JP4970020B2 - 毛髪化粧料 - Google Patents

毛髪化粧料 Download PDF

Info

Publication number
JP4970020B2
JP4970020B2 JP2006341621A JP2006341621A JP4970020B2 JP 4970020 B2 JP4970020 B2 JP 4970020B2 JP 2006341621 A JP2006341621 A JP 2006341621A JP 2006341621 A JP2006341621 A JP 2006341621A JP 4970020 B2 JP4970020 B2 JP 4970020B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
group
hair
mass
quaternary ammonium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2006341621A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008150333A (ja
Inventor
利之 柏井
武利 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Lion Corp filed Critical Lion Corp
Priority to JP2006341621A priority Critical patent/JP4970020B2/ja
Publication of JP2008150333A publication Critical patent/JP2008150333A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4970020B2 publication Critical patent/JP4970020B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は、毛髪化粧料に関するものである。詳細には、毛髪に対してべたつかず、柔軟性を付与でき、かつ毛髪(特に毛先)のまとまり感に優れた、トリートメント剤、スタイリング剤、整髪剤、染毛剤、ブリーチ剤、パーマネントウェーブ剤、育毛剤、及び養毛剤など、浴室外で毛髪を乾いた状態で使用し、塗布直後に洗い流さないタイプ(リーブオンタイプ)の所謂アウトバスタイプの毛髪化粧料に関するものである。
従来より、毛髪に柔軟性やまとまり性を付与する目的で、洗髪後の毛髪に仕上げ剤として、上記目的に応じた毛髪化粧料が数多く提供されている。
最近では、パーマネントウェーブ処理やカラーリング処理による毛髪へのダメージが重なり、毛先がまとまらず、セットしにくいという悩みも増えている。
このような悩みを解消する手段の一つとして、各種シリコーンを配合した毛髪化粧料が開発されている。例えば、高分子シリコーンとそれを溶解するための低沸点シリコーンを組み合わせた毛髪化粧料(特許文献1:特開昭63−183517)、高重合シリコーンと低重合シリコーン及び揮発性シリコーンを組み合わせた毛髪化粧料(特許文献2:特開平1−139522)が知られている。
しかしながら、これらのシリコーン類を用いると、毛髪に対するべたつきが強くなり、まとまり感という点でも十分な効果が得られなかった。
もう一つの手段として、四級化脂肪酸トリエタノールアミンエステル塩であるエステルクォートを用いた例が知られている。具体的には、(a)6〜10個の炭素原子を有するモノカルボン酸及び(b)2〜12個の炭素原子を有するジカルボン酸の混合物に由来するエステルクォートを配合することを特徴とする化粧品製剤(特許文献3:特表2004-536053)が挙げられる。また、エトキシル化ヒドロキシカルボン酸を基本構造として有するエステルクォートを配合することを特徴とする製剤(特許文献4:特表2002-514618)が挙げられる。
しかしながら、これらの公報等に開示される組成物では、毛髪、特にダメージ毛に対して十分な柔軟性を付与できず、まとまり感にも欠け、満足な結果を与えることはできなかった。
特開昭63−183517号公報 特開平1−139522号公報 特表2004−536053号公報 特表2002−514618号公報
本発明は、毛髪に対してべたつきが少なく、柔軟性を付与でき、かつ毛髪(特に毛先)のまとまり感に優れた洗い流さないタイプ(リーブオンタイプ)の毛髪化粧料を提供することを目的とする。
本発明により(A)一般式(I)で表される短鎖アルキルエーテル型エステル基含有モノ長鎖第4級アンモニウム塩、および一般式(II)で表される短鎖アルキルエーテル型エステル基含有ジ長鎖第4級アンモニウム塩からなる群から選ばれる1種以上と、低級アルコールとを含有することを特徴とする毛髪化粧料を提供する。
Figure 0004970020
(式中、R1, R5は、夫々エステル基を1つ含む総炭素数10〜26のアルキル基又はアルケニル基を表し、R2は、メチル基、エチル基、炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基又はCpH2pOR3で表される基を表し、p=2〜4の整数であり、R3, R4は、夫々独立してメチル基又はエチル基を表す。)
本発明によれば、毛髪に対してべたつかず、柔軟性を付与でき、かつ毛髪のまとまり感に優れた洗い流さないタイプ(リーブオンタイプ)の毛髪化粧料が提供される。
本発明の(A)成分を構成する(I)成分はエステル基含有モノ長鎖第4級アンモニウム塩であり、下記一般式(I)で示されるように、従来はヒドロキシエチル基乃至ヒドロキシブチル基である部分が短鎖アルキルエーテル型である。
Figure 0004970020
式中、R1はエステル基を1つ含む総炭素数10〜26のアルキル基又はアルケニル基であり、R2はメチル基、エチル基、炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基、又はCpH2pOR3で表されるエーテル結合含有基からなる群から選択され、pは2〜4の整数である。R3とR4は各々独立してメチル基又はエチル基であり、R4SO4 -は第4級アンモニウム塩の対イオンである。好ましくは、R1はエステル基を1つ含む総炭素数12〜24、好ましくは14〜22、より好ましくは14〜20の直鎖のアルキル基又はアルケニル基であり、R2はC2H4OR3で表されるエーテル結合含有基であり、pは2、R3とR4はメチル基である。
本発明の(A)成分を構成する(II)成分はエステル基含有ジ長鎖第4級アンモニウム塩であり、一般式(II)で示されるように、従来はヒドロキシエチル基乃至ヒドロキシブチル基である部分が短鎖アルキルエーテル型である。
Figure 0004970020
式中、R1、R5は各々、エステル基を1つ含む総炭素数10〜26のアルキル基又はアルケニル基であり、互いに同一であっても異なっていても良い。R3とR4は各々独立してメチル基又はエチル基であり、R4SO4 -は第4級アンモニウム塩の対イオンである。またpは2〜4の整数である。好ましくはR1、R5は各々エステル基を1つ含む総炭素数12〜24、好ましくは14〜22、より好ましくは14〜20の直鎖のアルキル基又はアルケニル基であり、pは2、R3とR4はメチル基である。
(I)成分もしくは(II)成分中のR1及びR5は、炭素数8〜22の脂肪酸から誘導される脂肪酸残基を含み、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、直鎖脂肪酸、分岐脂肪酸のいずれからも誘導される。不飽和脂肪酸の場合、シス体とトランス体が存在するが、その質量比率は毛髪化粧料の粘度、性能からシス体/トランス体=25/75〜100/0が好ましく、40/60〜90/10が特に好ましい。R1、R5の元となる脂肪酸としては、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸、オレイン酸、エライジン酸、部分水添パーム油脂肪酸(ヨウ素価10〜60)、部分水添牛脂脂肪酸(ヨウ素価10〜60)、部分水添キャノーラ油脂肪酸(ヨウ素価40〜120)などが挙げられる。
中でも好ましいのは、植物油油脂由来のステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、オレイン酸、エライジン酸を所定量組み合わせ、飽和/不飽和比率が95/5〜50/50、特に85/15〜50/50(質量比)でそのヨウ素価が10〜50のものである。特に、シス体/トランス体の質量比が30/70〜100/0、中でも40/60〜80/20が好ましく、炭素数16及び18の脂肪酸が合計90質量%以上となるように調整した脂肪酸組成がより好ましい。
(I)成分として好適な化合物の例としては、以下のものが挙げられる。
Figure 0004970020
(II)成分として好適な化合物の例としては、以下のものが挙げられる。
Figure 0004970020
(I)成分と(II)成分との好ましい組み合わせとしては、上記式(I-1)、(I-2)及び(I-3)で表される化合物の少なくとも一つと、上記式(II-1)、(II-2)及び(II-3)で表される化合物の少なくとも一つとの組み合わせがあげられる。最も好ましいのは、(I-1):(I-2):(I-3)=1:2:2の質量比で含有する混合物と、(II-1):(II-2):(II-3)=1:2:2(質量比)で含有する混合物との組み合わせである。
本発明において、(II)成分の例として、メチルエーテル型エステル基含有ジ長鎖第4級アンモニウム塩は例えば下記の概略プロセスによって得ることができる。
Figure 0004970020
ここで、高級脂肪酸塩化物は、通常次のような方法で得られる。即ち、天然油脂をケン化分解後、酸処理して得られる高級脂肪酸を塩素化するか、或いは天然油脂を一旦メタノールによりエステル交換して得られる高級脂肪酸メチルエステルを経由して誘導される高級脂肪酸を同様に塩素化することにより、得られる。高級脂肪酸の好適な例は部分水素添加パーム油脂肪酸もしくは部分水素添加牛脂脂肪酸(いずれもヨウ素価10〜60)である。四級化剤としては、ジメチル硫酸もしくはジエチル硫酸が使用可能であるが、ジメチル硫酸が好適である。
上記エステルアミン合成時に副生するHClの捕捉剤として、トリエチルアミン N(CH2CH3)3等のアルカリ剤を適量共存させることが好ましい。
