JP4961660B2 - 銅ポルフィリン化合物を用いた電界効果トランジスタ - Google Patents
銅ポルフィリン化合物を用いた電界効果トランジスタ Download PDFInfo
- Publication number
- JP4961660B2 JP4961660B2 JP2004224312A JP2004224312A JP4961660B2 JP 4961660 B2 JP4961660 B2 JP 4961660B2 JP 2004224312 A JP2004224312 A JP 2004224312A JP 2004224312 A JP2004224312 A JP 2004224312A JP 4961660 B2 JP4961660 B2 JP 4961660B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- film
- copper
- compound
- copper porphyrin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Description
あり、これらの素子を作製するには、真空蒸着法により製膜する必要がある。
であるが、半導体前駆体や半導体自体の保存安定性に問題がある。
Vs程度である。この低い移動度の原因としては、製膜に用いた材料の純度が不十分で昇華精製してもなお不純物がかなり含まれている事、製膜条件によりキャリアの移動を阻害する欠陥が多く含まれている事等が考えられる。
(ポルフィリン骨格を有する化合物)
本発明の銅ポルフィリン骨格を有する化合物は、銅ポルフィリン骨格を含んでいさえすれば、どのような化合物でもかまわないが、具体的には、下記一般式(1)で表されるものであ
る。
アシル基;−OCOQ9で表されるアシルオキシ基;−NQ10Q11で表されるアミノ基;
−COOQ9で表されるカルボン酸エステル基;−CONQ12Q13で表されるカルバモイ
ル基;−SOQ9で表されるスルフィニル基;−SO2Q9で表されるスルホニル基;−S
O3Q9スルホン酸エステル基;−SO2NQ12Q13で表されるスルファモイル基が挙げら
れる。このうち、置換されていても良いアルキル基;置換されていても良いシクロアルキル基;置換されていても良いアルケニル基;置換されていても良いシクロアルケニル基;置換されていても良いアリール基;置換されていても良い複素環基;置換されていても良いアルコキシ基;置換されていても良いアルケニルオキシ基;置換されていても良いアリールオキシ基;置換されていても良いアルキルチオ基;−COQ9で表されるアシル基;
−OCOQ9で表されるアシルオキシ基;−NQ10Q11で表されるアミノ基;−COOQ9で表されるカルボン酸エステル基;−CONQ12Q13で表されるカルバモイル基;−SOQ9で表されるスルフィニル基;−SO2Q9で表されるスルホニル基;−SO3Q9スルホ
ン酸エステル基;−SO2NQ12Q13で表されるスルファモイル基としては、炭素数18
以下、好ましくは12以下ものが挙げられる。
は置換されていても良い複素環基が挙げられる。
式(II)
電子デバイスに応用するために必要な移動度は、制御する電流の大きさやスイッチング速度、素子の構造から決められるものである。本発明の銅ポルフィリン化合物を使用することで、キャリア移動度として1×10-2cm2/Vs以上、好ましくは1×10-1cm2/Vs以上の有機デバイスを提供することができる。
本発明の銅ポルフィリン化合物は、対応するピロール化合物を出発原料として合成することが出来る。ポルフィリン化合物の合成法については、例えば、KARL M. KADIS H KEVIN M. SMITH ROGER GUILARD著、THE PORPHYRIN HANDBOOK VOL.1、ACADEMIC PRESS(2000)に記述されている方法を用いることができる。
また、α位にカルボン酸エステルやメチル基を有するピロールの縮合反応でも得ることができる。
基を表わす。)
本発明の銅ポルフィリン化合物中、ベンゼン環が1個以上のピロール環に縮合した、銅ベンゾポルフィリンは、その前駆体として対応するビシクロ化合物を用いて誘導することが出来る。この前駆体は平面構造でないため、溶媒への溶解性が高くかつ結晶化もしにくいため、溶液から塗布することにより、アモルファスまたはアモルファスに近い良好な膜を与える。この膜を加熱処理して下記のような脱エチレン反応により、平面性の高い銅ベンゾポルフィリン膜を得ることが出来る。この反応は100℃以上、好ましくは150℃以上に加熱することにより定量的に進行する。また、脱離するものがエチレン分子である
ため、系内に残りにくく、毒性、安全性の面でも問題ない。次に4個のベンゼン環が縮合した銅テトラベンゾポルフィリンの例を示す。
(デバイスの種類)
(1)電子デバイスの定義
