JP4970020B2 - 毛髪化粧料 - Google Patents
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Description
最近では、パーマネントウェーブ処理やカラーリング処理による毛髪へのダメージが重なり、毛先がまとまらず、セットしにくいという悩みも増えている。
このような悩みを解消する手段の一つとして、各種シリコーンを配合した毛髪化粧料が開発されている。例えば、高分子シリコーンとそれを溶解するための低沸点シリコーンを組み合わせた毛髪化粧料(特許文献1:特開昭63−183517)、高重合シリコーンと低重合シリコーン及び揮発性シリコーンを組み合わせた毛髪化粧料(特許文献2:特開平1−139522)が知られている。
しかしながら、これらのシリコーン類を用いると、毛髪に対するべたつきが強くなり、まとまり感という点でも十分な効果が得られなかった。
もう一つの手段として、四級化脂肪酸トリエタノールアミンエステル塩であるエステルクォートを用いた例が知られている。具体的には、(a)6〜10個の炭素原子を有するモノカルボン酸及び(b)2〜12個の炭素原子を有するジカルボン酸の混合物に由来するエステルクォートを配合することを特徴とする化粧品製剤(特許文献3:特表2004-536053)が挙げられる。また、エトキシル化ヒドロキシカルボン酸を基本構造として有するエステルクォートを配合することを特徴とする製剤(特許文献4:特表2002-514618)が挙げられる。
しかしながら、これらの公報等に開示される組成物では、毛髪、特にダメージ毛に対して十分な柔軟性を付与できず、まとまり感にも欠け、満足な結果を与えることはできなかった。
中でも好ましいのは、植物油油脂由来のステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、オレイン酸、エライジン酸を所定量組み合わせ、飽和/不飽和比率が95/5〜50/50、特に85/15〜50/50(質量比)でそのヨウ素価が10〜50のものである。特に、シス体/トランス体の質量比が30/70〜100/0、中でも40/60〜80/20が好ましく、炭素数16及び18の脂肪酸が合計90質量%以上となるように調整した脂肪酸組成がより好ましい。
(I)成分として好適な化合物の例としては、以下のものが挙げられる。
本発明において、(II)成分の例として、メチルエーテル型エステル基含有ジ長鎖第4級アンモニウム塩は例えば下記の概略プロセスによって得ることができる。
上記エステルアミン合成時に副生するHClの捕捉剤として、トリエチルアミン N(CH2CH3)3等のアルカリ剤を適量共存させることが好ましい。
尚、該第4級アンモニウム塩を製造する際に、色調が良好で臭気の発生度合いが小さい反応生成物を得ることを目的として、特開2002−167366号公報で開示されるように、ヒドロキシエタンジホスホン酸の様な安定化剤を添加しても良い。
また、(I)成分であるメチルエーテル型エステル基含有モノ長鎖第4級アンモニウム塩を合成する場合は、上記プロセスにおいて、高級脂肪酸塩化物/メトキシジエタノールアミンのモル比を約1/1に調整することにより得られる。
本発明の毛髪化粧料において、(I)成分又は(II)成分の配合量は、毛髪化粧料組成物全量に対し好ましくは0.1〜20質量%、より好ましくは0.01〜10質量%、特に好ましくは0.5〜5質量%である。このような範囲で配合すると、優れた性能を発揮するのはもちろん、所望の性能を確保するために毛髪化粧料を多量に使用する必要がないので経済的観点からも好ましい。
本発明の毛髪化粧料は、上記(A)成分に加え、低級アルコールを含有する。
本発明で用いることのできる低級アルコールとしては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール等が挙げられるが、特にエタノールが好ましい。エタノールの配合量としては、毛髪化粧料中95質量%未満が好ましく、70質量%未満がより好ましく、最も好ましくは50質量%未満である。95質量%を超えると、組成物の安定性が低下する場合がある。
なお、クリーム剤型ではエタノールを多量に配合することにより、安定性が低下する場合があるので、クリーム剤型におけるエタノールの配合量は1〜3%が好ましい。
本発明で用いることのできるエタノールとしては、エタノール純度が95%以上の発酵エタノール、合成エタノール、及び各種変性剤で処理したエタノールを使用できる。
