JP2004095850A - 有機トランジスタ - Google Patents

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JP2004095850A
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▲つる▼谷 泰之
Yasuyuki Tsurutani
Masako Takeuchi
竹内 昌子
Akiko Ichinosawa
市野澤 晶子
Shinji Aramaki
荒牧 晋司
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Abstract

【課題】高い移動度を有し、空気中でも安定で且つ、塗布法等の容易なプロセスで作製可能なトランジスタ用有機半導体を提供する。
【解決手段】有機半導体層を有するトランジスタにおいて、該有機半導体層が芳香環及び/又は複素環の縮合環を含むアミン系化合物を含むことを特徴とする有機トランジスタ。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電界効果トランジスタに利用できる有機材料に関する。これを利用すれば、高性能のディスプレーや集積回路を作製することができる。
【0002】
【従来の技術】
電界効果トランジスタは、バイポーラトランジスタと並んで重要なスイッチ、増幅素子として広く利用されている。これまでシリコンを用いた素子が広く用いられている。電界効果トランジスタは、半導体材料にソースとドレイン電極、絶縁体層を介してゲート電極を設けた構造を有する。基本的には、p型あるいはn型の一方のキャリアが電荷を輸送し、モノポーラ素子の代表的なものである。
【0003】
特にMOS(Metal−Oxide−Semiconductor)構造と呼ばれる二酸化珪素(SiO)を絶縁体に用いたものは、メモリー素子、ゲート素子等に広く用いられている。また、半導体にアモルファスシリコンを用いるものは、ガラス等の基板上に半導体層を形成して薄膜トランジスタとして製造することが可能であり、これを各セルのスイッチング素子に利用したアクティブマトリクス液晶ディスプレーに広く利用されている。
【0004】
このような電界効果トランジスターの動作特性は、用いられる半導体のキャリア移動度μ、電気伝導度σ、絶縁層の静電容量Ci、素子の構成(ソース・ドレイン電極間距離L及び幅W、絶縁層の膜厚d等)により決まるが、この中で、半導体材料の特性としては、高い移動度(μ)を有するものが良好な特性を示すことになる。
【0005】
半導体材料の中でも、Siに代表される無機半導体は、製造時に300℃以上の高温で処理する必要があり、基板にプラスチック基板やフィルムを用いることが難しく、かつ製造に多くのエネルギーを必要とする。また、真空での素子作製プロセスを得るため、製造ラインに高価な設備を必要とし高コストになる。
【0006】
これに対して、有機半導体を用いたトランジスタは、そのほとんどは無機半導体より低温プロセスで製造できるため、基板としてプラスチック基板やフィルムを用いることができ、軽量で壊れにくい素子を作製することができる。また、溶液の塗布や印刷法を用いた素子作製が可能なものもあり、大面積の素子を低コストで製造することが可能である。さらに、材料のバリエーションが豊富であり、分子構造を変化させることにより容易に材料特性を根本的に変化させることが可能であるため、異なる機能を組み合わせることで、無機半導体では不可能な機能、素子を実現することも可能である。
【0007】
このような有機半導体を利用したトランジスタは、これまで幾つかデモンストレーションされている。例えば、特開昭61−202467に示されたような、導電性高分子、共役高分子を利用したもの、特許2984370で示された低分子化合物を利用したもの等種々の有機半導体が開発されている。
一方で、従来、アリールアミンは、半導体特性を示すことで知られ、光電変換素子や、有機EL素子への応用が盛んに検討されてきた。これらの化合物は、蒸着や、塗布で薄膜が容易に形成でき、酸化電位が高く酸素などの影響を受けにくいことで知られている。例えば、特許第2651691、特許第3045224においては、トリフェニルアミン系の化合物に関して報告されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、アミン系化合物は、光電変換素子や有機EL素子用途の材料として積極的に検討されているが、トランジスタ特性を示すアミン系化合物はまだ見出されておらず、また、特性が現れてもキャリア移動度μが低く、有機トランジスタの応用には適さないと考えられていた。本発明の目的は、アミン系化合物の中でも容易なプロセスで素子が作製でき、かつ高いトランジスタ特性を示し、空気中でも安定性の高い半導体用有機材料を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、縮合環を有する有機半導体化合物を使用することによりその目的を達成しうることを見いだし、本発明に至った。
