JPH08311403A - 表面処理剤 - Google Patents

表面処理剤

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JPH08311403A
JPH08311403A JP14940195A JP14940195A JPH08311403A JP H08311403 A JPH08311403 A JP H08311403A JP 14940195 A JP14940195 A JP 14940195A JP 14940195 A JP14940195 A JP 14940195A JP H08311403 A JPH08311403 A JP H08311403A
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JP
Japan
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group
formula
integer
organopolysiloxane
treatment agent
Prior art date
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Pending
Application number
JP14940195A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideki Kobayashi
秀樹 小林
Toru Masatomi
亨 正富
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DuPont Toray Specialty Materials KK
Original Assignee
Dow Corning Toray Silicone Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 各種基材の表面に撥水性,撥油性に優れた皮
膜を形成する表面処理剤を提供する。 【構成】 主鎖のケイ素原子に結合する、式:−R1
SiR2 (3-m)m(式中、R1はアルキレン基またはアル
キレンオキシアルキレン基であり、R2は同一もしくは
異なるアルキル基,アリール基および3,3,3−トリフ
ルオロプロピル基からなる群から選択される基であり、
Xはハロゲン原子またはアルコキシ基であり、mは1〜
3の整数である。)で示されるシリルアルキレン基と、
式:−R1−Cn(2n+1)(式中、R1は前記と同じであ
り、nは4以上の整数である。)で示される含フッ素有
機基とを、1分子中にそれぞれ1個以上有するオルガノ
ポリシロキサンからなる表面処理剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は表面処理剤に関し、詳し
くは各種基材の表面に撥水性,撥油性に優れた皮膜を形
成する表面処理剤に関する。
【0002】
【従来の技術】含フッ素有機ケイ素化合物を主成分とす
る表面処理剤として、例えば、パーフルオロアルキル基
含有シランの部分加水分解縮合物とアルコキシシランか
らなる表面処理剤(特開昭58−172245号公報参
照)や、パーフルオロアルキル基含有シランの加水分解
物と有機過酸化物からなる表面処理剤(特開平2−55
781号公報参照)が提案されている。また、被覆用組
成物として有用であるアルコキシシリルアルキレン基含
有オルガノポリシロキサンとして、例えば、式:
【化2】 で示されるシロキサンが知られている(特公昭39−2
4124号公報参照)。しかし、特開昭58−1722
45号により提案された表面処理剤は基材表面での硬化
性に劣り、また形成された皮膜の撥水性,撥油性および
防汚性が良好でないという問題点があり、特開平2−5
5781号により提案された表面処理剤は皮膜の耐久性
に劣るという問題点があった。特公昭39−24124
号で挙げられたオルガノポリシロキサンは皮膜の撥水
性,撥油性が十分でないという問題点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは上記問題
点を解消すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。
即ち、本発明の目的は、各種基材の表面に撥水性,撥油
性に優れた皮膜を形成する表面処理剤を提供することに
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段およびその作用】本発明
は、主鎖のケイ素原子に結合する、式:−R1−SiR2
