JP2014178422A - トナー、現像剤、及び画像形成装置 - Google Patents
トナー、現像剤、及び画像形成装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2014178422A JP2014178422A JP2013051451A JP2013051451A JP2014178422A JP 2014178422 A JP2014178422 A JP 2014178422A JP 2013051451 A JP2013051451 A JP 2013051451A JP 2013051451 A JP2013051451 A JP 2013051451A JP 2014178422 A JP2014178422 A JP 2014178422A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- toner
- release agent
- parts
- resin
- electrostatic latent
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Abstract
【解決手段】少なくとも結着樹脂、離型剤、及び着色剤を含有するトナーであって、前記トナーの110℃における粘度(η)が、下記式(1)を満たし、前記離型剤の110℃における絶対粘度(μ)が、下記式(2)を満たすトナーである。
0.4×104Pa・s≦η≦1.00×105Pa・s ・・・式(1)
18mPa・s≦μ≦25mPa・s ・・・式(2)
【選択図】なし
Description
そのため、この提案の技術では、特定の範囲の動粘度で低融点の離型剤を用いている。 なお、内部加熱方式を用いている場合は、加熱源が加熱ローラーなどの内部にあるためトナーに過剰な熱が付与されにくく離型剤の揮発は抑制される。
例えば、結着樹脂及び/又は結着樹脂前駆体、及び離型剤を含むトナー材料を有機溶媒に溶解乃至分散させたトナー材料液(油相)を水系媒体(水相)中で乳化乃至分散させた後、脱溶剤して形成される母体粒子を有するトナーであって、結着樹脂の一部に結晶性ポリエステルを含有し、離型剤が特定の物性のカルボニル基含有離型剤であるトナーが提案されている(例えば、特許文献2参照)。この提案の技術では、特定の物性のカルボニル基含有離型剤と共に結晶性ポリエステルを用いることにより、離型剤のトナー表面の露出を抑制できるため、離型剤によるキャリアや帯電部材への汚染問題を抑制し、良好な画像が得られかつ低温定着が可能になる。
本発明のトナーは、少なくとも結着樹脂、離型剤、及び着色剤を含有するトナーであって、
前記トナーの110℃における粘度(η)が、下記式(1)を満たし、
前記離型剤の110℃における絶対粘度(μ)が、下記式(2)を満たすことを特徴とする。
0.4×104Pa・s≦η≦1.00×105Pa・s ・・・式(1)
18mPa・s≦μ≦25mPa・s ・・・式(2)
本発明のトナーは、結着樹脂と、離型剤と、着色剤とを少なくとも含有し、更に必要に応じて、その他の成分を含有する。
前記トナーの110℃における粘度(η)は、下記式(1)を満たす。
前記離型剤の110℃における絶対粘度(μ)は、下記式(2)を満たす。
0.4×104Pa・s≦η≦1.00×105Pa・s ・・・式(1)
18mPa・s≦μ≦25mPa・s ・・・式(2)
そして、前記問題を解決するには、離型剤の粘度とトナーの粘度とのバランスが重要であるという考えに至った。即ち、トナーの粘度に対して離型剤の粘度が低すぎると、トナー自体が融解する前に離型剤のトナー表面へのブリードアウトが進みすぎてしまい、トナー同士ないしはトナーと記録媒体との融着を阻害するため、かえって定着性に劣ってしまう。一方、離型剤の粘度が高すぎると離型剤の機能が発揮されないため、定着部材側にトナーがオフセットする現象が起こる。トナーの粘度に対しては、高すぎると低温定着性に劣ったトナーになるし、低すぎれば、定着性には有利だが、定着時における定着部材と記録媒体との分離性が低下する。
0.4×104Pa・s≦η≦1.00×105Pa・s ・・・式(1)
18mPa・s≦μ≦25mPa・s ・・・式(2)
前記絶対粘度(μ)が、18mPa・s未満であると、低温定着性が不十分となる。一方、前記絶対粘度(μ)が、25mPa・sを超えても、低温定着性が不十分となる。
前記結着樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ポリエステル樹脂を含有することが好ましい。
前記ポリエステル樹脂以外の結着樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スチレン−アクリル樹脂、ポリオール樹脂、ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ケイ素系樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、アニリン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリカーボネート樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記活性水素基含有化合物と、前記活性水素基含有化合物と反応可能な部位を有するポリエステル樹脂との反応生成物は、変性ポリエステル樹脂であり、その詳細は後述する。
前記ポリエステル樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、結晶性ポリエステル樹脂、非晶性ポリエステル樹脂、変性ポリエステル樹脂などが挙げられる。これらの中でも、優れた低温定着性が得られる点で、前記ポリエステル樹脂は、結晶性ポリエステル樹脂を含有することが好ましい。
前記結着樹脂は、前記ポリエステル樹脂を50質量%以上含有することが好ましく、100質量%含有することがより好ましい。
前記非晶性ポリエステル樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリオールと、ポリカルボン酸とを反応させて得られる非晶性ポリエステル樹脂などが挙げられる。
なお、本発明において非晶性ポリエステル樹脂とは、上記のごとく、ポリオールと、ポリカルボン酸とを反応させて得られるものを指し、ポリエステル樹脂を変性したもの、例えば、後述するプレポリマー、及びそのプレポリマーを架橋及び/又は伸長反応させて得られる変性ポリエステル樹脂は、本発明においては前記非晶性ポリエステル樹脂には含めず、変性ポリエステル樹脂として扱う。
前記ポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、水添ビスフェノールA、ソルビトール、又はそれらのアルキレン(炭素数2〜3)オキサイド(平均付加モル数1〜10)付加物などが挙げられる。また、ビスフェノールAのアルキレン(炭素数2〜3)オキサイド(平均付加モル数1〜10)付加物なども挙げられる。
前記ビスフェノールAのアルキレン(炭素数2〜3)オキサイド(平均付加モル数1〜10)付加物としては、例えば、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンなどが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記炭素数6〜12の飽和脂肪族ジカルボン酸としては、例えば、アジピン酸などが挙げられる。
前記炭素数8〜12の芳香族ジカルボン酸としては、例えば、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸などが挙げられる。
これらのポリカルボン酸は、酸無水物、酸ハロゲン化物、炭素数1〜4のアルキルエステルであってもよい。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記非晶性ポリエステル樹脂の酸価としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、10mgKOH/g〜30mgKOH/gが好ましい。これにより、トナーは、負帯電しやすくなる。
前記結晶性ポリエステル樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリオールと、ポリカルボン酸とを反応させて得られる結晶性ポリエステル樹脂などが挙げられる。
前記ポリオールとしては、例えば、ジオール、3価以上のアルコールなどが挙げられる。
前記ジオールとしては、例えば、炭素数2〜12の飽和脂肪族ジオールなどが挙げられる。前記炭素数2〜12の飽和脂肪族ジオールとしては、例えば、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオールなどが挙げられる。
前記ポリカルボン酸としては、例えば、ジカルボン酸、3価以上のカルボン酸などが挙げられる。前記ジカルボン酸としては、例えば、炭素−炭素二重結合を有する炭素数2〜12のジカルボン酸、炭素数4〜12の飽和ジカルボン酸などが挙げられる。前記ジカルボン酸としては、例えば、フマル酸、1,4−ブタン二酸、1,6−ヘキサン二酸、1,8−オクタン二酸、1,10−デカン二酸、1,12−ドデカン二酸などが挙げられる。これらのジカルボン酸は、酸無水物、酸ハロゲン化物、炭素数1〜4のアルキルエステルであってもよい。
これらの中でも、前記結晶性ポリエステル樹脂の結晶性が高く、融点付近で急激な粘度変化を示す点から、前記炭素数2〜12の飽和脂肪族ジオールと、炭素数4〜12の飽和ジカルボン酸とを反応させて得られる結晶性ポリエステル樹脂が好ましい。
前記結晶性ポリエステル樹脂のo−ジクロロベンゼン可溶分の重量平均分子量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)による測定値で、3,000〜30,000が好ましく、5,000〜20,000がより好ましい。前記重量平均分子量が、3,000未満であると、耐熱保存性の低下が見られることがあり、30,000を超えると、低温定着性の低下が見られることがある。
前記結晶性ポリエステル樹脂の数平均分子量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1,000〜10,000が好ましい。前記数平均分子量が、1,000未満であると、耐熱保存性の低下が見られることがあり、10,000を超えると、低温定着性の低下が見られることがある。
前記結晶性ポリエステル樹脂の重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnの比(Mw/Mn)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1〜10が好ましい。前記比(Mw/Mn)が、10を超えると、耐熱保存性の低下が見られることがある。