尚、該第4級アンモニウム塩を製造する際に、色調が良好で臭気の発生度合いが小さい反応生成物を得ることを目的として、特開2002−167366号公報で開示されるように、ヒドロキシエタンジホスホン酸の様な安定化剤を添加しても良い。
また、(I)成分であるメチルエーテル型エステル基含有モノ長鎖第4級アンモニウム塩を合成する場合は、上記プロセスにおいて、高級脂肪酸塩化物/メトキシジエタノールアミンのモル比を約1/1に調整することにより得られる。
又、いずれの第4級アンモニウム塩を製造する際も、前記反応プロセスにおいては、通常モノ長鎖/ジ長鎖第4級アンモニウム塩に加え、副生物のモノエステルもしくはジエステルのアミンもしくは該アミンの硫酸塩との混合物として得られる場合が多いので、その場合はガスクロマトグラフィー乃至は高速液体クロマトグラフィーなど所定の分析方法を用いて、本発明の毛髪化粧料組成物中における各物質の含有量が、以下に示す好ましい範囲になるよう予め定量し、配合量を調整しておくことが望ましい。なお、該副生物は、目的化合物に対して通常5〜10%程度含まれる。モノ長鎖第4級アンモニウム塩及びジ長鎖第4級アンモニウム塩は、それぞれ、当業界において慣用の方法により単離することができる。上記副生物との混合物として使用することもできる。
本発明の毛髪化粧料は、(I)成分であるエステル基含有モノ長鎖第4級アンモニウム塩を単独で又は2種以上使用することもできるし、(II)成分であるエステル基含有ジ長鎖第4級アンモニウム塩を単独で又は2種以上使用することもできるし、(I)成分と(II)成分とを併用することもできる。併用する場合、(I)/(II)質量比=90/10〜30/70の範囲内で併用すると、毛髪化粧料の性能が優れるので好ましい。
本発明の毛髪化粧料において、(I)成分又は(II)成分の配合量は、毛髪化粧料組成物全量に対し好ましくは0.1〜20質量%、より好ましくは0.01〜10質量%、特に好ましくは0.5〜5質量%である。このような範囲で配合すると、優れた性能を発揮するのはもちろん、所望の性能を確保するために毛髪化粧料を多量に使用する必要がないので経済的観点からも好ましい。
本発明の毛髪化粧料は、上記(A)成分に加え、低級アルコールを含有する。
本発明で用いることのできる低級アルコールとしては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール等が挙げられるが、特にエタノールが好ましい。エタノールの配合量としては、毛髪化粧料中95質量%未満が好ましく、70質量%未満がより好ましく、最も好ましくは50質量%未満である。95質量%を超えると、組成物の安定性が低下する場合がある。
なお、クリーム剤型ではエタノールを多量に配合することにより、安定性が低下する場合があるので、クリーム剤型におけるエタノールの配合量は1〜3%が好ましい。
本発明で用いることのできるエタノールとしては、エタノール純度が95%以上の発酵エタノール、合成エタノール、及び各種変性剤で処理したエタノールを使用できる。
本発明の毛髪化粧料は、上記(A)成分及び低級アルコールに加え、(B)成分である(III)、(IV)及び(V)成分からなる群から選ばれる1種以上を併用して用いることができる。
本発明の(B)成分を構成する(III)及び(IV)成分は各々、末端OH型エステル基含有モノ長鎖もしくはジ長鎖第4級アンモニウム塩であり、一般式(III)、(IV)で示されるようにR4を除く短鎖部分はヒドロキシエチル基乃至ヒドロキシブチル基である。
Figure 0004970020
式中、R4はメチル基又はエチル基、R6、R8は各々、エステル基を1つ含む総炭素数10〜26のアルキル基又はアルケニル基、R7はメチル基、エチル基、炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基からなる群から選択され、p=2〜4の整数である。
本発明の(B)成分を構成する(V)成分は、エステル基含有トリ長鎖第4級アンモニウム塩であり、一般式(V)で示され、好ましくはR4はメチル基である。
Figure 0004970020
式中、R4はメチル基又はエチル基、R6、R8、R9は各々、エステル基を1つ含む総炭素数10〜26のアルキル基又はアルケニル基である。
(B)成分中のR6、R8、R9などの長鎖炭化水素基は炭素数10〜20の脂肪酸から誘導される脂肪酸残基を含み、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、直鎖脂肪酸、分岐脂肪酸のいずれからも誘導される。不飽和脂肪酸の場合、シス体とトランス体が存在するが、その質量比率は毛髪化粧料の粘度、性能からシス体/トランス体=25/75〜100/0が好ましく、40/60〜90/10が特に好ましい。R1、R2の元となる脂肪酸としては、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸、オレイン酸、エライジン酸、部分水添パーム油脂肪酸(ヨウ素価10〜60)、部分水添牛脂脂肪酸(ヨウ素価10〜60)、部分水添キャノーラ油脂肪酸(ヨウ素価40〜120)などが挙げられる。
中でも好ましいのは、植物油油脂由来のステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、オレイン酸、エライジン酸を所定量組み合わせ、飽和/不飽和比率が95/5〜50/50、特に85/15〜50/50(質量比)でそのヨウ素価が10〜50のものである。特に、シス体/トランス体の質量比が30/70〜100/0、中でも40/60〜80/20が好ましく、炭素数16及び18の脂肪酸が合計90質量%以上となるように調整した脂肪酸組成がより好ましい。
本発明における毛髪化粧料では、(A)成分と(B)成分を自由な質量比で併用することができる。
ただし前記した本発明が解決しようとする課題に鑑み、これら第4級アンモニウム塩混合物中に占める、エステル基含有モノ長鎖第4級アンモニウム塩(I)、(III)の合計含有率を35%未満、エステル基含有ジ長鎖第4級アンモニウム塩(II)、(IV)の合計含有率を30質量%以上、エステル基含有トリ長鎖第4級アンモニウム塩(V)の含有率として35%未満で併用することが好ましく、[(I)+(III)]合計含有率として30%未満、[(II)+(IV)]の合計含有率が50%以上、(V)の含有率が30%未満の範囲で併用することが特に好ましい。
(A)成分と(B)成分の合計の配合量は、毛髪化粧料全量に対し好ましくは0.01〜20質量%、より好ましくは0.1〜10質量%、特に好ましくは0.5〜5質量%である。[(A)+(B)]の合計配合量が少なすぎるとまとまり性が悪くなる場合があり、配合量を多くしすぎても性能の向上は頭打ちとなり、不経済である。
本発明の毛髪化粧料は、更に、カチオン性界面活性剤を含有することができる。
本発明で用いることのできる(A)成分及び(B)成分以外のカチオン性界面活性剤としては、脂肪族アミンおよびその4級アンモニウム塩、脂肪酸アミドアミン塩、アルキルトリアルキレングリコールアンモニウム塩、アシルグアニジン誘導体、モノ−N−長鎖アシル塩基性アミノ酸低級アルキルエステル塩などのアミノ酸系カチオン性界面活性剤、アルキルベンザルコニウム塩、アルキルピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩等が挙げられる。具体的には、ベヘニルトリメチルアンモニウム、エイコサニルトリメチルアンモニウム、ステアリルトリメチルアンモニウム、セチルトリメチルアンモニウム、オレイルトリメチルアンモニウム、イソステアリルトリメチルアンモニウム、ステアロキシプロピルトリメチルアンモニウム、(C10−40)分岐アルキルトリメチルアンモニウム、ベヘニラミドプロピルジメチルアミン、エイコサミドプロピルジメチルアミン、ステアラミドプロピルジメチルアミン、セタラミドプロピルジメチルアミン、オレアミドプロピルジメチルアミン、イソステアラミドプロピルジメチルアミン、ステアロキシプロピルジメチルアミン、(C10−40)分岐アルキルアミドプロピルジメチルアミン、ベヘニラミドプロピルジエチルアミン、エイコサミドプロピルジエチルアミン、ステアラミドプロピルジエチルアミン、パルミタミドプロピルジエチルアミン、オレアミドプロピルジエチルアミン、イソステアラミドプロピルジエチルアミン、ステアロキシプロピルジメチルアミン、ステアロキシプロピルジエチルアミン、(C10−40)分岐アルキルアミドプロピルジエチルアミン、ベヘニラミドブチルジメチルアミン、エイコサミドブチルジメチルアミン、ステアラミドブチルジメチルアミン、パルミタミドブチルジメチルアミン、オレアミドブチルジメチルアミン、イソステアラミドブチルジメチルアミン、ステアロキシブチルジメチルアミン、(C10−40)分岐アルキルアミドブチルジメチルアミン、ベヘニラミドブチルジエチルアミン、エイコサミドブチルジエチルアミン、ステアラミドブチルジエチルアミン、パルミタミドブチルジエチルアミン、オレアミドブチルジエチルアミン、イソステアラミドブチルジエチルアミン、ステアロキシブチルジエチルアミン、(C10−40)分岐アルキルアミドブチルジエチルアミン、ジベヘニラミドプロピルメチルアミン、ジエイコサミドプロピルメチルアミン、ジステアラミドプロピルメチルアミン、ジパルミタミドプロピルメチルアミン、ジミリスタミドプロピルメチルアミン、ジラウラミドプロピルメチルアミン、ジオレアミドプロピルメチルアミン、ジイソステアラミドプロピルメチルアミン、ジステアロキシプロピルメチルアミン、(C10−40)分岐ジアルキルアミドプロピルアミン、ジベヘニラミドプロピルエチルアミン、ジエイコサミドプロピルエチルアミン、ジステアラミドプロピルエチルアミン、ジパルミタミドプロピルエチルアミン、ジミリスタミドプロピルエチルアミン、ジラウラミドプロピルエチルアミン、ジオレアミドプロピルエチルアミン、ジイソステアラミドプロピルエチルアミン、ジステアロキシプロピルエチルアミン、(C10−40)分岐ジアルキルアミドプロピルエチルアミン、ジベヘニラミドブチルメチルアミン、ジエイコサミドブチルメチルアミン、ジステアラミドブチルメチルアミン、ジパルミタミドブチルメチルアミン、ジミリスタミドブチルメチルアミン、ジラウラミドブチルメチルアミン、ジオレアミドブチルメチルアミン、ジイソステアラミドブチルメチルアミン、ジステアロキシブチルメチルアミン、(C10−40)分岐