JP4970108B2 - 工業用の塩化ナトリウム水溶液の製造方法 - Google Patents

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本発明は、工業用の塩化ナトリウム水溶液の製造方法に関する。
廃棄物の焼却排ガス中に含まれる塩化水素を除去する方法として、燃焼排ガス中に粉末状の炭酸水素ナトリウム(以下、重曹という。)を添加して塩化水素と反応させ、この反応により生じた固体の塩化ナトリウム(副生塩)を集塵機で捕集し、回収する技術が知られている。
一方、この燃焼排ガスの処理において回収された塩化ナトリウムを水に溶解して水溶液とし、この水溶液を工業的に再生して利用する試みが検討されている。例えば、電解ソーダ工業において、塩化ナトリウムの水溶液は、苛性ソーダや塩素、炭酸ナトリウム、次亜塩素酸ナトリウム等の製造原料として用いられる。
しかし、排ガス処理施設から回収される固体の塩化ナトリウムには、不純物(例えば、重金属類、排ガス中の硫黄酸化物に起因する硫酸根、未反応の重曹に由来する炭酸根等)が含まれるため、工業用原料としての塩化ナトリウムに要求される規格には適合しない。そのため、塩化ナトリウムの水溶液を工業用原料として再利用するためには、この水溶液を精製して不純物を取り除く必要がある。
これに対し、例えば、燃焼排ガス中に重曹を添加して回収される固体生成物を水に溶解し、その溶解液をpH8〜14として、溶液中の多価金属を水酸化物として沈澱除去し、次いで、溶解性の多価金属をキレート樹脂に吸着させて分離除去する一方、溶解液中にカルシウム薬剤を添加して、硫酸根、炭酸根をそれぞれ硫酸カルシウム、炭酸カルシウムとして沈澱除去することにより、得られた塩化ナトリウム水溶液を工業用原料として再利用する技術が開示されている(特許文献1参照)。
特許第3390433号公報
ところで、上記のように、燃焼排ガスを処理する際に回収される生成物を再利用する場合、生成物中に含まれる不純物は精製プロセスから分離され、通常埋め立て処理される。
しかしながら、特許文献1のように、多価金属を水酸化物として分離し、これを回収処理する場合、重金属類が埋め立て基準を満たさないため、このままでは埋め立て処分ができないという問題がある。また、水酸化物が分離された溶解液は、キレート樹脂塔において溶解液中に残存する多価金属が吸着分離されるため、例えば、pH調整や固液分離の操作が多くなり、プロセスが煩雑になる。
また、溶解液中の炭酸根や硫酸根を沈澱除去する際には多量のカルシウム薬剤が必要となるため、沈殿物の汚泥が大量に発生するという問題がある。
一方、廃棄物の燃焼排ガス中には、例えば、フッ化水素などが含まれており、フッ化水素は重曹と反応して副生塩中にフッ素化合物の不純物として存在する。つまり、塩化ナトリウム水溶液を工業的に再利用するためには、フッ素化合物などの不純物を除去する必要があるのに対し、特許文献1においては、この点について、なんら検討がされていない。
本発明の課題は、燃焼排ガスを重曹で処理して回収される副生塩の水溶液を精製する際に発生する汚泥の量を少なくし、かつ汚泥中の重金属類を埋め立て処分可能とする工業用の塩化ナトリウム水溶液の製造方法を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するため、燃焼排ガス中に重曹を添加して燃焼排ガス中の塩化水素と重曹とを反応させ、生成された副生塩を回収して水に溶解し、この溶解液を精製して塩化ナトリウム水溶液を製造する塩化ナトリウム水溶液の製造方法において、溶解液中に塩酸を導入してpH8未満に調整し、溶解液中に溶存する炭酸根を塩酸と反応させて分解除去する第1のステップと、第1のステップによって炭酸根が除去された溶解液中に溶存する硫酸根を不溶化させる第2のステップと、第2のステップによって硫酸根が不溶化された溶解液中に残存する重金属類と溶解液中に添加されているキレート剤とを反応させて重金属類を重金属キレート化合物として不溶化させる第3のステップと、第2のステップによって不溶化された不溶化物と第3のステップによって不溶化された不溶化物を溶解液から分離して除去する第4のステップとを含み、第2のステップは、硫酸根を硫酸カルシウムとして不溶化させた後、この不溶化処理された溶解液中に残存する硫酸根を硫酸バリウムとして不溶化させることを特徴としている。
