JP2012078649A - トナー - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 結着樹脂、着色剤、炭化水素ワックスを含有するトナー粒子を有するトナーであって、該トナーの平均円形度が0.960以上、1.000以下であり、該炭化水素ワックスを加熱脱着装置で200℃で10分加熱し、脱着させた成分のGC/MS分析において、ヘキサデカンのピーク検出時間以降に検出される揮発成分量が、ヘキサデカン換算で1100ppm以下であり、該トナーは、温度110℃における溶融粘度が1.5×104以下(Pa・s)であり、空隙率が0.50以下であることを特徴とするトナー。
【選択図】 なし
Description
2.0≦XSt−Xα≦12.0
0.5≦Xα−Xβ≦9.0
であることが好ましい。上記条件を満たすトナーは、長期放置安定性が良好なトナーとなる。カルボキシル基含有スチレン系樹脂(極性樹脂α)とポリエステル樹脂(極性樹脂β)の水に対する界面張力の序列を本発明のような関係に制御することにより各樹脂のトナー粒子中での分布を最適化することができると考えている。その際、結着樹脂としては、スチレンアクリル系樹脂が用いられることが好ましい。
あるいは一般式(I)の化合物の水添物、また、下記一般式(2)で示されるジオール、
黒色着色剤としては、カーボンブラック、磁性体、以下に示すイエロー/マゼンタ/シアン着色剤を用い各色に調色されたものが利用される。特に染料やカーボンブラックは、重合阻害性を有しているものが多いので使用の際に注意を要する。
(使用する装置)
加熱脱着装置:メーカー:パーキンエルマー社製、TurboMatrixATD
GC/MS:メーカー:サーモフィッシャーサイエンティフィック社製、TRACE DSQ
チューブ温度:200℃
トランスファー温度:300℃
バルブ温度:300℃
カラム圧力:150kPa
入口スプリット:25ml/min
出口スプリット:10ml/min
2次吸着管材質:TenaxTA
保持時間:10 min
脱着時2次吸着管温度:−30℃
2次吸着管脱着温度:300℃
カラム:ウルトラアロイ(金属製カラム)UT−5 (内径0.25mm, 液相0.25μm, 長さ30m)
カラム昇温条件:60℃(3min),350℃(20.0℃/min),350℃(10min)
なお、加熱脱着装置のトランスファーラインとGCカラムは直結させ、GC注入口は使用しない
あらかじめ10mg のTenaxTA吸着剤をガラスウールで挟んだ加熱脱着装置用のガラスチューブを作製し、不活性雰囲気ガスを流した状態下で、300℃−3hコンディショニングを行ったものを用意する。その後、重水素化ヘキサデカン(ヘキサデカンD34)100ppmのメタノール溶液5uLをTenaxTAに吸着させ、内部標準入りガラスチューブとする。
秤量したワックス約1mgをあらかじめ300℃で焼き出ししたアルミホイルに包み、(内部標準入りガラスチューブの作製)で準備した、専用チューブに入れる。このサンプルを加熱脱着装置用のテフロン(登録商標)キャップでフタをし、装置へセットする。このサンプルを上記条件で測定し、内部標準ピークおよび、重水素化ヘキサデカン以降のピークの全ピーク面積を算出する。
上記操作で得られたピークのうち、(内部標準である重水素化ヘキサデカンのピークを除いた)ヘキサデカンのリテンションタイム以降のピークをすべて積分し、全ピークの合計値を算出する。この際、ピークとは異なるノイズピークを積分値に加えないようにする。
式1・・・ワックスの揮発性分濃度(mg/kg)=(A1/B1×0.0005*1×0.77*2)/C1×1000000
*1・・・メタノール溶液5μL中の重水素化ヘキサデカンの体積(μL)
*2・・・ヘキサデカンの密度(mg/μL)
A1 ・・・重水素化ヘキサデカン以降の全ピーク面積
B1 ・・・重水素化ヘキサデカン(内部標準)のピーク面積
C1 ・・・秤量したワックスの重量(mg)
上記で求めた値を、ワックスを加熱脱着装置で200℃で10分加熱し、脱着させた成分のGC/MS分析において、ヘキサデカンのピーク検出時間以降に検出される揮発成分量と定義する。
