JP2016099504A - トナー、二成分現像剤、及びカラー画像形成装置 - Google Patents
トナー、二成分現像剤、及びカラー画像形成装置 Download PDFInfo
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Abstract
Description
また、画像の信頼性を確保するために、現像剤の帯電安定性の確保が重要となる。特に高温高湿環境(例えば、温度45℃、湿度80%RH)下において低温溶融離型剤を用いると二成分現像剤のキャリアに対する離型剤スペント(「キャリアスペント」と称することもある)が原因となり、帯電安定性が低下するという課題がある。
したがって、低温溶融離型剤の使用と、耐離型剤スペント性の向上とを両立させることは困難である。
一方、トナーを軟化させる手段として、トナーの結着樹脂として結晶性樹脂を用いることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
そこで、本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、究極の低温定着性及び排気フィルタ詰まりの低減を実現でき、高温高湿環境下でのキャリアスペントの低減と帯電安定性を高度に両立でき、高品質な画像を形成可能なトナーを提供することを目的とする。
イオン付着質量分析法(IAMS)で測定した炭素数33〜35の炭化水素化合物の含有量の総計が、信号強度比率で40%〜70%である。
本発明のトナーは、着色剤、結着樹脂、及び離型剤を少なくとも含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有する。
着色剤、結着樹脂、及び離型剤を少なくとも含有してなり、イオン付着質量分析法(IAMS)で測定した炭素数33〜35の炭化水素化合物の含有量の総計が、信号強度比率で40%〜70%であることが必要である。前記炭素数33〜35の炭化水素化合物は、低温定着性と低揮発成分の両方に寄与する離型剤成分に主として由来すると考えられ、前記炭素数33〜35の炭化水素化合物の含有量の総計が信号強度比率で40%以上であると、低温定着性と低揮発成分の両立が図れる。また、前記炭素数33〜35の炭化水素化合物の含有量の総計が信号強度比率で70%以下であると、低温定着性及び離型剤揮発性が適正であり、キャリアに対する離型剤スペントが良好となる。したがって、ある程度の離型剤成分分布(特に炭素数が多い側)がないとキャリアに対する離型剤スペントには対応できないことがわかる。
なお、前記イオン付着質量分析法(IAMS)で測定した炭素数33〜35の炭化水素化合物の含有量は、トナーをサンプルとして測定した結果得られる測定値であり、トナー中に何らかの形で炭素数33〜35の炭化水素化合物が含まれていればよく、その由来については特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、離型剤、低温定着助剤などが挙げられる。
また、前記トナーの165℃で10分間後から250℃までの加熱減量は、0.1質量%以上であり、かつ5.0質量%以下であることが好ましい。これにより、離型剤由来以外のキャリアスペント成分量を規定することが可能となる。前記トナーの165℃で10分間後から250℃までの加熱減量が0.1質量%以下であると、キャリアスペントが少なく、低温定着性が確保でき、良好である。また、前記トナーの165℃で10分間後から250℃までの加熱減量が5.0質量%以下であると、キャリアスペントが発生せず、高温高湿環境下における帯電量低下による地肌汚れが発生せず、良好である。
試料中の炭素数33〜35の炭化水素化合物の含有量の総計は、以下に示すイオン付着質量分析法(IAMS)により評価することができる。なお、前記IAMSでは、試料としてはトナー、離型剤などが挙げられ、トナーの状態でもそのまま炭化水素化合物を分離して評価可能である。
(1)仕様装置:IAMS(アネルバ社製)
(2)測定方法:以下の昇温条件にて測定
30℃→(128℃/min)→130℃→(32℃/min)→300℃
(3)試料量:5mg
(4)概要
IAMS(アイ・エー・マス)とは、イオン付着質量分析法(Ion Attachment Mas Spectrometry)のことで、分子を壊さずに測定できる全く新しい計測法である。
IAMSでは、試料ガスである中性分子MにリチウムイオンLi+が付着し、MLi+のイオン(アダクトイオン)が生成される。
M−Li+の付着は非常に穏やかな過程なので、分子が壊れること(フラグメント)はない。
アダクトイオンを質量分析し、Li+の質量(7amu)を差し引くことにより、試料ガス本来の分子量が求められる。
フラグメントイオンがないため、混合試料を分離することなくリアルタイムに評価可能である。
(5)結果の解析
得られた質量成分のうち、炭素数33〜35の炭化水素化合物の総計を他の炭化水素化合物との信号強度比率で評価した。なお、本発明において、前記炭素数は、前記IAMSにより評価した値を用いることが特徴であり、従来のGCMS(ガスクロマトグラフ質量分析計)は、試料中の炭素数が精度良く評価できないため使用できない。
加熱減量(165℃で10分間、165℃で10分間から250℃加熱まで)は、以下の高感度TGA装置を使用して、以下の条件で評価することが好ましい。
(1)使用装置:ティー・エイ・インスツルメント社製TGA装置モデルQ5000IR型
(2)測定方法:以下の昇温条件にて測定
室温→[10℃/分間]→165℃→[10分間ホールド]→[10℃/分間]→250℃
(3)試料重量:0.35mg
(4)測定雰囲気:窒素35cc/分間
(5)評価:165℃で10分間ホールド時の試料の重量減少量と該重量からの250℃加熱までの減量評価できる。
酢酸エチルの定性及び定量評価は、以下のクライオトラップ−GCMS法で評価することができる。
(1)装置:株式会社島津製作所製QP2010、データ解析ソフトは株式会社島津製作所製GCMSsolution、加熱装置はフロンティア・ラボ社製Py2020D
(2)試料量:10mg
(3)熱抽出条件;加熱温度:180℃、加熱時間:15min
(4)クライオトラップ:−190℃
(5)カラム:Ultra ALLOY−5 L=30m ID=0.25mm Film=0.25μm
(6)カラム昇温:60℃(保持1分間)→(10℃/min)→130℃→(20℃/min)→300℃(保持9.5分間)
(7)キャリアガス圧力:56.7kPa一定
(8)カラム流量:1.0mL/min
(9)イオン化法:EI法(70eV)
(10)質量範囲:m/z=29〜700
<トナーのコアシェル構造の確認>
トナーのコアシェル構造の確認は、以下のTEM(透過型電子顕微鏡)を用いた方法で評価することができる。
前記コアシェル構造とは、トナー表面にトナー内部とは異なるコントラスト成分が覆っている状態(シェル層)と定義する。前記シェル層の厚みは50nm以上が好ましい。
まず、トナーをスパチュラ一杯程度のエポキシ系樹脂に包埋して硬化させる。四酸化ルテニウム、四酸化オスミウム、又は別の染色剤で試料を1分間〜24時間ガス暴露することでシェル層とコア内部を識別染色する。
暴露時間は観察時のコントラストにより適宜調整する。ナイフで断面出ししてウルトラミクロトーム(Leica社製、ULTRACUT UCT、ダイヤナイフ使用)でトナーの超薄切片(200nm厚み)を作製する。その後、TEM(透過型電子顕微鏡、H7000、日立ハイテク株式会社製)により加速電圧100kVで観察する。なお、シェル層とコア部の組成により、未染色で識別可能な場合もあり、その場合は未染色で評価する。また、選択エッチング等別の手段で組成コントラストを付与することも可能で、そのような前処理後にTEM観察し、シェル層を評価することも好ましい。
前記結着樹脂としては、結晶性樹脂を少なくとも含有することが好ましい。
前記結着樹脂は、前記結晶性樹脂を該結着樹脂全量に対して10質量%以上含有することが好ましく、20質量%以上含有することがより好ましく、30質量%以上含有することが更に好ましい。
前記結着樹脂の種類については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記結晶性樹脂と非結晶性樹脂を併用してもよい。ただし、250℃以下での加熱による揮発成分量を少なくなるようにモノマー構成、重合程度を制御した樹脂を使用することが好ましい。
前記結晶性樹脂としては、結晶性を有するものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリウレア樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエーテル樹脂、ビニル樹脂、変性結晶性樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリウレア樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエーテル樹脂が好ましく、ウレタン骨格及びウレア骨格の少なくともいずれかを有する樹脂がより好ましく、直鎖型ポリエステル樹脂、該直鎖型ポリエステル樹脂を含む複合樹脂が特に好ましい。
前記ウレタン骨格及びウレア骨格の少なくともいずれかを有する樹脂としては、例えば、前記ポリウレタン樹脂、前記ポリウレア樹脂、ウレタン変性ポリエステル樹脂、ウレア変性ポリエステル樹脂などが好適に挙げられる。前記ウレタン変性ポリエステル樹脂は、末端にイソシアネート基を有するポリエステル樹脂と、ポリオールとを反応させてなる樹脂である。また、前記ウレア変性ポリエステル樹脂は、末端にイソシアネート基を有するポリエステル樹脂と、アミン類とを反応させてなる樹脂である。
前記結晶性樹脂の融解熱の最大ピーク温度としては、低温定着性と耐熱保存性の両立の観点から、45℃〜70℃が好ましく、53℃〜65℃がより好ましく、58℃〜62℃が更に好ましい。前記最大ピーク温度が45℃以上70℃以下の範囲において、低温定着性と耐熱保存性を両立することができる。
前記ポリエステル樹脂としては、結晶性ポリエステル樹脂、及び非結晶性ポリエステル樹脂を少なくとも含有することが好ましい。
前記結晶性ポリエステル樹脂は、その構成成分が100%ポリエステル構造であるポリマー以外にも、ポリエステルを構成する成分と他の成分とを共に重合してなるポリマー(共重合体)も意味する。但し、後者の場合には、ポリマー(共重合体)を構成するポリエステル以外の他の構成成分が50質量%以下である。
前記多価カルボン酸成分としては、例えば、シュウ酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スペリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,9−ノナンジカルボン酸、1,10−デカンジカルボン酸、1,12−ドデカンジカルボン酸、1,14−テトラデカンジカルボン酸、1,18−オクタデカンジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、マロン酸、メサコニン酸等の二塩基酸等の芳香族ジカルボン酸;などが挙げられる。更に、これらの無水物やこれらの低級アルキルエステルも挙げられる。
また、酸成分としては、前記脂肪族ジカルボン酸や芳香族ジカルボン酸の他に、スルホン酸基を持つジカルボン酸成分が含まれていてもよい。更に、前記脂肪族ジカルボン酸や芳香族ジカルボン酸の他に、2重結合を持つジカルボン酸成分を含有してもよい。
多価アルコール成分のうち、前記脂肪族ジオールの含有量が80モル%以上であることが好ましく、90モル%以上がより好ましい。前記脂肪族ジオールの含有量が80モル%以上であると、ポリエステル樹脂の結晶性が増加し、融解温度が上昇するため、耐トナーブロッキング性、画像保存性及び、低温定着性が良好である。
重合性単量体が、反応温度下で溶解又は相溶しない場合は、高沸点の溶剤を溶解補助剤として加え溶解させてもよい。重縮合反応においては、溶解補助溶剤を留去しながら行う。共重合反応において相溶性の悪い重合性単量体が存在する場合は、あらかじめ相溶性の悪い重合性単量体とその重合性単量体と重縮合予定の酸又はアルコールとを縮合させておいてから主成分と共に重縮合させるとよい。
具体的には、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、酢酸リチウム、炭酸リチウム、酢酸カルシウム、ステアリン酸カルシウム、酢酸マグネシウム、酢酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、ナフテン酸亜鉛、塩化亜鉛、酢酸マンガン、ナフテン酸マンガン、チタンテトラエトキシド、チタンテトラプロポキシド、チタンテトライソプロポキシド、チタンテトラブトキシド、三酸化アンチモン、トリフェニルアンチモン、トリブチルアンチモン、ギ酸スズ、シュウ酸スズ、テトラフェニルスズ、ジブチルスズジクロライド、ジブチルスズオキシド、ジフェニルスズオキシド、ジルコニウムテトラブトキシド、ナフテン酸ジルコニウム、炭酸ジルコニール、酢酸ジルコニール、ステアリン酸ジルコニール、オクチル酸ジルコニール、酸化ゲルマニウム、トリフェニルホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、トリエチルアミン、トリフェニルアミン等の化合物などが挙げられる。
前記結晶性ポリエステル樹脂の融点は、前記の示差走査熱量測定(DSC)により得られた吸熱ピークのピーク温度として求めることができる。
前記酸価が、3.0mgKOH/g以上であると、水中への分散性が良好であり、湿式製法での粒子の作製を容易に行うことができる。また凝集の際における重合粒子としての安定性に優れ、効率的なトナーの作製が行える。一方、前記酸価が30.0mgKOH/g以下であると、トナーとしての吸湿性が適正であり、トナーとしての環境安定性に優れている。
前記結晶性ポリエステル樹脂は、脂肪族重合性単量体を用いて合成された結晶性ポリエステル樹脂(以下、「結晶性脂肪族ポリエステル樹脂」という場合がある)を主成分(50質量%以上)とすることが好ましい。この場合、前記結晶性脂肪族ポリエステル樹脂を構成する脂肪族重合性単量体の構成比は、60mol%以上が好ましく、90mol%以上がより好ましい。なお、前記脂肪族重合性単量体としては、前述の脂肪族のジオール類やジカルボン酸類を好適に用いることができる。
前記非結晶性ポリエステル樹脂としては、変性ポリエステル樹脂と未変性ポリエステル樹脂がある。少なくとも変性ポリエステル樹脂を含むことにより、低温定着設計の余裕度がより増加しかつ、高温高湿環境下でのトナー帯電性低下がより防止できる。
前記変性ポリエステル系樹脂としては、例えば、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマーを用いることができる。
前記イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)としては、ポリオール(1)とポリカルボン酸(2)の重縮合物でかつ活性水素基を有するポリエステルを更にポリイソシアネート(3)と反応させた物などが挙げられる。
前記ポリエステルの有する活性水素基としては、水酸基(アルコール性水酸基及びフェノール性水酸基)、アミノ基、カルボキシル基、メルカプト基などが挙げられる。これらの中でも、アルコール性水酸基が好ましい。
前記ジオール(1−1)としては、例えば、アルキレングリコール(例えば、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等);アルキレンエーテルグリコール(例えば、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール等);脂環式ジオール(例えば、1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールA等);ビスフェノール類(例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS等);前記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等)付加物;前記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等)付加物などが挙げられる。これらの中でも、炭素数2〜12のアルキレングリコール及びビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物が好ましく、ビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、及びこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用がより好ましい。
前記ジカルボン酸(2−1)としては、例えば、アルキレンジカルボン酸(例えば、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸等);アルケニレンジカルボン酸(例えば、マレイン酸、フマル酸等);芳香族ジカルボン酸(例えば、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等)などが挙げられる。これらの中でも、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸及び炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸が好ましい。
前記3価以上のポリカルボン酸(2−2)としては、例えば、炭素数9〜20の芳香族ポリカルボン酸(例えば、トリメリット酸、ピロメリット酸等)などが挙げられる。なお、ポリカルボン酸(2)としては、上述のものの酸無水物又は低級アルキルエステル(例えば、メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステル等)を用いて、前記ポリオール(1)と反応させてもよい。
末端にイソシアネート基を有するプレポリマー(A)中のポリイソシアネート(3)構成成分の含有量は、0.5質量%〜40質量%が好ましく、1質量%〜30質量%がより好ましく、2質量%〜20質量%が更に好ましい。前記含有量が、0.5質量%以上であると、耐ホットオフセット性が良好であり、耐熱保存性と低温定着性の両立が図れる。一方、前記含有量が、40質量%以下であると、低温定着性が良好である。
前記アミン類(B)としては、例えば、ジアミン(B1)、3価以上のポリアミン(B2)、アミノアルコール(B3)、アミノメルカプタン(B4)、アミノ酸(B5)、及びB1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)などが挙げられる。
前記ジアミン(B1)としては、例えば、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4′−ジアミノジフェニルメタンなど);脂環式ジアミン(4,4′−ジアミノ−3,3′−ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミンなど);脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど)などが挙げられる。
前記3価以上のポリアミン(B2)としては、例えば、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。
前記アミノアルコール(B3)としては、例えば、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。
前記アミノメルカプタン(B4)としては、例えば、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。
前記アミノ酸(B5)としては、例えば、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。
前記B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、前記B1〜B5のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化合物、オキサゾリン化合物などが挙げられる。
これらアミン類(B)の中でも、B1及びB1と少量のB2の混合物が好ましい。
前記停止剤としては、例えば、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミンなど)、又はそれらをブロックしたもの(ケチミン化合物)などが挙げられる。
前記アミン類(B)の比率は、イソシアネート基を有するプレポリマー(A)中のイソシアネート基[NCO]と、アミン類(B)中のアミノ基[NHx]の当量比[NCO]/[NHx]で、1/2〜2/1が好ましく、1.5/1〜1/1.5がより好ましく、1.2/1〜1/1.2が更に好ましい。前記[NCO]/[NHx]が1/2〜2/1の範囲において、ウレア変性ポリエステル(i)の分子量が適正であり、耐ホットオフセット性が良好である。
前記未変性ポリエステル樹脂とは、多価アルコールと、多価カルボン酸、多価カルボン酸無水物、多価カルボン酸エステルなどの多価カルボン酸又はその誘導体とを用いて得られるポリエステル樹脂であって、イソシアネート化合物などにより変性されていないポリエステル樹脂である。
前記ジオールとしては、例えば、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等のビスフェノールAのアルキレン(炭素数2〜3)オキサイド(平均付加モル数1〜10)付加物;エチレングリコール、プロピレングリコール;水添ビスフェノールA、水添ビスフェノールAのアルキレン(炭素数2〜3)オキサイド(平均付加モル数1〜10)付加物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ジカルボン酸としては、例えば、アジピン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、フマル酸、マレイン酸;ドデセニルコハク酸、オクチルコハク酸等の炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数2〜20のアルケニル基で置換されたコハク酸などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記3価以上のカルボン酸としては、例えば、トリメリット酸、ピロメリット酸、又はそれらの酸無水物などが挙げられる。
前記3価以上のアルコールとしては、例えば、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパンなどが挙げられる。
前記重量平均分子量(Mw)は、4,000〜7,000がより好ましい。前記数平均分子量(Mn)は、1,500〜3,000がより好ましい。前記Mw/Mnは、1.0
〜3.5がより好ましい。
前記着色剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記離型剤として、前記イオン付着質量分析法(IAMS)で評価した炭素数33〜35の炭化水素化合物の総計が、信号強度比率で40%〜70%含有するワックスが好ましい。
前記ワックスとしては、例えば、ポリオレフィンワッックス(ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスなど);長鎖炭化水素(パラフィンワッックス、サゾールワックスなど);カルボニル基含有ワックスなどが挙げられる。これらの中でも、パラフィンワックス、カルボニル基含有ワックスが好ましい。
前記カルボニル基含有ワックスとしては、例えば、ポリアルカン酸エステル(例えば、カルナバワックス、モンタンワックス、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18−オクタデカンジオールジステアレート等);ポリアルカノールエステル(例えば、トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエート等);ポリアルカン酸アミド(例えば、エチレンジアミンジベヘニルアミド等);ポリアルキルアミド(例えば、トリメリット酸トリステアリルアミド等);ジアルキルケトン(例えば、ジステアリルケトン等)などが挙げられる。これらの中でも、ポリアルカン酸エステルが好ましい。
前記ワックスの溶融粘度は、融点より20℃高い温度での測定値として、5cps〜1,000cpsが好ましく、10cps〜100cpsがより好ましい。前記溶融粘度が1,000cps以下であると、耐ホットオフセット性及び低温定着性が向上する。
前記ワックスの前記トナーにおける含有量は、40質量%以下が好ましく、3質量%〜30質量%がより好ましい。
前記離型剤におけるイオン付着質量分析法(IAMS)で評価した炭素数33〜35の炭化水素化合物の総計が、信号強度比率で40%〜70%含有するように、ワックスを精製(蒸留)することが好ましい。前記蒸留法として、薄膜蒸留法(流下膜式蒸留法、遠心式蒸留法)がより好ましい。
前記その他の成分としては、例えば、外添剤、帯電制御剤、流動性向上剤、クリーニング性向上剤、磁性材料、樹脂微粒子などが挙げられる。
前記外添剤としては、酸化物微粒子の他に、無機微粒子や疎水化処理無機微粒子を併用することができるが、疎水化処理された一次粒子の平均粒径は1nm〜100nmが好ましく、5nm〜70nmの無機微粒子がより好ましい。
前記帯電制御剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体又は化合物、タングステンの単体又は化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩、サリチル酸誘導体の金属塩などが挙げられる。
前記流動性向上剤は、表面処理を行って、疎水性を上げ、高湿度下においても流動特性や帯電特性の悪化を防止可能なものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シランカップリング剤、シリル化剤、フッ化アルキル基を有するシランカップリング剤、有機チタネート系カップリング剤、アルミニウム系のカップリング剤、シリコーンオイル、変性シリコーンオイルなどが挙げられる。前記シリカ、前記酸化チタンは、このような流動性向上剤により表面処理行い、疎水性シリカ、疎水性酸化チタンとして使用するのが特に好ましい。
前記クリーニング性向上剤は、感光体や一次転写媒体に残存する転写後の現像剤を除去するために前記トナーに添加されるものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸等の脂肪酸金属塩、ポリメチルメタクリレート微粒子、ポリスチレン微粒子等のソープフリー乳化重合により製造されたポリマー微粒子などが挙げられる。該ポリマー微粒子は、比較的粒度分布が狭いものが好ましく、体積平均粒径が0.01μm〜1μmのものが好適である。
前記磁性材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、鉄粉、マグネタイト、フェライトなどが挙げられる。これらの中でも、色調の点で白色のものが好ましい。
前記トナーが少なくとも伸長反応を伴う溶解懸濁法で製造されることが好ましい。これにより、低温定着設計の余裕度が増加し、かつトナーの帯電性に影響を与える粒子形状制御がより可能になるため、トナーの帯電低下が防止できる。
前記樹脂微粒子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ケイ素系樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、アニリン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリカーボネート樹脂などが挙げられる。これらの中でも、微細球状樹脂粒子の水性分散体が得られやすい点から、ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂及びそれらの併用が好ましく、ビニル系樹脂がより好ましい。
前記ビニル系樹脂としては、ビニル系モノマーを単独重合または共重合したポリマーで、例えば、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、(メタ)アクリル酸−アクリル酸エステル重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体などが挙げられる。
また、前記樹脂微粒子としては、少なくとも2つの不飽和基を有する単量体を含んでなる共重合体を用いることもできる。
前記少なくとも2つの不飽和基を持つ単量体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩(「エレミノールRS−30」、三洋化成工業株式会社製)、ジビニルベンゼン、1,6−ヘキサンジオールアクリレートなどが挙げられる。
ここで、前記ガラス転移温度は、TG−DSCシステムTAS−100(理学電機株式会社製)を用いて、以下の方法により測定することができる。まず、試料約10mgをアルミニウム製の試料容器に入れ、試料容器をホルダーユニットにのせ、電気炉中にセットする。室温から昇温速度10℃/minで150℃まで加熱した後、150℃で10min間放置し、室温まで試料を冷却して10min放置する。その後、窒素雰囲気下、150℃まで昇温速度10℃/minで加熱して示差走査熱量計(DSC)によりDSC曲線を計測する。得られたDSC曲線から、TG−DSCシステムTAS−100システム中の解析システムを用いて、ガラス転移温度(Tg)近傍の吸熱カーブの接線とベースラインとの接点からガラス転移温度(Tg)を算出することができる。
前記樹脂微粒子の残存率は、前記トナーに起因せず前記樹脂微粒子に起因する物質を熱分解ガスクロマトグラフ質量分析計で分析し、そのピーク面積から算出し測定することができる。検出器としては、質量分析計が好ましいが、特に制限はない。
前記体積平均粒径は、例えば、粒度分布測定装置(LA−920、堀場製作所製)などにより測定することができる。
前記トナーの製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、少なくとも、活性水素基を有する化合物と反応可能な部位を有する重合体、結晶性ポリエステル樹脂、未変性ポリエステル樹脂、着色剤、及び離型剤を含むトナー組成物を水系媒体中で樹脂微粒子の存在下で架橋乃至伸長反応させることにより製造することができる。
前記樹脂微粒子の前記水系媒体における添加量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.5質量%〜10質量%が好ましい。
前記ポリエステルプレポリマー(A)を含むトナー組成物100質量部に対する水性相の使用量は、50質量部〜2,000質量部が好ましく、100質量部〜1,000質量部がより好ましい。
前記使用量が、50質量部未満であると、トナー組成物の分散状態が悪く、所定の粒径のトナー粒子が得られないことがあり、2,000質量部を超えると、経済的でない。また、必要に応じて、分散剤を用いることもできる。分散剤を用いたほうが、粒度分布がシャープになるとともに分散が安定である点で好ましい。
前記陰イオン界面活性剤としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステルなどが挙げられ、フルオロアルキル基を有するものが好適に挙げられる。前記フルオロアルキル基を有するアニオン性界面活性剤としては、例えば、炭素数2〜10のフルオロアルキルカルボン酸又はその金属塩、パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3−[オメガ−フルオロアルキル(炭素数6〜11)オキシ]−1−アルキル(炭素数3〜4)スルホン酸ナトリウム、3−[オメガ−フルオロアルカノイル(炭素数6〜8)−N−エチルアミノ]−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、フルオロアルキル(炭素数11〜20)カルボン酸又はその金属塩、パーフルオロアルキルカルボン酸(炭素数7〜13)又はその金属塩、パーフルオロアルキル(炭素数4〜12)スルホン酸又はその金属塩、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル(炭素数6〜10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(炭素数6〜10)−N−エチルスルホニルグリシン塩、モノパーフルオロアルキル(炭素数6〜16)エチルリン酸エステルなどが挙げられる。該フルオロアルキル基を有する界面活性剤の市販品としては、例えば、サーフロンS−111、S−112、S−113(旭硝子株式会社製);フローラドFC−93、FC−95、FC−98、FC−129(住友3M株式会社製);ユニダインDS−101、DS−102(ダイキン工業株式会社製);メガファックF−110、F−120、F−113、F−191、F−812、F−833(DIC株式会社製);エクトップEF−102、103、104、105、112、123A、123B、306A、501、201、204(トーケムプロダクツ社製);フタージェントF−100、F150(ネオス社製)などが挙げられる。
また、カチオン界面活性剤の市販品としては、例えば、サーフロンS−121(旭硝子株式会社製);フローラドFC−135(住友3M株式会社製);ユニダインDS−202(ダイキン工業株式会社製)、メガファックF−150、F−824(DIC株式会社製);エクトップEF−132(トーケムプロダクツ社製);フタージェントF−300(ネオス社製)などが挙げられる。
前記両性界面活性剤としては、例えば、アラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシン、N−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムべタインなどが挙げられる。
前記高分子系保護コロイドとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、酸類、水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体、ビニルアルコール又はビニルアルコールとのエーテル類、ビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類、アミド化合物又はこれらのメチロール化合物、クローライド類、窒素原子若しくはその複素環を有するもの等のホモポリマー又は共重合体、ポリオキシエチレン系、セルロース類などが挙げられる。
前記酸類としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸などが挙げられる。前記水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体としては、例えば、アクリル酸β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸β−ヒドロキシエチル、アクリル酸β−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸γ−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸γ−ヒドロキシプロピル、アクリル酸3−クロロ2−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステル、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなどが挙げられる。前記ビニルアルコール又はビニルアルコールとのエーテル類としては、例えば、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテルなどが挙げられる。前記ビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類としては、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニルなどが挙げられる。前記アミド化合物又はこれらのメチロール化合物としては、例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド酸、又はこれらのメチロール化合物などが挙げられる。前記クローライド類としては、例えば、アクリル酸クローライド、メタクリル酸クローライドなどが挙げられる。前記窒素原子若しくはその複素環を有するもの等ホモポリマー又は共重合体としては、例えば、ビニルビリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミンなどが挙げられる。前記ポリオキシエチレン系としては、例えば、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステルなどが挙げられる。前記セルロース類としては、例えば、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどが挙げられる。
前記分散安定剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、リン酸カルシウム塩等の酸、アルカリに溶解可能なものなどが挙げられる。
該分散安定剤を用いた場合は、塩酸等の酸によりリン酸カルシウム塩を溶解した後、水洗する方法、酵素により分解する方法等によって、微粒子からリン酸カルシウム塩を除去することができる。
その後、更に熟成工程を入れることで、トナー内部の中空状態が制御でき、より好ましい。熟成温度としては、30℃〜55℃が好ましく、40℃〜50℃がより好ましい。熟成時間としては、5時間〜36時間が好ましく、10時間〜24時間がより好ましい。
乳化分散時の粒度分布が広く、その粒度分布を保って洗浄、乾燥処理が行われた場合、所望の粒度分布に分級して粒度分布を整えることができる。
分級操作は液中でサイクロン、デカンター、遠心分離等により、微粒子部分を取り除くことができる。もちろん乾燥後に粉体として取得した後に分級操作を行っても良いが、液体中で行うことが効率の面で好ましい。
前記機械的衝撃力を印加する方法としては、例えば、高速で回転する羽根によって混合物に衝撃力を加える方法、高速気流中に混合物を投入し加速させて粒子同士又は複合化した粒子を適当な衝突板に衝突させる方法などが挙げられる。この方法に用いる装置としては、例えば、オングミル(ホソカワミクロン株式会社製)、I式ミル(日本ニューマチック社製)を改造して粉砕エアー圧力を下げた装置、ハイブリダイゼイションシステム(奈良機械製作所製)、クリプトロンシステム(川崎重工業株式会社製)、自動乳鉢などが挙げられる。
前記トナーは、その形状、大きさ等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、以下のような、平均円形度、重量平均粒径、重量平均粒径と個数平均粒径との比(重量平均粒径/個数平均粒径)などを有していることが好ましい。
前記トナーの平均円形度が0.93〜0.99であることが好ましい。これにより、高温高湿環境下でのトナー帯電性低下がより防止できる。
前記平均円形度は、(粒子投影面積と同じ面積の円の周囲長/粒子投影像の周囲長)×100%で定義される。
本測定法は平均円形度の測定再現性の点から前記分散液濃度が5,000個/μL〜15,000個/μLにすることが重要である。前記分散液濃度を得るために前記分散液の条件、即ち添加する界面活性剤量、トナー量を変更する必要がある。界面活性剤量はトナーの疎水性により必要量が異なり、多く添加すると泡によるノイズが発生し、少ないとトナーを十分にぬらすことができないため、分散が不十分となる。またトナー添加量は粒径により異なり、小粒径の場合は少なく、また大粒径の場合は多くする必要があり、トナーの質量平均粒径が2μm〜7μmの場合、トナー量を0.1g〜0.5g添加することにより分散液濃度を5,000個/μL〜15,000個/μLに合わせることが可能となる。
前記トナーの重量平均粒径D4は、2μm〜7μmが好ましく、2μm〜5μmがより好ましい。前記トナーの重量平均粒径D4と個数平均粒径Dnとの比D4/Dnは、1.00以上1.25以下が好ましく、1.00以上1.15以下がより好ましい。これにより、高温高湿環境下でのトナー帯電性低下がより防止できる。
まず、電解水溶液100mL〜150mL中に分散剤として界面活性剤(好ましくはポリオキシエチレンアルキルエーテル(非イオン性界面活性剤))を0.1mL〜5mL加える。ここで、電解水溶液とは1級塩化ナトリウムを用いて1質量%NaCl水溶液を調製したもので、例えばISOTON−II(コールター社製)が使用できる。ここで、更に測定試料を2mg〜20mg加える。試料を懸濁した電解水溶液は、超音波分散器で約1分間〜3分間分散処理を行ない、前記測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、トナー粒子又はトナーの重量、個数を測定して、重量分布と個数分布を算出する。得られた分布から、トナーの重量平均粒径(D4)、個数平均粒径(Dn)を求めることができる。
チャンネルとしては、2.00μm以上2.52μm未満;2.52μm以上3.17μm未満;3.17μm以上4.00μm未満;4.00μm以上5.04μm未満;5.04μm以上6.35μm未満;6.35μm以上8.00μm未満;8.00μm以上10.08μm未満;10.08μm以上12.70μm未満;12.70μm以上16.00μm未満;16.00μm以上20.20μm未満;20.20μm以上25.40μm未満;25.40μm以上32.00μm未満;32.00μm以上40.30μm未満の13チャンネルを使用し、粒径2.00μm以上乃至40.30μm未満の粒子を対象とした。
本発明の二成分現像剤は、本発明の前記トナーと、磁性キャリアとを含有する。二成分現像剤とすることで、高温高湿環境下においても適切にトナー帯電性が確保できかつ、キャリアへの離型剤汚染の少ない、適切な現像・転写を実施することが可能で、耐環境安定性(信頼性)の高い二成分現像剤が提供可能となる。
前記磁性キャリアとしては、平均粒子径20μm〜200μm程度の鉄粉、フェライト粉、マグネタイト粉、樹脂被覆磁性キャリアなどが挙げられる。これらの中でも、樹脂被覆磁性キャリアが特に好ましい。
前記被覆樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリビニル及びポリビニリデン系樹脂、アクリル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレン−アクリル共重合樹脂、ポリ塩化ビニル等のハロゲン化オレフィン樹脂;ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂等のポリエステル系樹脂;ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリフッ化ビニル樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂、ポリトリフルオロエチレン樹脂、ポリヘキサフルオロプロピレン樹脂、フッ化ビニリデンとアクリル単量体との共重合体、フッ化ビニリデンとフッ化ビニルとの共重合体、テトラフルオロエチレンとフッ化ビニリデンと非フッ化単量体とのターポリマー等のフルオロターポリマー、シリコーン樹脂などが挙げられる。
更に必要に応じて、導電粉等を被覆樹脂中に含有させてもよい。前記導電粉としては、例えば、金属粉、カーボンブラック、酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛などが挙げられる。前記導電粉は、平均粒子径1μm以下のものが好ましい。前記平均粒子径が1μm以下であると、電気抵抗の制御が容易である。
本発明で用いられるプロセスカートリッジは、静電潜像を担持する静電潜像担持体と、該静電潜像担持体上に担持された静電潜像を、トナーを用いて現像し可視像を形成する現像手段とを、少なくとも有してなり、更に必要に応じて適宜選択した、帯電手段、露光手段、転写手段、クリーニング手段、除電手段などのその他の手段を有してなる。
前記トナーとして、本発明の前記トナーを用いる。
また、前記帯電手段、露光手段、転写手段、クリーニング手段、及び除電手段としては、後述する画像形成装置と同様なものを適宜選択して用いることができる。
前記プロセスカートリッジは、各種電子写真方式の画像形成装置、ファクシミリ、プリンターに着脱可能に備えさせることができ、本発明のカラー画像形成装置に着脱可能に備えさせるのが特に好ましい。
次に、図1に示すプロセスカートリッジによる画像形成プロセスについて示すと、静電潜像担持体101は、矢印方向に回転しながら、帯電手段102による帯電、露光手段(不図示)による露光103により、その表面に露光像に対応する静電潜像が形成される。この静電潜像は、現像手段104で現像され、得られた可視像は転写手段108により、記録媒体105に転写され、プリントアウトされる。次いで、像転写後の静電潜像担持体表面は、クリーニング手段107によりクリーニングされ、更に除電手段(不図示)により除電されて、再び、以上の操作を繰り返すものである。
本発明のカラー画像形成装置は、静電潜像担持体と、帯電手段と、露光手段と、現像手段と、転写手段と、定着手段と、クリーニング手段とを少なくとも有してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の手段を有してなる。なお、前記帯電手段と前記露光手段を合わせて静電潜像形成手段と称することもある。
前記静電潜像担持体(以下、「静電潜像担持体」、「電子写真感光体」、「感光体」と称することがある)としては、その材質、形状、構造、大きさ等について特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができる。前記静電潜像担持体の形状としては、例えば、ドラム状、ベルト状、などが挙げられる。前記静電潜像担持体の材質としては、例えば、アモルファスシリコン、セレン等の無機感光体、ポリシラン、フタロポリメチン等の有機感光体(OPC)、などが挙げられる。
前記帯電工程は、前記静電潜像担持体の表面を帯電させる工程であり、帯電手段により実施される。
前記帯電は、例えば、前記帯電手段を用いて前記静電潜像担持体の表面に電圧を印加することにより行うことができる。
前記帯電手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、導電性又は半導電性のローラ、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を備えたそれ自体公知の接触帯電器、コロトロン、スコロトロン等のコロナ放電を利用した非接触帯電器、などが挙げられる。
前記帯電手段の形状としては、例えば、ローラ、磁気ブラシ、ファーブラシ等のどのような形態をとってもよく、電子写真方式の画像形成装置の仕様及び形態にあわせて選択可能である。磁気ブラシを用いる場合、磁気ブラシは、例えば、Zn−Cuフェライト等、各種フェライト粒子を帯電手段として用い、これを支持させるための非磁性の導電スリーブ、これに内包されるマグネットロールによって構成される。又はブラシを用いる場合、例えば、ファーブラシの材質としては、カーボン、硫化銅、金属又は金属酸化物により導電処理されたファーを用い、これを金属又は他の導電処理された芯金に巻き付けたり、張り付けたりすることで帯電器とする。
前記帯電器は、前記のような接触式の帯電器に限定されるものではないが、帯電器から発生するオゾンが低減された画像形成装置が得られる利点がある。
前記帯電器が像担持体に接触乃至非接触状態で配置され、直流及び交流電圧を重畳印加することによって静電潜像担持体表面を帯電するものが好ましい。
また、帯電器が、静電潜像担持体にギャップテープを有し非接触に近接配置された帯電ローラであり、該帯電ローラに直流並びに交流電圧を重畳印加することによって静電潜像担持体表面を帯電するものも好ましい。
前記露光工程は、帯電された静電潜像担持体表面を露光する工程であり、前記露光手段により行われる。
前記露光は、例えば、前記露光手段を用いて前記静電潜像担持体の表面を像様に露光することにより行うことができる。
前記露光における光学系は、アナログ光学系とデジタル光学系とに大別される。前記アナログ光学系は、原稿を光学系により直接静電潜像担持体上に投影する光学系であり、前記デジタル光学系は、画像情報が電気信号として与えられ、これを光信号に変換して電子写真感光体を露光し作像する光学系である。
前記露光手段としては、前記帯電手段により帯電された前記静電潜像担持体の表面に、形成すべき像様に露光を行うことができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、複写光学系、ロッドレンズアレイ系、レーザ光学系、液晶シャッタ光学系、LED光学系、などの各種露光器が挙げられる。
なお、本発明においては、前記静電潜像担持体の裏面側から像様に露光を行う光背面方式を採用してもよい。
前記現像工程は、前記静電潜像を、前記トナーを用いて現像して可視像を形成する工程である。
前記可視像の形成は、例えば、前記静電潜像を前記トナーを用いて現像することにより行うことができ、前記現像手段により行うことができる。
前記現像手段は、例えば、前記トナーを用いて現像することができる限り、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、前記トナーを収容し、前記静電潜像に該トナーを接触又は非接触的に付与可能な現像器を少なくとも有するものが好適に挙げられる。
前記転写工程は、前記可視像を記録媒体に転写する工程であるが、中間転写体を用い、該中間転写体上に可視像を一次転写した後、該可視像を前記記録媒体上に二次転写する態様が好ましく、前記トナーとして二色以上、好ましくはフルカラートナーを用い、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写工程と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写工程とを含む態様がより好ましい。
前記転写は、例えば、前記可視像を転写手段を用いて前記静電潜像担持体を帯電することにより行うことができ、前記転写手段により行うことができる。前記転写手段としては、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写手段と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写手段とを有する態様が好ましい。
なお、前記中間転写体としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の転写体の中から適宜選択することができ、例えば、転写ベルト、などが挙げられる。
なお、前記記録媒体としては、代表的には普通紙であるが、現像後の未定着像を転写可能なものなら、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、OHP用のPETベース等も用いることができる。
前記定着工程は、記録媒体に転写されたトナー像を定着させる工程であり、定着手段を用いて、定着させることができる。なお、2色以上のトナーを用いる場合は、各色のトナーが記録媒体に転写される毎に定着させてもよいし、全色のトナーが記録媒体に転写されて積層された状態で定着させてもよい。定着手段としては、特に限定されず、公知の加熱加圧手段を用いた熱定着方式を採用することができる。加熱加圧手段としては、加熱ローラと加圧ローラを組合せたもの、加熱ローラと加圧ローラと無端ベルトを組合せたもの等が挙げられる。このとき、加熱温度は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、80℃以上200℃以下が好ましい。なお、必要に応じて、定着手段と共に、例えば、公知の光定着器を用いてもよい。
前記クリーニング工程は、前記静電潜像担持体上に残留するトナーを除去する工程であり、クリーニング手段により好適に行うことができる。
前記クリーニング手段としては、特に制限はなく、前記静電潜像担持体上に残留するトナーを除去することができればよく、公知のクリーナの中から適宜選択することができ、例えば、磁気ブラシクリーナ、静電ブラシクリーナ、磁気ローラクリーナ、クリーニングブレード、ブラシクリーナ、ウエブクリーナなどが挙げられる。これらの中でも、トナー除去能力が高く、小型で安価であるクリーニングブレードが特に好ましい。
前記クリーニングブレードに用いられるゴムブレードの材質としては、例えば、ウレタンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、クロロプレンゴム、ブタジエンゴム、等が挙げられ、これらの中でも、ウレタンゴムが特に好ましい。
前記その他の手段としては、例えば、除電手段、リサイクル手段、制御手段、などが挙げられる。
前記その他の工程としては、例えば、除電工程、リサイクル工程、制御工程、などが挙げられる。
前記除電工程は、前記静電潜像担持体に対し除電バイアスを印加して除電を行う工程であり、除電手段により好適に行うことができる。
前記除電手段としては、特に制限はなく、前記像担持体に対し除電バイアスを印加することができればよく、公知の除電器の中から適宜選択することができ、例えば、除電ランプ等が好適に挙げられる。
前記リサイクル工程は、前記クリーニング工程により除去した前記トナーを前記現像手段にリサイクルさせる工程であり、リサイクル手段により好適に行うことができる。
前記リサイクル手段としては、特に制限はなく、公知の搬送手段などが挙げられる。
前記制御工程は、前記各工程を制御する工程であり、制御手段により好適に行うことができる。
前記制御手段としては、前記各手段の動きを制御することができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シークエンサー、コンピュータ等の機器が挙げられる。
前記タンデム型画像形成装置は、少なくとも静電潜像担持体、帯電手段、現像手段、及び転写手段を含む画像形成要素を複数配列したものである。このタンデム型画像形成装置では、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック用の4つの画像形成要素を搭載し、各々の可視像を4つの画像形成要素で並列に作成し、記録媒体又は中間転写体上で重ね合わせることから、より高速にフルカラー画像を形成できる。
また、前記(1)の直接転写方式では、記録媒体の搬送方向に大型化しないためには、定着装置7をタンデム型画像形成部Tに接近して配置することとなる。そのため、記録媒体Sがたわむことができる十分な余裕をもって定着装置7を配置することができず、記録媒体Sの先端が定着装置7に進入するときの衝撃(特に厚い記録媒体で顕著となる)や、定着装置7を通過するときの記録媒体の搬送速度と、転写搬送ベルトによる記録媒体の搬送速度との速度差により、定着装置7が上流側の画像形成に影響を及ぼしやすい。これに対し、前記(2)の間接転写方式は、記録媒体Sがたわむことができる十分な余裕をもって定着装置7を配置することができるので、定着装置7はほとんど画像形成に影響を及ぼさない。
以上のようなことから、最近では、特に間接転写方式のものが注目されている。このようなカラー画像形成装置では、図3に示すように、一次転写後に静電潜像担持体1上に残留する転写残トナーを、クリーニング手段としてのクリーニング装置8で除去して静電潜像担持体1表面をクリーニングし、再度の画像形成に備えている。また、二次転写後に中間転写体4上に残留する転写残トナーを、中間転写体クリーニング装置9で除去して中間転写体4表面をクリーニングし、再度の画像形成に備えている。
なお、二次転写手段22及び定着装置25の近傍に、記録媒体の両面に画像形成を行うために該記録媒体を反転させるための反転装置28が配置されている。
試料(トナー、離型剤)中の炭化水素化合物の評価は、以下のIAMS装置を用いて評価した。
(1)仕様装置:IAMS(アネルバ社製)
(2)測定方法:以下の昇温条件にて測定
30℃→(128℃/min)→130℃→(32℃/min)→300℃
(3)試料量:トナー5mg
(4)概要
前記IAMS(アイ・エー・マス)とは、イオン付着質量分析法(Ion Attachment Mas Spectrometry)のことで、分子を壊さずに測定できる全く新しい計測法である。
前記IAMSでは、試料ガスである中性分子MにリチウムイオンLi+が付着し、MLi+のイオン(アダクトイオン)が生成される。
前記M−Li+の付着は非常に穏やかな過程なので、分子が壊れること(フラグメント化)はない。
前記アダクトイオンを質量分析し、Li+の質量(7amu)を差し引くことにより、試料ガス本来の分子量が求められる。
フラグメントイオンがないため、混合試料を分離することなくリアルタイムに評価可能である。
(5)結果の解析
得られた質量成分のうち、炭素数33〜35の炭化水素化合物の総計を他の炭化水素化合物との信号強度比率で評価した。なお、本発明において前記炭素数は、前記IAMSにより評価した値を用いることが特徴であり、従来のGCMS(ガスクロマトグラフ質量分析計)は、試料中の炭素数が精度良く評価できないため使用できない。
加熱減量(165℃で10分間、及び165℃で10分間から250℃加熱まで)は、以下の高感度TGA装置を使用して、以下の条件で評価した。
(1)使用装置:ティー・エイ・インスツルメント社製TGA装置モデルQ5000IR型
(2)測定方法:以下の昇温条件にて測定した。
室温→[10℃/分]→165℃→[10分間ホールド]→[10℃/分]→250℃
(3)試料重量:0.35mg
(4)測定雰囲気:窒素35cc/分間
(5)評価:165℃で10分間ホールド時の試料の重量減少量と該重量からの250℃加熱までの減量を評価した。
酢酸エチルの定性及び定量評価は、以下のクライオトラップ−GCMS法で評価した。
(1)装置:株式会社島津製作所製QP2010、データ解析ソフトは株式会社島津製作所製GCMSsolution、加熱装置はフロンティア・ラボ社製Py2020D
(2)試料量:10mg
(3)熱抽出条件;加熱温度:180℃、加熱時間:15min
(4)クライオトラップ:−190℃
(5)カラム:Ultra ALLOY−5 L=30m ID=0.25mm Film=0.25μm
(6)カラム昇温:60℃(保持1分間)→(10℃/min)→130℃→(20℃/min)→300℃(保持9.5分間)
(7)キャリアガス圧力:56.7kPa一定
(8)カラム流量:1.0mL/min
(9)イオン化法:EI法(70eV)
(10)質量範囲:m/z=29〜700
トナーのコアシェル構造の確認は、以下のTEM(透過型電子顕微鏡)を用いた方法で評価した。
前記コアシェル構造とは、トナー表面にトナー内部とは異なるコントラスト成分が覆っている状態(シェル層)と定義する。前記シェル層の厚みは50nm以上が好ましい。
まず、トナーをスパチュラ一杯程度のエポキシ系樹脂に包埋して硬化させた。四酸化ルテニウム、四酸化オスミウム、又は別の染色剤で試料を1分間〜24時間ガス暴露することでシェル層とコア内部を識別染色した。暴露時間は観察時のコントラストにより適宜調整した。ナイフで断面出ししてウルトラミクロトーム(Leica社製、ULTRACUT UCT、ダイヤナイフ使用)でトナーの超薄切片(200nm厚み)を作製した。その後TEM(透過型電子顕微鏡、H7000、日立ハイテク株式会社製)により加速電圧100kVで観察した。なお、シェル層とコア部の組成により、未染色で識別可能な場合もあり、その場合は未染色で評価した。また、選択エッチング等の別の手段で組成コントラストを付与することも可能であり、そのような前処理後にTEM観察し、シェル層を評価することも好ましい。
−離型剤1の精製−
パラフィンワックス(HNP−51、融点77℃、日本精鑞株式会社製)を薄膜蒸留法により精製して、前記イオン付着質量分析法(IAMS)で評価した炭素数33〜35の炭化水素化合物の総計が、信号強度比率で53%になるように調整して、離型剤1を得た。
−離型剤2の精製−
パラフィンワックス(HNP−51、融点77℃、日本精鑞株式会社製)を薄膜蒸留法により精製して、前記イオン付着質量分析法(IAMS)で評価した炭素数33〜35の炭化水素化合物の総計が、信号強度比率で40%になるように調整して、離型剤2を得た。
−離型剤3の精製−
パラフィンワックス(HNP−51、融点77℃、日本精鑞株式会社製)を薄膜蒸留法により精製して、前記イオン付着質量分析法(IAMS)で評価した炭素数33〜35の炭化水素化合物の総計が、信号強度比率で68%になるように調整して、離型剤3を得た。
−離型剤4の精製−
パラフィンワックス(HNP−51、融点77℃、日本精鑞株式会社製)を薄膜蒸留法により精製して、前記イオン付着質量分析法(IAMS)で評価した炭素数33〜35の炭化水素化合物の総計が、信号強度比率で36%になるように調整して、離型剤4を得た。
−離型剤5の精製−
パラフィンワックス(HNP−51、融点77℃、日本精鑞株式会社製)を薄膜蒸留法により精製して、前記イオン付着質量分析法(IAMS)で評価した炭素数33〜35の炭化水素化合物の総計が、信号強度比率で76%になるように調整して、離型剤5を得た。
<樹脂粒子エマルションの合成>
撹拌棒、及び温度計をセットした反応容器に、水683部、メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩(エレミノールRS−30、三洋化成工業株式会社製)11部、ポリ乳酸10部、スチレン50部、メタクリル酸100部、アクリル酸ブチル80部、及び過硫酸アンモニウム1部を仕込み、3,800回転/分間で30分間撹拌したところ、白色の乳濁液が得られた。加熱して、系内温度75℃まで昇温し4時間反応させた。次いで、1質量%過硫酸アンモニウム水溶液30部加え、75℃で6時間熟成してビニル系樹脂(スチレン−メタクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の水性分散液[微粒子分散液1]を得た。
得られた[微粒子分散液1]を粒径測定装置(LA−920、株式会社堀場製作所製)で測定したところ、体積平均粒径は210nmであった。得られた[微粒子分散液1]の一部を乾燥して樹脂分を単離した。前記樹脂分のガラス転移点(Tg)は59℃であり、重量平均分子量は38,000であった。
水990部、前記[微粒子分散液1]83部、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.3質量%水溶液(エレミノールMON−7、三洋化成工業株式会社製)37部、及び酢酸エチル90部を混合撹拌し、乳白色の液体を得た。これを[水相1]とした。
冷却管、攪拌機、及び窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物450部、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド3モル付加物280部、テレフタル酸247部、イソフタル酸75部、無水マレイン酸10部、及び縮合触媒としてチタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)2部を入れ、220℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら10時間反応させた。
次いで、5mmHg〜20mmHgの減圧下に反応させ、酸価が8mgKOH/gになった時点で取り出し、室温まで冷却後粉砕して、[非結晶性低分子ポリエステル1]を得た。
得られた[非結晶性低分子ポリエステル1]の数平均分子量は5,500、重量平均分子量は27,600、ガラス転移点(Tg)は60℃、酸価は9mgKOH/gであった。
冷却管、攪拌機、及び窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物660部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物103部、テレフタル酸283部、無水トリメリット酸22部、及びジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧下、230℃で7時間反応し、更に10mmHg〜15mmHgの減圧で5時間反応させ、[中間体ポリエステル1]を得た。
得られた[中間体ポリエステル1]の数平均分子量は3,200、重量平均分子量は13,000、ガラス転移点(Tg)は55℃、酸価は0.5mgKOH/g、水酸基価は52mgKOH/gであった。
次に、冷却管、攪拌機、及び窒素導入管の付いた反応容器中に、前記[中間体ポリエステル1]410部、イソホロンジイソシアネート89部、及び酢酸エチル500部を入れ100℃で5時間反応し、[プレポリマー1]を得た。得られた[プレポリマー1]の遊離イソシアネート質量%は、1.53%であった。
撹拌棒、及び温度計をセットした反応容器に、イソホロンジアミン170部、及びメチルエチルケトン75部を仕込み、50℃で4時間半反応を行い、[ケチミン化合物1]を得た。得られた[ケチミン化合物1]のアミン価は417であった。
前記[非結晶性低分子ポリエステル1]を100部、シアン顔料(C.I.Pigment blue 15:3)100部、及びイオン交換水100部をヘンシェルミキサー(日本コークス工業株式会社製)で混合し、オープンロール型混練機(ニーデックス、日本コークス工業株式会社製)にて混練を行った。90℃で1時間混練後、圧延冷却し、パルペライザーで粉砕して、[マスターバッチ1]を得た。
冷却管、撹拌機、及び窒素導入管の付いた反応容器中に、1,6−ヘキサンジオール1,200部と、デカン2酸1,200部と、触媒としてジブチル錫オキサイド0.4部と、を入れた後、減圧操作により容器内の空気を窒素ガスで不活性雰囲気とし、機械攪拌にて180rpmで5時間攪拌を行った。その後、減圧下にて210℃まで徐々に昇温を行い1.5時間攪拌し、粘稠な状態となったところで空冷し、反応を停止させ、[結晶性ポリエステル樹脂1]を得た。
得られた[結晶性ポリエステル樹脂1]の数平均分子量は3,400、重量平均分子量は15,000、融点は64℃であった。
撹拌棒、及び温度計をセットした容器に、前記[非結晶性低分子ポリエステル1]530部、前記[離型剤1]を110部、前記[結晶性ポリエステル樹脂1]90部、及び酢酸エチル947部を仕込み、撹拌下80℃に昇温し、80℃のまま5時間保持した後、20時間かけてゆっくり結晶成長させ30℃に冷却した。次いで、容器に、前記[マスターバッチ1]100部、及び酢酸エチル100部を仕込み、1時間混合し[原料溶解液1]を得た。
前記[原料溶解液1]1,324部を容器に移し、ビーズミル(ウルトラビスコミル、アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/hr、ディスク周速度6m/秒間、直径0.5mmのジルコニアビーズを80体積%充填、3パスの条件で、着色剤及びワックスの分散を行った。
次いで、前記[非結晶性低分子ポリエステル1]の65質量%酢酸エチル溶液1,324部加え、上記条件のビーズミルで6パスし、[顔料・ワックス分散液1]を得た。得られた[顔料・ワックス分散液1]の固形分濃度(130℃、30分)は50質量%であった。
前記[顔料・ワックス分散液1]749部、前記[プレポリマー1]を120部、及び前記[ケチミン化合物1]3.5部を容器に入れ、TKホモミキサー(プライミクス社製)で5,000rpmで5分間混合した後、容器に前記[水相1]1,200部を加え、TKホモミキサーで、回転数10,000rpmで3時間混合して、[乳化スラリー1]を得た。
撹拌機、及び温度計をセットした容器に、前記[乳化スラリー1]を投入し、30℃で24時間脱溶剤した後、40℃で24時間熟成を行った。その後更に45℃で36時間結晶成長のための熱処理を加え、[分散スラリー1]を得た。
前記[分散スラリー1]100部を減圧濾過した後、以下のようにして洗浄及び乾燥を行った。
(1)濾過ケーキにイオン交換水100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過した。
(2)前記(1)の濾過ケーキに10質量%水酸化ナトリウム水溶液100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで30分間)した後、減圧濾過した。
(3)前記(2)の濾過ケーキに10質量%塩酸100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過した。
(4)前記(3)の濾過ケーキにイオン交換水300部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過する操作を2回行い、[濾過ケーキ1]を得た。
得られた前記[濾過ケーキ1]を循風乾燥機にて45℃で72時間乾燥した。その後目開き75μmメッシュで篩い[トナー母体粒子1]を得た。
その後、前記[トナー母体粒子1]100部、及び平均粒径13nmの疎水化処理シリカ1部をヘンシェルミキサーにて混合して、[トナー1]を得た。
トナーの平均円形度は、フロー式粒子像分析装置(「FPIA−2100」、シスメックス社製)を用いて計測し、解析ソフト(FPIA−2100、Data Processing Program for FPIA version00−10)を用いて解析を行った。具体的には、ガラス製100mLビーカーに10質量%界面活性剤(アルキルベンゼンスルホン酸塩、ネオゲンSC−A、第一工業製薬株式会社製)を0.5mL添加し、トナー0.5g添加しミクロスパーテルでかき混ぜ、次いで、イオン交換水80mLを添加した。得られた分散液を超音波分散器(本多電子株式会社製)で3分間分散処理した。前記分散液を前記FPIA−2100を用いて、濃度が約15,000個/μLとなるまでトナーの形状及び分布を測定した。
トナーの重量平均粒径(D4)と個数平均粒径(Dn)、その比(D4/Dn)は、コールターマルチサイザーIIを用いて測定した。以下に測定方法について述べる。
まず、電解水溶液150mL中に分散剤として界面活性剤(ポリオキシエチレンアルキルエーテル(非イオン性界面活性剤))を5mL加えた。ここで、前記電解水溶液とは1級塩化ナトリウムを用いて1質量%NaCl水溶液を調製したもので、ISOTON−II(コールター社製)を使用した。更に測定試料を20mg加えた。試料を懸濁した電解水溶液は、超音波分散器で3分間分散処理を行い、前記測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、トナー粒子又はトナーの重量、個数を測定して、重量分布と個数分布を算出した。得られた分布から、トナーの重量平均粒径(D4)、個数平均粒径(Dn)を求めた。
チャンネルとしては、2.00μm以上2.52μm未満;2.52μm以上3.17μm未満;3.17μm以上4.00μm未満;4.00μm以上5.04μm未満;5.04μm以上6.35μm未満;6.35μm以上8.00μm未満;8.00μm以上10.08μm未満;10.08μm以上12.70μm未満;12.70μm以上16.00μm未満;16.00μm以上20.20μm未満;20.20μm以上25.40μm未満;25.40μm以上32.00μm未満;32.00μm以上40.30μm未満の13チャンネルを使用し、粒径2.00μm以上乃至40.30μm未満の粒子を対象とした。
<キャリアの製造>
−芯材−
Mnフェライト粒子(重量平均粒径:35μm)・・・5,000部
−コート材−
トルエン・・・450部
シリコーン樹脂(SR2400、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製、不揮発分50質量%)・・・450部
アミノシラン(SH6020、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)・・・10部
カーボンブラック・・・10部
前記コート材を10分間スターラーで分散してコート液を調製し、前記コート液と前記芯材を流動床内に回転式底板ディスクと攪拌羽根を設けた旋回流を形成させながら、前記コートを行うコーティング装置に投入して、前記コート液を前記芯材上に塗布した。得られた塗布物を電気炉で250℃、2時間焼成し、キャリアを得た。
シリコーン樹脂により平均厚み0.5μmとなるようにコーティングされた重量平均粒径35μmのキャリアを用い、前記キャリア100部に対してトナー7部を容器が転動して攪拌される型式のターブラーミキサーを用いて均一混合し帯電させて、二成分現像剤を作製した。
画像形成装置として、以下の評価機Aと、評価機Bとを用意した。
<<評価機A>>
評価機Aとして、タンデム型画像形成装置(imagio MP C6000、株式会社リコー製)の主に定着部を改造して用いた。システム線速は350mm/secになるように調整した。また、定着部の定着ユニットは、定着加圧面圧40N/cm2と、定着ニップ時間40msに調整した。定着部材表面はテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂(PFA)を塗布し、成形し、表面調整して使用した。なお、前記定着ユニットの加熱温度は100℃に設定した。
評価機Bとして、タンデム型画像形成装置(imagio MP C6000、株式会社リコー製)の主に定着部を改造して用いた。システム線速は2,200mm/secになるように現像ユニット、転写ユニット、クリーニングユニット、及び搬送ユニットのすべてを変更あるいは調整した。また、定着部の定着ユニットは、定着加圧面圧110N/cm2と、定着ニップ時間130msに調整した。定着部材表面はテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂(PFA)を塗布し、成形し、表面調整して使用した。なお、前記定着ユニットの加熱温度は110℃に設定した。
システム線速は、以下のようにして測定した。A4サイズ紙、縦方向通紙(通紙方向紙の長さ297mm)、連続100枚、画像形成装置で出力し、スタートから終了までの出力時間をA秒とし、システム速度をBmm/secとした場合、下記式にて、システム速度を求めた。
B(mm/sec)=100枚×297mm÷A秒
定着加圧面圧は、定着部材が記録媒体を加圧する面圧であり、圧力分布測定装置(PINCH、ニッタ社製)を用いて測定した。
線速と定着ニップ幅の計測から定着ニップ時間を算出した。
得られた二成分現像剤と前記評価機A又はBを用い、温度25℃、湿度60%RHの環境下にて、10%画像面積チャートを60,000枚出力した後、前記評価機の排気ファンの排気フィルタ詰まり具合を、以下の基準により評価した。
[評価基準]
○:排気フィルタ詰まりが少なく良好である
△:排気フィルタ詰まりはわずかに観察できるが、排気性能に影響を与える程度ではなく許容レベルである
×:排気フィルタ詰まりが発生して不良である
得られた二成分現像剤と前記評価機A又はBを用い、高温高湿環境(温度45℃、湿度80%RH)下にて、10%画像面積チャートを60,000枚力した後、二成分現像剤中のトナーをエアーでブロー除去した後、キャリア表面をFE−SEM(日立ハイテク株式会社製、超高分解能電界放出形走査電子顕微鏡SU8200、加速電圧1kV)で観察してキャリアスペント性(キャリアに付着する異物評価)を、下記基準により評価した。
[評価基準]
○:キャリアスペント性が良好である
△:キャリアスペントが、わずかに観察されるが、帯電量低下を大きく引き起こすほどではなく許容範囲である
×:明らかなキャリアスペントが観察され、帯電量低下も大きく不良である。
得られた二成分現像剤と前記評価機A又はBを用い、温度25℃、湿度60%RHの環境下にて、10%画像面積チャートを60,000枚出力した後、定着温度を5℃ずつ変化させ、画像を出力し、以下のようにして低温定着性を測定した。転写紙はリコーフルカラーPPC用紙タイプ6200を用いた。
定着単体機の定着温度を変え、X−Rite 938(X−Rite社製)による画像濃度が1.2となるようなプリント画像を得た。各温度のコピー画像を砂消しゴムを装着したクロックメーターにより50回擦り、その前後の画像濃度を測定し、下記式にて定着率を求めた。
定着率(%)=〔(砂消しゴム10回後の画像濃度)/(前の画像濃度)〕×100
以上により、定着率が80%以上を達成する温度を、定着下限温度とした。求めた定着下限温度から、下記の評価基準に基づき、低温定着性を評価した。
[評価基準]
○:定着下限温度が105℃〜110℃と低く、低温定着性に優れる。
△:定着下限温度が115℃〜130℃であり、従来と同等の低温定着性である。
×:定着下限温度が135℃〜170℃と高く、低温定着性が劣る。
実施例1において、[非結晶性低分子ポリエステル1]を以下に示す[非結晶性低分子ポリエステル2]に変更した以外は、実施例1と同様にして、[トナー2]を得た。
得られたトナーの物性は表1、前記評価機Aを用いた評価結果は表3に示した。
冷却管、攪拌機、及び窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物450部、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド3モル付加物280部、テレフタル酸247部、イソフタル酸75部、無水マレイン酸10部、及び縮合触媒としてチタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)2部を入れ、260℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら12時間反応させた。次いで、5mmHg〜20mmHgの減圧下に反応させ、酸価が8mgKOH/gになった時点で取り出し、室温まで冷却後粉砕して、[非結晶性低分子ポリエステル2]を得た。
得られた[非結晶性低分子ポリエステル2]の数平均分子量は5,600、重量平均分子量は29,200、ガラス転移点(Tg)は60℃、酸価は9mgKOH/gであった。
実施例1において、油相工程を以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして、[トナー3]を得た。
得られたトナーの物性は表1、前記評価機Aを用いた評価結果は表3に示した。
撹拌棒、及び温度計をセットした容器に、前記[非結晶性低分子ポリエステル1]530部、前記[離型剤2]を110部、前記[結晶性ポリエステル樹脂1]90部、及び酢酸エチル947部を仕込み、攪拌下80℃に昇温し、80℃のまま5時間保持した後、20時間かけてゆっくり結晶成長させ30℃に冷却した。次いで、容器に[マスターバッチ1]100部、及び酢酸エチル100部を仕込み、1時間混合し[原料溶解液3]を得た。
実施例1において、油相工程を以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして、[トナー4]を得た。
得られたトナーの物性は表1、前記評価機Aを用いた評価結果は表3に示した。
攪拌棒、及び温度計をセットした容器に、前記[非結晶性低分子ポリエステル1]530部、前記[離型剤3]を110部、前記[結晶性ポリエステル樹脂1]90部、及び酢酸エチル947部を仕込み、撹拌下80℃に昇温し、80℃のまま5時間保持した後、20時間かけてゆっくり結晶成長させ30℃に冷却した。次いで、容器に[マスターバッチ1]100部、及び酢酸エチル100部を仕込み、1時間混合し[原料溶解液4]を得た。
実施例1において、[非結晶性低分子ポリエステル1]を以下に示す[非結晶性低分子ポリエステル3]に変更した以外は、実施例1と同様にして、[トナー5]を得た。
得られたトナーの物性は表1、前記評価機Aを用いた評価結果は表3に示した。
冷却管、攪拌機、及び窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物450部、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド3モル付加物280部、テレフタル酸247部、イソフタル酸75部、無水マレイン酸10部、及び縮合触媒としてチタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)2部を入れ、210℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら7時間反応させた。次いで、5〜20mmHgの減圧下に反応させ、酸価が8mgKOH/gになった時点で取り出し、室温まで冷却後粉砕して、[非結晶性低分子ポリエステル3]を得た。
得られた[非結晶性低分子ポリエステル3]の数平均分子量は5,300、重量平均分子量は26,100、ガラス転移点(Tg)は59℃、酸価は9mgKOH/gであった。
実施例1のトナーを用い、前記評価機Bを用いた以外は、実施例1と同様にして、評価した。結果を表3に示した。
実施例1において、用いる樹脂微粒子エマルジョンを以下に変更した以外は、実施例1と同様にして、[トナー6]を得た。
得られたトナーの物性は表1、前記評価機Aを用いた評価結果は表3に示した。
撹拌棒及び温度計をセットした反応容器に、水683部、メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩(エレミノールRS−30、三洋化成工業株式会社製)11部、ポリ乳酸10部、スチレン90部、メタクリル酸60部、アクリル酸ブチル80部、及び過硫酸アンモニウム1部を仕込み、3,800回転/分で30分間撹拌したところ、白色の乳濁液が得られた。加熱して、系内温度75℃まで昇温し3時間反応させた。さらに、1質量%過硫酸アンモニウム水溶液30部加え、75℃で4時間熟成してビニル系樹脂(スチレン−メタクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の水性分散液[微粒子分散液2]を得た。
得られた[微粒子分散液2]を粒径測定装置(LA−920、株式会社堀場製作所製)で測定した体積平均粒径は、40nmであった。[微粒子分散液2]の一部を乾燥して樹脂分を単離した。該樹脂分のガラス転移点(Tg)は62℃であり、重量平均分子量は49,000であった。
実施例1において、油相工程を以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして、[トナー1’]を得た。
得られたトナーの物性は表1、前記評価機Aを用いた評価結果は表3に示した。
撹拌棒、及び温度計をセットした容器に、前記[非結晶性低分子ポリエステル1]530部、前記[離型剤4]110部、前記[結晶性ポリエステル樹脂1]90部、及び酢酸エチル947部を仕込み、撹拌下80℃に昇温し、80℃のまま5時間保持した後、20時間かけてゆっくり結晶成長させ30℃に冷却した。次いで、容器に前記[マスターバッチ1]100部、及び酢酸エチル100部を仕込み、1時間混合し[原料溶解液1’]を得た。
実施例1において、油相工程を以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして、[トナー2’]を得た。
得られたトナーの物性は表1、前記評価機Aを用いた評価結果は表3に示した。
撹拌棒、及び温度計をセットした容器に、前記[非結晶性低分子ポリエステル1]530部、前記[離型剤5]110部、前記[結晶性ポリエステル樹脂1]90部、及び酢酸エチル947部を仕込み、撹拌下80℃に昇温し、80℃のまま5時間保持した後、20時間かけてゆっくり結晶成長させ30℃に冷却した。次いで、容器に前記[マスターバッチ1]100部、及び酢酸エチル100部を仕込み、1時間混合し[原料溶解液2’]を得た。
実施例1において、[非結晶性低分子ポリエステル1]を以下に示す[非結晶性低分子ポリエステル4]に変更し、かつ油相工程を以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして、[トナー3’]を得た。
得られたトナーの物性は表1、前記評価機Aを用いた評価結果は表3に示した。
冷却管、攪拌機、及び窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物450部、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド3モル付加物280部、テレフタル酸247部、イソフタル酸75部、無水マレイン酸10部、及び縮合触媒としてチタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)2部を入れ、270℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら20時間反応させた。次いで、5〜20mmHgの減圧下に反応させ、酸価が8mgKOH/gになった時点で取り出し、室温まで冷却後粉砕して、[非結晶性低分子ポリエステル4]を得た。
得られた[非結晶性低分子ポリエステル4]の数平均分子量は5,800、重量平均分子量は30,200、ガラス転移点(Tg)は61℃、酸価は9mgKOH/gであった。
撹拌棒、及び温度計をセットした容器に、前記[非結晶性低分子ポリエステル4]530部、前記[離型剤5]を110部、前記[結晶性ポリエステル樹脂1]90部、及び酢酸エチル947部を仕込み、撹拌下80℃に昇温し、80℃のまま5時間保持した後、20時間かけてゆっくり結晶成長させ30℃に冷却した。次いで、容器に前記[マスターバッチ1]100部、及び酢酸エチル100部を仕込み、1時間混合し[原料溶解液3’]を得た。
実施例1において、[非結晶性低分子ポリエステル1]を以下に示す[非結晶性低分子ポリエステル5]に変更し、かつ油相工程を以下に変更した以外は、実施例1と同様にして、[トナー4’]を得た。
得られたトナーの物性は表1、前記評価機Aを用いた評価結果は表3に示した。
冷却管、攪拌機、及び窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物450部、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド3モル付加物280部、テレフタル酸247部、イソフタル酸75部、無水マレイン酸10部、及び縮合触媒としてチタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)2部を入れ、200℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら5時間反応させた。次いで、5〜20mmHgの減圧下に反応させ、酸価が8mgKOH/gになった時点で取り出し、室温まで冷却後粉砕して、[非結晶性低分子ポリエステル5]を得た。
得られた[非結晶性低分子ポリエステル5]の数平均分子量は3,800、重量平均分子量は19,200、ガラス転移点(Tg)は60℃、酸価は9mgKOH/gであった。
撹拌棒、及び温度計をセットした容器に、前記[非結晶性低分子ポリエステル5]530部、前記[離型剤4]を110部、前記[結晶性ポリエステル樹脂1]90部、及び酢酸エチル947部を仕込み、撹拌下80℃に昇温し、80℃のまま5時間保持した後、20時間かけてゆっくり結晶成長させ30℃に冷却した。次いで、容器に[マスターバッチ1]100部、及び酢酸エチル100部を仕込み、1時間混合し[原料溶解液4’]を得た。
実施例1において、[非結晶性低分子ポリエステル1]を以下に示す[非結晶性低分子ポリエステル6]に変更し、かつ油相工程を以下に変更した以外は、実施例1と同様にして、[トナー5’]を得た。
得られたトナーの物性は表1、前記評価機Aを用いた評価結果は表3に示した。
冷却管、攪拌機、及び窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物450部、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド3モル付加物280部、テレフタル酸247部、イソフタル酸75部、無水マレイン酸10部、及び縮合触媒としてチタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)2部を入れ、200℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら5時間反応させた。次いで、5〜20mmHgの減圧下に反応させ、酸価が8mgKOH/gになった時点で取り出し、室温まで冷却後粉砕して、[非結晶性低分子ポリエステル6]を得た。
得られた[非結晶性低分子ポリエステル6]の数平均分子量は3,800、重量平均分子量は19,200、ガラス転移点(Tg)は60℃、酸価は9mgKOH/gであった。
撹拌棒、及び温度計をセットした容器に、前記[非結晶性低分子ポリエステル6]530部、前記[離型剤5]を110部、前記[結晶性ポリエステル樹脂1]90部、及び酢酸エチル947部を仕込み、撹拌下80℃に昇温し、80℃のまま5時間保持した後、20時間かけてゆっくり結晶成長させ30℃に冷却した。次いで、容器に前記[マスターバッチ1]100部、及び酢酸エチル100部を仕込み、1時間混合し[原料溶解液5’]を得た。
<1> 結着樹脂、離型剤、及び着色剤を少なくとも含有してなり、
イオン付着質量分析法(IAMS)で測定した炭素数33〜35の炭化水素化合物の含有量の総計が、信号強度比率で40%〜70%であることを特徴とするトナーである。
<2> 前記トナーの165℃で10分間の加熱減量が0.01質量%〜0.40質量%であり、かつ前記トナーの165℃で10分間加熱後から250℃までの加熱減量が0.1質量%〜5.0質量%である前記<1>に記載のトナーである。
<3> 揮発性有機化合物として酢酸エチルを1μg/g〜30μg/g含む前記<1>から<2>のいずれかに記載のトナーである。
<4> コアシェル構造を有する前記<1>から<3>のいずれかに記載のトナーである。
<5> 少なくともポリエステル樹脂を含有する前記<1>から<4>のいずれかに記載のトナーである。
<6> 少なくとも変性ポリエステル樹脂を含有する前記<1>から<5>のいずれかに記載のトナーである。
<7> 平均円形度が0.93〜0.99である前記<1>から<6>のいずれかに記載のトナーである。
<8> 重量平均粒径D4が2μm〜7μmであり、かつ前記重量平均粒径D4と個数平均粒径Dnの比(D4/Dn)が1.00〜1.25である前記<1>から<7>のいずれかに記載のトナーである。
<9> 前記<1>から<8>のいずれかに記載のトナーと、磁性を有するキャリアとを含有することを特徴とする二成分現像剤である。
<10> 静電潜像担持体と、該静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段と、前記可視像を記録媒体に転写する転写手段と、記録媒体に転写された転写像を定着部材により定着させる定着手段とを備えるカラー画像形成装置であって、
少なくとも4つ以上の現像色の異なる現像ユニットを直列に配置したタンデム型の現像方式であり、システム速度が、500mm/sec〜2,500mm/secであり、かつ前記定着部材の加圧面圧が、10N/cm2〜150N/cm2であり、
前記トナーが、前記<1>から<8>のいずれかの記載のトナーであることを特徴とするカラー画像形成装置である。
<11> 静電潜像担持体と、該静電潜像担持体上に形成した静電潜像をトナーを用いて現像し可視像を形成する現像手段とを少なくとも有し、画像形成装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジであって、
前記トナーが、前記<1>から<8>のいずれかに記載のトナーであることを特徴とするプロセスカートリッジである。
<12> 静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像工程と、前記可視像を記録媒体に転写する転写工程と、記録媒体に転写された転写像を定着部材により定着させる定着工程とを備えるカラー画像形成方法であって、
少なくとも4つ以上の現像色の異なる現像ユニットを直列に配置したタンデム型の現像方式であり、システム速度が、500mm/sec〜2,500mm/secであり、かつ前記定着部材の加圧面圧が、10N/cm2〜150N/cm2であり、
前記トナーが、前記<1>から<8>のいずれかの記載のトナーであることを特徴とするカラー画像形成方法である。
2 転写手段(一次転写手段)
3 搬送ベルト
4 中間転写体
5 二次転写手段
6 給紙装置
7 定着装置
8 クリーニング装置
9 中間転写体クリーニング装置
10 静電潜像担持体(感光体ドラム)
18 画像形成手段
20 帯電ローラ
21 露光装置
22 二次転写手段
24 二次転写ベルト
25 定着装置
30 露光装置
40 現像装置
58 コロナ帯電器
60 クリーニング手段
61 現像装置
63 クリーニング装置
64 除電装置
70 除電ランプ
80 転写ローラ
90 クリーニング装置
100 画像形成装置
101 静電潜像担持体
102 帯電手段
103 露光手段
104 現像手段
105 記録媒体
107 クリーニング手段
108 転写手段
S 記録媒体
Claims (10)
- 結着樹脂、離型剤、及び着色剤を少なくとも含有してなり、
イオン付着質量分析法(IAMS)で測定した炭素数33〜35の炭化水素化合物の含有量の総計が、信号強度比率で40%〜70%であることを特徴とするトナー。 - 前記トナーの165℃で10分間の加熱減量が0.01質量%〜0.40質量%であり、かつ前記トナーの165℃で10分間加熱後から250℃までの加熱減量が0.1質量%〜5.0質量%である請求項1に記載のトナー。
- 揮発性有機化合物として酢酸エチルを1μg/g〜30μg/g含む請求項1から2のいずれかに記載のトナー。
- コアシェル構造を有する請求項1から3のいずれかに記載のトナー。
- 少なくともポリエステル樹脂を含有する請求項1から4のいずれかに記載のトナー。
- 少なくとも変性ポリエステル樹脂を含有する請求項1から5のいずれかに記載のトナー。
- 平均円形度が0.93〜0.99である請求項1から6のいずれかに記載のトナー。
- 重量平均粒径D4が2μm〜7μmであり、かつ前記重量平均粒径D4と個数平均粒径Dnの比(D4/Dn)が1.00〜1.25である請求項1から7のいずれかに記載のトナー。
- 請求項1から8のいずれかに記載のトナーと、磁性を有するキャリアとを含有することを特徴とする二成分現像剤。
- 静電潜像担持体と、該静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段と、前記可視像を記録媒体に転写する転写手段と、記録媒体に転写された転写像を定着部材により定着させる定着手段とを備えるカラー画像形成装置であって、
少なくとも4つ以上の現像色の異なる現像ユニットを直列に配置したタンデム型の現像方式であり、システム速度が、500mm/sec〜2,500mm/secであり、かつ前記定着部材の加圧面圧が、10N/cm2〜150N/cm2であり、
前記トナーが、請求項1から8のいずれかの記載のトナーであることを特徴とするカラー画像形成装置。
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