層が深い状態を重要度の高い階層であるとすることも、逆に重要度の低い階層であるとすることも可能である。
また、図18(b)〜(e)は、文書入替え法による重要度の階層変更の操作イメージを示したものである。最初、(b)のように、左側が重要書類であるとし、この状態で右側の文書を左側の文書よりも重要にしたいと考えたとする。この場合、(c)のように、右側のサムネイルを左側のサムネイルにオーバーラップさせる。ここで、オーバーラップしている状態は、何らかの表現で分かるようにする。このようにオーバーラップさせた後、(d)のように、元々右側にあったサムネイルを別の場所に置く。すると、(e)に示すように、右側の文書が左側の文書より重要文書になる。
1.どのような編集をしたか内容を詳しく知りたい場合のサムネイル。例えば、図19(a)のように、「カット」、「貼る」等のキーワードを表示するものがある。また、図19(b)のように、サムネイルを大きく表示し、予め取り決めた記号によって編集の内容を表すものもある。ここでは、例えば、四角形内の対角線が、他の電子文書からのコピー&ペーストを表しており、丸印が、議論の中心となった部分であることを表している。
2.編集の履歴を知りたい場合のサムネイル。例えば、図19(c)のように、編集アクションを何回行ったかを表示するものがある。
3.オリジナルの電子文書か編集した電子文書かを区別したい場合のサムネイル。例えば、図19(d),(e)のように、枠や印を付けることで編集したことを表すものがある。
電子文書のサムネイルを表示する待機領域については、幾つかの形態が考えられる。
1.縁(へり)案
この案は、例えば、図20(a)に示すようなものであり、表示画面の縁全てが待機領域になっている基本的な形態である。表示画面の縁を待機領域にするという考え方なので、表示画面の形状は、四角形、円形等、如何なるものであってもよい。
この案では、縁に電子文書の画像を持って来るだけでサムネイル化できるので、テーブルのスペース確保やサムネイルによる文書整理が容易である。また、縁のどの部分を使ってもかまわないので、テーブルの周りにおける立ち位置に影響されずに待機領域へ電子文書を移動できる。
この案は、例えば、図20(b)〜(h)に示すようなものであり、表示画面の隅に待機領域を設ける形態である。表示画面の形状としては、隅のある四角形である場合が適しているが、円形であってもよい。表示画面の形状が円形の場合は、数箇所に待機領域を設ける。
この案では、数箇所にサムネイルを集めることができるので、分散することなく整理がし易い。また、縁(へり)案よりも表示方法にバリエーションがある。
尚、図20(b)〜(h)に示した角(かど)案のバリエーションのうち、(c)は、サムネイルをプールして漂わせることができる形態であり、(f)〜(h)は、中華テーブルのような形態である。後者の場合において、サムネイルの枚数が多い場合は、(g)のように、円状にして回転させ、サムネイルの枚数が少ない場合は、(h)のように、扇形にし、扇形の範囲内で動かせるようにするとよい。
この案は、サムネイル化した電子文書を簡易的にまとめることができると共に、ユーザ自身の近くにサムネイル化した電子文書を集めることで簡易的な個人スペースを作ることができるようにした形態である。基本的な考え方は縁(へり)案と同じであり、縁(へり)案に実装されても構わない。
図21に、この案で待機領域を実現した場合の操作イメージを示す。
まず、(a)のように、縁に電子文書を移動させてサムネイル化する。この操作は縁(へり)案と同じである。すると、(b)のように、サムネイル化された電子文書の周辺に、点線で示すような取込みエリアが作られる。この状態で、(c)のように、作業領域内にある電子文書を取込みエリア内まで移動させることで、電子文書は取込みエリアに取り込まれる。そして、(d)のように、サムネイルは、一部を重ねてまとめて表現される。このとき、後から取り込んだものほど前面に表示するようにしたり、後から取り込んだものほど背面に表示したりするようにしてもよい。また、このようにまとまり表現されたサムネイルは、(e)のように、まとまりごとに移動できるようにしてもよい。
尚、重なり順を変更させる場合、まとまりになったサムネイルから1枚だけを作業領域に出す場合、サムネイルのまとまり全部を作業領域に出す場合の操作は、「サムネイル表現」の項で示した方法と同じものを採用するとよい。
