JP2000511865A - 工業用塩化ナトリウム水溶液を製造する方法 - Google Patents

工業用塩化ナトリウム水溶液を製造する方法

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JP2000511865A JP09541610A JP54161097A JP2000511865A JP 2000511865 A JP2000511865 A JP 2000511865A JP 09541610 A JP09541610 A JP 09541610A JP 54161097 A JP54161097 A JP 54161097A JP 2000511865 A JP2000511865 A JP 2000511865A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、下記工程からなる工業用塩化ナトリウム水溶液を製造する方法、に関する。第1工程においては、塩化水素および鉛を含有する煙道ガス(2)を、乾式法により、炭酸水素ナトリウム(14)で処理して、塩化ナトリウム、炭酸ナトリウムおよび鉛を含む固体状残留物(8)を形成させ、第2工程(6)においては、この固体状残留物を煙道ガスから分離し、水性媒質中に導入し、第3工程(9)においては、水性媒質を濾過し(13)、そして塩化ナトリウム水溶液(15)を得、第4工程(17)においては、この水溶液を少なくとも1種の可溶性鉛沈澱剤(16)で処理し、次いで生ずる沈澱(20)をそれから分離する。

Description

【発明の詳細な説明】 工業用塩化ナトリウム水溶液を製造する方法 本発明は、工業用塩化ナトリウム水溶液を製造する方法に関する。 塩化ナトリウム溶液は、工業用途、特にアンモニアソーダ法により炭酸ナトリ ウムを製造する工業用途、ならびに塩素および水酸化ナトリウム水溶液の電解製 造用途において、重要であることがわかっている。このような工業プロセスは、 一般に、高純度の塩化ナトリウム水溶液(例えば、カルシウム、マグネシウム、 アルミニウム、鉄、鉛および亜鉛のような多価金属の含量ができるだけ低いもの )を必要とする。 塩化水素および多価金属を含有する煙道ガス(flue gas)を炭酸水素ナトリウム で乾式ルートにより処理して集められた固体状残留物から、工業用塩化ナトリウ ム水溶液を製造する方法が知られている[WO93/04983号(Solva y)]。この既知の方法に従って塩化ナトリウム水溶液を製造するために、煙道 ガスを処理することにより集められた固体状残留物を水中に分散させ、こうして 得られた水性媒質のpHを、必要に応じて、調節して、多価金属を金属水酸化物 の形態で沈澱させ、こうして得られた水性分散液を濾過し、塩化ナトリウム水溶 液を濾液から回収し、そしてこの溶液をキレート化樹脂を使用する最終精製工程 に付す。キレート化樹脂を使用するこの精製工程の目的は、水溶液中に溶解した 形態で存在する微量の多価金属を除去することである。 この既知の方法においては、水溶液をキレート化樹脂で処理する前の、水溶液 中の鉛含量は一般に高い。この鉛含有水溶液をキレート化樹脂で処理すると、鉛 イオンは吸収されるが、水溶液中に存在する大量の鉛のために、樹脂は急速に飽 和し、その精製能力を急速に失なう。 本発明は、前述の欠点を克服する、工業用水溶液の改良された製造方法を提供 することに向けられている。 従って、本発明は、下記の第1〜第4工程からなり、第4工程と特徴とする、 工業用塩化ナトリウム水溶液を製造する方法、に関する。 (1)塩化水素および鉛を含有する煙道ガスを、乾式法により、炭酸水素ナト リウムで処理して、塩化ナトリウム、炭酸ナトリウムおよび鉛を含んでなる固体 状残留物を形成させ、次いでこの固体状残留物を煙道ガスから分離する、第1工 程。 (2)第1工程から集められた固体状残留物を水性媒質中に導入する、第2工 程。 (3)第2工程から集められた水性媒質を濾過し、そして塩化ナトリウム水溶 液を濾液から集める、第3工程。 (4)第3工程から得られた水溶液を少なくとも1種の可溶性鉛沈澱剤で処理 し、次いで形成した沈澱を除去する、第4工程。 本発明による方法では、工業用塩化ナトリウム水溶液という表現は、工業の技 術的活動において使用することを目的とする塩化ナトリウム水溶液を意味するこ ととする。 