JP4962377B2 - 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents
静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4962377B2 JP4962377B2 JP2008081115A JP2008081115A JP4962377B2 JP 4962377 B2 JP4962377 B2 JP 4962377B2 JP 2008081115 A JP2008081115 A JP 2008081115A JP 2008081115 A JP2008081115 A JP 2008081115A JP 4962377 B2 JP4962377 B2 JP 4962377B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- toner
- image
- resin
- acid
- melting point
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Description
請求項1に係る発明は、
2種類以上の非晶性樹脂、結晶性樹脂及び前記結晶性樹脂の融点Tmc(℃)よりも高い融点Tmw(℃)の離型剤を含有し、
前記結晶性樹脂の融点Tmc(℃)と、前記離型剤の融点Tmw(℃)との差の絶対値ΔTmが、10(℃)以上30(℃)以下であり、
ASTMD3418−8に準拠した示差走査熱量測定における、1回目の昇温過程での、前記結晶性樹脂における最大の吸熱ピークに基づく吸熱量をΔHl1、前記離型剤における最大の吸熱ピークに基づく吸熱量をΔHh1、2回目の昇温過程での、前記結晶性樹脂における最大の吸熱ピークに基づく吸熱量をΔHl2、前記離型剤における最大の吸熱ピークに基づく吸熱量をΔHh2としたとき、下記式(1)及び式(2)の関係を満たすことを特徴とする静電荷像現像用トナー。
0.15<ΔHl2/ΔHl1<0.45 ・・・ 式(1)
0.75<ΔHh2/ΔHh1<0.95 ・・・ 式(2)
無機研磨剤及び平均一次粒子径が50nm以上100nm以下の無機添加剤が外添されていることを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナーである。
トナーを含み、該トナーが請求項1又は請求項2に記載の静電荷像現像用トナーであることを特徴とする静電荷像現像剤。
トナーが少なくとも収められ、該トナーが請求項1又は請求項2に記載の静電荷像現像用トナーであることを特徴とするトナーカートリッジである。
現像剤保持体を少なくとも備え、請求項3に記載の静電荷像現像剤を収めることを特徴とするプロセスカートリッジである。
潜像保持体と、該潜像保持体上に形成された静電荷像を現像剤によりトナー像として現像する現像手段と、潜像保持体上に形成されたトナー像を被転写体上に転写する転写手段と、被転写体上に転写されたトナー像を定着する定着手段と、を有し、前記現像剤が請求項3に記載の静電荷像現像剤であることを特徴とする画像形成装置である。
プロセススピードが350mm/s以上であることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置である。
請求項2に係る発明によれば、トナー保管性維持しつつ画像表面に露出する離型剤の均一性がより向上し、保存安定性が向上することにより、画像欠陥がより抑制される。
請求項4に係る発明によれば、定着画像における光沢ムラ、離型部材マークを抑制し、低温定着が可能な静電荷像現像用トナーを供給するトナーカートリッジを提供することができる。
請求項5に係る発明によれば、定着画像における光沢ムラ、離型部材マークを抑制し、低温定着が可能なプロセスカートリッジを提供することができる。
請求項7に係る発明によれば、高速運転においても、定着画像における光沢ムラ、離型部材マークを抑制し、低温定着が可能である、という効果を維持できる。
<静電荷像現像用トナー>
本実施形態の静電荷像現像用トナー(以下、「本実施形態のトナー」という場合がある。)は、結晶性樹脂及び離型剤を含有し、前記結晶性樹脂の融点Tmc(℃)と、前記離型剤の融点Tmw(℃)との差の絶対値ΔTmが、10(℃)以上30(℃)以下であり、ASTMD3418−8に準拠した示差走査熱量測定における、1回目の昇温過程での、低温側の吸熱ピークに基づく吸熱量をΔHl1、高温側の吸熱ピークに基づく吸熱量をΔHh1、2回目の昇温過程での、低温側の吸熱ピークに基づく吸熱量をΔHl2、高温側の吸熱ピークに基づく吸熱量をΔHh2としたとき、下記式(1)及び式(2)の関係を満たすことを特徴とする。ASTMD3418−8に準拠した示差走査熱量測定では、結晶性樹脂及び離型剤に起因する2つの吸熱ピークが発生するが、本実施形態においては1回目及び2回目の昇温過程それぞれにおいて、低温側の吸熱ピーク、高温側の吸熱ピークについて、下記式(1)及び式(2)の関係を規定した。
0.15<ΔHl2/ΔHl1<0.45 ・・・ 式(1)
0.75<ΔHh2/ΔHh1<0.95 ・・・ 式(2)
ただし、本実施形態のトナーにおいては、2種類以上の非晶性樹脂を含有し、結晶性樹脂の融点Tmc(℃)よりも離型剤の融点Tmw(℃)が高く、低温側の吸熱ピークは結晶性樹脂における最大の吸熱ピーク、高温側の吸熱ピークは離型剤における最大の吸熱ピークとする。
一方、前記1回目、2回目の昇温過程において求められるトナー中の高温側成分(結晶性樹脂、離型剤のうちの融点が高い成分、結晶性樹脂、離型剤の融点が上記好ましい範囲であれば、結晶性樹脂が低温側成分となる。)の融解ピーク(高温側の吸熱ピーク)に基づく各々の吸熱量ΔHh1、ΔHh2の比ΔHh2/ΔHh1は、トナーの定着前後の前記高温側成分の結晶化比率変化を表しており、言い替えれば、定着時の熱エネルギーによりいったん溶融状態となった高温側成分が冷却により再結晶化する比率を表している。
一方、前記ΔHl2/ΔHl1は、0.45より小さく、0.40より小さいことが好ましく、0.35より小さいことがより好ましい。前記ΔHl2/ΔHl1が0.45以上になると、低温定着性が損なわれ、光沢ムラが顕著になる。
一方、前記ΔHh2/ΔHh1は、0.95より小さく、0.93より小さいことが好ましく、0.90より小さいことがより好ましい。前記ΔHh2/ΔHh1が0.95以上になると、トナー表面での離型成分の露出が顕著になる、画像表面の結晶成分露出が顕著になり光沢ムラなどが顕著になってしまうなどの問題がある。