このように、溶解液に溶存する炭酸根と硫酸根を順次処理した後、その溶解液中に残存する多価金属を溶解液中のキレート剤と連続的に反応させて不溶化させることにより、例えば、pH調整や固液分離の処理を少なくできるとともに、操作方法や設備構成を簡単化できる。また、溶解液から分離回収された重金属キレート化合物は、多価金属を安定して固定するため、埋め立て基準を満たし、そのまま埋め立て処理することができる。
また、本発明では、溶解液中の炭酸根を分解処理した後に硫酸根を不溶化処理しているため、この処理に用いる薬剤は硫酸根の除去に由来するものだけで済み、炭酸根の影響を受けずに硫酸根を効率的に除去することができる。これにより、薬剤の使用量及び汚泥発生量を少なくすることができる。
さらに、炭酸根が除去された溶解液中にカルシウム薬剤を添加することにより、溶解液中の硫酸根を硫酸カルシウムとして不溶化させるとともに、その溶解液中に溶存するフッ素化合物をフッ化カルシウムとして不溶化させることができる。そして、この溶解液中に、例えば、塩化バリウムを添加することにより、硫酸根の分離効率をさらに向上できる。これは、水100gに対する溶解度が硫酸カルシウムは0.298gであるのに対し、硫酸バリウムは0.000115gであることを利用したものである。
この場合において、第3のステップにおいては、溶解液中に残存する重金属類をキレート剤と反応させることに加えて、この重金属類の一部を硫化ナトリウム(NaS)や水硫化ナトリウム(NaHS)などのナトリウム化合物と反応させることが好ましい。このように、ナトリウム化合物を溶解液中に添加することにより、一部の重金属は、キレート剤よりもナトリウム化合物と優先的に反応し、硫化物として不溶化されるため、重金属類を高い精度で除去することができる。なお、ここで生成される重金属の硫化物は、埋め立て基準を満たしている。
また、本発明に使用するキレート剤は、ジチオカルバミン酸基又はチオール基を有する液体又は粉体のキレート剤であることが好ましい。
本発明によれば、副生塩の水溶液を精製する際に回収される汚泥の発生量を少なくすることができ、かつ、汚泥中の重金属類の埋め立て基準を満たすことができる。
本実施形態は、燃焼排ガスに重曹を添加して処理する焼却施設から回収される副生塩を精製し、工業用の原料となる塩化ナトリウム水溶液を製造するプロセスに関するものである。以下、本発明が適用される工業用の塩化ナトリウム水溶液の製造方法の一例について図面を用いて説明する。
図1は、本発明が適用される塩化ナトリウム水溶液の製造システムの系統図である。本実施形態の塩化ナトリウム水溶液の製造システムは、溶解槽1、調整槽2、第1反応槽3、第2反応槽4、凝集槽5、沈澱槽6、貯留槽7、砂ろ過塔8、活性炭塔9、回収槽10、濃縮槽11、脱水機12を備えて構成される。
家庭用廃棄物や都市廃棄物などの焼却施設において、焼却炉から排出される排ガス中には、飛灰、有害酸性成分及び重金属類(例えば、水銀,鉛など)などが含まれている。このため、先ず、焼却炉から排出される排ガスは、1段目のバグフィルタ(図示せず)を通過する際に飛灰と重金属の大部分が濾布に捕集される。続いて1段目のバグフィルタを通過した排ガス中に、空気輸送管を通じて空気輸送された微粉重曹が添加される。排ガス中に添加された重曹は、例えば、後流側に設置される2段目のバグフィルタ(図示せず)の濾布面に堆積し排ガス処理層を形成する。これにより、排ガス中の塩化水素や硫黄酸化物などの酸性ガスは、排ガス処理層を通過する際に微粉重曹と反応して中和処理され、ここで生成された副生塩が回収される。
次に、副生塩の処理プロセスについて説明する。2段目のバグフィルタから回収された副生塩は、例えば、複数の溶解槽1に導入され、水が添加されて副生塩は溶解液となる。溶解槽1の溶解液は、それぞれ調整槽2に送液されて均一化された原水となる。次に、調整槽2の原水は、第1反応槽3に適量送液され、そこに塩酸供給手段31により塩酸(HCl)が導入される。
第1反応槽3に塩酸が導入されることにより、槽内の原水はpH8未満、好ましくはpH6〜8に調整される。ここで、原水中に存在する炭酸根(例えば、炭酸ナトリウム:NaCO)は、塩酸と反応して分解され、同時に塩化ナトリウム(NaCl)が生成される(式1)。なお、この反応の際には、曝気等の攪拌手段を用いることにより炭酸根の分解効率が向上する。
NaCO+2HCl → 2NaCl+HO+CO↑(式1)
続いて、原水中には、カルシウム剤供給手段32により、例えば、35wt%に調整された塩化カルシウム(CaCl)水溶液が適量導入される。これにより、原水中の硫酸根(例えば、硫酸ナトリウム:NaSO)とフッ素化合物(例えば、フッ化ナトリウム:NaF)は、塩化カルシウムと反応し、それぞれ硫酸カルシウム(CaSO)、フッ化カルシウム(CaF)として不溶化するとともに、塩化ナトリウムが生成される(式2,式3)。
