JP4971837B2 - グロープラグ及びグロープラグの取付構造。 - Google Patents

グロープラグ及びグロープラグの取付構造。 Download PDF

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Description

本発明はグロープラグに関する。
特許文献1、2に従来のグロープラグが開示されている。このグロープラグは、軸線方向に延びる筒状の主体金具と、軸線方向に延びる筒状をなし、自身の先端部が閉塞し、主体金具の先端から自身の先端部を突出させた状態で主体金具内に固定されるチューブと、チューブ内で自身の先端部がチューブの先端部と接合された発熱コイルと、チューブ内で自身の先端部が発熱コイルの後端部と接合部で接合された制御コイルとを備える。
このような構成である従来のグロープラグは、チューブの先端部が燃焼室内に突出されるようにシリンダヘッドの取付孔に取り付けられて、ディーゼルエンジンの予熱用等に使用される。この際、制御コイルは、高温時に電気抵抗が大きくなるものとされていることにより、発熱コイルの温度特性を制御する。
特開平11−294768号公報 特開平11−294769号公報
ところで、近年ではディーゼルエンジンの高性能化及び小型化に伴い、グロープラグも小型のものが要求されるようになっている。このため、チューブのうち主体金具から突出する部分である発熱コイル及び制御コイルの径方向外側を覆う部分の外径も小径化する傾向にある。
しかし、チューブが小径化すると、チューブの強度が低下し、例えば、取り付けの際に誤って落下させたりして大きな衝撃が加わると、チューブやその内部の発熱コイル及び制御コイルが破損し易くなる。また、チューブが小径化すると、発熱コイルの外径も小さくなることから、必要な発熱性能や昇温特性を得難くなる場合もある。さらに、チューブが小径化されるに伴い、発熱コイルがチューブの内面に接触し易くなり、発熱コイルとチューブとが短絡するという不具合も生じ易くなる。
このため、上記従来のグロープラグでは、チューブのうち発熱コイル及び制御コイルを覆う部分に関し、発熱コイル及び制御コイルの外径とチューブのうち発熱コイルを覆う部分及び制御コイルを覆う部分の内径及び外径との関係等を規定することにより、チューブが小径でありながら、上記の不具合を抑制し、必要な発熱性能を発揮することができるようにしている。
しかしながら、上記従来のグロープラグにおいても、繰り返しの通電により、制御コイルが早期に断線するという不具合が生じる場合があり、一層の耐久性の向上が求められていた。
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、制御コイルの早期の断線を抑制して耐久性向上を図ることが可能なグロープラグを提供することを解決すべき課題としている。
発明者らは、グロープラグに繰り返し通電することにより制御コイルが早期に断線するメカニズムについて鋭意研究を行い、下記の通り、メカニズムを解明した。
すなわち、繰り返し通電すると、チューブの外表面において、酸化皮膜の生成と剥離とが繰り返され、徐々にチューブの外表面が消耗する傾向にある。この際、チューブの先端側にある発熱コイルの径方向外側を覆う部分は、スワール(燃焼室内の燃料ガスの流れ)で冷却されるが、根元側にある制御コイルの径方向外側を覆う部分は、シリンダヘッドの下面より燃焼室に突出しないため、スワールによって冷却され難いので、発熱コイルを覆う部分よりも制御コイルを覆う部分でチューブの外表面の消耗が激しくなり、肉厚が徐々に薄くなる。このため、制御コイルを覆う部分では、チューブを介する制御コイルから熱の放出が弱くなり、制御コイルに熱が溜まり易くなり、制御コイルが断線し易くなる。発明者らは、このメカニズムに基づき、本発明をするに至った。
すなわち、本発明のグロープラグは、軸線方向に延びる筒状の主体金具と、前記軸線方向に延びる筒状をなし、自身の先端部が閉塞し、前記主体金具の先端から自身の先端部を突出させた状態で該主体金具内に固定されるチューブと、前記チューブ内で自身の先端部が該チューブの先端部と接合された発熱コイルと、前記チューブ内で自身の先端部が前記発熱コイルの後端部と接合部で接合された制御コイルと、を備えたグロープラグにおいて、
前記チューブは、前記発熱コイルと前記接合部の径方向外側を覆う薄肉部と、前記制御コイルの少なくとも一部の径方向外側を覆い、前記薄肉部の径方向の肉厚よりも、自身の径方向の肉厚が厚い厚肉部とを有し、前記制御コイルは、螺旋状の螺旋部と、該螺旋部の先端側に位置し、前記軸線方向に延びるとともに、自身の先端部が前記発熱コイルの後端部と前記接合部で接合される延長部とを有し、前記厚肉部の先端は、前記螺旋部と対向することを特徴とする。
このような構成である本発明のグロープラグは、チューブの先端部が燃焼室内に突出されるようにシリンダヘッドに形成された取付孔に取り付けられて、ディーゼルエンジンの予熱用等に使用される。このグロープラグにおいて、チューブは、発熱コイルと接合部の径方向外側を覆う薄肉部と、制御コイルの少なくとも一部の径方向外側を覆い、その薄肉部の径方向の肉厚よりも、自身の径方向の肉厚が厚い厚肉部とを有している。これにより、厚肉部により制御コイルの熱が主体金具へと放出されやすくなるため、チューブのうち制御コイルの径方向外側を覆う部分の外表面が消耗しにくくなる。また、このグロープラグは、繰り返し通電することにより、チューブのうち制御コイルの径方向外側を覆う部分で外表面の消耗が激しくなり、肉厚が徐々に薄くなったとしても、従来のグロープラグより制御コイルの径方向外側を覆う部分の少なくとも一部に、発熱コイルと接合部の径方向外側を覆う薄肉部より肉厚の厚い厚肉部が設けられるため、制御コイルで生じた熱がチューブを介して主体金具へと放出され難くなってしまう時期を遅らせることができる。このため、制御コイルに熱が溜まって過剰に加熱される時期を遅らせることができ、制御コイルが早期に断線することを抑制できる。
また、厚肉部が、チューブのうち延長部の径方向外側を覆う部分に形成されないため、発熱コイルと厚肉部とが少なくとも延長部の長さ分だけ離れるので、発熱コイルで生じた熱が厚肉部へと放出され難くなる。従って、このグロープラグでは、グロープラグの急速昇温等の発熱特性を低下させることなく、制御コイルが早期に断線することを抑制することができる。
したがって、本発明のグロープラグは、制御コイルの早期の断線を抑制して耐久性向上を図ることができる。
なお、実開平1−74463号公報及び特開平2001−208347号公報に開示されているグロープラグは、チューブのうち発熱コイルの径方向外側を覆う部分の先端側の一部分のみの肉厚が、チューブのその他の部分の肉厚より薄肉とされている。これは、これらのグロープラグが発熱コイルの発熱性能を向上させることを意図するものであるからである。このため、これらのグロープラグは、制御コイルの早期の断線を抑制することについてはなんら寄与しない。
本発明のグロープラグにおいて、前記厚肉部の径方向の肉厚と前記薄肉部の径方向の肉厚との差が、0.05〜0.15mmであることが好ましい。肉厚の差が0.05mmより小さいと、制御コイルが早期に断線することを抑制するという効果を十分に得られないことがある。また、肉厚の差が0.15mmより大きいと、厚肉部の内周面と制御コイルとのクリアランスが微小となり、制御コイルと厚肉部との間でショートしたり、チューブの外径が大きくなり、グロープラグ自体が大型化ししたりしてしまうことがある。これに対し、本発明のグロープラグは、肉厚の差が0.05〜0.15mmであるので、制御コイルと厚肉部との間のショートを防止しつつ、グロープラグを大型化させることなく、制御コイルが早期に断線することを抑制するという効果をより一層得ることができる。
本発明のグロープラグにおいて、前記厚肉部の内径は、前記薄肉部の内径より小さいことが好ましい。この場合、このグロープラグは、厚肉部が薄肉部よりチューブの内側に突出することになるので、チューブの外径を大きくすることなく、厚肉部を形成することができる。すなわち、グロープラグを大型化させることなく、制御コイルが早期に断線することを抑制することができる。
本発明のグロープラグのうち、厚肉部の内径が薄肉部の内径より小さいグロープラグにおいて、前記制御コイルの外径は、前記発熱コイルの外径より小さいことが好ましい。この場合、厚肉部の内周面と制御コイルとのクリアランスを十分に確保できるため、制御コイルと厚肉部との間でショートしてしまうことを防止することができる。
また、本発明のグロープラグを、チューブの先端部をディーゼルエンジンの燃焼室内に突出させた状態で、シリンダヘッドに形成された取付孔に取り付けたグロープラグの取付構造であって、前記制御コイルの少なくとも一部が前記取付孔内に配置されるとともに、前記厚肉部が前記取付孔内に配置されるように、前記グロープラグを取り付けてなるグロープラグの取付構造とすることが好ましい。
ディーゼルエンジンでは、グロープラグのチューブの先端側を、燃焼室内に飛び出させるため、この燃焼室につながるようにシリンダヘッドに取付孔を形成し、この取付孔にグロープラグを装着する。そして、制御コイルの少なくとも一部が取付孔内に配置されることがある。その場合に、チューブの燃焼室内への飛び出し寸法によっては、厚肉部の一部が燃焼室内に突出して、配置されることがある。この場合には、厚肉部及び制御コイル自体がスワールにより冷やされるとともに、さらに厚肉部により制御コイルの熱が主体金具へと放出されることになるため、制御コイルが必要以上に冷やされてしまい、発熱コイルの温度が制御できず、発熱コイルが異常に発熱してしまう虞がある。これに対し、本発明のグロープラグの取付構造では、厚肉部がシリンダヘッドの取付孔内に収容されるので、制御コイルを必要以上に冷やすことなく、制御コイルが早期に断線することを抑制することができる。なお、燃焼室には、主燃焼室のほか、副燃焼室(渦流燃焼室、予燃焼室等)を含む。
本発明のグロープラグの取付構造において、前記グロープラグを前記シリンダヘッドの前記取付孔に取り付けた際に、前記軸線方向に沿って見た時に、前記厚肉部の先端と前記取付孔の燃焼室側の開口縁との最短距離が10mm以下になるように配置されることが好ましい。
この最短距離が10mmより大きくなると、制御コイルを覆うチューブの部分のうち、厚肉部の先端と取付孔の燃焼室側の開口縁までに対応する部分が、燃焼室にさらされないため、スワールによって冷却され難いので、その部分の外表面の消耗が激しくなり、チューブを介する制御コイルからの熱の放出が弱くなることがある。これに対し、本発明のグロープラグの取付構造では、その最短距離が10mm以下であるので、制御コイルが早期に断線することを抑制するという効果をより一層得ることができる。
以下、本発明を具体化した実施例1を図面を参照しつつ説明する。
図1及び図2に示すように、実施例1のグロープラグ1は、軸線O方向に延びる筒状の主体金具3と、軸線O方向に延びる筒状をなし、自身の先端部4aが閉塞し、主体金具3の先端3aから自身の先端部4aを突出させた状態で主体金具3内に固定されるチューブ4と、チューブ4内で自身の先端部5aがチューブ4の先端部4aと接合された発熱コイル5と、チューブ4内で自身の先端部6aが発熱コイル5の後端部5bと接合された制御コイル6と、軸線O方向に延びる棒状をなし、主体金具3内に配置され、自身の先端部7aがチューブ4内に位置するともに制御コイル6の後端部6bと接合され、自身の後端部7bが主体金具3の後端3bから突出する中軸7とを備える。発熱コイル5及び制御コイル6は、チューブ4内に絶縁材料としてのマグネシア粉末とともに封入されている。