本実施形態の静電荷像現像用トナーは、少なくとも結晶性樹脂を含むバインダー樹脂(結着樹脂)及び離型剤を含有し、必要に応じてその他の成分を含有する。本実施形態のトナーについて、まず各構成成分に分けて詳細に説明する。
結着樹脂に含まれる結晶性樹脂としては、結晶性を持つ樹脂であれば特に制限はなく、具体的には、結晶性ポリエステル樹脂、結晶性ビニル系樹脂が挙げられるが、定着時の紙への接着性や帯電性、および好ましい範囲での融点調整の観点から結晶性ポリエステル樹脂が好ましい。また、適度な融点をもつ脂肪族系の結晶性ポリエステル樹脂がより好ましい。尚、本実施形態において、「結晶性樹脂」とは、示差走査熱量測定(DSC)において、階段状の吸熱量変化ではなく、明確な吸熱ピークを有するものを指す。また、前記結晶性ポリエステル主鎖に対して他成分を共重合したポリマーの場合、他成分が50質量%以下の場合、この共重合体も結晶性樹脂と呼ぶ。
尚、本明細書において、”(メタ)アクリル”なる記述は、”アクリル”および”メタクリル”のいずれをも含むことを意味するものである。
−結晶性樹脂−
トナー母粒子に含有される結晶性樹脂の含有量としては、2質量%以上30質量%以下の範囲内が好ましく、3質量%以上15質量%以下の範囲内がより好ましい。結晶性樹脂の含有量が2量%未満では、低温域での定着が困難となる場合がある。また、結晶性樹脂の含有量が30質量%を超えると、特に中温域や高温域で定着を実施する場合に光沢ムラが発生しやすくなったり、フィルミングが発生しやすくなる場合がある。尚、本実施形態のトナーは、後述するように外添剤が添加されていることが好ましく、本明細書において、外添剤が添加される前のトナーを「トナー母粒子」という場合がある。
以下、カルボン酸成分、およびアルコール成分について、さらに詳しく説明する。尚、本明細書において、「結晶性ポリエステル樹脂」とは、結晶性ポリエステル樹脂の主鎖に対して、他成分を50質量%以下の割合で共重合した共重合体も意味する。
また、乳化重合凝集法を利用してトナーを作製する場合に、分散液中の乳化粒子径が大きくなり、凝集によるトナー径の調整が困難となる場合がある。一方、20構成モル%を超えると、結晶性ポリエステル樹脂の結晶性が低下し、融点が降下して、画像の保存性が悪くなる場合がある。また、乳化重合凝集法を利用してトナーを作製する場合に、分散液中の乳化粒子径が小さ過ぎるため、その後の凝集が困難になる場合がある。尚、本発明において「構成モル%」とは、ポリエステル樹脂における各構成成分(カルボン酸成分、アルコール成分)を1単位(モル)したときの百分率を指す。
族ジオール成分の含有量が90構成モル%以上であることがより好ましい。
本実施形態のトナーに使用される非晶性樹脂としては、例えば、従来公知の熱可性結着樹脂などが挙げられ、具体的には、スチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等のスチレン類の単独重合体又は共重合体(スチレン系樹脂);アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のビニル基を有するエステル類の単独重合体又は共重合体(ビニル系樹脂);アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のビニルニトリル類の単独重合体又は共重合体(ビニル系樹脂);ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類の単独重合体又は共重合体(ビニル系樹脂);ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類の単独重合体又は共重合体(ビニル系樹脂);エチレン、プロピレン、ブタジエン、イソプレン等のオレフィン類の単独重合体又は共重合体(オレフィン系樹脂);エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂等の非ビニル縮合系樹脂、及びこれらの非ビニル縮合系樹脂とビニル系モノマーとのグラフト重合体などが挙げられる。
これらの樹脂は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの樹脂の中でもビニル系樹脂やポリエステル樹脂が特に好ましい。
本実施形態における非晶性樹脂の重量平均分子量は7000〜100000の範囲であることが好ましい。また、数平均分子量は2500〜20000の範囲であることが好ましい。これらの分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィによる分子量測定(ポリスチレン換算)により求めることができる。
本実施形態のトナーにおける着色剤としては、特に制限はなく、公知の着色剤が挙げられ、目的に応じて適宜選択することができる。顔料を1種単独で用いてもよいし、同系統の顔料を2種以上混合して用いてもよい。また異系統の顔料を2種以上混合して用いてもよい。
なお、前記着色剤の種類を適宜選択することにより、イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー、ブラックトナー等の各色トナーが得られる。
本実施形態のトナーを構成する成分としては、既述したように、少なくとも結着樹脂として結晶性ポリエステル樹脂と非晶性樹脂とを含むものであれば特に限定されないが、必要に応じて、離型剤等の他の成分を含んでいてもよい。また、本実施形態のトナーの製造方法は特に限定されるものではないが、湿式造粒法を用いることが好ましい。
前記離型剤の具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレフィン類;加熱により軟化点を有するシリコーン類;オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミド等の脂肪酸アミド類;カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等の植物系ワックス;ミツロウ等の動物系ワックス;モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等の鉱物・石油系ワックス;脂肪酸エステル、モンタン酸エステル、カルボン酸エステル等のエステル系ワックス;などが挙げられる。