また、縁(へり)案、角(かど)案、個人持ち場案を合わせて、ハイブリッドな待機領域を設けてもよい。
図22(a)に示すように、複数の電子文書に親と子の関係を持たせる場合を考える。尚、図では、会議の議事録を親とし、添付書類を子とする第1のケースを示したが、これには限らない。例えば、提案資料を親とし、参考データ(参考画像データ)を子とする第2のケースや、今使用しているドキュメントAを親とし、ドキュメントAに関係のある新聞の切り抜きB及びドキュメントAに関係する技術説明Cを子とする第3のケース等、種々の例が考えられる。特に、第3のケースでは、A、B、Cのどの文書を親にしてもよい。つまり、ここでの親子関係とは、どれが親でどれが子かが一律に決められるようなものを言うのではなく、電子文書どうしに何らかの関係性が付けられるものを言う。
そして、ここでは、このような親と子の関係を電子文書の待機や呼び出しに反映させる。
この場合、図22(b)に示すように、親の電子文書を待機領域に移動させてサムネイル化することで、子の電子文書もサムネイル化する。ここで、子の電子文書がサムネイル化されるタイミングは、親の電子文書のサムネイル化と同時であってもよいし、親の電子文書のサムネイル化からワンテンポ遅れたものであってもよい。また、このとき、図では、子の電子文書は、最も近い縁に移動してサムネイル化しているが、これには限らない。即ち、親の電子文書と同じ方向へ吸い寄せられ、まとまって表示されるようにしてもよい。また、まとまって表示させるときのサムネイル表現として、親と子の従属関係を明示するようにするとよい。例えば、親のサムネイルが子のサムネイルよりも少し飛び出た表示としたり、親のサムネイルを子のサムネイルよりも少し大きく表示したりすることが考えられる。或いは、サムネイル間で、透明度を変えたり(子のサムネイルを薄くする)、色の濃さ(グラデーション)を変えたり、明度を変えたりしてもよい。
この場合、図22(c)に示すように、親のサムネイルを作業領域に出してオリジナル画像として表示することで、子のサムネイルもオリジナル画像として作業領域に表示する。ここで、子の電子文書がオリジナル画像として飛び出すタイミングは、親の電子文書が飛び出すのと同時であってもよいし、ワンテンポ遅れたものであってもよい。また、このとき、親の電子文書のオリジナル画像は、子の電子文書のオリジナル画像よりも前面に表示するとよい。或いは、子の電子文書のオリジナル画像を少し透過させる(例えば、透明度60%)ことで、親の電子文書のオリジナル画像と区別するようにしてもよい。また、子の電子文書のオリジナル画像のサイズを親の電子文書のオリジナル画像のサイズよりも少し小さくする(例えば、親の80%)ことで、親よりも目立たない表示としてもよい。或いは、透明度とサイズとを掛け合わせて親と子の違いを出すようにしてもよい。
例えば、複数の電子文書がグループA、B、Cに分けられているが、表示画面にはこれらのグループに関係なく電子文書のオリジナル画像が表示されているとする。このような場合に、グループAに属する電子文書のオリジナル画像をサムネイル化すると、グループAに属する他の電子文書もサムネイル化されるようにしてもよい。
また、複数の電子文書がグループA、B、Cに分けられており、そのサムネイルが待機領域に表示されているとする。このような場合に、グループAのサムネイルを作業領域に出すと、グループAに属する他の電子文書も任意のタイミングで作業領域に出るようにするとよい。尚、このとき、電子文書の画像は、近くに飛び出るようにしてもよいし、空いているスペースに飛び出るようにしてもよいし、空いていないスペースの前面に重なって飛び出るようにしてもよい。
尚、ここでのグループとしては、プロジェクト毎、ユーザ毎、期間毎、フェーズ毎、キーワード毎等、様々なものが考えられる。
次に、これまで述べたような表示を実現するテーブル型表示装置10の機能構成について説明する。
図23は、テーブル型表示装置10の機能構成の一例を示したブロック図である。
図示するように、テーブル型表示装置10は、画面上でのユーザ操作を検出する操作検出部101と、画面上でのユーザ操作に基づき表示を制御する表示制御部102と、領域の位置に関する情報を記憶する領域位置記憶部103と、画像の位置に関する情報を記憶する画像位置記憶部104と、電子文書どうしの関連情報を記憶する関連情報記憶部105とを備える。