ジアルキルアミドブチルメチルアミン、ジベヘニラミドブチルエチルアミン、ジエイコサミドブチルエチルアミン、ジステアラミドブチルエチルアミン、ジパルミタミドブチルエチルアミン、ジミリスタミドブチルエチルアミン、ジラウラミドブチルエチルアミン、ジオレアミドブチルエチルアミン、ジイソステアラミドブチルエチルアミン、ジステアロキシブチルエチルアミン、(C10−40)分岐ジアルキルアミドブチルエチルアミン、ベヘニラミドブチルグアニジン、エイコサミドブチルグアニジン、ステアラミドブチルグアニジン、パルミタミドブチルグアニジン、ミリスタミドブチルグアニジン、ラウラミドブチルグアニジン、オレアミドブチルグアニジン、イソステアラミドブチルグアニジン、ステアロキシブチルグアニジン、(C10−40)分岐アルキルアミドブチルグアニジン、ベヘニルオキシヒドロキシプロピルアルギニン、エイコサノイルオキシヒドロキシプロピルアルギニン、ステアリルオキシヒドロキシプロピルアルギニン、パルミトイルオキシヒドロキシプロピルアルギニン、ミリストルオキシヒドロキシプロピルアルギニン、ラウリルオキシヒドロキシプロピルアルギニン、オレイルオキシヒドロキシプロピルアルギニン、イソステアリルオキシヒドロキシプロピルアルギニン、ステアロキシオキシヒドロキシプロピルアルギニン、(C10−40)分岐アルキルオキシヒドロキシプロピルアルギニン等及びこれらの中和塩であり、特に、ベヘニルトリメチルアンモニウム、エイコサニルトリメチルアンモニウム、ステアリルトリメチルアンモニウム、セチルトリメチルアンモニウム、オレイルトリメチルアンモニウム、イソステアリルトリメチルアンモニウム、ステアロキシプロピルトリメチルアンモニウム等の四級アンモニウム化合物が安定性の点で望ましい。また、この中和塩は、具体的には塩酸塩、臭酸塩、硫酸塩、リン酸塩等の無機酸塩、酢酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、高級脂肪酸塩、グリコール酸塩、分子内にカルボキシル基を有するアミノ酸塩、L−またはDL−ピロリドンカルボン酸塩、ピログルタミン酸塩等の有機酸塩である。
上記(A)成分及び(B)成分以外のカチオン性界面活性剤は唯1種を含有することも出来るし、異なる2種以上を組み合わせて含有することも出来る。その配合量は、毛髪化粧料中0.01〜10質量%が好ましく、0.01〜5質量%がより好ましい。0.01質量%未満では、仕上がり時のなめらかさが十分ではない場合があり、10質量%を超えると、組成物の安定化を妨げる場合がある。
本発明の毛髪化粧料は、更に、シリコーン化合物を含有することができる。
本発明で用いることのできるシリコーン化合物としては、ジメチルシリコーン、シクロメチコン、メチルフェニルポリシロキサン、メチコン、(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー、(ジメチコン/フェニルジメチコン)クロスポリマー、(ステアロキシメチコン/ジメチコン)コポリマー、(ジメチルシロキサン/メチルセチルオキシシロキサン)コポリマー、ステアロキシメチルポリシロキサン、セトキシメチルポリシロキサン、(ポリメタクリル酸メチル/ジメチルポリシロキサングラフトアクリル樹脂)コポリマー、アモジメチコン、(アミノエチルアミノプロピルメチコン/ジメチコン)コポリマー、(アミノプロピルメチコン/ジメチコン)コポリマー、ジメチコンプロピルPGベタイン、(PEG/PPG/ブチレン/ジメチコン)コポリマー、ジメチコンコポリオール、ジメチコンコポリオールエチル、(PEGメチコン/オレイルPPGメチコン/ジメチコン)コポリマー、(メチルPEGプロピルメチコン/ジメチコン)コポリマー、アルキル変性シリコーン、アルコキシジメチコン等の化合物及びそれらの工業的混合物が挙げられる。このうち、ジメチルシリコーン、メチルフェニルポリシロキサンが好ましい。
シリコーン化合物は、アミノ変性シリコーンであってもよい。アミノ変性シリコーンとしては、アモジメチコン、(アミノエチルアミノプロピルメチコン/ジメチコン)コポリマー、アミノプロピルジメチコン、アミノガムを用いることができる。中でも好ましくはアモジメチコンが挙げられる。アモジメチコンの市販品としては、東レ・ダウコーニング社のアモジメチコーンエマルションSM8704C、SM8904Cや、信越化学工業社のKF-8004、KF-867S、KF-880等が挙げられる。(アミノエチルアミノプロピルメチコン/ジメチコン)コポリマーの市販品としては、信越化学工業社のKF-8005等が挙げられる。アミノプロピルジメチコンの市販品としては、信越化学工業社のKF-8015、KF-865等が挙げられる。また、アミノガムとしては信越化学工業社のKF-8017、 KF-8018、 KF-8020等が挙げられる。
また、ポリエーテル変性シリコーンをシリコーン化合物として用いてもよい。ポリエーテル変性シリコーンとしてはシリコーンポリエーテルコポリマー、ポリエーテル変性シリコーンなどが挙げられる。
シリコーンポリエーテルコポリマーの市販品としては、東レダウコーニング社のSH3771M、SH3772M、SH3773M、SH3775M、SH3749、SS-2801、SS-2802、SS-2803、SS-2804、SS-2805や信越化学工業社のKF-351、KF-352、KF-353、KF-354L、KF-355A、KF-615A、KF-945、KF-618、KF-6011、KF-6015、KF-6004などが挙げられる。
特に、ジメチコン、アミノ変性タイプのシリコーン、ポリエーテル変性タイプのシリコーンが毛髪吸着性の点で望ましい。
アルキル変性シリコーンの市販品としては信越化学社のKF-412、KF-413、KF-414やデグッサ社のABIL Wax9800、ABIL Wax9801、ABIL Wax9810P、ABIL Wax9814、ABIL Wax9840、などが挙げられる。上記シリコーン化合物は、その粘度が特に制限されるものではない。
上記シリコーン化合物は、その粘度が特に制限されるものではないが、取り扱い性と性能向上能力の観点から、通常、温度25℃における粘度が1〜500、000、000mm2/s、好ましくは30〜250、000、000mm2/sのものが好適に用いられる。上記粘度は化粧品原料基準一般試験法粘度測定法第1法に準拠して測定した方法である。
上記シリコーン化合物は、唯1種を含有することも出来るし、異なる2種以上を組み合わせて含有することも出来る。また、同一種であっても分子量の異なる2種以上を併用することもできる。その含有量は特に制限されないが、本発明の毛髪化粧料中の0.005〜10質量%が好ましく、更には0.01〜8質量%、特に0.05〜6質量%が好ましい。含有量が少なすぎると仕上がり時のなめらかさが十分ではない場合があり、多すぎるとべたつきが強くなることがある。
上記シリコーン化合物は、上記シリコーン類を界面活性剤により乳化し、エマルション化したものも使用することができる。なお、このようなエマルションは、乳化剤や乳化方法に特に制限はなく、種々の方法を用いることができる。
本発明の毛髪化粧料は、更に、多価アルコールを含有することができる。
本発明で用いることのできる多価アルコールとしては、分子中にヒドロキシル基が2つ以上存在すれば特に限定されないが、具体的には、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、及びこれらの共重合体、3-メチル-1、3-ブタンジオール、1、3-ブチレングリコール、1、2-ペンタンジオール、1、2-ヘキサンジオール、1、2-ヘプタンジオール、1、2-オクタンジオール、1、2-ノナンジオール、1、2-デカンジオール、ソルビトール、マンニトール、グルコース、ショ糖、果糖、キシリトール、ラクトース、ラフィノース、マルトース、マルチトール、トレハロース、混合異性化糖、硫酸化トレハロース、プルランが挙げられ、好ましくは、グリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ソルビトール、ポリエチレングリコールが挙げられる。
上記多価アルコールは唯1種を含有することも出来るし、異なる2種以上を組み合わせて含有することも出来る。
多価アルコールの配合量は、毛髪化粧料中80質量%以下が好ましく、65質量%以下がより好ましく、最も好ましくは50質量%以下である。80質量%を超えると、著しいゲル化を生じる場合がある。
本発明の毛髪化粧料は、更に、水溶性高分子化合物を含有することができる。
水溶性高分子化合物としては、アニオン性高分子化合物、非イオン性高分子化合物、カチオン性残基を有する両性又はカチオン性高分子化合物が挙げられる。水溶性高分子化合物の重量平均分子量は、1,000〜5,000万、好ましくは1万〜1,000万、より好ましくは10万〜500万であるのが好ましい。なお、水溶性高分子化合物の重量平均分子量は、GPC測定により分子量既知のプルランにて作成した検量線から求めることができる(カラム:TSKgelα―M、移動相:0.3M NaCLO4/NaN3水溶液、検出器:RI)。
アニオン性高分子化合物としては、例えば、天然高分子としてカラギーナン、キサンタンガム、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸カリウム、アルギン酸プロピレングリコール、ヒアルロン酸等、合成高分子化合物としてカルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸・マレイン酸共重合体、マレイン酸・ジイソブチレン共重合体、メタクリル酸・アクリル酸エステル共重合体等が挙げられる。メタクリル酸・アクリル酸エステル共重合体としては、例えば、メタクリル酸・アクリル酸メチル共重合体、メタクリル酸・アクリル酸エチル共重合体、メタクリル酸・アクリル酸プロピル共重合体、メタクリル酸・アクリル酸ブチル共重合体、メタクリル酸・アクリル酸メチル・アクリル酸エチル共重合体、メタクリル酸・アクリル酸メチル・アクリル酸プロピル共重合体、メタクリル酸・アクリル酸メチル・アクリル酸ブチル共重合体、メタクリル酸・アクリル酸エチル・アクリル酸プロピル共重合体、メタクリル酸・アクリル酸エチル・アクリル酸ブチル共重合体、メタクリル酸・アクリル酸プロピル・アクリル酸ブチル共重合体、メタクリル酸・アクリル酸メチル・アクリル酸エチル・アクリル酸プロピル共重合体、メタクリル酸・アクリル酸メチル・アクリル酸エチル・アクリル酸ブチル共重合体、メタクリル酸・アクリル酸メチル・アクリル酸プロピル・アクリル酸ブチル共重合体、メタクリル酸・アクリル酸メチル・アクリル酸エチル・アクリル酸プロピル共重合体・アクリル酸ブチル共重合体等が挙げられる。