前記変性ポリエステル樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、活性水素基含有化合物と、前記活性水素基含有化合物と反応可能な部位を有するポリエステル樹脂(本明細書において、「プレポリマー」、「ポリエステルプレポリマー」と称することがある。)との反応生成物などが挙げられる。
前記活性水素基含有化合物は、前記活性水素基含有化合物と反応可能な部位を有するポリエステル樹脂と反応する化合物である。
前記アミン類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジアミン、3価以上のアミン、アミノアルコール、アミノメルカプタン、アミノ酸、これらのアミノ基をブロックしたものなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、ジアミン、ジアミンと少量の3価以上のアミンとの混合物が好ましい。
前記活性水素基含有化合物と反応可能な部位を有するポリエステル樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、イソシアネート基を含有するポリエステル樹脂(以下、「イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー」と称することがある。)などが挙げられる。前記イソシアネート基を含有するポリエステル樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリオールとポリカルボン酸を重縮合することにより得られる活性水素基を有するポリエステル樹脂とポリイソシアネートとの反応生成物などが挙げられる。
これらの中でも、ジオール、ジオールと少量の3価以上のアルコールとの混合物が好ましい。
前記鎖状アルキレングリコールとしては、例えば、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなどが挙げられる。
前記オキシアルキレン基を有するジオールとしては、例えば、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどが挙げられる。
前記脂環式ジオールとしては、例えば、1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなどが挙げられる。
前記ビスフェノール類としては、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなどが挙げられる。
前記アルキレンオキシドとしては、例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドなどが挙げられる。
なお、前記鎖状アルキレングリコールの炭素数としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、2〜12が好ましい。
これらの中でも、炭素数が2〜12である鎖状アルキレングリコール、及びビスフェノール類のアルキレンオキシド付加物の少なくともいずれかが好ましく、ビスフェノール類のアルキレンオキシド付加物、ビスフェノール類のアルキレンオキシド付加物と炭素数が2〜12の鎖状アルキレングリコールとの混合物がより好ましい。
前記3価以上の脂肪族アルコールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなどが挙げられる。
前記3価以上のポリフェノール類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなどが挙げられる。
前記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキシド付加物としては、3価以上のポリフェノール類に、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド等のアルキレンオキシドを付加したものなどが挙げられる。
前記ジオールと前記3価以上のアルコールを混合して用いる場合、前記ジオールに対する前記3価以上のアルコールの質量比(3価以上のアルコール/ジオール)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.01質量%〜10質量%が好ましく、0.01質量%〜1質量%がより好ましい。
これらの中でも、ジカルボン酸、ジカルボン酸と少量の3価以上のポリカルボン酸との混合物が好ましい。
前記2価のアルカン酸としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸などが挙げられる。
前記2価のアルケン酸としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、炭素数4〜20の2価のアルケン酸が好ましい。前記炭素数4〜20の2価のアルケン酸としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、マレイン酸、フマル酸などが挙げられる。
前記芳香族ジカルボン酸としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸が好ましい。前記炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸などが挙げられる。
前記3価以上の芳香族カルボン酸としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、炭素数9〜20の3価以上の芳香族カルボン酸が好ましい。前記炭素数9〜20の3価以上の芳香族カルボン酸としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トリメリット酸、ピロメリット酸などが挙げられる。
前記低級アルキルエステルとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなどが挙げられる。
前記ジカルボン酸と前記3価以上のカルボン酸とを混合して用いる場合、前記ジカルボン酸に対する前記3価以上のカルボン酸の質量比(3価以上のカルボン酸/ジカルボン酸)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.01質量%〜10質量%が好ましく、0.01質量%〜1質量%がより好ましい。
前記含有量が、0.5質量%未満であると、耐ホットオフセット性が低下し、トナーの耐熱保存性と低温定着性との両立が困難となることがあり、40質量%を超えると、低温定着性が低下することがある。
前記脂肪族ジイソシアネートとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトカプロン酸メチル、オクタメチレンジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、テトラデカメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサンジイソシアネート、テトラメチルヘキサンジイソシアネートなどが挙げられる。
前記脂環式ジイソシアネートとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネートなどが挙げられる。
前記芳香族ジイソシアネートとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トリレンジイソシアネート、ジイソシアナトジフェニルメタン、1,5−ナフチレンジイソシアネート、4,4’−ジイソシアナトジフェニル、4,4’−ジイソシアナト−3,3’−ジメチルジフェニル、4,4’−ジイソシアナト−3−メチルジフェニルメタン、4,4’−ジイソシアナト−ジフェニルエーテルなどが挙げられる。
前記芳香脂肪族ジイソシアネートとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなどが挙げられる。
前記イソシアヌレート類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トリス(イソシアナトアルキル)イソシアヌレート、トリス(イソシアナトシクロアルキル)イソシアヌレートなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
ここで、前記重量平均分子量は、例えば、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)を用いてテトラヒドロフラン可溶分を測定することにより求めることができる。
前記GPC測定は、例えば、以下のようにして行うことができる。
まず、通常のポリエステル樹脂については、0.2gをテトラヒドロフラン5mLに溶解させた後、メンブレンフィルターを通し測定サンプルとする。
一方、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマーについては、0.5gをジメチルホルムアミド2mLに溶解させた後、メタノール0.5mLを更に加え完全に溶かす。50℃で2時間加熱し十分イソシアネート基をつぶし、テトラヒドロフランを4mL加えて薄めた後、メンブレンフィルターを通し測定サンプルとする。
機器の準備に関しては、まず、40℃のヒートチャンバー中でカラムを安定させる。この温度でカラム溶媒として、テトラヒドロフランを毎分1mLの流速で流し、試料濃度を0.05質量%〜0.6質量%に調整したテトラヒドロフラン溶液を50μL〜200μL注入して測定する。なお、分子量の測定に当たっては、数種の標準試料により作成された検量線の対数値とカウント数との関係から算出する。検量線作成用の標準試料としては、分子量が6×102、2.1×102、4×102、1.75×104、1.1×105、3.9×105、8.6×105、2×106及び4.48×106の単分散ポリスチレン(Pressure Chemical社製又は東ソー株式会社製)を用いることができる。このとき、10種類程度の標準試料を用いることが好ましい。なお、検出器としては、屈折率検出器を用いることができる。
まず、ポリオールとポリカルボン酸を、テトラブトキシチタネート、ジブチルスズオキサイド等の触媒の存在下で、150℃〜280℃に加熱し、必要に応じて、減圧しながら生成する水を除去して、水酸基を有するポリエステル樹脂を得る。次に、水酸基を有するポリエステル樹脂とポリイソシアネートを40℃〜140℃で反応させ、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマーを得る。更に、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマーとアミン類を0℃〜140℃で反応させ、ウレア変性ポリエステル樹脂を得る。
前記溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、芳香族溶媒、ケトン類、エステル類、アミド類、エーテル類等のイソシアネート基に対して不活性なものが挙げられる。前記芳香族溶媒としては、例えば、トルエン、キシレンなどが挙げられる。前記ケトン類としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどが挙げられる。前記エステル類としては、例えば、酢酸エチルなどが挙げられる。前記アミド類としては、例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどが挙げられる。前記エーテル類としては、例えば、テトラヒドロフランなどが挙げられる。
前記離型剤は、110℃における絶対粘度(μ)が下記式(2)を満たす。
18mPa・s≦μ≦25mPa・s ・・・式(2)
ここで、前記離型剤の絶対粘度は、B型粘度計で測定される絶対粘度に相当する。具体的な測定法は、次のようなものである。離型剤60gを100mLのスクリューバイアル瓶に入れ加熱し、湯浴やアルミブロック恒温槽等を用いて110℃で恒温にし保温し完全に溶解させる。粘度計はブルックフィールド社製DV−E粘度計を用い、ローターはトルクレンジの最も低いLVの#1を用いる。
ローターを溶融した離型剤に漬け2分間放置してローター表面に一旦析出した離型剤が完全に溶融しているのを確認したうえで、100rpmで回転させ1分間放置後の値を測定値とする。
18mPa・s≦μ≦23mPa・s ・・・式(2−2)
20mPa・s≦μ≦23mPa・s ・・・式(2−3)
前記天然ワックスとしては、例えば、植物系ワックス、鉱物系ワックス、石油系ワックスなどが挙げられる。前記植物系ワックスとしては、例えば、カルナバワックス、ライスワックスなどが挙げられる。前記鉱物系ワックスとしては、例えば、モンタンワックスなどが挙げられる。前記石油系ワックスとしては、例えば、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックスなどが挙げられる。
前記合成ワックスとしては、例えば、合成炭化水素ワックス、エステルワックス、アミド系ワックスや、ケトン系ワックスなどが挙げられる。前記合成炭化水素ワックスとしては、例えば、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、フィッシャートロプシュワックスなどが挙げられる。前記エステルワックスとしては、例えば、モノエステルワックス、多価エステルワックスなどが挙げられる。
更には必要に応じて上述の天然ワックスを変性、水素化、精製したものを使用できる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
(測定条件)
サンプル容器:アルミニウム製サンプルパン(フタあり)
サンプル量:5mg
リファレンス:アルミニウム製サンプルパン(アルミナ10mg)
雰囲気:窒素(流量50mL/min)
温度条件
1st.昇温 開始温度:20℃,昇温速度:10℃/min,終了温度:150℃,保持時間:なし
1st.降温 降温温度:10℃/min,終了温度:20℃,保持時間:なし
2nd.昇温 昇温速度:10℃/min,終了温度:150℃
測定した結果は株式会社島津製作所製のデータ解析ソフト(TA−60、バージョン1.52)を用いて解析を行う。
前記融点は、2nd.昇温で測定された吸熱ピークのピークトップの温度を用いる。
前記着色剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミウムレッド、カドミウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記着色剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記トナー100質量部に対して、1質量部〜15質量部が好ましく、3質量部〜10質量部がより好ましい。
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、離型剤分散剤、帯電制御剤、無機微粒子、流動性向上剤、クリーニング性向上剤、磁性材料などが挙げられる。
前記トナーは、前記離型剤分散剤を含有することが好ましい。前記離型剤分散剤を含有させることで、前記結着樹脂中の前記離型剤の分散性が向上し、また、前記離型剤と前記離型剤分散剤の含有量で、容易に離型剤の分散状態を制御できる。更に、前記トナーは、前記ポリエステル樹脂を50質量%〜100質量%含有することが好ましいが、前記ポリエステル樹脂と前記離型剤との相溶性が殆ど無い場合、前記離型剤分散剤を使用しなかったときには、前記トナーを製造する際に、前記離型剤が前記トナーに入らず水系媒体へ抜けることがあり、また前記トナー表面に前記離型剤が遊離したり、前記トナー表面上の前記離型剤が多くなり他部材への汚染の原因となることがある。これらの面から、前記離型剤分散剤を使用することが好ましい。
前記樹脂(D)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、離型剤などが挙げられる。前記離型剤としては、例えば、ポリオレフィン樹脂、熱減成型ポリオレフィン樹脂などが挙げられる。これらの中でも、熱減成型ポリオレフィン樹脂が好ましい。
前記ポリオレフィン樹脂を構成するオレフィン類としては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブチレン、1−ヘキセン、1−ドデセン、1−オクタデセンなどが挙げられる。
前記ポリオレフィン樹脂としては、例えば、オレフィン類の重合体、オレフィン類の重合体の酸化物、オレフィン類の重合体の変性物、オレフィン類と共重合可能な他の単量体との共重合物などが挙げられる。
また、前記オレフィン類の重合体としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン/プロピレン共重合体、エチレン/1−ブテン共重合体、プロピレン/1−ヘキセン共重合体などが挙げられる。
前記オレフィン類の重合体の変性物としては、前記オレフィン類の重合体のマレイン酸誘導体付加物などが挙げられる。前記マレイン酸誘導体としては、例えば、無水マレイン酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノブチル、マレイン酸ジメチルなどが挙げられる。
前記オレフィン類と共重合可能な他の単量体との共重合物としては、例えば、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸アルキルエステル等の単量体とオレフィン類との共重合体などが挙げられる。前記不飽和カルボン酸としては、例えば、例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、無水マレイン酸などが挙げられる。前記不飽和カルボン酸アルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸アルキル(C1〜C18)エステル、マレイン酸アルキル(C1〜C18)エステルなどが挙げられる。
前記アクリル樹脂を構成するモノマーとしては、例えば、不飽和カルボン酸のアルキル(炭素数1〜5)エステル、ビニルエステル系モノマーなどが挙げられる。前記不飽和カルボン酸のアルキル(炭素数1〜5)エステルとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。前記ビニルエステル系モノマーとしては、例えば、酢酸ビニルなどが挙げられる。これらの中でも、(メタ)アクリル酸アルキルが好ましく、アルキル鎖の炭素数が1〜5である(メタ)アクリル酸アルキルがより好ましい。
前記アクリル樹脂を構成するモノマーとして、前記アルキル鎖の炭素数が1〜5である(メタ)アクリル酸アルキルと共に併用される芳香族ビニルモノマーとしては、例えば、スチレン系モノマーなどが挙げられる。前記スチレン系モノマーとしては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン、p−アセトキシスチレン、ビニルトルエン、エチルスチレン、フェニルスチレン、ベンジルスチレンなどが挙げられる。これらの中でも、スチレンが特に好ましい。
前記帯電制御剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体又は化合物、タングステンの単体又は化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩、サリチル酸誘導体の金属塩などが挙げられる。
前記無機微粒子は、トナー粒子に流動性、現像性、帯電性を付与するための外添剤として使用することができる。
前記無機微粒子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ペンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、前記無機微粒子のBET法による比表面積としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、20m2/g〜500m2/gが好ましい。
前記流動性向上剤は、表面処理を行って、疎水性を上げ、高湿度下においても流動特性や帯電特性の悪化を防止可能なものを意味する。
前記流動性向上剤としては、例えば、シランカップリング剤、シリル化剤、フッ化アルキル基を有するシランカップリング剤、有機チタネート系カップリング剤、アルミニウム系のカップリング剤、シリコーンオイル、変性シリコーンオイルなどが挙げられる。
前記クリーニング性向上剤は、静電潜像担持体や一次記録媒体に残留する転写後の現像剤を除去するために前記トナーに添加される。
前記クリーニング性向上剤としては、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸等の脂肪酸金属塩、ポリメチルメタクリレート微粒子、ポリスチレン微粒子などが挙げられる。
前記磁性材料としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、鉄粉、マグネタイト、フェライトなどが挙げられる。これらの中でも、色調の点で白色のものが好ましい。
前記トナーの110℃における粘度は、下記式(1)を満たし、下記式(1−2)を満たすことが好ましく、下記式(1−3)を満たすことがより好ましい。
0.4×104Pa・s≦η≦1.00×105Pa・s ・・・式(1)
0.4×104Pa・s≦η≦ 6.0×104Pa・s ・・・式(1−2)
1.0×104Pa・s≦η≦ 6.0×104Pa・s ・・・式(1−3)
まず、試料として、トナー1gを成型器でプレスしてフローテスター用ペレットを作製する。作製したペレットを高架式フローテスターCFT500型(株式会社島津製作所製)にセットする。そして、40℃から200℃まで昇温速度を3℃/分間で加熱し、試験加重30kgfで加圧しながら、穴径0.5mm、長さ10mmのダイからトナーを流出させ、そのときの110℃の粘度(Pa・s)の値を読み取る。
前記トナーの160℃における損失正接(tanδ)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、2.0以下が好ましい。
そして、その測定結果から、トナーの160℃における損失正接(tanδ)を求める。
前記トナーの製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記トナーは、少なくとも前記結着樹脂、前記着色剤、前記離型剤、及び前記離型剤分散剤を含有するトナー材料を有機溶媒中に溶解乃至分散させて得られる油相を水系媒体中に分散させて、得られた分散液から前記有機溶媒を除去することにより得られることが好ましい。
また、前記トナーは、少なくとも前記活性水素基含有化合物、前記活性水素基含有化合物と反応可能な部位を有する重合体(以下、「結着樹脂前駆体」と称することがある。)、前記結着樹脂、前記離型剤、及び前記離型剤分散剤を含有するトナー材料を溶解乃至分散させて得られる油相を水系媒体中に分散させて乳化分散液を得、前記乳化分散液中で前記結着樹脂前駆体と前記活性水素基含有化合物と反応させ、有機溶媒を除去することにより得られることが好ましい。
前記乳化分散液(乳化スラリー)100質量部に対し水を5質量部〜40質量部添加することが好ましい。
前記高速せん断式分散機を使用した場合の回転数については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1,000rpm〜30,000rpmが好ましく、5,000rpm〜20,000rpmがより好ましい。分散時間は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、バッチ方式の場合は、0.1分間〜60分間が好ましい。分散時の温度としては、0℃〜80℃(加圧下)が好ましく、10℃〜40℃がより好ましい。
前記ポリエステルプレポリマー100質量部に対する前記有機溶媒の使用量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、300質量部以下が好ましく、100質量部以下がより好ましく、25質量部〜70質量部が特に好ましい。前記有機溶媒を使用した場合は、伸長反応及び/又は架橋反応後、常圧又は減圧下にて加温して前記有機溶媒を除去することが好ましい。
伸長反応及び/又は架橋反応時間は、前記ポリエステルプレポリマーと前記活性水素基含有化合物との組合せによる反応性により選択されるが、10分間〜40時間が好ましく、30分間〜24時間がより好ましい。反応温度は、0℃〜100℃が好ましく、10℃〜50℃がより好ましい。また、必要に応じて公知の触媒を使用することもできる。具体的には、トリエチルアミンなどの3級アミンやイミダゾールなどが挙げられる。
乳化分散体が噴霧される乾燥雰囲気としては、空気、窒素、炭酸ガス、燃焼ガス等を加熱した気体、特に使用される最高沸点溶媒の沸点以上の温度に加熱された各種気流が一般に用いられる。スプレイドライアー、ベルトドライアー、ロータリーキルンなどの短時間の処理で充分に目的とする品質が得られる。
本発明の現像剤は、本発明の前記トナーを少なくとも含有し、更に必要に応じて、キャリアなどのその他の成分を含有する。
前記現像剤としては、一成分現像剤であってもよいし、二成分現像剤であってもよいが、近年の情報処理速度の向上に対応した高速プリンタ等に使用する場合には、寿命向上等の点で前記二成分現像剤が好ましい。
前記トナーを用いた前記一成分現像剤の場合、トナーの収支が行われても、トナーの粒子径の変動が少なく、現像ローラへのトナーのフィルミングや、トナーを薄層化するためのブレード等の部材へのトナーの融着がなく、現像装置の長期の使用(撹拌)においても、良好で安定した現像性及び画像が得られる。また、本発明の前記トナーを用いた前記二成分現像剤の場合、長期にわたるトナーの収支が行われても、現像剤中のトナー径の変動が少なく、現像装置における長期の撹拌においても、良好で安定した現像性が得られる。
前記キャリアとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、芯材と、該芯材を被覆する樹脂層とを有するものが好ましい。
前記芯材としては、磁性を有する粒子であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、フェライト、マグネタイト、鉄、ニッケルが好ましい。また、近年著しく進む環境面への適応性を配慮した場合、前記フェライトとしては、従来の銅−亜鉛系フェライトではなく、マンガンフェライト、マンガン−マグネシウムフェライト、マンガン−ストロンチウムフェライト、マンガン−マグネシウム−ストロンチウムフェライト、リチウム系フェライトが好ましい。
前記樹脂層の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アミノ系樹脂、ポリビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ハロゲン化オレフィン樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリ弗化ビニル樹脂、ポリ弗化ビニリデン樹脂、ポリトリフルオロエチレン樹脂、ポリヘキサフルオロプロピレン樹脂、弗化ビニリデンとアクリル単量体との共重合体、弗化ビニリデンと弗化ビニルとの共重合体、テトラフルオロエチレンと弗化ビニリデンと非弗化単量体とのターポリマー等のフルオロターポリマー、シリコーン樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明の画像形成装置は、静電潜像担持体(以下、「感光体」と称することがある。)と、静電潜像形成手段と、現像手段とを少なくとも有し、好ましくは転写手段と、定着手段とを有し、更に必要に応じて、その他の手段を有する。
本発明に関する画像形成方法は、静電潜像形成工程と、現像工程とを少なくとも含み、好ましくは転写工程と、定着工程とを含み、更に必要に応じて、その他の工程を含む。
前記画像形成方法は、前記画像形成装置により好適に行うことができ、前記静電潜像形成工程は、前記静電潜像形成手段により好適に行うことができ、前記現像工程は、前記現像手段により好適に行うことができ、前記転写工程は、前記転写手段により好適に行うことができ、前記定着工程は、前記定着手段により好適に行うことができ、前記その他の工程は、前記その他の手段により好適に行うことができる。
前記静電潜像担持体の材質、構造、大きさとしては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、その材質としては、例えば、アモルファスシリコン、セレン等の無機感光体、ポリシラン、フタロポリメチン等の有機感光体などが挙げられる。これらの中でも、長寿命性の点でアモルファスシリコンが好ましい。
前記静電潜像形成手段としては、前記静電潜像担持体上に静電潜像を形成する手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記静電潜像担持体の表面を帯電させる帯電部材と、前記静電潜像担持体の表面を像様に露光する露光部材とを少なくとも有する手段などが挙げられる。
前記静電潜像形成工程としては、前記静電潜像担持体上に静電潜像を形成する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記静電潜像担持体の表面を帯電させた後、像様に露光することにより行うことができ、前記静電潜像形成手段を用いて行うことができる。
前記帯電部材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、導電性又は半導電性のローラ、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を備えたそれ自体公知の接触帯電器、コロトロン、スコロトロン等のコロナ放電を利用した非接触帯電器などが挙げられる。
前記帯電は、例えば、前記帯電部材を用いて前記静電潜像担持体の表面に電圧を印加することにより行うことができる。
前記帯電部材として前記磁気ブラシを用いる場合、該磁気ブラシとしては、例えば、Zn−Cuフェライト等の各種フェライト粒子を帯電部材として用い、これを支持させるための非磁性の導電スリーブ、これに内包されるマグネットロールによって構成される。
前記帯電部材として前記ファーブラシを用いる場合、該ファーブラシの材質としては、例えば、カーボン、硫化銅、金属又は金属酸化物により導電処理されたファーを用い、これを金属や他の導電処理された芯金に巻き付けたり張り付けたりすることで帯電部材とすることができる。
前記帯電部材としては、前記接触式の帯電部材に限定されるものではないが、帯電部材から発生するオゾンが低減された画像形成装置が得られるので、接触式の帯電部材を用いることが好ましい。
前記露光部材としては、前記帯電部材により帯電された前記静電潜像担持体の表面に、形成すべき像様に露光を行うことができる限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、複写光学系、ロッドレンズアレイ系、レーザ光学系、液晶シャッタ光学系等の各種露光部材などが挙げられる。
前記露光部材に用いられる光源としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、蛍光灯、タングステンランプ、ハロゲンランプ、水銀灯、ナトリウム灯、発光ダイオード(LED)、半導体レーザ(LD)、エレクトロルミネッセンス(EL)等の発光物全般などが挙げられる。
また、所望の波長域の光のみを照射するために、シャープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外カットフィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フィルター、色温度変換フィルター等の各種フィルターを用いることもできる。
前記露光は、例えば、前記露光部材を用いて前記静電潜像担持体の表面を像様に露光することにより行うことができる。
なお、本発明においては、前記静電潜像担持体の裏面側から像様に露光を行う光背面方式を採用してもよい。
前記現像手段としては、前記静電潜像担持体に形成された前記静電潜像を現像して可視像を形成する、トナーを備える現像手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記現像工程としては、前記静電潜像担持体に形成された前記静電潜像を、トナーを用いて現像して可視像を形成する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記現像手段により行うことができる。
前記現像手段としては、前記トナーを摩擦攪拌させて帯電させる攪拌器と、内部に固定された磁界発生手段を有し、かつ表面に前記トナーを含む現像剤を担持して回転可能な現像剤担持体を有する現像装置が好ましい。
前記現像手段内では、例えば、前記トナーと前記キャリアとが混合攪拌され、その際の摩擦により該トナーが帯電し、回転するマグネットローラの表面に穂立ち状態で保持され、磁気ブラシが形成される。該マグネットローラは、前記静電潜像担持体近傍に配置されているため、該マグネットローラの表面に形成された前記磁気ブラシを構成する前記トナーの一部は、電気的な吸引力によって該静電潜像担持体の表面に移動する。その結果、前記静電潜像が該トナーにより現像されて該静電潜像担持体の表面に該トナーによる可視像が形成される。
前記転写手段としては、可視像を記録媒体に転写する手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写手段と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写手段とを有する態様が好ましい。
前記転写工程としては、可視像を記録媒体に転写する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、中間転写体を用い、該中間転写体上に可視像を一次転写した後、該可視像を前記記録媒体上に二次転写する態様が好ましい。
前記転写工程は、例えば、前記可視像を、転写帯電器を用いて前記感光体を帯電することにより行うことができ、前記転写手段により行うことができる。
ここで、前記記録媒体上に二次転写される画像が複数色のトナーからなるカラー画像である場合に、前記転写手段により、前記中間転写体上に各色のトナーを順次重ね合わせて当該中間転写体上に画像を形成し、前記中間転写手段により、当該中間転写体上の画像を前記記録媒体上に一括で二次転写する構成とすることができる。
なお、前記中間転写体としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の転写体の中から適宜選択することができ、例えば、転写ベルトなどが好適に挙げられる。
なお、前記記録媒体としては、代表的には普通紙であるが、現像後の未定着像を転写可能なものなら、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、OHP用のPETベース等も用いることができる。
前記定着手段としては、前記記録媒体に転写された転写像を定着させる手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、公知の加熱加圧部材が好ましい。前記加熱加圧部材としては、加熱ローラと加圧ローラとの組み合わせ、加熱ローラと加圧ローラと無端ベルトとの組合せなどが挙げられる。
前記定着工程としては、前記記録媒体に転写された可視像を定着させる工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、各色のトナーに対し前記記録媒体に転写する毎に行ってもよいし、各色のトナーに対しこれを積層した状態で一度に同時に行ってもよい。
前記定着工程は、前記定着手段により行うことができる。
前記加熱加圧部材における加熱は、通常、80℃〜200℃が好ましい。
なお、本発明においては、目的に応じて、前記定着手段と共にあるいはこれらに代えて、例えば、公知の光定着器を用いてもよい。
前記定着手段においては、定着部材、加圧部材にトナー等が付着、堆積すると、定着性能の低下、更なるトナー付着の累積等が発生し、画質の悪化をもたらす原因となる。両面印刷する際には、定着部材へのオフセットのみならず、定着後画像こすれによる定着部材の汚染も発生する。定着部材と加圧部材とは接しておりかつ加圧部材側の温度が通常低いため、加圧部材側でクリーニングすると、クリーニングが効率的である。
前記その他の手段としては、例えば、クリーニング手段、除電手段、リサイクル手段、制御手段などが挙げられる。
前記その他の工程としては、例えば、クリーニング工程、除電工程、リサイクル工程、制御工程などが挙げられる。
前記クリーニング手段としては、前記感光体上に残留する前記トナーを除去できる手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、磁気ブラシクリーナ、静電ブラシクリーナ、磁気ローラクリーナ、ブレードクリーナ、ブラシクリーナ、ウエブクリーナなどが挙げられる。
前記クリーニング工程としては、前記感光体上に残留する前記トナーを除去できる工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記クリーニング手段により行うことができる。
前記除電手段としては、前記感光体に対し除電バイアスを印加して除電する手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、除電ランプなどが挙げられる。
前記除電工程としては、前記感光体に対し除電バイアスを印加して除電する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記除電手段により行うことができる。
前記リサイクル手段としては、前記クリーニング工程により除去した前記トナーを前記現像装置にリサイクルさせる手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、公知の搬送手段などが挙げられる。
前記リサイクル工程としては、前記クリーニング工程により除去した前記トナーを前記現像装置にリサイクルさせる工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記リサイクル手段により行うことができる。
前記制御手段としては、前記各手段の動きを制御できる手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シークエンサー、コンピュータ等の機器などが挙げられる。
前記制御工程としては、前記各工程の動きを制御できる工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記制御手段により行うことができる。
図1に示す画像形成装置100Aは、静電潜像担持体10と、前記帯電手段としての帯電ローラ20と、前記露光手段としての露光装置30と、前記現像手段としての現像器40と、中間転写体50と、クリーニングブレードを有する前記クリーニング手段としてのクリーニング装置60と、前記除電手段としての除電ランプ70とを備える。
複写装置本体150には、無端ベルト状の中間転写体50が中央部に設けられている。そして、中間転写体50は、支持ローラ14、15及び16に張架され、図2中、時計回りに回転可能とされている。支持ローラ15の近傍には、中間転写体50上の残留トナーを除去するための中間転写体クリーニング装置17が配置されている。支持ローラ14と支持ローラ15とにより張架された中間転写体50には、その搬送方向に沿って、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4つの画像形成手段18が対向して並置されたタンデム型現像器120が配置されている。タンデム型現像器120の近傍には、前記露光部材である露光装置21が配置されている。中間転写体50における、タンデム型現像器120が配置された側とは反対側には、二次転写装置22が配置されている。二次転写装置22においては、無端ベルトである二次転写ベルト24が一対のローラ23に張架されており、二次転写ベルト24上を搬送される転写紙と中間転写体50とは互いに接触可能である。二次転写装置22の近傍には前記定着手段である定着装置25が配置されている。定着装置25は、無端ベルトである定着ベルト26と、これに押圧されて配置された加圧ローラ27とを備えている。
なお、タンデム画像形成装置においては、二次転写装置22及び定着装置25の近傍に、転写紙の両面に画像形成を行うために該転写紙を反転させるためのシート反転装置28が配置されている。
トナーの粘度の測定は、以下の条件で行った。
まず、試料として、トナー1gを成型器でプレスしてフローテスター用ペレットを作製した。作製したペレットを高架式フローテスターCFT500型(株式会社島津製作所製)にセットした。そして、40℃から200℃まで昇温速度を3℃/分間で加熱し、試験加重30kgfで加圧しながら、穴径0.5mm、長さ10mmのダイからトナーを流出させ、そのときの110℃の粘度(Pa・s)の値を読み取った。
離型剤の絶対粘度は、B型粘度計で測定される絶対粘度に相当する。
具体的な測定法は、次のようにして測定を行った。
離型剤60gを100mLのスクリューバイアル瓶に入れ加熱し、アルミブロック恒温槽を用いて110℃で恒温にし保温し完全に溶解させた。粘度計はブルックフィールド社製DV−E粘度計を用い、ローターはトルクレンジの最も低いLVの#1を用いた。
ローターを溶融した離型剤に漬け2分間放置してローター表面に一旦析出した離型剤が完全に溶融しているのを確認したうえで、100rpmで回転させ1分間放置後の値を測定値とした。
離型剤のオンセット温度及び融点は、DSCで測定した。株式会社島津製作所製TA−60WS、及びDSC−60を用い、次に示す測定条件で測定した。
(測定条件)
サンプル容器:アルミニウム製サンプルパン(フタあり)
サンプル量:5mg
リファレンス:アルミニウム製サンプルパン(アルミナ10mg)
雰囲気:窒素(流量50mL/min)
温度条件
1st.昇温 開始温度:20℃,昇温速度:10℃/min,終了温度:150℃,保持時間:なし
1st.降温 降温温度:10℃/min,終了温度:20℃,保持時間:なし
2nd.昇温 昇温速度:10℃/min,終了温度:150℃
測定した結果は株式会社島津製作所製のデータ解析ソフト(TA−60、バージョン1.52)を用いて解析を行った。
融点は、2nd.昇温で測定された吸熱ピークのピークトップの温度を用いた。
トナーの動的粘弾特性値(貯蔵弾性率G’、損失弾性率G”)は、動的粘弾性測定装置(ARES(TAインスツルメント社製))を用いて測定した。周波数1Hz条件下で測定した。約100mgの試料を、直径8mm、厚み1mm〜2mmのペレットに成型し、直径8mmのパラレルプレートに固定した後、40℃で安定させ、周波数1Hz(6.28rad/s)、歪み量0.1%(歪み量制御モード)にて200℃まで昇温速度2.0℃/分間で昇温させて測定した。
そして、トナーの160℃における損失正接(tanδ)を求めた。
<結着樹脂A1の合成>
1Lのオートクレーブ中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物229部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物46部、イソフタル酸148部、アジピン酸46部、及びジブチルチンオキサイド0.2部を投入し、240℃3気圧にて8時間反応させた後、解圧した。次いで、得られた反応生成物を500部取り出し、1Lのガラスフラスコに入れ、1kPa以下の減圧下にて230℃で2時間反応させた後、反応容器中に無水トリメリット酸15部を添加し、常圧下、180℃にて1時間反応させて、[結着樹脂A1]を得た。
得られた[結着樹脂A1]は、数平均分子量(Mn)が2,300、重量平均分子量(Mw)が8,000、ガラス転移温度(Tg)が48℃、酸価が18mgKOH/gであった。
<結着樹脂A2の合成>
1Lのオートクレーブ中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物229部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物46部、イソフタル酸178部、アジピン酸52部、及びジブチルチンオキサイド0.2部を投入し、240℃3気圧にて8時間反応させた後、解圧した。次いで、得られた反応生成物を500部取り出し、1Lのガラスフラスコに入れ、1kPa以下の減圧下にて230℃で2時間反応させた後、反応容器中に無水トリメリット酸15部を添加し、常圧下、180℃にて1時間反応させて、[結着樹脂A2]を得た。
得られた[結着樹脂A2]は、数平均分子量(Mn)が5,300、重量平均分子量(Mw)が20,000、ガラス転移温度(Tg)が48℃、酸価が17mgKOH/gであった。
<マスターバッチAの調製>
水600部、着色剤としてのカーボンブラック(「Printex35」;デグサ社製、DBP吸油量=42mL/100g、pH=9.5)400部、及び前記結着樹脂A2 600部を、ヘンシェルミキサー(日本コークス工業株式会社製)を用いて混合した。得られた混合物を二本ロールで150℃にて30分間混練した後、圧延冷却し、パルペライザー(ホソカワミクロン株式会社製)で粉砕して、[マスターバッチA]を調製した。
<マスターバッチBの調製>
水420部、着色剤としてのPigment Yellow 74(「SunFast Yellow 7413−A」、山陽色素株式会社製)400部、及び前記結着樹脂A1 600部を、ヘンシェルミキサー(日本コークス工業株式会社製)を用いて混合した。得られた混合物を二本ロールで150℃にて30分間混練した後、圧延冷却し、パルペライザー(ホソカワミクロン株式会社製)で粉砕して、[マスターバッチB]を調製した。
<離型剤分散剤の合成>
温度計及び攪拌機の付いたオートクレーブ反応槽中に、キシレン600部、低分子量ポリエチレン(三洋化成工業株式会社製、サン離型剤LEL−400;軟化点128℃)300部を入れ充分溶解し、窒素置換後、スチレン2,310部、アクリロニトリル270部、アクリル酸ブチル150部、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサヒドロテレフタレート78部、及びキシレン455部の混合溶液を175℃で3時間かけて滴下して重合し、更にこの温度で30分間保持した。次いで脱溶剤を行い、[離型剤分散剤]を得た。
<結着樹脂B1を形成し得るプレポリマー1の合成>
冷却管、撹拌機及び窒索導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物682部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物81部、テレフタル酸283部、無水トリメリット酸22部、及びジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧下230℃で7時間反応し、更に10mmHg〜15mmHgの減圧で5時間反応し、[中間体ポリエステル1]を得た。
得られた[中間体ポリエステル1]は、数平均分子量が2,200、重量平均分子量が9,700、ピーク分子量が3,000、Tgが54℃、酸価が0.5mgKOH/g、水酸基価が52mgKOH/gであった。
得られた[プレポリマー1]は、重量平均分子量が36,500、遊離イソシアネート%が1.53%、固形分が49.1%であった。
<プレポリマー2の合成>
冷却管、撹拌機及び窒索導入管の付いた反応容器中に、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、アジピン酸、及び無水トリメリット酸を、水酸基とカルボキシル基とのモル比であるOH/COOHを1.5とし、ジオール成分の構成が3−メチル−1,5−ペンタンジオールを100mol%、ジカルボン酸成分の構成がアジピン酸を100mol%、全モノマー中における無水トリメリット酸の量が1mol%となる様に、チタンテトライソプロポキシド(1,000ppm対樹脂成分)とともに投入した。その後、4時間程度で200℃まで昇温し、次いで、2時間かけて230℃に昇温し、流出水がなくなるまで反応を行った。その後更に、10mmHg〜15mmHgの減圧で5時間反応し[中間体ポリエステル2]を得た。
<結晶性樹脂C1の合成>
ドデカン2酸600部、1,10−ドデカンジオール454部、及びジブチルスズオキシド0.43部を、窒素雰囲気下で、180℃で6時間撹拌した。その後減圧下で20分間撹拌し、重量平均分子量(Mw)が4,900、数平均分子量(Mn)が2,300の[結晶性樹脂C1]を得た。
<結晶性樹脂分散液C1の調製>
容器中に[結晶性樹脂C1]150部、及び酢酸エチル850部を仕込み、ビーズミルを用いて、最終的に株式会社堀場製作所製のレーザ回折/散乱式粒子径分布測定装置を用いて10μm以上の粒子が全体の20%程度になるまで[結晶性樹脂C1]を微分散させ、[結晶性樹脂分散液C1]を得た。
<有機樹脂微粒子分散液の調製>
撹拌棒及び温度計をセットした反応容器中に、水683部、メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩(「エレミノールRS−30」;三洋化成工業株式会社製)20部、スチレン78部、メタクリル酸78部、アクリル酸ブチル120部、及び過硫酸アンモニウム1部を仕込み、400回転/分間で15分間撹拌し、白色の乳濁液を得た。該乳濁液を加熱して、系内温度75℃まで昇温して5時間反応させた。次いで、1%過硫酸アンモニウム水溶液30部を添加し、75℃にて5時間熟成して、ビニル樹脂粒子(スチレン−メタクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の水性分散液(有機樹脂微粒子分散液)を調製した。
得られた[有機樹脂微粒子分散液]に含まれる有機樹脂微粒子の体積平均粒子径(Dv)を、粒度分布測定装置(「nanotrac UPA−150EX」;日機装株式会社製)により測定したところ、55nmであった。
また、[有機樹脂微粒子分散液]の一部を乾燥して樹脂分を単離し、該樹脂分のガラス転移温度(Tg)を測定したところ、48℃であり、重量平均分子量(Mw)を測定したところ450,000であった。
<ケチミン(活性水素基含有化合物)の合成>
撹拌棒及び温度計をセットした反応容器中に、イソホロンジアミン170部及びメチルエチルケトン75部を仕込み、50℃にて5時間反応を行い、ケチミン化合物(活性水素基含有化合物)を合成した。
得られた[ケチミン化合物(活性水素基含有化合物)]のアミン価は418mgKOH/gであった。
<離型剤分散液の調製>
離型剤分散液の調製に用いた離型剤について表1に記載した。
離型剤W4は市販のライスワックス(TOWAX−3F3、東亜化成株式会社製)を75℃のエタノールに懸濁させたのち、不溶分をろ過するという洗浄を繰り返して得た。
離型剤W2〜離型剤W7についても同様に分散させ、[離型剤分散液W2]〜[離型剤分散液W7]を得た。
<油相の調製>
[離型剤分散液W1]2,493部、[マスターバッチA]500部、及び酢酸エチル1,012部を仕込み、1時間混合して原料溶解液を得た。
得られた原料溶解液1,324部を反応容器に移し、ビーズミル(「ウルトラビスコミル」;アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/時間、ディスク周速度6m/秒間、及び直径0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填した条件で3パスして、前記カーボンブラック及び前記離型剤W1の分散を行った。
次いで、得られた分散液に[結着樹脂A1]の65%酢酸エチル溶液1,324部を添加した。上記同様の条件のビーズミルで1パスし、分散させ、[有機溶剤相(油相)]を調製した。
得られた[有機溶剤相]の固形分濃度(測定条件:130℃で30分間の加熱乾燥による)は、50%であった。
反応容器中に、[有機溶剤相]749部、[プレポリマー1]140部、及び[ケチミン化合物]2.9部、及び第3級アミン化合物(U−CAT660M、三洋化成工業株式会社製)0.4部を仕込み、TK式ホモミキサー(プライミクス株式会社製)を用いて7.5m/秒間にて1分間混合して[トナー材料液]を調製した。
水990部、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5%水溶液(「エレミノールMON−7」;三洋化成工業株式会社製)37部、及び[有機樹脂微粒子分散液]15部、及び酢酸エチル90部を、混合撹拌し、乳白色の液体である[水系媒体相]を得た。
−乳化乃至分散−
[水系媒体相]1,200部に[トナー材料液]1,800部を添加し、TK式ホモミキサー(プライミクス株式会社製)で、周速15m/秒間にて20分間混合し、水中油滴型分散液[乳化スラリー]を調製した。
攪拌機及び温度計をセットした反応容器中に、粒径制御後の[乳化スラリー]を仕込み、30℃にて8時間脱溶剤した後、55℃にて12時間熟成を行い、[分散スラリー]を得た。
[分散スラリー]100部を減圧濾過した後、得られた濾過ケーキにイオン交換水100部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数10.0m/秒間にて10分間)した後濾過した。得られた濾過ケーキにイオン交換水100部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数10.0m/秒間にて10分間)した後減圧濾過した。得られた濾過ケーキに10%水酸化ナトリウム水溶液100部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数10.0m/秒間にて10分間)した後濾過した。得られた濾過ケーキにイオン交換水300部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数10.0m/秒間にて10分間)した後濾過する操作を2回行った。得られた濾過ケーキにイオン交換水300部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数10.0m/秒間にて10分間)した後、10%塩酸溶液にてpH4に調整後1時間撹拌し濾過を行った。得られた濾過ケーキにイオン交換水300部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数10.0m/秒間にて10分間)した後濾過する操作を2回行い、最終濾過ケーキを得た。
得られた濾過ケーキを循風乾燥機にて45℃で48時間乾燥し、目開き75μmのメッシュで篩い、[トナー母体粒子]を得た。仕込みから計算されるトナー中の離型剤量は、4.5部であった。
得られた[トナー母体粒子]100部に対し、外添剤としての疎水性シリカ(H2000/4、クラリアント社製)1.5部と、疎水化酸化チタン(JMT−150IB、テイカ株式会社製)0.5部とを加え、ヘンシェルミキサー(日本コークス工業株式会社製)を用いて混合処理し、目開き35μmのメッシュで篩い、トナーを製造した。トナーの粒径、フローテスターで測定された粘度を表2に示した。
得られたトナーについて以下の方法により現像剤を作製し、以下の評価を行った。結果を表2に示した。
トルエン100質量部に、シリコーン樹脂(SR2411、東レ・ダウコーニングシリコーン社製)100質量部、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン(SR2411、信越化学工業株式会社製)5質量部、及びカーボンブラック10質量部を添加し、ホモミキサーで20分間分散させて、コート層形成液を調製した。
該コート層形成液を、流動床型コーティング装置を用い、粒径50μmの球状マグネタイト1,000質量部の表面にコーティングして磁性キャリアを作製した。
ターブラーを用いて、トナー5部と磁性キャリア95部とを混合し、現像剤を作製した。
<<コールドオフセット温度>>
タイプ6200紙(株式会社リコー製)のA4用紙に、上記の現像剤を用いて0.85±0.01mg/cm2のトナー付着量で3cm×10cmの未定着ベタ画像を上端から2cmで左右方向の中央部にカスケード現像により作成した。株式会社リコー製フルカラー複合機Imagio NeoC600Proの定着部を改造し、温度及び線速を調整可能にした定着装置を用いて、未定着画像を115℃から5℃刻みで定着評価した。定着画像を観察し、オフセットが発生していない最低温度をもってコールドオフセット温度とした。
なお、定着下限温度の評価条件は、紙送りの線速度を150mm/秒間、面圧を1.2kgf/cm2、ニップ幅を3mmとした。
記録媒体の定着ベルトからの剥離に必要な力(即ち、分離抵抗力)を、図4に示す記録媒体の押し付け力を測定する測定装置(以下測定コア部)を用いて測定し、得られた結果に基づいて、分離性を評価した。
図4において、記録媒体Sは、測定爪528に押し付けられる形で搬送された。この時の押し付け力を測定爪528他端に支点529を介して設けたロードセル527により読み取った。測定爪528は、図4に示すように、定着ローラ525及び加圧ローラ526の間のニップ部530直後、定着ローラ525側に設けられる。
なお、測定コア部は治具により測定爪528が適切な位置になるよう、Imagio NeoC600Proの定着部に固定した。
ロードセル527により読み取られた値が、記録媒体Sを定着ローラ525から剥離するのに必要な力(分離抵抗力)であり、分離抵抗力が小さいほうが分離性が好ましい状態である。
本評価では、タイプ6200紙(株式会社リコー製)のA4用紙に、上記の現像剤を用いて0.85±0.01mg/cm2のトナー付着量で3mmの未定着ベタ画像を上端から2cmで左右方向の中央部にカスケード現像により作成し、それを上記の装置を用いて定着温度160℃で定着させるときに発生する分離抵抗力を測定した。
〔評価基準〕
◎:0gf以上200gf以下
○:200gf超300gf以下
△:300gf超400gf以下
×:400gf超
分離抵抗力が200gf以下であれば余白が3mm以上あれば分離可能であり、200gf超300gf以下であれば余白が5mm以上あれば分離可能であり、300gf超400gf以下であれば余白が10mm以上あれば分離可能であり、400gf超は分離不可能で紙詰まりを起こす。
トナーを10gずつ計量し、20mLのガラス容器に入れ、150回ガラス瓶をタッピングした後、温度55℃の恒温槽に12時間放置した後、針入度計で針入度を測定した。
〔評価基準〕
○:20mm以上
△:15mm以上、20mm未満
×:15mm未満
実施例1において、[プレポリマー1]140部を180部に変更し、[離型剤分散液W1]を[離型剤分散液W4]に代えた以外は、実施例1と同様にして、トナーを得た。
実施例1と同様の評価を行った。結果を表2に示す。
実施例2おいて、[離型剤分散液W1]を[離型剤分散液W3]に代えた以外は、実施例2と同様にして、トナーを得た。
実施例1と同様の評価を行った。結果を表2に示す。
実施例1において、「マスターバッチA」の代わりに「マスターバッチB」を用い、[離型剤分散液W1]を[離型剤分散液W2]に代えた以外は、実施例1と同様にして、トナーを得た。
実施例1と同様の評価を行った。結果を表2に示す。
実施例1において、[離型剤分散液W1]を[離型剤分散液W4]に代えた以外は、実施例1と同様にして、トナーを得た。
実施例1と同様の評価を行った。結果を表2に示す。
実施例1に油相の調製において、[結着樹脂A1]を[結着樹脂A2]に代えた以外は、実施例1と同様にして、トナーを得た。
実施例1と同様の評価を行った。結果を表2に示す。
実施例1の[トナー材料液]の調製において、[結晶性樹脂分散液C1]を250部加えたこと以外は、実施例1と同様にして、トナーを得た。
実施例1と同様の評価を行った。結果を表2に示す。
実施例6において、[プレポリマー1]140部を180部に変更し、[離型剤分散液W1]を[離型剤分散液W4]に代えた以外は、実施例6と同様にして、トナーを得た。
実施例1と同様の評価を行った。結果を表2に示す。
実施例8において、[離型剤分散液W4]を[離型剤分散液W1]に代えた以外は、実施例8と同様にして、トナーを得た。
実施例1と同様の評価を行った。結果を表2に示す。
実施例7において、[離型剤分散液W1]を[離型剤分散液W2]に代えた以外は、実施例7と同様にして、トナーを得た。
実施例1と同様の評価を行った。結果を表2に示す。
実施例5の[トナー材料液]の調製において、[プレポリマー1]140部を120部に変更した以外は、実施例5と同様にして、トナーを得た。
実施例1と同様の評価を行った。結果を表2に示す。
実施例4において、[離型剤分散液W2]を[離型剤分散液W3]に代えた以外は、実施例4と同様にして、トナーを得た。
実施例1と同様の評価を行った。結果を表2に示す。
実施例4において、[離型剤分散液W2]を[離型剤分散液W1]に代えた以外は、実施例4と同様にして、トナーを得た。
実施例1と同様の評価を行った。結果を表2に示す。
実施例2において、[離型剤分散液W1]を[離型剤分散液W5]に代えた以外は、実施例2と同様にして、トナーを得た。
実施例1と同様の評価を行った。結果を表2に示す。
実施例1において、[離型剤分散液W1]を[離型剤分散液W6]に代えた以外は、実施例1と同様にして、トナーを得た。
実施例1と同様の評価を行った。結果を表2に示す。
実施例1において、[プレポリマー1]を[プレポリマー2]に代えた以外は、実施例1と同様にして、トナーを得た。
実施例1と同様の評価を行った。結果を表2に示す。
実施例1において、[プレポリマー1]を[プレポリマー2]に代え、[離型剤分散液W1]を[離型剤分散液W2]に代えた以外は、実施例1と同様にして、トナーを得た。
実施例1と同様の評価を行った。結果を表2に示す。
実施例2において、[離型剤分散液W4]を[離型剤分散液W7]に代えた以外は、実施例2と同様にして、トナーを得た。
実施例1と同様の評価を行った。結果を表2に示す。
実施例8において、[プレポリマー1]180部を200部に変更した以外は、実施例8と同様にして、トナーを得た。
実施例1と同様の評価を行った。結果を表2に示す。
実施例4において、[離型剤分散液W2]を[離型剤分散液W7]に代えた以外は、実施例4と同様にして、トナーを得た。
実施例1と同様の評価を行った。結果を表2に示す。
<1> 少なくとも結着樹脂、離型剤、及び着色剤を含有するトナーであって、
前記トナーの110℃における粘度(η)が、下記式(1)を満たし、
前記離型剤の110℃における絶対粘度(μ)が、下記式(2)を満たすことを特徴とするトナーである。
0.4×104Pa・s≦η≦1.00×105Pa・s ・・・式(1)
18mPa・s≦μ≦25mPa・s ・・・式(2)
<2> トナーの110℃における粘度(η)が、下記式(1−2)を満たす前記<1>に記載のトナーである。
0.4×104Pa・s≦η≦6.0×104Pa・s ・・・式(1−2)
<3> トナーの110℃における粘度(η)が、下記式(1−3)を満たす前記<1>から<2>のいずれかに記載のトナーである。
1.0×104Pa・s≦η≦6.0×104Pa・s ・・・式(1−3)
<4> トナーの160℃における損失正接(tanδ)が、2.0以下である前記<1>から<3>のいずれかに記載のトナーである。
<5> 離型剤の110℃における絶対粘度(μ)が、下記式(2−2)を満たす前記<1>から<4>のいずれかに記載のトナーである。
18mPa・s≦μ≦23mPa・s ・・・式(2−2)
<6> 離型剤の110℃における絶対粘度(μ)が、下記式(2−3)を満たす前記<1>から<5>のいずれかに記載のトナーである。
20mPa・s≦μ≦23mPa・s ・・・式(2−3)
<7> 離型剤の示差走査熱量分析(DSC)において最も低温側の吸熱ピークのオンセット温度(Wo)が、50℃以上である前記<1>から<6>のいずれかに記載のトナーである。
<8> 前記<1>から<7>のいずれかに記載のトナーを含有することを特徴とする現像剤である。
<9> 静電潜像担持体と、
前記静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
前記静電潜像担持体に形成された前記静電潜像を現像して可視像を形成する、トナーを備える現像手段とを有し、
前記トナーが、前記<1>から<7>のいずれかに記載のトナーであることを特徴とする画像形成装置である。
<10> 更に、可視像を記録媒体に転写する転写手段と、
前記記録媒体に転写された転写像を定着させる定着手段とを有し、
前記定着手段が、前記記録媒体上の未定着トナーに接触してトナーを加熱しながら回転する定着部材と、前記定着部材に圧接して回転する加圧部材と、前記加圧部材の表面をクリーニングするクリーニング部材とを有する前記<9>に記載の画像形成装置である。
25 定着装置
40 現像器
50 中間転写体
61 現像装置
100A 画像形成装置
Claims (10)
- 少なくとも結着樹脂、離型剤、及び着色剤を含有するトナーであって、
前記トナーの110℃における粘度(η)が、下記式(1)を満たし、
前記離型剤の110℃における絶対粘度(μ)が、下記式(2)を満たすことを特徴とするトナー。
0.4×104Pa・s≦η≦1.00×105Pa・s ・・・式(1)
18mPa・s≦μ≦25mPa・s ・・・式(2) - トナーの110℃における粘度(η)が、下記式(1−2)を満たす請求項1に記載のトナー。
0.4×104Pa・s≦η≦6.0×104Pa・s ・・・式(1−2) - トナーの110℃における粘度(η)が、下記式(1−3)を満たす請求項1から2のいずれかに記載のトナー。
1.0×104Pa・s≦η≦6.0×104Pa・s ・・・式(1−3) - トナーの160℃における損失正接(tanδ)が、2.0以下である請求項1から3のいずれかに記載のトナー。
- 離型剤の110℃における絶対粘度(μ)が、下記式(2−2)を満たす請求項1から4のいずれかに記載のトナー。
18mPa・s≦μ≦23mPa・s ・・・式(2−2) - 離型剤の110℃における絶対粘度(μ)が、下記式(2−3)を満たす請求項1から5のいずれかに記載のトナー。
20mPa・s≦μ≦23mPa・s ・・・式(2−3) - 離型剤の示差走査熱量分析(DSC)において最も低温側の吸熱ピークのオンセット温度(Wo)が、50℃以上である請求項1から6のいずれかに記載のトナー。
- 請求項1から7のいずれかに記載のトナーを含有することを特徴とする現像剤。
- 静電潜像担持体と、
前記静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
前記静電潜像担持体に形成された前記静電潜像を現像して可視像を形成する、トナーを備える現像手段とを有し、
前記トナーが、請求項1から7のいずれかに記載のトナーであることを特徴とする画像形成装置。 - 更に、可視像を記録媒体に転写する転写手段と、
前記記録媒体に転写された転写像を定着させる定着手段とを有し、
前記定着手段が、前記記録媒体上の未定着トナーに接触してトナーを加熱しながら回転する定着部材と、前記定着部材に圧接して回転する加圧部材と、前記加圧部材の表面をクリーニングするクリーニング部材とを有する請求項9に記載の画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013051451A JP2014178422A (ja) | 2013-03-14 | 2013-03-14 | トナー、現像剤、及び画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013051451A JP2014178422A (ja) | 2013-03-14 | 2013-03-14 | トナー、現像剤、及び画像形成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014178422A true JP2014178422A (ja) | 2014-09-25 |
Family
ID=51698447
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013051451A Pending JP2014178422A (ja) | 2013-03-14 | 2013-03-14 | トナー、現像剤、及び画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2014178422A (ja) |
Citations (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09179335A (ja) * | 1995-12-22 | 1997-07-11 | Tomoegawa Paper Co Ltd | 電子写真用トナー |
JP2001075305A (ja) * | 1999-06-30 | 2001-03-23 | Canon Inc | トナー、二成分系現像剤、加熱定着方法、画像形成方法及び装置ユニット |
JP2002082473A (ja) * | 2000-09-08 | 2002-03-22 | Fuji Xerox Co Ltd | 静電荷像現像用トナー及びその製造方法、静電荷像現像剤、画像形成方法、並びに画像形成装置 |
JP2005181848A (ja) * | 2003-12-22 | 2005-07-07 | Sharp Corp | 現像剤、トナーおよびキャリア |
JP2009237098A (ja) * | 2008-03-26 | 2009-10-15 | Fuji Xerox Co Ltd | 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 |
JP2011141514A (ja) * | 2009-12-10 | 2011-07-21 | Ricoh Co Ltd | トナー、現像剤、トナー入り容器、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 |
JP2012008510A (ja) * | 2009-08-05 | 2012-01-12 | Ricoh Co Ltd | トナー、プロセスカートリッジ及び画像形成方法、並びにトナーの製造方法 |
JP2012078649A (ja) * | 2010-10-04 | 2012-04-19 | Canon Inc | トナー |
JP2012098697A (ja) * | 2010-10-04 | 2012-05-24 | Ricoh Co Ltd | トナー及び現像剤 |
JP2012108475A (ja) * | 2010-10-22 | 2012-06-07 | Ricoh Co Ltd | トナー |
-
2013
- 2013-03-14 JP JP2013051451A patent/JP2014178422A/ja active Pending
Patent Citations (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09179335A (ja) * | 1995-12-22 | 1997-07-11 | Tomoegawa Paper Co Ltd | 電子写真用トナー |
JP2001075305A (ja) * | 1999-06-30 | 2001-03-23 | Canon Inc | トナー、二成分系現像剤、加熱定着方法、画像形成方法及び装置ユニット |
JP2002082473A (ja) * | 2000-09-08 | 2002-03-22 | Fuji Xerox Co Ltd | 静電荷像現像用トナー及びその製造方法、静電荷像現像剤、画像形成方法、並びに画像形成装置 |
JP2005181848A (ja) * | 2003-12-22 | 2005-07-07 | Sharp Corp | 現像剤、トナーおよびキャリア |
JP2009237098A (ja) * | 2008-03-26 | 2009-10-15 | Fuji Xerox Co Ltd | 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 |
JP2012008510A (ja) * | 2009-08-05 | 2012-01-12 | Ricoh Co Ltd | トナー、プロセスカートリッジ及び画像形成方法、並びにトナーの製造方法 |
JP2011141514A (ja) * | 2009-12-10 | 2011-07-21 | Ricoh Co Ltd | トナー、現像剤、トナー入り容器、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 |
JP2012078649A (ja) * | 2010-10-04 | 2012-04-19 | Canon Inc | トナー |
JP2012098697A (ja) * | 2010-10-04 | 2012-05-24 | Ricoh Co Ltd | トナー及び現像剤 |
JP2012108475A (ja) * | 2010-10-22 | 2012-06-07 | Ricoh Co Ltd | トナー |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6236797B2 (ja) | トナーの製造方法、現像剤の製造方法、及び画像形成方法 | |
JP6497136B2 (ja) | トナー、現像剤、及び画像形成装置 | |
US9034550B2 (en) | Toner, developer, image forming apparatus, and image forming method | |
JP2012118499A (ja) | トナー及びその製造方法、並びに現像剤及び画像形成方法 | |
JP2015079240A (ja) | 画像形成用トナー、現像剤及び画像形成装置 | |
KR101878086B1 (ko) | 토너, 현상제, 및 화상 형성 장치 | |
JP6273726B2 (ja) | トナー、現像剤、及び画像形成装置 | |
JP2015072456A (ja) | トナー、該トナーを用いた現像剤、画像形成装置及びトナーの製造方法 | |
JP6167557B2 (ja) | トナーの製造方法 | |
JP2019139226A (ja) | 定着方法、画像形成方法及び画像形成装置 | |
JP2012128405A (ja) | トナー、並びに現像剤、画像形成装置、及び画像形成方法 | |
JP6642005B2 (ja) | トナー、現像剤、及び画像形成装置 | |
JP2014178420A (ja) | トナー | |
JP2014178421A (ja) | トナー | |
JP2019152856A (ja) | 画像形成装置、及び画像形成方法 | |
JP6451060B2 (ja) | トナー入り容器、及び画像形成装置 | |
JP6217368B2 (ja) | トナー、現像剤、及び画像形成装置 | |
JP2019133066A (ja) | トナー、現像剤および画像形成装置 | |
JP6323095B2 (ja) | トナー、現像剤、及び画像形成装置 | |
JP6318714B2 (ja) | トナー、現像剤、及び画像形成装置 | |
JP6331599B2 (ja) | 電子写真用トナー | |
JP2013160809A (ja) | トナー、現像剤、及び画像形成装置 | |
JP7375390B2 (ja) | トナー、現像剤及び画像形成装置 | |
JP2015166766A (ja) | トナー | |
JP2014178422A (ja) | トナー、現像剤、及び画像形成装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20160212 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20161019 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20161115 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20170116 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20170221 |