領域位置記憶部103は、画面上で作業領域と待機領域の位置を特定するための情報を記憶する。また、画像位置記憶部104は、画面上に表示された電子文書の画像の位置を特定する情報を記憶する。その際、画像位置記憶部104は、後述のように、電子文書の画像がオリジナル画像のままかサムネイル化されているか、画面の縁に隠れているか等の付随的な情報も記憶する。更に、関連情報記憶部105は、ある電子文書と他の電子文書との関連性を特定する情報を記憶する。尚、ここでは、テーブル型表示装置10が関連情報記憶部105を有する構成としたが、テーブル型表示装置10からアクセス可能なサーバを別途用意し、このサーバが関連情報記憶部105を有する構成を採用してもよい。
但し、その前に、テーブル型表示装置10の画面上に設定する座標について説明しておく。図24に、画面上に設定する座標を示す。ここでは、画面を長方形とし、中心点を原点としている。そして、長手方向にX軸を、短手方向にY軸をとっている。
まず、この画面では、作業領域と待機領域の境界を点線の四角形ABCDで示している。つまり、四角形ABCDの内部が作業領域であり、四角形ABCDの外部が待機領域である。
また、画面上には、オリジナル画像が、E1、F1、G1、H1を頂点とする四角形で示されている。更に、全体が見えた状態のサムネイルが、E2、F2、G2、H2を頂点とする四角形で示されており、一部が見えた状態のサムネイルが、E3、F3、G3、H3を頂点とする四角形で示されている。
まず、図25(a)は、領域位置記憶部103に記憶される情報の具体例を示した図である。図24に示した例の場合、画面の中央部に矩形の作業領域が配置されている。従って、例えば、作業領域の左上点及び右下点の座標のみを記憶しておくことで、作業領域及び待機領域の範囲を特定できるので、そのような情報を記憶するようにしている。
ここでは、電子文書「R001」と電子文書「R101」、「R102」、「R103」とが関連していること、及び、電子文書「R002」と電子文書「R201」、「R202」とが関連していることが示されている。
次に、テーブル型表示装置10の表示制御部102の動作について説明する。尚、ここまで多くの例を示してきたが、ここでは、図3〜4の基本作法をベースに図5(a)、図11、図22等を追加要件とした場合の表示制御部102の動作について説明する。
図26は、表示制御部102のメインの動作を示したフローチャートである。
表示制御部102は、操作検出部101から信号を受け付けると、その信号がタッチON信号か、タッチOFF信号か、ドラッグ信号かを判定する(ステップ201)。
信号がタッチON信号の場合は、そのタッチがスライド操作であるかどうかを判定し(ステップ202)、スライド操作でなければ、後述するタッチON時処理を行い(ステップ203)、スライド操作であれば、後述するスライド時処理を行う(ステップ204)。
また、信号がドラッグ信号である場合は、後述するドラッグ時処理を行う(ステップ205)。
更に、信号がタッチOFF信号である場合は、後述するタッチOFF時処理を行う(ステップ206)。
図27は、タッチON時処理の流れを示したフローチャートである。
表示制御部102は、まず、タッチがなされたのがサムネイルの上であるかどうかを判定する(ステップ211)。具体的には、タッチON信号と共に伝えられたタッチ位置が、サムネイルの範囲内に存在するかどうかを判定する。つまり、画像位置記憶部104を参照し、座標情報によって決まる画像範囲がタッチ位置を含み、かつ、フラグが「1」又は「2」である画像があるかどうかを判定する。この場合、座標情報によって決まる画像範囲よりも少し大きな範囲がタッチ位置を含むかどうかを判定することで、図7(b)〜(d)のような動作を行ってもよい。
タッチがなされたのがサムネイル上でない場合は、処理を終了する。オリジナル画像上でのタッチは、オリジナル画像の選択を意味するだけで、表示状態には何の変更ももたらさないからである。
その結果、サムネイルが画面の縁に隠れていないと判定されれば、つまり、フラグが「1」であれば、処理を終了する。全体が見えているサムネイルをタッチして逆に画面の縁に隠すようにしてもよいが、ここでは、画面の縁に隠れたサムネイルを呼び出してドラッグ操作を行うという作法を前提としているからである。
