JP6359302B2 - 化粧用ゲル及びこれを含む化粧料 - Google Patents

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本発明は化粧用のゲルに関する。
ゲルはコロイド次元の微粒子あるいは高分子溶質が分散して、分散質のネットワークにより高い粘性を持ち、流動性を失い、系全体としては固体状になったものをいう。また、ゲルのうち、分散媒が水のゲルをヒドロゲル (hydrogel)とも呼び、多糖類や高分子を用いたヒドロゲル(ハイドロゲルともいう)が各種用途に利用されている。
ローカストビーンガムは、マメ科植物カロブ樹の種子の胚乳部分等から得られる水溶性の多糖類である。ローカストビーンガムは加熱することで水に溶解する。溶解液は高粘性であり、造粘安定剤、保水剤としてとして食品や化粧料に利用されている。
またローカストビーンガムは、単独ではゲル化しないが、同じく単独ではゲル化しないキサンタンガムと組み合わせることによって、強固なゲルを形成することが知られている。しかしながら、キサンタンガムとローカストビーンガムから得られるゲルは、ナトリウムやカルシウムなどのイオンを含む場合、そのゲルが形成されないか、あるいはゲル強度が経時的に低下することが知られている。このため、塩類を配合する化粧料の用途に用いることが困難であった。
特開平7−90246号公報
本発明は、電解質を配合しても安定なハイドロゲル(ゲル)を提供することを課題とする。
本発明者らは、ローカストビーンガムと、保湿剤としてポリオキシエチレンメチルグルコシドを併用すると安定なハイドロゲルを形成することを見出し、本発明をなした。このゲルは、化粧料に配合される塩類や電解質を含んでも安定なゲル構造を維持する。
本発明の主な構成は、次のとおりである。
(1)ローカストビーンガムとポリオキシエチレンメチルグルコシドを含有するゲル化剤
(2)ローカストビーンガムポリオキシエチレンメチルグルコシドが1:5〜1:12の質量比率で含有されている(1)に記載のゲル化剤
(3)ゲル化剤中のローカストビーンガムが0.5〜1.5質量%、ポリオキシエチレンメチルグルコシドが5〜15質量%である(1)又は(2)に記載のゲル化剤
(4)(1)〜(3)のいずれかに記載のゲル化剤を含む化粧料
(5)さらに電解質を含む(4)に記載の化粧料
)電解質がクエン酸、クエン酸ナトリウム、水酸化カリウム、アスコルビン酸2グルコシド、リン酸アスコルビルMg、3−O−エチルアスコルビン酸、L−グルタチオン及びL−システインから選ばれる一種以上である(5)に記載の化粧料
(7)美容ゲルの剤形である()〜(6)のいずれかに記載の化粧料
本発明により、新規なハイドロゲル(本発明においては「ゲル」と略記する)が提供される。
本発明のゲルは、耐塩性を有している。また化粧料として用いた場合、ローカストビーンガムと、ポリオキシエチレンメチルグルコシド又はポリオキシプロピレンメチルグルコシドの保湿性をあわせもった好ましい使用感を付与できる。また耐塩性を有しているため、化粧料に必須の塩類やキレート成分を添加することが可能であり、新しい化粧料として有用である。また美容成分(電解質)を配合した美容ゲルとしても有用である。
本発明は、ローカストビーンガム、ポリオキシエチレンメチルグルコシド又はポリオキシプロピレンメチルグルコシドから形成される新規なゲルであり、このゲルを利用した化粧料である。
以下に、本発明の構成成分について説明する。
必須成分
(A)ローカストビーンガム
本発明に用いるローカストビーンガムは、マメ科植物カロブ樹の種子の胚乳部分等から得られる水溶性の多糖類である。D−グルコースとD−マンノースを主成分としている。市販品としては、ネオソフトL−16(太陽化学(株)製)、メイプロLBG(三晶(株)製)、GENUGUM RL−200−J(三晶(株)製)、等を用いることができる。GENUGUM RL−200−Jは、ローカストビーンガム70質量%、スクロース30%から成る。ローカストビーンガムの配合量は、0.5〜1.5質量%が好ましく、特に好ましくは0.8〜1質量%である。0.5質量%に満たないと安定したゲルを形成しなくなる恐れがある。1.5質量%を超えると、使用感が悪くなる恐れがある。
(B):ポリオキシエチレンメチルグルコシド又はポリオキシプロピレンメチルグルコシド
ポキシエチレンメチルグルコシドは優れた保湿効果・エモリエント効果を有する化粧料成分として利用されている。ポリオキシエチレン(POE)の鎖長により異なる特性を有しているが、本発明においては、POE10、POE20などの鎖長の物を使用できる。ポリオキシエチレンメチルグルコシドの市販品としては、マクビオブライトMG−10E(日油(株)製、化粧品表示名称;メチルグルセス10)、マクビオブライトMG−20E(日油(株)製、化粧品表示名称;メチルグルセス20)を用いることができる。ポリオキシエチレンメチルグルコシドは、5〜15質量%が好ましく、特に好ましくは5〜10質量%である。この範囲を外れると安定したゲルを形成しにくくなる恐れがある。