非イオン性高分子化合物としては、例えば、天然高分子化合物としてペクチン、グアーガム、ローカストビーンガム、ゼラチン、トラガラントガム、合成高分子化合物としてポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキサイド等が挙げられる。
両性高分子化合物としては、ポリメタクロイルエチルジメチルベタイン、メタクリロイルエチルベタイン・メタクリル酸エステル共重合体(三菱化学(株)製、ユカフォーマーシリーズ)等が挙げられる。
カチオン性高分子化合物としては、官能基がジメチルジアリルアンモニウムハライドである塩化ジメチルジアリルアンモニウムホモポリマー、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド・アクリル酸3元共重合体(カルゴン社、マーコートシリーズ)等が挙げられる。さらに、カチオン化セルロース、カチオン化グアーガム、カチオン化デキストラン、カチオン化プルラン、四級化ビニルピロリドン・アミノエチルメタクリレート共重合体、ポリエチレンイミン、ジプロピレントリアミン縮合物、アジピン酸ジメチル−アミノヒドロキシプロピルジエチルトリアミン共重合体、第四級窒素含有スターチ等の他、カチオン化加水分解ケラチン、カチオン化加水分解シルク、カチオン化加水分解コラーゲン、カチオン化加水分解小麦、シリコーン化加水分解コラーゲン、シリコーン化加水分解シルクのタンパク加水分解にカチオン基を導入したもの等が挙げられる。
上記水溶性高分子化合物の中でも、特に塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体、メタクリロイルエチルベタイン・メタクリル酸エステル共重合体、塩化O-[2-ヒドロキシ−3-(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロース、カチオン化グアーガム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースが好ましい。
上記水溶性高分子化合物は唯1種を含有することも出来るし、異なる2種以上を組み合わせて含有することもできる。
水溶性高分子化合物の配合量は特に制限されないが、毛髪化粧料中10質量%以下が好ましく、8質量%以下が好ましい。さらに好ましくは5質量%以下である。10質量%を超えると著しいゲル化を生じる場合がある。
本発明の毛髪化粧料には、上記成分以外に、通常の毛髪化粧料に用いられている成分、例えば、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、半極性非イオン性界面活性剤、およびノニオン性界面活性剤、油脂、高級アルコール、ステロール、有機酸、防腐剤、酸化防止剤、キレート剤、pH調整剤、香料、色素、紫外線吸収・散乱剤、ビタミン類、アミノ酸類、水(5質量%〜95質量%)等を適宜必要に応じて更に配合することができる。毛髪化粧料に添加される任意成分は、前述のものに限定されるものではない。
アニオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、アシル化アミノ酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、N−アシル−N−メチルタウリン塩、α−オレフィンスルホン酸塩、高級脂肪酸エステルスルホン酸塩、アルキルエーテル酢酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、脂肪酸石ケン、アルキルリン酸エステル塩などが挙げられる。
両性界面活性剤としては、アルキルベタイン系活性剤、アミドベタイン系活性剤、スルホベタイン系活性剤、ヒドロキシスルホベタイン系活性剤、アミドスルホベタイン系活性剤、ホスホベタイン系活性剤、イミダゾリニウムベタイン系活性剤、アミノプロピオン酸系活性剤、アミノ酸系活性剤等が挙げられる。
より具体的には、例えばN−デシルベタイン、セチルベタイン、ステアリルベタイン、ヤシ油アルキルベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ラウリン酸アミドプロピルベタイン、ラウリン酸アミドメチルベタイン、ミリスチン酸アミドメチルベタイン、パルミチン酸アミドメチルベタイン、ステアリン酸アミドメチルベタイン、ヤシ油脂肪酸ジメチルスルホプロピルベタイン、ステアリルジメチルスルホプロピルベタイン、ヤシ油脂肪酸アミノメチルスルホプロピルベタイン、ステアリルアミノメチルジメチルスルホプロピルベタイン、ミリスチルアミノメチルジメチルスルホプロピルベタイン、ラウリルアミノメチル−ビス−(2−ヒドロキシエチル)−スルホプロピルベタイン、N−ラウロイル−N−(2−ヒドロキシエチル)−N−カルボキシメチルエチレンジアミン、N−ラウロイル−N−(2−ヒドロキシエチル)−N'、N'−ビス(カルボキシエチル)エチレンジアミン、N−ラウロイル−N'−カルボキシメチル−N'−カルボキシメトキシエチルエチレンジアミン、N−ラウロイル−N'−カルボキシエチル−N'−(2−ヒドロキシエチル)−エチレンジアミン、N−ラウロイル−N'−カルボキシエトキシエチルエチレンジアミン、N−ラウロイル−N'−カルボキシエチル−N'−カルボキシエトキシエチルエチレンジアミン、2−ヤシ油脂肪酸アシル−N−カルボキシエチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン等を挙げることができ、これらは1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。
中でも、ラウリン酸アミドプロピルベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ヤシ油脂肪酸ジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルヒドロキシスルホベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルイミノジプロピオン酸、N−[3−アルキル(12、14)オキシ−2−ヒドロキシプロピル]−L−アルギニン塩酸が好ましい。
本発明に用いるアミンオキシドとしては、ラウリルジメチルアミンオキシド、ステアリルジメチルアミンオキシド、ラウリルジヒドロキシエチルアミンオキシド、ポリオキシエチレンラウリルジメチルアミンオキシド(酸化エチレンの平均付加数:3モル)などが好適である。
ノニオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸モノエタノールアミド、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、脂肪酸モノエタノールアミド等が挙げられる。中でもポリエチレングリコールモノステアレート、モノラウリン酸デカグリセリル、ベヘニン酸モノグリセリル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、モノステアリ酸ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンラウリン酸モノエタノールアミド、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンベヘニルエーテル、ポリオキシエチレン(160)ポリオキシプロピレン(30)グリコール等が好ましい。その他に、ヤシ油脂肪酸アルカノールアミド、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグリコシド、アルキルグリセリルグリコシド、メチルグルコシド脂肪酸エステル、脂肪酸モノエタノールアミド等が挙げられる。
油脂としては、具体的には、ヤシ油、油茶油、ひまわり油、小麦胚芽油、月見草油、カレンデュラ油、グレープシード油、ココナッツ油、ローズヒップ油、セントジョーンズワート油、リノール油、ボリジ油、アーモンド油、紅花油、メドウフォーム油、シア脂、アボガド油、キャロット油、杏仁油、ククイナッツ油、スイートアーモンド油、トウモロコシ胚芽油、ヒマシ油、カカオ油、硬化パーム油、グレープシード油、アボガド油等の植物油脂類、ミンク油、卵黄油等の動物油脂類、ミツロウ、鯨ロウ、ラノリン、水添ラノリン、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、ホホバ油等のロウ類、流動パラフィン、スクワラン、マイクロクリスタリンワックス、セレシンワックス、パラフィンワックス、ワセリン等の炭化水素類、カプリル酸ヤシ油アルキル、カプリン酸ヤシ油アルキル、ラウリン酸ヘキシル、ラウリン酸ヘキシルデシル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ブチル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸イソセチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸オクチル、パルミチン酸セチル、パルミチン酸イソステアリル、ステアリン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸オクチル、ステアリン酸イソセチル、ステアリン酸コレステリル、ステアリン酸フィトステリル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、イソノナン酸セトステアリル、イソオクタン酸セチル、セバシン酸ジエチル、アジピン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジイソプロピル、ネオペンタン酸オクチルドデシル、オレイン酸エチル、オレイン酸デシル、オレイン酸オクチルドデシル、オレイン酸オレイル、オレイン酸コレステリル、オクタン酸イソセチル、イソステアリン酸イソプロピル、イソステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソステアリル、イソステアリン酸フィトステリル、ジイソステアリン酸ジグリセリル、エルカ酸オレイル、エルカ酸オクチルドデシル、エイコセン酸カプリリル、乳酸ミリスチル、乳酸イソステアリル、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル、ヒドロキシステアリン酸オクチル、リノール酸エチル、リノール酸イソプロピル、トリオクタノイン、トリオクタン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、ラノリン脂肪酸オクチルドデシル、コレステロールオレート、リセロールトリ−2−エチルヘキサン酸エステル、2−エチルヘキシルステアレート等のエステル類が挙げられ、これらの中でも、特にラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸オクチル、オレイン酸エチル、オレイン酸デシル、オレイン酸オレイル、イソステアリン酸イソプロピル、イソステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソステアリル、エルカ酸オレイル、エルカ酸オクチルドデシル、エイコセン酸カプリリル、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル、ジイソステアリン酸ジグリセリル等の液状エステル油がカチオン界面活性剤や他の油剤との相溶性の点で望ましい。