発熱コイル5は、例えば、その20°Cでの電気比抵抗をρ20として、ρ20が80〜180μΩ・cm、800°Cでの電気比抵抗をρ800として、ρ800/ρ20が0.9〜1.2程度の材料(具体的には、鉄−クロム合金線又はニッケル−クロム合金線等)により構成されている。発熱コイル5の線径は0.15〜0.4mm程度であり、そのコイル長さは5〜12mm程度であり、そのコイル外径は1.5〜3mm程度である。また、発熱コイル5の巻線ピッチは0.2〜0.8mm程度であり、その巻線ターン数は8〜15程度である。
制御コイル6は、例えば、その20°Cでの電気比抵抗をρ20として、ρ20が5〜25μΩ・cm、800°Cでの電気比抵抗をρ800として、ρ800/ρ20が7〜12程度の材料(具体的には、鉄−クロム合金線又はニッケル−クロム合金線等)により構成されている。制御コイル6の線径は0.17〜0.3mm程度であり、そのコイル長さは10〜32mm程度であり、そのコイル外径は1.5〜3mm程度である。また、制御コイル6の巻線ピッチは0.2〜0.8mm程度であり、その巻線ターン数は25〜40程度である。
発熱コイル5の電気抵抗値をRHとし、制御コイル6の電気抵抗値をRCとした場合、発熱コイル5と制御コイル6との室温(RT)での電気抵抗比[(RH/RC)、RT]の値が1以上となり、かつ800°Cでの電気抵抗値[(RH/RC)、800°C]の値が0.1〜0.4となるように調整されている。
発熱コイル5は、螺旋状の螺旋部5cと、螺旋部5cの後端側に、軸線O方向に延びる延長部5b(後端部5b)とが形成されている。また、制御コイル6は、螺旋状の螺旋部6cと、螺旋部6cの先端側に、略軸線O方向に延びる延長部6a(先端部6a)とが形成されている。そして、発熱コイル5の延長部5bの後端部と制御コイル6の延長部6aの先端部とが接合部CPで接合されている。
チューブ4は、SUS310S、インコネル601等の金属材料からなり、発熱コイル5と接合部CPの径方向外側を覆う部分である薄肉部45と、薄肉部45と連続し、制御コイル6の少なくとも一部の径方向外側を覆う部分である厚肉部8とを有している。厚肉部8については、後述する。
ここで、図2に拡大して示すように、実施例1のグロープラグ1では、発熱コイル5、制御コイル6及びチューブ4について、下記の寸法を選択している。
まず、チューブ4の主体金具3から突出する部分の外径φDは、小径化のため、3.5mmとされている。そして、チューブ4内に位置する発熱コイル5及び制御コイル6の外径φdは、ともに1.8mmとされている。また、発熱コイル5の螺旋部5c長さCL1は6mm(チューブ4の先端部4aの肉厚を含む)であり、発熱コイル5の延長部5bの長さSL1は2mmである。さらに、制御コイル6の螺旋部6c長さCL2は14mmであり、制御コイル6の延長部6aの長さSL2は2mmである。
次に、チューブ4の薄肉部45の径方向の肉厚Th(以下、肉厚Thという。)は、充分なクリアランスを確保して発熱コイル5とのショートを防ぐため、及び急速昇温性能を向上させるため、0.5mmとされている。肉厚Thは一定である。この場合、薄肉部45の内周面と発熱コイル5とのクリアランスは0.35mmとなる。そして、厚肉部8の径方向の肉厚Tc(以下、肉厚Tcという。)については、本実施例では、発熱コイル5及び制御コイル6が上述の寸法であり、かつ、厚肉部8の肉厚Tcがチューブ4の薄肉部45の肉厚Thと等しくされている従来のグロープラグを設計用グロープラグとして通電時の温度分布を測定し、その結果を元に決定する。図3に、設計用グロープラグの通電時の温度分布のグラフを示す。