NaSO+CaCl → 2NaCl+CaSO↓(式2)
2NaF+CaCl → 2NaCl+CaF↓(式3)
次に、第1反応槽3の沈澱物を含んだ原水は、第2反応槽4に送液され、例えば、液状のキレート剤が適量添加されることにより、原水中に残存する重金属、つまり多価金属はキレート剤と反応し、キレート化合物として固定化、つまり不溶化処理される。続いて、塩化バリウム供給手段33により、例えば、25wt%に調整された塩化バリウム(BaCl)水溶液が第2反応槽4に適量導入される。これにより、塩化バリウムは、例えば、原水中に懸濁する硫酸根及び原水中に溶存する硫酸カルシウムから遊離した硫酸根と反応し、硫酸バリウム(BaSO)として不溶化する。
第2反応槽4の沈澱物を含んだ原水は、凝集槽5に送液され、そこに凝集剤供給手段34により、例えば、PAC(ポリ塩化アルミニウム)が適量導入される。続いて、凝集槽5には、高分子凝集剤供給手段35により、例えば、アニオン系高分子凝集剤が適量導入される。これにより、原水中に残存する硫酸カルシウム、フッ化カルシウム、硫酸バリウム、重金属キレート化合物などが原水から凝集分離される。この凝集物を含んだ原水は、沈澱槽6に送液され、そこでこれらの凝集物は汚泥として底部から排出される。
次に、汚泥が取り除かれた沈澱槽6の上澄液は、貯留槽7に送液されて一時貯留された後、適宜、砂ろ過塔8に送液され、液中に残存する凝集物などがフィルタに捕集される。砂ろ過塔8を通過した上澄液は、活性炭塔9に送液され、そこで液中に残留するSS(浮遊粒子状物質)、有機物などが活性炭に吸着除去される。活性炭塔9により不純物が除去された処理液は、回収槽10に貯えられ、精製された工業用の塩化ナトリウム水溶液として回収される。
一方、沈澱槽6の底部から抜き出された高濃度の凝集物を含む濃縮水は、濃縮槽11に導入された後、脱水機12に送られて脱水処理が行われる。ここで、脱水処理されて残った脱水汚泥は、脱水機12から排出される一方、脱水液は調整槽2に回収される。
また、本システムでは、水源から2つの供給水路21,22を経由して工業用水が供給されるようになっている。供給経路21から供給される供給水は、砂ろ過塔8,活性炭塔9の逆洗水として使用される。一方、供給経路22から供給される供給水は、途中、砂ろ過塔8,活性炭塔9から排出された逆洗水が合流し、溶解槽1に供給される。
本実施形態において、副生塩が溶解した原水は第1反応槽3において、炭酸根が分解され、硫酸根及びフッ素化合物などが不溶化処理される。ここで処理された原水は、そのまま第2反応槽4に送液され、原水中の多価金属は第2反応槽4に添加されたキレート剤と反応して不溶化処理される。これらの不溶化物は、沈澱槽6にて上澄み液と分離される。このように、本実施形態では、不純物を不溶化処理する際、キレート樹脂塔のような高価な除去設備は必要なく、加えて、pH調整や固液分離などの操作は各1回で済むことから、操作性が良好、かつ設備構成も簡単となり、極めて経済的である。また原水から分離回収されたキレート化合物には、多価金属が安定的に結合しているため、埋め立て基準を満たし、そのまま埋め立て処理することができる。ここで、本実施形態で用いるキレート剤は、ジチオカルバミン酸基又はチオール基を有する液体又は粉体のキレート剤であることが好ましい。
なお、本実施形態では、炭酸根や硫酸根などを処理した後、原水にキレート剤を添加するようにしているが、キレート剤を添加するタイミングは、これに限定されるものではなく、例えば、粉体キレートであれば副生塩を水に溶解する以前に副生塩に直接添加しておいてもよい。
本実施形態では、硫酸根を処理する前に、予め、原水中に塩酸を添加して中性域へのpH調整を行い、炭酸根を塩酸で分解処理しているため、第2反応槽4において硫酸根を不溶化処理する際は、硫酸根の不溶化を抑制する炭酸根の影響を受けることなく、簡易な設備で硫酸根を効率的に除去することができる。また硫酸根の不溶化処理に用いるカルシウム薬剤は、硫酸根に限らず、原水中のフッ素化合物とも反応し、フッ化カルシウムとして不溶化させるため、フッ素化合物を容易に除去することができ、精製塩の品質を向上させることができる。さらに、カルシウム薬剤は、炭酸根の不溶化のために使用する必要がなく、硫酸根とフッ素化合物の不溶化のみに使用されるため、カルシウム薬剤の使用量及び汚泥発生量を低減することができる。