本発明の毛髪化粧料は、上記(A)成分及び低級アルコールに加え、(B)成分である(III)、(IV)及び(V)成分からなる群から選ばれる1種以上を併用して用いることができる。
本発明の(B)成分を構成する(V)成分は、エステル基含有トリ長鎖第4級アンモニウム塩であり、一般式(V)で示され、好ましくはR4はメチル基である。
(B)成分中のR6、R8、R9などの長鎖炭化水素基は炭素数10〜20の脂肪酸から誘導される脂肪酸残基を含み、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、直鎖脂肪酸、分岐脂肪酸のいずれからも誘導される。不飽和脂肪酸の場合、シス体とトランス体が存在するが、その質量比率は毛髪化粧料の粘度、性能からシス体/トランス体=25/75〜100/0が好ましく、40/60〜90/10が特に好ましい。R1、R2の元となる脂肪酸としては、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸、オレイン酸、エライジン酸、部分水添パーム油脂肪酸(ヨウ素価10〜60)、部分水添牛脂脂肪酸(ヨウ素価10〜60)、部分水添キャノーラ油脂肪酸(ヨウ素価40〜120)などが挙げられる。
中でも好ましいのは、植物油油脂由来のステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、オレイン酸、エライジン酸を所定量組み合わせ、飽和/不飽和比率が95/5〜50/50、特に85/15〜50/50(質量比)でそのヨウ素価が10〜50のものである。特に、シス体/トランス体の質量比が30/70〜100/0、中でも40/60〜80/20が好ましく、炭素数16及び18の脂肪酸が合計90質量%以上となるように調整した脂肪酸組成がより好ましい。
ただし前記した本発明が解決しようとする課題に鑑み、これら第4級アンモニウム塩混合物中に占める、エステル基含有モノ長鎖第4級アンモニウム塩(I)、(III)の合計含有率を35%未満、エステル基含有ジ長鎖第4級アンモニウム塩(II)、(IV)の合計含有率を30質量%以上、エステル基含有トリ長鎖第4級アンモニウム塩(V)の含有率として35%未満で併用することが好ましく、[(I)+(III)]合計含有率として30%未満、[(II)+(IV)]の合計含有率が50%以上、(V)の含有率が30%未満の範囲で併用することが特に好ましい。
(A)成分と(B)成分の合計の配合量は、毛髪化粧料全量に対し好ましくは0.01〜20質量%、より好ましくは0.1〜10質量%、特に好ましくは0.5〜5質量%である。[(A)+(B)]の合計配合量が少なすぎるとまとまり性が悪くなる場合があり、配合量を多くしすぎても性能の向上は頭打ちとなり、不経済である。
本発明で用いることのできる(A)成分及び(B)成分以外のカチオン性界面活性剤としては、脂肪族アミンおよびその4級アンモニウム塩、脂肪酸アミドアミン塩、アルキルトリアルキレングリコールアンモニウム塩、アシルグアニジン誘導体、モノ−N−長鎖アシル塩基性アミノ酸低級アルキルエステル塩などのアミノ酸系カチオン性界面活性剤、アルキルベンザルコニウム塩、アルキルピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩等が挙げられる。具体的には、ベヘニルトリメチルアンモニウム、エイコサニルトリメチルアンモニウム、ステアリルトリメチルアンモニウム、セチルトリメチルアンモニウム、オレイルトリメチルアンモニウム、イソステアリルトリメチルアンモニウム、ステアロキシプロピルトリメチルアンモニウム、(C10−40)分岐アルキルトリメチルアンモニウム、ベヘニラミドプロピルジメチルアミン、エイコサミドプロピルジメチルアミン、ステアラミドプロピルジメチルアミン、セタラミドプロピルジメチルアミン、オレアミドプロピルジメチルアミン、イソステアラミドプロピルジメチルアミン、ステアロキシプロピルジメチルアミン、(C10−40)分岐アルキルアミドプロピルジメチルアミン、ベヘニラミドプロピルジエチルアミン、エイコサミドプロピルジエチルアミン、ステアラミドプロピルジエチルアミン、パルミタミドプロピルジエチルアミン、オレアミドプロピルジエチルアミン、イソステアラミドプロピルジエチルアミン、ステアロキシプロピルジメチルアミン、ステアロキシプロピルジエチルアミン、(C10−40)分岐アルキルアミドプロピルジエチルアミン、ベヘニラミドブチルジメチルアミン、エイコサミドブチルジメチルアミン、ステアラミドブチルジメチルアミン、パルミタミドブチルジメチルアミン、オレアミドブチルジメチルアミン、イソステアラミドブチルジメチルアミン、ステアロキシブチルジメチルアミン、(C10−40)分岐アルキルアミドブチルジメチルアミン、ベヘニラミドブチルジエチルアミン、エイコサミドブチルジエチルアミン、ステアラミドブチルジエチルアミン、パルミタミドブチルジエチルアミン、オレアミドブチルジエチルアミン、イソステアラミドブチルジエチルアミン、ステアロキシブチルジエチルアミン、(C10−40)分岐アルキルアミドブチルジエチルアミン、ジベヘニラミドプロピルメチルアミン、ジエイコサミドプロピルメチルアミン、ジステアラミドプロピルメチルアミン、ジパルミタミドプロピルメチルアミン、ジミリスタミドプロピルメチルアミン、ジラウラミドプロピルメチルアミン、ジオレアミドプロピルメチルアミン、ジイソステアラミドプロピルメチルアミン、ジステアロキシプロピルメチルアミン、(C10−40)分岐ジアルキルアミドプロピルアミン、ジベヘニラミドプロピルエチルアミン、ジエイコサミドプロピルエチルアミン、ジステアラミドプロピルエチルアミン、ジパルミタミドプロピルエチルアミン、ジミリスタミドプロピルエチルアミン、ジラウラミドプロピルエチルアミン、ジオレアミドプロピルエチルアミン、ジイソステアラミドプロピルエチルアミン、ジステアロキシプロピルエチルアミン、(C10−40)分岐ジアルキルアミドプロピルエチルアミン、ジベヘニラミドブチルメチルアミン、ジエイコサミドブチルメチルアミン、ジステアラミドブチルメチルアミン、ジパルミタミドブチルメチルアミン、ジミリスタミドブチルメチルアミン、ジラウラミドブチルメチルアミン、ジオレアミドブチルメチルアミン、ジイソステアラミドブチルメチルアミン、ジステアロキシブチルメチルアミン、(C10−40)分岐ジアルキルアミドブチルメチルアミン、ジベヘニラミドブチルエチルアミン、ジエイコサミドブチルエチルアミン、ジステアラミドブチルエチルアミン、ジパルミタミドブチルエチルアミン、ジミリスタミドブチルエチルアミン、ジラウラミドブチルエチルアミン、ジオレアミドブチルエチルアミン、ジイソステアラミドブチルエチルアミン、ジステアロキシブチルエチルアミン、(C10−40)分岐ジアルキルアミドブチルエチルアミン、ベヘニラミドブチルグアニジン、エイコサミドブチルグアニジン、ステアラミドブチルグアニジン、パルミタミドブチルグアニジン、ミリスタミドブチルグアニジン、ラウラミドブチルグアニジン、オレアミドブチルグアニジン、イソステアラミドブチルグアニジン、ステアロキシブチルグアニジン、(C10−40)分岐アルキルアミドブチルグアニジン、ベヘニルオキシヒドロキシプロピルアルギニン、エイコサノイルオキシヒドロキシプロピルアルギニン、ステアリルオキシヒドロキシプロピルアルギニン、パルミトイルオキシヒドロキシプロピルアルギニン、ミリストルオキシヒドロキシプロピルアルギニン、ラウリルオキシヒドロキシプロピルアルギニン、オレイルオキシヒドロキシプロピルアルギニン、イソステアリルオキシヒドロキシプロピルアルギニン、ステアロキシオキシヒドロキシプロピルアルギニン、(C10−40)分岐アルキルオキシヒドロキシプロピルアルギニン等及びこれらの中和塩であり、特に、ベヘニルトリメチルアンモニウム、エイコサニルトリメチルアンモニウム、ステアリルトリメチルアンモニウム、セチルトリメチルアンモニウム、オレイルトリメチルアンモニウム、イソステアリルトリメチルアンモニウム、ステアロキシプロピルトリメチルアンモニウム等の四級アンモニウム化合物が安定性の点で望ましい。また、この中和塩は、具体的には塩酸塩、臭酸塩、硫酸塩、リン酸塩等の無機酸塩、酢酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、高級脂肪酸塩、グリコール酸塩、分子内にカルボキシル基を有するアミノ酸塩、L−またはDL−ピロリドンカルボン酸塩、ピログルタミン酸塩等の有機酸塩である。
本発明で用いることのできるシリコーン化合物としては、ジメチルシリコーン、シクロメチコン、メチルフェニルポリシロキサン、メチコン、(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー、(ジメチコン/フェニルジメチコン)クロスポリマー、(ステアロキシメチコン/ジメチコン)コポリマー、(ジメチルシロキサン/メチルセチルオキシシロキサン)コポリマー、ステアロキシメチルポリシロキサン、セトキシメチルポリシロキサン、(ポリメタクリル酸メチル/ジメチルポリシロキサングラフトアクリル樹脂)コポリマー、アモジメチコン、(アミノエチルアミノプロピルメチコン/ジメチコン)コポリマー、(アミノプロピルメチコン/ジメチコン)コポリマー、ジメチコンプロピルPGベタイン、(PEG/PPG/ブチレン/ジメチコン)コポリマー、ジメチコンコポリオール、ジメチコンコポリオールエチル、(PEGメチコン/オレイルPPGメチコン/ジメチコン)コポリマー、(メチルPEGプロピルメチコン/ジメチコン)コポリマー、アルキル変性シリコーン、アルコキシジメチコン等の化合物及びそれらの工業的混合物が挙げられる。このうち、ジメチルシリコーン、メチルフェニルポリシロキサンが好ましい。