またローカストビーンガムと、ポリオキシエチレングルコシドは、1:5〜1:12の質量比率であることが好ましい。
なお同様にポリオキシプロピレンメチルグルコシドを使用することもできる。
ポリオキシプロピレンメチルグルコシドの市販品としては、マクビオブライトMG−10P(日油(株)製、化粧品表示名称;PPG−10メチルグルコース)、マクビオブライトMG−20P(日油(株)製、化粧品表示名称;PPG−20メチルグルコース)を用いることができる。
(C)電解質
本発明のゲルは、電解質を含んでいても、そのゲルの安定性に影響がない。電解質としては、クエン酸、クエン酸ナトリウム、水酸化カリウム、アスコルビン酸2グルコシド、リン酸アスコルビルMg、3−O−エチルアスコルビン酸などのビタミンC誘導体や、L−グルタチオン、L−システイン等が好ましく例示できる。このうちアスコルビン酸2グルコシド、リン酸アスコルビルMg、3−O−エチルアスコルビン酸などのビタミンC誘導体、L−グルタチオン、L−システインは熱を加えると変質するので化粧料を調製するときには30〜40℃で配合する。
本発明のゲルは硬度計を用いて測定したとき、その硬度は、1〜20gの範囲にあることが好ましい。
(D)任意成分
本発明のゲルには、任意成分として本発明の効果を損なわない範囲で、化粧料の用途に合わせて通常用いられている成分、例えば、非イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、油剤、保湿剤、抗酸化剤、紫外線吸収剤、塩類、pH調整剤、防腐剤、抗菌剤、キレート剤、着色剤、香料等を配合することができる。また、セラミド、植物抽出液等の美容成分を配合することができる。
本発明のゲルは保湿ゲル、美白ゲルなどの美容ゲル、頭髪用保湿ゲル等の化粧料や、皮膚外用剤として医薬部外品や医薬品に使用することができる。
以下に実施例、比較例を挙げて、本発明の特徴と効果をさらに詳細に説明する。
表1の組成で、実施例1〜8のゲルを調製した。一方従来のローカストビーンガムとキサンタンガムにより形成されるゲルを、表2の組成で調製した。調製は、各成分を混合し、水を加えて撹拌しながら80℃まで加熱して溶解液を調製し、この溶解液を室温に一晩放置した。なお電解質を添加した実施例7、8、比較例2〜4については、電解質は溶液の温度が30℃に低下したとき添加した。なお表中の1.3BGは1,3ブチレングリコールである。
実施例1〜8、比較例1はいずれも半透明〜透明なゲルを形成していた。比較例2〜4は調製直後にゲルが壊れていた。
ゲルの状態観察
直径4cmの高さ4cmのガラス製ジャー容器中に、各成分を混合しゲルを形成した直後の各試料を50ml充填し、さらにこれを一昼夜静置した。次いで、この容器を傾けて、ゲルの形態がどのように変化するか観察した。耐塩性を有しないゲルの場合は、ゲルが不安定化するため、該容器を傾けた時の重力変化によってゲルが流動する。尚、この試験・評価は、化粧料容器に充填された状態で美しいゲル状の外観を保つ指標となる。
ゲルの状態は下記の基準により判断した。
(判定基準)
○:容器を傾けたとき、ゲルの形状をほぼ保っている。
△:容器を傾けたとき、ゲルが変形するが流動性はみられない。
×:容器を傾けたとき、流動性があり流れ落ちる。
ゲルの状態を観察した結果を下記表3に示す。
尚、比較例2〜4は調製直後にゲルが壊れていたが、容器に充填して一昼夜静置し観察した。
表3に示すとおり、本発明のゲルはキサンタンガムを併用しなくとも安定なゲルを形成した。また、耐塩性を有しており、ローカストビーンガムとキサンタンガムにより形成されるゲルが電解質によりゲルが不安定化するのに対して、本発明のゲルは安定であった。
<参考例1>
実施例、比較例で用いた1,3ブチレングリコールがゲル化に関与していないことを確認するため、ローカストビーンガムと1,3ブチレングリコールの溶解水溶液を一夜静置し、上記のゲルの状態観察と同様の試験を行った。試験結果を下記の表4に示す。
表4のとおりローカストビーンガムと1,3ブチレングリコールの溶液は粘稠な溶液となるがゲル化はしていなかった。したがって、実施例1〜8のゲルは、ローカストビーンガムとポリオキシエチレンメチルグルコシドが共存することで形成されるゲルであることが明らかとなった。
<参考例2>
ローカストビーンガムと保湿剤として代表的なグリセリンを組み合わせることでゲル化するか確認した。ローカストビーンガムとグリセリンの溶解水溶液を一夜静置し、上記のゲルの状態観察と同様の試験を行った。試験結果を下記の表5に示す。
表5のとおりグリセリンはローカストビーンガムをゲル化しなかった。

Claims (2)

  1. ローカストビーンガムとポリオキシエチレンメチルグルコシドからなるゲル化剤。
  2. ローカストビーンガムとポリオキシエチレンメチルグルコシドが1:5〜1:12の質
    量比率で含有されている請求項1に記載のゲル化剤。
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