本発明の電子デバイスとは、2個以上の電極を有し、その電極間に流れる電流や生じる電圧を光以外の、例えば電気、磁気、又は化学物質等により制御するデバイスである。例えば、電圧や電流の印加により電流や電圧を制御する素子、磁場の印加による電圧や電流を制御する素子、化学物質を作用させて電圧や電流を制御する素子が挙げられる。この制御としては、整流、スイッチング、増幅、発振が挙げられる。現在シリコン等で実現されている対応するデバイスとしては、抵抗器、整流器(ダイオード)、スイッチング素子(トランジスタ、サイリスタ)、増幅素子(トランジスタ)、メモリー素子、化学センサー等、あるいはこれらの素子の組み合わせや集積化したデバイスが挙げられる。
Semiconductor Devices、2nd Edition (Wile
y−Interscience 1981)に記載されているものを挙げることができる。
(2)電界効果トランジスタ
本発明の有機デバイスの例としては、電界効果トランジスタ(FET)が挙げられる。これは、例えば、図1に示す構造を有する素子である。ここで、1が半導体層、2がゲート絶縁体層(以下絶縁体層)、3と4がソース及びドレイン電極、5がゲート電極、6が基板である。
、ヨウ素等のハロゲン原子、ナトリウムカリウム等の金属原子等のドーパントを添加したもの、カーボンブラックや金属粒子を分散した導電性の複合材料等の、導電性を有する材料が用いられる。
aTiO3等の強誘電性酸化物膜が挙げられる。有機物と無機物の混合物としては、上記
酸化物や窒化物、強誘電性酸化物等の粒子を分散させたポリマー膜等が挙げられる。
絶縁体層には有機物を含むものが好ましい。絶縁体層の有機物の含有量は5重量%以上が好ましく、さらに好ましくは15重量%以上である。有機物が少なすぎると脆くなり、膜の強度が低下する。又、100重量%以下が好ましい。
一般に絶縁膜の静電容量が大きくなるほどゲート電圧を低電圧で駆動できることになるので、有利になる。これには、誘電率の大きな絶縁材料を用いるか、絶縁体層の厚さを薄くする事に対応する。絶縁体層は、塗布(スピンコーティングやブレードコーティング)、蒸着、スパッタ、スクリーン印刷やインクジェット等の印刷法、アルミ上のアルマイトの様に金属上に酸化膜を形成する方法等、材料特性に合わせた方法で作製することが出来る。絶縁体層がポリマー及びその共重合体を含む場合、ポリマーを塗布して膜を作成しても、ポリマー原料のモノマーを塗布し、加熱等によりポリマー化して膜を作成することができる。
厚すぎると絶縁体層のキャパシタンスが少なくなるので、電子デバイス特性が低下する。
静電誘導トランジスタ(SIT)と呼ばれる有機デバイスも挙げることができる。これはFETではソースとドレイン電極が基板上に並べて配置され、電流の流れる方向がゲートにより誘起される電場に垂直方向であるのに対し、SITではソースとドレイン間にゲートがグリッド上に配置され、電流の方向がゲートにより誘起される電場に平行方向であるようなものである。図2にその模式図を示す。3がソース電極、4がドレイン電極であり、5がゲート電極、1が半導体である。このSIT構造では、キャリアの流れは面上に広がり、かつ電極間距離を小さくできる為、大電流でかつ高速のスイッチングを行うことが可能になり、そのような動作の必要な応用に対しては望ましいものである。
例えば、50nm以下の半透明のアルミの電極はこのような用途に用いることができる。
そのほかの例として、ダイオード素子が挙げられる。これは、非対称な構造をした図3に示される2端子素子である。
(5)抵抗等
対称な2端子素子の作製も可能である。電極間の抵抗を調整して抵抗器として用いたり、抵抗を大きくして電極間の電気容量を調整してコンデンサーとして用いることも可能である。
(デバイスの作製方法)
(1)基板処理
本発明の有機デバイスは、基板上に作製するが、その基板処理により特性を向上させることができる。これは基板の親水性/疎水性を調整して、製膜の際に得られる膜質を向上させること、特に基板と半導体層の界面部分の特性を改良することがその原因と推定される。このような基板処理としては、ヘキサメチルジシラザン、シクロヘキセン、オクタデシルトリクロロシラン等の疎水化処理、塩酸や硫酸、酢酸等の酸や水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、アンモニア等のアルカリ処理、オゾン処理、フッ素化処理、酸素やアルゴン等のプラズマ処理、ラングミュアブロジェット膜の形成処理、その他の絶縁体や半導体の薄膜の形成処理が挙げられる。
本発明の有機デバイスには、銅ポルフィリンの膜が用いられる。膜厚は、先に例示した横型の電界効果トランジスタの場合、素子の特性は必要な膜厚以上であれば膜厚には依存しない。膜厚が厚くなると漏れ電流が増加してくることが多い。従って好ましい膜厚は、1nmから10μmの範囲であるが、より好ましくは10nmから500nmが望ましい。