高級アルコールとしては、C6−40、好ましくはC14〜24の直鎖又は分岐アルキルアルコール、具体的には、カプリルアルコール、デシルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、アラキジルアルコール、ベヘニルアルコール、エイコサノール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、2−エチルヘキシルアルコール、2−オクチルドデカノール、イソステアリルアルコール、リノリルアルコール、リノレニルアルコールが挙げられる。このうち、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、エイコサノール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコールが好ましい。
上記高級アルコールは、唯1種を含有することも出来るし、異なる2種以上を組み合わせて含有することも出来る。その含有量は特に制限されないが、本発明の毛髪化粧料中0.01〜20質量%が好ましく、0.05〜15質量%がより好ましく、1〜10質量%が更に好ましい。0.01質量%未満では、仕上がり時のなめらかさが十分ではない場合があり、20質量%を超えると、組成物の安定化を妨げる場合がある。
ステロール類としては、動植物や微生物由来のステロール類であれば特に制限はないが、具体的にはコレステロール、フィトステロール、スチグマステロール、カンペステロール及びその誘導体等が挙げられる。
有機酸としては、酢酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、イソパルミチン酸、イソノナン酸、イソオクタン酸、セバシン酸、アジピン酸、ネオペンタン酸、オレイン酸、オクタン酸、イソステアリン酸、エルカ酸、エイコセン酸、ヒドロキシステアリン酸、リノール酸、イノシン酸、エライジン酸、ペトロセリニン酸、リノレン酸、エレオステアリン酸、アラキン酸、ガドレイン酸、エルシン酸、ブラシジン酸、ロジン酸、ヤシ油脂肪酸、ラノリン脂肪酸、ホホバ油脂肪酸、(C10−40)分岐アルキル脂肪酸、パーフルオロ脂肪酸、キシレンスルホン酸、パントテン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ココアンホ酢酸、アルキルスルホン酸、没食子酸、没食子酸−3、5ジグルコシド、没食子酸−3、4ジグルコシド、没食子酸メチル−3、5ジグルコシド、没食子酸ブチル−3、5ジグルコシド、没食子酸−3、5ジマンノシド、エデト酸、ソルビン酸、安息香酸、サリチル酸、アクリル酸、メタクリル酸、ピロリドンカルボン酸、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸、ラウリルアミノプロピオン酸、ココイルアミノプロピオン酸のほか、α−ヒドロキシ酸であるグリコール酸、乳酸、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸、マンデル酸等が挙げられる。
中でも分子内に水酸基を有するα−ヒドロキシ酸が好ましく、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸、マンデル酸がさらに好ましい。
上記有機酸は、唯1種を含有することも出来るし、異なる2種以上を組み合わせて含有することも出来る。本発明の有機酸の配合量は、毛髪化粧料中0.001〜10質量%が好ましく、0.01〜5質量%がより好ましい。0.01質量%未満では、仕上がり時のなめらかさが十分ではない場合があり、5質量%を超えると、乳化物の安定化を妨げる場合がある。
保湿剤としては、前述の多価アルコールの他に、ジエチレングリコールモノアルキルエーテル、硬化ヒマシ油(30E.O.)等が挙げられる。
防腐剤としては、安息香酸塩、ソルビン酸塩、デヒドロ酢酸塩、パラオキシ安息香酸エステル、2、4、4′−トリクロロ−2′−ヒドロキシジフェニルエーテル、3、4、4′−トリクロロカルバニリド、塩化ベンザルコニウム、ヒノキチオール、レゾルシン、エタノール、ケーソン、サリチル酸、ペンタンジオール、フェノキシエタノール等を例示することができる。
酸化防止剤としては、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、アスコルビン酸等を例示することができる。
キレート剤としては、エデト酸二ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸塩、ヘキサメタリン酸塩、グルコン酸等を例示することができる。
pH調整剤としては、上記有機酸以外の酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリエタノールアミン、アンモニア水、トリイソプロパノールアミン等のアルカリをそれぞれ例示することができる。
紫外線吸収・散乱剤としては、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、オクチルジメチルパラアミノベンゾエート、エチルヘキシルパラメトキシサイナメート、酸化チタン、カオリン、タルク等を例示することができる。
ビタミン類としては、ビタミンA、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンF、ビタミンK、ビタミンP、ビタミンU、カルニチン、フェルラ酸、γ−オリザノール、α−リポ酸、オロット酸及びその誘導体等を例示することができる。
アミノ酸類としては、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、トリプトファン、シスチン、システイン、メチオニン、プロリン、ヒドロキシプロリン、アスパラギン酸、グルタミン酸、アルギニン、ヒスチジン、リジン及びその誘導体等を例示することができる。
本発明の毛髪化粧料に使用される香料、香料組成物は、特開2003−300811号公報段落[0021]〜[0035]に記載した香料成分等、さらに同[0050]に記載した香料用溶剤等が挙げられる。
前記香料用溶剤の使用量は、香料組成物中に0.1〜99質量%配合されるが、好ましくは、0.3〜50質量%配合される。
また、香料安定化剤としては、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、ビタミンEとその誘導体、カテキン化合物、フラボノイド化合物、ポリフェノール化合物等が挙げられ、香料組成中に0.0001〜10質量%配合されるが、好ましくは、0.001〜5質量%配合される。これらの中で、好ましい安定化剤としては、ジブチルヒドロキシトルエンである。
香料組成物とは、前記の香料成分、溶剤、香料安定化剤等の混合物である。
本発明の毛髪化粧料にはかかる香料組成物が、毛髪洗浄剤全量に対して好ましくは0.005〜40質量%配合されるが、より好ましくは0.01〜10質量%配合される。
本発明の毛髪化粧料の25℃におけるpHは2〜10が好ましく、より好ましくは3〜8である。なお、毛髪化粧料のpHは、化粧品原料基準(第2版)の一般試験法に定められた方法を用い、組成物中に直接pHメーターの電極を差し込み、安定した後のpH値を読むことで測定することができる。
本発明の毛髪化粧料は、例えば、液状、クリーム状、ワックス状、ジェル状、泡状、霧状等の各種形状に調製して利用でき、上記成分及び水(残部)を混合し、各剤系の常法に準じて調製することができる。さらに、本発明に係る毛髪化粧料は、洗い流さないタイプのヘアトリートメント、ヘアウォーター、ヘアオイル、ヘアクリーム、ヘアワックス、ヘアフォーム、ヘアスプレー、ヘアミスト等として利用できる。これらの中でヘアトリーメントが最も好ましい。また、泡沫生成エアゾール型として使用する場合、配合する噴射剤としては、例えば液化石油ガス、窒素ガス、二酸化炭素ガス等を使用することができる。塗布後に洗い流さないトリートメント剤、スタイリング剤、整髪剤、染毛剤、ブリーチ剤、パーマネントウェーブ剤、育毛剤、及び養毛剤などの毛髪化粧料に用いることができる。
本発明の毛髪化粧料は、下記実施例に示すように常法により調製することができる。
本発明の毛髪化粧料を収納する容器としては、アルミニウムラミネートチューブ、EVALチューブ、アルミチューブ、ガラス蒸着プラスチックチューブ等のチューブの他、機械的又は差圧によるディスペンサー容器及びスクイーズ容器、ラミネートフィルム容器、スポイト容器、スティック容器、ボトル容器等に充填することができる。ラミネートフィルムは、通常2層以上の多層を有し、その材質はポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステル、二軸延伸ポリプロピレン、無延伸ポリプロピレン、ポリアクリロニトリル、エチレン酢酸ビニル共重合体等の合成樹脂、紙、アルミ蒸着プラスチック等によって構成される。強度、柔軟性、耐候性等を考慮し、一般的には2〜5層のものを用いる。ボトルの材質としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、エチレン−ビニルアルコール樹脂、アクリロニトリル・スチレン樹脂、ABS樹脂、ポリアミド等及びガラス等を単層ないし2層以上組み合わせて用いることができる。