また、本実施形態では、原水中の硫酸根を硫酸カルシウムとして不溶化させた後、この原水中に残存する硫酸根及び硫酸カルシウムから遊離した硫酸根をそれぞれ塩化バリウムと反応させて硫酸カルシウムよりも溶解度の小さい硫酸バリウムとして不溶化させている。これにより、高度の精製処理を施すことなく、高い精度で硫酸根を分離除去することができる。
一方、原水中に溶存するフッ素化合物や他の不純物は、カルシウム薬剤を用いて不溶化処理した後、この処理液を凝集槽5に移し、凝集分離用のPAC及び高分子凝集剤を添加して分離するようにしているため、高い精度で分離除去することができる。ここで、凝集分離用の薬剤としては、中性系又はアニオン系の高分子凝集剤を単独で用いてもよいが、本実施形態のように高分子凝集剤とPACを併用することが好ましい。
さらに、本実施形態では、原水中に溶存する多価金属をキレート剤と反応させて不溶化させているが、これと併用して、原水中に、例えば、硫化ナトリウムを添加し、溶存する重金属類の一部を硫化物として不溶化させてもよい。すなわち、一部の重金属類は、キレート剤よりも硫化ナトリウムと優先的に反応し、硫化物として不溶化されるため、重金属類を高い精度で除去することができる。また硫化ナトリウムと重金属との反応は、例えばpH7の条件で進行するため、pH調整を行う必要がなく、簡単な方法で重金属の除去効率を向上させることができる。なお、ここで生成される重金属の硫化物は、埋め立て基準を満たしている。
以上述べたように、本発明によれば、副生塩が溶解された溶解液中の炭酸根を分解した後、硫酸根及びフッ素化合物を不溶化し、次いで、キレート剤を添加して、溶解液中の多価金属を固定し、凝集沈澱により分離除去するようにしているため、簡単な設備構成及び処理方法により、高純度の塩化ナトリウム水溶液を製造することができる。また溶解液中の多価金属を液体又は粉体のキレート剤で固定することにより、回収されたキレート剤をそのまま埋め立て処理することができる。また溶解液中の炭酸根を分解した後に硫酸根とフッ素化合物を不溶化処理するようにしているため、不溶化処理に用いる薬剤の使用量と汚泥発生量を低減することができる。
本発明を適用してなる塩化ナトリウムの製造システムの系統図である。
符号の説明
1 溶解槽
2 調整槽
3 第1反応槽
4 第2反応槽
5 凝集槽
6 沈澱槽
7 貯留槽
8 砂ろ過塔
9 活性炭塔
10 回収槽
11 濃縮槽
12 脱水機
31 塩酸供給手段
32 カルシウム剤供給手段
33 塩化バリウム供給手段
34 凝集剤供給手段
35 高分子凝集剤供給手段

Claims (4)

  1. 燃焼排ガス中に重曹を添加して前記燃焼排ガス中の塩化水素と前記重曹とを反応させ、生成された副生塩を回収して水に溶解し、該溶解液を精製して塩化ナトリウム水溶液を製造する塩化ナトリウム水溶液の製造方法において、
    前記溶解液中に塩酸を導入してpH8未満に調整し、該溶解液中に溶存する炭酸根を塩酸と反応させて分解除去する第1のステップと、
    前記第1のステップによって炭酸根が除去された前記溶解液中に溶存する硫酸根を不溶化させる第2のステップと、
    前記第2のステップによって硫酸根が不溶化された前記溶解液中に残存する重金属類と前記溶解液中に添加されているキレート剤とを反応させて前記重金属類を重金属キレート化合物として不溶化させる第3のステップと、
    前記第2のステップによって不溶化された不溶化物と前記第3のステップによって不溶化された不溶化物を前記溶解液から分離して除去する第4のステップとを含み、
    前記第2のステップは、前記硫酸根を硫酸カルシウムとして不溶化させた後、該不溶化処理された溶解液中に残存する硫酸根を硫酸バリウムとして不溶化させることを特徴とする工業用の塩化ナトリウム水溶液の製造方法。
  2. 前記第2のステップは、前記溶解液中に溶存する前記硫酸根を硫酸カルシウムとして不溶化させるとともに、該溶解液中に溶存するフッ素化合物をフッ化カルシウムとして不溶化させることを特徴とする請求項1に記載の工業用の塩化ナトリウム水溶液の製造方法。
  3. 前記第3のステップは、前記溶解液中に残存する重金属類の一部をナトリウム化合物と反応させることを特徴とする請求項1又は2に記載の工業用の塩化ナトリウム水溶液の製造方法。
  4. 前記キレート剤は、ジチオカルバミン酸基又はチオール基を有する液体又は粉体のキレート剤であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の工業用の塩化ナトリウム水溶液の製造方法。
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