本発明の方法では、可溶性鉛沈澱剤を使用する。可溶性鉛沈澱剤という表現は 、塩化ナトリウム水溶液中に可溶性である、すなわち、溶液100g中に少なく とも10mg溶解させることができ、かつ鉛イオンを塩化ナトリウム水溶液中に 不溶性の化合物の形態で沈澱させて、溶液中の鉛イオンの含量を溶液100g当 たり1mgより低くすることができる、任意の化学化合物を意味することとする 。 硫黄と、アルカリ金属またはアルカリ土類金属とを含んでなる鉛沈澱剤を、本 発明の方法において使用することが好ましい。 本発明による方法の第1態様によれば、鉛沈澱剤は、アルカリ金属またはアル カリ土類金属の硫化物から選択される。この方法を実施するために特に適当な硫 化物は、式M2xにより表される硫化アルカリ金属であり、式中、Mはアルカリ 金属を表し、そしてxは1〜5である。式Na2x(式中、xは1〜5である) により表される硫化ナトリウムが好ましい。式Na2Sにより表される硫化ナト リウムが最も特に好ましい。これら硫化物は水和された形態で使用することがで きる。 本発明による方法の第2態様によれば、鉛沈澱剤は、アルカリ金属またはアル カリ土類金属のチオ炭酸塩から選択される。この方法を実施するために特に適当 なチオ炭酸塩は、一般式MnCSxのチオ炭酸塩であり、式中、Mはアルカリ金属 またはアルカリ土類金属を表し、nは1または2に等しい整数であり、そしてx は3〜7の範囲の整数または分数である。式M2CSx(式中、Mはアルカリ金属 を表し、そしてはnは3または4に等しい)のチオ炭酸アルカリ金属が好ましい 。式Na2CS4により表されるペルチオ炭酸ナトリウム(特に商品名Optif locRTCで販売されている)が特に好ましい。これらチオ炭酸塩は水和され た形態で使用することができる。 本発明による方法の第3態様によれば、鉛沈澱剤は、アルカリ金属またはアル カリ土類金属のトリメルカプトトリアジンから選択される。この方法を実施する ために特に適当なトリメルカプトトリアジンは、一般式 (式中、Mはアルカリ金属を表す)のトリメルカプトトリアジンである。金属M がナトリウムであるトリメルカプトトリアジンが特に好ましい。特に名称TMT 15で販売されているナトリウムトリメルカプトトリアジンが、特に適当である 。 本発明による方法の第1工程では、塩化水素および鉛を含有する煙道ガスを、 乾式法により、炭酸水素ナトリウムで処理し、次いで形成された固体状残留物を 煙道ガスから分離する。「煙道ガスを、乾式法により、炭酸水素ナトリウムで処 理する」という表現は、液体、特に水、の非存在下において、煙道ガスの中に炭 酸水素ナトリウムを固体状形態で導入する処理を意味することを意図する。固体 状残留物は、煙道ガス中の塩化水素と炭酸水素ナトリウムとの反応から生ずる塩 化ナトリウム、を含有する。固体状残留物は、また、煙道ガスからの実質的な部 分の鉛、ならびに塩化水素と反応させるために使用した過剰の炭酸水素ナトリウ ムに対応する炭酸ナトリウム、を含有する。固体状残留物は、一般に、フライア ッシュを含有する。本発明は、都市([lacuna])から集められた固体状残留物 に特に適用される。焼却された廃棄物の性質に依存して、集められる固体状残留 物は、また、鉛以外の多価金属、例えば、カルシウム、マグネシウム、アルミニ ウムおよび重金属、例えば、特にカドミウム、水銀、アンチモン、コバルト、ク ロム、銅、マンガン、バナジウム、錫、鉄、ニッケルおよび亜鉛、を含有するこ とがある。集められた固体状残留物は、また、他の水溶性生成物、例えば、塩化 カリウムおよび硫酸ナトリウムを含むことがある。また、集められた固体状残留 物は有機化合物を含むことがある。煙道ガスを炭酸水素ナトリウムで処理するこ と、およびこの処理から得られる固体状残留物の性質、に関するそれ以上の情報 は、国際特許出願WO93/04983号明細書(Solvay)から入手可能 である。 本発明による方法の第2工程では、第1工程から集められた固体状残留物を水 性媒質中に導入する。固体状残留物を導入する水性媒質は一般に水である。使用 する水の量は、固体状残留物の塩化ナトリウムおよび他の可溶性物質を溶解する ために少なくとも十分でなくてはならないこと以外、水の量はそれ自体臨界因子 ではない。