図3のグラフにおいて、設計用グロープラグに通電した後4秒経過時の曲線Aでは、制御コイル6の温度はまだ低い。このため、制御コイル6の電気抵抗は低く、発熱コイル5に比較的大きな電流が流れるようにして、発熱コイル5が急速昇温するように制御する。そして、通電した後30秒経過時の曲線Bでは、発熱コイル5が目標の高温近くまで昇温するとともに、制御コイル6の温度も高くなる。このため、制御コイル6の電気抵抗は高くなり、発熱コイル5に比較的小さな電流が流れるようにして、発熱コイル5が過昇温しないように制御する。
ここで、通電した後30秒経過時の曲線Bにおいて、チューブ4の先端部4aから約15mmの距離にある部分で温度が最も高くなっていることから、制御コイル6を覆うチューブ4の部分うち燃焼室10に突出しない部分のうち内燃機関に取り付けて使用する際に最も高温になる位置である最高温度位置Pmをチューブ4の先端部4aから約15mmと定める。
これにより、チューブ4において、接合部CPの径方向外側に相当する接合位置Pcと最高温度位置Pmとの中点Mがチューブ4の先端部4aから約11.5mmと定まる。
そして、本実施例では、チューブ4のうち中点Mより後端側に、自身の肉厚Tcを薄肉部45の肉厚Thよりも厚くした厚肉部8を設ける。また、厚肉部8は、チューブのうち中点Mより後端側に連続的に設けられており、主体金具3と当接している。尚、本実施例では、直接当接しているが、別部材を介して当接してもよい。
そして、厚肉部8の内径は、薄肉部45の内径より小さく形成されている。つまり、チューブ4は、外径が変化せず、中点Mより後端側で、内周面が内側に膨らむことにより、厚肉部8の肉厚Tcが0.6mmmと厚くされる。
このような構成である実施例1のグロープラグ1は、図2に示すように、チューブ4の先端部4aが燃焼室10内に位置するようにシリンダヘッド9に形成された取付孔9aに取り付けられて、ディーゼルエンジンの予熱用等に使用される。この際、制御コイル6は、高温時に電気抵抗が大きくなるものとされていることにより、発熱コイル5の温度特性を制御する。尚、本実施例の場合、制御コイル6(接合部CPを含む)及び厚肉部8は、取付孔9aの内部に配置されている。また、軸線O方向に沿って見た時に、厚肉部8の先端8aと取付孔9aの燃焼室10側の開口縁9bとの最短距離hは、4.5mmになっている。
そして、このグロープラグ1は、下記のようにして、制御コイル6が早期に断線することを抑制できる。
すなわち、このグロープラグ1において、チューブ4は、自身の径方向の肉厚Tcが薄肉部45の径方向の肉厚Thより厚い厚肉部8を有する。これにより、厚肉部8により制御コイル6の熱が主体金具3へと放出されやすくなるため、チューブ4のうち制御コイル6の径方向外側を覆う部分の外表面が消耗しにくくなる。また、このグロープラグ1は、繰り返し通電することにより、制御コイル6を覆うチューブ4の部分うち燃焼室10に突出しない部分で、チューブ4の外表面の消耗が激しくなり、肉厚が徐々に薄くなったとしても、従来のグロープラグより径方向の肉厚Tcが薄肉部45の径方向の肉厚Thより厚いため、制御コイル6で生じた熱がチューブ4を介して主体金具3へと放出され難くなってしまう時期を遅らせることができる。このため、制御コイル6に熱が溜まって過剰に加熱される時期を遅らせることができ、制御コイル6が早期に断線することを抑制できるのである。
ここで、表1に示すように、実施例1のグロープラグ1について、耐久性の評価試験を実施した。試験方法は、グロープラグ1にDC13Vを3分間通電した後、1分間通電を止めるサイクルを繰り返し、何サイクルまで制御コイル6が断線しないかを測定するものである。また、比較例1のグロープラグとして厚肉部8の肉厚Tcが薄肉部45の最大肉厚Thと同じ0.5mmであるものを、比較例2のグロープラグとして肉厚Tcが薄肉部45の最大肉厚Thより薄い0.4mmであるものを用意して同様の評価試験を実施した。