一方、サムネイルが画面の縁に隠れていると判定されれば、つまり、フラグが「2」であれば、サムネイル全体を表示領域に呼び出す(ステップ213)。具体的には、画像位置記憶部104において、ステップ211で特定された画像の座標情報を全体が見える場合の座標情報に更新し、フラグを「1」に変更する。
図28は、スライド時処理の流れを示したフローチャートである。
スライド操作がなされた場合、表示制御部102には、タッチ位置に加え、スライド操作の速度(速さ及び方向)が伝えられる。そこで、まず、表示制御部102は、指定された速度で一定時間進んだ位置に画像を表示する(ステップ221)。例えば、初速度(Vcosθ,Vsinθ)、加速度(−Acosθ,−Asinθ)、タッチしてから時間tが経過した後の座標(X(t),Y(t))とすると、タッチ位置の座標は(X(0),Y(0))なので、
X(t)=X(0)+Vcosθ・t−Acosθ・t2/2
Y(t)=Y(0)+Vsinθ・t−Asinθ・t2/2
となる。但し、加速度の大きさAは、テーブル型表示装置10の画面の属性として予め設定された値である。このステップ221では、画像位置記憶部104における座標情報がこの式に倣って更新される。
速度が0になっていれば、処理を終了する。
速度が0になっていなければ、跳ね返り位置に達する可能性があるので、表示制御部102は、跳ね返り位置に達したかどうかを判定する(ステップ223)。この場合、跳ね返り位置としては、図11(b)〜(d)に示したいずれの跳ね返り位置を採用してもよい。
その結果、跳ね返り位置に達していなければ、ステップ221に戻り、その時点での速度を「指定された速度」に再設定し、以降の処理を繰り返す。
一方、跳ね返り位置に達していれば、表示制御部102は、跳ね返り後の速度を決定する(ステップ224)。この場合、跳ね返り後の速度は、跳ね返り前の速度を、画面の縁に平行な成分は維持し、画面の縁に垂直な成分は大きさは維持したまま向きを逆にすることで決定すればよい。このように跳ね返り後の速度が決定されると、ステップ221に戻り、その決定された速度を「指定された速度」に再設定し、以降の処理を繰り返す。
尚、先に図8(f),(g)を参照して説明した作法でもスライド操作は行っているが、ここではその場合の処理については省略している。
図29は、ドラッグ時処理の流れを示したフローチャートである。
表示制御部102は、まず、作業領域と待機領域の境界を超えてドラッグがなされたかどうかを判定する(ステップ231)。具体的には、ドラッグ信号と共に伝えられたタッチ位置について、待機領域内から作業領域内への移行、又は、作業領域内から待機領域内への移行があったかどうかを判定する。つまり、領域位置記憶部103を参照し、タッチ位置が、座標情報によって決まる領域範囲の外から中へ又は中から外へ移動したかどうかを判定する。
また、境界を超えてドラッグがなされなかった場合は、移動後の位置に、そのままの表示形態で同じ画像を表示する(ステップ233)。これにより、図3(a)、図7(a)、図10(a)のような表示を実現する。尚、このステップ233でも、画像位置記憶部104における座標情報が更新される。
図30は、タッチOFF時処理の流れを示したフローチャートである。
表示制御部102は、まず、タッチOFFがなされたのが作業領域上か待機領域上かを判定する(ステップ241)。具体的には、タッチOFF信号と共に伝えられた指が離れた位置(タッチOFF位置)が、待機領域の範囲内に存在するか作業領域の範囲内に存在するかを判定する。つまり、領域位置記憶部103を参照し、タッチOFF位置が、座標情報によって決まる領域範囲の中にあるか外にあるかを判定する。
その結果、それまでのドラッグ操作が境界を超えてなされたと判定された場合は、タッチOFFした位置にオリジナル画像を表示する(ステップ243)。具体的には、画像位置記憶部104において、操作対象の画像の座標情報を更新し、フラグを「0」に変更する。
一方、それまでのドラッグ操作が境界を超えてなされていないと判定された場合は、タッチOFFした位置に同じ画像を表示する(ステップ245)。具体的には、画像位置記憶部104において、操作対象の画像の座標情報を更新する。
その結果、それまでのドラッグ操作が境界を超えてなされたと判定された場合は、タッチOFFした位置にサムネイルをその一部を画面の縁に隠した状態で表示する(ステップ247)。具体的には、画像位置記憶部104において、操作対象の画像の座標情報を更新し、フラグを「2」に変更する。
一方、それまでのドラッグ操作が境界を超えてなされていないと判定された場合は、タッチOFFした位置に同じ画像を表示する(ステップ245)。具体的には、画像位置記憶部104において、操作対象の画像の座標情報を更新する。
図31(a)に、この変形例を実現するためのシステム構成を示す。ユーザはIDの無線通信を行える送信機30を所持する。また、テーブル型表示装置10は、サムネイルを表示する画面17と、画面17の周囲に所定の間隔で配置される受信機18と、受信機18で受信した情報に基づいて画面17におけるサムネイルの表示位置を計算する計算機19とを備える。
具体的な仕組みとしては、例えば、次のようなものを採用するとよい。
まず、画面17上のサムネイルは、待機領域への待機時に、待機操作を行ったユーザとの関連付けを行っておく。この場合の待機操作を行ったユーザの特定方法は種々考えられるが、例えば、待機領域を分割して各ユーザに割り当てておき、どの待機領域に待機されたかによって特定する方法がある。また、サムネイルの待機操作はその元となる電子文書の作成者しか行えないという状況下であれば、電子文書の作成者の情報を参照することにより、待機操作を行ったユーザを特定することも考えられる。
このようにサムネイルとユーザとが関連付けられた状態で、ユーザがテーブル型表示装置10の周りを移動したとする。すると、送信機30と受信機18によるIDの無線通信によりユーザの立ち位置が特定される。そして、計算機19は、ユーザの立ち位置に最も近い待機領域に、そのユーザと関連付けられたサムネイルを表示するように制御する。
図32は、コンピュータ90のハードウェア構成を示した図である。
図示するように、コンピュータ90は、演算手段であるCPU(Central Processing Unit)91と、記憶手段であるメインメモリ92及び磁気ディスク装置(HDD:Hard Disk Drive)93とを備える。ここで、CPU91は、OS(Operating System)やアプリケーション等の各種ソフトウェアを実行し、上述した各機能を実現する。また、メインメモリ92は、各種ソフトウェアやその実行に用いるデータ等を記憶する記憶領域であり、磁気ディスク装置93は、各種ソフトウェアに対する入力データや各種ソフトウェアからの出力データ等を記憶する記憶領域である。
更に、コンピュータ90は、外部との通信を行うための通信I/F94と、ビデオメモリやディスプレイ等からなる表示機構95と、キーボードやマウス等の入力デバイス96とを備える。
Claims (15)
- 電子文書の内容を表す原画像、及び、当該電子文書を特定可能で当該原画像を縮小した特定画像を、第1の領域と、画面の縁に接するように設けられた第2の領域とを含む当該画面内に表示する表示手段と、
前記画面上の指による操作を検出する検出手段と、
前記第1の領域に表示された前記原画像を前記第2の領域へドラッグしてドロップする操作が前記検出手段により検出された場合に、前記表示手段が当該原画像に代えて前記特定画像を、当該特定画像の一部が前記画面の縁の外側に設けられた仮想領域に隠れた状態で、前記第2の領域に表示するよう制御し、前記第1の領域に表示された前記原画像を前記第2の領域に向けてスライドさせる操作が前記検出手段により検出された場合に、前記表示手段が前記特定画像を前記第2の領域に表示することなく前記画面の縁による当該原画像の跳ね返り動作を表示するよう制御し、一部が前記仮想領域に隠れた状態で前記第2の領域に表示された前記特定画像をタッチする操作が前記検出手段により検出された場合に、前記表示手段が当該特定画像の全体を前記第2の領域に表示するよう制御し、全体が前記第2の領域に表示された前記特定画像を前記第1の領域へドラッグしてドロップする操作が前記検出手段により検出された場合に、前記表示手段が前記原画像を前記第1の領域に表示するよう制御する制御手段と
を備えたことを特徴とする表示装置。 - 前記制御手段は、前記原画像内の特定の点が前記第2の領域に含まれた状態で当該原画像をドロップする操作が前記検出手段により検出された場合に、前記表示手段が当該原画像に代えて前記特定画像を前記第2の領域に表示するよう制御することを特徴とする請求項1記載の表示装置。