以下、実施例、及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記の例において特に明記のない場合は、組成の「%」は質量%である。
[(A)成分の製造]
メチルエーテル型エステル基含有モノ長鎖又はジ長鎖アルキル/アルケニル第4級アンモニウム塩の製造方法
<メトキシエチルジエタノールアミンの合成>
温度計と攪拌機を備えた1L圧力容器にメトキシエチルアミン(関東化学製)300g(4.0モル)を仕込んだ。雰囲気の窒素置換を行った後、加温し、液温が100℃になり次第、酸化エチレン(三菱化学製)を少量ずつ仕込んでいった。液温を徐々に上げていき、150〜170℃に温度制御しながら酸化エチレンをトータル349g(7.93モル)圧入した。酸化エチレンの仕込みが終わってから、170℃に保持したまま1時間熟成させた。熟成終了後、液温を60℃まで冷却した。得られたメトキシエチルジエタノールアミンのアミン価を測定した結果、342mgKOH/gであった。以下、質量%は%と略記する。
Figure 0004970020
<エステルアミンの合成>
温度計、冷却装置、滴下ロート、攪拌機を取り付けた1.5L容4つ口フラスコに、上記操作で得られたメトキシエチルジエタノールアミン49.2g(0.3モル)、乾燥アセトニトリル(関東化学(株)製)350g、トリエチルアミン(関東化学製)66.7g(0.66モル)を仕込んだ。液温が30℃に到達後、部分水添パーム油脂肪酸クロリド(部分水添パーム油脂肪酸から常法により調製)177.9g(0.60モル)を約1時間かけて滴下し、滴下中は液温を35〜45℃範囲内で制御した。滴下終了後、45℃で30分間熟成しメトキシジアルカノイル(パーム)トリエタノールアミンの粗製物を得た。副生した沈殿物は桐山ロート(No.5A)を用いて濾過し、濾液をロータリーエバポレータで溶媒分を減圧留去してペースト状の液体を得た。さらにアセトン250mLを添加して析出した不溶物を同様の方法で処理し、最終的にペースト状のメトキシジアルカノイル(パーム)トリエタノールアミンを得た。尚、この反応操作において、トリエチルアミンは副生するHClの捕捉剤として添加した。得られた粗製物のアミン価は81.9mgKOH/gであった。
Figure 0004970020
<4級化>
温度計、冷却装置、攪拌機を取り付けた1L容4つ口フラスコに、前工程で得られたアミン(100.0g、0.146モル)、乾燥アセトニトリル30gを仕込み、液温が50℃に達したら滴下ロートを介してジメチル硫酸(18.0g、0.143モル)を20分かけて滴下した。反応温度は60℃を超えないように制御した。滴下終了後、60℃で30分間熟成し、粗製物を得た。得られた粗製物をエタノールに溶媒置換して有効成分濃度60%(設定)のメトキシエチルジエステル第4級アンモニウム塩を主成分とする粗製物を得た。粗製物中の分析結果は以下のようであった。第4級アンモニウム塩:53.3%、遊離アミン:2.5%、アミン硫酸塩:2.3%、遊離脂肪酸:1.9%。又、プロトンNMRによりモノ長鎖4級塩/ジ長鎖4級塩の質量比を計算した結果、20/80であった。
Figure 0004970020
[(B)成分の製造]
末端OH型エステル基含有モノ長鎖もしくはジ長鎖アルキル/アルケニル第4級アンモニウム塩及びエステル基含有トリ長鎖アルキル/アルケニル第4級アンモニウム塩の製造プロセス
<エステルアミンの合成>
攪拌機、分縮器、温度計、冷却装置及び減圧セットを取り付けた2L容4つ口フラスコに、部分水添パーム油脂肪酸メチルエステル(ステアリン酸メチル40%+オレイン酸メチル40%+パルミチン酸メチル20%、から成る混合物、夫々ライオン(株)製パステルM180、パステルM181、パステルM16)581g(2.0モル)、トリエタノールアミン186g(1.24モル)、触媒である酸化マグネシウム0.4g、及び25%水酸化ナトリウム水溶液1.5gを、仕込んだ。窒素置換を行った後、70kPaまで減圧した。その後、1.5℃/minの速度で185℃まで昇温し、圧力を徐々に3kPaまで低下させ、7時間反応させた。未反応メチルエステルが1%以下であることを確認し、反応を停止した。得られた生成物から触媒由来の脂肪酸塩をろ過除去し、中間体のエステルアミンを得た。測定したアミン価から平均分子量を求めたところ、606であった。
Figure 0004970020
<四級化>
得られたエステルアミン303g(0.50モル)を温度計、滴下ロート及び冷却装置を備えた1L容4つ口フラスコに仕込み、窒素置換した。その後、90℃に加熱し、ジメチル硫酸61.7g(0.49モル)を1時間かけて滴下した。滴下終了後、更にそのままの状態で1時間撹拌した。次いで、溶媒としてエタノール約64gを滴下しながら冷却して、カチオン界面活性剤のエタノール溶液を調製した。
Figure 0004970020
得られた(A)成分及び(B)成分の組成を表1に示す。
Figure 0004970020
注)*1:C18:1は一価不飽和脂肪酸、C18:2は二価不飽和脂肪酸を示す。また、( )内数字は含有率(%)を示す。
*2:いずれの場合も、ジメチル硫酸で4級化した。また、(I)、(II)の短鎖アルキルエーテル基部分は、いずれもC2H4OCH3である。
[実施例1〜5、比較例1、2]
洗い流さないタイプのトリートメント剤の配合及び評価
下記表2に示す組成により、塗布後に洗い流さないトリートメント剤(ジェル剤組成物)を、常法に従って調製した。具体的には、ヒドロキシエチルセルロースをプロピレングリコールに分散し、これに精製水を添加し、次いでその他の成分を混合し、粘性が出るまで撹拌して調製した。得られた組成物をポンプ式容器に充填し、ジェル剤とした。pHの調整は、25℃の条件下で行った。
得られた各組成物について、下記に示す評価方法に従い、べたつきのなさ、毛髪の柔軟性と毛先のまとまり感を評価した。結果を表2に示す。
<方法>
2ヶ月に1度以上、継続的にカラーリングをしている20〜30代の女性10名(髪の長さ:セミロング〜ロング)について、実使用評価を行った。各毛髪化粧料組成物を10日間使用し、下記評点に基づいて各組成物のべたつきのなさ、毛髪の柔軟性と毛先のまとまり感を評価した。表中には10名の合計点を下記基準で表わした。
<べたつきのなさ、毛髪の柔軟性と毛先のまとまり感の評点>
+2点:非常によい
+1点:やや良い
−1点:やや悪い
−2点:非常に悪い
<基準>
◎:合計点が15点以上
◎〜○:14〜10点
○:合計点が9〜5点
△:合計点が4〜0点
△〜×:合計点が−1〜−4点
×:合計点が−5点以下
なお、商品価値の観点からべたつきのなさ、毛髪の柔軟性と毛先のまとまり感はいずれも○以上の評点であることが望ましい。
Figure 0004970020
実施例及び比較例で用いた原料を表3に示す。なお、実施例及び比較例には、成分純分相当量を記載した。
Figure 0004970020
実施例6
下記に示す組成により、塗布後に洗い流さないトリートメント剤(エアゾールフォーム剤組成物)を、常法に従って調製した。具体的には、植物性スクワラン、ジメチルポリシロキサン、乳酸、液化石油ガス、及びジメチルエーテルを除く成分を混合し、前記乳酸でpH5.0に調整して原液を得た。該原液を透明耐圧PET容器に充填した後、植物スクワラン、ジメチルポリシロキサンの順に充填し、エアゾールバルブでクリンプした。最後に液化石油ガス、ジメチルエーテルを順に充填した。また、pHの調整は、25℃の条件下で行った。
Figure 0004970020
実施例7
下記に示す組成により、塗布後に洗い流さないトリートメント剤(エアゾールスプレー剤組成物)を、常法に従って調製した。具体的には、ジメチルエーテルを除く成分を混合溶解し、得られた混合溶液を耐圧アルミ缶に充填した後、ティルト方式のエアゾールバルブでクリンチした。最後にジメチルエーテルの順に充填し、エアゾールスプレー剤とした。また、pHの調整は、25℃の条件下で行った。
Figure 0004970020
実施例8
下記に示す組成により、塗布後に洗い流さないトリートメント剤(スプレー剤組成物)を、常法に従って調製した。具体的には、下記成分を混合溶解し、得られた組成物を、口径0.3mmφのポリプロピレン製ポンプスプレー容器に充填し、スプレー剤とした。pHの調整は、25℃の条件下で行った。
Figure 0004970020
実施例9
下記に示す組成により、塗布後に洗い流さないトリートメント剤(クリーム剤組成物)を、常法に従って調製した。具体的には、下記(P)成分を80℃に加温して十分に攪拌しながら、80℃に加温した下記(Q)成分の混合溶液を添加した。この混合溶液を攪拌しながら45℃まで冷却し、下記(R)成分を添加してトリートメント剤を調製し、帯電防止剤及び紫外線吸収剤を練り込んだポリプロピレン製のジャータイプの容器に充填した。とした。なお、前記トリートメント剤の乳化平均粒子径は2μmであり、25℃における粘度は、BL型粘度計(3号ローター、12rpm)で測定した結果4.3Pa・sであった。また、pHの調整は25℃の条件下で行った。
Figure 0004970020
実施例10
下記に示す組成により、整髪剤(エアゾールフォーム剤組成物)を、常法に従って調製した。具体的には、ジメチルポリシロキサン、及び液化石油ガスを除く成分を混合し、得られた混合液を耐圧アルミ缶に充填した後、ジメチルポリシロキサンを充填し、エアゾールバルブでクリンチした。最後に液化石油ガスを充填した。また、pHの調整は、25℃の条件下で行った。
Figure 0004970020
実施例11
下記に示す組成により、整髪剤(非エアゾールフォーム剤組成物)を、常法に従って調製した。具体的には、下記成分を混合溶解し、得られた混合溶液を非エアゾール型のポリプロピレン製ポンプフォーム容器に充填し、非エアゾールフォーム剤とした。pHの調整は、25℃の条件下で行った。
Figure 0004970020
なお、上記各例で使用した香料組成物A、B、C、D及びEは、特開2003−267841号公報表2〜16に示した香料組成物A〜Eに準じる。
実施例6〜11で調製した各種の洗い流さないトリートメント剤や整髪剤は、いずれもべたつきがなく、柔軟性を付与でき、毛先のまとまり感に優れていた。