Figure 0004971837
その結果、従来のグロープラグに相当する比較例1のグロープラグが10000サイクルまで制御コイル6が断線しないという結果であったのに対して、実施例1のグロープラグ1では、12000サイクルまで制御コイル6が断線しないという結果であり、耐久性の向上が認められた。これに対して、比較例2のグロープラグでは、7000サイクルまで制御コイル6が断線しないという結果であり、耐久性が低下していた。これは、制御コイル6を覆うチューブ4の部分うち燃焼室10に突出しない部分の肉厚Tcが薄くなることにより制御コイル6を覆うチューブ4の部分の熱の放出が低下し、制御コイル6に熱が溜まり易くなったためと考えられる。
また、参考例1のグロープラグとして肉厚Tcを0.8mmと大幅に厚くしたものを用意して同様の評価を実施しようとした。しかし、肉厚Tcを大幅に厚くした結果、厚肉部8の内周面と制御コイル6とのクリアランスが設計上で0.05mmと微小となり、その結果、ショートが発生して評価できなかった。このことから、肉厚Tcを厚くする際には、厚肉部8の内周面と制御コイル6とのクリアランスにも注意を払う必要がある。
したがって、実施例1のグロープラグ1は、制御コイルの早期の断線を抑制して耐久性向上を図ることができている。
また、厚肉部8の先端8aが、発熱コイル5及び制御コイル6の延長部6aより後端側に設けられている(制御コイル6の螺旋部6cと対向する)ので、グロープラグ1の発熱特性も良好なものとなっている。より好ましくは、チューブ4において、接合部CPの径方向外側に相当する接合位置Pcと最高温度位置Pmとの中点Mより後端側に設けると良い。
なお、厚肉部8の先端8aが、制御コイル6の延長部6aと対向するように厚肉部8を設けると、発熱コイル4からの熱の放出が大きくなり、グロープラグ1の急速昇温等の発熱特性が低下するおそれがある。
そして、グロープラグ1において、厚肉部8の径方向の肉厚と薄肉部45の径方向の肉厚との差は、0.05〜0.15mmである。肉厚の差が0.05〜0.15mmであると、制御コイル6と厚肉部8との間のショートを防止しつつ、グロープラグ1を大型化させることなく、制御コイルが早期に断線することを抑制するという効果をより一層得ることができる。
さらに、このグロープラグ1において、厚肉部8の内径は、薄肉部45の内径より小さくなっている。つまり、厚肉部8が薄肉部45よりチューブ4の内側に突出することになるので、チューブ4の外径φDを大きくすることなく本発明の作用効果を奏することができている。
また、このグロープラグ1のうち、厚肉部8の内径が薄肉部45の内径より小さいグロープラグにおいて、制御コイル6の外径は、発熱コイル5の外径より小さいことが好ましい。この場合、厚肉部8の内周面と制御コイル6とのクリアランスを十分に確保できるため、制御コイル6と厚肉部8との間でショートしてしまうことを防止することができる。
また、本発明のグロープラグの取付構造において、厚肉部8がシリンダヘッド9の取付孔9a内に配置されている。このため、厚肉部8及び制御コイル6がスワールにより冷やされるとともに、厚肉部8による制御コイル6の熱の放出により、制御コイル6が必要以上に冷やされてしまい、発熱コイル5の温度が制御できずに、発熱コイル5が異常に発熱してしまう虞がない。すなわち、制御コイル6を必要以上に冷やすことなく、制御コイル6の早期断線を抑制することができる。
また、本発明のグロープラグ1の取付構造において、グロープラグ1をシリンダヘッド9の取付孔9aに取り付けた際に、軸線方O向に沿って見た時に、厚肉部8の先端8aと取付孔9aの燃焼室10側の開口縁9bとの最短距離hが10mm以下になるように配置されている。これにより、その最短距離が10mm以下であるので、制御コイルが早期に断線することを抑制するという効果をより一層得ることができる。
以上において、本発明を実施例1に即して説明したが、本発明は上記実施例1に制限されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して適用できることはいうまでもない。
本発明はグロープラグに利用可能である。
実施例1のグロープラグの縦断面図である。 実施例1のグロープラグの要部拡大縦断面図及びその取付け構造の断面図である。 実施例1のグロープラグに係り、設計用グロープラグの通電時の温度分布を示すグラフである。
符号の説明
1・・・グロープラグ
3・・・主体金具
3a・・・主体金具の先端
3b・・・主体金具の後端
4・・・チューブ
4a・・・チューブの先端部
5・・・発熱コイル
5a・・・発熱コイルの先端部
5b・・・発熱コイルの延長部(後端部)
5c・・・発熱コイルの螺旋部
6・・・制御コイル
6a・・・制御コイルの延長部(先端部)
6b・・・制御コイルの後端部
6c・・・制御コイルの螺旋部
7・・・中軸
7a・・・中軸の先端部
7b・・・中軸の後端部
8・・・厚肉部
45・・・薄肉部
O…軸線
Tc…厚肉部の肉厚
Th…薄肉部の肉厚
CP…発熱コイルと制御コイルとの接合部

Claims (6)

  1. 軸線方向に延びる筒状の主体金具と、
    前記軸線方向に延びる筒状をなし、自身の先端部が閉塞し、前記主体金具の先端から自身の先端部を突出させた状態で該主体金具内に固定されるチューブと、
    前記チューブ内で自身の先端部が該チューブの先端部と接合された発熱コイルと、
    前記チューブ内で自身の先端部が前記発熱コイルの後端部と接合部で接合された制御コイルと
    を備えたグロープラグにおいて、
    前記チューブは、
    前記発熱コイルと前記接合部の径方向外側を覆う薄肉部と、
    前記制御コイルの少なくとも一部の径方向外側を覆い、前記薄肉部の径方向の肉厚よりも、自身の径方向の肉厚が厚い厚肉部と
    を有し、
    前記制御コイルは、螺旋状の螺旋部と、該螺旋部の先端側に位置し、前記軸線方向に延びるとともに、自身の先端部が前記発熱コイルの後端部と前記接合部で接合される延長部とを有し、
    前記厚肉部の先端は、前記螺旋部と対向することを特徴とするグロープラグ。
  2. 前記厚肉部の径方向の肉厚と前記薄肉部の径方向の肉厚との差が、0.05〜0.15mmである請求項1記載のグロープラグ。
  3. 前記厚肉部の内径は、前記薄肉部の内径より小さい請求項1又は2記載のグロープラグ。
  4. 前記制御コイルの外径は、前記発熱コイルの外径より小さい請求項3に記載のグロープラグ。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のグロープラグを、前記チューブの先端部をディーゼルエンジンの燃焼室内に突出させた状態で、シリンダヘッドに形成された取付孔に取り付けたグロープラグの取付構造であって、
    前記制御コイルの少なくとも一部が前記取付孔内に配置されるとともに、前記厚肉部が前記取付孔内に配置されるように、前記グロープラグを取り付けてなるグロープラグの取付構造。
  6. 前記グロープラグを前記シリンダヘッドの前記取付孔に取り付けた際に、前記軸線方向に沿って見た時に、前記厚肉部の先端と前記取付孔の燃焼室側の開口縁との最短距離が10mm以下になるように配置される請求項5に記載のグロープラグの取付構造。
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