(3-m)m(式中、R1はアルキレン基またはアルキレン
オキシアルキレン基であり、R2は同一もしくは異なる
アルキル基,アリール基および3,3,3−トリフルオロ
プロピル基からなる群から選択される基であり、Xはハ
ロゲン原子またはアルコキシ基であり、mは1〜3の整
数である。)で示されるシリルアルキレン基と、式:−
1−Cn(2n+1)(式中、R1は前記と同じであり、n
は4以上の整数である。)で示される含フッ素有機基と
を、1分子中にそれぞれ1個以上有するオルガノポリシ
ロキサンからなる表面処理剤に関する。
【0005】本発明の表面処理剤は、主鎖のケイ素原子
に結合する、式:−R1−SiR2 (3 -m)mで示されるシ
リルアルキレン基と、式:−R1−Cn(2n+1)で示され
る含フッ素有機基とを、1分子中にそれぞれ1個以上有
するオルガノポリシロキサンからなることを特徴とす
る。上式中、R1はアルキレン基またはアルキレンオキ
シアルキレン基であり、アルキレン基としては、例え
ば、エチレン基,メチルエチレン基,エチルエチレン
基,プロピルエチレン基,ブチルエチレン基,プロピレ
ン基,ブチレン基,1−メチルプロピレン基,ペンチレ
ン基,ヘキシレン基,ヘプチレン基,オクチレン基,ノ
ニレン基,デシレン基が挙げられ、アルキレンオキシア
ルキレン基としては、例えば、エチレンオキシエチレン
基,エチレンオキシプロピレン基,エチレンオキシブチ
レン基,プロピレンオキシエチレン基,プロピレンオキ
シプロピレン基,プロピレンオキシブチレン基,ブチレ
ンオキシエチレン基,ブチレンオキシプロピレン基が挙
げられる。R2は同一もしくは異なるアルキル基,アリ
ール基および3,3,3−トリフルオロプロピル基からな
る群から選択される基であり、アルキル基としては、例
えば、メチル基,エチル基,プロピル基,ブチル基,ペ
ンチル基,ヘキシル基,ヘプチル基,オクチル基,ノニ
ル基,デシル基,ヘキサデシル基,オクタデシル基が挙
げられ、アリール基としては、例えば、フェニル基,ト
リル基,キシリル基が挙げられる。Xはハロゲン原子ま
たはアルコキシ基であり、ハロゲン原子としては、例え
ば、フッ素原子,塩素原子,臭素原子が挙げられ、アル
コキシ基としては、例えば、メトキシ基,エトキシ基,
プロポキシ基,ブトキシ基,メトキシエトキシ基が挙げ
られる。mは1〜3の整数である。nは4以上の整数で
あり、好ましくは4〜12の整数である。上式で示され
る含フッ素有機基としては、例えば、ノナフルオロヘキ
シル基,トリデカフルオロイソオクチル基,トリデカフ
ルオロオクチル基,ヘプタデカフルオロデシル基,ノナ
フルオロブチルエチルオキシエチル基,ノナフルオロブ
チルエチルオキシプロピル基,ノナフルオロブチルエチ
ルオキシブチル基,ウンデカフルオロペンチルエチルオ
キシエチル基,ウンデカフルオロペンチルエチルオキシ
プロピル基が挙げられる。上式で示されるシリルアルキ
レン基および含フッ素有機基の結合位置は分子鎖末端で
も側鎖でもその両方でもよい。これらの基以外のケイ素
原子に結合する基としては、例えば、上記R2で例示さ
れた基が挙げられる。主鎖を構成するオルガノポリシロ
キサンは直鎖状であることが好ましいが、一部が分岐
状,環状,網状であってもよい。このオルガノポリシロ
キサンは常温で液体であることが好ましく、25℃にお
ける好ましい粘度は5〜100,000センチストーク
スの範囲である。本発明の表面処理剤としては、上記し
たオルガノポリシロキサンを1種類で使用してもよく、
また2種類以上混合したものを使用してもよい。
【0006】このような本発明に使用されるオルガノポ
リシロキサンとしては、一般式:
【化3】 で示されるものが好ましい。上式中、Rは同一もしくは
異なるアルキル基,アリール基,3,3,3−トリフルオ
ロプロピル基および式:−R1−Cn(2n+1)で示される
含フッ素有機基からなる群から選択される基であり、こ
の内少なくとも1つは上式で示される含フッ素有機基で
ある。アルキル基,アリール基および含フッ素有機基と
しては前記と同様の基が挙げられる。R1,R2,X,m
およびnは前記と同じである。aは1〜10,000の
整数であり、好ましくは1〜1,000の整数である。
bは1〜1,000の整数であり、好ましくは1〜10
0の整数である。これらの中でも上式で示される含フッ
素有機基を末端に有するものが好ましく、特に分子鎖両
末端に有するものが好ましい。
【0007】上記一般式で示されるオルガノポリシロキ
サンとしては、例えば、次式で示されるものが挙げられ
る。
【化4】
【化5】
【化6】
【化7】
【化8】
【化9】