すなわち本発明の要旨は、有機半導体層を有するトランジスタにおいて、該有機半導体層が芳香環及び/又は複素環の縮合環を含むアミン系化合物を含むことを特徴とする有機トランジスタに存する。
【0010】
【発明実施の形態】
(有機半導体)
本発明は、トランジスタの層構成の一部である有機半導体層(活性層)が、芳香環及び/又は複素環の縮合環を含む化合物を含むことを特徴とする。
具体的には有機半導体層が、下記式(1)に示されるようにアルキレン基、アリーレン基及び複素環化合物基からなる群から選ばれる連結基(式中A)により、アリール基及び/又は複素環化合物基(式中X)で置換された2つのアミノ基が連結された化合物を含むものである。また、式中Xは、2つ以上の置換アミノ基を置換基として含んでいてもよく、またAまたはX〜Xが少なくとも一つの縮合環を含むのが好ましい。X中の置換アミノ基の数に特に制限はなく、3つ以上の置換アミノ基を含んでも良い。
【0011】
【化3】
Figure 2004095850
【0012】
(式(1)中、Aは、アルキレン基、アリーレン基及び複素環化合物基からなる群から選ばれる置換されていても良い二価の基を表し、Nは窒素原子を表し、X〜Xは、置換アミノ基で置換されていてもよいアリール基及び/又は複素環化合物基であり、A及びX〜Xのうち少なくとも一つが芳香環及び/又は複素環の縮合環を含むものである)
式(1)中、連結基(A)のアルキレン基は炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基が挙げられ、具体例としては、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、シクロヘキシルメチレンなど が上げられ、更に置換基として1つ以上の、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のア ルキル基、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を持つアルコキシ基、炭素数6〜30のアリール基、炭素数4〜30の複素環化合物基、カルボキシル基、アシル基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基及びハロゲン原子からなる群から選ばれる置換基を有していても良い。ここで、直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基をもつアルコキシ基とは、アルコキシ基を構成するアルキル基が、直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基で有ることを意味する。
【0013】
Aのアリーレン基としては、好ましくは炭素数6〜30個の芳香族環を含む2価の基であり、例としては フェニレン、ビフェニレン、ターフェニレン、トリフェニレン、クリセン、ナフタセン、ピ セン、ペリレン、ペンタセン、コロネン、ルビセン、アントラセン、ベンゾアントラセン、 ベンゾピレン、テトラフェニレン、ビスアントラセンなどが上げられ、該アリーレン基は、更に置換基として1つ以上の、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を持つアルコキシ基、炭素数6〜30のアリール基、炭素数4〜30の複素環化合物基、カルボキシル基、アシル基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基及びハロゲン原子からなる群から選ばれる置換基を有していても良い。ここで、直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基をもつアルコキシ基とは、アルコキシ基を構成するアルキル基が、直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基で有ることを意味する。
【0014】
また、連結基(A)の複素環化合物基としては、好ましくは炭素数4〜30の2価の基であり、例としては、フラン、チオフェン、ピロール、2−ヒドロキシピロール、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、1−ベンゾチオフェン、2−1−ベンゾチオフェン、インドール、イソインドール、インドリジン、カルバゾール、2−ヒドロキシピラン、2−ヒドロキシクロメン、1−ヒドロキシー2−ベンゾピラン、キサンテン、4−ヒドロキシチオピラン、ピリジン、キノリン、イソキノリン、4−ヒドロキシキノリジン、フェナンスリジン、アクリジン、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、フラザン、イミダゾール、ピラゾール、ベンゾイミダゾール、1−ヒドロキシイミダゾール、1,8−ナフチリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、キノキサリン、キナゾリン、シノリン、フタラジン、ピュリン、テリジン、ペリミジン、1,10−フェナンスロリン、チアンスレン、フェノキサチン、フェノキサジン、フェノチアジン、フェナジン、フェナサジン、シラシクロペンタジエン、シラベンゼン等の2価の基が上げられる。該複素環化合物基は、更に置換基として1つ以上の、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を持つアルコキシ基、炭素数6〜30のアリール基、炭素数4〜30の複素環化合物基、カルボキシル基、アシル基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基及びハロゲン原子からなる群から選ばれる置換基を有していても良い。
【0015】
式(1)中、Xは、更に置換アミノ基を有していてもよく、Xとしては、例えば下記式(1−a)〜(1−d)のものが挙げられる。ここで、置換アミノ基の置換基とは、下記式中の−N(Ar)(Ar)、−N(Ar)(Ar)等の基である。
【0016】
【化4】
Figure 2004095850
【0017】
(式(1−a)〜(1−d)中、A〜A16は、芳香環及び/又は複素環を含む基でありそれぞれ異なっていてもよく、更に置換されていても良い。)
〜A16の芳香環及び/又は複素環を含む基のうち、Ar、Ar、Ar、Ar、Ar、Ar、Ar13〜Ar16は、一価の基であり、Ar、Ar、Ar、Ar10〜Ar12は二価の基である。
【0018】
〜A16中に含まれる芳香環としては、好ましくは炭素数6〜30からなり、例としてはベンゼン、ビフェニル、ターフェニル、トリフェニル、クリセン、ナフタセン、ピセン、ペリレン、ペンタセン、コロネン、ルビセン、アントラ セン、ベンゾアントラセン、ベンゾピレン、テトラフェニレン、ビスアントラセンなどが挙げられ、該芳香環は、更に置換基として1つ以上の、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は  環状のアルキル基、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を持つアルコキシ基、炭素数6〜30のアリール基、炭素数4〜30の複素環化合物基、カルボキシル基、アシル基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基及びハロゲン原子からなる群から選ばれる置換基を有していても良い。ここで、直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基をもつアルコキシ基とは、アルコキシ基を構成するアルキル基が、直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基で有ることを意味する。
【0019】
また、Ar〜A16中に含まれる複素環としては、好ましくは炭素数4〜30で例として  は、フラン、チオフェン、ピロール、2−ヒドロキシピロール、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、1−ベンゾチオフェン、2−1−ベンゾチオフェン、インドール、イソインドール、インドリジン、カルバゾール、2−ヒドロキシピラン、2−ヒドロキシクロメン、1−ヒドロキシー2−ベンゾピラン、キサンテン、4−ヒドロキシチオピラン、ピリジン、キノリン、イソキノリン、4−ヒドロキシキノリジン、フェナンスリジン、アクリジン、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、フラザン、イミダゾール、ピラゾール、ベンゾイミダゾール、1−ヒドロキシイミダゾール、1,8−ナフチリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、キノキサリン、キナゾリン、シノリン、フタラジン、ピュリン、テリジン、ペリミジン、1,10−フェナンスロリン、チアンスレン、フェノキサチン、フェノキサジン、フェノチアジン、フェナジン、フェナサジン、シラシクロペンタジエン、シラベンゼン等が上げられる。該複素環は、更に置換基として1つ以上の、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、炭素数1〜20の直鎖状  、分岐状又は環状のアルキル基を持つアルコキシ基、炭素数6〜30のアリール基、炭素数4〜30の複素環化合物基、カルボキシル基、アシル基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基及びハロゲン原子からなる群から選ばれる置換基を有していても良い。
【0020】
