JP2015071582A - 2−アミノカルバゾール化合物及びその用途 - Google Patents

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Abstract

【課題】有機EL素子の正孔輸送材料に適した2−アミノカルバゾール化合物、及び該アミノカルバゾール化合物を用いた駆動電圧、発光効率、素子寿命に優れる有機EL素子の提供。
【解決手段】下記式で表される2−アミノカルバゾール化合物。
Figure 2015071582

(R〜Rのいずれか1つは4−ジベンゾチエニル基、4−ジベンゾフラニル基又は9−フェナントリル基、残りはH;Ar及びArは各々独立してメチル基又はメトキシ基を有していてもよいC6〜18の芳香族炭化水素基)
【選択図】なし

Description

本発明は、ジベンゾチエニル基、ジベンゾフラニル基又はフェナントリル基を有する9−フェニル−2−アミノカルバゾール化合物及びそれを用いた有機EL素子に関するものである。
好ましくは、本発明は、ジベンゾチエニル基又はジベンゾフラニル基を有する9−フェニル−2−アミノカルバゾール化合物及びそれを用いた有機EL素子に関するものである。
有機EL素子は、有機薄膜を1対の電極で狭持した面発光型素子であり、薄型軽量、高視野角、高速応答性といった特徴を有し、各種表示素子への応用が期待されている。また最近では、携帯電話のディスプレイ等、一部実用化も始まっている。当該有機EL素子は、陽極から注入された正孔と、陰極から注入された電子とが発光層で再結合する際に発する光を利用するものであり、その構造は正孔輸送層、発光層、電子輸送層等を積層した多層積層型が主流である。ここで、正孔輸送層や電子輸送層といった電荷輸送層は、それ自体は発光するわけではないが、発光層への電荷注入を容易にし、また、発光層に注入された電荷や発光層で生成した励起子のエネルギーを閉じ込めるといった役割を果たしている。従って、電荷輸送層は有機EL素子の低駆動電圧化及び発光効率を向上させる上で非常に重要な役割を担っている。
正孔輸送材料には、適当なイオン化ポテンシャルと正孔輸送能を有するアミン化合物が用いられ、例えば、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(以下、NPDと略す)がよく知られている。しかしながら、NPDを正孔輸送層に用いた素子の駆動電圧、発光効率及び耐久性は十分良いものではなく、新しい材料の開発が求められている。さらに、近年では発光層に燐光発光材料を用いた有機EL素子の開発も進められており、燐光発光を用いた素子では、三重項準位が高い正孔輸送材料が要求されている。三重項準位という点からもNPDは十分ではなく、例えば、緑色の発光を有する燐光発光材料とNPDを組み合わせた有機EL素子では、発光効率が低下することが報告されている(例えば、非特許文献1参照)。
このような背景から、最近では分子内にカルバゾール環を導入したアミン化合物が報告されている。具体的には、2−アミノカルバゾール化合物の報告例(例えば、特許文献1〜4参照)が挙げられる。特許文献1及び2では、それぞれ、ピレン環、アントラセン環を含有する2−アミノカルバゾール化合物が発光材料の用途で開示されている。ピレン環若しくはアントラセン環を含有するこれらの化合物は、ピレン環及びアントラセン環そのものの三重項準位が低いため、緑色の燐光材料を用いた素子では、高い発光効率を得ることができない。一方で、特許文献3及び4で開示されている2−アミノカルバゾール化合物は、NPDより高い三重項準位を有する。このため、緑色燐光材料を用いた素子において、一般的に、NPDよりも高い発光効率を示す傾向があることが知られている。
また、ジベンゾチオフェンやジベンゾフランとカルバゾールを組み合わせた3−アミノカルバゾール化合物も開示されている(例えば、特許文献5)。
しかし、有機EL素子については、さらなる低駆動電圧化、高発光効率化、長寿命化が望まれており、そのための正孔輸送性材料開発が望まれている。
特開2008−078362公報 特開2008−195841公報 KR 10−2009−0129799公報 特開2011−001349公報 WO2011/122132
Journal of Applied Physics,2004年,95巻,7798頁
本発明は、従来公知の2−アミノカルバゾール化合物に比べて、有機EL素子寿命を顕著に向上させる特定の2−アミノカルバゾール化合物を提供することをその目的とする。また、本発明は、当該特定の2−アミノカルバゾール化合物を用いてなる長寿命に優れた有機EL素子を提供することをその目的とする。
本発明者らは鋭意検討した結果、下記一般式(1)で表される2−アミノカルバゾール化合物を見いだし、本願発明を完成させるに至った。
Figure 2015071582
(式中、R〜Rのいずれか1つは4−ジベンゾチエニル基、4−ジベンゾフラニル基又は9−フェナントリル基であり、残りは水素原子である。Ar及びArは、各々独立して、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基であり、これらは、各々独立して、メチル基又はメトキシ基を有していてもよい。)
好ましくは、(式中、R〜Rのいずれか1つは4−ジベンゾチエニル基又は4−ジベンゾフラニル基であり、残りは水素原子である。Ar及びArは、各々独立して、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基であり、これらは、各々独立して、メチル基又はメトキシ基を有していてもよい。)
即ち本発明は、上記一般式(1)で表される2−アミノカルバゾール化合物及びその用途に関する。
本発明の2−アミノカルバゾール化合物を用いた有機EL素子は、従来公知の2−アミノカルバゾール化合物を用いた有機EL素子と比較して、素子寿命に顕著に優れる。このため、本発明のカルバゾール化合物は耐久性に優れる有機EL材料としての利用が可能である。
以下、本発明に関し詳細に説明する。
上記一般式(1)で表される2−アミノカルバゾール化合物において、R〜Rのいずれか1つは4−ジベンゾチエニル基、4−ジベンゾフラニル基又は9−フェナントリル基であり、残りは水素原子である。
好ましくは、上記一般式(1)で表される2−アミノカルバゾール化合物において、R〜Rのいずれか1つは4−ジベンゾチエニル基又は4−ジベンゾフラニル基であり、残りは水素原子である。
上記一般式(1)で表される2−アミノカルバゾール化合物において、Ar及びArは、各々独立して、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基であり、これらは、各々独立して、メチル基又はメトキシ基を有していてもよい。
Ar及びArにおける炭素数6〜18の芳香族炭化水素基としては、特に限定するものではないが、例えば、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フルオレニル基、フェナントリル基、ベンゾフルオレニル基、トリフェニレニル基、又はフルオランテニル基(これらの置換基は、各々独立して、メチル基又はメトキシ基を有していてもよく、当該メチル基又はメトキシ基の数については特に限定されない。)等が挙げられる。
好ましくは、Ar及びArにおける炭素数6〜18の芳香族炭化水素基としては、特に限定するものではないが、例えば、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フルオレニル基、フェナントリル基、又はベンゾフルオレニル基(これらの置換基は、各々独立して、メチル基又はメトキシ基を有していてもよく、当該メチル基又はメトキシ基の数については特に限定されない。)等が挙げられる。
Ar及びArの具体例としては、フェニル基、4−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、2−メチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、2,5−ジメチルフェニル基、3,4−ジメチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、2,6−ジメチルフェニル基、2,3,5−トリメチルフェニル基、2,3,6−トリメチルフェニル基、3,4,5−トリメチルフェニル基、4−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル基、2−メトキシフェニル基、2−メチル−4−メトキシフェニル基、2−メチル−5−メトキシフェニル基、3−メチル−4−メトキシフェニル基、3−メチル−5−メトキシフェニル基、2−メトキシ−4−メチルフェニル基、3−メトキシ−4−メチルフェニル基、2,4−ジメトキシフェニル基、2,5−ジメトキシフェニル基、2,6−ジメトキシフェニル基、3,4−ジメトキシフェニル基、3,5−ジメトキシフェニル基、3,4,5−トリメトキシフェニル基、4−ビフェニリル基、3−ビフェニリル基、2−ビフェニリル基、2−メチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、3−メチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、2’−メチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、3’−メチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、4’−メチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、2,6−ジメチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、2,2’−ジメチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、2,3’−ジメチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、2,4’−ジメチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、3,2’−ジメチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、2’,3’−ジメチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、2’,4’−ジメチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、2’,5’−ジメチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、2’,6’−ジメチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、p−ターフェニル基、m−ターフェニル基、o−ターフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、2−メチルナフタレン−1−イル基、4−メチルナフタレン−1−イル基、6−メチルナフタレン−2−イル基、2−アントリル基、9−アントリル基、1−トリフェニレニル基、2−トリフェニレニル基、2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−イル基、9−フェナントリル基、2−フェナントリル基、ベンゾフルオレニル基、フルオランテニル基、ピレニル基、クリセニル基等を例示することができるが、これらに限定されるものではない。
好ましくは、Ar及びArの具体例としては、フェニル基、4−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、2−メチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、2,5−ジメチルフェニル基、3,4−ジメチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、2,6−ジメチルフェニル基、2,3,5−トリメチルフェニル基、2,3,6−トリメチルフェニル基、3,4,5−トリメチルフェニル基、4−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル基、2−メトキシフェニル基、2−メチル−4−メトキシフェニル基、2−メチル−5−メトキシフェニル基、3−メチル−4−メトキシフェニル基、3−メチル−5−メトキシフェニル基、2−メトキシ−4−メチルフェニル基、3−メトキシ−4−メチルフェニル基、2,4−ジメトキシフェニル基、2,5−ジメトキシフェニル基、2,6−ジメトキシフェニル基、3,4−ジメトキシフェニル基、3,5−ジメトキシフェニル基、3,4,5−トリメトキシフェニル基、4−ビフェニリル基、3−ビフェニリル基、2−ビフェニリル基、2−メチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、3−メチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、2’−メチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、3’−メチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、4’−メチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、2,6−ジメチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、2,2’−ジメチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、2,3’−ジメチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、2,4’−ジメチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、3,2’−ジメチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、2’,3’−ジメチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、2’,4’−ジメチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、2’,5’−ジメチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、2’,6’−ジメチル−1,1’−ビフェニル−4−イル基、p−ターフェニル基、m−ターフェニル基、o−ターフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、2−メチルナフタレン−1−イル基、4−メチルナフタレン−1−イル基、6−メチルナフタレン−2−イル基、2−アントリル基、9−アントリル基、2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−イル基、9−フェナントリル基、2−フェナントリル基、ベンゾフルオレニル基、フルオランテニル基、ピレニル基、クリセニル基等を例示することができるが、これらに限定されるものではない。
Ar及びArは、正孔輸送特性の点において、各々独立して、メチル基若しくはメトキシ基を有していてもよいフェニル基、メチル基若しくはメトキシ基を有していてもよいナフチル基、メチル基若しくはメトキシ基を有していてもよいフェナントリル基、メチル基若しくはメトキシ基を有していてもよいビフェニリル基、メチル基若しくはメトキシ基を有していてもよいターフェニル基、又はメチル基若しくはメトキシ基を有していてもよいフルオレニル基、であることが好ましく、フェニル基、4−メチルフェニル基、1−ナフチル基、9−フェナントリル基、4−ビフェニリル基、p−ターフェニル−4−イル基、m−ターフェニル−4−イル基、又は9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−イル基であることがより好ましい。
好ましくは、Ar及びArは、正孔輸送特性の点において、各々独立して、メチル基若しくはメトキシ基を有していてもよいフェニル基、メチル基若しくはメトキシ基を有していてもよいビフェニリル基、メチル基若しくはメトキシ基を有していてもよいターフェニル基、又はメチル基若しくはメトキシ基を有していてもよいフルオレニル基、であることが好ましく、フェニル基、4−ビフェニリル基、p−ターフェニル−4−イル基、m−ターフェニル−4−イル基、又は9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−イル基であることがより好ましい。
以下に、一般式(1)で表される2−アミノカルバゾール化合物について、好ましい化合物を例示するが、これらの化合物に限定されるものではない。
Figure 2015071582
Figure 2015071582
Figure 2015071582
Figure 2015071582
Figure 2015071582
Figure 2015071582
Figure 2015071582
Figure 2015071582
これらの化合物のうち、三重項準位及び正孔輸送特性の点において、化合物(A2)、化合物(A5)、化合物(A25)、化合物(A26)、化合物(A27)、化合物(A28)、化合物(A29)、化合物(A34)、化合物(A46)、化合物(A53)、化合物(A77)、化合物(A79)、化合物(A103)、化合物(A106)、化合物(A122)又は化合物(A138)がより好ましい。
Figure 2015071582
また、化合物(A1)〜化合物(A147)のうち、三重項準位及び正孔輸送特性の点において、化合物(A25)、化合物(A26)、化合物(A27)、化合物(A28)、化合物(A29)、化合物(A34)、化合物(A46)、化合物(A53)、化合物(A77)、又は化合物(A79)がより好ましい。
Figure 2015071582
前記一般式(1)で表される2−アミノカルバゾール化合物は、例えば、2位がハロゲン化された9H−カルバゾール化合物を原料として用い、公知の方法(Tetrahedron Letters,1998年,第39巻,2367頁)によって合成することができる。具体的には、下記のルートにより合成することができる。
Figure 2015071582
[式中、R〜R、Ar及びArは前記一般式(1)と同じ定義を表わす。A及びBは、各々独立して、ハロゲン原子(ヨウ素、臭素、塩素、又はフッ素)を表す。]
上記のルートのように、一般式(2)で表される2位がハロゲン化された9H−カルバゾール化合物と、一般式(3)で表されるハロゲン原子を有する化合物とを、塩基の存在下、銅触媒又はパラジウム触媒を用いて反応させ、一般式(4)で表される2−ハロゲン化−9−置換カルバゾール化合物を得る。更に、得られた一般式(4)で表される2−ハロゲン化−9−置換カルバゾール化合物と、一般式(5)で表される2級アミン化合物とを、塩基の存在下、銅触媒又はパラジウム触媒を用いて反応させる。
一般式(2)で表される化合物は、一般公知の方法(例えば、特開2011−1349に記載)に基づいて合成することができる。
一般式(3)で表される化合物は、一般公知の方法(例えば、WO2009−133007及びChemistry Letters,2011年,40巻,1050頁に記載)に基づいて合成することができる。
一般式(5)で表される化合物は、市販されている化合物を用いることもできるし、一般公知の方法に基づいて合成することもできる。
本発明の前記一般式(1)で表される2−アミノカルバゾール化合物は、有機EL素子の発光層、正孔輸送層又は正孔注入層として使用することができる。すなわち、一般式(1)で表される化合物は、発光材料、発光ホスト材料、正孔輸送材料又は正孔注入材料として有効に用いることができる。なお、当該化合物は、正孔輸送特性や有機EL素子寿命の点で、高純度であることが好ましく、蒸留、昇華精製、再結晶化、シリカゲルクロマトグラフィー等、一般公知の手法によって高純度化することができる。
前記一般式(1)で表される2−アミノカルバゾール化合物を有機EL素子の正孔注入層及び/又は正孔輸送層として使用する際の発光層には、従来から使用されている公知の蛍光若しくは燐光発光材料を使用することができる。発光層は1種類の発光材料のみで形成されていても、ホスト材料中に1種類以上の発光材料がドープされていてもよい。
前記一般式(1)で表される2−アミノカルバゾール化合物からなる正孔注入層及び/又は正孔輸送層を形成する際には、必要に応じて2種類以上の材料を含有若しくは積層させてもよく、例えば、酸化モリブデン等の酸化物、7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン、2,3,5,6−テトラフルオロ−7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン、ヘキサシアノヘキサアザトリフェニレン等の公知の電子受容性材料を含有若しくは積層させてもよい。
前記一般式(1)で表される2−アミノカルバゾール化合物を有機EL素子の発光層として使用する場合には、2−アミノカルバゾール化合物を単独で使用、公知の発光ホスト材料にドープして使用、又は公知の発光ドーパントをドープして使用することができる。
前記一般式(1)で表される2−アミノカルバゾール化合物を含有する正孔注入層、正孔輸送層又は発光層を形成する方法としては、例えば、真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法等の公知の方法を適用することができる。
以下、本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例により限定して解釈されるものではない。
H−NMR及び13C−NMR測定は、バリアン社製 Gemini200を用いて行った。
FDMS測定は、日立製作所製 M−80Bを用いて行った。
有機EL素子の発光特性は、作製した素子に直流電流を印加し、TOPCON社製のLUMINANCEMETER(BM−9)の輝度計を用いて評価した。
合成例1 (2−クロロ−9−(4−(4−ジベンゾチエニル)フェニル)カルバゾールの合成)
窒素気流下、200mLの三口フラスコに、2−クロロカルバゾール 7.1g(35.5mmol)、1−ブロモ−4−(4−ジベンゾチエニル)ベンゼン 12.0g(35.5mmol)、炭酸カリウム 9.8g(71.0mmol)、o−キシレン 100mL、酢酸パラジウム 239mg(1.0mmol)、トリ(tert−ブチル)ホスフィン 752mg(3.7mmol)を添加して140℃で14時間攪拌した。室温まで冷却後、純水 60mLを加え、有機層を分離した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエンとヘキサンの混合溶媒(体積比=1:2))で精製し、2−クロロ−9−(4−(4−ジベンゾチエニル)フェニル)カルバゾールの白色粉末を14.0g(30.5mmol)単離した(収率86%)。
化合物の同定は、FDMS測定、H−NMR測定、13C−NMR測定により行った。
FDMS(m/z); 459(M+)
H−NMR(CDCl)δ(ppm);7.96−8.15(m,4H),7.89(d,2H),7.79−7.83(m,1H),7.37−7.60(m,8H),7.12−7.32(m,3H)
13C−NMR(CDCl)δ(ppm);140.82,140.65,139.52,138.95,137.96,136.26,135.96,135.38,135.25,131.33,129.39,127.76,126.68,126.50,125.86,124.78,124.06,122.43,122.17,121.63,121.35,120.73,120.42,120.12,119.85,109.63,109.56
合成例2 (2−クロロ−9−(4−(4−ジベンゾフラニル)フェニル)カルバゾールの合成)
窒素気流下、50mLの三口フラスコに、2−クロロカルバゾール 3.0g(14.9mmol)、1−ブロモ−4−(4−ジベンゾフラニル)ベンゼン 4.8g(14.9mmol)、炭酸カリウム 4.1g(29.8mmol)、o−キシレン 25mL、酢酸パラジウム 67mg(0.29mmol)、トリ(tert−ブチル)ホスフィン 210mg(1.0mmol)を添加して140℃で6時間攪拌した。室温まで冷却後、純水 10mLを加え、有機層を分離した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエンとヘキサンの混合溶媒(体積比=1:2))で精製し、2−クロロ−9−(4−(4−ジベンゾフラニル)フェニル)カルバゾールの白色粉末を5.4g(12.1mmol)単離した(収率81%)。
化合物の同定は、FDMS測定、H−NMR測定、13C−NMR測定により行った。
FDMS(m/z); 443(M+)
H−NMR(CDCl)δ(ppm);7.90−8.11(m,6H),7.62(d,4H),7.08−7.49(m,8H)
13C−NMR(CDCl)δ(ppm);155.69,152.81,140.89,140.71,136.02,135.41,131.31,129.83,126.94,126.57,126.26,125.82,124.68,124.21,123.64,122.91,122.47,122.41,121.59,120.69,120.29,120.07,119.81,119.68,111.43,109.67,109.59
合成例3 (2−クロロ−9−(3−(4−ジベンゾチエニル)フェニル)カルバゾールの合成)
窒素気流下、200mLの三口フラスコに、2−クロロカルバゾール 5.6g(28.4mmol)、1−ブロモ−3−(4−ジベンゾチエニル)ベンゼン 9.6g(28.4mmol)、炭酸カリウム 7.8g(56.8mmol)、o−キシレン 80mL、酢酸パラジウム 191mg(0.80mmol)、トリ(tert−ブチル)ホスフィン 601mg(2.9mmol)を添加して140℃で10時間攪拌した。室温まで冷却後、純水 50mLを加え、有機層を分離した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエンとヘキサンの混合溶媒(体積比=1:2))で精製し、2−クロロ−9−(3−(4−ジベンゾチエニル)フェニル)カルバゾールの白色粉末を10.0g(21.8mmol)単離した(収率77%)。
化合物の同定は、FDMS測定により行った。
FDMS(m/z); 459(M+)
合成例4 2−クロロ−9−(3−(4−ジベンゾフラニル)フェニル)カルバゾールの合成)
窒素気流下、100mLの三口フラスコに、2−クロロカルバゾール 6.0g(29.8mmol)、1−ブロモ−3−(4−ジベンゾフラニル)ベンゼン 9.6g(29.8mmol)、炭酸カリウム 8.2g(59.6mmol)、o−キシレン 50mL、酢酸パラジウム 134mg(0.58mmol)、トリ(tert−ブチル)ホスフィン 420mg(2.0mmol)を添加して140℃で8時間攪拌した。室温まで冷却後、純水 30mLを加え、有機層を分離した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエンとヘキサンの混合溶媒(体積比=1:2))で精製し、2−クロロ−9−(3−(4−ジベンゾフラニル)フェニル)カルバゾールの白色粉末を11.2g(25.3mmol)単離した(収率85%)。
化合物の同定は、FDMS測定により行った。
FDMS(m/z); 443(M+)
合成例5 (2−ニトロ−5−(4−ジベンゾチエニル)−4’−クロロビフェニルの合成[下記(2)式参照])
窒素気流下、300mLの三口フラスコに、2−ニトロ−5,4’−ジクロロビフェニル 10.6g(39.8mmol)、4−ジベンゾチオフェンボロン酸 10.0g(43.8mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム 0.46g(0.39mmol)、テトラヒドロフラン 50mL、40wt%のりん酸三カリウム水溶液 52.8g(99.6mmol)を加え、10時間加熱還流した。室温まで冷却した後、水層と有機層を分液し、有機層を飽和塩化アンモニウム水溶液と飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒留去した。得られた残渣にトルエンを加え、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン)で精製することにより、2−ニトロ−5−(4−ジベンゾチエニル)−4’−クロロビフェニルの黄色粉末を11.1g(26.7mmol)単離した(収率67%)。
化合物の同定は、H−NMR測定、13C−NMR測定により行った。
H−NMR(CDCl);8.15−8.21(m,2H),8.02(d,1H),7.77−7.86(m,3H),7.30−7.60(m,8H)
13C−NMR(CDCl);147.48,144.50,138.55,137.76,136.15,135.38,135.25,134.92,134.10,133.71,131.13,128.82,128.47,127.69,126.75,126.48,124.81,124.57,124.26,122.16,121.37,121.26
合成例6 (2−クロロ−6−(4−ジベンゾチエニル)カルバゾールの合成[下記(2)式参照])
窒素気流下、200mLの三口フラスコに合成例5で得られた2−ニトロ−5−(4−ジベンゾチエニル)−4’−クロロビフェニル 10.6g(25.5mmol)、トリフェニルホスフィン 16.7g(63.8mmol)、o−ジクロロベンゼン 60mLを仕込み、150℃で24時間攪拌した。減圧下にo−ジクロロベンゼンを留去し、次いで得られた残渣にトルエンを加え、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン)で精製した。得られた薄黄色粉末を更にヘキサンで洗浄し、2−クロロ−6−(4−ジベンゾチエニル)カルバゾールの薄黄色粉末を5.0g(13.0mmol)単離した(収率51%)。
化合物の同定は、H−NMR測定、13C−NMR測定により行った。
H−NMR(Acetone−d);8.50(s,1H),8.27−8.38(m,2H),8.22(d,1H),7.93−7.98(m,1H),7.82(d,1H),7.71(d,1H),7.54−7.65(m,3H),7.47−7.56(m,2H),7.23(d,1H)
13C−NMR(Acetone−d);141.89,140.88,140.02,138.52,137.64,136.87,136.59,132.68,131.74,127.91,127.66,126.96,126.14,125.28,123.61,123.30,122.62,122.57,122.22,120.81,120.57,120.08,112.17,111.67
合成例7 (2−クロロ−6−(4−ジベンゾチエニル)−9−フェニルカルバゾールの合成[下記(2)式参照])
窒素気流下、50mLの三口フラスコに合成例2で得られた2−クロロ−6−(4−ジベンゾチエニル)カルバゾール 4.5g(11.7mmol)、ブロモベンゼン 2.0g(12.9mmol)、炭酸カリウム 3.2g(23.4mmol)、o−キシレン 25mL、酢酸パラジウム 52mg(0.23mmol)、トリ(tert−ブチル)ホスフィン 165mg(0.81mmol)を添加して140℃で14時間攪拌した。室温まで冷却後、純水 20mLを加え、有機層を分離した。有機層を純水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエンとヘキサンの混合溶媒(体積比=1:1))で精製し、2−クロロ−6−(4−ジベンゾチエニル)−9−フェニルカルバゾールの淡黄色粉末を5.0g(10.8mmol)単離した(収率92%)。
化合物の同定は、H−NMR測定、13C−NMR測定により行った。
H−NMR(CDCl);8.44(s,1H),8.13−8.21(m,2H),8.06(d,1H)7.76−7.85(m,2H),7.39−7.68(m,11H),7.27(d,1H)
13C−NMR(CDCl);141.40,140.41,139.09,138.47,137.01,136.46,135.67,135.41,132.59,131.53,129.59,127.50,126.62,126.55,126.22,126.11,124.65,123.84,122.65,122.10,121.44,121.26,120.80,120.18,119.54,109.72,109.58
Figure 2015071582
合成例8 (2−クロロ−9−(4−(9−フェナントリル)フェニル)カルバゾールの合成)
窒素気流下、200mLの三口フラスコに、2−クロロカルバゾール 6.0g(30.1mmol)、1−ブロモ−4−(9−フェナントリル)ベンゼン 10.0g(30.1mmol)、炭酸カリウム 6.2g(45.1mmol)、o−キシレン 40mL、酢酸パラジウム 135mg(0.60mmol)、トリ(tert−ブチル)ホスフィン 425mg(2.1mmol)を添加して140℃で10時間攪拌した。室温まで冷却後、純水 30mLを加え、有機層を分離した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエンとヘキサンの混合溶媒(体積比=1:3))で精製し、2−クロロ−9−(4−(9−フェナントリル)フェニル)カルバゾールの白色粉末を7.5g(16.5mmol)単離した(収率55%)。
化合物の同定は、FDMS測定、H−NMR測定、13C−NMR測定により行った。
FDMS(m/z); 453(M+)
H−NMR(CDCl)δ(ppm);8.75(d,1H),8.68(d,1H),7.98−8.09(m,3H),7.89(d,1H),7.37−7.74(m,12H),7.23−7.32(m,2H)
13C−NMR(CDCl)δ(ppm);141.76,141.59,140.69,138.03,136.61,132.14,131.99,131.81,131.19,131.08,130.45,129.10,128.23,127.35,127.22,127.09,127.04,126.65,123.42,123.23,122.94,122.41,121.56,120.88,120.68,110.44,110.35
合成例9 (2−クロロ−9−(3−(9−フェナントリル)フェニル)カルバゾールの合成)
窒素気流下、200mLの三口フラスコに、2−クロロカルバゾール 8.2g(41.0mmol)、1−ブロモ−3−(9−フェナントリル)ベンゼン 15.0g(45.1mmol)、炭酸カリウム 8.5g(61.5mmol)、o−キシレン 60mL、酢酸パラジウム 184mg(0.82mmol)、トリ(tert−ブチル)ホスフィン 579mg(2.8mmol)を添加して140℃で12時間攪拌した。室温まで冷却後、純水 30mLを加え、有機層を分離した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエンとヘキサンの混合溶媒(体積比=1:1))で精製し、2−クロロ−9−(3−(9−フェナントリル)フェニル)カルバゾールの白色粉末を12.4g(27.3mmol)単離した(収率66%)。
化合物の同定は、FDMS測定、H−NMR測定、13C−NMR測定により行った。
FDMS(m/z); 453(M+)
H−NMR(CDCl)δ(ppm);8.77(d,1H),8.71(d,1H),8.01−8.10(m,3H),7.90(d,1H),7.40−7.77(m,12H),7.23−7.31(m,2H)
13C−NMR(CDCl)δ(ppm);143.20,141.66,141.45,137.71,137.46,132.05,131.66,131.00,130.40,130.31,129.76,129.05,128.73,128.17,127.29,127.21,127.07,127.00,126.82,126.57,126.10,123.37,123.15,122.86,122.31,121.48,120.78,120.59,110.27
合成例10 (2−ニトロ−5−(9−フェナントリル)−4’−クロロビフェニルの合成[下記(3)式参照])
窒素気流下、200mLの三口フラスコに、2−ニトロ−5,4’−ジクロロビフェニル 9.6g(36.0mmol)、9−フェナントレンボロン酸 9.60g(43.2mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム 0.41g(0.36mmol)、テトラヒドロフラン 40mL、40wt%のりん酸三カリウム水溶液 47.7g(90.0mmol)を加え、24時間加熱還流した。室温まで冷却した後、水層と有機層を分液し、有機層を飽和塩化アンモニウム水溶液と飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒留去した。得られた2−ニトロ−5−(9−フェナントリル)−4’−クロロビフェニルの茶色オイル14gは、精製することなく、次の工程の原料として使用した。
合成例11 (2−クロロ−6−(9−フェナントリル)カルバゾールの合成[下記(3)式参照])
窒素気流下、200mLの三口フラスコに合成例10で得られた2−ニトロ−5−(9−フェナントリル)−4’−クロロビフェニル 11.0g(26.8mmol)、トリフェニルホスフィン 17.6g(67.2mmol)、o−ジクロロベンゼン 60mLを仕込み、150℃で40時間攪拌した。減圧下にo−ジクロロベンゼンを留去し、次いで得られた残渣にトルエンを加え、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン)で精製した。得られた薄黄色粉末を更にヘキサンで洗浄し、2−クロロ−6−(9−フェナントリル)カルバゾールの薄黄色粉末を7.3g(19.3mmol)単離した(収率72%)。
化合物の同定は、H−NMR測定、13C−NMR測定により行った。
H−NMR(Acetone−d);10.81(s,1H),8.89(d,1H),8.83(d,1H),8.27(s,1H),8.14(d,1H),7.98(d,2H),7.81(s,1H),7.55−7.71(m,7H),7.19(d,1H)
13C−NMR(Acetone−d);141.49,140.18,139.73,132.20,132.08,131.94,131.17,131.00,130.09,128.89,128.46,127.96,127.22,126.83,123.31,122.95,122.86,122.20,121.73,119.51,111.21
合成例12 (2−クロロ−6−(9−フェナントリル)−9−フェニルカルバゾールの合成[下記(3)式参照])
窒素気流下、100mLの三口フラスコに合成例11で得られた2−クロロ−6−(9−フェナントリル)カルバゾール 7.0g(18.5mmol)、ブロモベンゼン 4.3g(27.8mmol)、炭酸カリウム 7.6g(55.6mmol)、o−キシレン 50mL、酢酸パラジウム 62mg(0.27mmol)、トリ(tert−ブチル)ホスフィン 196mg(0.97mmol)を添加して140℃で14時間攪拌した。室温まで冷却後、純水 25mLを加え、有機層を分離した。有機層を純水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエンとヘキサンの混合溶媒(体積比=1:1))で精製し、2−クロロ−6−(9−フェナントリル)−9−フェニルカルバゾールの白色粉末を5.8g(12.8mmol)単離した(収率69%)。
化合物の同定は、H−NMR測定、13C−NMR測定により行った。
H−NMR(CDCl);8.79(d,1H),8.73(d,1H),8.25(s,1H),7.89−8.03(m,3H),7.78(s,1H),7.41−7.69(m,12H),7.25(d,1H)
13C−NMR(CDCl);142.17,140.94,139.40,137.39,133.42,132.23,131.96,130.98,130.42,130.19,128.91,128.77,128.29,128.18,127.43,127.38,127.15,126.78,126.70,123.21,123.16,122.85,122.20,121.90,121.57,120.89,110.35,109.98
Figure 2015071582
実施例1 (化合物(A25)の合成)
窒素気流下、100mLの三口フラスコに、合成例1で得た2−クロロ−9−(4−(4−ジベンゾチエニル)フェニル)カルバゾール 5.5g(11.9mmol)、N,N−ビスビフェニルアミン 3.8g(11.9mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド 1.6g(16.7mmol)、o−キシレン 35mL、酢酸パラジウム 53mg(0.23mmol)、トリ(tert−ブチル)ホスフィン 162mg(0.80mmol)を添加して140℃で6時間攪拌した。室温まで冷却後、析出した生成物をろ取し、純水及びエタノールで洗浄した。次いで、o−キシレンで再結晶し、化合物(A25)の淡黄色粉末を6.5g(8.7mmol)単離した(収率72%)。
化合物の同定は、FDMS、H−NMR測定、13C−NMR測定により行った。
FDMS(m/z); 744(M+)
H−NMR(CDCl)δ(ppm);8.01−8.13(m,4H),7.83(d,2H),7.10−7.69(m,30H)
13C−NMR(CDCl)δ(ppm);146.80,145.56,141.27,140.80,140.10,138.97,138.93,137.92,136.68,135.89,135.41,135.19,134.59,129.22,128.27,127.28,126.46,126.39,126.33,126.17,125.05,124.72,123.97,123.31,123.04,122.19,121.26,120.73,120.27,119.96,119.48,119.45,118.44,109.41,106.35
実施例2 (化合物(A26)の合成)
窒素気流下、50mLの三口フラスコに、合成例2で得た2−クロロ−9−(4−(4−ジベンゾフラニル)フェニル)カルバゾール 5.0g(11.2mmol)、N,N−ビスビフェニルアミン 3.6g(11.2mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド 1.5g(15.7mmol)、o−キシレン 25mL、酢酸パラジウム 50mg(0.22mmol)、トリ(tert−ブチル)ホスフィン 155mg(0.77mmol)を添加して140℃で6時間攪拌した。室温まで冷却後、析出した生成物をろ取し、純水及びエタノールで洗浄した。次いで、o−キシレンで再結晶し、化合物(A26)の淡黄色粉末を6.4g(8.7mmol)単離した(収率77%)。
化合物の同定は、FDMS、H−NMR測定、13C−NMR測定により行った。
FDMS(m/z); 728(M+)
H−NMR(CDCl)δ(ppm);7.98−8.07(m,4H),7.87(t,2H),7.60(d,2H),7.09−7.54(m,28H)
13C−NMR(CDCl)δ(ppm);155.65,152.79,146.90,145.60,141.35,140.91,140.14,136.49,134.90,134.55,129.74,128.31,127.32,126.90,126.39,126.19,125.10,124.63,124.26,123.66,123.27,123.05,122.91,122.45,120.80,120.27,119.98,119.59,119.48,118.60,111.46,109.52,106.61
実施例3 (化合物(A27)の合成)
窒素気流下、50mLの三口フラスコに、合成例3で得た2−クロロ−9−(3−(4−ジベンゾチエニル)フェニル)カルバゾール 1.8g(3.9mmol)、N,N−ビスビフェニルアミン 1.2g(3.9mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド 0.5g(5.5mmol)、o−キシレン 10mL、酢酸パラジウム 17mg(0.07mmol)、トリ(tert−ブチル)ホスフィン 54mg(0.26mmol)を添加して140℃で3時間攪拌した。室温まで冷却後、純水 10mLを加え、有機層を分離した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエンとヘキサンの混合溶媒(体積比=1:1))で精製し、化合物(A27)の淡黄色ガラス状固体を2.3g(3.1mmol)単離した(収率81%)。
化合物の同定は、FDMS測定により行った。
FDMS(m/z); 744(M+)
実施例4 (化合物(A28)の合成)
窒素気流下、50mLの三口フラスコに、合成例4で得た2−クロロ−9−(3−(4−ジベンゾフラニル)フェニル)カルバゾール 3.0g(6.7mmol)、N,N−ビスビフェニルアミン 2.1g(6.7mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド 0.90g(9.4mmol)、o−キシレン 15mL、酢酸パラジウム 30mg(0.13mmol)、トリ(tert−ブチル)ホスフィン 93mg(0.46mmol)を添加して140℃で5時間攪拌した。室温まで冷却後、純水 10mLを加え、有機層を分離した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエンとヘキサンの混合溶媒(体積比=1:1))で精製し、化合物(A28)の淡黄色粉末を4.2g(5.8mmol)単離した(収率88%)。
化合物の同定は、FDMS測定により行った。
FDMS(m/z); 728(M+)
実施例5 (化合物(A29)の合成)
窒素気流下、50mLの三口フラスコに、合成例1で得た2−クロロ−9−(4−(4−ジベンゾチエニル)フェニル)カルバゾール 1.1g(2.3mmol)、N−フェニル−N−(p−ターフェニルアミン) 0.73g(2.3mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド 0.32g(3.3mmol)、o−キシレン 10mL、酢酸パラジウム 10mg(0.04mmol)、トリ(tert−ブチル)ホスフィン 32mg(0.26mmol)を添加して140℃で4時間攪拌した。室温まで冷却後、析出した生成物をろ取し、純水及びエタノールで洗浄した。次いで、o−キシレンで再結晶し、化合物(A29)の淡黄色粉末を0.99g(1.3mmol)単離した(収率58%)。
化合物の同定は、FDMS測定により行った。
FDMS(m/z); 744(M+)
実施例6 (化合物(A34)の合成)
窒素気流下、50mLの三口フラスコに、合成例2で得た2−クロロ−9−(4−(4−ジベンゾフラニル)フェニル)カルバゾール 2.5g(5.6mmol)、N−ビフェニル−N−(p−ターフェニル)アミン 2.2g(5.6mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド 0.75g(7.8mmol)、o−キシレン 15mL、酢酸パラジウム 25mg(0.11mmol)、トリ(tert−ブチル)ホスフィン 77mg(0.38mmol)を添加して140℃で6時間攪拌した。室温まで冷却後、析出した生成物をろ取し、純水及びエタノールで洗浄した。次いで、o−キシレンで再結晶し、化合物(A34)の淡黄色粉末を3.1g(3.9mmol)単離した(収率70%)。
化合物の同定は、FDMS測定により行った。
FDMS(m/z); 804(M+)
実施例7 (化合物(A46)の合成)
窒素気流下、50mLの三口フラスコに、合成例2で得た2−クロロ−9−(4−(4−ジベンゾフラニル)フェニル)カルバゾール 1.0g(2.2mmol)、N−ビフェニル−N−(m−ターフェニル)アミン 0.88g(2.2mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド 0.3g(3.1mmol)、o−キシレン 10mL、酢酸パラジウム 10mg(0.04mmol)、トリ(tert−ブチル)ホスフィン 31mg(0.15mmol)を添加して140℃で2時間攪拌した。室温まで冷却後、純水 5mLを加え、有機層を分離した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエンとヘキサンの混合溶媒(体積比=1:1))で精製し、化合物(A46)の淡黄色ガラス状固体を1.4g(1.8mmol)単離した(収率83%)。
化合物の同定は、FDMS測定により行った。
FDMS(m/z); 804(M+)
実施例8 (化合物(A53)の合成)
窒素気流下、50mLの三口フラスコに、合成例1で得た2−クロロ−9−(4−(4−ジベンゾチエニル)フェニル)カルバゾール 1.1g(2.3mmol)、N−フェニル−N−(9,9−ジメチルフルオレン−2−イル)アミン 0.65g(2.3mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド 0.32g(3.3mmol)、o−キシレン 10mL、酢酸パラジウム 10mg(0.04mmol)、トリ(tert−ブチル)ホスフィン 32mg(0.16mmol)を添加して140℃で4時間攪拌した。室温まで冷却後、純水 5mLを加え、有機層を分離した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエンとヘキサンの混合溶媒(体積比=1:1))で精製し、化合物(A53)の淡黄色ガラス状固体を1.2g(1.8mmol)単離した(収率79%)。
化合物の同定は、FDMS測定により行った。
FDMS(m/z); 708(M+)
実施例9 (化合物(A77)の合成)
窒素気流下、50mLの三口フラスコに、合成例7で得た2−クロロ−6−(4−ジベンゾチエニル)−9−フェニルカルバゾール 4.0g(8.7mmol)、N,N−ビスビフェニルアミン 2.8g(8.7mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド 1.1g(12.1mmol)、o−キシレン 25mL、酢酸パラジウム 19mg(0.08mmol)、トリ(tert−ブチル)ホスフィン 56mg(0.28mmol)を添加して140℃で16時間攪拌した。室温まで冷却後、純水 10mLを加え、有機層を分離した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエンとヘキサンの混合溶媒(体積比=1:1))で精製し、化合物(A77)の淡黄色ガラス状固体を4.9g(6.5mmol)単離した(収率75%)。
化合物の同定は、FDMS、H−NMR測定、13C−NMR測定により行った。
FDMS(m/z); 744(M+)
H−NMR(CDCl)δ(ppm);8.41(s,1H),8.11−8.20(m,2H),8.07(d,1H),7.81(t,1H),7.72(d,1H),7.10−7.59(m,30H)
13C−NMR(CDCl)δ(ppm);146.73,145.78,141.88,140.58,140.08,139.19,138.56,137.30,136.84,135.67,135.47,134.55,132.41,129.46,128.25,127.23,127.06,126.62,126.33,126.20,126.13,125.31,124.65,123.84,123.24,122.14,121.26,120.80,119.46,119.30,119.12,118.53,109.47,106.37
実施例10 (化合物(A79)の合成)
窒素気流下、50mLの三口フラスコに、合成例7で得た2−クロロ−6−(4−ジベンゾチエニル)−9−フェニルカルバゾール 1.2g(2.6mmol)、N−フェニル−N−(p−ターフェニルアミン) 0.8g(2.6mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド 0.33g(3.6mmol)、o−キシレン 10mL、酢酸パラジウム 5mg(0.02mmol)、トリ(tert−ブチル)ホスフィン 16mg(0.08mmol)を添加して140℃で8時間攪拌した。室温まで冷却後、純水 5mLを加え、有機層を分離した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエンとヘキサンの混合溶媒(体積比=1:1))で精製し、化合物(A79)の淡黄色ガラス状固体を1.5g(2.1mmol)単離した(収率81%)。
化合物の同定は、FDMS測定により行った。
FDMS(m/z); 744(M+)
実施例11 (化合物(A25)の素子評価)
厚さ200nmのITO透明電極(陽極)を積層したガラス基板を、アセトン及び純水による超音波洗浄、イソプロピルアルコールによる沸騰洗浄を行なった。さらに、紫外線/オゾン洗浄を行ない、真空蒸着装置へ設置後、1×10−4Paになるまで真空ポンプにて排気した。まず、ITO透明電極上に銅フタロシアニンを蒸着速度0.1nm/秒で蒸着し、10nmの正孔注入層とし、引続き、化合物(A25)を蒸着速度0.3nm/秒で30nm蒸着して正孔輸送層とした。続いて、燐光ドーパント材料であるトリス(2−フェニルピリジン)イリジウム(Ir(ppy))とホスト材料である4,4’−ビス(N−カルバゾリル)ビフェニル(CBP)を重量比が1:11.5になるように蒸着速度0.25nm/秒で共蒸着し、30nmの発光層とした。次に、BAlq(ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(p−フェニルフェノラート)アルミニウム)を蒸着速度0.3nm/秒で蒸着し、5nmのエキシトンブロック層とした後、さらにAlq(トリス(8−キノリノラト)アルミニウム)を蒸着速度0.3nm/秒で蒸着し、45nmの電子輸送層とした。引続き、電子注入層として沸化リチウムを蒸着速度0.01nm/秒で1nm蒸着し、さらにアルミニウムを蒸着速度0.25nm/秒で100nm蒸着して陰極を形成した。窒素雰囲気下、封止用のガラス板をUV硬化樹脂で接着し、評価用の有機EL素子とした。このように作製した素子に20mA/cmの電流を印加し、駆動電圧及び電流効率を測定した。また、素子の輝度半減時間は、6.25mA/cmの電流を印加して評価した。結果を表1に示した。
実施例12〜20 (素子評価)
化合物(A25)の代わりに、化合物(A26)、(A27)、(A28)、(A29)、(A34)、(A46)、(A53)、(A77)又は(A79)に変更した以外は実施例11と同じ方法で有機EL素子を作製した。20mA/cmの電流を印加した際の駆動電圧及び電流効率、また、6.25mA/cmの電流を印加した際の輝度半減時間を表1に示した。
比較例1 (NPDの素子評価)
化合物(A25)をNPD(4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル)に変更した以外は実施例11と同じ方法で有機EL素子を作製した。20mA/cmの電流を印加した際の駆動電圧及び電流効率、また、6.25mA/cmの電流を印加した際の輝度半減時間を表1に示した。
比較例2 (化合物(a)の素子評価)
化合物(A25)を下記の化合物(a)に変更した以外は実施例11と同じ方法で有機EL素子を作製した。20mA/cmの電流を印加した際の駆動電圧及び電流効率、また、6.25mA/cmの電流を印加した際の輝度半減時間を表1に示した。
参考例1 (化合物(b)の素子評価)
化合物(A25)を下記の化合物(b)に変更した以外は実施例11と同じ方法で有機EL素子を作製した。20mA/cmの電流を印加した際の駆動電圧及び電流効率、また、6.25mA/cmの電流を印加した際の輝度半減時間を表1に示した。
Figure 2015071582
実施例21 (化合物(A2)の合成)
窒素気流下、50mLの三口フラスコに、合成例2で得た2−クロロ−9−(4−(4−ジベンゾフラニル)フェニル)カルバゾール 1.0g(2.2mmol)、N−フェニル−N−(1−ナフチル)アミン 0.48g(2.2mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド 0.3g(3.1mmol)、o−キシレン 10mL、酢酸パラジウム 10mg(0.04mmol)、トリ(tert−ブチル)ホスフィン 31mg(0.15mmol)を添加して140℃で3時間攪拌した。室温まで冷却後、純水 5mLを加え、有機層を分離した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエンとヘキサンの混合溶媒(体積比=2:3))で精製し、化合物(A2)の淡黄色ガラス状固体を1.0g(1.6mmol)単離した(収率74%)。
化合物の同定は、FDMS測定により行った。
FDMS(m/z); 626(M+)
実施例22 (化合物(A5)の合成)
窒素気流下、50mLの三口フラスコに、合成例1で得た2−クロロ−9−(4−(4−ジベンゾチエニル)フェニル)カルバゾール 4.0g(8.7mmol)、N−フェニル−N−(9−フェナントリル)アミン 2.3g(8.7mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド 1.1g(12.1mmol)、o−キシレン 25mL、酢酸パラジウム 19mg(0.08mmol)、トリ(tert−ブチル)ホスフィン 56mg(0.28mmol)を添加して140℃で16時間攪拌した。室温まで冷却後、純水 15mLを加え、有機層を分離した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエンとヘキサンの混合溶媒(体積比=1:1))で精製し、化合物(A5)の淡黄色ガラス状固体を4.7g(6.8mmol)単離した(収率79%)。
化合物の同定は、FDMS測定により行った。
FDMS(m/z); 692(M+)
実施例23 (化合物(A103)の合成)
窒素気流下、100mLの三口フラスコに、合成例8で得た2−クロロ−9−(4−(9−フェナントリル)フェニル)カルバゾール 1.0g(2.2mmol)、N−(4−メチルフェニル)−N−(4−ビフェニル)アミン 0.57g(2.2mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド 0.28g(3.0mmol)、o−キシレン 10mL、酢酸パラジウム 5mg(0.02mmol)、トリ(tert−ブチル)ホスフィン 15mg(0.07mmol)を添加して140℃で2時間攪拌した。室温まで冷却後、純水 5mLを加え、有機層を分離した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエンとヘキサンの混合溶媒(体積比=4:5))で精製し、化合物(A103)の淡黄色ガラス状固体を1.2g(1.8mmol)単離した(収率83%)。
化合物の同定は、FDMS測定により行った。
FDMS(m/z); 676(M+)
実施例24 (化合物(A106)の合成)
窒素気流下、100mLの三口フラスコに、合成例8で得た2−クロロ−9−(4−(9−フェナントリル)フェニル)カルバゾール 7.0g(15.4mmol)、N,N−ビス(4−ビフェニル)アミン 4.6g(15.4mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド 2.0g(21.6mmol)、o−キシレン 35mL、酢酸パラジウム 34mg(0.15mmol)、トリ(tert−ブチル)ホスフィン 108mg(0.54mmol)を添加して140℃で9時間攪拌した。室温まで冷却後、析出した生成物をろ取し、純水及びエタノールで洗浄した。次いで、o−キシレンで再結晶し、化合物(A106)の白色粉末を10.4g(14.0mmol)単離した(収率91%)。
化合物の同定は、FDMS、H−NMR測定、13C−NMR測定により行った。
FDMS(m/z); 738(M+)
H−NMR(CDCl)δ(ppm);8.77(d,1H),8.71(d,1H),8.09(d,2H),7.98(d,1H),7.86(d,1H),7.17−7.73(m,32H)
13C−NMR(CDCl)δ(ppm);147.62,146.25,142.17,141.72,140.87,140.15,138.01,136.99,135.31,131.82,131.12,130.95,130.32,129.03,128.12,128.01,127.19,127.09,126.91,125.78,123.93,123.71,123.25,122.81,121.48,120.62,120.30,120.19,119.32,110.13,107.28
実施例25 (化合物(A122)の合成)
窒素気流下、100mLの三口フラスコに、合成例9で得た2−クロロ−9−(3−(9−フェナントリル)フェニル)カルバゾール 8.0g(17.6mmol)、N,N−ビス(4−ビフェニル)アミン 5.3g(17.6mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド 2.3g(17.6mmol)、o−キシレン 40mL、酢酸パラジウム 39mg(0.0.17mmol)、トリ(tert−ブチル)ホスフィン 124mg(0.61mmol)を添加して140℃で10時間攪拌した。室温まで冷却後、純水 30mLを加え、有機層を分離した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエンとヘキサンの混合溶媒(体積比=1:1))で精製し、化合物(A122)の淡黄色ガラス状固体を9.0g(12.1mmol)単離した(収率69%)。
化合物の同定は、FDMS、H−NMR測定、13C−NMR測定により行った。
FDMS(m/z); 738(M+)
H−NMR(CDCl)δ(ppm);8.70(d,1H),8.65(d,1H),8.01−8.08(m,2H),7.92(d,1H),7.78(d,1H),7.09−7.71(m,32H)
13C−NMR(CDCl)δ(ppm);147.60,146.23,143.00,142.18,141.71,140.87,137.89,137.82,135.28,131.61,131.01,130.88,130.32,130.10,129.46,129.04,128.61,128.00,127.21,127.08,127.01,126.91,126.80,126.02,125.77,123.95,123.69,123.25,122.80,121.48,120.60,120.17,119.29,110.06,107.15
実施例26 (化合物(A138)の合成)
窒素気流下、100mLの三口フラスコに、合成例12で得た2−クロロ−6−(9−フェナントリル)−9−フェニルカルバゾール 5.5g(12.1mmol)、N,N−ビス(4−ビフェニル)アミン 3.8g(12.1mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド 1.6g(16.7mmol)、o−キシレン 30mL、酢酸パラジウム 27mg(0.12mmol)、トリ(tert−ブチル)ホスフィン 85mg(0.42mmol)を添加して140℃で11時間攪拌した。室温まで冷却後、純水 20mLを加え、有機層を分離した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエンとヘキサンの混合溶媒(体積比=2:3))で精製し、化合物(A138)の淡黄色ガラス状固体を4.6g(6.2mmol)単離した(収率51%)。
化合物の同定は、FDMS、H−NMR測定、13C−NMR測定により行った。
FDMS(m/z); 738(M+)
H−NMR(CDCl)δ(ppm);8.78(d,1H),8.72(d,1H),8.22(s,1H),8.02(d,2H),7.89(d,1H),7.78(s,1H),7.09−7.67(m,31H)
13C−NMR(CDCl)δ(ppm);147.60,146.51,142.64,141.11,140.92,139.69,137.78,135.36,133.21,132.11,132.03,131.01,130.29,130.19,129.07,128.94,128.12,128.05,127.83,127.56,127.13,126.94,126.78,126.70,124.01,123.71,123.21,122.87,121.56,120.07,119.31,109.75,107.19
実施例27〜32 (素子評価)
化合物(A25)の代わりに、化合物(A2)、(A5)、(A103)、(A106)、(A122)又は(A138)に変更した以外は実施例11と同じ方法で有機EL素子を作製した。20mA/cmの電流を印加した際の駆動電圧及び電流効率、また、6.25mA/cmの電流を印加した際の輝度半減時間を表1に示した。
Figure 2015071582
本発明の2−アミノカルバゾール化合物を用いた有機EL素子は、従来公知の2−アミノカルバゾール化合物を用いた有機EL素子と比較して、素子寿命に顕著に優れる。このため、本発明のカルバゾール化合物は耐久性に優れる有機EL材料としての利用が可能である。
また、従来公知の正孔輸送材であるNPDに比べても、有機素EL素子の長寿命化、低駆動電圧化、高発光効率化が可能である。従って、本発明によれば、消費電力が低く、素子寿命に優れる有機EL素子を提供することができる。

Claims (7)

  1. 一般式(1)
    Figure 2015071582
    (式中、R〜Rのいずれか1つは4−ジベンゾチエニル基、4−ジベンゾフラニル基又は9−フェナントリル基であり、残りは水素原子である。Ar及びArは、各々独立して、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基であり、これらは、各々独立して、メチル基又はメトキシ基を有していてもよい。)
    で表される2−アミノカルバゾール化合物。
  2. Ar及びArが、各々独立して、
    メチル基若しくはメトキシ基を有していてもよいフェニル基、
    メチル基若しくはメトキシ基を有していてもよいナフチル基、
    メチル基若しくはメトキシ基を有していてもよいフェナントリル基、
    メチル基若しくはメトキシ基を有していてもよいビフェニリル基、
    メチル基若しくはメトキシ基を有していてもよいターフェニル基、
    又はメチル基若しくはメトキシ基を有していてもよいフルオレニル基であることを特徴とする、請求項1に記載の2−アミノカルバゾール化合物。
  3. Ar及び、Arが、各々独立して、フェニル基、4−メチルフェニル基、1−ナフチル基、9−フェナントリル基、4−ビフェニリル基、p−ターフェニル−4−イル基、m−ターフェニル−4−イル基、又は9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−イル基であることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の2−アミノカルバゾール化合物。
  4. 下記式のいずれかで表される、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の2−アミノカルバゾール化合物。
    Figure 2015071582
  5. 一般式(1)
    Figure 2015071582
    (式中、R〜Rのいずれか1つは4−ジベンゾチエニル基、4−ジベンゾフラニル基又は9−フェナントリル基であり、残りは水素原子である。Ar及びArは、各々独立して、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基であり、これらは、各々独立して、メチル基又はメトキシ基を有していてもよい。)
    で表される2−アミノカルバゾール化合物を含むことを特徴とする、正孔輸送材、正孔注入材、又は発光ホスト材。
  6. 一般式(1)
    Figure 2015071582
    (式中、R〜Rのいずれか1つは4−ジベンゾチエニル基、4−ジベンゾフラニル基又は9−フェナントリル基である、残りは水素原子である。Ar及びArは、各々独立して、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基であり、これらは、各々独立して、メチル基又はメトキシ基を有していてもよい。)
    で表される2−アミノカルバゾール化合物を発光層、正孔輸送層又は正孔注入層のいずれかに1層又は2層以上に含むことを特徴とする、有機EL素子。
  7. 一般式(1)
    Figure 2015071582
    (式中、R〜Rのいずれか1つは4−ジベンゾチエニル基、4−ジベンゾフラニル基又は9−フェナントリル基である、残りは水素原子である。Ar及びArは、各々独立して、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基であり、これらは、各々独立して、メチル基又はメトキシ基を有していてもよい。)
    で表される2−アミノカルバゾール化合物を正孔輸送層に含むことを特徴とする、請求項6に記載の有機EL素子。
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