- 前記制御手段は、前記原画像の一部が前記第2の領域に含まれている場合であっても、当該原画像内の特定の点が前記第2の領域に含まれない状態で当該原画像をドロップする操作が前記検出手段により検出された場合に、前記表示手段が前記第2の領域に当該原画像を表示し前記特定画像を表示しないよう制御することを特徴とする請求項1記載の表示装置。
- 前記制御手段は、前記表示手段が前記特定画像を前記第2の領域の形状に応じて決まる向きに表示するよう制御することを特徴とする請求項1記載の表示装置。
- 前記制御手段は、前記表示手段が前記特定画像を前記第2の領域に表示する際に、当該特定画像によって特定される前記電子文書に関連する他の電子文書の内容を表す他の原画像が前記第1の領域に表示されていれば、前記表示手段が当該他の原画像に対応する他の特定画像を前記第2の領域に表示するよう制御することを特徴とする請求項1記載の表示装置。
- 前記制御手段は、前記表示手段が前記特定画像を、前記原画像をドラッグしてドロップする操作を行った者の位置に最も近い位置に表示するよう制御することを特徴とする請求項1記載の表示装置。
- 前記表示手段は、テーブルの天板として機能し、
前記第1の領域は、前記天板の中央に設けられ、
前記第2の領域は、前記第1の領域の周囲に前記天板の縁の全てに接するように設けられたことを特徴とする請求項1記載の表示装置。 - 前記制御手段は、前記表示手段が前記特定画像を前記電子文書のサイズに比例するサイズで表示するよう制御することを特徴とする請求項1記載の表示装置。
- 前記制御手段は、前記第2の領域に表示された複数の前記特定画像が重ねられた特定画像群内の一の特定画像又は当該特定画像群を前記第1の領域へドラッグしてドロップする操作が前記検出手段により検出された場合に、前記表示手段が、当該一の特定画像に対応する一の原画像又は当該複数の特定画像にそれぞれ対応する複数の原画像を前記第1の領域に表示するよう制御することを特徴とする請求項1記載の表示装置。
- 前記制御手段は、前記第2の領域に表示された前記特定画像をタッチする操作が前記検出手段により検出された場合に、前記表示手段が当該特定画像を、当該タッチする操作の回数に応じた態様で表示するよう制御することを特徴とする請求項1記載の表示装置。
- 前記制御手段は、前記原画像の4辺の何れか又は4頂点の何れかが前記画面の縁の位置に達したときに行われる前記跳ね返り動作を表示するよう制御することを特徴とする請求項1記載の表示装置。
- 前記制御手段は、前記原画像の中心が前記画面の縁の位置に達したときに行われる前記跳ね返り動作を表示するよう制御することを特徴とする請求項1記載の表示装置。
- 前記制御手段は、前記原画像の全体が前記仮想領域に隠れたときに行われる前記跳ね返り動作を表示するよう制御することを特徴とする請求項1記載の表示装置。
- 前記制御手段は、前記原画像の速度が0になっていないときであって前記跳ね返り動作が行われる位置に当該原画像が到達したときに決定された速度での前記跳ね返り動作を表示するよう制御することを特徴とする請求項1記載の表示装置。
- コンピュータに、
電子文書の内容を表す原画像、及び、当該電子文書を特定可能で当該原画像を縮小した特定画像を、第1の領域と、画面の縁に接するように設けられた第2の領域とを含む当該画面内に表示する機能と、
前記画面上の指による操作を検出する機能と、
前記第1の領域に表示された前記原画像を前記第2の領域へドラッグしてドロップする操作が検出された場合に、当該原画像に代えて前記特定画像が、当該特定画像の一部が前記画面の縁の外側に設けられた仮想領域に隠れた状態で、前記第2の領域に表示されるよう制御し、前記第1の領域に表示された前記原画像を前記第2の領域に向けてスライドさせる操作が検出された場合に、前記特定画像が前記第2の領域に表示されることなく前記画面の縁による当該原画像の跳ね返り動作が表示されるよう制御し、一部が前記仮想領域に隠れた状態で前記第2の領域に表示された前記特定画像をタッチする操作が検出された場合に、当該特定画像の全体が前記第2の領域に表示されるよう制御し、全体が前記第2の領域に表示された前記特定画像を前記第1の領域へドラッグしてドロップする操作が検出された場合に、前記原画像が前記第1の領域に表示されるよう制御する機能と
を実現させるためのプログラム。
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