しかしながら、過剰量の水を使用するのは有利ではない。1つの変法 として、水の代わりに、塩化ナトリウム希釈溶液を使用することもできる。 第1工程から集められた固体状残留物が高い含量の多価金属を含む場合に特に 適用される、本発明による方法の好ましい態様においては、pHを8〜14に調 節したアルカリ性水性媒質を第2工程において使用して、金属水酸化物の形態の 多価金属の少なくとも一部分を沈澱させる。本発明による方法のこの態様におい ては、pHを8〜11の間に調節するのが好ましい。この水性媒質の塩基度は、 固体状残留物の中に既に存在する炭酸ナトリウムによるか、あるいは塩基、例え ば、炭酸ナトリウムまたは水酸化ナトリウム、を水性媒質に添加することによっ て、達成される。水性媒質がアルカリ性であり過ぎる場合、酸、例えば、塩酸ま たはCO2をそこに添加することによってpHを調節することができる。 本発明による方法の第3工程では、第2工程から集められた水性媒質を濾過し て、塩化ナトリウム水溶液から不溶性生成物を分離する。アルカリ性水性媒質を 使用して、存在する多価金属の少なくとも一部分を沈澱させる場合、沈澱した金 属水酸化物を、フライアッシュと同時に、塩化ナトリウム水溶液からこの濾過工 程で分離する。水性媒質の濾過は、任意の適当な分離手段により実施することが できる。濾過はベルトフィルターまたはフィルタープレスにより実施するのが有 利である。濾過という概念は、濾過篩およびフィルタークロスばかりでなく、ま た液状媒質から固体状物質を機械的に分離する同等の手段、例えば、デカンター および排水装置、をも包含することを意図する。 本発明によれば、第3工程から集められた塩化ナトリウム水溶液を、第4工程 において、鉛沈澱剤で処理する。本発明の重要な特徴は、沈澱剤を使用する処理 の局在性にあり、この処理は第3工程における濾過後に実施される。なぜなら、 すべての他の因子を等しくして、沈澱剤を使用する処理は、これを第3工程にお ける水性媒質の濾過の前よりむしろ、後において実施するとき、鉛の除去にいっ そう有効であることが観察されたからである。 本発明による方法の第4工程では、使用すべき沈澱剤の量は、濾液から、すな わち、このプロセスの第3工程から、得られる鉛の含量に依存し、その量それ自 体は、なかでも、固体状残留物の鉛含量に依存する。沈澱剤の量は、一般に、溶 液1kg当たり少なくとも10mgである。沈澱剤の量は、好ましくは、少なく とも50mg/kg(溶液)である。沈澱剤の量は、一般に、2000mg/k gを超えない。沈澱剤の量は、好ましくは、溶液1kg当たり1000mgを超 えない。 本発明による方法の第4工程では、沈澱剤による処理は、一般に、温度が少な くとも5℃において実施する。沈澱剤による処理を実施する温度は、好ましくは 、少なくとも15℃である。沈澱剤による処理は、一般に、100℃を超えない 温度で実施する。沈澱剤による処理を実施する温度は、好ましくは、80℃より 低いか、あるいはそれに等しい。 本発明による方法の第4工程では、沈澱剤による処理は、一般に、6より高い か、あるいは6に等しいpHにおいて実施する。沈澱剤による処理は、好ましく は、少なくとも8のpHにおいて実施する。本発明による方法の第4工程におい ては、沈澱剤による処理は、一般に、13を超えないpHにおいて実施する。沈 澱剤による処理は、好ましくは、11より低いか、あるいは11に等しいpHに おいて実施する。 本発明による方法の第4工程では、塩化ナトリウム水溶液を沈澱剤で処理する と、この溶液の中に存在する鉛が沈澱する。他の多価金属が溶液の中に存在する 場合、これらの金属の少なくとも一部の実質的な部分も沈澱することがある。 沈澱剤に加えて、1つの変法として、鉛および/または他の多価金属の沈澱を 改良する添加剤を、第3工程から集められた水溶液に、添加することができる。 このような添加剤の例は、特に、アニオン性ポリマー凝集剤またはカチオン性ポ リマー凝集剤である。 本発明による方法の第4工程では、水溶液からの沈澱の分離は、任意の適当な 手段により実施することができる。分離は、特にデカンテーションまたは濾過に より実施することができる。本発明による方法の好ましい態様によれば、工業用 水溶液からの沈澱の分離は、まずデカンテーションにより実施し、次いでサンド フィルターを使用することにより実施する。 