JP2001358495A - 防汚処理を施した透明電磁波シールドフィルム - Google Patents

防汚処理を施した透明電磁波シールドフィルム

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JP2001358495A
JP2001358495A JP2000181159A JP2000181159A JP2001358495A JP 2001358495 A JP2001358495 A JP 2001358495A JP 2000181159 A JP2000181159 A JP 2000181159A JP 2000181159 A JP2000181159 A JP 2000181159A JP 2001358495 A JP2001358495 A JP 2001358495A
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Susumu Maniwa
進 馬庭
Takashi Miyamoto
隆司 宮本
Kazutoshi Kiyokawa
和利 清川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は窓等のガラスに貼るフィルムにおいて
外側、内側からの腐食、キズ、汚れ等を防ぎその品質を
長期に渡り保持し続ける透明電磁波シールドフィルムを
提供することを課題とした。 【解決手段】透明なプラスチックフィルムの一面に少な
くとも電磁波シールド層及び水性及び/または撥油性の
防汚層を積層してなる電磁波シールドフィルム。更に前
記透明プラスチックフィルムの他面に少なくとも粘着層
有することを特徴とする前記透明電磁波シールドフィル
ム。更に前記電磁波シールド層と防汚層の間にハードコ
ート層及び/またはガスバリア層を有することを特徴と
する前記電磁波シールドフィルムを提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建物の窓や、自動
車、列車等の乗り物の窓に貼るフィルムであって、電磁
波シールド性能を有するフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、事業所内PHSや無線LANの利
用が広がりを見せるなか、情報の漏洩防止や外部からの
侵入電波による誤動作やノイズの防止といった点から、
オフィス内での電波環境を整えることが不可欠になって
おり、そのような電波環境の整備用部材としてすでに種
々のタイプのものが提案されている。
【0003】電波環境の整備用部材のひとつに電磁波シ
ールド材がある。通常用いられる電磁波シールド材とし
ては金属箔があるが、これは窓など可視光に対する透過
性が必要とされる部位に用いることができない。可視光
に対する透過性を持たせた電磁波シールド材として、金
属メッシュを挟み込んだガラスもあるが、これは金属メ
ッシュによって視界が遮られるという問題がある。
【0004】一方、プラズマディスプレイパネル用のフ
ィルターではあるが、特開2000―105311号公
報に記されているような基材の裏面に電磁波シールド層
として金属層を金属酸化物層で挟持した層を設け、表面
にハードコート層及び反射防止兼防汚層を積層し、可視
光に対する透過性を向上させたものが公知である。ま
た、この場合においては金属層としては銀または銀を主
成分とする合金を用いることが多かった。これは電気抵
抗の低い金属層によって電磁波シールド性を得て、さら
に屈折率の異なる薄膜を積層することによる光の干渉効
果によって可視光に対する透過性を高めるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのよう
なフィルターを窓ガラスに貼付した場合において、問題
となるのは窓ガラスからの結露または室内の空気に曝さ
れている面のキズや汚れである。電磁波シールド層とガ
ラスの間に粘着層以外なにも積層されていない場合、ガ
ラス表面に発生した結露によって電磁波シールド層が腐
食するおそれがある。また、該電磁波シールド層のガラ
スと貼合する側の面の反対の面上に何も積層されていな
い場合、室内の空気、ゴミ、その他の接触等でキズ、汚
れがつくおそれがある。これらの腐食やキズ、汚れは透
明性、美観を損ねるのみならず、電磁波シールド層の層