また、ポリエーテル変性シリコーンをシリコーン化合物として用いてもよい。ポリエーテル変性シリコーンとしてはシリコーンポリエーテルコポリマー、ポリエーテル変性シリコーンなどが挙げられる。
特に、ジメチコン、アミノ変性タイプのシリコーン、ポリエーテル変性タイプのシリコーンが毛髪吸着性の点で望ましい。
上記シリコーン化合物は、その粘度が特に制限されるものではないが、取り扱い性と性能向上能力の観点から、通常、温度25℃における粘度が1〜500、000、000mm2/s、好ましくは30〜250、000、000mm2/sのものが好適に用いられる。上記粘度は化粧品原料基準一般試験法粘度測定法第1法に準拠して測定した方法である。
上記シリコーン化合物は、上記シリコーン類を界面活性剤により乳化し、エマルション化したものも使用することができる。なお、このようなエマルションは、乳化剤や乳化方法に特に制限はなく、種々の方法を用いることができる。
本発明で用いることのできる多価アルコールとしては、分子中にヒドロキシル基が2つ以上存在すれば特に限定されないが、具体的には、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、及びこれらの共重合体、3-メチル-1、3-ブタンジオール、1、3-ブチレングリコール、1、2-ペンタンジオール、1、2-ヘキサンジオール、1、2-ヘプタンジオール、1、2-オクタンジオール、1、2-ノナンジオール、1、2-デカンジオール、ソルビトール、マンニトール、グルコース、ショ糖、果糖、キシリトール、ラクトース、ラフィノース、マルトース、マルチトール、トレハロース、混合異性化糖、硫酸化トレハロース、プルランが挙げられ、好ましくは、グリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ソルビトール、ポリエチレングリコールが挙げられる。
上記多価アルコールは唯1種を含有することも出来るし、異なる2種以上を組み合わせて含有することも出来る。
多価アルコールの配合量は、毛髪化粧料中80質量%以下が好ましく、65質量%以下がより好ましく、最も好ましくは50質量%以下である。80質量%を超えると、著しいゲル化を生じる場合がある。
水溶性高分子化合物としては、アニオン性高分子化合物、非イオン性高分子化合物、カチオン性残基を有する両性又はカチオン性高分子化合物が挙げられる。水溶性高分子化合物の重量平均分子量は、1,000〜5,000万、好ましくは1万〜1,000万、より好ましくは10万〜500万であるのが好ましい。なお、水溶性高分子化合物の重量平均分子量は、GPC測定により分子量既知のプルランにて作成した検量線から求めることができる(カラム:TSKgelα―M、移動相:0.3M NaCLO4/NaN3水溶液、検出器:RI)。
アニオン性高分子化合物としては、例えば、天然高分子としてカラギーナン、キサンタンガム、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸カリウム、アルギン酸プロピレングリコール、ヒアルロン酸等、合成高分子化合物としてカルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸・マレイン酸共重合体、マレイン酸・ジイソブチレン共重合体、メタクリル酸・アクリル酸エステル共重合体等が挙げられる。メタクリル酸・アクリル酸エステル共重合体としては、例えば、メタクリル酸・アクリル酸メチル共重合体、メタクリル酸・アクリル酸エチル共重合体、メタクリル酸・アクリル酸プロピル共重合体、メタクリル酸・アクリル酸ブチル共重合体、メタクリル酸・アクリル酸メチル・アクリル酸エチル共重合体、メタクリル酸・アクリル酸メチル・アクリル酸プロピル共重合体、メタクリル酸・アクリル酸メチル・アクリル酸ブチル共重合体、メタクリル酸・アクリル酸エチル・アクリル酸プロピル共重合体、メタクリル酸・アクリル酸エチル・アクリル酸ブチル共重合体、メタクリル酸・アクリル酸プロピル・アクリル酸ブチル共重合体、メタクリル酸・アクリル酸メチル・アクリル酸エチル・アクリル酸プロピル共重合体、メタクリル酸・アクリル酸メチル・アクリル酸エチル・アクリル酸ブチル共重合体、メタクリル酸・アクリル酸メチル・アクリル酸プロピル・アクリル酸ブチル共重合体、メタクリル酸・アクリル酸メチル・アクリル酸エチル・アクリル酸プロピル共重合体・アクリル酸ブチル共重合体等が挙げられる。
両性高分子化合物としては、ポリメタクロイルエチルジメチルベタイン、メタクリロイルエチルベタイン・メタクリル酸エステル共重合体(三菱化学(株)製、ユカフォーマーシリーズ)等が挙げられる。
カチオン性高分子化合物としては、官能基がジメチルジアリルアンモニウムハライドである塩化ジメチルジアリルアンモニウムホモポリマー、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド・アクリル酸3元共重合体(カルゴン社、マーコートシリーズ)等が挙げられる。さらに、カチオン化セルロース、カチオン化グアーガム、カチオン化デキストラン、カチオン化プルラン、四級化ビニルピロリドン・アミノエチルメタクリレート共重合体、ポリエチレンイミン、ジプロピレントリアミン縮合物、アジピン酸ジメチル−アミノヒドロキシプロピルジエチルトリアミン共重合体、第四級窒素含有スターチ等の他、カチオン化加水分解ケラチン、カチオン化加水分解シルク、カチオン化加水分解コラーゲン、カチオン化加水分解小麦、シリコーン化加水分解コラーゲン、シリコーン化加水分解シルクのタンパク加水分解にカチオン基を導入したもの等が挙げられる。
上記水溶性高分子化合物は唯1種を含有することも出来るし、異なる2種以上を組み合わせて含有することもできる。
水溶性高分子化合物の配合量は特に制限されないが、毛髪化粧料中10質量%以下が好ましく、8質量%以下が好ましい。さらに好ましくは5質量%以下である。10質量%を超えると著しいゲル化を生じる場合がある。
より具体的には、例えばN−デシルベタイン、セチルベタイン、ステアリルベタイン、ヤシ油アルキルベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ラウリン酸アミドプロピルベタイン、ラウリン酸アミドメチルベタイン、ミリスチン酸アミドメチルベタイン、パルミチン酸アミドメチルベタイン、ステアリン酸アミドメチルベタイン、ヤシ油脂肪酸ジメチルスルホプロピルベタイン、ステアリルジメチルスルホプロピルベタイン、ヤシ油脂肪酸アミノメチルスルホプロピルベタイン、ステアリルアミノメチルジメチルスルホプロピルベタイン、ミリスチルアミノメチルジメチルスルホプロピルベタイン、ラウリルアミノメチル−ビス−(2−ヒドロキシエチル)−スルホプロピルベタイン、N−ラウロイル−N−(2−ヒドロキシエチル)−N−カルボキシメチルエチレンジアミン、N−ラウロイル−N−(2−ヒドロキシエチル)−N'、N'−ビス(カルボキシエチル)エチレンジアミン、N−ラウロイル−N'−カルボキシメチル−N'−カルボキシメトキシエチルエチレンジアミン、N−ラウロイル−N'−カルボキシエチル−N'−(2−ヒドロキシエチル)−エチレンジアミン、N−ラウロイル−N'−カルボキシエトキシエチルエチレンジアミン、N−ラウロイル−N'−カルボキシエチル−N'−カルボキシエトキシエチルエチレンジアミン、2−ヤシ油脂肪酸アシル−N−カルボキシエチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン等を挙げることができ、これらは1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。
本発明に用いるアミンオキシドとしては、ラウリルジメチルアミンオキシド、ステアリルジメチルアミンオキシド、ラウリルジヒドロキシエチルアミンオキシド、ポリオキシエチレンラウリルジメチルアミンオキシド(酸化エチレンの平均付加数:3モル)などが好適である。
上記高級アルコールは、唯1種を含有することも出来るし、異なる2種以上を組み合わせて含有することも出来る。その含有量は特に制限されないが、本発明の毛髪化粧料中0.01〜20質量%が好ましく、0.05〜15質量%がより好ましく、1〜10質量%が更に好ましい。0.01質量%未満では、仕上がり時のなめらかさが十分ではない場合があり、20質量%を超えると、組成物の安定化を妨げる場合がある。
ステロール類としては、動植物や微生物由来のステロール類であれば特に制限はないが、具体的にはコレステロール、フィトステロール、スチグマステロール、カンペステロール及びその誘導体等が挙げられる。
中でも分子内に水酸基を有するα−ヒドロキシ酸が好ましく、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸、マンデル酸がさらに好ましい。
上記有機酸は、唯1種を含有することも出来るし、異なる2種以上を組み合わせて含有することも出来る。本発明の有機酸の配合量は、毛髪化粧料中0.001〜10質量%が好ましく、0.01〜5質量%がより好ましい。0.01質量%未満では、仕上がり時のなめらかさが十分ではない場合があり、5質量%を超えると、乳化物の安定化を妨げる場合がある。
防腐剤としては、安息香酸塩、ソルビン酸塩、デヒドロ酢酸塩、パラオキシ安息香酸エステル、2、4、4′−トリクロロ−2′−ヒドロキシジフェニルエーテル、3、4、4′−トリクロロカルバニリド、塩化ベンザルコニウム、ヒノキチオール、レゾルシン、エタノール、ケーソン、サリチル酸、ペンタンジオール、フェノキシエタノール等を例示することができる。
酸化防止剤としては、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、アスコルビン酸等を例示することができる。
キレート剤としては、エデト酸二ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸塩、ヘキサメタリン酸塩、グルコン酸等を例示することができる。
pH調整剤としては、上記有機酸以外の酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリエタノールアミン、アンモニア水、トリイソプロパノールアミン等のアルカリをそれぞれ例示することができる。
ビタミン類としては、ビタミンA、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンF、ビタミンK、ビタミンP、ビタミンU、カルニチン、フェルラ酸、γ−オリザノール、α−リポ酸、オロット酸及びその誘導体等を例示することができる。
アミノ酸類としては、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、トリプトファン、シスチン、システイン、メチオニン、プロリン、ヒドロキシプロリン、アスパラギン酸、グルタミン酸、アルギニン、ヒスチジン、リジン及びその誘導体等を例示することができる。
前記香料用溶剤の使用量は、香料組成物中に0.1〜99質量%配合されるが、好ましくは、0.3〜50質量%配合される。
また、香料安定化剤としては、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、ビタミンEとその誘導体、カテキン化合物、フラボノイド化合物、ポリフェノール化合物等が挙げられ、香料組成中に0.0001〜10質量%配合されるが、好ましくは、0.001〜5質量%配合される。これらの中で、好ましい安定化剤としては、ジブチルヒドロキシトルエンである。
香料組成物とは、前記の香料成分、溶剤、香料安定化剤等の混合物である。
本発明の毛髪化粧料にはかかる香料組成物が、毛髪洗浄剤全量に対して好ましくは0.005〜40質量%配合されるが、より好ましくは0.01〜10質量%配合される。
本発明の毛髪化粧料の25℃におけるpHは2〜10が好ましく、より好ましくは3〜8である。なお、毛髪化粧料のpHは、化粧品原料基準(第2版)の一般試験法に定められた方法を用い、組成物中に直接pHメーターの電極を差し込み、安定した後のpH値を読むことで測定することができる。
本発明の毛髪化粧料を収納する容器としては、アルミニウムラミネートチューブ、EVALチューブ、アルミチューブ、ガラス蒸着プラスチックチューブ等のチューブの他、機械的又は差圧によるディスペンサー容器及びスクイーズ容器、ラミネートフィルム容器、スポイト容器、スティック容器、ボトル容器等に充填することができる。ラミネートフィルムは、通常2層以上の多層を有し、その材質はポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステル、二軸延伸ポリプロピレン、無延伸ポリプロピレン、ポリアクリロニトリル、エチレン酢酸ビニル共重合体等の合成樹脂、紙、アルミ蒸着プラスチック等によって構成される。強度、柔軟性、耐候性等を考慮し、一般的には2〜5層のものを用いる。ボトルの材質としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、エチレン−ビニルアルコール樹脂、アクリロニトリル・スチレン樹脂、ABS樹脂、ポリアミド等及びガラス等を単層ないし2層以上組み合わせて用いることができる。
[(A)成分の製造]
メチルエーテル型エステル基含有モノ長鎖又はジ長鎖アルキル/アルケニル第4級アンモニウム塩の製造方法
<メトキシエチルジエタノールアミンの合成>
温度計と攪拌機を備えた1L圧力容器にメトキシエチルアミン(関東化学製)300g(4.0モル)を仕込んだ。雰囲気の窒素置換を行った後、加温し、液温が100℃になり次第、酸化エチレン(三菱化学製)を少量ずつ仕込んでいった。液温を徐々に上げていき、150〜170℃に温度制御しながら酸化エチレンをトータル349g(7.93モル)圧入した。酸化エチレンの仕込みが終わってから、170℃に保持したまま1時間熟成させた。熟成終了後、液温を60℃まで冷却した。得られたメトキシエチルジエタノールアミンのアミン価を測定した結果、342mgKOH/gであった。以下、質量%は%と略記する。
温度計、冷却装置、滴下ロート、攪拌機を取り付けた1.5L容4つ口フラスコに、上記操作で得られたメトキシエチルジエタノールアミン49.2g(0.3モル)、乾燥アセトニトリル(関東化学(株)製)350g、トリエチルアミン(関東化学製)66.7g(0.66モル)を仕込んだ。液温が30℃に到達後、部分水添パーム油脂肪酸クロリド(部分水添パーム油脂肪酸から常法により調製)177.9g(0.60モル)を約1時間かけて滴下し、滴下中は液温を35〜45℃範囲内で制御した。滴下終了後、45℃で30分間熟成しメトキシジアルカノイル(パーム)トリエタノールアミンの粗製物を得た。副生した沈殿物は桐山ロート(No.5A)を用いて濾過し、濾液をロータリーエバポレータで溶媒分を減圧留去してペースト状の液体を得た。さらにアセトン250mLを添加して析出した不溶物を同様の方法で処理し、最終的にペースト状のメトキシジアルカノイル(パーム)トリエタノールアミンを得た。尚、この反応操作において、トリエチルアミンは副生するHClの捕捉剤として添加した。得られた粗製物のアミン価は81.9mgKOH/gであった。
温度計、冷却装置、攪拌機を取り付けた1L容4つ口フラスコに、前工程で得られたアミン(100.0g、0.146モル)、乾燥アセトニトリル30gを仕込み、液温が50℃に達したら滴下ロートを介してジメチル硫酸(18.0g、0.143モル)を20分かけて滴下した。反応温度は60℃を超えないように制御した。滴下終了後、60℃で30分間熟成し、粗製物を得た。得られた粗製物をエタノールに溶媒置換して有効成分濃度60%(設定)のメトキシエチルジエステル第4級アンモニウム塩を主成分とする粗製物を得た。粗製物中の分析結果は以下のようであった。第4級アンモニウム塩:53.3%、遊離アミン:2.5%、アミン硫酸塩:2.3%、遊離脂肪酸:1.9%。又、プロトンNMRによりモノ長鎖4級塩/ジ長鎖4級塩の質量比を計算した結果、20/80であった。
末端OH型エステル基含有モノ長鎖もしくはジ長鎖アルキル/アルケニル第4級アンモニウム塩及びエステル基含有トリ長鎖アルキル/アルケニル第4級アンモニウム塩の製造プロセス
<エステルアミンの合成>
攪拌機、分縮器、温度計、冷却装置及び減圧セットを取り付けた2L容4つ口フラスコに、部分水添パーム油脂肪酸メチルエステル(ステアリン酸メチル40%+オレイン酸メチル40%+パルミチン酸メチル20%、から成る混合物、夫々ライオン(株)製パステルM180、パステルM181、パステルM16)581g(2.0モル)、トリエタノールアミン186g(1.24モル)、触媒である酸化マグネシウム0.4g、及び25%水酸化ナトリウム水溶液1.5gを、仕込んだ。窒素置換を行った後、70kPaまで減圧した。その後、1.5℃/minの速度で185℃まで昇温し、圧力を徐々に3kPaまで低下させ、7時間反応させた。未反応メチルエステルが1%以下であることを確認し、反応を停止した。得られた生成物から触媒由来の脂肪酸塩をろ過除去し、中間体のエステルアミンを得た。測定したアミン価から平均分子量を求めたところ、606であった。
得られたエステルアミン303g(0.50モル)を温度計、滴下ロート及び冷却装置を備えた1L容4つ口フラスコに仕込み、窒素置換した。その後、90℃に加熱し、ジメチル硫酸61.7g(0.49モル)を1時間かけて滴下した。滴下終了後、更にそのままの状態で1時間撹拌した。次いで、溶媒としてエタノール約64gを滴下しながら冷却して、カチオン界面活性剤のエタノール溶液を調製した。
*2:いずれの場合も、ジメチル硫酸で4級化した。また、(I)、(II)の短鎖アルキルエーテル基部分は、いずれもC2H4OCH3である。
洗い流さないタイプのトリートメント剤の配合及び評価
下記表2に示す組成により、塗布後に洗い流さないトリートメント剤(ジェル剤組成物)を、常法に従って調製した。具体的には、ヒドロキシエチルセルロースをプロピレングリコールに分散し、これに精製水を添加し、次いでその他の成分を混合し、粘性が出るまで撹拌して調製した。得られた組成物をポンプ式容器に充填し、ジェル剤とした。pHの調整は、25℃の条件下で行った。
得られた各組成物について、下記に示す評価方法に従い、べたつきのなさ、毛髪の柔軟性と毛先のまとまり感を評価した。結果を表2に示す。
<方法>
2ヶ月に1度以上、継続的にカラーリングをしている20〜30代の女性10名(髪の長さ:セミロング〜ロング)について、実使用評価を行った。各毛髪化粧料組成物を10日間使用し、下記評点に基づいて各組成物のべたつきのなさ、毛髪の柔軟性と毛先のまとまり感を評価した。表中には10名の合計点を下記基準で表わした。
+2点:非常によい
+1点:やや良い
−1点:やや悪い
−2点:非常に悪い
<基準>
◎:合計点が15点以上
◎〜○:14〜10点
○:合計点が9〜5点
△:合計点が4〜0点
△〜×:合計点が−1〜−4点
×:合計点が−5点以下
なお、商品価値の観点からべたつきのなさ、毛髪の柔軟性と毛先のまとまり感はいずれも○以上の評点であることが望ましい。
下記に示す組成により、塗布後に洗い流さないトリートメント剤(エアゾールフォーム剤組成物)を、常法に従って調製した。具体的には、植物性スクワラン、ジメチルポリシロキサン、乳酸、液化石油ガス、及びジメチルエーテルを除く成分を混合し、前記乳酸でpH5.0に調整して原液を得た。該原液を透明耐圧PET容器に充填した後、植物スクワラン、ジメチルポリシロキサンの順に充填し、エアゾールバルブでクリンプした。最後に液化石油ガス、ジメチルエーテルを順に充填した。また、pHの調整は、25℃の条件下で行った。
下記に示す組成により、塗布後に洗い流さないトリートメント剤(エアゾールスプレー剤組成物)を、常法に従って調製した。具体的には、ジメチルエーテルを除く成分を混合溶解し、得られた混合溶液を耐圧アルミ缶に充填した後、ティルト方式のエアゾールバルブでクリンチした。最後にジメチルエーテルの順に充填し、エアゾールスプレー剤とした。また、pHの調整は、25℃の条件下で行った。
下記に示す組成により、塗布後に洗い流さないトリートメント剤(スプレー剤組成物)を、常法に従って調製した。具体的には、下記成分を混合溶解し、得られた組成物を、口径0.3mmφのポリプロピレン製ポンプスプレー容器に充填し、スプレー剤とした。pHの調整は、25℃の条件下で行った。
下記に示す組成により、塗布後に洗い流さないトリートメント剤(クリーム剤組成物)を、常法に従って調製した。具体的には、下記(P)成分を80℃に加温して十分に攪拌しながら、80℃に加温した下記(Q)成分の混合溶液を添加した。この混合溶液を攪拌しながら45℃まで冷却し、下記(R)成分を添加してトリートメント剤を調製し、帯電防止剤及び紫外線吸収剤を練り込んだポリプロピレン製のジャータイプの容器に充填した。とした。なお、前記トリートメント剤の乳化平均粒子径は2μmであり、25℃における粘度は、BL型粘度計(3号ローター、12rpm)で測定した結果4.3Pa・sであった。また、pHの調整は25℃の条件下で行った。
下記に示す組成により、整髪剤(エアゾールフォーム剤組成物)を、常法に従って調製した。具体的には、ジメチルポリシロキサン、及び液化石油ガスを除く成分を混合し、得られた混合液を耐圧アルミ缶に充填した後、ジメチルポリシロキサンを充填し、エアゾールバルブでクリンチした。最後に液化石油ガスを充填した。また、pHの調整は、25℃の条件下で行った。
下記に示す組成により、整髪剤(非エアゾールフォーム剤組成物)を、常法に従って調製した。具体的には、下記成分を混合溶解し、得られた混合溶液を非エアゾール型のポリプロピレン製ポンプフォーム容器に充填し、非エアゾールフォーム剤とした。pHの調整は、25℃の条件下で行った。
実施例6〜11で調製した各種の洗い流さないトリートメント剤や整髪剤は、いずれもべたつきがなく、柔軟性を付与でき、毛先のまとまり感に優れていた。
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