これらの離型剤の添加量としては、トナー全量に対して、0.5〜50質量%の範囲であることが好ましく、より好ましくは1〜30質量%の範囲である。
前記無機研磨剤としては、平均一次粒子径が100nm以上1000nm以下であることが好ましく、具体的には、Si、Ti、Al、Mg、Ca、Sr、Ba、In、Ga、Ni、Mn、W、Fe、Co、Zn、Cr、Mo、Cu、Ag、V、Zr、Ceなどの酸化物や複合酸化物が挙げられ、特にシリカ、チタニア、アルミナ、ジルコニア、セリウムなどが用いられる。更に、これらの酸化物はトナー粒子同士あるいはトナー粒子と感光体表面、帯電部材、クリーニング部材などの間に存在して接点での圧力を低下させる役割を果たすことから、潤滑材料を含んでいることが好ましい。潤滑材料として代表的なのがフッ素処理であり、フッ素含有無機微粒子としては酸化セリウムのように原料鉱石(バネストサイト)を粉砕、湿式で処理、ろ過、焼成、解砕、分級し得られる。
本実施形態のトナーにおける特定無機添加剤の好ましい外添量は、トナー母粒子100質量部に対して、好ましくは0.5質量部以上2.5質量部以下であり、0.7質量部以上2.0質量部以下であることがより好ましい。
前記無機粒子の平均1次粒子径(数平均粒子径)としては、1〜1000nmの範囲が好ましく、その添加量(外添)としては、トナー100質量部に対して、0.01〜20質量部の範囲が好ましい。
本実施形態においては、トナー表面に離型剤などが露出することによる粉体流動性の悪化や、保管時のブロッキングを抑制するなどの観点から、前記コア粒子表面を被覆樹脂で被覆してなることが好ましい。
さらに、金属、金属酸化物、金属塩、セラミック、樹脂、カーボンブラック等の粒子を、帯電性、導電性、粉体流動性、潤滑性等を改善する目的でさらに外添してもよい。
体積分布指標GSDvが1.35を超えると画像の解像性が低下し、GSDv/GSDpが0.90未満の場合、帯電性の低下を発生させることがあると同時に飛び散り、カブリ等の画像欠陥の原因ともなり得る。
そして、前記体積粒度分布指数GSDvは、(D84v/D16v)1/2として算出され、前記数平均粒度分布指数GSDpは、(D84p/D16p)1/2として算出される。
なお、前記測定はトナーを電解質水溶液(アイソトン水溶液)に分散させ、超音波により30秒以上分散させた後に行う。
SF1=(ML2/A)×(π/4)×100 ・・・ 式(4)
前記式(4)において、MLは各々の粒子の最大長を表し、Aは各々の粒子の投影面積を表す。
以上説明した本実施形態の静電荷像現像用トナーを製造する方法としては、特に制限はないが、湿式造粒法によること特に好ましい。
前記湿式造粒法としては、公知の溶融懸濁法、乳化凝集法、溶解懸濁法等の方法が好適に挙げられるが、本実施形態は乳化凝集法を用いる際に有用であるので、乳化凝集法を例に説明する。
前記乳化工程において、結晶性ポリエステル樹脂等の乳化粒子(液滴)は、水系媒体と、樹脂及び必要に応じて着色剤を含む混合液(ポリマー液)と、を混合した溶液に、剪断力を与えることにより形成される。
その際、加熱するか、或いは有機溶剤に樹脂を溶解させることにより、ポリマー液の粘性を下げて乳化粒子を形成することができるが、できるだけ有機溶剤は環境汚染の観点から使わない方がよい。また、乳化粒子の安定化や水系媒体の増粘のため、分散剤を使用することもできる。以下、かかる乳化粒子の分散液のことを、「樹脂粒子分散液」という場合がある。
前記分散剤の使用量としては、前記結着樹脂100質量部に対して、0.01〜20質量部の範囲が好ましい。
前記有機溶剤の使用量としては、前記結晶性樹脂あるいは非晶性樹脂及び必要に応じて用いられる他のモノマー(以下、併せて単に「ポリマー」という場合がある。)の総量100質量部に対して、50〜5000質量部の範囲が好ましく、120〜1000質量部の範囲がより好ましい。
また、前記スルホン基量を減らした結晶性ポリエステル樹脂を用いる場合は、乳化時のpHをアルカリ性側に持っていくことで、界面活性剤等の分散安定剤を減らして乳化することができる。
必要に応じて、界面活性剤を使用してこれら着色剤の水分散液を調製したり、分散剤を使用してこれら着色剤の有機溶剤分散液を調製したりすることもできる。以下、かかる着色剤の分散液のことを、「着色分散液」という場合がある。分散に用いる界面活性剤や分散剤としては、前記ポリエステル樹脂を分散させる際に用い得る分散剤と同様のものを用いることができる。
前記乳化工程で着色剤を混入させておく場合、前記ポリマーと着色剤との混合は、ポリマーの有機溶剤溶解液に、着色剤あるいは着色剤の有機溶剤分散液を混合することで行うことができる。
前記凝集工程においては、まず得られた非晶性樹脂や結晶性樹脂の乳化粒子、着色剤分散液、及び必要に応じて離型剤の分散液を、非晶性樹脂のガラス転移点以下の温度で、かつ結晶性樹脂(さらには離型剤)の融点以下の温度にて加熱して凝集させ凝集粒子を形成する。
乳化粒子等の凝集体の形成は、攪拌下、乳化液のpHを酸性にすることによってなされる。当該pHとしては、2〜6の範囲が好ましく、2.5〜5の範囲がより好ましく、2.5〜4の範囲がさらに好ましい。この際、凝集剤を使用するのも有効である。
前記融合工程においては、凝集工程と同様の攪拌下で、凝集粒子の懸濁液のpHを3〜10の範囲に上昇させることにより、凝集の進行を止め、前記凝集工程を経て得られた凝集粒子を、溶液中にて、この凝集粒子中に含まれる結晶性樹脂の融点、及び非晶性樹脂(さらにはシェル層構成樹脂を含む)のガラス転移温度(樹脂の種類が2種類以上の場合は最も低いガラス点移温度を有する樹脂のガラス転移温度)のうち最も低い温度以上に加熱し、融合・合一することによりトナー粒子を得る。
これら重合開始剤は、単独で使用することも、または2種以上を併用することもできる。重合開始剤の量や種類は、ポリマー中の不飽和部位量、共存する着色剤の種類や量によって選択される。
本実施形態の静電荷像現像剤(以下、「本実施形態の現像剤」という場合がある。)は、トナーを含み、該トナーが既述の本実施形態の静電荷像現像用トナーであることを特徴とする。
本実施形態の静電荷像現像用トナーは、そのまま一成分現像剤として、あるいはキャリアとから構成される二成分現像剤として用いられるが、帯電の維持性や安定性に優れる二成分現像剤が好ましい。
前記二成分現像剤におけるトナーと上記キャリアとの混合比(質量比)としては、トナー:キャリア=1:100〜30:100程度の範囲であり、3:100〜20:100程度の範囲がより好ましい。
次に、本実施形態の静電荷像現像用トナーを用いた本実施形態の画像形成装置について説明する。
本実施形態の画像形成装置は、潜像保持体と、該潜像保持体上に形成された静電荷像を現像剤によりトナー像として現像する現像手段と、潜像保持体上に形成されたトナー像を被転写体上に転写する転写手段と、被転写体上に転写されたトナー像を定着する定着手段と、を有し、前記現像剤として既述の本実施形態の静電荷像現像剤を用いるものである。
また、各ユニット10Y、10M、10C、10Kの現像装置(現像手段)4Y、4M、4C、4Kのそれぞれには、トナーカートリッジ8Y、8M、8C、8Kに収容されたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のトナーが供給可能である。
尚、1次転写ローラ5Yは、中間転写ベルト20の内側に配置され、感光体1Yに対向した位置に設けられている。更に、各1次転写ローラ5Y、5M、5C、5Kには、1次転写バイアスを印加するバイアス電源(図示せず)がそれぞれ接続されている。各バイアス電源は、図示しない制御部による制御によって、各1次転写ローラに印加する転写バイアスを可変する。
感光体1Yは、導電性(20℃における体積抵抗率:1×10−6Ωcm以下)の基体上に感光層を積層して形成されている。この感光層は、通常は高抵抗(一般の樹脂程度の抵抗)であるが、レーザ光線3Yが照射されると、レーザ光線が照射された部分の比抵抗が変化する性質を持っている。そこで、帯電した感光体1Yの表面に、図示しない制御部から送られてくるイエロー用の画像データに従って、露光装置3を介してレーザ光線3Yを出力する。レーザ光線3Yは、感光体1Yの表面の感光層に照射され、それにより、イエロー印字パターンの静電荷像が感光体1Yの表面に形成される。
このようにして感光体1Y上に形成された静電荷像は、感光体1Yの走行に従って所定の現像位置まで回転される。そして、この現像位置で、感光体1Y上の静電荷像が、現像装置4Yによって可視像(現像像)化される。
一方、感光体1Y上に残留したトナーはクリーニング装置6Yで除去されて回収される。
こうして、第1ユニット10Yにてイエロートナー像の転写された中間転写ベルト20は、第2〜第4ユニット10M、10C、10Kを通して順次搬送され、各色のトナー像が重ねられて多重転写される。
なお、上記例示した画像形成装置は、中間転写ベルト20を介してトナー像を記録紙Pに転写する構成となっているが、この構成に限定されるものではなく、感光体から直接トナー像が記録紙に転写される構造であってもよい。
図2は、本実施形態の静電荷像現像剤を収容するプロセスカートリッジの好適な一例を示す概略構成図である。プロセスカートリッジ200は、感光体107とともに、帯電ローラ108、現像装置111、感光体クリーニング装置(クリーニング手段)113、露光のための開口部118、及び、除電露光のための開口部117を取り付けレール116を用いて組み合わせ、そして一体化したものである。
そして、このプロセスカートリッジ200は、転写装置112と、定着装置115と、図示しない他の構成部分とから構成される画像形成装置本体に対して着脱自在としたものであり、画像形成装置本体とともに画像形成装置を構成するものである。なお、300は記録紙である。
まず、実施例、比較例で用いたトナー等の物性測定方法について説明する。
(トナー粒度及び粒度分布測定方法)
本実施形態におけるトナー粒度及び粒度分布測定は、測定装置としてはコールターマルチサイザー−II型(ベックマン−コールター社製)を用い、電解液はISOTON−II(ベックマン−コールター社製)を使用した。
トナー形状係数SF1は、スライドグラス上に散布したトナーの光学顕微鏡像をビデオカメラを通じてルーゼックス画像解析装置に取り込み、50個のトナーの最大長の2乗/投影面積(ML2/A)×100を計算し、平均値を求めることにより得られたものである。
本実施形態において、特定の分子量分布は以下の条件で行ったものである。GPCは「HLC−8120GPC、SC−8020(東ソー(株)社製)装置」を用い、カラムは「TSKgel、SuperHM−H(東ソー(株)社製6.0mmID×15cm)」を2本用い、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用いた。実験条件としては、試料濃度0.5%、流速0.6ml/min、サンプル注入量10μl、測定温度40℃、IR検出器を用いて実験を行った。また、検量線は東ソー社製「ポリスチレン標準試料TSK standard」:「A−500」、「F−1」、「F−10」、「F−80」、「F−380」、「A−2500」、「F−4」、「F−40」、「F−128」、「F−700」の10サンプルから作製した。
樹脂粒子、着色剤粒子等の体積平均粒子径は、レーザー回析式粒度分布測定装置(堀場製作所製、LA−700)で測定した。
本実施形態のトナー、結晶性ポリエステル樹脂、離型剤の融点は、ASTMD3418−8に準拠して、図1に示すような温度プロファイル(結晶性ポリエステル樹脂、非晶性樹脂については1回目の昇温のみ)にて測定された各極大ピークより求めた。
なお、測定には示差走査熱量計(島津製作所社製、DSC−60A)を用いた。
(非晶性樹脂粒子分散液の調製)
撹拌装置、窒素導入管、温度センサー、精留塔を備えた丸底フラスコに、表1に示す組成の多価アルコール成分と多価カルボン酸成分とを投入し、マントルヒーターを用い200℃まで昇温させた。次いで、ガス導入管より窒素ガスを導入し、フラスコ内を不活性ガス雰囲気に保ちながら攪拌した。その後、原料混合物100部に対して、ジブチルスズオキシド0.05部を添加し、反応物の温度を200℃に保ちながら所定時間反応させることで非晶性樹脂(1)〜(5)を得た。その詳細を表1に示す。
また、表2に各樹脂の物性を示す。
−結晶性ポリエステル樹脂粒子分散液(1)
・1,12−ドデカンニ酸:952部
・1,9−ノナンジオール:656部
・フマル酸:30部
・ジブチル錫:2部
・1,10−デカンニ酸:840部
・1,9ノナンジオール:656部
・フマル酸:25部
・ジブチル錫:2.0部
・1,10−デカンニ酸:840部
・1,10−デカンジオール:712部
・フマル酸:15部
・ジブチル錫:2.0部
−離型剤分散液(1)−
・パラフィンワックスFT−100(融点:97℃、日本精蝋社製):45部
・カチオン性界面活性剤(ネオゲンRK、第一工業製薬):5部
・イオン交換水:200部
以上を混合し100℃に加熱して、IKA社製ウルトラタラックスT50にて十分に分散後、圧力吐出型ゴーリンホモジナイザーで分散処理し、体積平均粒径が185nm、固形分量が18%の離型剤分散液(1)を得た。
・パラフィンワックスFT−105(融点:104℃、日本精蝋社製):45部
・カチオン性界面活性剤(ネオゲンRK、第一工業製薬):5部
・イオン交換水:200部
以上を混合し100℃に加熱して、IKA社製ウルトラタラックスT50にて十分に分散後、圧力吐出型ゴーリンホモジナイザーで分散処理し、体積平均粒径が185nm、固形分量が18%の離型剤分散液(2)を得た。
・Hi−Mic1090(融点:88℃、日本精蝋社製):45部
・カチオン性界面活性剤(ネオゲンRK、第一工業製薬):5部
・イオン交換水:200部
以上を混合し100℃に加熱して、IKA社製ウルトラタラックスT50にて十分に分散後、圧力吐出型ゴーリンホモジナイザーで分散処理し、体積平均粒径が185nm、固形分量が18%の離型剤分散液(3)を得た。
・シアン顔料(大日精化(株)製、Pigment Blue 15:3(銅フタロシアニン)):1000部
・アニオン界面活性剤(第一工業製薬社製、ネオゲンR):150部
・イオン交換水:4000部
・非晶性樹脂粒子分散液(1):170部
・非晶性樹脂粒子分散液(3):170部
・結晶性ポリエステル樹脂粒子分散液(1):30部
・離型剤分散液(1):40部
・着色剤分散液:50部
・凝集剤分散液
・ポリ塩化アルミニウム(大明化学工業社製):5部
以上の成分をステンレス製反応容器に計量し、2%−HCL水溶液を添加し、pHを4に調整した後、ウルトラタラックス(IKA製)で5000回転5分間混合し、50℃まで1℃/mの速度で昇温・凝集させた。粒径の測定はコールターカウンター−TA‐II型(ベックマンコールター社製)で行い、粒径5.8μになったところで、4%−NaOH水溶液を30g添加した後、更に95℃まで加熱し、2h保持した後、2%−HCL水溶液を添加してpHを6.5に調整し、更に1h保持した。その後、結晶性ポリエステル樹脂の融点+6℃である81℃まで1℃/mの速度で冷却し、以降、30℃/mの速度で30℃まで冷却して、トナー母粒子を得た。
得られた静電荷像現像用トナーの、既述の方法で測定した結晶性樹脂の融点Tmc、前記離型剤の融点Tmw(℃)、ΔHl2/ΔHl1、ΔHh2/ΔHh1を表3に示す(以下の静電荷像現像用トナーも同様。)。
トルエン1.25部にカーボンブラック(商品名;VXC−72、キャボット社製)0.12部を混合し、サンドミルで20分攪拌分散したカーボン分散液に、3官能性イソシアネート80%酢酸エチル溶液(タケネートD110N、武田薬品工業社製)1.25部を混合攪拌したコート剤樹脂溶液と、Mn−Mg−Srフェライト粒子(体積平均粒径:35μm)をニーダーに投入し、常温で5分間混合攪拌した後、常圧にて150℃まで昇温し溶剤を留去した。さらに30分混合攪拌後、ヒーターの電源を切り50℃まで降温した。得られたコートキャリアを75μmメッシュで篩分し、キャリアを作製した。このキャリア95部と、前記実施例1の静電荷像現像用トナー5部とをVブレンダーにて混合し、実施例1の静電荷像現像剤を得た。
得られた実施例1の静電荷像現像剤を用いて、Apeos Port C7550I改造機により、プロセススピードを350mm/分にして、ソリッド(単位面積当りの重量が13〜15g/m2)画像を形成し、以下の評価を実施した。その結果を表4に示す。
−画像固着評価−
157g/m2厚紙にて上記画像を連続100枚プリントし、プリントトレイ上で放冷した後、10枚おきに用紙同士の接着部分を観察して、画像移行を確認した。
5:良好
4:接着あるが画像移行なし(音のみ発生で目視確認できない)。
3:実使用上問題ないが目視で確認できる。
2:実使用上やや問題あり十分目視で確認できる。
1:実使用上かなり問題あり。
光沢紙(256g/m2)にて上記画像を100枚プリントし、画像固着ない部分の光沢ムラを目視で判断した。
5:良好。
4:蛍光灯で斜めにかざすとわずかに光沢ムラが分かるレベル。
3:蛍光灯で斜めにかざすと光沢ムラが分かるレベルだが実使用上問題ない。
2:実使用上やや問題あり十分目視で確認できる。
1:実使用上かなり問題あり、画像光沢ムラ多く濃度濃淡目立つ。
上記光沢紙での画像を同様に確認し、ソリッド画像に傷かついているか否かを確認した。
5:良好。
4:蛍光灯で斜めにかざすとわずかに印ついているのが確認できるレベル。
3:蛍光灯で斜めにかざすと印ついているのが分かるレベルだが実使用上問題ない。
2:実使用上やや問題あり十分目視で確認できる。
1:実使用上かなり問題あり、傷多い。
保存安定性の評価は、得られたトナーを20g採取し、55℃50%RHの条件にて3日間保管後、トナーを20μステンレスメッシュ上にて吸引し網上の粗大トナーをテープ転写によりサンプリングしてマイクロスコープで観察した。
5:良好(粗大なし)。
4:粗大あるが5個未満。
3:5〜10個程度粗大粉あるがほぐれるレベル。
2:10〜20個未満粗大粉ありほぐれない。
1:20個以上粗大あり100μ以上ありほぐれない。
実施例1において、結晶性ポリエステル樹脂粒子分散液(1)を結晶性ポリエステル樹脂粒子分散液(2)に、離型剤分散液(1)を離型剤分散液(3)に変更し、結晶性ポリエステルの融点+6℃である77℃まで30℃/mで冷却後、30℃まで1℃/mで冷却する条件に変更したこと以外実施例1と同様にして、実施例2の静電荷像現像剤を作製し、実施例1と同様の評価を実施した。その結果を表4に示す。
実施例1において、非晶性樹脂粒子分散液(1) 170部、及び非晶性樹脂粒子分散液(3) 170部を、非晶性樹脂粒子分散液(2) 170部、及び非晶性樹脂粒子分散液(4) 170部に、結晶性ポリエステル樹脂粒子分散液(1)を結晶性ポリエステル樹脂粒子分散液(3)に、離型剤分散液(1)を離型剤分散液(2)に変更し、結晶性ポリエステルの融点+7℃である93℃まで30℃/mで冷却後、30℃まで1℃/mで冷却する条件に変更したこと以外実施例1と同様にして、実施例3の静電荷像現像剤を作製し、実施例1と同様の評価を実施した。その結果を表4に示す。
実施例1において、非晶性樹脂粒子分散液(1) 170部、及び非晶性樹脂粒子分散液(3) 170部を、非晶性樹脂粒子分散液(2) 170部、及び非晶性樹脂粒子分散液(5) 170部に、離型剤分散液(1)を離型剤分散液(2)に変更したこと以外実施例1と同様にして、実施例4の静電荷像現像剤を作製し、実施例1と同様の評価を実施した。その結果を表4に示す。
実施例1において、非晶性樹脂粒子分散液(1) 170部、及び非晶性樹脂粒子分散液(3) 170部を、非晶性樹脂粒子分散液(2) 170部、及び非晶性樹脂粒子分散液(5) 170部に、結晶性ポリエステル樹脂粒子分散液(1)を結晶性ポリエステル樹脂粒子分散液(3)に変更し、結晶性ポリエステルの融点+7℃である93℃まで30℃/mで冷却後、30℃まで1℃/mで冷却する条件に変更したこと以外実施例1と同様にして、実施例5の静電荷像現像剤を作製し、実施例1と同様の評価を実施した。その結果を表4に示す。
実施例1において、フッ素含有酸化セリウムを添加しない以外は実施例1と同様にして、実施例6の静電荷像現像剤を作製し、実施例1と同様の評価を実施した。その結果を表4に示す。
実施例1において、フッ素含有酸化セリウムをトリフルオロプロピルメトキシシラン処理により得られたフッ素含有酸化アルミニウムに、ゾルゲルシリカをゾルゲルチタニアに変更した以外は実施例1と同様にして、実施例6の静電荷像現像剤を作製し、実施例1と同様の評価を実施した。その結果を表4に示す。
実施例1でプロセススピードを400mm/secに変更した以外は1と同様に評価を実施した。その結果を表4に示す。
実施例1において、結晶性ポリエステル樹脂分散液量を10部、95℃まで加熱し、2h保持した後、2%−HCL水溶液を添加せず、更に2h保持した。その後、30℃まで1℃/mの速度で冷却してトナー母粒子を製造し、更にトナー母粒子に添加する平均一次粒径75nmのゾルゲルシリカを、平均一次粒径105nmのゾルゲルシリカに変更した以外実施例1と同様にして、比較例1の静電荷像現像剤を作製し、実施例1と同様の評価を実施した。その結果を表4に示す。
実施例1において、結晶性ポリエステル樹脂分散液量を70部、110℃まで加熱し、2h保持した後、2%−HCL水溶液を添加しpHを4.0に調整し、更に0.5h保持した。その後、30℃まで30℃/mの速度で冷却してトナーを得た以外実施例1と同様にして、比較例2の静電荷像現像剤を作製し、実施例1と同様の評価を実施した。その結果を表4に示す。
実施例1において、結晶性ポリエステル樹脂分散液量を10部、110℃まで加熱し、2h保持した後、2%−HCL水溶液を添加せず、更に0.5h保持した。その後、30℃まで1℃/mの速度で冷却してトナー母粒子を製造し、更にトナー母粒子に添加する平均一次粒径75nmのゾルゲルシリカを、平均一次粒径45nmのゾルゲルシリカに変更した以外実施例1と同様にして、比較例3の静電荷像現像剤を作製し、実施例1と同様の評価を実施した。その結果を表4に示す。
実施例1において、結晶性ポリエステル樹脂分散液量を10部、110℃まで加熱し、2h保持した後、2%−HCL水溶液を添加せず、更に0.5h保持した。その後、30℃まで1℃/mの速度で冷却してトナー母粒子を製造し、更にトナー母粒子に添加するフッ素含有酸化セリウムを添加しないこと以外実施例1と同様にして、比較例4の静電荷像現像剤を作製し、実施例1と同様の評価を実施した。その結果を表4に示す。
実施例1において、結晶性ポリエステル樹脂分散液を(2)に離型剤分散液を(2)に変更し、110℃まで加熱し、2h保持した後、2%−HCL水溶液を添加せず、更に0.5h保持した。その後、30℃まで1℃/mの速度で冷却してトナーを得た以外実施例1と同様にして、比較例5の静電荷像現像剤を作製し、実施例1と同様の評価を実施した。その結果を表4に示す。
実施例1において、離型剤分散液量を150部、80℃まで加熱し、2h保持した後、2%−HCL水溶液を添加しpH4.0まで下げた後、更に4.5h保持した。その後、30℃まで30℃/mの速度で冷却してトナーを得た以外実施例1と同様にして、比較例6の静電荷像現像剤を作製し、実施例1と同様の評価を実施した。その結果を表4に示す。
2Y、2M、2C、2K、108 帯電ローラ
3Y、3M、3C、3K レーザ光線
3 露光装置
4Y、4M、4C、4K、111 現像装置(現像手段)
5Y、5M、5C、5K 1次転写ローラ
6Y、6M、6C、6K、113 感光体クリーニング装置(クリーニング手段)
8Y、8M、8C、8K トナーカートリッジ
10Y、10M、10C、10K ユニット
20 中間転写ベルト
22 駆動ローラ
24 支持ローラ
26 2次転写ローラ(転写手段)
28、115 定着装置(定着手段)
30 中間転写体クリーニング装置
112 転写装置
116 取り付けレール
117 除電露光のための開口部
118 露光のための開口部
200 プロセスカートリッジ、
P、300 記録紙(被転写体)
Claims (7)
- 2種類以上の非晶性樹脂、結晶性樹脂及び前記結晶性樹脂の融点Tmc(℃)よりも高い融点Tmw(℃)の離型剤を含有し、
前記結晶性樹脂の融点Tmc(℃)と、前記離型剤の融点Tmw(℃)との差の絶対値ΔTmが、10(℃)以上30(℃)以下であり、
ASTMD3418−8に準拠した示差走査熱量測定における、1回目の昇温過程での、前記結晶性樹脂における最大の吸熱ピークに基づく吸熱量をΔHl1、前記離型剤における最大の吸熱ピークに基づく吸熱量をΔHh1、2回目の昇温過程での、前記結晶性樹脂における最大の吸熱ピークに基づく吸熱量をΔHl2、前記離型剤における最大の吸熱ピークに基づく吸熱量をΔHh2としたとき、下記式(1)及び式(2)の関係を満たすことを特徴とする静電荷像現像用トナー。
0.15<ΔHl2/ΔHl1<0.45 ・・・ 式(1)
0.75<ΔHh2/ΔHh1<0.95 ・・・ 式(2) - 無機研磨剤及び平均一次粒子径が50nm以上100nm以下の無機添加剤が外添されていることを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
- トナーを含み、該トナーが請求項1又は請求項2に記載の静電荷像現像用トナーであることを特徴とする静電荷像現像剤。
- トナーが少なくとも収められ、該トナーが請求項1又は請求項2に記載の静電荷像現像用トナーであることを特徴とするトナーカートリッジ。
- 現像剤保持体を少なくとも備え、請求項3に記載の静電荷像現像剤を収めることを特徴とするプロセスカートリッジ。
- 潜像保持体と、該潜像保持体上に形成された静電荷像を現像剤によりトナー像として現像する現像手段と、潜像保持体上に形成されたトナー像を被転写体上に転写する転写手段と、被転写体上に転写されたトナー像を定着する定着手段と、を有し、前記現像剤が請求項3に記載の静電荷像現像剤であることを特徴とする画像形成装置。
- プロセススピードが350mm/s以上であることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008081115A JP4962377B2 (ja) | 2008-03-26 | 2008-03-26 | 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008081115A JP4962377B2 (ja) | 2008-03-26 | 2008-03-26 | 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009237098A JP2009237098A (ja) | 2009-10-15 |
JP4962377B2 true JP4962377B2 (ja) | 2012-06-27 |
Family
ID=41251143
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008081115A Active JP4962377B2 (ja) | 2008-03-26 | 2008-03-26 | 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4962377B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2957958A1 (en) | 2014-06-19 | 2015-12-23 | Konica Minolta, Inc. | Toner for developing electrostatic image |
Families Citing this family (15)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4492687B2 (ja) * | 2007-12-03 | 2010-06-30 | 富士ゼロックス株式会社 | 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 |
JP2011215502A (ja) * | 2010-04-01 | 2011-10-27 | Mitsubishi Chemicals Corp | 静電荷像現像用トナー |
JP5579546B2 (ja) * | 2010-09-06 | 2014-08-27 | 花王株式会社 | 電子写真用トナー |
JP5769016B2 (ja) * | 2011-09-22 | 2015-08-26 | 株式会社リコー | 電子写真用トナー、該トナーを用いた現像剤、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ |
JP5929255B2 (ja) * | 2012-02-01 | 2016-06-01 | 株式会社リコー | 静電荷像現像用トナー |
JP5988727B2 (ja) * | 2012-06-26 | 2016-09-07 | 花王株式会社 | 静電荷像現像用トナーの製造方法 |
JP2014178422A (ja) * | 2013-03-14 | 2014-09-25 | Ricoh Co Ltd | トナー、現像剤、及び画像形成装置 |
JP6331502B2 (ja) * | 2014-03-10 | 2018-05-30 | 株式会社リコー | トナー、現像剤、及び画像形成装置 |
JP6413611B2 (ja) * | 2014-10-20 | 2018-10-31 | コニカミノルタ株式会社 | 静電荷像現像用トナー |
JP6679865B2 (ja) * | 2015-09-25 | 2020-04-15 | 富士ゼロックス株式会社 | 光輝性トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法 |
JP2018124317A (ja) * | 2017-01-30 | 2018-08-09 | コニカミノルタ株式会社 | 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用二成分現像剤及び静電荷像現像用トナーの製造方法 |
JP7275642B2 (ja) * | 2019-02-26 | 2023-05-18 | 株式会社リコー | トナー、トナー収容ユニット、現像剤、現像剤収容ユニット、及び画像形成装置 |
JP7238554B2 (ja) * | 2019-04-03 | 2023-03-14 | 株式会社リコー | 電子写真用現像剤、補給用現像剤、画像形成装置、プロセスカートリッジ及び画像形成方法 |
JP7447525B2 (ja) * | 2020-02-12 | 2024-03-12 | 株式会社リコー | トナー、トナー収容ユニット、現像剤、画像形成装置並びに画像形成方法 |
JP7375737B2 (ja) | 2020-02-14 | 2023-11-08 | 東レ株式会社 | ポリエステル樹脂組成物及びその製造方法 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4275391B2 (ja) * | 2002-11-29 | 2009-06-10 | 株式会社リコー | 画像形成用トナー、その製造方法、現像剤、及び画像形成方法と装置 |
JP4729950B2 (ja) * | 2005-03-11 | 2011-07-20 | 富士ゼロックス株式会社 | 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤及び画像形成方法 |
JP2007086502A (ja) * | 2005-09-22 | 2007-04-05 | Fuji Xerox Co Ltd | 静電荷像現像用トナー及びその製造方法、静電荷像現像剤ならびに画像形成方法 |
JP4600272B2 (ja) * | 2005-12-22 | 2010-12-15 | 富士ゼロックス株式会社 | 静電荷現像用トナーの製造方法、及び画像形成方法 |
JP4944457B2 (ja) * | 2006-03-02 | 2012-05-30 | 株式会社リコー | トナー、及びそれを用いた画像形成方法 |
JP4973129B2 (ja) * | 2006-11-02 | 2012-07-11 | 富士ゼロックス株式会社 | 静電荷像現像用トナーの製造方法 |
-
2008
- 2008-03-26 JP JP2008081115A patent/JP4962377B2/ja active Active
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2957958A1 (en) | 2014-06-19 | 2015-12-23 | Konica Minolta, Inc. | Toner for developing electrostatic image |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2009237098A (ja) | 2009-10-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4962377B2 (ja) | 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 | |
JP4729950B2 (ja) | 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤及び画像形成方法 | |
JP4816345B2 (ja) | 静電潜像現像用トナー及びその製造方法、並びに静電潜像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 | |
US7955774B2 (en) | Electrostatic developing toner, method of producing the same, electrostatic developer and image forming method | |
US7455944B2 (en) | Toner for developing electrostatic latent images and manufacturing method thereof, developer for developing electrostatic latent images, image forming method, and method for manufacturing dispersion of resin particles | |
JP4192717B2 (ja) | 静電荷像現像用トナー、並びに、これを用いた静電荷像現像剤及び画像形成方法 | |
JP4375181B2 (ja) | 静電潜像現像用トナーの製造方法 | |
JP4984972B2 (ja) | 静電潜像現像用トナー、静電潜像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 | |
JP4600272B2 (ja) | 静電荷現像用トナーの製造方法、及び画像形成方法 | |
JP4492687B2 (ja) | 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 | |
JP2007003840A (ja) | 静電荷像現像用トナー及びその製造方法、静電荷像現像剤ならびに画像形成方法 | |
JP2008209489A (ja) | 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 | |
KR20110107721A (ko) | 정전잠상 현상용 토너, 정전잠상 현상제, 토너 카트리지, 프로세스 카트리지 및 화상 형성 장치 | |
JP2005234046A (ja) | 電子写真用トナー、並びに、これを用いた電子写真用現像剤および画像形成方法 | |
JP2007034277A (ja) | 画像形成装置及びトナー粒子の製造方法 | |
JP2006091379A (ja) | 電子写真用トナーの製造方法、電子写真用トナー、現像剤、及び画像形成方法。 | |
JP5223548B2 (ja) | 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用現像剤、画像形成方法および画像形成装置 | |
JP2006146056A (ja) | 静電荷像現像用トナー、並びに、これを用いた静電荷像現像剤及び画像形成方法 | |
JP2007086494A (ja) | 静電荷現像用トナー及びその製造方法、並びに画像形成方法 | |
JP4134707B2 (ja) | 電子写真用トナー、電子写真用現像剤および画像形成方法 | |
JP2007058117A (ja) | 静電潜像現像用トナー、静電潜像現像剤及び画像形成方法 | |
JP4556482B2 (ja) | 結着樹脂、電子写真用トナー及びその製造方法、電子写真用現像剤並びに画像形成方法 | |
JP2009063974A (ja) | 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジおよび画像形成装置 | |
JP5790370B2 (ja) | 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置 | |
JP5540819B2 (ja) | 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20110602 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110614 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110815 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120228 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120312 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4962377 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150406 Year of fee payment: 3 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |