JP4965811B2 - 皮脂コントロール方法 - Google Patents
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特許文献3には、粉体とシリコーンオイルを含有するテカリ防止用のオイルゲル製剤が記載されている。また、特許文献4には、疎水性吸油粉体を含有するジェル状化粧料が記載されている。
また、植物エキス等を配合した化粧料では、長期間使用しないと効果を実感することができない。
(A)多糖類又はその誘導体におけるヒドロキシ基の水素原子の一部又は全てが次の基(a)
(a)一般式(1)で表される基
-E1-(OA)n-E2-R (1)
〔式中、E1はヒドロキシ基又はオキソ基が置換していてもよい炭素数1〜6の2価の飽和炭化水素基を示し、OAはAが炭素数1〜6の2価の飽和炭化水素基であるオキシアルキレン基を示し、nは0〜300の数を示し、E2はエーテル結合又はオキシカルボニル基を示し、Rはヒドロキシ基が置換していてもよい炭素数4〜30のアルキル基を示す〕
で置換されている多糖誘導体、
(B)揮発性油剤、
(C)水
を含有するジェル状化粧料を提供するものである。
2−スルホエチル基、3−スルホプロピル基、3−スルホ−2−ヒドロキシプロピル基、2−スルホ−1−(ヒドロキシメチル)エチル基等が挙げられる。中でも、安定性と製造上の簡便さの点から、3−スルホ−2−ヒドロキシプロピル基が好ましい。これらスルホアルキル基(b)は、その全てあるいは一部がNa、K、Ca、Mg等のアルカリ金属又はアルカリ土類金属、アンモニア、アミン類、アンモニウム等の有機カチオンにより塩となっていてもよい。
カルボキシメチル基、カルボキシエチル基、カルボキシプロピル基、カルボキシブチル基、カルボキシペンチル基等が挙げられ、中でも、安定性と製造上の簡便さの点から、カルボキシメチル基が好ましい。これらカルボキシアルキル基(c)は、その全てあるいは一部がNa、K、Ca、Mg等のアルカリ金属又はアルカリ土類金属、アンモニア、アミン類、アンモニウム等の有機カチオンにより塩となっていてもよい。
一般式(2)で表されるものが挙げられる。
式(2)におけるR1、R2及びR3としては、メチル基、エチル基、プロピル基、2−ヒドロキシエチル基等が挙げられ、中でもメチル基及びエチル基が好ましい。
式(2)におけるX−で示されるハロゲンイオンとしては塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン等が挙げられ、有機酸イオンとしては、CH3COO−、CH3CH2COO−、CH3(CH2)2COO−等が挙げられる。X−としては、特にヒドロキシイオン、塩素イオン及び臭素イオンが好ましい。
E3-(OA)n-E2-R (3)
で表されるアルキル化剤(a1)と反応させることにより製造することができる。
(b1)ビニルスルホン酸、ヒドロキシ基が置換していてもよい炭素数1〜5のハロアルカンスルホン酸、エポキシ基を有する炭素数2〜5のスルホン酸及びそれらの塩から選ばれるスルホン化剤、
(c1)ヒドロキシ基が置換していてもよい炭素数2〜6のハロゲン化カルボン酸及びその塩から選ばれるカルボキシアルキル化剤、及び
(d1)下記一般式(4)
で表されるカチオン化剤である。
より具体的には、例えば、国際公開第00/73351号パンフレットに記載の方法により、多糖類又はその誘導体を適当な溶媒に溶解又は分散させて、上記の反応を行うことにより製造することができる。ここで、原料及び製品は粉体であることが取り扱いが簡便であり、好ましい。
鎖状シリコーン油としては、例えばオクタメチルトリシロキサン(沸点:153℃)、デカメチルテトラシロキサン(沸点:190℃)等の低分子量ジメチルポリシロキサン(25℃における粘度が5mm2/s以下)などが挙げられる。環状シリコーン油としては、オクタメチルシクロテトラシロキサン(沸点:172℃)、デカメチルシクロペンタシロキサン(沸点:205℃)等が挙げられる。炭化水素油としては、イソパラフィン等が挙げられる。
これらのうち、特に揮発性シリコーン油が好ましい。
配合割合は、油剤により異なるが、揮発性油剤の揮発を妨げない範囲であればよい。
かかるアルコールとしては、エタノール、プロパノール等が挙げられる。特に、エタノールが、すっきりした使用感があり好ましい。
本発明において、ジェル状とは、25℃における粘度が1000mPa・s以上のものを言う。更に10,000mPa・s以上のものが取り扱い易く、好ましい。粘度は、BM型粘度計であればローターNo.3又はNo.4、6rpmで、B8R型粘度計であればヘリカルスタンド付き、スピンドルT−C又はD、0.5〜5rpmで測定する。
本発明のジェル状化粧料は、皮膚に塗布すると、揮発性油剤を包接した多糖誘導体の被膜が形成され、皮膚にさらさら感を付与することができる。この被膜からは、揮発性油剤が蒸散し、それに伴って皮膚上の皮脂が入れ替わりに被膜内に内包され、結果的に被膜内に皮脂が吸収されるため、皮膚上において皮脂によるテカリを抑えることができると考えられる。
このように、本発明のジェル状化粧料は、皮脂をコントロールする化粧料として顕著な効果を発揮するものである。
重量平均分子量20万、ヒドロキシエチル基の置換度2.5のヒドロキシエチルセルロース(NATROZOL250G,ハーキュレス社製)160g、含水80%イソプロピルアルコール1280g、48%水酸化ナトリウム水溶液9.8gを混合して、スラリー液を調製し、窒素雰囲気下室温で30分攪拌した。この溶液に次式:
得られたヒドロキシエチルセルロース誘導体のポリオキシアルキレン基を含む置換基(a)の置換度は0.014であった。
表1及び表2に示す組成のジェル状化粧料を製造し、皮脂抑制効果及び使用感を評価した。結果を表1及び表2に併せて示す。
揮発性油剤に多糖誘導体の粉体を分散させ、撹拌下一気に精製水を加え、室温で20分攪拌する。更に、その他の成分を加え、しばらく攪拌して、ジェル状化粧料を得た。
(1)皮脂抑制効果:
人工皮革上の2.5cm×2.5cmの部分に、スクワラン1滴(0.02g)を薄くのばし、その上にジェル状化粧料2gを塗布した。一晩放置して乾燥した皮膜を剥離し、試験片上のスクワランの状態を目視観察した。
スクワランが吸収されていたものを「○」、吸収されずに残ったままのものを「×」として示した(本発明品1と比較品1〜3の比較)。
10人のパネラーが、本発明品2と比較品4をそれぞれ適量手にとって手の甲に塗布し、かわいた後のさらさら感を比較した。結果を以下の基準で示した。
○;10人中7人以上が吸油粉体のきしみや粉っぽさがなく、さらさらすると評価した。
△;10人中4〜6人が吸油粉体のきしみや粉っぽさがなく、さらさらすると評価した。
×;10人中3人以下が吸油粉体のきしみや粉っぽさがなく、さらさらすると評価した。
Claims (3)
- 次の成分(A)〜(C):
(A)セルロース又はヒドロキシエチルセルロースにおけるヒドロキシ基の水素原子の一部又は全てが次の基(a)
(a)一般式(1)で表される基
-E1-(OA)n-E2-R (1)
〔式中、E 1 はエチレン基又はヒドロキシ基を有するプロピレン基を示し、OAはAがエチレン基であるオキシアルキレン基を示し、nは0〜12の数を示し、E2はエーテル結合を示し、Rは炭素数12〜16のアルキル基を示す〕
で置換されており、ヒドロキシ基が置換していてもよい炭素数1〜5のスルホアルキル基を有さない多糖誘導体 0.5〜4質量%、
(B)揮発性油剤 5〜40質量%、
(C)水 30〜94.5質量%
を含有するジェル状化粧料を皮膚に塗布することにより、皮脂をコントロールする方法。 - 成分(B)が、揮発性シリコーン油である請求項1記載の方法。
- ジェル状化粧料が、更に、(D)炭素数2〜4のアルコールを含有する請求項1又は2記載の方法。
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