JP4961738B2 - 導電性積層体及びディスプレイ - Google Patents
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Description
また、金属層を含む導電性機能層の有する機能が長期間持続される。
図1は、本発明の導電性積層体の一例を示す断面図である。この導電性積層体1は、基材2と、基材2上に設けられたハードコート層3と、ハードコート層3上に設けられたプライマー層4と、プライマー層4上に設けられた導電性機能層5と、導電性機能層5上に設けられた低屈折率透明薄膜層6と、低屈折率透明薄膜層6上に設けられた防汚層7と、基材2の他方の面に設けられた粘着層8とを有して概略構成されるものである。
基材2としては、透明性を有する無機化合物成形物または有機化合物成形物が挙げられる。本発明における透明性とは、可視光領域の波長の光が透過すればよいことを意味する。成形物の形状としては、表面が平滑であれば特に限定されず、板状、ロール状等が挙げられる。また、基材2は、透明性を有する無機化合物成形物または有機化合物成形物の積層体であってもよい。
透明性を有する有機化合物成形物としては、プラスチックが挙げられる。プラスチックとしては、例えば、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリプロピレン、ポリエチルペンテン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアセタール、ポリウレタン、ポリエチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリエチレンサルファイド、ポリエーテルスルフォン、ポリオレフィン、ポリアリレート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、トリアセチルセルロース等が挙げられる。
本発明ではハードコート層3を設けても良い。ハードコート層3は、鉛筆等による引っ掻き傷、スチールウールによる擦り傷等の機械的外傷から基材2表面または基材2上に形成された各層を防護する層である。ハードコート層3を形成する材料としては、透明性、適度な硬度および機械的強度を有するものであればよく、アクリル系樹脂、有機シリコン系樹脂、ポリシロキサン等の樹脂材料が挙げられる。
また、ハードコート層3と導電性機能層5との間にプライマー層4を設けても良い。
プライマー層4は、ハードコート層3と導電性機能層5との間の密着性を向上させる層である。プライマー層4の材料としては、例えば、シリコン、ニッケル、クロム、錫、金、銀、白金、亜鉛、チタン、タングステン、ジルコニウム、パラジウム等の金属;これら金属の2種類以上からなる合金;これらの酸化物、弗化物、硫化物、窒化物等が挙げられる。酸化物、弗化物、硫化物、窒化物の化学組成は、密着性が向上するならば、化学量論的な組成と一致しなくてもよい。
プライマー層4は、蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンビームアシスト法、化学蒸着(CVD)法、湿式塗工法等の従来公知の方法で形成できる。
導電性機能層5は、導電性積層体に、電磁波シールド性を付与するものである。また、光学設計により反射防止性を付与することができる。さらには赤外線カット性を有することもできる。また、後述の低屈折率層を設ける場合、低屈折率層も合わせて光学設計することにより、反射防止性を付与することができる。
図1においては、導電性機能層5は基材2側から順に、高屈折率金属化合物層11、金属薄膜層12、および高屈折率金属化合物層13から構成される。
金属薄膜層12の材料としては例えば、金、銀、銅、白金、アルミニウム、パラジウム等の金属;これら金属の2種類以上を含んだ合金が挙げられる。これらのうち。銀、銀を含む合金、銀を含む混合物が好適である。銀は、波長550nmの光の屈折率が0.055と小さく、一方、消衰係数は3.32と大きい。屈折率に対する消衰係数の比が他の金属に比べて大きいため金属性が高い、つまり導電性が高い。
金属薄膜層12は、蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンビームアシスト法、CVD法、湿式塗工法等の従来公知の方法により形成できる。スパッタリング法を用いる場合は、直流電源にて成膜が可能であり、大きな成膜速度が得られるため生産性に優れる。
金属化合物層を増やすことにより、導電性積層体は、反射率が低くなる可視光領域の波長の範囲が広くすることができる。
ただし、後述の低屈折率層を設けた場合、導電性積層体は、低屈折率透明薄膜層によって反射率が低くなる可視光領域の波長の範囲が充分に広くなるので、導電性積層体の薄膜化の観点から、金属化合物層/金属薄膜層/金属化合物層の3層構造のものが好ましい。
導電性機能層と防汚層の間に低屈折率層6を設けても良い。低屈折率層6を設けることにより、反射率を下げ、また反射率の低くなる可視光領域の波長範囲が広くすることができる。
低屈折率層6は、波長550nmの光の屈折率が1.7未満であり、かつ波長550nmの光の消衰係数が0.5以下である層である。低屈折率透明薄膜層6を、導電性機能層5の高屈折率金属化合物層13に接するように設けることにより、導電性積層体1は、反射率が低くなる可視光領域の波長の範囲が充分に広くなる。
低屈折率層6の厚さは、物理膜厚で15〜70nmが好ましい。
低屈折率層6は、蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンビームアシスト法、CVD法、湿式塗工法等の方法で形成できる。
防汚層7は、純水転落角が50°以下である必要がある。
擦傷試験を行う場合、薄膜表面の転落角が低いほど、布と薄膜表面との間に存在する水は、傾斜が無くとも往復する布によって押し出される。下記式(2)より、一義的ではないが、基本的に転落角が低いほうが、相互作用エネルギーEが小さく、常に水は薄膜表面より押し出されるため、水が薄膜に対し殆ど作用しない。一方、転落角が高い方が、相互作用エネルギーEが大きくなりやすく、布と薄膜表面との間に存在する水は、往復する布によって押し出されることが無く、水が薄膜に対し作用しやすい。
一般的に防汚性を向上させるため、接触角を高めるが、接触角だけを高めたとしても、転落角が低くなるとは限らない。転落角が50°以下であることにより、湿った布で長時間にわたり、荷重を掛けて擦っても高屈折率金属化合物層と金属薄膜層とが剥がれてしまわないものとなる。
mg sinα=2πrE・・・(1)
m:液滴質量
g:重力の加速度
α:転落角
r:水滴接触面の半径
E:固体と液体の相互作用エネルギー
sinα=(2πE/ρg)(r/V)・・・(2)
また、反応性官能基と結合している有機珪素化合物が、反応性官能基と結合している珪素原子を1つ以上有することが好ましい。
ふき取り試験は、テスター産業株式会社製擦傷試験機「AB−301 学振型摩擦堅牢度試験機」を用いて、200g荷重にて往復させる。なお、「AB−301 学振型摩擦堅牢度試験機」・・・JISL−0849を参考規格としている。
また基材2の導電性機能層を設ける側とは反対側に粘着層8を設けても良い。
粘着層8は、可視光領域の波長の光を透過し、かつ粘着性を有するものであればよい。
粘着層8は、光学的性能の観点から、波長500〜600nmの光の屈折率が1.45〜1.7であり、消衰係数がほぼ0であることが好ましい。
粘着層8の材料としては例えば、アクリル系接着剤、シリコン系接着剤、ウレタン系接着剤、ポリビニルブチラール接着剤(PVA)、エチレン−酢酸ビニル系接着剤(EVA)、ポリビニルエーテル、飽和無定形ポリエステル、メラミン樹脂等が挙げられる。
プラズマディスプレイパネル用フィルタにおいては、本発明の導電性積層体以外に、他の層として、防眩性を確保するアンチグレア層、ニュートンリングの発生を抑制するアンチニュートンリング層、色補正層、赤外線カット層、紫外線カット層、ガスバリア層、帯電防止層、電磁波シールド層等を設けてもよい。
<実施例1>
基材2である、厚さ80μmのトリアセチルセルロースフィルム(波長550nmの光の屈折率1.51)(以下、TACフィルムと記す)上に、電離放射線硬化型アクリル系樹脂をウェットコーティングによって成膜し、物理膜厚5μmのハードコート層3を形成した。
図2に示す真空成膜装置の概要を説明する。図2に示す真空成膜装置の概要を説明する。まず、スパッタ・カソード1〜5(SC1、SC2、SC3、SC4、SC5)は、デュアルマグネトロン・スパッタリング法(以下DMS法)及びパルスマグネトロン・スパッタリング法(以下PMS法)の切り替えが可能であり、本実施例1では、DMS法を用いるため、DMSカソードが配置されており、それぞれのカソードで別々の成膜気圧を設定出来るように仕切りが設けてある。該成膜装置を用いることで、巻出しローラーaにTAC原反をセットし、巻き取りローラーb方向にTACフィルムを搬送させることで、本発明にて例示した導電性積層体1におけるプライマー層4、導電性機能層5、低屈折率透明薄膜層6全てを1往路のみで積層することが可能である。
DMS法、PMS法共に、2つのカソードで正負交互に電圧印加されるため、成膜中の高エネルギー粒子による基板側へのボンバードメントが大きく、通常のDCマグネトロン・スパッタリング、RFマグネトロン・スパッタリングと比較して、イオンアシスト効果が大きく、緻密で、膜硬度、膜応力が強い膜が成膜される。
図2に示す成膜装置を用い、TACフィルムを搬送させながら、SC2にて、プライマー層4上に、インジウム中にセリウム10原子%を含有する透明導電酸化物材料(ICO)をDMS法により堆積させ、物理膜厚27nmの高屈折率金属化合物層11(波長550nmの光の屈折率2.2、消衰係数0.001)を形成した。この際、スパッタガスとしてAr、反応性ガスとしてO2を用い、流量はそれぞれ200sccm、3sccmであり、成膜気圧は0.3Paとして成膜を行なった。
図2中のスパッタ・カソード1〜5(SC1、SC2、SC3、SC4、SC5)には、それぞれPMSカソードが配置されており、それぞれのカソードで別々の成膜気圧を設定出来るように仕切りが設けてある。
図2に示す成膜装置を用い、TACフィルムを搬送させながら、SC2にて、プライマー層4上に、インジウム中にセリウム10原子%を含有する透明導電酸化物材料(ICO)をPMS法により堆積させ、物理膜厚27nmの高屈折率金属化合物層11(波長550nmの光の屈折率2.2、消衰係数0.001)を形成した。この際、スパッタガスとしてAr、反応性ガスとしてO2を用い、流量はそれぞれ200sccm、3sccmであり、成膜気圧は0.3Paとして成膜を行なった。
該ハードコート層成膜済TACフィルム上に、図3に示すロール・ツー・ロールの真空成膜装置にて、プライマー層4、導電性機能層5、低屈折率透明薄膜層6を形成する。
図2に示す真空成膜装置の概要を説明する。図2に示す真空成膜装置の概要を説明する。まず、スパッタ・カソード1、7(SC1、SC7)にはRFマグネトロン・スパッタカソードを、スパッタ・カソード2、3、4(SC2、SC3、SC4)にはDCマグネトロン・スパッタ・カソードを、スパッタ・カソード5にはDMSカソードを、スパッタ・カソード6(SC6)にはPMSカソードを配置してあり、それぞれのカソードで成膜気圧を設定出来るように仕切りが設けてある。該成膜装置を用いることで、巻出しローラーaにTAC原反をセットし、巻き取りローラーb方向にTACフィルムを搬送させることで、本発明にて例示した導電性積層体1におけるプライマー層4、導電性機能層5、低屈折率透明薄膜層6全てを1往路のみで積層することが可能である。
図3に示す成膜装置を用い、TACフィルムを搬送させながら、SC2にて、プライマー層4上に、インジウム中にセリウム10原子%を含有する透明導電酸化物材料(ICO)をDCマグネトロン・スパッタリング法により堆積させ、物理膜厚27nmの高屈折率金属化合物層11(波長550nmの光の屈折率2.2、消衰係数0.001)を形成した。この際、スパッタガスとしてAr、反応性ガスとしてO2を用い、流量はそれぞれ200sccm、3sccmであり、成膜気圧は0.3Paとして成膜を行なった。
実施例3と同様の手段により、プライマー層4、高屈折率金属化合物層11、金属薄膜層12、および高屈折率金属化合物層13の成膜を行ない、SC6にて、高屈折率金属化合物層13上に、PMS法を用いてSiO2を堆積させ、物理膜厚40nmの低屈折率透明薄膜層6(波長550nmの光の屈折率1.46、消衰係数0)を形成した。図2中のスパッタカソード5において示される2対のカソードには、それぞれSiターゲットが配置されており、該2対のSiターゲットが配置されたカソードに正負交互にDCパルス波の電圧を印加するが、その周波数は40kHzとした。また、スパッタガスをAr、反応性ガスをO2とし、それぞれ流量は、Arが200sccm、O2が100sccmであり、成膜気圧は0.3Paとして成膜を行なった。
実施例3と同様の手段により、プライマー層4、高屈折率金属化合物層11、金属薄膜層12、および高屈折率金属化合物層13の成膜を行ない、SC7にて、高屈折率金属化合物層13上に、RFマグネトロン・スパッタリング法を用いてSiO2を堆積させ、物理膜厚40nmの低屈折率透明薄膜層6(波長550nmの光の屈折率1.46、消衰係数0)を形成した。
RFマグネトロンスパッタリングの周波数は13.56MHzとした。また、スパッタガスをAr、反応性ガスをO2とし、それぞれ流量は、Arが200sccm、O2が100sccmであり、成膜気圧は0.3Paとして成膜を行なった。
実施例3と同様の手段により、プライマー層4、高屈折率金属化合物層11、金属薄膜層12、および高屈折率金属化合物層13の成膜を行なった後、図2に示すロール・ツー・ロール型真空成膜装置とは別のロール・ツー・ロール型真空成膜装置を用いて、高屈折率金属化合物層13上に、電子ビーム蒸着法を用いてSiO2を堆積させ、物理膜厚40nmの低屈折率透明薄膜層6(波長550nmの光の屈折率1.46、消衰係数0)を形成した。
実施例1と全く同様にプライマー層4、導電性機能層5、低屈折率透明薄膜層6を成膜し、防汚層7に関しては、下記式(3)で表されるシロキサン結合を主鎖としないフッ素含有珪素化合物を、抵抗加熱による真空蒸着法により堆積させ、物理膜厚6nmの防汚層7を形成した。更に、TACフィルムの他方の面に、アクリル系接着剤を塗布して粘着層8を形成し、導電性積層体1を得た。
実施例2と全く同様にプライマー層4、導電性機能層5、低屈折率透明薄膜層6を成膜し、防汚層7に関しては、上記式(3)で表されるシロキサン結合を主鎖としないフッ素含有珪素化合物を、抵抗加熱による真空蒸着法により堆積させ、物理膜厚6nmの防汚層7を形成した。更に、TACフィルムの他方の面に、アクリル系接着剤を塗布して粘着層8を形成し、導電性積層体1を得た。
実施例3と全く同様にプライマー層4、導電性機能層5、低屈折率透明薄膜層6を成膜し、防汚層7に関しては、上記式(3)で表されるシロキサン結合を主鎖としないフッ素含有珪素化合物を、抵抗加熱による真空蒸着法により堆積させ、物理膜厚6nmの防汚層7を形成した。更に、TACフィルムの他方の面に、アクリル系接着剤を塗布して粘着層8を形成し、導電性積層体1を得た。
実施例4と全く同様にプライマー層4、導電性機能層5、低屈折率透明薄膜層6を成膜し、防汚層7に関しては、上記式(3)で表されるシロキサン結合を主鎖としないフッ素含有珪素化合物を、抵抗加熱による真空蒸着法により堆積させ、物理膜厚6nmの防汚層7を形成した。更に、TACフィルムの他方の面に、アクリル系接着剤を塗布して粘着層8を形成し、導電性積層体1を得た。
実施例5と全く同様にプライマー層4、導電性機能層5、低屈折率透明薄膜層6を成膜し、防汚層7に関しては、上記式(3)で表されるシロキサン結合を主鎖としないフッ素含有珪素化合物を、抵抗加熱による真空蒸着法により堆積させ、物理膜厚6nmの防汚層7を形成した。更に、TACフィルムの他方の面に、アクリル系接着剤を塗布して粘着層8を形成し、導電性積層体1を得た。
実施例6と全く同様にプライマー層4、導電性機能層5、低屈折率透明薄膜層6を成膜し、防汚層7に関しては、上記式(3)で表されるシロキサン結合を主鎖としないフッ素含有珪素化合物を、抵抗加熱による真空蒸着法により堆積させ、物理膜厚6nmの防汚層7を形成した。更に、TACフィルムの他方の面に、アクリル系接着剤を塗布して粘着層8を形成し、導電性積層体1を得た。
実施例1〜6および比較例1〜6で得られた導電性積層体1について、以下の評価を行った。結果を表1〜4に示す。
(1)耐湿布擦傷試験−1:
実施例1〜6、比較例1〜6によって成膜したサンプルに対し、純水を十分に染み込ませたクリーンウェス(GUARDNER CO.,Ltd製CLEANROOM WIPER)を擦傷試験機(TESTER SANGYO CO.,Ltd製 学振型摩擦堅牢度試験機AB−301)に固定し、500gfの荷重を掛けて、100、200、300、400、500往復の擦傷試験を各サンプルに対して、それぞれ行ない、サンプルの磨耗状態を光学顕微鏡にて観察する。この際、高屈折率薄膜層11/金属薄膜層12界面、金属薄膜層12/高屈折率薄膜層13界面で層間剥離が起きた結果の磨耗であるかどうかについて、磨耗部をレンズ反射測定機(OLYMPUS社製USPM−RU)にて測定し、得られる分光カーブより確認した(表1)。
実施例1〜6、比較例1〜6によって成膜したサンプルに対し、鉱物系油剤及び非イオン系界面活性剤を含んだ化学雑巾(大日本除虫菊株式会社製サッサ)を擦傷試験機(TESTER SANGYO CO.,Ltd製 学振型摩擦堅牢度試験機AB−301)に固定し、500gfの荷重を掛けて、100、200、300、400、500往復の擦傷試験を各サンプルに対して、それぞれ行ない、サンプルの磨耗状態を光学顕微鏡にて観察する。この際、高屈折率薄膜層11/金属薄膜層12界面、金属薄膜層12/高屈折率薄膜層13界面で層間剥離が起きた結果の磨耗であるかどうかについて、磨耗部をレンズ反射測定機(OLYMPUS社製USPM−RU)にてスポットサイズ12.5μmを測定し、得られる分光カーブより確認した(表2)。
特許第3562070号記載の薄膜強度評価装置を用いて、実施例1〜6、比較例1〜6によって作成したサンプルの薄膜部のヤング率(GPa)を測定する(表3)。
実施例1〜6、比較例1〜6によって成膜したサンプルの純水転落角及び純水接触角を、自動接触角計(協和界面化学(株)製CA−V型)を用いて測定した。
実施例1のサンプルを、テスター産業株式会社製擦傷試験機「AB−301 学振型摩擦堅牢度試験機」を用いて、200g荷重にて100往復させた。ふき取り試験する前と、10回、30回、50回、100回試験を行ったときの純水接触角を表5に示す。
2 基材
3 ハードコート層
4 プライマー層
5 導電性機能層
6 低屈折率層
7 防汚層
8 粘着層
11 高屈折率金属化合物層
12 金属薄膜層
13 高屈折率金属化合物層
Claims (4)
- 少なくとも基材上に、金属薄膜層及び金属化合物層を積層してなる導電性機能層と、低屈折率層と、防汚層とをこの順に有する導電性積層体であって、前記導電性機能層が、前記基材側から順に、酸化インジウムと酸化セリウムとの混合物からなる高屈折率金属化合物層と、銀と金と銅を含む合金からなる金属薄膜層と、酸化インジウムと酸化セリウムとの混合物からなる高屈折率金属化合物層とからなり、前記低屈折率層が酸化シリコンからなり、前記防汚層が、下記式で表される有機珪素化合物から得られた層であり、且つ純水転落角が50°以下であることを特徴とする導電性積層体。
- 前記防汚層の表面における純水の接触角が、90゜以上であることを特徴とする請求項1に記載の導電性積層体。
- ふき取り試験を行う前と、100回行った後の純水接触角の差が5°以内であることを特徴とする請求項1または2に記載の導電性積層体。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の導電性積層体をディスプレイの前面に設けたことを特徴とするディスプレイ。
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