JP2006077003A - 芳香族アミンの合成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来の方法よりも容易に、保護基を導入することなく、アニリンとハロゲン化アリールとを反応させ、一置換体である第二級アミンを得ることができる合成方法を提供する。
【解決手段】アニリンとハロゲン化アリールとを用い、(t−Bu)3Pを配位子として有するPd触媒を用いて反応させることにより、一置換体である第二級アミンを合成する一段階の反応で第二級アミンを合成することができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、芳香族アミン化合物を合成する方法に関する。より具体的には、第二級アミンの合成方法に関する。
近年、画素を発光ダイオード(LED)などの発光素子で形成した、いわゆる自発光型の表示装置が注目を浴びている。このような自発光型の表示装置に用いられる発光素子としては、有機発光ダイオード(OLED(Organic Light Emitting Diode)、有機EL素子、エレクトロルミネッセンス(Electro Luminescence:EL)素子などとも言う)が注目を集めており、有機ELディスプレイなどに用いられるようになってきている。この様な自発光型の表示装置は、既存の液晶表示装置がもつ利点の他、応答速度が速く動画表示に優れ、なおかつ視野角が広いなどの特徴を有し、次世代のフラットパネルディスプレイとして大きく注目されている
このような発光素子は、電場を加えることでルミネッセンス(Electroluminescence)が得られる発光物質を含む層と、陽極と、陰極とを有している。陽極から注入されたホールと、陰極から注入された電子とが発光物質を含む層で結合することで、発光が得られる。発光物質を含む層から得られるルミネッセンスには、一重項励起状態から基底状態に戻る際の発光(蛍光)と三重項励起状態から基底状態に戻る際の発光(燐光)とが含まれる。
また、発光素子に用いられる発光性材料には無機発光材料と有機発光材料とがあるが、駆動電圧が低い有機発光材料が注目されている。
上記の構成の発光素子において、駆動電圧低減、長寿命化、色純度の向上等を達成するため、構造を最適化する必要がある。通常、発光物質を含む層は積層構造となっており、この積層構造は「正孔輸送層、発光層、電子輸送層」という構成が代表的である。この構造は非常に発光効率が高いため、現在研究開発が進められている発光装置はほとんどこの構造が採用されている。また、他にも陽極上に正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、または正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層の順に積層する構造も採用されている。
これらの層を構成する材料としては多くの物質が知られているが、例えば、正孔輸送層としては、芳香族アミン(即ち、ベンゼン環−窒素の結合を有する)化合物等が用いられている。芳香族アミン化合物は、その芳香族アミン骨格が正孔受容性が高く、そのため正孔輸送性に優れている。また、芳香族アミン骨格を有する物質についても同様に、正孔輸送性に優れていると考えられる。よって、芳香族アミン骨格を有する物質は、正孔輸送層だけでなく、発光物質、発光物質を分散状態にさせるための物質等に用いることも可能である。
芳香族アミンを合成する方法としては、アミンと、ハロゲン化アリールを用いる方法が一般的である。アミンとして第一級アミンであるアニリンを用い、一置換体である第二級アミンを合成する場合について考えてみる。
アニリンには、反応サイトであるN−H結合が2つある。そのため、反応サイトの一方を保護する保護基を導入しないで反応を行うと、一置換体だけでなく、二置換体である第三級アミンも合成されてしまう可能性があった。そのため、一置換体を合成するときには、アニリンの一方の反応サイトに保護基を導入する方法が用いられてきた(特許文献1参照)。
特開2003―238501号公報
しかし、上記の方法により一置換体である第二級アミンを合成すると、保護基を導入する段階、保護基が導入されたアニリンとハロゲン化アリールを反応させる段階、保護基を脱離させる段階、の三段階の反応となってしまう。そのため、合成に多くの時間、費用、労力を費やさねばならず、しかも得られる目的物の収率も低くなってしまっていた。
しかし、近年、Pd触媒を用いることにより、保護基を導入することなく、アニリンとハロゲン化アリールとを反応させ、高い収率で一置換体が得られるようになった(非特許文献1参照)。
ジョーン F. ハートビッヒ, アンゲバンテ ケミストリー インターナショナルエディション 1998, 37, 2046−2067
しかし、非特許文献1に記載されているように、保護基を導入していないアニリンと、ハロゲン化アリールとを反応させ、高い収率で一置換体である第二級アミンが得られるのは、第二世代のPd触媒を用いた場合であり、第一世代のPd触媒を用いた場合には、一置換体はほとんど得ることができない。
第二世代のPd触媒とは、DPPF(1,1’−bis−(diphenylphosphino)ferrocene)またはBINAP(2,2’−bis−(diphenylphosphino)−1,1’−binaphthyl)と、Pdとの錯体であり、合成するには非常に多くの時間と労力が必要となる。また、購入するにしても非常に高価である。
一方、第一世代のPd触媒とは、配位子として、トリフェニルホスフィンやトリ(o−トリル)ホスフィンを用いたPd触媒であり、上述したように、ハロゲン化アリールとアニリンから一置換体を効率良く得るためには基質が限定される。
上記問題を鑑み、本発明は、従来の方法よりも容易に、保護基を導入することなく、アニリンとハロゲン化アリールとを反応させ、一置換体である第二級アミンを得ることができる合成方法を提供することを目的とする。
本発明は、(t−Bu)3Pを配位子として有するPd触媒を用いて、アニリンとハロゲン化アリールとを反応させることにより、一置換体である第二級アミンを合成することを特徴とする。つまり、アニリンとハロゲン化アリールとを用い、(t−Bu)3Pを配位子として有するPd触媒を用いて反応させることにより、第二級アミンを合成することを特徴とする。
アニリンとハロゲン化アリールとを用い、(t−Bu)3Pを配位子として有するPd触媒を用いて加熱することにより、第二級アミンを合成することを特徴とする。
上記方法において、ハロゲン化アリールは、N,N―ジフェニル−N−(4−ブロモフェニル)アミンであることを特徴とする。
本発明は、アニリンと、N,N−ジフェニル−N−(4−ブロモフェニル)アミンとを、(t−Bu)3Pを配位子として有するPd触媒を用いて加熱することにより、N−(4−ジフェニルアミノ)フェニルアニリンを合成することを特徴とする。
上記構成において、反応温度は60〜110℃であることを特徴とする。
本発明の合成方法を用いることにより、一段階の反応で一置換体である第二級アミンを合成することができる。また、合成に用いる触媒が従来よりも手に入れやすいため、触媒を手に入れるのに要する労力、時間、費用を低減することが可能となる。
本発明の合成方法は、アニリンとハロゲン化アリールとを、(t−Bu)3Pを配位子として有するPd触媒を用いて、加熱撹拌する。例えば、Pd(dba)2と(t−Bu)3Pを混合することにより、(t−Bu)3PがPdに配位する。なお、Pd(dba)以外にも、配位力が(t−Bu)3Pより小さい配位子を配位したPd錯体を用いても構わない。具体的には、PdCl2(PhCN)2、Pd(OAc)2等が挙げられる。加熱温度は、室温から130℃が好ましい。130℃以上に加熱してしまうとPd(dba)2が分解してしまい、触媒としての機能を果たさなくなってしまうことがある。また、加熱温度を60℃から110℃とすると、反応を制御することが容易となり、収率も高くなるので、より好ましい。なお、dbaとはtrans,trans−dibenzylideneacetoneを示す。また、溶媒としては、ジオキサン、脱水トルエンやキシレン等を用いることができる。塩基としてはt−BuONa等のアルカリ金属アルコキシド等を用いることができる。
本発明の合成方法により、アニリンに保護基を導入することなく、一置換体である第二級アミンを合成することが可能となる。つまり、保護基を導入する段階、保護基が導入されたアニリンとハロゲン化アリールを反応させる段階、保護基を脱離させる段階、の三段階の反応を経なくとも、一段階の反応で第二級アミンを合成することが可能となる。
また、触媒を手に入れるのに労力、時間、費用を要する第二世代のPd触媒を用いることなく、一置換体である第二級アミンを合成することが可能となる。
以上のように、本実施例で説明した第二級アミンは、発光素子(有機発光ダイオード、有機EL素子、エレクトロルミネッセンス素子等)からなる表示装置に用いることができる。なお、トランジスタによって発光素子の駆動を制御するアクティブ型の表示装置であっても良いし、この他、トランジスタ等の駆動用の素子を特に設けずに発光素子を駆動させるパッシブ型の表示装置であってもよい。
以下に、本発明の合成方法を用いて、N−(4−ジフェニルアミノ)フェニルアニリンを合成する方法について説明する。
Figure 2006077003
構造式(1)で表されるN−(4−ジフェニルアミノ)フェニルアニリンの合成方法について説明する。
Figure 2006077003
上記反応スキーム(A−1)に従って、まず(N,N―ジフェニル−N−(4−ブロモフェニル)アミンの合成を行った。1000mL エルレンマイヤーフラスコに、トリフェニルアミン25.19g(0.102mol)、N−ブロモスクシンイミド18.05g(0.102mol)、酢酸エチル400mLを入れ、空気中室温で一晩攪拌した。反応終了後、反応溶液を飽和炭酸ナトリウム水溶液で2回洗浄し、水層を酢酸エチルで2回抽出し、有機層とあわせて飽和食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムにより乾燥後、自然ろ過、濃縮し、得られた無色固体を酢酸エチル−ヘキサンにより再結晶したところ無色粉末状固体を22.01g、収率66%で得た。核磁気共鳴法(1H−NMR)によって、この白色粉末状固体がN,N―ジフェニル−N−(4−ブロモフェニル)アミンであることを確認した。この化合物の1H−NMRは次のようであった。1H−NMR(300MHz,CDCl3) d ppm:7.32(d,2H,J=8.7Hz),7.29−7.23(m,5H),7.08−7.00(m,6H),6.94(d,2H,J=8.7Hz)
Figure 2006077003
次に、上記反応スキーム(A−2)に従って、N,N―ジフェニル−N−(4−ブロモフェニル)アミンとアニリンとのカップリングを行い、目的とするN−(4−ジフェニルアミノ)フェニルアニリンの合成を行った。N,N―ジフェニル−N−(4−ブロモフェニル)アミン(559mg、6mmol)、Pd(dba)2(345mg、0.6mmol)、t−BuONa(577mg、6mmol)の脱水トルエン溶液(5mL)を脱気した後、アニリン(559mg、6mmol)とP(t−Bu)3(0.37mL、1.8mmol)を加え、窒素雰囲気下80℃、5時間加熱撹拌を行った。薄膜クロマトグラフィーで原料の4−ブロモトリフェニルアミンが無くなったことを確認した。飽和食塩水を加えて反応を終了させ、水層を酢酸エチル約100mlで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムによって乾燥させ、濾過した。ろ液を濃縮した後、酢酸エチル:ヘキサン=1:20のシリカゲルカラムにて精製を行い、粘調な液体として目的物を得た。これにヘキサンを加えて超音波を当てることで、クリーム色の粉末を析出させた。この混合物を濃縮し、N,N―ジフェニル−N−(4−ブロモフェニル)アミンを基準として収率42%で標記化合物N−(4−ジフェニルアミノ)フェニルアニリンを得た。得られたN−(4−ジフェニルアミノ)フェニルアニリンの1H−NMRチャートを図1に示す。また、1H−NMRデータを以下に示す。1H NMR(300MHz,CDCl3) d ppm:7.35−6.83(m,19H),5.60(s,1H)。また、N−(4−ジフェニルアミノ)フェニルアニリンの13C−NMRチャートを図2に示す。また、13C−NMRデータを以下に示す。13C NMR(75.5MHz,DMSO−d6) d ppm:147.8, 143.7, 140.2, 139.4, 129.4, 129.3, 127.1, 122.4, 122.0, 119.8, 118.4, 116.8。
また、得られたN−(4−ジフェニルアミノ)フェニルアニリンを融点測定器(アズワン社製、ATM−01)によって測定したところ、融点は105〜106℃であった。
また、N−(4−ジフェニルアミノ)フェニルアニリンの熱重量測定−示差熱分析(TG−DTA:Thermogravimetry−Differential Thermal Analysis)の結果を図3に示す。図3において、左側の縦軸は熱量(μV)を表し、右側の縦軸は重量(%;測定開始時の重量を100%として表した重量)を表す。さらに、下側の横軸は、温度(℃)を表す。なお、測定には示差熱熱重量同時測定装置(セイコー電子株式会社製,TG/DTA 320型)を用い、窒素雰囲気下、10℃/minの昇温速度で熱物性を評価した。その結果、重量と温度の関係(熱重量測定)から、常圧下で、測定開始時における重量に対し95%以下の重量になる温度は、214℃であった。
本発明の第二級アミンは、正孔受容性が高く正孔輸送性に優れている。また、本発明の第二級アミンを用いた芳香族アミン化合物についても正孔受容性が高く正孔輸送性に優れている。そのため、発光素子(有機発光ダイオード、有機EL素子、エレクトロルミネッセンス素子等)からなる表示装置に好適に用いることができる。トランジスタによって発光素子の駆動を制御するアクティブ型の表示装置であっても良いし、この他、トランジスタ等の駆動用の素子を特に設けずに発光素子を駆動させるパッシブ型の表示装置であってもよい。
本発明の第二級アミンを用いた表示装置を実装した電化製品の一実施例を図5に示す。
図5(A)は、本発明を適用して作製したコンピュータであり、本体5521、筐体5522、表示部5523、キーボード5524などによって構成されている。本発明の第二級アミンを用いた発光素子を有する表示装置を表示部として組み込むことでコンピュータを完成できる。
図5(B)は、本発明を適用して作製した携帯電話であり、本体5552には表示部5551と、音声出力部5554、音声入力部5555、操作スイッチ5556、5557、アンテナ5553等によって構成されている。本発明の第二級アミンを用いた発光素子を有する表示装置を表示部として組み込むことで携帯電話を完成できる。
図5(C)は、本発明を適用して作製したテレビ受像機であり、表示部5531、筐体5532、スピーカー5533などによって構成されている。本発明の第二級アミンを用いた発光素子を有する表示装置を表示部として組み込むことでテレビ受像機を完成できる。
以上のように本発明の発光装置は、各種電子機器の表示部として用いるのに非常に適している。
なお、本形態では、パーソナルコンピュータについて述べているが、この他に電話機、ナビゲイション装置、或いは照明機器等に本発明の第二級アミンを用いた発光素子を有する表示装置を実装しても構わない。
[比較例]
比較例として、従来の方法に基づく合成例を示す。反応スキーム(A−3)を以下に示す。
Figure 2006077003
窒素気流下、アセトアニリド7.21g(0.053mol)、N,N―ジフェニル−N−(4−ブロモフェニル)アミン17.32g(0.053mol)、ヨウ化銅2.05g(0.011mol)、リン酸三カリウム22.00g(0.103mol)のジオキサン(150mL)懸濁液にtrans―1,2−シクロヘキサンジアミン1.3mLを加え、40時間加熱還流した。反応終了後、室温に冷却し、系内の固体を吸引ろ過により除去した。溶液を飽和炭酸ナトリウム水溶液で2回洗浄し、水層をクロロホルムで2回抽出し、有機層とあわせて飽和食塩水で洗浄した。硫酸マグネシウムにより乾燥後、自然ろ過、濃縮し、得られた無色固体をシリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:1)により精製したところ白色粉末状固体を12.00g、収率59%で得た。核磁気共鳴法(1H−NMR)によって、この白色粉末状固体がN−(4−ジフェニルアミノ)フェニルアセトアニリドであることを確認した。この化合物の1H−NMRチャートを図4に示す。また、1H−NMRデータを以下に示す。1H−NMR(300MHz,CDCl3) d ppm:7.36−7.23(m,9H),7.12−7.03(m,10H),2.07(s,3H)。
引き続き、合成したN−(4−ジフェニルアミノ)フェニルアセトアニリド20.00g(0.053mol)、40%水酸化ナトリウム水溶液100g、テトラヒドロフラン50ml、エタノール50mlを入れ空気中で2時間加熱還流した。反応終了後、室温に冷却してから水層と有機層とに分離した。有機層は水で2回洗浄した。一方、水層はクロロホルムで2回抽出し、このクロロホルム層と前記有機層とをあわせて飽和食塩水で洗浄した。硫酸マグネシウムにより乾燥後、自然ろ過、濃縮し、得られた無色固体を酢酸エチル−ヘキサンにより再結晶したところ無色粉末状固体を14.69g、収率83%で得た。核磁気共鳴法(1H−NMR)によって、この白色粉末状固体がN−(4−ジフェニルアミノ)フェニルアニリンであることを確認した。
比較例で示した従来の合成方法では、ブロモ基を有するN,N―ジフェニル−N−(4−ブロモフェニル)アミンと、保護基が導入されているアセトアリニドとを、Cu触媒下で反応させているため、高温で40時間還流させなければ反応が終了しなかった。これに対して、本発明による方法では、N,N―ジフェニル−N−(4−ブロモフェニル)アミンと、保護基で保護されていないアニリンとを、第一世代のPd触媒であるPd(dba)2および(t−Bu)3Pの存在下で反応させているため、80℃、5時間の加熱撹拌により反応が進行した。つまり、従来の方法よりも低温、短時間で反応を進行させることが可能となり、合成にかかる時間の大幅な短縮が可能となった。
また、第一世代のPd触媒であるPd(dba)2を用いて合成することができるため、第二世代の触媒を用いるよりも、合成にかかる労力、時間、費用を低減することが可能となる。
本発明の合成方法により合成したN−(4−ジフェニルアミノ)フェニルアニリンの1H−NMRチャートを示す図。 本発明の合成方法により合成したN−(4−ジフェニルアミノ)フェニルアニリンの13C−NMRチャートを示す図。 本発明の合成方法により合成したN−(4−ジフェニルアミノ)フェニルアニリンの熱重量測定結果の図。 従来の合成方法により合成したN−(4−ジフェニルアミノ)フェニルアセトアニリドの1H−NMRチャートを示す図。 電化製品を説明する図。
符号の説明
5521 本体
5522 筐体
5523 表示部
5524 キーボード
5531 表示部
5532 筐体
5533 スピーカー
5551 表示部
5552 本体
5553 アンテナ
5554 音声出力部
5555 音声入力部
5556 操作スイッチ

Claims (6)

  1. アニリンとハロゲン化アリールとを用い、(t−Bu)3Pを配位子として有するPd触媒を用いて反応させることにより、第二級アミンを合成することを特徴とする芳香族アミンの合成方法。
  2. アニリンとハロゲン化アリールとを用い、(t−Bu)3Pを配位子として有するPd触媒を用いて、加熱することにより、第二級アミンを合成することを特徴とする芳香族アミンの合成方法。
  3. アニリンとハロゲン化アリールとを用い、Pd(dba)2および(t−Bu)3Pの存在下で反応させることにより、第二級アミンを合成することを特徴とする芳香族アミンの合成方法。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項において、前記ハロゲン化アリールは、N,N―ジフェニル−N−(4−ブロモフェニル)アミンであることを特徴とする芳香族アミンの合成方法。
  5. アニリンと、N,N−ジフェニル−N−(4−ブロモフェニル)アミンとを、(t−Bu)3Pを配位子として有するPd触媒を用いて、加熱することにより、N−(4−ジフェニルアミノ)フェニルアニリンを合成することを特徴とする芳香族アミンの合成方法。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか一項において、反応温度が60〜110℃であることを特徴とする芳香族アミンの合成方法。




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