【化10】
【化11】
【化12】
【化13】
【化14】
【化15】
【化16】
【化17】
【0008】上記一般式で示されるオルガノポリシロキ
サンは、例えば、(1)一般式:(RR2 2Si)2Oで示
されるジシロキサンと、(2)一般式:(R52SiO)
dで示されるシクロシロキサンと、(3)一般式:(RR2
SiO)eで示されるシクロシロキサンとを酸性触媒ま
たは塩基性触媒の存在下平衡重合させ、次いで、(4)一
般式:H−SiR2 (3-m)mで示されるシランを、ヒド
ロシリル化反応用触媒を用いて付加反応させたり、ま
た、(1)一般式:(RR2 2Si)2Oで示されるジシロ
キサンと、(2')一般式:(HR2SiO)dで示される
シクロシロキサンと、(3)一般式:(RR2SiO)e
示されるシクロシロキサンとを酸性触媒の存在下平衡重
合させ、次いで、(4')一般式:R5−SiR2 (3-m)m
で示されるシランを、ヒドロシリル化反応用触媒を用い
て付加反応させたりすることにより製造できる。上式
中、R,R2,Xおよびmは前記と同じである。R5はア
ルケニル基またはアルケニルオキシアルキル基であり、
アルケニル基としては、例えば、ビニル基,アリル基,
ブテニル基,ペンテニル基,ヘキセニル基,ヘプテニル
基,オクテニル基,ノネニル基,デセニル基が挙げら
れ、アルケニルオキシアルキル基としては、例えば、エ
テニルオキシエチル基,エテニルオキシプロピル基,エ
テニルオキシブチル基,2−プロペニルオキシエチル
基,2−プロペニルオキシプロピル基,2−プロペニル
オキシブチル基,3−ブテニルオキシエチル基,3−ブ
テニルオキシプロピル基が挙げられる。dおよびeは3
〜20の整数である。
【0009】本発明の表面処理剤としては、上記一般式
で示されるオルガノポリシロキサンの他に、例えば、次
式で示されるものも使用できる。
【化18】
【化19】
【化20】
【化21】
【化22】
【化23】
【化24】
【化25】
【0010】本発明の表面処理剤は、上記のオルガノポ
リシロキサンが水,有機溶剤または揮発性シリコーンに
より希釈された形態であるのが好ましい。使用される希
釈剤はオルガノポリシロキサンを溶解するものでも分散
状態にするものでもよく、1種類でも2種類以上の混合
物でもよい。有機溶剤としては、メタノール,エタノー
ル,イソプロピルアルコール等のアルコール系溶媒;ジ
メチルエーテル,ジエチルエーテル,テトラヒドロフラ
ン等のエーテル系溶媒;アセトン,メチルエチルケト
ン,メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒;ヘキサ
ン,ヘプタン等の脂肪族炭化水素系溶媒;トルエン,キ
シレン等の芳香族炭化水素系溶媒;シクロヘキサン,シ
クロヘプタン,シクロオクタン等の脂肪族環状炭化水素
系溶媒;トリフルオロメチルベンゼン,1,3−ビス
(トリフルオロメチル)ベンゼン,メチルペンタフルオ
ロベンゼン等の含フッ素芳香族炭化水素系溶媒が例示さ
れる。揮発性シリコーンとしては、テトラメチルシラン
のようなシラン類;ヘキサメチルジシロキサン,オクタ
メチルトリシロキサン等の直鎖状ジオルガノシロキサ
ン;ヘキサメチルシクロトリシロキサン,オクタメチル
シクロテトラシロキサン等の環状ジオルガノシロキサン
等が例示される。水を用いる場合には各種の界面活性剤
を添加するのが好ましい。このような希釈剤を配合する
際には、オルガノポリシロキサンが0.01〜80重量
%となるような量配合するのが好ましく、特に0.1〜
60重量%となるような量配合するのが好ましい。
【0011】本発明の表面処理剤は上記したオルガノポ
リシロキサンからなるものであるが、必要に応じて硬化
促進触媒を添加してもよい。この触媒としては、通常、
シラノール基の脱水縮合に用いられるものが有効であ
り、具体的には、ジブチル錫ジアセテート,ジブチル錫
ジラウレート,ジブチル錫ジオクトエート,オクトエ酸
第1錫,ナフテン酸第1錫,オレイン酸第1錫,イソ酪
酸第1錫,リノール酸第1錫,ステアリン酸第1錫,ベ
ンゾール酸第1錫,ナフトエ酸第1錫,ラウリン酸第1
錫,O−チム酸第1錫,β−ベンゾイルプロピオン酸第
1錫,クロトン酸第1錫,トロバ酸第1錫,P−ブロモ
安息香酸第1錫,パルミトオレイン酸第1錫,桂皮酸第
1錫、及びフェニル酢酸の第1錫塩等のカルボン酸の錫
塩;これらカルボン酸の鉄塩,マンガン塩もしくはコバ
ルト塩;テトラアルキルチタネート,ジアルキルチタネ
ートの錯塩,オルガノシロキシチタネート等が挙げられ
る。またこの他にも、 式:NH2CH2CH2Si(OC253 式:NH2CH2CH2NH(CH23Si(OCH33 式:CH2=CHSi(OCH33 式:CH2=CHSi(OC253 式:CH2=CHSi(OOCCH33 式:HS(CH23Si(OCH33 で示されるようなシランカップリング剤;シリカ,炭酸
カルシウム,酸化マグネシウム等の粉体;ジメチルポリ
シロキサン等のシリルアルキレン基および含フッ素有機
基を含有しない非揮発性シリコーンなどを添加配合する
ことができる。
【0012】本発明の表面処理剤を適用することができ
る基材としては、例えば、ソーダガラス,熱線反射ガラ
ス,車両用ガラス,船舶用ガラス,航空機用ガラス,建
築物のガラス,ガラス容器,ガラス器具等のガラス;シ
リカ微粉末,酸化チタン粉末,酸化アルミニウム粉末,
酸化鉄,酸化亜鉛,炭酸カルシウム,炭酸ジルコニウ
ム,炭酸亜鉛等の無機質粉末;ポリエステル樹脂粉末,
ポリカーボネート樹脂粉末,ポリスチレン樹脂粉末,ア
クリル樹脂粉末,メタクリル樹脂粉末,ナイロン樹脂粉
末,フッ素樹脂粉末,シリコーン樹脂粉末等の有機樹脂
粉末;銅,鉄,ステンレススチール,アルミニウム,亜
鉛等の金属板;上質紙,藁半紙等の紙;ポリエステル樹
脂,ポリカーボネート樹脂,ポリスチレン樹脂,アクリ
ル樹脂等の合成樹脂フィルム;天然繊維,合成繊維等の
繊維;プラスチックが挙げられる。使用される基材は、
予めその表面が有機溶剤や洗剤等により清浄されている
のが好ましい。
【0013】本発明の表面処理剤により基材を処理する
方法としては、本発明の処理剤を布や紙等に含浸させた
り刷毛を用いたりして塗布する方法,本発明の処理剤を
噴霧状にしてスプレーにより吹き付ける方法,本発明の
処理剤に基材を浸漬する方法,本発明の処理剤を流し塗
りする方法が挙げられる。このような方法で本発明の表
面処理剤を基材表面に均一に塗布した後、配合した有機
溶剤もしくは水を常温もしくは加熱下で除去し、次いで
常温もしくは加熱下でオルガノポリシロキサンを硬化さ
せることにより皮膜を形成することができる。硬化の際
には50〜150℃の加熱温度で20秒〜3時間加熱す
るのが好ましい。
【0014】以上のような本発明の表面処理剤は各種基
材の表面で速やかに硬化し、かつ、得られた皮膜は表面
張力が低く、撥水性,撥油性および防汚性に優れるとい
う特徴を有する。このような本発明の表面処理剤は、ガ
ラスや金属の表面疎水化処理剤,粉体の表面処理剤また
は有機樹脂や塗料の添加剤として好適に使用される。ま
た、本発明の表面処理剤で繊維を処理すると、処理され
た繊維は優れた撥水性,撥油性および防汚性を長期にわ
たって保持し、かつ優れた柔軟性を有する。
【0015】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明す
る。皮膜の撥水性は水に対する接触角および水の転落角
により評価し、撥油性はn−ヘキサデカンに対する接触
角により評価した。尚、接触角および転落角は以下の方
法に従って測定した。温度20℃の条件下で皮膜上の5
箇所にマイクロシリンジを用いて水もしくはヘキサデカ
ンを滴下した。それらの接触角を接触角計[協和界面化
学株式会社製]を用いて測定し、これらの平均値を皮膜
の接触角とした。同様に皮膜上の5箇所に水を滴下し、
これらの水滴の転落角を液滴転落角測定装置[エルマー
社製]を用いて測定し、これらの平均値を皮膜の転落角
とした。
【0016】
【実施例1】式:
【化26】 で示されるオルガノポリシロキサン2グラムおよびメタ
ノール50グラムを均一に混合して表面処理剤を調製し
た。得られた表面処理剤に清浄した平滑なガラス板を入
れて10分間浸し、これを引き出した後室温で1時間風
乾した。次いでこのガラス板を150℃で1時間加熱し
て表面に皮膜を形成させた。この皮膜の接触角を測定し
たところ、水に対する接触角は119度であり、ヘキサ
デカンに対する接触角は72度であった。また水の転落
角は22度であった。また、得られた表面処理剤にポリ
エステル加工糸100%の布地を15秒間浸せきした
後、ロールを用いてオルガノポリシロキサンの付着量が
0.5重量%になるように絞り、室温で風乾した。次い
でこの布地を150℃で4分間加熱して表面に皮膜を形
成させた。この布地に水およびサラダ油を滴下したとこ
ろ、これらははじかれて布地に全く浸透しなかった。ま
たこの布地の柔軟性を指触により測定したところ良好で
あった。
【0017】
【実施例2】式:
【化27】 で示されるオルガノポリシロキサン2グラムおよびヘキ
サメチルジシロキサン100グラムを均一に混合して表
面処理剤を調製した。得られた表面処理剤をスピンコー
ターを用いて平滑なガラス板に均一に塗布し、室温で1
時間風乾した。次いでこのガラス板を150℃で1時間
加熱して表面に皮膜を形成させた。この皮膜の接触角を
測定したところ、水に対する接触角は118度であり、
ヘキサデカンに対する接触角は69度であった。また水
の転落角は24度であった。また、得られた表面処理剤
にポリエステル加工糸100%の布地を15秒間浸せき
した後、ロールを用いてオルガノポリシロキサンの付着
量が0.5重量%になるように絞り、室温で風乾した。
次いで、この布地を150℃で4分間加熱して表面に皮
膜を形成させた。この布地に水およびサラダ油を滴下し
たところ、これらははじかれて布地に全く浸透しなかっ
た。またこの布地の柔軟性を指触により測定したところ
非常に良好であった。
【0018】
【実施例3】式:
【化28】 で示されるオルガノポリシロキサン2グラム,メタノー
ル50グラムおよび水2グラムを均一に混合して表面処
理剤を調製した。得られた表面処理剤に清浄した平滑な
ガラス板を入れて10分間浸し、これを引き出した後室
温で1時間風乾した。次いでこのガラス板を150℃で
1時間加熱して表面に皮膜を形成させた。この皮膜の接
触角を測定したところ、水に対する接触角は120度で
あり、ヘキサデカンに対する接触角は71度であった。
また水の転落角は21度であった。
【0019】
【比較例1】実施例1において、オルガノポリシロキサ
ンを式:
【化29】 で示されるオルガノポリシロキサンに代えた以外は実施
例1と同様にして、表面処理剤を調製した。得られた表
面処理剤を用いて実施例1と同様にガラス板の表面に皮
膜を形成させた。この皮膜の接触角を測定したところ、
水に対する接触角は101度であり、ヘキサデカンに対
する接触角は36度であった。
【0020】
【比較例2】実施例1において、オルガノポリシロキサ
ンを式:
【化30】 で示されるオルガノポリシロキサンに代えた以外は実施
例1と同様にして、表面処理剤を調製した。得られた表
面処理剤を用いて実施例1と同様にガラス板の表面に皮
膜を形成させた。この皮膜の接触角を測定したところ、
水に対する接触角は100度であり、ヘキサデカンに対
する接触角は42度であった。
【0021】
【発明の効果】本発明の表面処理剤は、シリルアルキレ
ン基と特定の含フッ素有機基を有するオルガノポリシロ
キサンからなるので、各種基材の表面に撥水性,撥油性
に優れた皮膜を形成するという特徴を有する。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主鎖のケイ素原子に結合する、式:−R
    1−SiR2 (3-m)m(式中、R1はアルキレン基または
    アルキレンオキシアルキレン基であり、R2は同一もし
    くは異なるアルキル基,アリール基および3,3,3−ト
    リフルオロプロピル基からなる群から選択される基であ
    り、Xはハロゲン原子またはアルコキシ基であり、mは
    1〜3の整数である。)で示されるシリルアルキレン基
    と、式:−R1−Cn(2n+1)(式中、R1は前記と同じ
    であり、nは4以上の整数である。)で示される含フッ
    素有機基とを、1分子中にそれぞれ1個以上有するオル
    ガノポリシロキサンからなる表面処理剤。
  2. 【請求項2】 オルガノポリシロキサンが、一般式: 【化1】 [式中、Rは同一もしくは異なるアルキル基,アリール
    基,3,3,3−トリフルオロプロピル基および式:−R
    1−Cn(2n+1)(式中、R1はアルキレン基またはアル
    キレンオキシアルキレン基であり、nは4以上の整数で
    ある。)で示される含フッ素有機基からなる群から選択
    される基であり(ただし、Rの内少なくとも1つは上式
    で示される含フッ素有機基である。)、R1はアルキレ
    ン基またはアルキレンオキシアルキレン基であり、R2
    は同一もしくは異なるアルキル基,アリール基および
    3,3,3−トリフルオロプロピル基からなる群から選択
    される基であり、Xはハロゲン原子またはアルコキシ基
    であり、aは1〜10,000の整数であり、bは1〜
    1,000の整数であり、mは1〜3の整数である。]
    で示されるものである、請求項1記載の表面処理剤。
  3. 【請求項3】 オルガノポリシロキサンに、水,有機溶
    剤および揮発性シリコーンからなる群から選択される化
    合物を配合してなる請求項1または請求項2記載の表面
    処理剤。
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