本発明の銅ポルフィリン化合物は、フタロシアニン化合物等と同様に、真空プロセスで製膜してデバイスを作製することが出来る。この場合には、銅ポルフィリン化合物をルツボや金属のボートに入れて真空中で加熱し、基板に付着させる真空蒸着法を用いることが出来る。この際、真空度としては、1×10-3Torr以下、好ましくは1×10-5Torr以下が望ましい。また、基板温度でデバイスの特性が変化するので、最適な基板温度を選択する必要があるが、0℃から200℃の範囲が好ましい。また、蒸着速度は0.01Å/秒以上100Å/秒以下、好ましくは0.1Å/秒以上10Å/秒以下が用いられる。材料を蒸発させる方法としては、加熱の他、加速したアルゴン等のイオンを衝突させるスパッタ法も用いることが出来る。
本発明の銅ポルフィリン化合物は、溶媒に溶解して塗布することによっても素子を作製することが出来る。この際、最終的に素子中で用いる銅ポルフィリン化合物を直接塗布することも可能であるが、溶解性の高い化合物(以下前駆体と呼ぶ)を塗布しておき、それの化学構造の変化により、最終的な銅ポルフィリン化合物に変換することも可能である。特に溶媒に難溶な材料を塗布法で膜形成するのに有用である。
作製された膜は、後処理により特性を改良することが可能である。例えば、加熱処理により、製膜時に生じた膜中の歪みを緩和することができ、特性の向上や安定化を図ることができる。さらに、酸素や水素等の酸化性あるいは還元性の気体や液体にさらすことにより、酸化あるいは還元による特性変化を誘起することもできる。これは例えば膜中のキャリア密度の増加あるいは減少の目的で利用することができる。
また、ドーピングと呼ばれる微量の元素や原子団、分子、高分子を加えることにより、特性を変化させて望ましいものにすることができる。例えば、酸素、水素、塩酸、硫酸、スルホン酸等の酸、PF6、AsF5、FeCl3等のルイス酸、ヨウ素等のハロゲン原子
、ナトリウムカリウム等の金属原子等をドーピングする事が挙げられる。これは、これらのガスに接触させたり、溶液に浸したり、電気化学的なドーピング処理をすることにより達成できる。これらのドーピングは膜の形成後でなくても、材料合成時に添加したり、溶液からの作製プロセスでは、その溶液に添加したり、前駆体膜の段階で添加することができる。また蒸着時に添加する材料を共蒸着したり、膜形成時の雰囲気に混合したり、さらにはイオンを真空中で加速して膜に衝突させてドーピングすることも可能である。
本発明のデバイスの基板としては、ポリマーの板、フィルム、ガラス、あるいは金属をコーティングにより絶縁膜を形成したもの、ポリマーと無機材料の複合材等を用いることができる。
絶縁膜Aとは半導体層の電気伝導度以下の抵抗を有していれば良く、好ましくは10-8S/cm以下、さらに好ましくは10-9S/cm以下、より好ましくは10-10S/cm
以下である。半導体層より電気伝導度が高いと、電子デバイスのオフ電流が増加するので好ましくない。特に電子デバイスが電界効果トランジスタの場合、半導体層の絶縁層と異なる側に絶縁膜Aを形成することが好ましい。半導体層と絶縁層Aは、間に他の層が入っていても良いが、好ましくは半導体層に直接絶縁膜Aが形成されているのが好ましい。
絶縁膜Aの材料としては、スチレン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン、ポリイミド、ポリビニルアルコール等のポリマー膜、低分子有機膜、酸化珪素、窒化珪素、酸化アルミニウム等の無機酸化膜や窒化膜等が挙げられる。絶縁膜Aとしては有機物を含有するものが好ましく、さらに好ましくはポリマーを含む膜、より好ましくは芳香環を含有するポリマーを含む膜である。
芳香環を含有するポリマーとしては、芳香族ポリカーボネート類、芳香族エポキシ系樹脂、ポリアリレート類、芳香族ポルスルホン類、芳香族ポリエステル類、フェノール系樹脂、芳香族ポリアミド類、芳香族ポリイミド、芳香族ポリウレタン類、ポリスチレン、ポリビニルナフタレン、ポリビニルアントラセン、ポリビニルビフェニル、ポリビニルターフェニル、ポリビニルピレン、ポリビニルテトラセン、ポリアセナフチレン、ポリフェニル(メタ)アクリレート又はポリベンジル(メタ)アクリレートが挙げられる。
絶縁膜Aの膜厚は、1nm以上が好ましく、さらに好ましくは10nm以上、より好ましくは100nm以上である。又、1mm以下が好ましく、さらに好ましくは100μm以下、より好ましくは10μm以下である。特に、絶縁膜Aが有機半導体層に接して積層される場合には、絶縁膜Aが有機半導体層と接触することにより有機半導体の移動度を改
良する効果もあるので、膜厚依存性は小さいと考えられる。しかしながら、十分に有機半導体層と接触しないほどの薄膜では効果が少なく、あまりに厚い膜では製膜に手間がかかり、機械的に破壊しやすくなる。
絶縁膜Aの形成により、移動度の向上、オンオフ比の改良、ヒステリシス特性の改良、閾値電圧(Vt)のシフトの緩和、耐久性の向上、外気での特性の振れの改良、の少なくとも1つが改良する。
(1)アクティブマトリクス