本発明による方法は、必要に応じて、塩化ナトリウム水溶液を精製する追加工 程、例えば、活性炭、他の金属に対して特異的である他の沈澱剤、キレート化樹 脂または酸、およびその他、を使用する処理工程を包含することができる。 塩化ナトリウム水溶液が有機化合物を含有する場合に特に適用される、本発明 による方法の第1変法によれば、本発明による方法の第4工程から得られる塩化 ナトリウム水溶液を活性炭で処理する。特に適当である活性炭は、特に、商品名 CecarbonRGAC1240で知られている活性炭であり、これは直径約 1mmの粒子形態であり、比表面積は約1000m2/gである。 本発明による方法の第2変法によれば、本発明の方法の第4工程から得られた 塩化ナトリウム水溶液を少なくとも1種のキレート化樹脂で処理する。本発明に よる方法のこの変法において使用するキレート化樹脂は、好ましくはカチオン性 樹脂であり、より詳しくはナトリウム樹脂(これらは交換可能なカチオンがナト リウムカチオンである樹脂である)である。これらのキレート化樹脂は周知であ り、塩化ナトリウム溶液の精製にそれらを使用することは、特に、国際特許出願 WO93/04983号明細書(Solvay)に記載されている。本発明の関 係において好ましいキレート化樹脂は、イミノジ酢酸樹脂またはアミノホスホン 酸樹脂、例えば、特に、樹脂LewatitRTP208およびLewatitR OC1060WS、である。使用する樹脂は、好ましくは粒子形態であり、これ らをカラムの中に入れ、これに水性液体を通過させる。 特に好ましい、本発明による方法の第3変法によれば、本発明の方法の第4工 程から得られた塩化ナトリウム水溶液を、活性炭および少なくとも1種のキレー ト化樹脂で処理する。この変法においては、塩化ナトリウム水溶液を、好ましく は、第5工程において、活性炭で処理し、次いで、第6工程において、少なくと も1種のキレート化樹脂で処理する。 本発明による方法は、鉛含量が一般に溶液1kg当たり10mgより低い、工 業用塩化ナトリウム水溶液、を与える。通常、本発明による方法は、鉛含量が溶 液1kg当たり1mgより低い、工業用塩化ナトリウム水溶液、を与える。 本発明による方法を使用して得られる工業用塩化ナトリウム水溶液は、結局、 工業における多数の異なる用途を見出している。それらは、特に、アンモニアソ ーダ法による炭酸ナトリウムの製造用、塩素および水酸化ナトリウム水溶液の電 解製造用、塩素酸ナトリウム水溶液の電解製造用、および固体状塩の製造用、の 出発物質、として使用することができる。 本発明は、独創的で、コスト的に有効な方法で、煙道ガスの精製から由来する 残留物の向上を達成する。本発明は、家庭または都市の廃棄物の焼却プラントか ら発生する煙道ガスの処理に最も特に適する。 本発明の特定の特徴および詳細は、本発明の特に好ましい態様の図である、添 付図面の説明から明らかとなるであろう。 添付図面に表されているプラントは、家庭または都市の廃棄物の焼却により発 生する煙道ガスの精製、およびこれらの煙道ガスの精製により集められた流出物 の改善のために設計されている。これらの煙道ガスは、特に、塩化水素、鉛、鉛 以外の多価金属、フライアッシュおよび有機化合物、を含有する。このプラント は、家庭廃棄物焼却器1から発生する煙道ガス2が供給される管状反応器3から なる。無水粉末形態の炭酸水素ナトリウム4を、管状反応器3において煙道ガス 2中に注入する。管状反応器3において、炭酸水素ナトリウムは煙道ガス中に存 在する塩化水素と反応して、塩化ナトリウムを形成する。管状反応器3から抜き 出される煙道ガス5はダスト除去装置6を通過し、次いで煙道7において排出さ れる。煙道ガス5は乾燥しているので、ダスト除去装置はフィルタークロスを含 む機械分別機または静電フィルター、から成るのが有利である。ダスト除去装置 6において、煙道ガスはそれらが含有する固体粒子8を除去される。これらの粒 子は、塩化ナトリウム、炭酸ナトリウム、鉛、鉛以外の多価金属、フライアッシ ュおよび有機生成物、を含んでなる。固体状残留物8を溶解チャンバー9中に導 入し、ここで十分な量の水10中に分散させて、この固体状残留物が含有する水 溶性物質を溶解させる。こうして得られた水性媒質は、塩化ナトリウム水溶液お よび不溶性生成物を含んでなる。