Claims (2)

  1. (A)一般式(I)で表される短鎖アルキルエーテル型エステル基含有モノ長鎖第4級アンモニウム塩、および一般式(II)で表される短鎖アルキルエーテル型エステル基含有ジ長鎖第4級アンモニウム塩からなる群から選ばれる1種以上と、低級アルコールとを含有することを特徴とする毛髪化粧料。
    Figure 0004970020
    (式中、R1, R5は、夫々-C 2 H 4 -OCOR(Rは炭素数7〜23のアルキル基又はアルケニル基を表す)を表し、R2は、メチル基、エチル基、炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基又はCpH2pOR3で表される基を表し、p=2〜4の整数であり、R3, R4は、夫々独立してメチル基又はエチル基を表す。)
  2. さらに、(B)一般式(III)で表される末端OH型エステル基含有モノ長鎖第4級アンモニウム塩、一般式(IV)で表される末端OH型エステル基含有ジ長鎖第4級アンモニウム塩、および一般式(V)で表されるエステル基含有トリ長鎖第4級アンモニウム塩からなる群から選ばれる1種以上を含有することを特徴とする請求項1記載の毛髪化粧料。
    Figure 0004970020
    (式中、R4はメチル基又はエチル基を表し、R6, R8及びR9は夫々-C 2 H 4 -OCOR(Rは炭素数7〜23のアルキル基又はアルケニル基を表す)を表し、R7はメチル基、エチル基又は炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基を表し、p=2〜4の整数である。)
JP2006341621A 2006-12-19 2006-12-19 毛髪化粧料 Active JP4970020B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006341621A JP4970020B2 (ja) 2006-12-19 2006-12-19 毛髪化粧料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006341621A JP4970020B2 (ja) 2006-12-19 2006-12-19 毛髪化粧料