本発明の有機デバイスは、ディスプレーのアクティブマトリクスのスイッチング素子として利用することが出来る。これは、ゲートに印加される電圧でソースとドレイン間の電流をスイッチング出来ることを利用して、ある表示素子に電圧を印加あるいは電流を供給する時のみスイッチを入れ、その他の時間は回路を切断する事により、高速、高コントラストな表示を行うものである。
また、トランジスタを集積することにより、デジタル素子やアナログ素子が実現できる。これらの例としては、AND、OR、NAND、NOT等の論理回路、メモリー素子、発振素子、増幅素子、等が挙げられる。さらにこれらを組み合わせることにより、ICカードやICタグを作製することが出来る。
有機半導体は、ガスや化学物質、温度等の外部の刺激により、特性が大きく変化するので、それらのセンサーへの応用も考えられる。例えば本発明の有機デバイスの特性が、気体や液体との接触により変化する量を測定することにより、定性的あるいは定量的にそれに含まれている化学物質を検出することが可能である。
(合成例1):銅ビシクロポルフィリン錯体の合成
300nmの酸化膜を形成したN型のシリコン基板(Sbドープ、抵抗率0.02Ωcm以下、住友金属工業社製)上に、フォトリソグラフィーで長さ(L)10μm、幅(W)500μmのギャップを有する金電極(ソース、ドレイン電極)を形成した。また、この電極と異なる位置の酸化膜をフッ酸/フッ化アンムニウム液でエッチングし、むき出しになったSi部分に金を蒸着し、これをシリコン基板(ゲート電極)に電圧を印加するための電極とした。
Vt、絶縁膜の単位面積当たりの静電容量をCi、ソース電極とドレイン電極の間隔をL
、幅をW、半導体層の移動度をμとすると、その動作は、次のように表すことができる。
。このプロットのId=0との切片からスレシホールド電圧Vt、Vd=−30V印加時の
Vg=30Vと−50VのIdの比をオンオフ比とした。
このようにして得られた移動度は、0.41cm2/Vs、Vtは16V、オンオフ比は3
.3×104であった。
比較例1で、製膜後の加熱条件を210℃のホットプレートで5分間行った以外は同様の実験を行った。そうして得られた移動度は0.11cm2 /Vs、Vt は17V、オンオフ比は5.2×105 であった。
比較例2で作製した素子に、ポリスチレンの10%トルエン溶液をオーバーコートすると、移動度が0.31cm2 /Vs、Vt は14V、オンオフ比は1.1×106 になった。
ポリアミド酸1の合成
室温、窒素雰囲気下において、4,4‘−オキシジアニリン(ODA)(2.0g,10mmol)を42mlのN−メチル−2−ピロリドン(NMP)に溶解させた。この溶液にピロメリット酸二無水物(PMDA)(2.2g,10mmol)を加えて開環重付加反応を行い、ポリイミド前駆体であるポリアミド酸の重合を行った。重合開始12時間後に、重合溶液をメタノール500ml中に投入して再沈殿処理を行い、ポリアミド酸を回収した。減圧乾燥後、NMPに溶解させ、再びメタノールで再沈殿を行った。この再沈殿処理を2回繰り返して精製されたポリアミド酸1を得た。
4インチガラスマスクウェハー基板(表面研磨、ユニバーサル社製)上に、ネガ型フォトレジスト(日本ゼオン社製)を用いて、フォトリソグラフィーを行いゲート電極のパタ
ーニングを行った。このパターンに真空蒸着機EX−400(アルバック社製、真空度:10−6Torr)を用いてクロムを1000Åの厚さで蒸着を行った。次いで、不要となったレジストパターンを有機溶剤を用いて除去し、さらに表面をエキシトラン洗浄液(メルク社製)を用いて超音波洗浄を行ってガラスウェハー上にクロムゲート電極がパターニングされた基板を作製した。
この上に20wt%濃度でN−メチルピロリドンに溶解させ、0.2μmのフィルターでろ過を行ったポリアミド酸1溶液を2mL展開し、3000rpm,120secの間スピンコートを行い、製膜を行った。このポリアミド酸フィルムを窒素中で300℃まで徐々に加熱してイミド化を行い、下記構造のポリイミド1絶縁膜を作製した。膜厚計(Alpha−Step500:Tencor社製)で絶縁膜の膜厚を測定した結果、9000Åであった。
次いで、ビシクロポルフィリン銅錯体(2)を窒素雰囲気下、室温において、クロロホルムに0.7wt%になるように溶解した。この0.7wt%ビシクロポルフィリン銅錯体クロロホルム溶液を上記で作製したポリイミド1絶縁膜付きボトムコンタクト基板上に1000rpmでスピンコートし薄膜を作製した。この基板を210℃で5min加熱処理を行い、半導体層に変換を行い、図1のAに示した構造のTFTを作製した。このTFTをアジレントテクノロジー社製半導体パラメータアナライザー4155Cを用いて測定し、電圧−電流曲線を求めて移動度とオン/オフ比を算出した結果、0.9cm2/Vs
と102となった。
2 絶縁体層
3 ソース
4 ドレイン電極
5 ゲート電極
6 基板
7,8 金属電極
9 銅ポルフィリン材料
10 他の半導体材料
Claims (4)