本発明において、式(1)中のA又は、式(1−a)〜(1−d)中のAr〜Ar16の少なくとも1つが芳香環及び/又は複素環の縮合環であるのが好ましい。
本発明で芳香環の縮合環とは、ベンゼン環などが縮合した多核芳香環のことを指し、また、3員環、4員環、5員環など、6員環以外の炭化水素からなる芳香環を含んでいても良い。例としては、ナフタレン、アントラセン、フェナントレン、ピレン、テトラセン、ペリレン、ペンタセン、コロネン、フルオレン、フラーレンなどが挙げられる。また、複素環の縮合  環とは、芳香環の縮合環の炭素原子のうち、少なくとも1つが硫黄、窒素、酸素、セレンなど、炭素以外の原子に置換されたものを指す。これは、3員環、4員環、5員環などの6員環以外の芳香環、または複素環を含んでいても良い。例としては、カルバゾール、フェナントリジン、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、ベンゾピロール、インドール、インドリジン、クロメン、キサンテン、キノリン、ベンゾイミダゾール、フェナントロベンゾチオフェン、ポルフィリン、フタロシアニンなどが挙げられる。
【0021】
本発明において、縮合環を含むアミン系化合物が良好なトランジスタ特性を示す理由は、定かでないが、縮合環とアミン構造部位を共に存在させることによりキャリアの移動を担うパイ電子の共役が広がり、分子内のキャリア移動が起こりやすくなったこと、広がったパイ電子雲が分子間で重なりやすくなり、分子間のキャリア移動を起こりやすくしていることが原因の1つと考えられる。
【0022】
本発明の式(1)の化合物の製造方法としては特に制限がなく、様々な方法を用いることが出来るが、例えば式(1)の連結基部分Aに相当する、ハロゲン化アリール又はハロゲン化された複素環化合物等とXで置換されたアミノ基部分に相当する2級アリールアミンをパラジウム触媒でカップリングさせることにより効率よく目的化合物が得られる。
【0023】
次に、本発明の式(1)で表される好ましい化合物を例示するが、これに限定されるものではない。
【0024】
【化5】
Figure 2004095850
【0025】
【化6】
Figure 2004095850
【0026】
【化7】
Figure 2004095850
【0027】
【化8】
Figure 2004095850
【0028】
【化9】
Figure 2004095850
【0029】
(デバイスの種類)
(1)電界効果トランジスタ(FET)
本発明の有機トランジスタの例としては、電界効果トランジスタ(FET)が挙げられる。これは、例えば、図1に示す構造を有する素子である。ここで、1が半導体層、2が絶縁体層、3と4がソース及びドレイン電極、5がゲート電極、6が基板である。
【0030】
電極には白金、金、アルミニウム、クロム、ニッケル、銅、チタン、マグネシウム、カルシウム、バリウム、ナトリウム等の金属の他、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセチレン等の導電性高分子及びそれに塩酸、硫酸、スルホン酸等の酸、PF、AsF、FeCl等のルイス酸、ヨウ素等のハロゲン原子、ナトリウムカリウム等の金属原子等のドーパントを添加したもの、カーボンブラックや金属粒子を分散した導電性の複合材料等の、導電性を有する材料が用いられる。
【0031】
絶縁体層に用いられる材料としては、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリビニルフェノール、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン等のポリマー及びこれらを組み合わせた共重合体、二酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化チタン等の酸化物、窒化珪素等の窒化膜、SrTiO、BaTiO等の強誘電性酸化物膜、あるいは、上記酸化物や窒化物、強誘電性酸化物等の粒子を分散させたポリマー膜等が挙げられる。一般に絶縁膜の静電容量が大きくなるほどゲート電圧を低電圧で駆動できることになるので、有利になる。これには、誘電率の大きな絶縁材料を用いるか、絶縁体層の厚さを薄くする事に対応する。絶縁体層は、塗布(スピンコーティングやブレードコーティング)、蒸着、スパッタ、スクリーン印刷やインクジェット等の印刷法、アルミ上のアルマイトの様に金属上に酸化膜を形成する方法等、材料特性に合わせた方法で作製することが出来る。
【0032】
(2)静電誘導トランジスタ(SIT)
静電誘導トランジスタ(SIT)と呼ばれる有機デバイスも挙げることができる。これはFETではソースとドレイン電極が基板上に並べて配置され、電流の流れる方向がゲートにより誘起される電場に垂直方向であるのに対し、SITではソースとドレイン間にゲートがグリッド上に配置され、電流の方向がゲートにより誘起される電場に平行方向であるようなものである。図2にその模式図を示す。3がソース電極、4がドレイン電極であり、5がゲート電極、1が半導体である。このSIT構造では、キャリアの流れは面上に広がり、かつ電極間距離を小さくできる為、大電流でかつ高速のスイッチングを行うことが可能になり、そのような動作の必要な応用に対しては望ましいものである。