トナーの重量平均粒径(D4)および個数平均粒径(D1)は、以下のようにして算出する。測定装置としては、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)を用いる。測定条件の設定及び測定データの解析は、付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いる。尚、測定は実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで行う。測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が約1質量%となるようにしたもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター社製)が使用できる。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250ml丸底ビーカーに前記電解水溶液約200mlを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行う。そして、専用ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
本発明におけるトナーの平均円形度は、フロー式粒子像分析装置「FPIA−3000型」(シスメックス社製)を用い、該装置の操作マニュアルに従い、下記の条件で算出されたものである。
トナーの110℃における粘度の測定は、定荷重押し出し方式の細管式レオメータ「流動特性評価装置 フローテスターCFT−500D」(島津製作所社製)を用い、装置付属のマニュアルに従って行う。尚、本装置では、測定試料の上部からピストンによって一定荷重を加えつつ、シリンダに充填した測定試料を昇温させて溶融し、シリンダ底部のダイから溶融された測定試料を押し出し、この際の温度とピストンの降下量との関係を計測する。
そして、得られたフローレートQを用いて、下式(2)より110℃における見かけの粘度ηを算出する。式中、ピストン荷重をP(Pa)、ダイの穴の直径をB(mm)、ダイの長さをL(mm)とする。
測定試料は、約1.0gのトナーを、25℃の環境下で、錠剤成型圧縮機(例えば、NT−100H、エヌピーエーシステム社製)を用いて約10MPaで、約60秒間圧縮成型し、直径約8mmの円柱状としたものを用いる。CFT−500Dの測定条件は、以下の通りである。
試験モード:昇温法
開始温度:50℃
到達温度:200℃
測定間隔:1.0℃
昇温速度:4.0℃/min
ピストン断面積:1.000cm2
試験荷重(ピストン荷重):10.0kgf(0.9807MPa)
予熱時間:300秒
ダイの穴の直径:1.0mm
ダイの長さ:1.0mm
<トナーの空隙率の測定>
空隙率=(真密度−タップ密度)/真密度
(真密度の測定)
トナーの真密度は、島津製作所製の乾式自動密度計”アキュピック1330”により、トナーを3.5g精評して測定する。
ホソカワミクロン(株)製のパウダーテスターを用い、該パウダーテスターに付属している容器を使用して、該パウダーテスターの取扱説明書の手順に従って測定する。すなわち、パウダーテスターの測定用カップ(内容積:Vcm3)にトナーをすり切り一杯入れ、タッピングを行う。タッピング終了後、余分なトナーをブレードですり切り、容器中のトナーの重量(Wg)を測定し、次の式によりタップ密度を得ることができる。なお、タップ回数は600回とする。
タップ密度=W/V(g/cm3)
トナーのTHF可溶分の分子量分布は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、以下のようにして測定する。
装置:HLC8120 GPC(検出器:RI)(東ソー社製)
カラム:Shodex KF−801、802、803、804、805、806、807の7連(昭和電工社製)
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
流速:1.0ml/min
オーブン温度:40.0℃
試料注入量:0.10ml
試料の分子量の算出にあたっては、標準ポリスチレン樹脂(例えば、商品名「TSKスタンダード ポリスチレン F−850、F−450、F−288、F−128、F−80、F−40、F−20、F−10、F−4、F−2、F−1、A−5000、A−2500、A−1000、A−500」、東ソ−社製)を用いて作成した分子量校正曲線を使用する。