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008150333A JP2008150333A (ja) 2008-07-03
JP4970020B2 true JP4970020B2 (ja) 2012-07-04

Family

ID=39652908

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006341621A Active JP4970020B2 (ja) 2006-12-19 2006-12-19 毛髪化粧料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4970020B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112022749B (zh) * 2020-09-25 2023-02-03 上海铮信生物科技有限公司 具有增强头皮屏障的头发调理组合物及其制备方法和应用

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05229918A (ja) * 1992-02-24 1993-09-07 Kao Corp 毛髪化粧料
DE19805703C2 (de) * 1998-02-06 2001-05-03 Cognis Deutschland Gmbh Haarnachbehandlungsmittel
DE19821348B4 (de) * 1998-05-13 2006-02-16 Cognis Ip Management Gmbh Ethoxylierte Esterquats
JP4024438B2 (ja) * 1999-11-01 2007-12-19 花王株式会社 第4級アンモニウム塩組成物
JP4392969B2 (ja) * 2000-08-11 2010-01-06 株式会社マンダム 頭髪エアゾール用組成物
JP4606624B2 (ja) * 2001-03-15 2011-01-05 花王株式会社 毛髪化粧料
JP2005187399A (ja) * 2003-12-25 2005-07-14 Lion Corp カチオン性界面活性剤、及びその製造方法
JP2005272393A (ja) * 2004-03-25 2005-10-06 Kao Corp 毛髪化粧料
JP4773188B2 (ja) * 2005-12-05 2011-09-14 ライオン株式会社 新規エーテル型化合物及び該化合物を含有する液体柔軟剤組成物
JP2007169839A (ja) * 2005-12-22 2007-07-05 Lion Corp 液体柔軟剤組成物
JP2007169840A (ja) * 2005-12-22 2007-07-05 Lion Corp 液体柔軟剤組成物
JP2007204877A (ja) * 2006-02-01 2007-08-16 Lion Corp 液体柔軟剤組成物
JP2008094980A (ja) * 2006-10-12 2008-04-24 Lion Corp 水中油型エマルションの製造方法
JP4970019B2 (ja) * 2006-12-19 2012-07-04 ライオン株式会社 毛髪化粧料

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008150333A (ja) 2008-07-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2007077057A (ja) 毛髪化粧料
JP3912546B2 (ja) シャンプー組成物
JP2007169192A (ja) 毛髪化粧料
WO2018112284A1 (en) Method of conditioning the hair
BR112014031284B1 (pt) Composição, produto de cuidado pessoal, e, modificador de reologia
JP2008127337A (ja) 毛髪化粧料
US11446224B2 (en) Gel composition
WO2004045568A1 (ja) シャンプー組成物
JP2006225307A (ja) 毛髪化粧料組成物
JP2010013405A (ja) 毛髪化粧料
JP2006298916A (ja) 毛髪洗浄剤組成物
JP2007084482A (ja) 毛髪洗浄剤組成物
JP2006219449A (ja) 毛髪洗浄剤組成物
JP5245331B2 (ja) 毛髪化粧料
CA2071244A1 (en) Aerosol hair styling aid
JP5670131B2 (ja) 毛髪用組成物
JP2009013117A (ja) 毛髪化粧料
JP5510948B2 (ja) 化粧料組成物
JP4970020B2 (ja) 毛髪化粧料
JP5556005B2 (ja) 毛髪化粧料
US11547644B2 (en) Emulsions comprising cationic emulsifiers based on MDIPA ester quats
JP2007161668A (ja) 毛髪化粧料
JP4970019B2 (ja) 毛髪化粧料
JP7466350B2 (ja) 毛髪化粧料
JP4979131B2 (ja) 毛髪化粧料

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090929

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091209

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110712

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110829

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111028

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120402

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120404

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150413

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4970020

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350