水性媒質は一般にアルカリ性である。その初期 pHが所望の値(一般に8〜14)より低いか、あるいは高いかどうかに依存し て、水酸化ナトリウム水溶液または塩酸水溶液11をそれに添加する。チャンバ ー9から取り出されるアルカリ性水性媒質12は、一般に、不溶性金属水酸化物 の形態の多価金属をある量で含有する。この水性媒質をフィルター13で処理し て、特にフライアッシュおよび不溶性多価金属水酸化物を含んでなる不溶性物質 14を、塩化ナトリウム水溶液15から分離する。フィルター13から集められ る水溶液15は、塩化ナトリウム水溶液である。この塩化ナトリウム水溶液は、 通常、工業的方法において使用するためには高過ぎる量の鉛および溶解した多価 金属で汚染されている。この溶液15を反応器17中に導入し、この中に鉛沈澱 剤16も導入して、鉛の少なくとも一部分および可能ならば溶液の中に存在する 他の多価金属の少なくとも一部分、を沈澱させる。この水溶液のpHが所望の値 (一般に6〜13)より低いか、あるいは高いかどうかに依存して、水酸化ナト リウム水溶液または塩酸水溶液18をそれに添加することによって、そのpHを また所望の値にすることができる。形成した沈澱20をデカンター19において 塩化ナトリウムこの水溶液21から分離する。次いでこの水溶液21をサンドフ ィルター22で濾過し、次いで活性炭23で処理し、次いでキレート化樹脂24 で処理する。これ以上加工することなく、工業プロセスにおいて使用できるため に十分に純粋である、工業用塩化ナトリウム水溶液25は、キレート化樹脂から なるカラム24から集められる。例1 (本発明による) フィルター13から集められた1kgの水溶液15は、塩化ナトリウム166 .4g、炭酸ナトリウム101.7g、鉛168mg、アルミニウム190mg 、および多価金属に依存しての各多価金属含量(例えば、As、Ba、Ca、C d、Co、Cr、Cu、Fe、Mg、Mn、Ni、Sb、Sr、V、Zn)0. 1〜9mg、を含んでなり、この水溶液15をNa2S750mgを用いて50 ℃において1時間処理した。最初に、水溶液のpHは10.8であった。Na2 Sの添加後、pHは11.5に上昇した。このpHを塩酸の添加により10.7 に戻した。形成した沈澱20を分離した後、水溶液21の鉛含量は、溶液1kg 当たり1mgより低いことが記録された。例2 (比較例、本発明によらない) フィルター13での処理前に、硫化ナトリウムNa2Sをアルカリ性水性媒質 12に添加した以外、例1の試験条件のすべてを反復した。溶液1kg当たり8 0mgに等しい残留鉛含量が、塩化ナトリウム水溶液21において記録された。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成10年5月14日(1998.5.14) 【補正内容】 請求の範囲 1. 下記の第1〜第4工程からなり、第4工程を特徴とする、工業用塩化ナ トリウム水溶液を製造する方法。 (1)塩化水素、鉛および鉛以外の多価金属を含有する煙道ガスを、乾式法 により、炭酸水素ナトリウムで処理して、塩化ナトリウム、炭酸ナトリウム、鉛 および鉛以外の多価金属を含んでなる固体状残留物を形成させ、次いでこの固体 状残留物を煙道ガスから分離する、第1工程。 (2)第1工程から集められた固体状残留物を、pH8〜14の水性媒質中 に導入する、第2工程。 (3)第2工程から集められた水性媒質を濾過し、そして塩化ナトリウム水 溶液をその濾液から集める、第3工程。 (4)第3工程から得られた水溶液を少なくとも1種の可溶性鉛沈澱剤で処 理し、次いで形成した沈澱を除去する、第4工程。 2. 前記鉛沈澱剤が、硫黄と、アルカリ金属またはアルカリ土類金属とから なる、請求項1に記載の方法。 3. 前記沈澱剤が、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の硫化物、チオ炭 酸塩およびトリメルカプトトリアジン、から選択される、請求項2に記載の方法 。 4. 前記鉛沈澱剤が、式M2x(式中、Mがアルカリ金属を表し、そしてx が1〜5である)により表される硫化アルカリ金属から選択される、請求項3に 記載の方法。 5. 前記沈澱剤が、式Na2Sにより表される硫化ナトリウムである、請求 項4に記載の方法。 6. 前記沈澱剤が、一般式MnCSx(式中、Mがアルカリ金属またはアルカ リ土類金属を表し、nが1または2に等しい整数であり、そしてxが3〜7の 範囲の整数または分数である)のチオ炭酸塩から選択さる、請求項3に記載の方 法。 7. 前記沈澱剤が、一般式M2CSx(式中、Mがアルカリ金属を表し、そし てxが3または4に等しい)のチオ炭酸塩から選択される、請求項6に記載の方 法。 8. 前記沈澱剤が、式Na2CS4のペルチオ炭酸ナトリウムである、請求項 7に記載の方法。 9. 前記沈澱剤が、一般式 (式中、Mはアルカリ金属を表す)のトリメルカプトトリアジンから選択される 、請求項3に記載の方法。 10. アルカリ金属がナトリウムである、請求項9に記載の方法。 11. 使用する沈澱剤の量が、溶液1kg当たり少なくとも10mgである 、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。 12. 前記沈澱剤を使用する処理をpH6〜13において実施する、請求項 1〜11のいずれか一項に記載の方法。 13. 第4工程から得られた塩化ナトリウム水溶液を、活性炭および/また は少なくとも1種のキレート化剤、で処理する、請求項1〜12のいずれか一項 に記載の方法。
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Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 下記の第1〜第4工程からなり、第4工程を特徴とする、工業用塩化ナ トリウム水溶液を製造する方法。 (1)塩化水素および鉛を含有する煙道ガスを、乾式法により、炭酸水素ナ トリウムで処理して、塩化ナトリウム、炭酸ナトリウムおよび鉛を含んでなる固 体状残留物を形成させ、次いでこの固体状残留物を煙道ガスから分離する、第1 工程。 (2)第1工程から集められた固体状残留物を水性媒質中に導入する、第2 工程。 (3)第2工程から集められた水性媒質を濾過し、そして塩化ナトリウム水 溶液をその濾液から集める、第3工程。 (4)第3工程から得られた水溶液を少なくとも1種の可溶性鉛沈澱剤で処 理し、次いで形成した沈澱を除去する、第4工程。 2. 前記鉛沈澱剤が、硫黄と、アルカリ金属またはアルカリ土類金属とから なる、請求項1に記載の方法。 3. 前記沈澱剤が、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の硫化物、チオ炭 酸塩およびトリメルカプトトリアジン、から選択される、請求項2に記載の方法 。 4. 前記鉛沈澱剤が、式M2x(式中、Mがアルカリ金属を表し、そしてx が1〜5である)により表される硫化アルカリ金属から選択される、請求項3に 記載の方法。 5. 前記沈澱剤が、式Na2Sにより表される硫化ナトリウムである、請求 項4に記載の方法。 6. 前記沈澱剤が、一般式MnCSx(式中、Mがアルカリ金属またはアルカ リ土類金属を表し、nが1または2に等しい整数であり、そしてxが3〜7の範 囲の整数または分数である)のチオ炭酸塩から選択される、請求項3に記載の方 法。 7. 前記沈澱剤が、一般式M2CSx(式中、Mがアルカリ金属を表し、そし てxが3または4に等しい)のチオ炭酸塩から選択される、請求項6に記載の 方法。 8. 前記沈澱剤が、式Na2CS4のペルチオ炭酸ナトリウムである、請求項 7に記載の方法。 9. 前記沈澱剤が、一般式 (式中、Mはアルカリ金属を表す)のトリメルカプトトリアジンから選択される 、請求項3に記載の方法。 10. アルカリ金属がナトリウムである、請求項9に記載の方法。 11. 使用する沈澱剤の量が、溶液1kg当たり少なくとも10mgである 、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。 12. 前記沈澱剤を使用する処理をpH6〜13において実施する、請求項 1〜11のいずれか一項に記載の方法。 13. 第4工程から得られた塩化ナトリウム水溶液を、活性炭および/また は少なくとも1種のキレート化剤、で処理する、請求項1〜12のいずれか一項 に記載の方法。
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