界面張力は、以下に述べる懸滴法により測定する。具体的には温度25℃の環境下にて協和界面科学(株)製のFACE 固液界面解析装置 Drop Master700を用い、レンズ部の視野としてWIDE1にて測定する。まず、鉛直方向下向きに内径が0.4mmの細管の先端部分を測定するスチレン若しくはサンプルのスチレン溶液に入れる。次に細管はシリンジ部に接続する。シリンジ部にはイオン交換水を脱気した状態で入れる。なお、スチレンに溶解させるサンプル濃度は、0.99質量%で実施する。次にシリンジ部を協和界面科学(株)製 AUTO DISPENSER AD−31に接続してイオン交換水を細管から押し出すことにより、スチレン若しくはサンプルのスチレン溶液内で細管先端部に液滴を作成することができる。そして、この液滴の形状から水との界面張力を計算する。液滴を作成する上での制御や計算方法については協和界面科学(株)製の測定解析システムを用いて行う。なお、計算に必要な水とスチレン溶液の密度差は水とスチレンの密度差である0.1g/cm3として行う。最終的な界面張力の測定結果は10回の測定値の平均値とする。
60℃に加温したイオン交換水900質量部にリン酸ナトリウム19質量部、1N塩酸26部を添加し、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて10,000rpmにて攪拌した。次いで、13%の塩化カルシウム水溶液90部を5秒で添加してリン酸カルシウムを含有する水系媒体を作成した。また、下記の材料をアトライターにて均一に分散・溶解混合して微粒状着色剤含有単量体を調製した。
スチレン 70質量部
n−ブチルアクリレート 30質量部
極性樹脂α−1 15質量部
極性樹脂β−2 5質量部
C.I.ピグメントレッド122 6質量部
帯電制御剤ボントロンE−88(オリエント化学社製) 5質量部
次に、該微粒状着色剤含有単量体を60℃に加温し、ワックス(HNP−9(日本精鑞社製)を蒸留によりその留分を20%除去した残存物)10質量部を添加して重合性単量体組成物を調整した。そして、上記水系媒体中に上記重合性単量体組成物を投入し、次いで重合開始剤パーブチルPV(日本油脂社製)10.0質量部を添加した。次に60℃にてTK式ホモミキサーを用いて10,000r/minで30分間攪拌し、造粒した。
60℃に加温したイオン交換水900質量部にリン酸ナトリウム17質量部、1N塩酸21部を添加し、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて10,000rpmにて攪拌した。次いで、13%の塩化カルシウム水溶液76部を5秒で添加してリン酸カルシウムを含有する水系媒体を作成した。また、下記の材料をアトライターにて均一に分散・溶解混合して微粒状着色剤含有単量体を調製した。
スチレン 83質量部
n−ブチルアクリレート 17質量部
極性樹脂α−4 15質量部
極性樹脂β−3 5質量部
C.I.ピグメントレッド122 6質量部
帯電制御剤ボントロンE−88(オリエント化学社製) 5質量部
次に、該微粒状着色剤含有単量体を60℃に加温し、ワックス(HNP−51(日本精鑞社製)を蒸留によりその留分を4%除去した残存物)10質量部を添加して重合性単量体組成物を調整した。そして、上記水系媒体中に上記重合性単量体組成物を投入し、次いで重合開始剤パーブチルPV(日本油脂社製)7質量部を添加した。次に60℃にてTK式ホモミキサーを用いて10,000r/minで30分間攪拌し、造粒した。
トナー製造例1のリン酸ナトリウムを25質量部、13%の塩化カルシウム溶液を120部、1N塩酸の量を36部とし、極性樹脂α−1を極性樹脂α−2、極性樹脂β−1を極性樹脂β−2に変更し、ワックスをHNP−51(日本精鑞社製)を蒸留によりその留分を27%除去した残存物に変更し、更には開始剤の量を20部に変更し、外添剤としてシリコーンオイルで処理された疎水性シリカ微粉体(平均一次粒子径:80nm、BET比表面積:100m2/g)1.2部及びボントロンE−88(オリエント化学社製)0.3部を添加する以外は同様の手法によりトナー3を得た。トナー3の物性を表3に示す。
トナー製造例1において極性樹脂α−1を極性樹脂α−3に変更し、極性樹脂β−1を極性樹脂β−2に変更する以外は同様の方法によりトナー4を得た。トナー4の物性を表3に示す。
トナー製造例1において極性樹脂α−1を極性樹脂α−11に変更した以外は同様の方法によりトナー5を得た。トナー5の物性を表3に示す。