- 少なくとも半導体層、ゲート絶縁体層、ゲート電極、ドレイン電極、ソース電極を含む電界効果トランジスタにおいて、銅ポルフィリン骨格を有する化合物を半導体層に含み、半導体層のゲート絶縁体層と異なる側に、芳香環を含有するポリマーを含む有機層を有することを特徴とする電界効果トランジスタ。
- 銅ポルフィリン骨格を有する化合物の分子量が8000以下である請求項1に記載の電界効果トランジスタ。
- 銅ポルフィリン骨格を有する化合物が、銅ポルフィリン環平面から銅ポルフィリン骨格を形成する原子の中心までの距離が1Å以内に配置された分子構造を有するものである請求項1又は2に記載の電界効果トランジスタ。
- 銅ポルフィリン骨格を有する化合物が、銅ベンゾポルフィリンである請求項1〜3のいずれかに記載の電界効果トランジスタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004224312A JP4961660B2 (ja) | 2003-08-11 | 2004-07-30 | 銅ポルフィリン化合物を用いた電界効果トランジスタ |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003291607 | 2003-08-11 | ||
JP2003291607 | 2003-08-11 | ||
JP2004224312A JP4961660B2 (ja) | 2003-08-11 | 2004-07-30 | 銅ポルフィリン化合物を用いた電界効果トランジスタ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005093990A JP2005093990A (ja) | 2005-04-07 |
JP4961660B2 true JP4961660B2 (ja) | 2012-06-27 |
Family
ID=34466822
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004224312A Active JP4961660B2 (ja) | 2003-08-11 | 2004-07-30 | 銅ポルフィリン化合物を用いた電界効果トランジスタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4961660B2 (ja) |
Families Citing this family (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1811573A4 (en) * | 2004-11-11 | 2010-03-24 | Mitsubishi Chem Corp | Field effect transistor |
JP4992069B2 (ja) * | 2005-07-12 | 2012-08-08 | 大学共同利用機関法人自然科学研究機構 | 整流素子 |
JP2007112748A (ja) * | 2005-10-20 | 2007-05-10 | Utsunomiya Univ | 塩素置換ポルフィリン化合物及び塩素置換ポルフィリン化合物の製造方法 |
WO2008016085A1 (ja) * | 2006-08-02 | 2008-02-07 | Nippon Shokubai Co., Ltd. | イソインドール類およびそれから得られる化合物、並びにそれらの製造方法 |
JP5317084B2 (ja) * | 2006-11-08 | 2013-10-16 | 国立大学法人愛媛大学 | π共役環状化合物およびその製造方法 |
JP2008311637A (ja) * | 2007-05-14 | 2008-12-25 | Hitachi Chem Co Ltd | 有機薄膜トランジスタ |
EP2192631A1 (en) | 2007-09-12 | 2010-06-02 | Fujifilm Corporation | Process for production of desubstituted compounds, organic semiconductor film and process for production of the film |
JP2009105336A (ja) * | 2007-10-25 | 2009-05-14 | Mitsubishi Chemicals Corp | 膜の製造方法、有機電子素子の製造方法及びナフタロシアニン膜 |
JP5681109B2 (ja) * | 2009-09-16 | 2015-03-04 | 独立行政法人科学技術振興機構 | 液体有機半導体材料 |
JP7254033B2 (ja) * | 2017-05-26 | 2023-04-07 | カウンシル オブ サイエンティフィック アンド インダストリアル リサーチ | ポルフィリン-フラーレンのアセンブリおよびその使用 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3522771B2 (ja) * | 1991-03-22 | 2004-04-26 | 三菱電機株式会社 | インバータ |
JP4878105B2 (ja) * | 2003-03-31 | 2012-02-15 | キヤノン株式会社 | 電界効果型トランジスタの製造方法 |
-
2004
- 2004-07-30 JP JP2004224312A patent/JP4961660B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2005093990A (ja) | 2005-04-07 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US8304283B2 (en) | Method for producing organic electronic device including converting a precursor for a semiconductor layer | |
JP2003304014A5 (ja) | ||
JP5477978B2 (ja) | 電界効果トランジスタ | |
US8236998B2 (en) | Polyacene compound and organic semiconductor thin film | |
JP2003304014A (ja) | 有機電子デバイス及びその作製方法 | |
JP5167560B2 (ja) | 電界効果トランジスタ | |
JP2004006750A (ja) | 有機半導体材料及び有機電子デバイス | |
KR101192615B1 (ko) | 전계 효과 트랜지스터 | |
JP6170488B2 (ja) | 新規縮合多環芳香族化合物及びその用途 | |
JP6558777B2 (ja) | 有機化合物及びその用途 | |
JP2004095850A (ja) | 有機トランジスタ | |
JP4961660B2 (ja) | 銅ポルフィリン化合物を用いた電界効果トランジスタ | |
JP6592758B2 (ja) | 新規な縮合多環芳香族化合物及びその用途 | |
JP4415541B2 (ja) | 電界効果トランジスタ及びその製造方法 | |
JP2008226959A (ja) | 有機電界効果トランジスタの製造方法、及び、有機電界効果トランジスタ | |
JP2007266411A (ja) | 電界効果トランジスタ | |
JP2006165533A (ja) | 電界効果トランジスタ | |
JP4973689B2 (ja) | 有機半導体材料及びその製造方法、並びに有機電子デバイス | |
JP2006303423A (ja) | 電界効果トランジスタ | |
JP4506228B2 (ja) | 有機電界効果トランジスタ、表示素子及び電子ペーパー | |
JP5012783B2 (ja) | 有機電子デバイス及びその作製方法 | |
JP2004282039A (ja) | 電子デバイス | |
JP4736352B2 (ja) | 電界効果トランジスタ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070119 |
|
RD05 | Notification of revocation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7425 Effective date: 20090618 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110111 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20111122 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120201 |
|
A911 | Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20120208 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120228 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120312 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4961660 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150406 Year of fee payment: 3 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |