JP6039484B2 - 組成物及び化粧料 - Google Patents

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Description

本発明は、組成物及び化粧料に関する。
L−シスチン、チロシン等のアミノ酸は、皮膚の老化防止等の効果を期待することができる成分であるが、水、アルコール及び有機溶媒のいずれに対しても難溶である。
これらの難溶性アミノ酸を、化粧料に配合し易くする方法として、特許文献1には、難溶性アミノ酸の結晶を湿式粉砕して、平均粒子径が1.0μm以下の微細粒子を調製する方法が記載されている。
特許文献2には、難溶性物質を溶解し得るジエステルを含む油剤が記載されており、ジエステルを含む油剤の他に、アルミニウム塩等の油性基材又は増粘剤を含有する化粧料が記載されている。
特開2009−286755号公報 特開2005−206573号公報
一方で、難溶性アミノ酸を化粧料に安定配合させ、且つ、難溶性アミノ酸の皮膚への浸透性を向上させ得るさらなる技術の開発が待ち望まれていた。
本発明は、難溶性アミノ酸を組成物中に安定に分散させ、且つ、難溶性アミノ酸の皮膚への浸透性を向上させ得る難溶性アミノ酸を含有する組成物を提供することを課題とする。
また、本発明は、難溶性アミノ酸を安定配合させ、且つ、難溶性アミノ酸の皮膚への浸透性を向上させ得る組成物を含有する化粧料を提供することを課題とする。
前記課題を解決するための手段は以下の通りである。
<1> 難溶性アミノ酸と、カルボキシル基及び水酸基を有する増粘多糖類と、ジ脂肪酸グルタミン酸リシンと、2価の金属イオン及び3価の金属イオンからなる群より選ばれる少なくとも1種と、を含有し、上記難溶性アミノ酸がシスチンを含み、上記カルボキシル基及び水酸基を有する増粘多糖類が、カルボキシメチルセルロース塩であり、上記ジ脂肪酸グルタミン酸リシンが、ジラウロイルグルタミン酸リシンを含み、上記ジ脂肪酸グルタミン酸リシンの含有量が、組成物の全質量に対して、1.0質量%〜5.0質量%である組成物。
<2> 上記2価の金属イオンが、マグネシウムイオン、亜鉛イオン、カルシウムイオン、コバルトイオン、ニッケルイオン、銅イオン、マンガンイオン、及び鉄(II)イオンからなる群より選ばれる少なくとも1種を含む、<1>に記載の組成物。
<3> 上記3価の金属イオンが、アルミニウムイオン、鉄(III)イオン、及びクロムイオンからなる群より選ばれる少なくとも1種を含む、<1>に記載の組成物。
<4> 上記難溶性アミノ酸と、上記カルボキシル基及び水酸基を有する増粘多糖類と、上記ジ脂肪酸グルタミン酸リシンと、を含む微細粒子を含有し、上記微細粒子の平均粒子径が5nm〜500nmである、<1>〜<3>のいずれか1つに記載の組成物。
<5> 上記カルボキシル基及び水酸基を有する増粘多糖類の含有量が、組成物の全質量に対して、1.0質量%〜5.0質量%である、<1>〜<4>のいずれか1つに記載の組成物。
上記カルボキシル基及び水酸基を有する増粘多糖類と、上記ジ脂肪酸グルタミン酸リシンとの含有比が質量基準で2:1〜2:5である、<1>〜<>のいずれか1つに記載の組成物。
> 更に、非イオン性界面活性剤を含む、<1>〜<>のいずれか1つに記載の組成物。
上記非イオン性界面活性剤が、ポリオキシエチレンフィトステロール、ポリオキシエチレンフィトスタノール、及び、ポリオキシエチレンコレステロールからなる群より選ばれる少なくとも1種である、<1>〜<>のいずれか1つに記載の組成物。
> <1>〜<>のいずれか1つに記載の組成物を含有する化粧料。
本発明によれば、難溶性アミノ酸を組成物中に安定に分散させ、且つ、難溶性アミノ酸の皮膚への浸透性を向上させ得る難溶性アミノ酸を含有する組成物を提供することが可能となる。
また、本発明によれば、難溶性アミノ酸を安定配合させ、且つ、難溶性アミノ酸の皮膚への浸透性を向上させ得る組成物を含有する化粧料を提供することが可能となる。
以下、本発明の組成物及び該組成物を含有する化粧料について詳細に説明する。
本明細書において「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。
本明細書において、組成物中の各成分の量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。
本明細書において工程との語は、独立した工程だけでなく、他の工程と明確に区別できない場合であっても本工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。
本明細書において、組成物との語は、難溶性アミノ酸、カルボキシル基及び水酸基を有する増粘多糖類及びジ脂肪酸グルタミン酸リシン等の分散質を、分散媒に分散して得られる組成物を意味する。
<組成物>
本発明の組成物は、難溶性アミノ酸と、カルボキシル基及び水酸基を有する増粘多糖類と、ジ脂肪酸グルタミン酸リシンとを含有する。本発明の組成物は後述するように、難溶性アミノ酸と、カルボキシル基及び水酸基を有する増粘多糖類と、ジ脂肪酸グルタミン酸リシンとを含有する分散組成物であることが好ましい。
難溶性アミノ酸とは、20℃の、pH=5〜7の水、及び、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリドに対する溶解度が、いずれも0.5g/100g以下であるアミノ酸を意味する。なお、塩酸又は水酸化ナトリウムなどの強酸又は強アルカリの水溶液に溶解する場合は、それらの溶液は皮膚に対する刺激性が強く、人体へ適用するには好ましくない。
本発明の組成物は、カルボキシル基及び水酸基を有する増粘多糖類と、ジ脂肪酸グルタミン酸リシンとを含有するため、難溶性アミノ酸を安定した分散状態で含む組成物を得ることができる。これにより、本発明の組成物は、化粧料に適用した場合、難溶性アミノ酸を化粧料に安定配合させ、且つ、難溶性アミノ酸の皮膚への浸透性を向上させ得る。
本発明の組成物は、必要に応じて更に他の成分を含んでいてもよい。
(難溶性アミノ酸)
難溶性アミノ酸としては、例えばシスチン又はそれらの誘導体、並びにそれらの塩、チロシン又はそれらの誘導体、並びにそれらの塩、アスパラギン酸又はそれらの誘導体、並びにそれらの塩等が挙げられる。好ましくは、シスチン、チロシン、アスパラギン酸等が挙げられ、より好ましくは、L−シスチン、L−チロシン、L−アスパラギン酸等が挙げられる。
難溶性アミノ酸は、いずれかの種類を1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
難溶性アミノ酸の含有量は、組成物の全質量に対して、0.5質量%〜10質量%であることが好ましい。難溶性アミノ酸の含有量が、組成物の全質量に対して0.5質量%以上であれば、化粧料等への配合が容易になるため好ましく、10質量%以下であれば、分散液中でのアミノ酸の析出が抑えられるため好ましい。
また、難溶性アミノ酸の含有量は、組成物の全質量に対して、0.5質量%〜8.0質量%であることがより好ましく、0.5質量%〜5.0質量%であることが更に好ましい。
(カルボキシル基及び水酸基を有する増粘多糖類)
カルボキシル基及び水酸基を有する増粘多糖類(以下、「特定増粘多糖類」とも称する。)としては、分子内にカルボキシル基及び水酸基を有する増粘多糖類であり、水に溶解してゲル化することにより粘性を付与し得る増粘多糖類であることが好ましい。
特定増粘多糖類における水酸基に対するカルボキシル基のモル比率(カルボキシル基/水酸基)は、0.2〜1.0であることが好ましい。特定増粘多糖類における水酸基に対するカルボキシル基のモル比率(カルボキシル基/水酸基)が、0.2以上であれば、特定増粘多糖類の溶解度が低下することがないため好ましく、1.0以下であれば、難溶性アミノ酸分散液の粒子径が微細になるため好ましい。
また、特定増粘多糖類における水酸基に対するカルボキシル基のモル比率(カルボキシル基/水酸基)は、難溶性アミノ酸の組成物中への分散安定性いう観点から、0.2〜0.5であることがより好ましく、0.2〜0.3であることが更に好ましい。
また、特定増粘多糖類としては、天然由来の多糖類であっても、天然高分子材料を変性した成分(半合成高分子化合物)であってもよい。
天然由来の成分としては、グルクロン酸、ガラクツロン酸、マンヌロン酸等のウロン酸を分子内に有する成分が挙げられる。具体的には、アラビアゴム、アルギン酸ナトリウム等のアルギン酸塩、ペクチン、コンドロイチン硫酸ナトリウム等のコンドロイチン硫酸塩、ヒアルロン酸ナトリウム等のヒアルロン酸塩、ヘパリン等が挙げられる。
天然高分子材料を変性した成分(半合成高分子化合物)としては、カルボキシメチルセルロースナトリウム等のカルボキシメチルセルロース塩、カルボキシメチルキチンナトリウム等のカルボキシメチルキチン塩、カルボキシメチルデンプンナトリウム等のカルボキシメチルデンプン塩など天然の多糖類を変性したもの、又は、でんぷん及びセルロースなどの多糖類にアクリル酸をグラフト共重合したもの等が挙げられる。
特定増粘多糖類の分子内に含まれるカルボキシル基は、ナトリウムやカリウムなどのアルカリ金属の塩となって存在していることが好ましい。なお、特定増粘多糖類の分子中に含まれるカルボキシル基は完全に塩型になっている必要はない。例えば、塩酸、硫酸及びリン酸のような無機酸、又は食品添加物として使用可能なクエン酸、フマル酸、リンゴ酸及び酢酸のような有機酸を特定増粘多糖類の水溶液に添加して水溶液のpHを調整することにより、部分的に酸型の形態をとるカルボキシル基であってもよい。
特定増粘多糖類としては、カルボキシメチルセルロース塩、アルギン酸塩、ジェランガム塩等が好ましい。難溶性アミノ酸の組成物中への分散安定性という観点から、カルボキシメチルセルロースNa、アルギン酸Na等がより好ましい。
特定増粘多糖類は市販品を用いてもよい。カルボキシメチルセルロース塩の市販品の例としては、ダイセルファインケム株式会社製のCMCダイセル、日本製紙株式会社製のサンローズ、第一工業製薬株式会社製のセロゲン等が挙げられる。アルギン酸塩の市販品の例としては、株式会社キミカ製のアルギン酸塩等が挙げられる。
特定増粘多糖類は、いずれかの種類を1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
特定増粘多糖類の含有量は、難溶性アミノ酸の含有量に対して、同等量の質量以上であることが好ましく、2倍量〜10倍量であることがより好ましく、3倍量〜5倍量であることが更に好ましい。
特定増粘多糖類の含有量は、組成物の全質量に対して、0.5質量%〜10質量%であることが好ましい。特定増粘多糖類の含有量が、組成物の全質量に対して0.5質量%以上であれば、十分な分散安定性が得られるため好ましく、10質量%以下であれば、分散液の粘度が抑えられるため好ましい。
また、特定増粘多糖類の含有量は、組成物の全質量に対して、1,0質量%〜5.0質量%であることがより好ましく、1.5質量%〜2.5質量%であることが更に好ましい。
(ジ脂肪酸グルタミン酸リシン)
ジ脂肪酸グルタミン酸リシンとしては、リシンとN−脂肪酸アシル−グルタミン酸とを反応させて合成させたものであれば、特に制限されない。
ジ脂肪酸グルタミン酸リシンとしては、具体的には、ジラウロイルグルタミン酸リシン、ジミリスチルグルタミン酸リシン、ジステアリルグルタミン酸リシン、ジリノレイルグルタミン酸リシン等が挙げられる。中でも、ジ脂肪酸グルタミン酸リシンとしては、ジラウロイルグルタミン酸リシンが好ましい。
ジ脂肪酸グルタミン酸リシンは市販品を用いてもよい。市販品の例としては、旭化成ケミカルズ株式会社製のペリセア、大東化成工業株式会社製のASL Treatment等が挙げられる。
ジ脂肪酸グルタミン酸リシンは、いずれかの種類を1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
ジ脂肪酸グルタミン酸リシンの含有量は、難溶性アミノ酸の含有量に対して、同等量の質量以上であることが好ましく、2倍量〜10倍量であることがより好ましく、3倍量〜6倍量であることが更に好ましい。
ジ脂肪酸グルタミン酸リシンの含有量は、組成物の全質量に対して、0.5質量%〜10質量%であることが好ましい。ジ脂肪酸グルタミン酸リシンの含有量が、組成物の全質量に対して0.5質量%以上であれば、十分な分散安定性が得られるため好ましく、10質量%以下であれば、分散液の起泡性が抑えられるため好ましい。
また、ジ脂肪酸グルタミン酸リシンの含有量は、組成物の全質量に対して、1.0質量%〜5.0質量%であることがより好ましく、1.5質量%〜3.0質量%であることが更に好ましい。
カルボキシル基及び水酸基を有する増粘多糖類と、ジ脂肪酸グルタミン酸リシンとの含有比(特定増粘多糖類:ジ脂肪酸グルタミン酸リシン)は、質量基準で2:1〜2:5であることが好ましい。また、難溶性アミノ酸の組成物中への分散安定性いう観点から、カルボキシル基及び水酸基を有する増粘多糖類と、ジ脂肪酸グルタミン酸リシンとの含有比(特定増粘多糖類:ジ脂肪酸グルタミン酸リシン)は、質量基準で2:1〜2:3であることがより好ましく、質量基準で2:1.5〜2:2.5であることがさらに好ましい。
本発明の組成物は、難溶性アミノ酸、特定増粘多糖類、及びジ脂肪酸グルタミン酸リシンの他に、2価の金属イオン及び3価の金属イオンからなる群より選ばれる少なくとも1種(以下、「多価金属イオン」とも称する。)を含んでいてもよい。これにより、組成物中に含まれる特定増粘多糖類が適度にゲル化するため、組成物中に含まれる、難溶性アミノ酸を含有する微細な粒子(以下、「微細粒子」とも称する。)の保存安定性をさらに向上させることができる。
2価の金属イオンとしては、マグネシウムイオン(Mg2+)、亜鉛イオン(Zn2+)、カルシウムイオン(Ca2+)、コバルトイオン(Co2+)、ニッケルイオン(Ni2+)、銅イオン(Cu2+)、マンガンイオン(Mn2+)及び鉄(II)イオン(Fe2+)が挙げられる。微細粒子の保存安定性向上の観点から、カルシウムイオン(Ca2+)及びマグネシウムイオン(Mg2+)が好ましい。
3価の金属イオンとしては、アルミニウムイオン(Al3+)、鉄(III)イオン(Fe3+)、クロムイオン(Cr3+)等が挙げられる。微細粒子の保存安定性向上の観点から、アルミニウムイオン(Al3+)が好ましい。
多価金属イオンを組成物に導入することができる、多価金属イオンの由来となる成分としては、例えば、硫酸カリウムアルミニウム、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、硫酸カルシウム、塩化カルシウム、硫酸マグネシウム、及び塩化マグネシウム等が挙げられる。
多価金属イオンは、いずれかの種類を1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
多価金属イオンの含有量は、組成物の全質量に対して、0.001質量%〜2.0量%であることが好ましい。また、多価金属イオンの含有量は、組成物の全質量に対して、0.002質量%〜1.0質量%であることがより好ましく、0.05質量%〜0.5質量%であることが更に好ましい。
また、本発明の組成物は、難溶性アミノ酸、特定増粘多糖類、及びジ脂肪酸グルタミン酸リシンの他に、非イオン性界面活性剤を含んでいてもよい。これにより、難溶性アミノ酸を化粧料により一層安定に配合することができ、且つ、難溶性アミノ酸の皮膚への浸透性をより向上することができる。
非イオン性界面活性剤としては、水性媒体に溶解する非イオン性界面活性剤であれば、特に制限はない。例えばHLBが10以上の非イオン性界面活性剤を用いることにより、難溶性アミノ酸を含有する微細粒子の分散性を高めることができるため好ましい。より好ましくは、HLBが12〜18の非イオン性界面活性剤がより好ましく、HLBが15〜16の非イオン性界面活性剤が更に好ましい。
ここで、HLBは、通常界面活性剤の分野で使用される親水性−疎水性のバランスで、通常用いる計算式、例えば川上式等が使用できる。川上式を次に示す。
HLB=7+11.7log(M/M
ここで、Mは親水基の分子量、Mは疎水基の分子量である。
また、カタログ等に記載されているHLBの数値を使用してもよい。
また、上記の式からも分かるように、HLBの加成性を利用して、任意のHLB値の非イオン性界面活性剤を得ることができる。
非イオン性界面活性剤の例としては、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンコレステロール、ポリオキシエチレンフィトステロール、ポリオキシエチレンフィトスタノール、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレントリメチロールプロパン脂肪酸エステル、及びショ糖脂肪酸エステルなどが挙げられる。
好ましくは、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンコレステロール、ポリオキシエチレンフィトステロール、ポリオキシエチレンフィトスタノールである。より好ましくは、ポリオキシエチレンコレステロール、ポリオキシエチレンフィトステロール、ポリオキシエチレンフィトスタノールが挙げられる。
また、上記の非イオン性界面活性剤は、蒸留などで高度に精製されたものであることは必ずしも必要ではなく、反応混合物であってもよい。
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油としては、平均重合度が20以上、好ましくは40以上、より好ましくは60以上のエチレンオキサイド鎖を有するものである。
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油は、単独又は混合して用いることができる。
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油は市販品を用いてもよい。市販品としては、例えば、日光ケミカルズ(株)社製、NIKKOL HCO−20、NIKKOL HCO−30、NIKKOL HCO−40、NIKKOL HCO−50、NIKKOL HCO−60、NIKKOL HCO−80、NIKKOL HCO−100、日本エマルジョン(株)社製、EMALEX HC-20、EMALEX HC-30、EMALEX HC-40、EMALEX HC-50、EMALEX HC-60、EMALEX HC-80、EMALEX HC-100、花王(株)社製、エマノーン CH−25、エマノーン CH−40、エマノーン CH−60、日油(株)社製、ユニオックス HC-20、ユニオックス HC-40、ユニオックス HC-60、ユニオックス HC-100、第一工業製薬(株)社製、ノイゲン HC−400、ノイゲン HC−600などが挙げられる。
ポリオキシエチレンコレステロールとしては、平均重合度が10〜30のエチレンオキサイド鎖とコレステロールとのエーテルが好ましい。
ポリオキシエチレンコレステロールは、単独又は混合して用いることができる。
ポリオキシエチレンコレステロールは市販品を用いてもよい。市販品としては、例えば、日光ケミカルズ(株)社製、EMALEX CS-10、EMALEX CS-15、EMALEX CS-20、EMALEX CS-24、EMALEX CS-30などが挙げられる。
ポリオキシエチレンフィトステロールとしては、平均重合度が10〜30のエチレンオキサイド鎖とフィトステロールとのエーテルが好ましい。
ポリオキシエチレンコレステロールは、単独又は混合して用いることができる。
ポリオキシエチレンフィトステロールは市販品を用いてもよい。市販品としては、例えば、日光ケミカルズ(株)社製、NIKKOL BPS−10、NIKKOL BPS−20、NIKKOL BPS−30などが挙げられる。
ポリオキシエチレンフィトスタノールとしては、平均重合度が10〜30のエチレンオキサイド鎖とフィトスタノールとのエーテルが好ましい。
ポリオキシエチレンコレステロールは、単独又は混合して用いることができる。
ポリオキシエチレンコレステロールは市販品を用いてもよい。市販品としては、例えば、日光ケミカルズ(株)社製、NIKKOL BPSH−25などが挙げられる。
非イオン性界面活性剤は、いずれかの種類を1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
非イオン性界面活性剤の含有量は、難溶性アミノ酸の含有量に対して、同等量の質量以上であることが好ましく、2倍量〜10倍量であることがより好ましく、4倍量〜8倍量であることが更に好ましい。
非イオン性界面活性剤の含有量は、組成物の全質量に対して、0.5質量%〜20質量%であることが好ましい。また、非イオン性界面活性剤の含有量は、組成物の全質量に対して、1.0質量%〜10質量%であることがより好ましく、3.0質量%〜5.0質量%であることが更に好ましい。
(その他の成分)
組成物は、難溶性アミノ酸、特定増粘多糖類、及びジ脂肪酸グルタミン酸リシンを含み、必要に応じて、分散質、多価金属イオン又は非イオン性界面活性剤を含んでもよく、この他にも必要に応じて種々の成分を含むことができる。
種々の成分としては、防腐剤、酸化防止剤、pH調整剤等が挙げられる。
難溶性アミノ酸、カルボキシル基及び水酸基を有する増粘多糖類及びジ脂肪酸グルタミン酸リシン等の分散質を分散する分散媒としては、水、グリセリン、ジグリセリン、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、1,2−ペンタンジオール、ジプロピレングリコール又はこれらの混合物が挙げられる。
組成物中の、分散質と、分散媒との質量比としては、例えば0.5:99.5〜50:50、1.0:99〜20:80、2.0:98〜10:90が挙げられる。
組成物の25℃におけるpHとしては、pH3.5〜pH8.5であることが好ましい。また、pH4.0〜pH8.0であることがより好ましく、pH5.0〜pH7.0であることがさらに好ましい。
pHの測定は、例えば、pHメータ(型番:HM−30V、東亜ディーケーケー(株)製)により行うことができる。
(微細粒子)
本発明における組成物において、難溶性アミノ酸、特定増粘剤及びジ脂肪酸グルタミン酸リシンを含む分散質は、水、多価アルコール等の分散媒に分散して、微細粒子を形成し得る。本発明の微細粒子は、特に限定されないが、特定増粘多糖類及びジ脂肪酸グルタミン酸リシンが、難溶性アミノ酸の析出粒子表面に吸着された微細粒子であることが好ましい。
難溶性アミノ酸、特定増粘剤及びジ脂肪酸グルタミン酸リシンを含む微細粒子の平均粒子径は、難溶性アミノ酸の皮膚への浸透性向上の観点から、5nm以上500nm以下であることが好ましく、5nm以上200nm以下であることがより好ましく、5nm以上100nm以下であることがさらに好ましい。
本明細書において、微細粒子の平均粒子径とは、組成物中に存在する微細粒子の体積平均粒子径を意味する。
本明細書において、組成物中に含まれる微細粒子の平均粒子径は、電子顕微鏡、遠心沈降法、液体排除クロマト法、レーザー散乱回折法、動的光散乱法などの公知の方法で求めることができ、特に限定されることはない。精度と測定の簡便さから、動的光散乱法を用いて測定することが好ましい。
動的光散乱を用いた市販の測定装置としては、濃厚系粒径アナライザーFPAR−1000(大塚電子(株))、ナノトラックUPA(日機装(株))、ナノサイザー(マルバーン社製)等が挙げられるが、本明細書における粒子径は、FPAR−1000を用いて25℃で測定した値を採用する。
具体的には、組成物を水で100倍(質量)に希釈して、メジアン径(d=50)として求める。
なお、微細粒子の平均粒子径は、組成物の成分以外に、製造方法における攪拌条件(せん断力・温度・圧力)等の要因によって調整することができる。
<組成物の製造方法>
本発明の組成物は、粉砕操作を主とするブレークダウン法、又は析出操作を主とするビルドアップ法等の方法に従い製造することが可能である。本発明の組成物の好ましい製造方法としては以下に述べる製造方法が挙げられる。
組成物の製造方法は、難溶性アミノ酸を、アルカリ性水溶液に溶解して難溶性アミノ酸溶液を得ることと、得られた難溶性アミノ酸溶液を酸性水溶液で中和して、難溶性アミノ酸を析出させることとを含む。これにより、難溶性アミノ酸を含有する微細粒子を含む組成物を得ることができる。これは、アルカリ性水溶液中に溶解した難溶性アミノ酸が、酸性水溶液を用いた中和により析出する瞬間に、特定増粘多糖類及びジ脂肪酸グルタミン酸リシンが、難溶性アミノ酸の析出粒子表面に吸着することで、難溶性アミノ酸の析出粒子の成長が妨げられるため、微細粒子を得ることができるものと推測される。
以下に、組成物の製造方法を具体的に示すが、組成物の製造方法は以下の方法に限定されるものではない。なお、難溶性アミノ酸、特定増粘多糖類、ジ脂肪酸グルタミン酸リシン、多価金属イオン、非イオン性界面活性剤、その他の成分については、組成物の項で説明した事項をそのまま適用するものとする。
まず、難溶性アミノ酸を、アルカリ性水溶液に溶解して、難溶性アミノ酸溶液を得る。
難溶性アミノ酸を、アルカリ性水溶液に溶解する際の温度は、1℃〜30℃の室温が挙げられ、好ましくは10℃〜25℃が挙げられる。
アルカリ性水溶液のpHは7より大きいものであれば特に制限されないが、難溶性アミノ酸の溶解度を向上させることができるため、アルカリ性水溶液のpHは8.5以上が好ましく、10以上が好ましい。
アルカリ性水溶液は、0.1mol/L〜6.0mol/Lの水酸化ナトリウム、0.1mol/L〜6.0mol/Lの水酸化カリウム、0.1mol/L〜6.0mol/Lの水酸化リチウム等を用いて調製することができる。
アルカリ性水溶液に添加する難溶性アミノ酸の量は、難溶性アミノ酸溶液の全質量に対して、1.0質量%〜20質量%であることが好ましく、2.0質量%〜15質量%であることがより好ましく、4.0質量%〜10質量%であることがさらに好ましい。
難溶性アミノ酸溶液は、添加した難溶性アミノ酸がすべて溶解するまで撹拌して調製すればよい。撹拌方法及び撹拌時間は特に制限されない。
また、難溶性アミノ酸溶液は、難溶性アミノ酸の他にも、必要に応じて他の成分を含有していてもよい。
次に、アルカリ性水溶液とは別に調製した酸性水溶液に、難溶性アミノ酸溶液を添加して、難溶性アミノ酸溶液を中和する。
酸性水溶液は、特定増粘多糖類及びジ脂肪酸グルタミン酸リシンを含有したものであればよく、これらの他に非イオン性界面活性剤、その他の成分を含有してもよい。
酸性水溶液を調製する際の温度は、1℃〜30℃の室温が挙げられ、好ましくは15℃〜25℃が挙げられる。
酸性水溶液は、添加した特定増粘多糖類及びジ脂肪酸グルタミン酸リシンが、すべて溶解するまで撹拌して調製すればよい。撹拌方法及び撹拌時間は特に制限されない。
酸性水溶液のpHは7より小さいものであれば特に制限されないが、難溶性アミノ酸アルカリ性水溶液を中和するために、酸性水溶液のpHは6.0以下が好ましく、5.0以下が好ましい。
酸性水溶液は、0.1mol/L〜6.0mol/Lの塩酸、0.1mol/L〜6.0mol/Lの硫酸、0.1mol/L〜6.0mol/Lのクエン酸等を用いて調製することができる。
酸性水溶液に添加する特定増粘多糖類の量は、酸性水溶液の全質量に対して、0.5質量%〜15質量%であることが好ましく、1.5質量%〜7.5質量%であることがより好ましく、2.0質量%〜3.0質量%であることがさらに好ましい。
酸性水溶液に添加するジ脂肪酸グルタミン酸リシンの量は、酸性水溶液の全質量に対して、0.5質量%〜15質量%であることが好ましく、1.5質量%〜7.5質量%であることがより好ましく、2.5質量%〜4.0質量%であることがさらに好ましい。
酸性水溶液に添加する非イオン性界面活性剤の量は、酸性水溶液の全質量に対して、0.5質量%〜25質量%であることが好ましく、1.5質量%〜15質量%であることがより好ましく、4.0質量%〜8.0質量%であることがさらに好ましい。
また、本発明における組成物を調製する際には、酸性水溶液とは別に、多価金属イオン含有溶液を調製する態様も好ましい。多価金属イオン含有溶液を、酸性水溶液とは別に調製することにより、安定性の向上した分散液を調液することができる。
溶解させる際の温度は、10℃〜70℃が挙げられる。
多価金属イオン含有溶液は、所定の金属を含む塩化合物等がすべて溶解するまで撹拌して調製すればよい。撹拌方法及び撹拌時間は特に制限されない。
溶媒としては、純水、多価アルコール等を用いればよい。
多価金属イオン含有溶液に添加する多価金属イオンの量は、多価金属イオンの種類により適宜調整すればよい。多価金属イオンとして、アルミニウムイオンを用いる場合には、硫酸カリウムアルミニウム12水和物等を溶媒に溶解すればよいが、この際添加する硫酸カリウムアルミニウム12水和物の量は、多価金属イオン含有溶液の全質量に対して、1.0質量%〜25質量%であることが好ましく、5.0質量%〜20質量%であることがより好ましく、10質量%〜15質量%であることがさらに好ましい。
また、多価金属イオン含有溶液は、多価金属イオンの他にも、必要に応じて他の成分を含有していてもよい。
本発明の組成物を調製する際には、アルカリ性水溶液とは別に調製した酸性水溶液に、難溶性アミノ酸溶液及び多価金属イオン含有溶液を添加して、難溶性アミノ酸溶液を中和して、難溶性アミノ酸を析出させる態様が好ましい。
酸性水溶液に、難溶性アミノ酸溶液及び多価金属イオン含有溶液を添加する際には、ホモジナイザー等公知の装置を用いて撹拌しながら添加混合する態様がより好ましい。
<化粧料>
本発明の化粧料は、難溶性アミノ酸と、カルボキシル基及び水酸基を有する増粘多糖類と、ジ脂肪酸グルタミン酸リシンとを含む組成物を含有する。
これにより、難溶性アミノ酸が化粧料に安定配合でき、且つ、難溶性アミノ酸の皮膚への浸透性を向上させることができる。
組成物の詳細については、前述した事項をそのまま適用する。
化粧料は、組成物の項に記載された成分以外にも、化粧品等の分野において通常用いられる添加成分(以下、「他の添加成分」ともいう。)を、その形態に応じて適宜含有させてもよい。
他の添加成分としては、例えば、pH調整剤、酸化防止剤、防腐剤、紫外線吸収剤、香料、着色剤、賦形剤、粘度調整剤、ラジカル捕捉剤等、通常その用途で使用される他の添加物を併用することができる。
また、その機能に基づいて各種成分を配合することができる。例えば、エモリエント剤、トリートメント剤、潤滑剤、保湿剤、育毛剤、養毛剤、発毛剤、抗白髪剤、アンチエイジング剤、香料、色素剤、制汗剤、冷感剤、清涼剤、温感剤などを挙げることができる。
pH調整剤としては、水酸化ナトリウム等の塩基、塩酸等の酸、リン酸塩緩衝液、クエン酸塩緩衝液等の緩衝液を用いることができる。
酸化防止剤としては、アスコルビン酸、アスコルビン酸誘導体、クエン酸モノグリセリド等が挙げられる。
防腐剤としては、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、イソプロピルパラベン、フェノキシエタノール、ペンチレングリコール、ジプロピレングリコール、1、3−ブチレングリコール、3−ヨード−2−プロピニルN−ブチルカルバメート等が挙げられる。
化粧料は、顔用化粧料、頭皮用化粧料、育毛用化粧料として用いることができる。
化粧料の形態には特に制限はなく、化粧水(ローション)、美容液(エッセンス)、クリーム、乳液等の化粧料を例示することができる。化粧料の形態は、透明性の高い乳化物を好適に用いることができる観点から、中でも化粧水(ローション)、美容液(エッセンス)が好ましい。
なお、化粧料は、公知の方法に従い製造することが可能である。例えば、上述の組成物の製造方法により調製された組成物を、化粧料の全質量に対する、難溶性アミノ酸の含有濃度が0.00001質量%〜10質量%等になるように精製水等を用いて希釈すること等で得ることができる。
以下に実施例で本発明を更に具体的に説明する。以下に説明する実施の形態は本発明の構成の例であり、本発明は、以下の実施の形態に制限されるものではない。なお、以下の記載で「%」表示してあるものは、特に断らない限り質量基準である。
なお、実施例4(D−04)は、本発明の参考例である。
[実施例1〜12、比較例1〜2]
<組成物の調製>
下記の成分を、室温(25℃)で1時間攪拌溶解して、A液(難溶性アミノ酸溶液:pH10)を得た。
L−シスチン 0.50g
1mol/L NaOH 4.16g
純水 7.84g
また、下記成分を、室温(25℃)で1時間攪拌溶解して、B液(酸性水溶液)を得た。
カルボキシメチルセルロースNa 2.00g
ジラウロイルグルタミン酸リシン(30%含有液) 8.33g
ポリオキシエチレン−20フィトステロール 4.00g
1mol/L HCl 4.16g
純水 59.01g
また、下記成分を、70℃で1時間攪拌溶解して、C液(多価金属イオン含有液)を得た。
硫酸カリウムアルミニウム12水和物 1.44g
純水 8.56g
B液をホモジナイザーで攪拌しながら(10000rpm)、A液、続けてC液を添加して攪拌を15分間継続して、組成物(シスチン分散液D−01)を得た。
また、組成を下記表1及び表2に記載のように変更した以外は、実施例1と同様にして組成物(シスチン分散液D−02〜14)を得た。
表1及び表2の組成における「−」は未配合を示す。
表1及び表2中、L−シスチン及び硫酸カリウムアルミニウム12水和物は和光純薬工業株式会社製の試薬を、カルボキシメチルセルロースNaは株式会社ダイセル社製CMCダイセル1130を、ジラウロイルグルタミン酸リシン(30%含有液)は旭化成ケミカルズ株式会社製ペリセアL−30を、ポリオキシエチレン−20フィトステロールは日光ケミカルズ株式会社製NIKKOL BPS−20を、ポリオキシエチレン−25フィトスタノールは日光ケミカルズ株式会社製NIKKOL BPSH−25を、ポリオキシエチレン−20コレステロールは日光ケミカルズ株式会社製EMALEX CS−20を、ポリオキシエチレン−60硬化ヒマシ油は日光ケミカルズ株式会社製NIKKOL HCO−60を、ポリグリセリン−10脂肪酸エステルは日光ケミカルズ株式会社製NIKKOL Decaglyn 1−OVをそれぞれ使用した。
<分散液の評価>
得られたシスチン分散液(D−01〜14)1.0mlを、9.0ml純水に添加して、スターラーを用いて、10分間攪拌を行って、分散液の希釈液を得た。
(平均粒子径測定)
得られた分散液の希釈液を用いて、微細粒子の平均粒子径を、動的光散乱粒径測定装置FPAR−1000(大塚電子株式会社製)を使用して測定した。
結果を表1及び表2に示す。表2の結果における「−」は未実施を示す。
(濁度測定)
分散液の希釈液の濁度測定を、分光光度計U−3310(株式会社日立ハイテクノロジー社製)を使用して測定した。
光路長10mmのセルを用いて、波長650nmにおける吸光度を濁度とした。
結果を表1及び表2に示す。表2の結果における「−」は未実施を示す。
(外観性状評価)
また、シスチン分散液(D−01〜14)の目視による、外観性状評価を、シスチン分散液調液直後、及び、シスチン分散液を調液して室温に3日間静置した後に目視でそれぞれ行った。
性状評価の判断基準は以下のとおりである。
A:透明感のある均一な液状である。
B:透明感のある均一な液状であるが、わずかな沈殿、又は凝集物が観察される。
C:大量の沈殿、又は、大きな凝集物が観察される。
結果を表1及び表2に示す。

表1及び表2に示す結果から明らかなように、本発明の実施例に相当する組成物(シスチン分散液 D−01〜D−12)に含まれる粒子の平均粒子径は、いずれも500nm以下の微細粒子であることが明らかになった。そのため、これらの組成物を用いて、化粧料を調製すれば、L−シスチンを化粧料中に安定配合すること期待される。また、L−シスチンの皮膚への浸透性も向上させることが期待される。

Claims (9)

  1. 難溶性アミノ酸と、
    カルボキシル基及び水酸基を有する増粘多糖類と、
    ジ脂肪酸グルタミン酸リシンと、
    2価の金属イオン及び3価の金属イオンからなる群より選ばれる少なくとも1種と、
    を含有し、
    前記難溶性アミノ酸がシスチンを含み、
    前記カルボキシル基及び水酸基を有する増粘多糖類が、カルボキシメチルセルロース塩であり、
    前記ジ脂肪酸グルタミン酸リシンが、ジラウロイルグルタミン酸リシンを含み、
    前記ジ脂肪酸グルタミン酸リシンの含有量が、組成物の全質量に対して、1.0質量%〜5.0質量%である組成物。
  2. 前記2価の金属イオンが、マグネシウムイオン、亜鉛イオン、カルシウムイオン、コバルトイオン、ニッケルイオン、銅イオン、マンガンイオン、及び鉄(II)イオンからなる群より選ばれる少なくとも1種を含む、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記3価の金属イオンが、アルミニウムイオン、鉄(III)イオン、及びクロムイオンからなる群より選ばれる少なくとも1種を含む、請求項1に記載の組成物。
  4. 前記難溶性アミノ酸と、前記カルボキシル基及び水酸基を有する増粘多糖類と、前記ジ脂肪酸グルタミン酸リシンと、を含む微細粒子を含有し、
    前記微細粒子の平均粒子径が5nm〜500nmである、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の組成物。
  5. 前記カルボキシル基及び水酸基を有する増粘多糖類の含有量が、組成物の全質量に対して、1.0質量%〜5.0質量%である、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の組成物。
  6. 前記カルボキシル基及び水酸基を有する増粘多糖類と、前記ジ脂肪酸グルタミン酸リシンとの含有比が質量基準で2:1〜2:5である、請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の組成物。
  7. 更に、非イオン性界面活性剤を含む、請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の組成物。
  8. 前記非イオン性界面活性剤が、ポリオキシエチレンフィトステロール、ポリオキシエチレンフィトスタノール、及び、ポリオキシエチレンコレステロールからなる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の組成物。
  9. 請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の組成物を含有する化粧料。
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