JP2014110354A - カルバゾリル基を有する環状化合物を含む有機el材料及びそれを用いた有機el素子 - Google Patents

カルバゾリル基を有する環状化合物を含む有機el材料及びそれを用いた有機el素子 Download PDF

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Abstract

【課題】発光効率の向上、長寿命化を実現する有機EL材料及び有機EL素子の提供。
【解決手段】式(1)の有機EL材料。

[式(1)中、Y乃至Yはそれぞれ独立的に、アルキレン基、シクロアルキレン基、置換若しくは無置換のアリーレン基、又は置換若しくは無置換のヘテロアリーレン基であり、Z乃至Zはそれぞれ独立的に、アルキル基、シクロアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロアリール基であり、a、b、c、dは、それぞれ1以上であり、且つa+b+c+d≦8を満たす整数であり、前記式(1)中の4つの窒素原子のうち少なくとも1つの同一の窒素原子に結合したY及びZ、又はY同士が単結合してカルバゾリル基を形成する。]
【選択図】なし

Description

本発明は、カルバゾリル基を有する環状化合物を含む有機EL材料及びそれを用いた有機EL素子に関する。
近年、画像表示装置として、有機エレクトロルミネッセンス表示装置(Organic Electroluminescence Display:有機EL表示装置)の開発が盛んになってきている。有機EL表示装置は、液晶表示装置等とは異なり、陽極及び陰極から注入された正孔及び電子を発光層において再結合させることにより、発光層における有機化合物を含む発光材料を発光させて表示を実現するいわゆる自発光型の表示装置である。
発光素子(以下、有機EL素子という)としては、例えば、陽極、陽極上に配置された正孔輸送層、正孔輸送層上に配置された発光層、発光層上に配置された電子輸送層及び電子輸送層上に配置された陰極から構成された有機EL素子が知られている。陽極からは正孔が注入され、注入された正孔は正孔輸送層を移動して発光層に注入される。一方、陰極からは電子が注入され、注入された電子は電子輸送層を移動して発光層に注入される。発光層に注入された正孔と電子とが再結合することにより、発光層内で励起子が生成される。有機EL素子は、その励起子の輻射失活によって発生する光を利用して発光する。尚、有機EL素子は、以上に述べた構成に限定されず、種々の変更が可能である。
有機EL素子を表示装置に応用するにあたり、有機EL素子の高効率化及び長寿命化が求められており、有機EL素子の高効率化及び長寿命化を実現するために、正孔輸送層の定常化、安定化、耐久化などが検討されている。
有機EL素子の正孔輸送層に用いられる正孔輸送材料としては、アントラセン誘導体や芳香族アミン系化合物等の様々な化合物が知られている。有機EL素子の長寿命化に有利な有機EL材料としてとして、環状アミン化合物が特許文献1乃至特許文献4において提案されている。また、特許文献5ではカルバゾリル基を含む環状化合物が、正孔輸送材料として提案されている。しかしながら、これらの材料を用いた有機EL素子も充分な発光効率を有しているとは言い難く、現在ではより一層、高効率で低電圧駆動が可能であり、発光寿命の長い有機EL素子が望まれている。尚、有機EL素子の長寿命化のためには、耐熱性の高い有機材料が求められており、一般的にはナフチル基やフェナントリル基といった剛直な基を分子内に多く導入することにより実現できるが、同時に該分子の分子量も大きくなるため有機EL素子の層形成工程における蒸着時に該分子が分解してしまうといった問題があった。
特開2002−173488号公報 特開2007−214364号公報 韓国公開特許第10−2008−0071664号公報 中国特許出願公開第101088992号明細書 韓国公開特許第10−2012−0088644号公報
本発明は、上述の課題を鑑み、より発光効率を向上させ、長寿命化を実現する有機EL材料及びそれを用いた有機EL素子を提供することを課題とする。
本発明の一実施形態による有機EL材料は、
下記式(1)

[前記式(1)中、Y乃至Yはそれぞれ独立的に、炭素数1〜5のアルキレン基、環形成炭素数3〜6のシクロアルキレン基、置換若しくは無置換の環形成炭素数6〜18のアリーレン基、又は置換若しくは無置換の環形成炭素数5〜18のヘテロアリーレン基であり、Z乃至Zはそれぞれ独立的に、炭素数1〜5のアルキル基、環形成炭素数3〜6のシクロアルキル基、置換若しくは無置換の環形成炭素数6〜18のアリール基、又は置換若しくは無置換の環形成炭素数5〜18のヘテロアリール基であり、a、b、c、dは、それぞれ1以上であり、且つa+b+c+d≦8を満たす整数であり、前記式(1)中の4つの窒素原子のうち少なくとも1つの同一の窒素原子に結合したY及びZ、又はY同士が単結合してカルバゾリル基を形成する。]
で表される。
この有機EL材料によれば、有機EL素子の発光効率を向上させ、有機EL素子の長寿命化を実現することができる。
前記式(1)で表される有機EL材料は、有機EL素子の正孔輸送材料として使用してもよい。
前記式(1)で表される有機EL材料を有機EL素子の正孔輸送材料として用いることにより、有機EL素子の発光効率を向上させ、有機EL素子の長寿命化を実現することができる。
前記式(1)で表される有機EL材料は、有機EL素子の発光層のホスト材料として使用してもよい。
前記式(1)で表される有機EL材料を有機EL素子の発光層のホスト材料として用いることにより、有機EL素子の発光効率を向上させ、有機EL素子の長寿命化を実現することができる。
本発明の一実施形態による有機EL素子は、
下記式(1)

[前記式(1)中、Y乃至Yはそれぞれ独立的に、炭素数1〜5のアルキレン基、環形成炭素数3〜6のシクロアルキレン基、置換若しくは無置換の環形成炭素数6〜18のアリーレン基、又は置換若しくは無置換の環形成炭素数5〜18のヘテロアリーレン基であり、Z乃至Zはそれぞれ独立的に、炭素数1〜5のアルキル基、環形成炭素数3〜6のシクロアルキル基、置換若しくは無置換の環形成炭素数6〜18のアリール基、又は置換若しくは無置換の環形成炭素数5〜18のヘテロアリール基であり、a、b、c、dは、それぞれ1以上であり、且つa+b+c+d≦8を満たす整数であり、前記式(1)中の4つの窒素原子のうち少なくとも1つの同一の窒素原子に結合したY及びZ、又はY同士が単結合してカルバゾリル基を形成する。]
で表される有機EL材料を含む。
この発光素子によれば、発光効率が向上され、長寿命化されることができる。
本発明によれば、有機EL素子の発光効率を向上させ、長寿命化を実現する有機EL材料及びそれを用いた有機EL素子を提供することができる。
有機EL素子の構造を示す概略図である。
本願発明者は、上述の課題を検討した結果、有機EL材料として、カルバゾリル基を有する環状化合物を用いることに想到し、有機EL素子の発光効率の向上及び長寿命化を達成できることを確認した。以下、本願発明者が想到したカルバゾリル基を有する環状化合物について説明する。
有機EL材料として用いられる本発明のカルバゾリル基を有する環状化合物は、以下の構造式(1)で表される化合物である。
以上の構造式(1)において、Y乃至Yは、それぞれ独立的に、炭素数1〜5のアルキレン基、環形成炭素数3〜6のシクロアルキレン基、置換若しくは無置換の環形成炭素数6〜18のアリーレン基、又は置換若しくは無置換の環形成炭素数5〜18のヘテロアリーレン基である。また、構造式(1)において、Z乃至Zは、それぞれ独立的に、炭素数1〜5のアルキル基、環形成炭素数3〜6のシクロアルキル基、置換若しくは無置換の環形成炭素数6〜18のアリール基、又は置換若しくは無置換の環形成炭素数5〜18のヘテロアリール基である。尚、構造式(1)におけるa、b、c、dは、それぞれ1以上であり、且つa+b+c+d≦8を満たす整数である。
構造式(1)で表される本発明の環状化合物は、環形成する4つの窒素原子のうち少なくとも1つの同一の窒素原子に結合したY及びZ、又はY同士が単結合することにより形成されるカルバゾリル基を有することを特徴とする。即ち、構造式(1)において、環形成する4つの窒素原子のうち少なくとも1つの同一の窒素原子に結合した少なくとも1つのYが置換若しくは無置換のフェニレン基であり且つZが置換若しくは無置換のフェニル基であり、このYとZとが単結合してカルバゾリル基を形成する。または、構造式(1)において、環形成する4つの窒素原子のうち少なくとも1つの同一の窒素原子に結合した2つのYが置換若しくは無置換のフェニレン基であり、これらのY同士が単結合してカルバゾリル基を形成する。
以下に本発明のカルバゾリル基を有する環状化合物の具体例として、化合物1乃至化合物100を示す。尚、本発明のカルバゾリル基を有する環状化合物は、以下に挙げる化合物に限定されるわけではない。




本発明のカルバゾリル基を有する環状化合物は、低分子量であり剛直なカルバゾリル基が分子内に導入されており、且つ該分子が環状構造であるため、低分子量ながらも高耐熱性を実現することができる。そのため、本発明のカルバゾリル基を有する環状化合物を有機EL材料として使用すると、有機EL素子を作製する際の蒸着が容易であり、耐熱性が高いため、材料自身の分解を抑制することができる。また、耐熱性が高いため、有機EL素子の駆動中における材料の劣化が抑制され、有機EL素子の長寿命化に寄与する。また、本発明のカルバゾリル基を有する環状化合物は、大きなバンドギャップを有するため、有機EL素子の発光効率の向上に寄与する。
さらに、本発明のカルバゾリル基を有する環状化合物において、カルバゾリル基が高い正孔輸送能を持ち、且つ高いT1(励起三重項状態)レベルを有するため、本発明のカルバゾリル基を有する環状化合物を有機EL素子の正孔輸送材料又は発光層のホスト材料として用いることにより、有機EL素子の発光効率を向上させることが可能となる。特に、本発明のカルバゾリル基を有する環状化合物は高いT1レベルを有するため、赤色〜青色発光領域において燐光ホスト材料又は燐光発光層に近接する正孔輸送材料として用いることができる。尚、本発明のカルバゾリル基を有する環状化合物の用途は、燐光ホスト材料又は燐光発光層に近接する正孔輸送材料に限定されず、蛍光ホスト材料又は蛍光発光層に近接する正孔輸送材料として用いることもできる。また、本発明のカルバゾリル基を有する環状化合物は、正孔注入材料としても用いることができる。上述した本発明のカルバゾリル基を有する環状化合物の具体例として挙げた化合物1乃至化合物100は、いずれも有機EL素子の正孔輸送材料又は発光層のホスト材料として用いることができ、特に、化合物4、化合物7、化合物18、化合物46、化合物58、化合物61及び化合物65が有機EL素子の材料として好ましい。
本発明のカルバゾリル基を有する環状化合物について、上述の化合物18、化合物4、化合物7、化合物46、化合物58、化合物61、及び化合物65の合成法を以下に述べる。但し、以下に述べる合成法は一例であって、これに限定されるわけではない。
化合物18の合成
(中間体18−1の合成)
窒素置換した反応容器に、3-iodo-9H-carbazole(5.0g, 17.1mmol)、2-bromo-9H-carbazole(4.2g, 17.1mmol)、sodium-t-butoxide(2.5g, 26.3mmol)を加え、xylene(100mL)を溶媒として加え、次にP(t-Bu)3(0.23g, 1.16mmol)とPd2(dba)3(0.15g, 0.17mmol)を加え容器内を窒素置換し、その後100℃で6時間撹拌した。冷却後、反応溶液をtoluene(100mL)で希釈し、希釈した反応溶液をセライト濾過した後に飽和食塩水で洗浄した。得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、ろ過後に、ろ液をロータリーエバポレーターで濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 toluene:hexane=1:1)により精製し、得られた固体をtoluene/ethanolで再結晶したところ、中間体18−1を4.5g、収率64%で得た。
(化合物18の合成)
上述した中間体18−1の合成における3-iodo-9H-carbazoleを中間体18−1に変えて、2-bromo-9H-carbazoleを中間体18−1に変えたこと以外、即ち、中間体18−1同士を反応させたこと以外は、上述した中間体18−1の合成と同様な方法により、化合物18を0.6g、収率17%で得た。
化合物4の合成
(中間体4−1の合成)
窒素ガス気流下、反応容器に3-bromo-9H-carbazole(5.0 g、 20.3mmol)、aniline(1.9g, 20.3mmol)、Cu(1.3g, 20.7mmol)、K2CO3(28.1g, 20.3mmol)、mesitylene(50mL)を加え165℃で9時間撹拌を行った。その後、100℃まで降温し、toluene(50mL)を加えて加熱撹拌後ろ過し、得られたろ液を減圧濃縮した。得られた固体をtolueneに溶解させ、その溶液をEthanolに滴下し、析出した沈殿物をろ取した。ろ取した沈殿物をカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 toluene)を用いて展開し、目的物の含まれる留分を分取し、減圧濃縮した。得られた固体をtoluene/ethanolで再結晶したところ、中間体4−1を2.2g、収率41%で得た。
(中間体4−2の合成)
窒素置換した反応容器に、1,3-dibromobenzene(5.0g, 21.2mmol)、中間体4−1(5.5g, 21.2mmol)、sodium-t-butoxide(4.1g, 42.4mmol)を加え、xylene(50mL)を溶媒として加え、次にP(t-Bu)3(0.26g, 1.26mmol)とPd2(dba)3(0.60g, 0.65mmol)とを加えて容器内を窒素置換し、その後100℃で5時間撹拌した。冷却後、反応溶液をtoluene(100mL)で希釈し、希釈した反応溶液をセライト濾過した後に飽和食塩水で洗浄した。得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、ろ過後に、ろ液をロータリーエバポレーターで濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 toluene:hexane=1:2)により精製し、得られた固体をtoluene/ethanolで再結晶したところ、中間体4−2を4.6g、収率52%で得た。
(化合物4の合成)
上述した化合物18の合成における中間体18−1をいずれも中間体4−2に変えたこと以外、即ち、中間体4−2同士を反応させたこと以外は、上述した化合物18の合成と同様な方法により、化合物4を0.84g、収率23%で得た。
化合物7の合成
(中間体7−1の合成)
窒素置換した反応容器に、iodobenzene(5.0g, 24.5mmol)、3,5-dibromo-9H-carbazole(8.0g, 24.5mmol)、sodium-t-butoxide(4.7g, 49.0mmol)を加え、xylene(50mL)を溶媒として加え、次にP(t-Bu)3(0.30g, 1.46mmol)とPd2(dba)3(0.69g, 0.75mmol)とを加えて容器内を窒素置換し、その後100℃で5時間撹拌した。冷却後、反応溶液をtoluene(100mL)で希釈し、希釈した反応溶液をセライト濾過した後に飽和食塩水で洗浄した。得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、ろ過後に、ろ液をロータリーエバポレーターで濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 toluene:hexane=1:1)により精製し、得られた固体をtoluene/ethanolで再結晶したところ、中間体7-1を6.0g、収率61%で得た。
(中間体7−2の合成)
上述した中間体4−1の合成における3-bromo-9H-carbazoleを中間体7−1に変えたこと以外は、上述した中間体4−1の合成と同様な方法により、中間体7−2を2.2g、収率35%で得た。
(化合物7の合成)
上述した化合物4の合成における中間体4−2を中間体7−2に変えたこと以外、即ち、中間体7−2同士を反応させたこと以外は、上述した化合物4の合成と同様な方法により、化合物7を0.23g、収率13%で得た。
化合物46の合成
上述した中間体4−2の合成における中間体4−1を5,8-dihydroindolo[2,3-c]carbazoleに変えたこと以外は、上述した中間体4−2の合成と同様な方法により、化合物46を1.2g、収率18%で得た。
化合物58の合成
上述した化合物46の合成における5,8-dihydroindolo[2,3-c]carbazoleを9H,9'H-3,3'-bicarbazoleに変えたこと以外は、上述した化合物46の合成と同様な方法により、化合物58を1.5g、収率25%で得た。
化合物61の合成
(中間体61−1の合成)
窒素置換した反応容器に、4-iodo-N-phenylaniline(5.0g, 16.9mmol)、(9H-carbazol-3-yl)boronic acid(4.3g, 20.3mmol)、2Mの炭酸カリウム水溶液(10ml)、Pd(PPh34(1.0g, 0.85mmol)を加え、THF40ml中で加熱還流しながら8時間撹拌を行った。反応終了後、反応溶液を室温まで冷却し、有機層を分取し、シリカゲルクロマトグラフィー(展開溶媒 toluene:hexane=1:1)で精製し、得られた固体をtoluene/ethanolで再結晶したところ、中間体61−1を4.6g、収率82%で得た。
(中間体61−2の合成)
上述した中間体4−2の合成における中間体4−1を中間体61−1に変えて、1,3-dibromobenzeneを1-bromo-3-iodobenzeneに変えたこと以外は、上述した中間体4−2の合成と同様な方法により、中間体61−2を3.8g、収率61%で得た。
(化合物61の合成)
上述した化合物4の合成における中間体4−2を中間体61−2に変えたこと以外、即ち、中間体61−2同士を反応させたこと以外は、上述した化合物4の合成と同様な方法により、化合物61を0.71g、収率19%で得た。
化合物65の合成
(中間体65−1の合成)
上述した中間体61−1の合成における4-iodo-N-phenylanilineを中間体7−1に変えて、(9H-carbazol-3-yl)boronic acidを(4-(phenylamino)phenyl)boronic acidに変えたこと以外は、上述した中間体61−1の合成と同様な方法により、中間体65−1を3.8g、収率63%で得た。
(化合物65の合成)
上述した化合物61の合成における中間体61−2を中間体65−1に変えたこと以外、即ち、中間体65−1同士を反応させたこと以外は、上述した化合物61の合成と同様な方法により、化合物65を0.96g、収率15%で得た。
実施例
本発明のカルバゾリル基を有する環状化合物を正孔輸送層の材料に用いた有機EL素子の電流効率及び半減寿命を測定した。有機EL素子の正孔輸送層に用いた正孔輸送材料は、上述の化合物4及び化合物61を使用した。また、比較化合物として、以下の構造式で表せる比較化合物1を有機EL素子の正孔輸送層の材料として使用した。
測定に使用した有機EL素子の構成を図1に示す。図1に示す有機EL素子100は、ガラス基板102、ガラス基板102上に配置され、ITOからなる陽極104、前記陽極104上に配置され、2−TNATAを含む正孔注入層106、前記正孔注入層106上に配置され、上述した化合物4、化合物61及び比較化合物1の何れかを含む正孔輸送層108、前記正孔輸送層108上に配置され、ADNを含むホスト材料にTBPを3%濃度になるようドープした発光層110、前記発光層110上に配置され、Alq3を含む電子輸送層112、前記電子輸送層112上に配置され、LiFを含む電子注入層114、及び前記電子注入層114上に配置され、Alからなる陰極116を含む。陽極104の膜厚は150nm、正孔注入層106の膜厚は60nm、正孔輸送層108の膜厚は30nm、発光層110の膜厚は25nm、電子輸送層112の膜厚は25nm、電子注入層114の膜厚は1nm、陰極116の膜厚は100nmとした。
陽極104及び陰極116を通じて、有機EL素子100に電源から電流を流して、正孔輸送層108の材料に化合物4、化合物61又は比較化合物1を使用した場合における有機EL素子100の電流効率を測定した。結果を以下の表に表す。尚、電流効率は10mA/cm2で測定し、半減寿命は室温及び85℃において1000cd/m2で測定した。
表に示す通り、本発明のカルバゾリル基を有する環状化合物である化合物4及び化合物61を正孔輸送材料として用いた有機EL素子は、比較化合物1を正孔輸送材料として使用した有機EL素子に比べ、低電圧駆動が可能でありながら発光効率を向上させることができた。また、化合物4及び化合物61を正孔輸送材料として用いた有機EL素子は、比較化合物1を正孔輸送材料として使用した有機EL素子に比べて長寿命であり、特に、85℃の高温駆動時において有機EL素子の寿命を著しく延ばすことができた。
したがって、本発明のカルバゾリル基を有する環状化合物を有機EL素子の正孔輸送層の材料に使用すると、有機EL素子の発光効率の向上及び長寿命化を実現することができる。
以上の実施例においては、本発明のカルバゾリル基を有する環状化合物をパッシブ型の有機EL素子の有機EL材料として使用した例を説明したが、本発明はこれに限定されない。カルバゾリル基を有する環状化合物は、アクティブ型の有機EL素子の有機EL材料として使用することも可能であり、アクティブ型の有機EL素子の発光効率を向上させ、長寿命化を実現することができる。
また、以上の実施例においては、本発明のカルバゾリル基を有する環状化合物を正孔輸送材料として使用したが、本発明のカルバゾリル基を有する環状化合物の用途はこれに限定されず、発光層のホスト材料として使用した場合でも、有機EL素子の発光効率を向上させ、長寿命化を実現することができる。また、本発明のカルバゾリル基を有する環状化合物を正孔注入材料として使用した場合でも、有機EL素子の発光効率を向上させ、長寿命化を実現することができる。
本発明のカルバゾリル基を有する環状化合物を有機EL材料として用いた有機EL素子は、有機EL表示装置や照明装置などに使用することができる。
100 有機EL素子
102 ガラス基板
104 陽極
106 正孔注入層
108 正孔輸送層
110 発光層
112 電子輸送層
114 電子注入層
116 陰極

Claims (6)

  1. 下記式(1)で表される有機EL材料。

    [前記式(1)中、Y乃至Yはそれぞれ独立的に、炭素数1〜5のアルキレン基、環形成炭素数3〜6のシクロアルキレン基、置換若しくは無置換の環形成炭素数6〜18のアリーレン基、又は置換若しくは無置換の環形成炭素数5〜18のヘテロアリーレン基であり、Z乃至Zはそれぞれ独立的に、炭素数1〜5のアルキル基、環形成炭素数3〜6のシクロアルキル基、置換若しくは無置換の環形成炭素数6〜18のアリール基、又は置換若しくは無置換の環形成炭素数5〜18のヘテロアリール基であり、a、b、c、dは、それぞれ1以上であり、且つa+b+c+d≦8を満たす整数であり、前記式(1)中の4つの窒素原子のうち少なくとも1つの同一の窒素原子に結合したY及びZ、又はY同士が単結合してカルバゾリル基を形成する。]
  2. 前記式(1)で表される有機EL材料は、正孔輸送材料として用いられることを特徴とする請求項1に記載の有機EL材料。
  3. 前記式(1)で表される有機EL材料は、有機EL素子の発光層のホスト材料として用いられることを特徴とする請求項1に記載の有機EL材料。
  4. 下記式(1)

    [前記式(1)中、Y乃至Yはそれぞれ独立的に、炭素数1〜5のアルキレン基、環形成炭素数3〜6のシクロアルキレン基、置換若しくは無置換の環形成炭素数6〜18のアリーレン基、又は置換若しくは無置換の環形成炭素数5〜18のヘテロアリーレン基であり、Z乃至Zはそれぞれ独立的に、炭素数1〜5のアルキル基、環形成炭素数3〜6のシクロアルキル基、置換若しくは無置換の環形成炭素数6〜18のアリール基、又は置換若しくは無置換の環形成炭素数5〜18のヘテロアリール基であり、a、b、c、dは、それぞれ1以上であり、且つa+b+c+d≦8を満たす整数であり、前記式(1)中の4つの窒素原子のうち少なくとも1つの同一の窒素原子に結合したY及びZ、又はY同士が単結合してカルバゾリル基を形成する。]
    で表される有機EL材料を含む有機EL素子。
  5. 前記有機EL材料は、正孔輸送層の材料として用いられることを特徴とする請求項4に記載の有機EL素子
  6. 前記有機EL材料は、発光層のホスト材料として用いられることを特徴とする請求項4に記載の有機EL素子
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