JP5160329B2 - 透明導電性フィルム及びタッチパネル - Google Patents

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本発明は、透明導電性フィルム及びこれを用いたタッチパネルに関する。
従来、透明導電性部材としては、ガラス上に酸化インジウム薄膜を形成した、いわゆる導電性ガラスがよく知られているが、導電性ガラスは基材がガラスであるために可撓性、加工性に劣り、用途によっては好ましくない場合がある。そのため、近年では可撓性、加工性に加えて、耐衝撃性に優れ、軽量であるなどの利点から、ポリエチレンテレフタレートフィルムをはじめとする各種のプラスチックフィルムを基材とした透明導電性フィルムが使用されている。
上記透明導電性フィルムをタッチパネルに適用する際は、液晶ディスプレイなどのディスプレイと組み合わせて使用する場合が多いが、光が透明導電性フィルムを通過する際に透明導電層表面の反射率が大きいとディスプレイ画面のコントラストや輝度が低下するため好ましくない。
透明導電層表面の反射率を低減するために、例えば、下記特許文献1には、基板側から順に、屈折率1.7以上のH層、屈折率1.5以下のL層、及び透明導電層が積層された透明導電性積層体が記載されている。また、特許文献1には、上記H層に接して基板側に、屈折率が約1.5以下で膜厚が30〜100nmのL´層や、上記H層と基板との中間の屈折率を有し、膜厚がおよそ30〜100nmのM層等を設けてもよいことが記載されている。
特開2000−301648号公報
しかし、特許文献1に記載の透明導電性積層体では、視感度曲線の中心波長である550nmの光の反射率を低減するには未だ不充分であった。
上記課題を解決するため、本発明は、透明導電層側から入射する波長550nmの光の反射率を低減できる透明導電性フィルム、及びこれを用いたタッチパネルを提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明の透明導電性フィルムは、透明フィルム基材の一方の面に、前記透明フィルム基材の側から第1透明誘電体層、第2透明誘電体層、第3透明誘電体層及び透明導電層がこの順に形成されている透明導電性フィルムであって、前記透明フィルム基材の屈折率をnf、前記第1透明誘電体層の屈折率をn1、前記第2透明誘電体層の屈折率をn2、前記第3透明誘電体層の屈折率をn3、前記透明導電層の屈折率をn4としたとき、n3≦n1<nf<n4<n2の関係を満たし、前記第1透明誘電体層の厚みが、110〜400nmであり、前記第2透明誘電体層の厚みが、15〜65nmであり、前記第3透明誘電体層の厚みが、40〜100nmであり、前記透明導電層の厚みが、15〜30nmであることを特徴とする。
本発明の透明導電性フィルムでは、各層の屈折率の大小関係と各層の厚みを上記のように適切に制御することによって、透明導電層側から入射する波長550nmの光の反射率を低減できる。これにより、ディスプレイ画面のコントラストや輝度の低下を防止できる。また、本発明の透明導電性フィルムは、透明導電層と透明フィルム基材との間に、少なくとも第1、第2及び第3透明誘電体層の三層の透明誘電体層を有することから、屈曲性、及び透明導電層の耐擦傷性が良好となる。なお、本発明における屈折率は、波長589.3nmの光に対する屈折率である。
本発明の透明導電性フィルムでは、前記nfが1.50〜1.70であり、前記n1が1.30〜1.65であり、前記n2が1.80〜2.40であり、前記n3が1.30〜1.65であり、前記n4が1.75〜2.10であることが好ましい。各層の屈折率を上記範囲に制御することにより、透明導電層側から入射する波長550nmの光の反射率をより低減できる。
本発明の透明導電性フィルムでは、前記第1透明誘電体層の厚みが、160〜215nmであることが好ましい。可視光領域全体において低反射率を実現できるからである。
本発明の透明導電性フィルムでは、前記n4から前記n3を引いた値が0.4〜0.7であることが好ましい。透明導電層側から入射する波長550nmの光の反射率をより一層低減できるからである。
前記透明フィルム基材は、厚みが2〜200μmであることが好ましい。機械的強度を確保した上で、フィルムの薄膜化が容易となるからである。
本発明の透明導電性フィルムは、前記透明フィルム基材の他方の面に透明粘着剤層を介して貼り合わされた透明基体を更に含んでいてもよい。フィルムの機械的強度が向上し、特にカールなどの発生を防止できるからである。
本発明のタッチパネルは、透明導電層を有する一対のパネル板を、前記透明導電層同士が対向するようにスペーサを介して配置してなるタッチパネルであって、少なくとも一方の前記パネル板が、上述した本発明の透明導電性フィルムを含むタッチパネルである。本発明のタッチパネルによれば、上述した本発明の透明導電性フィルムと同様の効果が得られる。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、同一の構成要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、本発明の透明導電性フィルムの一例を示したものであり、透明フィルム基材Fの一方の面に、第1透明誘電体層1、第2透明誘電体層2、第3透明誘電体層3及び透明導電層4がこの順に形成されている。そして、透明フィルム基材Fの屈折率をnf、第1透明誘電体層1の屈折率をn1、第2透明誘電体層2の屈折率をn2、第3透明誘電体層3の屈折率をn3、透明導電層4の屈折率をn4としたとき、n3≦n1<nf<n4<n2の関係を満たす。さらに、第1透明誘電体層1の厚みが110〜400nmであり、第2透明誘電体層2の厚みが15〜65nmであり、第3透明誘電体層3の厚みが40〜100nmであり、透明導電層4の厚みが15〜30nmである。
上記透明導電性フィルムでは、各層の屈折率の大小関係と各層の厚みを上記のように適切に制御することによって、透明導電層4の側から入射する波長550nmの光の反射率を低減できる。その理由は定かではないが、透明フィルム基材F上に低屈折率材料と高屈折率材料を交互に積層し、かつ各層の厚みを上記適切な範囲に制御することにより、透明導電層4の表面、各層間の界面、及び第1透明誘電体層1と透明フィルム基材Fとの界面からの反射光を干渉させ、それらの振幅を相殺させることによって、上記反射率が低減すると推測される。
図2は、図1に示す透明導電性フィルムの透明フィルム基材Fの他方の面に、透明粘着剤層Aを介して透明基体Tが貼り合わされている場合の例である。また、図示はしていないが、図2の透明基体Tの外表面には、ハードコート層等を設けることができる。
本発明において使用する透明フィルム基材Fとしては、特に制限されないが、透明性を有する各種のプラスチックフィルムが用いられる。例えば、その材料として、ポリエステル系樹脂、アセテート系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂等が挙げられる。これらのなかでも、コストの点からポリエステル系樹脂が好ましい。
透明フィルム基材Fの厚みは、2〜200μmの範囲が好ましく、20〜150μmの範囲がより好ましい。機械的強度を確保した上で、フィルムの薄膜化が容易となるからである。
透明フィルム基材Fは、表面に予めスパッタリング、コロナ放電、火炎、紫外線照射、電子線照射、化成、酸化などのエッチング処理や、ハードコート層の形成、あるいは下塗り処理などを施して、この上に設けられる第1透明誘電体層1の透明フィルム基材Fに対する密着性を向上させることができる。また、第1透明誘電体層1を設ける前に、透明フィルム基材Fの表面を必要に応じて溶剤洗浄や超音波洗浄などにより除塵、清浄化してもよい。
第1透明誘電体層1の材料としては、例えば、NaF(1.30)、Na3AlF6(1.35)、LiF(1.36)、MgF2(1.38)、CaF2(1.40)、BaF2(1.30)、SiO2(1.46)、LaF3(1.55)、CeF3(1.63)、Al23(1.63)などの無機物〔上記各材料の括弧内の数値は屈折率である〕や、屈折率が1.40〜1.60程度のアクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、有機シラン縮合物、アルキド樹脂、メラミン樹脂などの有機物が挙げられる。これらの中から材料を適宜に選択し、または組み合わせて、前記屈折率n1を満足する第1透明誘電体層1を形成する。
第1透明誘電体層1の厚みは、波長550nmの光の反射率低減の観点から110〜400nmである。なかでも、可視光領域全体において低反射率を実現するには、第1透明誘電体層1の厚みが160〜215nmであることが好ましく、165〜215nmであることがより好ましい。なお、第1透明誘電体層1の厚みが215nm以下であれば、波長550nmの光の反射率をより効果的に低減できる。
第2透明誘電体層2の材料としては、例えば、CeO2(2.30)、Nd23(2.15)、Sb23(2.10)、TiO2(2.35)、Ta25(2.10)、ZrO2(2.05)、ZnO(2.10)、ZnS(2.30)などの無機物〔上記各材料の括弧内の数値は屈折率である〕や、酸化インジウム100重量部に対して、酸化錫を0〜20重量部、酸化セリウムを10〜80重量部含む複合酸化物などが挙げられる。
第2透明誘電体層2の厚みは、波長550nmの光の反射率低減の観点から15〜65nmである。また、クラック発生防止及び透明性向上の観点から、上記厚みは45nm以下であることが好ましい。
第3透明誘電体層3の材料としては、上述した第1透明誘電体層1の材料と同様のものが使用できる。なお、第1透明誘電体層1と第3透明誘電体層3とは、それぞれ異なる材料を使用しても良く、同一の材料を使用してもよい。
第3透明誘電体層3の厚みは、波長550nmの光の反射率低減の観点から40〜100nmである。また、クラック発生防止及び透明性向上の観点から、上記厚みは75nm以下であることが好ましい。
透明導電層4の材料としては、特に制限されるものではなく、例えば、インジウム、錫、亜鉛、ガリウム、アンチモン、チタン、珪素、ジルコニウム、マグネシウム、アルミニウム、金、銀、銅、パラジウム及びタングステンからなる群より選択される少なくとも1種の金属(又は半金属)の酸化物が用いられる。当該酸化物には、必要に応じて、さらに上記群に示された金属元素等や、その酸化物が添加されていてもよい。例えば酸化錫を含有する酸化インジウムや、アンチモンを含有する酸化錫などが好ましく用いられる。
透明導電層4の厚みは、波長550nmの光の反射率低減の観点から15〜30nmである。また、その表面抵抗を1×103Ω/□以下の良好な導電性を有する連続被膜とするには、上記厚みは20nm以上であることが好ましい。
各層の屈折率については、波長550nmの光の反射率低減の観点から以下の範囲とするのが好ましい。即ち、透明フィルム基材Fの屈折率nfについては、1.50〜1.70の範囲が好ましい。第1透明誘電体層1の屈折率n1については、1.30〜1.65の範囲が好ましく、1.40〜1.60の範囲がより好ましい。第2透明誘電体層2の屈折率n2については、1.80〜2.40の範囲が好ましく、2.00〜2.40の範囲がより好ましい。第3透明誘電体層3の屈折率n3については、1.30〜1.65の範囲が好ましく、1.40〜1.60の範囲がより好ましい。透明導電層4の屈折率n4については、1.75〜2.10の範囲が好ましく、1.90〜2.10の範囲がより好ましい。
第1透明誘電体層1、第2透明誘電体層2、第3透明誘電体層3及び透明導電層4は、透明フィルム基材F上に、通常、この順で順次に形成される。これらの層の形成方法としては、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、塗工法等があげられ、材料の種類及び必要とする膜厚に応じて適宜の方法を採用することができる。
上記のように第1透明誘電体層1、第2透明誘電体層2、第3透明誘電体層3及び透明導電層4が順次に形成された透明フィルム基材Fの他方の面には、透明粘着剤層Aを介して透明基体Tを貼り合わすことができる。透明基体Tの貼り合わせは、透明基体Tの方に透明粘着剤層Aを設けておき、これに透明フィルム基材Fを貼り合わせてもよいし、逆に透明フィルム基材Fの方に透明粘着剤層Aを設けておき、これに透明基体Tを貼り合わせてもよい。後者の方法では、ロール状の透明フィルム基材Fに対して、透明粘着剤層Aを連続的に形成できるため、生産性の面で一層有利である。
透明粘着剤層Aとしては、透明性を有するものであればとくに制限なく使用でき、例えば、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ゴム系粘着剤などが用いられる。この透明粘着剤層Aは、透明基体Tの接着後に、そのクッション効果により、透明フィルム基材Fの一方の面に設けられた透明導電層4の耐擦傷性やタッチパネル用としての打点特性を向上させる機能を有する。この機能をより良く発揮させる観点から、その弾性係数を1〜100N/cm2の範囲、厚みを1μm以上、通常5〜100μmの範囲に設定するのが望ましい。
透明粘着剤層Aを介して貼り合わされる透明基体Tは、透明フィルム基材Fに対して良好な機械的強度を付与し、特にカールなどの発生防止に寄与するものであり、通常6〜300μm程度のプラスチックフィルムが用いられる。なお、可撓性が特に要求されない場合は、0.05〜10mm程度のプラスチック板などを用いてもよい。プラスチックの材質としては、前記した透明フィルム基材Fと同様のものが挙げられる。
また、必要に応じて、上記透明基体Tの外表面(透明粘着剤層Aとは反対側の面)に、視認性の向上を目的とした防眩処理層や反射防止処理層を設けたり、外表面の保護を目的としたハードコート層を設けるようにしてもよい。ハードコート層としては、例えば、メラミン系樹脂、ウレタン系樹脂、アルキド系樹脂、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、エポキシ系樹脂などの硬化型樹脂からなる硬化被膜が好ましく用いられる。
以上、本発明の透明導電性フィルムの好適な例について説明したが、本発明は上記実施形態には限定されない。例えば、上記実施形態では、透明導電層と透明フィルム基材との間に第1、第2及び第3透明誘電体層の三層の透明誘電体層を有する例について説明したが、透明導電層と透明フィルム基材との間に4層以上の透明誘電体層が積層されていてもよい。
次に、本発明のタッチパネルの好適な例について説明する。図3は、図2に示す透明導電性フィルムを用いたタッチパネルの例を示したものである。すなわち、縞状に形成された透明導電層P1d,P2dをそれぞれ有する一対のパネル板P1,P2を、透明導電層P1d,P2d同士が対向するように、スペーサSを介して配置してなるタッチパネルにおいて、一方のパネル板P1として、上記図2に示す透明導電性フィルムを用いたものである。スペーサSとしては、例えば、アクリルやウレタンなどの絶縁性材料から構成されたドットスペーサが使用できる。なお、図3の透明導電層P1d,P2dでは、縞状パターンが互いに直交するように対向配置されている。
このタッチパネルは、パネル板P1側より、入力ペンMにてスペーサSの弾性力に抗して押圧打点したとき、透明導電層P1d,P2d同士が接触して、電気回路のON状態となり、上記押圧を解除すると、元のOFF状態に戻る、透明スイッチ構体として機能する。その際、パネル板P1が上記の透明導電性フィルムからなるために、透明導電層P1dの耐擦傷性や打点特性などに優れ、長期にわたって上記機能を安定に維持できる。
なお、図3において、パネル板P1は、図1に示す透明導電性フィルムであってもよい。また、パネル板P2は、プラスチックフィルムやガラス板などからなる透明基体T´に透明導電層P2dを設けたものであるが、本発明の透明導電性フィルムであってもよい。
以下、本発明の実施例について比較例と併せて説明する。なお、本発明は下記の実施例に限定して解釈されるものではない。
<各層の屈折率>
各層の屈折率は、アタゴ社製のアッベ屈折率計を用い、各測定面に対して測定光を入射させるようにして、該屈折計に示される規定の測定方法により測定を行った。
<各層の厚み>
透明フィルム基材の厚みは、ミツトヨ製マイクロゲージ式厚み計にて測定を行った。その他の層の厚みについては、日立製作所製の透過型電子顕微鏡H−7650により断面観察して測定した。
<実施例1>
(第1透明誘電体層の形成)
厚み23μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(以下、PETフィルムという)からなる透明フィルム基材(屈折率nf=1.65)の一方の面に、SiO2(屈折率n1=1.46)を電子ビーム加熱法により、1×10-2〜3×10-2Paの真空度で真空蒸着して、厚み200nmの第1透明誘電体層を形成した。
(第2透明誘電体層の形成)
次いで、第1透明誘電体層上に、アルゴンガス95%と酸素ガス5%の混合ガスの雰囲気下、酸化インジウム、酸化錫及び酸化セリウムの混合物(重量比で、酸化インジウム:酸化錫:酸化セリウム=65:5:30)の焼結体から、下記条件のスパッタリング法により、上記成分を同重量比で含む複合酸化物(屈折率n2=2.20)からなる第2透明誘電体層(厚み:30nm)を形成した。なお、成膜雰囲気内に上記混合ガスを導入する前に、成膜雰囲気を到達真空度5.0×10-4Pa以下の状態にして不純物ガスを除去した。
(スパッタリング条件)
ターゲットサイズ:200mm×500mm
出力:3.0kW
電圧値:450V
放電時間:1分
真空度:0.5Pa
(第3透明誘電体層の形成)
次いで、第2透明誘電体層上に、SiO2(屈折率n3=1.46)を電子ビーム加熱法により、1×10-2〜3×10-2Paの真空度で真空蒸着して、厚み65nmの第3透明誘電体層を形成した。
(透明導電層の形成)
次いで、第3透明誘電体層上に、アルゴンガス95%と酸素ガス5%の混合ガスを用いて、0.5Paの雰囲気中で、酸化インジウム及び酸化錫の混合物(重量比で、酸化インジウム:酸化錫=97:3)の焼結体から、スパッタリング法により、上記成分を同重量比で含む複合酸化物(屈折率n4=2.00)からなる透明導電層(厚み22nm)を形成し、実施例1の透明導電性フィルムを得た。
<実施例2>
第1透明誘電体層を以下に示す方法で形成したことと、第2及び第3透明誘電体層の厚みを表1に示す数値に調整したこと以外は、実施例1と同様の操作を行い、実施例2の透明導電性フィルムを得た。
(実施例2の第1透明誘電体層の形成)
厚み23μmのPETフィルムからなる透明フィルム基材(屈折率nf=1.65)の一方の面に、メラミン樹脂、アルキド樹脂及び有機シラン縮合物からなる熱硬化型樹脂(重量比で、メラミン樹脂:アルキド樹脂:有機シラン縮合物=2:2:1)を塗工し、これを硬化させて、厚み185nmの第1透明誘電体層(屈折率n1=1.54)を形成した。
<実施例3〜5>
第1透明誘電体層の厚みを表1に示す数値に調整したこと以外は、実施例1と同様の操作を行い、実施例3〜5の透明導電性フィルムを得た。
<比較例1>
第1透明誘電体層の厚みを表1に示す数値に調整したことと、第2及び第3透明誘電体層を形成しなかったこと以外は、実施例2と同様の操作を行い、比較例1の透明導電性フィルムを得た。
<比較例2>
第2透明誘電体層として、実施例1の第3透明誘電体層と同様の操作により厚み33nmのSiO2層(屈折率n2=1.46)を形成したことと、第3透明誘電体層を形成しなかったこと以外は、実施例2と同様の操作を行い、比較例2の透明導電性フィルムを得た。
<比較例3>
第1透明誘電体層として、実施例1の第2透明誘電体層と同様の操作により厚み25nmの複合酸化物層(屈折率n1=2.20)を形成したことと、第2透明誘電体層の厚みを表1に示す数値に調整したこと以外は、比較例2と同様の操作を行い、比較例3の透明導電性フィルムを得た。
<比較例4>
第1〜第3透明誘電体層の厚みを表1に示す数値に調整したこと以外は、実施例1と同様の操作を行い、比較例4の透明導電性フィルムを得た。
<比較例5>
第1透明誘電体層の厚みを表1に示す数値に調整したこと以外は、実施例1と同様の操作を行い、比較例5の透明導電性フィルムを得た。
上記実施例及び比較例で得られた透明導電性フィルムについて、下記評価を行った。結果を表1に示す。
<反射率>
日立ハイテク社製の分光光度計U−4100を用いて、波長450〜650nmの範囲の可視光線について5nm間隔で反射率を測定した。なお、測定する際は、透明導電層表面に対して上記可視光線を入射させるようにした。また、表1には、波長550nmの可視光線の反射率と、波長450〜650nmの範囲の可視光線の平均反射率とを示した。
<透過率>
島津製作所製の分光分析装置UV−240を用いて、波長550nmの可視光線の透過率を測定した。なお、測定する際は、透明導電層表面に対して上記可視光線を入射させるようにした。
Figure 0005160329
表1に示すように、実施例1〜5は、比較例1〜5に比べて波長550nmの可視光線の反射率が低くなり、その結果、高い透過率を示した。なかでも実施例1〜4は、第1透明誘電体層の厚みを160〜215nmの範囲とすることにより、波長450〜650nmの平均反射率についても低い値を示した。
本発明の透明導電性フィルムの一例を示す断面図である。 本発明の透明導電性フィルムの他の例を示す断面図である。 本発明のタッチパネルの一例を示す断面図である。
符号の説明
1 第1透明誘電体層
2 第2透明誘電体層
3 第3透明誘電体層
4,P1d,P2d 透明導電層
A 透明粘着剤層
F 透明フィルム基材
P1,P2 パネル板
S スペーサ
T,T´ 透明基体

Claims (7)

  1. 透明フィルム基材の一方の面に、前記透明フィルム基材の側から第1透明誘電体層、第2透明誘電体層、第3透明誘電体層及び透明導電層がこの順に形成されている透明導電性フィルムであって、
    前記透明フィルム基材の屈折率をnf、前記第1透明誘電体層の屈折率をn1、前記第2透明誘電体層の屈折率をn2、前記第3透明誘電体層の屈折率をn3、前記透明導電層の屈折率をn4としたとき、n3≦n1<nf<n4<n2の関係を満たし、
    前記第1透明誘電体層の厚みが、110〜400nmであり、
    前記第2透明誘電体層の厚みが、15〜65nmであり、
    前記第3透明誘電体層の厚みが、40〜100nmであり、
    前記透明導電層の厚みが、15〜30nmである透明導電性フィルム。
  2. 前記nfは、1.50〜1.70であり、
    前記n1は、1.30〜1.65であり、
    前記n2は、1.80〜2.40であり、
    前記n3は、1.30〜1.65であり、
    前記n4は、1.75〜2.10である請求項1に記載の透明導電性フィルム。
  3. 前記第1透明誘電体層の厚みが、160〜215nmである請求項1又は2に記載の透明導電性フィルム。
  4. 前記n4から前記n3を引いた値が、0.4〜0.7である請求項1〜3のいずれか1項に記載の透明導電性フィルム。
  5. 前記透明フィルム基材は、厚みが2〜200μmである請求項1〜4のいずれか1項に記載の透明導電性フィルム。
  6. 前記透明フィルム基材の他方の面に透明粘着剤層を介して貼り合わされた透明基体を更に含む請求項1〜5のいずれか1項に記載の透明導電性フィルム。
  7. 透明導電層を有する一対のパネル板を、前記透明導電層同士が対向するようにスペーサを介して配置してなるタッチパネルであって、
    少なくとも一方の前記パネル板が、請求項1〜6のいずれか1項に記載の透明導電性フィルムを含むタッチパネル。
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