【0033】
5のゲート電極は電極間をキャリアが通り抜けていく網目あるいはストライプ状の構造をしており、膜厚としては、10nm〜10μm、好ましくは20nm〜1μmが好ましく、ゲートの網目の間隔は、ソースとドレイン間の距離(素子の厚さ)よりも小さい事が望ましい。また、ゲート電極には金属は導電性高分子等の導電性材料の薄膜の島状構造を利用することもできる。例えば、50nm以下の半透明のアルミの電極はこのような用途に用いることができる。
【0034】
このゲート電極からのキャリアの出入りを抑えるために、電極と半導体の間に、絶縁層あるいは障壁があることが必要である。その為に、電極材料を障壁を作る金属、例えばアルミニウムを選んでショットキー障壁を形成させることができる。また、電極周りに絶縁膜を形成するために絶縁層をパターニングすることも利用できる。
【0035】
このSITに代表される縦型のデバイスは、膜厚により電極間距離が決まるため、製膜時の膜質が良好であることが必要である。本発明のアリールアミン化合物は、アモルファスの膜を形成しやすく、特にこのような縦型の素子に都合がよい。
(デバイスの作製方法)
(1)基板処理
本発明の有機デバイスは、絶縁性基板上に作製するが、その基板処理により特性を向上させることができる。これは基板の親水性/疎水性を調整して、製膜の際に得られる膜質を向上させること、特に基板と半導体層の界面部分の特性を改良することがその原因と推定される。このような基板処理としては、ヘキサメチルジシラザン、シクロヘキセン、オクタデシルトリクロロシラン等の疎水化処理、塩酸や硫酸、酢酸等の酸や水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、アンモニア等のアルカリ処理、オゾン処理、フッ素化処理、酸素やアルゴン等のプラズマ処理、ラングミュアブロジェット膜の形成処理、その他の絶縁体や半導体の薄膜の形成処理が挙げられる。
【0036】
(2)有機半導体層
先に例示した横型の電界効果トランジスタの場合、素子の特性は必要な有機半導体層の膜厚以上であれば膜厚には依存しない。膜厚が厚くなると漏れ電流が増加してくることが多い。従って好ましい膜厚は、1nmから10μmの範囲であるが、より好ましくは10nmから500nmが望ましい。
【0037】
有機半導体層に使用する有機半導体化合物としては本発明の特定の化合物を単独で用いることはもちろんであるが、他の材料と混合して用いることもできるし、さらには他の層との積層構造で用いることも出来る。
本発明の有機半導体化合物は、真空プロセスで製膜してデバイスを作製することが出来る。この場合には、半導体化合物をルツボや金属のボートに入れて真空中で加熱し、基板に付着させる真空蒸着法を用いることが出来る。この際、真空度としては、1×10−3Torr以下、好ましくは1×10−5Torr以下が望ましい。また、基板温度でデバイスの特性が変化するので、最適な基板温度を選択する必要があるが、0℃から200℃の範囲が好ましい。また、蒸着速度は0.01Å/秒以上100Å/秒以下、好ましくは0.1Å/秒以上10Å/秒以下が用いられる。材料を蒸発させる方法としては、加熱の他、加速したアルゴン等のイオンを衝突させるスパッタ法も用いることが出来る。
【0038】
本発明の有機半導体化合物は、溶媒に溶解して塗布する塗布法によってもデバイスを作製することが出来る。塗布の方法としては、溶媒をたらすだけのキャスティング、スピンコーティング、ディップティング、ブレードコーティング、ワイヤバーコーティング、スプレーコーティング等のコーティング法や、インクジェット印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷、凸版印刷等の印刷法、マイクロコンタクトプリンティング法等のソフトリソグラフィーの手法等、さらにはこれらの手法を複数組み合わせた方法を用いることができる。さらに、塗布に類似の技術として、水面上に形成した単分子膜を基板に移し積層するラングミュア・ブロジェット法、液晶や融液状態を2枚の基板で挟んだり毛管現象で基板間に導入する方法等も挙げられる。
【0039】
作製された有機半導体膜は、後処理により特性を改良することが可能である。例えば、加熱処理により、製膜時に生じた膜中の歪みを緩和することができ、特性の向上や安定化を図ることができる。さらに、酸素や水素等の酸化性あるいは還元性の気体や液体にさらすことにより、酸化あるいは還元による特性変化を誘起することもできる。これは例えば膜中のキャリア密度の増加あるいは減少の目的で利用することができる。
【0040】
本発明のトランジスタの基板としては、ポリマーの板、フィルム、ガラス、あるいは金属をコーティングにより絶縁膜を形成したもの、ポリマーと無機材料の複合材等を用いることができる。電子デバイス作製の為の電極や配線には、金、アルミニウム、銅、クロム、ニッケル、コバルト、チタン、白金、等の金属、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセチレン、ポリジアセチレン、等の導電性高分子及びそのドーピングされた材料、シリコン、ゲルマニウム、ガリウム砒素、等の半導体及びそのドーピングされた材料、フラーレン、カーボンナノチューブ、グラファイト等の炭素材料、を用いることができる。これら電極や配線を形成する方法も、真空蒸着法、スパッタ法、塗布法、印刷法、ゾルゲル法等を用いることができる。また、そのパターニング方法も、フォトレジストのパターニングとエッチング液や反応性のプラズマでのエッチングを組み合わせたフォトリソグラフィー法、インクジェット印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷、凸版印刷等の印刷法、マイクロコンタクトプリンティング法等のソフトリソグラフィーの手法及びこれらの手法の複数の組み合わせた手法を利用することができる。更に、レーザーや電子線等のエネルギー線を照射して材料を除去したり材料の導電性を変化させる事により、直接パターンを作製することも利用できる。
【0041】
本発明のトランジスタは、外気の影響を最小限にするために、保護膜を形成することができる。これには、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン、ポリイミド、ポリビニルアルコール等のポリマー膜、酸化珪素、窒化珪素、酸化アルミニウム等の無機酸化膜や窒化膜等が挙げられる。ポリマー膜の製膜方法としては、溶液を塗布乾燥する方法、モノマーを塗布あるいは蒸着して重合する方法が挙げられ、さらに架橋処理や多層膜を形成することも可能である。無機物の膜の形成には、スパッタ法、蒸着法等の真空プロセスでの形成方法や、ゾルゲル法に代表される溶液プロセスでの形成方法も用いることができる。
【0042】
(デバイスの応用分野)
本発明の有機トランジスタは、ディスプレーのアクティブマトリクスのスイッチング素子として利用することが出来る。これは、ゲートに印加される電圧でソースとドレイン間の電流をスイッチング出来ることを利用して、ある表示素子に電圧を印加あるいは電流を供給する時のみスイッチを入れ、その他の時間は回路を切断する事により、高速、高コントラストな表示を行うものである。適用される表示素子としては、液晶表示素子、高分子分散型液晶表示素子、電気泳動表示素子、エレクトロルミネッセント素子、エレクトロクロミック素子等が挙げられる。
【0043】
特に、本発明の有機デバイスは、低温プロセスでの素子作製が可能であり、プラスチック基板、プラスチックフィルムや紙等の、高温処理に耐えない基板を用いることができる。また、塗布あるいは印刷プロセスでの素子作製が可能であることから、大面積のディスプレーへの応用に適している。また、従来のアクティブマトリクスの代替としても、省エネルギープロセス、低コストプロセスの可能な素子として有利である。
【0044】
また、トランジスタを集積することにより、デジタル素子やアナログ素子が実現できる。これらの例としては、AND、OR、NAND、NOT等の論理回路、メモリー素子、発振素子、増幅素子、等が挙げられる。さらにこれらを組み合わせることにより、ICカードやICタグを作製することが出来る。
有機半導体は、ガスや化学物質、温度等の外部の刺激により、特性が大きく変化するので、それらのセンサーへの応用も考えられる。例えば本発明の有機デバイスの特性が、気体や液体との接触により変化する量を測定することにより、定性的あるいは定量的にそれに含まれている化学物質を検出することが可能である。
【0045】
【実施例】
次に、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明は、これらの例によって何ら制限される物ではない。
(合成例1:化合物1の合成)
以下の合成ルートにより化合物1を合成した。
【0046】
【化10】
Figure 2004095850
【0047】
2,6−ジブロモ−9,10−ジフェニルアントラセン 1.21g(2.48mmol)、N,N,N’−トリフェニル−1,4−フェニレンジアミン 2.010g(5.97mmol)、ナトリウムt−ブトキシド 0.700g(7.28mmol)をo−キシレン 11mlに加え、脱気後、60℃で撹拌し溶液Aを調製する。一方で、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)クロロホルムアダクト(以下Pd2(dba)/CHCl3と記す)0.0217g(0.021mmol)、o−キシレン2mlの溶液を脱気し、トリ(t−ブチル)ホスフィン0.2g/mlトルエン溶液を0.84ml(0.83mmol)加え、80℃で加熱撹拌し容器Bを調製する。この溶液Bを、前述の溶液Aに滴下し、120℃で4時間撹拌し、放冷する。沈殿物をメタノール、水、アセトンで洗浄した後、昇華精製した。0.827gの朱色固体(化合物1)を得た。
【0048】
(実施例1:FET素子の作製)
1) 基板の作製
300nmの酸化膜を形成したN型のシリコン基板(Sbドープ、抵抗率0.02Ωcm以下、住友金属工業社製)上に、フォトリソグラフィーで長さ(L)5μm、幅(W)1000μmのギャップを有する金電極(ソース、ドレイン電極)を形成した。また、この電極と異なる位置の酸化膜をフッ酸/フッ化アンムニウム液でエッチングし、むき出しになったSi部分に金を蒸着し、これをシリコン基板(ゲート電極)に電圧を印加するための電極とした。
【0049】
2) 半導体膜の形成
合成例1で得られた化合物1、50mgをアルバック社製真空蒸着器で基板上に真空蒸着した。蒸着の条件は、気圧10−6Torr以下、化合物の加熱温度300℃以上であった。膜圧は約1000オングストロームとした。
3) FET特性の観測
こうして得られた電界効果トランジスタの特性を、アジレントテクノロジー社製半導体パラメータアナライザー4155Cを用いて空気中で測定した。その測定結果を図3に示す。このように、ゲート電圧の印加により、ドレイン電流が増大するトランジスタ特性が見られた。この図から、有効移動度を計算すると、2×10−5cm/Vsであった。又、ゲート電圧100V/0Vでのオンオフ比は21であった。
【0050】
(実施例2〜5、及び比較例1〜2)
1)表−1に示した化合物について、その構造と、FET特性の測定結果を表−1に示す。ここで、FET特性ありとは、実施例1で見られるような電流電圧特性が現れることを意味しており、なしとはゲート電圧−100Vの印加でもドレイン電流の変化がほとんど見られない(10%以下)であることを示している。
【0051】
【表1】
Figure 2004095850
【0052】
上記表−1から明らかなように、縮合環を含まない化合物と比較して、縮合環を含む本発明の化合物を有機半導体として用いた場合ではFET特性が良好であるという結果を得た。
【0053】
【発明の効果】
本発明の特定のアミン系化合物を有機半導体層に使用することにより、高い移動度と、高いon電流及び低いリーク電流と、高いon/off比とを有し、且つ空気中でも安定な半導体用有機材料を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電解効果トランジスタ(FET)の模式図を示す。
【図2】本発明の静電誘導トランジスタ(SIT)の模式図を示す。
【図3】実施例1において、FET特性を観測した結果を示す図である。
【符号の説明】
1  半導体層
2  絶縁体層
3  ソース
4  ドレイン電極
5  ゲート電極
6  基板

Claims (8)

  1. 有機半導体層を有するトランジスタにおいて、該有機半導体層が芳香環及び/又は複素環の縮合環を含むアミン系化合物を含むことを特徴とする有機トランジスタ。
  2. 該縮合環を含む化合物が下記式(1)で表される請求項1に記載の有機トランジスタ。
    Figure 2004095850
    (式(1)中、Aは、アルキレン基、アリーレン基及び複素環化合物基からなる群から選ばれる置換されていても良い二価の基を表し、Nは窒素原子を表し、X〜Xは、置換アミノ基で置換されていてもよいアリール基及び/又は複素環化合物基であり、A及びX〜Xのうち少なくとも一つが芳香環及び/又は複素環の縮合環を含むものである)
  3. 式(1)中のX〜Xが、下記(1−a)〜(1−d)から選ばれる基である請求項1又は2に記載の有機トランジスタ。
    Figure 2004095850
    (式(1−a)〜(1−d)中、A〜A16は、芳香環及び/又は複素環を含む基でありそれぞれ異なっていてもよく、更に置換されていても良い。)
  4. Xとして使用される式(1−a)〜(1−d)のいずれかにおいてAr(n=1〜16)のうち少なくとも1つが、芳香環及び/又は複素環の縮合環を含む請求項1〜3のいずれかに記載の有機トランジスタ。
  5. 式(1)中のAが、芳香環及び/又は複素環の縮合環を含む請求項1〜4のいずれかに記載の有機トランジスタ。
  6. 縮合環が、芳香環及び/又は複素環を合わせて3個以上の縮合環である請求項4又は5に記載の有機トランジスタ。
  7. 式(1)中のAが9,10−ジフェニルアントラセンである請求項1から6のいずれかに記載の有機トランジスタ。
  8. 式(1)中のX〜Xが、置換基を有していてもよいアリール基である請求項1〜7のいずれかに記載の有機トランジスタ。
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