構成を破壊し、光学的性能、電磁波シールド性能を劣化
させる。また、電磁波シールド層の上に、表面保護、ガ
スバリアー性保護などの目的で、別の層が積層された場
合にも、その層の外面のキズや汚れはその層の本来の性
能を劣化させる。本発明は、このような腐食やキズ、汚
れを防ぎその品質、性能を長期間にわたって保持し続け
る透明電磁波シールドフィルムを提供することを目的と
したものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は透明な
プラスチックフィルムの一面上に少なくとも電磁波シー
ルド層及び水性及び/または撥油性の防汚層を積層して
なる透明電磁波シールドフィルムである。
【0007】また、請求項2の発明は前記透明なプラス
チックフィルムの他面に少なくとも粘着層を有すること
を特徴とする請求項1に記載の透明電磁波シールドフィ
ルムである。
【0008】また、請求項3の発明は前記電磁波シール
ド層と防汚層の間にハードコート層を有することを特徴
とする請求項1に記載の透明電磁波シールドフィルムで
ある。
【0009】また、請求項4の発明は前記電磁波シール
ド層と防汚層の間にガスバリア層を有することを特徴と
する請求項1に記載の透明電磁波シールドフィルムであ
る。
【0010】また、請求項5の発明は前記電磁波シール
ド層が透明なプラスチックフィルム上に金属酸化物層、
金属層を交互に設けたものであり、その最上層が金属酸
化物層であることを特徴とする請求項1〜4記載の透明
電磁波シールドフィルムである。
【0011】また、請求項6の発明は前記金属層が銀ま
たは銀を主成分とする合金であることを特徴とする請求
項5記載の透明電磁波シールドフィルムである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面を用いて詳細
に説明する。図1に本発明の電磁波シールドフィルムの
一実施例を断面で示す。基材4としては透明で表面が平
滑なプラスチックフィルムであれば特に制限はない。例
えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフ
タレート、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレー
ト、ポリエチレンサルファイド、トリアセチルセルロー
ス、ポリオレフィン、ポリスチレン等があり、適宜選択
される。
【0013】電磁波シールド層2としては、目的に適し
た構成であれば特に制限はないが、請求項4に示すよう
に、金属酸化物層、金属層を交互に積層し、電磁波シー
ルド層内での最上層が金属酸化物層であるような構成の
ものが優れた性能を示す。金属酸化物層、金属層の層数
には特に制限はないが、透明性、電磁波シールド性、経
済性、加工性などの面からみて、3層または5層が望ま
しい。上記のような電磁波シールド層の層構成におい
て、金属酸化物層、金属層はそれぞれ、特に同一の組成
である必要はない。以下に示す条件を満たしたものから
自由に選択できる。ただし、経済性、加工性の面から、
特に必要のない限り、同一の金属酸化物層、同一の金属
層とするのが望ましい。
【0014】金属酸化物層5を構成する物質としては特
に制限はないが、光学的性質、導電性、耐候性などの面
から、酸化インジウム、酸化錫、酸化セリウム、酸化チ
タンなどを単独、あるいは複数混合したものが好適に用
いられる。金属層6としては光学的性質、導電性などの
点から銀が適しており、耐候性を向上させる目的で銀に
金、銅、チタン、パラジウムなどを単独または複数添加
した合金がさらに好適に用いられる。ただし、上記のよ
うな性質を満たす金属、あるいは合金であれば、銀、銀
合金に限るものではない。このような金属酸化物、金属
を基材または他の層の上に設ける方法についてはとくに
制限はないが、真空蒸着法、スパッタリング法、イオン
プレーティング法などの物理的蒸着法が好適に用いられ
る。
【0015】金属層6については、その面抵抗値(電磁
波については特性インピーダンス)Zと電磁波の反射率
Sとの間には式(1)で表されるような関係があるた
め、電磁波シールドのためにはZは小さいほどよく、実
用的なレベル(10MHz〜1GHzの周波数に対して
20dB以上)の電磁波シールド性を得るためには、1
0Ω/□以下であることが好ましい。金属層として銀ま
たは銀を主成分とする合金を用いて、しかも透明性、視
認性を阻害しないことを考えると金属層の厚さは、各金
属層の厚さの合計にして8〜30nmであることが好ま
しい。これ以下の膜厚であると、金属が島状構造をと
り、膜にならないおそれがある。 式(1) S=(Z-Z0)/(Z+Z0) Z0:自由空間の電波特性インピーダンス
【0016】金属酸化物層の膜厚については、光の干渉
現象を利用して透明性が上がるように設計される。その
値は、金属層の層数、膜厚や各層を構成する物質の屈折
率などによって異なる。例として、金属層として銀を用
いて、その層数を1層、膜厚を15nmに設定し、それ
を金属酸化物で挟んで合計3層とする場合には、二つの
金属酸化物の膜厚はともに通常30〜50nmの範囲と
なる。また、金属層として厚さ15nmの銀層を2層設
け、それらの上下に金属酸化物層を配置して五層構成に
したものでは、プラスチックフィルム上と最上層の金属
酸化物の厚さは通常20〜40nm、その他の金属酸化
物層の厚さは通常70〜100nmである。
【0017】防汚層7は、撥水性および/または撥油性
であることにより、それより下にある層の表面を保護
し、さらに防汚性を高めるものであり、要求性能を満た
すものであれば、いかなる材料であっても制限されるも
のではない。代表的な例として有機化合物、好ましくは
フッ素系含有有機化合物が適している。撥水性を示すも
のとして、例えば疎水基を有する化合物がよく、フルオ
ロカーボンやパーフルオロシラン等が、またこれらの高
分子化合物等が適している。指紋拭き取り防汚向上など
の目的であれば、メチル基のような撥油性を有する高分
子化合物が適している。
【0018】これらの材料は、材料に応じて真空蒸着
法、化学蒸着法(以下CVD法)、イオンプレーティン
グ法、スパッタリング法などのようなドライコーティン
グや、マイクログラビア、スクリーン等のウェットコー
ティングを用いて、防汚層7を形成することができる。
膜厚は、透明電磁波シールドフィルムとしての機能を損
なわないように設定しなければならない。好ましくは5
0nm以下、さらに好ましくは10nm以下である。こ
れらの層を基材4、電磁波シールド層2、防汚層7の順
に積層し、ガラス側からの結露、室内からのキズ汚れ等
を防ぎ透明電磁波シールドフィルムの品質、性能を長期
間にわたり保持するものである。
【0019】また、本発明において図2に記載のように
電磁波シールド層2と防汚層7の間に耐擦過性を持たせ
るためハードコート層を設けてもよいため、ハードコー
ト層8としては、全体の透明性を阻害しない程度に透明
なものであることが必要である。例えば、紫外線硬化型
のアクリル等が挙げられる。膜厚は3μm以上あれば十
分な強度となるが、透明性、塗工精度、経済性などから
5〜20μmの範囲が好ましい。
【0020】更に本発明においては図3に記載のように
電磁波シールド層2と防汚層7の間にガスバリア層3を
成膜したものが積層してもよい。これにより室内からの
水蒸気や二酸化炭素等のガスを防ぎ電磁波シールド層の
保護し、長寿命化をはかることができる。図3で基材1
0としては、基材4と同様に透明性を有し、かつ表面が
平滑であるプラスチックフィルムの中から適宜選択して
よい。ガスバリア膜9としては、無機物、有機物、無機
有機混合物もしくはその2種以上を塗布したもの、無機
物、有機物、有機無機混合物、もしくはその2種以上を
真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング、C
VD等によって成膜したもの、およびそれらを組み合わ
せたものが挙げられる。ガスバリア層3の例としては、
ポリエステルフィルム上に酸化アルミニウムを真空蒸着
したもの、ポリエステルフィルム上にインジウム錫酸化
物をスパッタリングによって成膜したもの、ポリエステ
ルフィルム上に、ゾルゲル法によって酸化珪素塗膜を形
成したもの、または図4に示すようにプラスチックフィ
ルム単体などがある。プラスチックフィルム10として
用いられる物質については特に制限はないが、ガスバリ
ア性を有すること、全体の透明性を阻害しない程度に透
明なものであること、層構造を作るうえで障害にならな
い程度に平滑であることが必要である。また、実施の形
態はこれらの図に限るものではなくその他赤外線、紫外
線吸収層など様々な層を積層してもかまわない。
【0021】
【実施例】本発明を、具体的な実施例を挙げて詳細に説
明する。 <実施例1>透明プラスチックフィルムとしてポリエチ
レンテレフタレートフィルム(東レ製T―60、厚さ5
0μm、大きさ100mm角)の片面上にインジウム・
スズ酸化物(以下ITO)(厚さ45nm)、銀(厚
さ:15nm)、ITO(厚さ:45nm)の薄膜をス
パッタリング法によってこの順に形成した。さらに最上
層のITO層の上に防汚層としてフルオロアルキルシラ
ンを7nmの厚さで塗布形成した。塗布にあたっては、
真空度1.0×10-3Paの装置中で、フルオロアルキ
ルシランを入れたタングステンボートを400℃に加熱
し、蒸発したフルオロアルキルシランをサンプル最上層
上で成膜させる方法をとった。最初のポリエチレンテレ
フタレートフィルムの他面に両面粘着フィルム(ソニー
ケミカル製3501―T)を貼着し、これをさらにライ
ムソーダガラスの板(厚さ3mm、大きさ100mm
角)に貼り付けてサンプルとした。
【0022】<実施例2>ポリエチレンテレフタレート
フィルム(東レ製T―60、厚さ50μm、大きさ10
0mm角)の片面上にITO(厚さ45nm)、銀(厚
さ:15nm)、ITO(厚さ:45nm)の薄膜をス
パッタリング法によってこの順に形成した。さらに最上
層のITO層の上に紫外線硬化型のアクリル系ハードコ
ート層を5μmの膜厚で塗布し、さらにその上に防汚層
としてフルオロアルキルシランを実施例1と同様に7n
mの厚さで塗布形成した。これをさらに実施例1と同様
にしてライムソーダガラスの板に貼り付けてサンプルと
した。
【0023】<実施例3>ポリエチレンテレフタレート
フィルム(東レ製T―60、厚さ50μm、大きさ10
0mm角)の片面上にITO(厚さ45nm)、銀(厚
さ:15nm)、ITO(厚さ:45nm)の薄膜をス
パッタリング法によってこの順に形成した。また別のポ
リエチレンテレフタレートフィルム(東レ製P―60、
厚さ12μm、大きさ100mm角)の片面上に、真空
蒸着法によって酸化アルミニウムを25nmの厚さで成
膜した。これら二枚のフィルムをドライラミネーション
によって貼り合わせた。ラミネートした面は、最上層の
ITO層と酸化アルミニウム層の上面である。さらにそ
の上に防汚層としてフルオロアルキルシランを実施例1
と同様に7nmの厚さで塗布形成した。これをさらに実
施例1と同様にしてライムソーダガラスの板に貼り付け
てサンプルとした。
【0024】<実施例4>ポリエチレンテレフタレート
フィルム(東レ製T―60、厚さ50μm、大きさ10
0mm角)の片面上にITO(厚さ45nm)、銀(厚
さ:150nm)、ITO(厚さ:450nm)の薄膜
をスパッタリング法によってこの順に形成した。さらに
最上層のITO層上に別のポリエチレンテレフタレート
フィルム(東レ製P―60、厚さ12μm、大きさ10
0mm角)をドライラミネーションにて貼り合わせた。
さらにその上に防汚層としてフルオロアルキルシランを
実施例1と同様に7nmの厚さで塗布形成した。これを
さらに実施例1と同様にしてライムソーダガラスの板に
貼り付けてサンプルとした。
【0025】<比較例1>ポリエチレンテレフタレート
フィルム(東レ製T―60、厚さ50μm、大きさ10
0mm角)の片面上にITO(厚さ450nm)、銀
(厚さ:150nm)、ITO(厚さ:450nm)の
薄膜をスパッタリング法によってこの順に形成した。こ
れをさらに実施例1と同様にしてライムソーダガラスの
板に貼り付けてサンプルとした。
【0026】上記の実施例、比較例において、各種物性
評価方法と結果を以下に示す。(a)〜(h)の結果に
ついては表1に示し、(i)、(j)の結果については
表2に示す。
【0027】
【表1】
【0028】(物性評価方法) (a)接触角測定 接触角計〔CA−X型型:協和界面科学(株)製〕を用
いて、乾燥状態(20℃-65%RH)で1.8μlの
液滴を針先に作り、これをサンプルの最上面に接触させ
て液滴を作った。接触角とは、固体と液体が接する点に
おける液体表面に対する接線と固体表面がなす角で、液
体を含む方の角度で定義した。測定液体には、蒸留水と
n−ヘキサデカンを使用した。
【0029】(b)転落角測定 転落角計〔CA−X型:協和界面科学(株)製〕を用い
て、乾燥状態(20℃-65%RH)で63μlの液滴
を針先に作り、これを水平なサンプル最上面に接触させ
て液滴を作った。次にこのサンプルを徐々に傾けていく
と、液滴は徐々に変形し、傾斜角度がある角度に達した
とき、液滴は下方へ滑り出す。このときの傾斜角度(転
落角)、前進角、後退角を測定した。測定液体には、蒸
留水とn−ヘキサデカンを使用した。
【0030】(c)油性インキペンの付着性・拭き取り
回数 サンプル最上面に油性インキペン(マジックインキ(登
録商標):細書き用no.500)を用いて、長さ1c
mの直線を書き、その付き易さあるいは目立ち易さを目
視判定を行った。判定基準を以下に示す。 ○:油性インキペンが球状にはじいている。 ×:油性インキペンがはじかず、書ける。
【0031】(d)油性インキペンの拭き取り性 サンプル最上面に付着した油性ペンをセルロース製不織
布〔ベンコットM-3:旭化成(株)製〕で拭き取り、
その取れ易さを目視判定を行った。判定基準を以下に示
す。また、拭き取れるまでの回数を測定した。 ○:油性インキペンを完全に拭き取ることが出来る。 △:油性インキペンの拭き取り跡が残る。 ×:油性インキペンを拭き取ることが出来ない。
【0032】(e)指紋の付着性 サンプル最上面に指を数秒押しつけて、指紋を付着さ
せ、その付き易さあるいは目立ち易さを目視判定を行っ
た。判定基準を以下に示す。 ○:指紋の付着が少なく、付いた指紋が目立たない。 ×:指紋の付着が認識できる。
【0033】(f)指紋の拭き取り性 サンプル最上面に付着した指紋をセルロース製不織布
〔ベンコットM-3:旭化成(株)製〕で拭き取り、そ
の取れ易さを目視判定を行った。判定基準を以下に示
す。また、拭き取れるまでの回数を測定した。 ○:指紋を完全に拭き取ることが出来る。 △:指紋の拭き取り跡が残る。 ×:指紋の拭き取り跡が拡がり、拭き取ることが出来な
い。
【0034】(g)耐擦傷性 サンプル最上面をスチールウール〔#0000〕で荷重
250g/cm2で往復10回擦った後に、傷の有無を目
視判定を行った。判定基準を以下に示す。 ○:傷無し。 △:若干傷がついている。 ×:著しく傷がついている。
【0035】(h)摩擦係数測定 自動摩擦・摩耗解析装置〔DFPM−SS型:協和界面
科学(株)製〕を用いて、JIS K 7125(プラ
スチックフィルム及びシートの摩擦係数試験方法)に基
づいて、各試料の摩擦係数〔静摩擦係数(μS)、動摩擦
係数(μS)〕を測定した。測定条件は、以下のようにし
た。 (1)サファイアによる点接触 (2)荷重:200g (3)ストローク:50.0mm (4)測定速度:1.7mm/秒
【0036】
【表2】
【0037】(i)耐候性評価 温度40℃、湿度90%RHの恒温恒湿槽に1200時
間保存したのちに、電磁波シールド槽に現れる腐食部数
の頻度を計測した。腐食部数の頻度の数え方としては、
サンプルをデジタルカメラ(オリンパス社製 C―14
00)にて撮影し、パソコン画面上にて拡大して、拡大
前の直径が0.3mm以上の点について数える方法をと
った。
【0038】(j)鉛筆強度 JIS K 5400に従って鉛筆硬度試験を行った。
荷重は1kgで4Hの鉛筆を使用した。試験は5回行
い。5回のうちで何回すり傷がついたかで評価した。
【0039】表1の結果より、実施例1〜4で用いた防
汚層は、高い防汚性(マジックインキ耐性、耐指紋性)
を示した。また表2の結果より実施例2で用いたハード
コート層は透明電磁波シールドフィルムに高い耐擦傷性
を付与した。また実施例3、4で用いたガスバリア層は
透明電磁波シールドフィルムに高い耐候性を付与した
【0040】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明によ
れば該積層フィルムのガラスと貼付する面と反対の面の
最上層に撥水性及び/撥油性の防汚層を積層することに
よって、キズや汚れがつきにくく、品質、性能が長期間
に渡って持続する透明電磁波シールドフィルムが提供で
き、電磁波シールド層とガラスの間に基盤を挟むことに
よりガラス上に発生した結露からの被害を防ぐことがで
きる。また、請求項2記載の発明によれば請求項1の効
果に加え、粘着層を設けることによりガラス面等への貼
合が容易になる。請求項3記載の発明によれば請求項1
の効果に加え、ハードコート層を設けることによってよ
り強度が優れ耐擦過性を持たせることができる。また、
請求項4記載の発明によれば請求項1の効果に加え、ガ
スバリア層を積層することによって、水蒸気、二酸化炭
素、酸素等の耐性を付与することができる。また、請求
項5記載の発明によれば請求項1〜4の効果に加え、電
磁波シールド層の最上層を金属酸化物層にすることによ
り優れた特性を示すことができる。また、請求項6記載
の発明によれば請求項5の効果に加え金属層を銀または
銀を主成分とする合金にすることにより優れた電磁波シ
ールド特性を示すことができる。
【0041】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の防汚処理を施した透明電磁波シールド
フィルムの一例を示す説明図である。
【図2】本発明の防汚処理を施した透明電磁波シールド
フィルムの別の例、電磁波シールド層と防汚層の間にハ
ードコート層があるものを示す説明図である。
【図3】本発明の防汚処理を施した透明電磁波シールド
フィルムの別の例、電磁波シールド層と防汚層の間にバ
リア性を有する層があり、なおかつそのバリア性を有す
る層がプラスチックフィルム上に別の層を積層したもの
を示す説明図である。
【図4】本発明の防汚処理を施した透明電磁波シールド
フィルムの別の例、電磁波シールド層と防汚層の間にバ
リア性を有する層があり、なおかつそのバリア性を有す
る層がプラスチックフィルム単体であるものを示す説明
図である。
【0042】
【符号の説明】
(1)防汚層を施した透明電磁波シールドフィルム (2)電磁波シールド層 (3)バリア層 (4)電磁波シールド層の基材 (5)金属酸化物層 (6)金属層 (7)防汚層 (8)ハードコート層 (9)ガスバリア膜 (10)ガスバリア層の基材またはガスバリア性を有す
るプラスチックフィルム
フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AA17B AB01B AB24B AB31B AH06C AK01A AK42A AR00B AR00C AR00D AR00E BA03 BA04 BA05 BA07 BA08B BA10A BA10C BA10D EH66B GB07 GB31 GB32 JB02 JB07C JD02E JD08B JK12E JK14 JL06 JL06C JL13D JN01A 5E321 AA23 AA41 AA46 BB23 BB60 CC16 GG05 GH01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明なプラスチックフィルムの一面上に少
    なくとも電磁波シールド層及び水性及び/または撥油性
    の防汚層を積層してなる透明電磁波シールドフィルム。
  2. 【請求項2】前記透明なプラスチックフィルムの他面に
    少なくとも粘着層を有することを特徴とする請求項1に
    記載の透明電磁波シールドフィルム。
  3. 【請求項3】前記電磁波シールド層と防汚層の間にハー
    ドコート層を有することを特徴とする請求項1に記載の
    透明電磁波シールドフィルム。
  4. 【請求項4】前記電磁波シールド層と防汚層の間にガス
    バリア層を有することを特徴とする請求項1に記載の透
    明電磁波シールドフィルム。
  5. 【請求項5】前記電磁波シールド層が透明なプラスチッ
    クフィルム上に金属酸化物層、金属層を交互に設けたも
    のであり、その最上層が金属酸化物層であることを特徴
    とする請求項1〜4記載の透明電磁波シールドフィル
    ム。
  6. 【請求項6】前記金属層が銀または銀を主成分とする合
    金であることを特徴とする請求項5記載の透明電磁波シ
    ールドフィルム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005527982A (ja) * 2002-05-28 2005-09-15 シンプソン、デロン 電磁気映像のフィルタリングおよび音響伝達の最小化のための装置および方法
JP2007168218A (ja) * 2005-12-21 2007-07-05 Toppan Printing Co Ltd 導電性積層体及びディスプレイ
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