トナー製造例1において極性樹脂α−1を極性樹脂α−3に変更し、更に極性樹脂β−1を極性樹脂β−4変更した以外は同様の方法によりトナー6を得た。トナー6の物性を表3に示す。
トナー製造例1において極性樹脂α−1を極性樹脂α−10に変更し、極性樹脂β−1を極性樹脂β−4にした以外は同様の方法によりトナー7を得た。トナー7の物性を表3に示す。
トナー製造例1において極性樹脂α−1を極性樹脂α−7に変更し、更に極性樹脂β−1を極性樹脂β−5変更した以外は同様の方法によりトナー8を得た。トナー8の物性を表3に示す。
溶液重合法により製造したスチレン・アクリル酸ブチル共重合体(ガラス転移温度:35℃、ピーク分子量:22000、Mp/Mn:2.8) 100質量部
・極性樹脂α−7 15質量部
・極性樹脂β−5 5質量部
・サリチル酸アルミニウム化合物
(ボントロンE−88;オリエント化学社製) 4質量部
・C.I.ピグメントレッド122 8質量部
・トナーの製造例1で使用したワックス 10質量部
上記材料をブレンダーにて混合し、110℃に加熱した二軸エクストルーダーで溶融混練し、冷却した混練物をハンマーミルで粗粉砕し、粗粉砕物をターボミル(ターボ工業社製)で微粉砕後、風力分級して粒径と粒度分布を調整し着色粒子を得た。次いで該着色粒子を窒素雰囲気下、スプレードライヤーを用いて90℃で1時間加熱球形化処理を行い、その後、冷却して着色粒子を得た。
トナー製造例8において極性樹脂α−7を極性樹脂α−8に変更した以外は同様の方法によりトナー10を得た。トナー10の物性を表3に示す。
トナー製造例8において極性樹脂α−7を極性樹脂α−6に変更した以外は同様の方法によりトナー11を得た。トナー11の物性を表3に示す。
トナー製造例8において極性樹脂α−7を極性樹脂α−5に変更し、開始剤の添加量を25質量部に変更した以外は同様の方法によりトナー12を得た。トナー12の物性を表3に示す。
トナー製造例8において極性樹脂α−7を極性樹脂α−9に変更し、開始剤の添加量を5質量部に変更した以外は同様の方法によりトナー12を得た。トナー12の物性を表3に示す。
トナー製造例1においてC.I.ピグメントレッド122をC.Iピグメントブルー15:3に変更する以外は同様の方法によりトナー14を得た。トナー14の物性を表3に示す。
トナー製造例1においてC.I.ピグメントレッド122をC.Iピグメントイエロー93に変更する以外は同様の方法によりトナー15を得た。トナー15の物性を表3に示す。
トナー製造例1においてC.I.ピグメントレッド122をカーボンブラック(DBP吸油量:42cm3/100g、比表面積:60m2/g)に変更する以外は同様の方法によりトナー16を得た。トナー16の物性を表3に示す。
(トナー製造例17)
・極性樹脂β−6 100質量部
・極性樹脂α−7 15質量部
・サリチル酸アルミニウム化合物
(ボントロンE−88;オリエント化学社製) 4質量部
・C.I.ピグメントレッド122 8質量部
・HNP−5(日本精鑞社製)を蒸留によりその留分を79%除去した残存物 10質量部
上記材料をブレンダーにて混合し、110℃に加熱した二軸エクストルーダーで溶融混練し、冷却した混練物をハンマーミルで粗粉砕し、粗粉砕物をターボミル(ターボ工業社製)で微粉砕後、風力分級して粒径と粒度分布を調整し着色粒子を得た。次いで該着色粒子を窒素雰囲気下、スプレードライヤーを用いて80℃で1時間加熱球形化処理を行い、その後、冷却して着色粒子を得た。
60℃に加温したイオン交換水900質量部にリン酸ナトリウム15質量部、1N塩酸15部を添加し、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて10,000rpmにて攪拌した。次いで、13%の塩化カルシウム水溶液70部を90秒で添加してリン酸カルシウムを含有する水系媒体を作成した。また、下記の材料をアトライターにて均一に分散・溶解混合して微粒状着色剤含有単量体を調製した。
スチレン 70質量部
n−ブチルアクリレート 30質量部
極性樹脂α−5 15質量部
極性樹脂β−5 5質量部
C.I.ピグメントレッド122 6質量部
帯電制御剤ボントロンE−88(オリエント化学社製) 5質量部
トナー製造例12においてワックスをHNP−5(日本精鑞社製)を蒸留によりその留分を53%除去した残存物に変更した以外は同様の方法により比較トナー2を得た。比較トナー2の物性を表3に示す。
トナー製造例1において極性樹脂α−1を極性樹脂β−5に変更し、極性樹脂β−1を極性樹脂β−5に変更し、更にはスチレンを86質量部、n−ブチルアクリレートを14質量部に変更した以外は同様の方法により比較トナー3を得た。比較トナー3の物性を表3に示す。
60℃に加温したイオン交換水900質量部にリン酸ナトリウム28質量部、1N塩酸40部を添加し、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて10,000rpmにて攪拌した。次いで、13%の塩化カルシウム水溶液134部を90秒で添加してリン酸カルシウムを含有する水系媒体を作成した。また、下記の材料をアトライターにて均一に分散・溶解混合して微粒状着色剤含有単量体を調製した。
スチレン 70質量部
n−ブチルアクリレート 30質量部
極性樹脂α−5 15質量部
極性樹脂β−5 5質量部
C.I.ピグメントレッド122 6質量部
帯電制御剤ボントロンE−88(オリエント化学社製) 5質量部
画像形成装置はHP Color LaserJet CP6015dn(ヒューレットパッカード製)を用い、下記(a)乃至(e)の条件を変更或いは改造して使用した。
(a)画像形成装置のプロセススピードを200mm/secに変更し、これに対する、現像ローラの周速は280mm/secに変更した。
(b)プロセスカートリッジの寿命を検知しないように改造した。
(c)カートリッジ有無の検知をしないように改造し、単色でも耐久評価及び画像評価が行えるようにした。
トナーの耐久性の指標として画像濃度の測定を行った。耐久初期(10枚目)及び60000枚耐久後に、ベタ画像を出力し、その濃度を測定(右上、右下、中心、左上、左下の5点平均)することにより評価した。尚、画像濃度は「マクベス反射濃度計 RD918」(マクベス社製)を用いて、原稿濃度が0.00の白地部分の画像に対する相対濃度を測定した。
B;画像濃度が1.35以上1.50未満である。
C;画像濃度が1.20以上1.35未満である。
D;画像濃度が1.05以上1.20未満である。
E;画像濃度が1.05未満である。
60000枚耐久後に、トナーの帯電安定性はベタ黒画像を一枚出力したときのベタ黒画像中の最大濃度差を測定した。なお、画像均一性は、トナーの帯電安定性を評価する指標である。なお、画像濃度は上述(1)の5点を用いる。
A;画像濃度差が0.05より小さい。
B;画像濃度差が0.05以上であり、0.1より小さい。
C;画像濃度差が0.1以上であり、0.2より小さい。
D;画像濃度差が0.2以上である。
A、B、Cならば問題なく使用できる。
耐久初期及び60000枚耐久後に、ベタ白画像を出力した。カブリの測定については、東京電色社製の反射濃度計、REFLECTMETER MODEL TC−6DSを使用して、標準紙及びプリントアウト画像の非画像部の反射率を測定した。測定で用いられるフィルターには、グリーンフィルターを用いた。測定結果から下記の式よりカブリを算出し、以下の基準で評価した。
A;カブリ(反射率)が0.3%未満である。
B;カブリ(反射率)が0.3%以上、0.5%未満である。
C;カブリ(反射率)が0.5%以上、1.0%未満である。
D;カブリ(反射率)が1.0%以上、1.5%未満である。
E;カブリ(反射率)が1.5%以上である。
長期放置安定性を評価するために下記の評価を実施した。耐久試験前に、トナーを温度40℃、湿度95%環境下にて30日放置した。このトナーを用いて、上記耐久試験を行った。また、プリントアウトした環境にて更に30日放置後に、予め温度23℃、相対湿度50%環境下に保存していたトナーを補給用トナーとして用いた。高印字画像(印字率50%)を70枚出力して、カブリ測定を行った。カブリの評価方法及び評価基準は上記(3)と同じである。
機内汚染性の評価は、60000枚耐久後に、加圧ローラの汚染の程度を下記の評価基準に従って、目視で評価することにより行った。
A;汚染されていない。
B;極僅かに汚染されている。
C;汚染は確認されるものの、紙裏への汚れは無い。
D;汚染が確認され、紙裏への汚れも僅かに有る。
E;汚染が確認され、紙裏の汚れも酷く使い物にならない。
A〜Cならば、実用上問題は無い。
60000枚耐久後に、以下の定着こすり試験を実施した。A4の複写機用普通紙(105g/m2)に単位面積あたりのトナー質量が0.5mg/cm2になるように調整し、濃度測定用の10mm×10mmの3ドット3スペース(600dpi)画像を多数有する画像を出力し、得られた定着画像を、50g/cm2の加重をかけたシルボン紙で5回摺擦し、摺擦後の画像濃度の低下率から以下に基づいて評価した。なお、画像濃度の測定には、マクベス反射濃度計(マクベス社製)を用い、原稿濃度が0.00の白地部分のプリントアウト画像に対する相対濃度を測定し、摺擦後の画像濃度の低下率を算出した。定着こすり試験による定着性は、A〜Cならば実用上問題は無い。
B:画像濃度の低下率2%以上、5%未満である。
C:画像濃度の低下率5%以上、10%未満である。
D:画像濃度の低下率10%以上である。
耐久初期に、グロスの評価は105g/m2紙の評価画像を用いて行った。ベタ画像部(トナーの載り量が0.4mg/cm2になるように調整)5点について、画像のグロスを、グロスメーターPG−3G(日本電色工業社製)を用いて測定した。入射角は75度とした。
B:グロス値が35.0以上40.0未満である。
C:グロス値が30.0以上35.0未満である。
D:グロス値が30.0未満である。
60000枚耐久後に、A4の紙に単位面積あたりのトナー質量を0.6mg/cm2になるように調整した濃度測定用の10mm×10mmベタ画像を多数有する画像を出力し、プロセススピードを60mm/secに変更して定着した。この定着画像を、以下の基準に基づいて評価した。
A:定着画像が良好である。
B:僅かに定着部の乱れがある。
C:定着画像に乱れがあるものの、剥離は認められない。
D:定着部に僅かな剥離が認められる。
E:定着部分に明らかな剥離があり、使えない状態。
A〜Cならば実用上問題は無い。
実施例1と同条件で、トナー2〜17を評価した。詳細の結果を表4、5に示す。
実施例1と同条件で、比較トナー1〜4を評価した。詳細の結果を表4、5に示す。
210 帯電手段
310 レーザー照射ユニット
410 現像装置
411 現像ローラ
412 ブレード
413 供給ローラ
414 撹拌部材
415a 発光部
415b 透過窓
415c 受光部
416 現像容器
510 トナーホッパー
610 転写ローラ
710 クリーニング装置
810 定着装置
910 給紙ローラ
Claims (4)
- 結着樹脂、着色剤、炭化水素ワックスを含有するトナー粒子を有するトナーであって、
該トナーの平均円形度が0.960以上、1.000以下であり、
該炭化水素ワックスを加熱脱着装置で200℃で10分加熱し、脱着させた成分のGC/MS分析において、ヘキサデカンのピーク検出時間以降に検出される揮発成分量が、ヘキサデカン換算で1100ppm以下であり、
該トナーは、温度110℃における溶融粘度が1.5×104以下(Pa・s)であり、空隙率が0.50以下であることを特徴とするトナー。 - 該トナーのテトラヒドロフラン可溶分のゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定される分子量分布において、メインピークの分子量Mpが10,000以上30,000以下であり、且つ該Mpと数平均分子量Mnとの比で表される分子量分布Mp/Mnが1.05以上5.00以下であることを特徴とする、請求項1に記載のトナー。
- 該トナー粒子が、重合性単量体、該着色剤、該炭化水素ワックスを含有する重合性単量体組成物を水系媒体に加え、該水系媒体中で該重合性単量体組成物を造粒して該重合性単量体組成物の粒子を形成し、該重合性単量体組成物の該粒子に含まれる該重合性単量体を重合して得られるトナー粒子であることを特徴とする請求項1または2に記載のトナー
- 該重合性単量体組成物が極性樹脂α及び極性樹脂βを含有し、該極性樹脂αはカルボキシル基含有スチレン系樹脂であり、該極性樹脂βはポリエステル系樹脂であり、スチレン、スチレンに溶解させた極性樹脂α及びスチレンに溶解させた極性樹脂βの懸滴法による水との界面張力をそれぞれ、XSt(mN/m)、Xα(mN/m)、Xβ(mN/m)としたとき、
2.0≦XSt − Xα≦12.0
0.5≦Xα−Xβ≦9.0
であることを特徴とする請求項3に記載のトナー。
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