JP3139528B2 - トリアミン化合物 - Google Patents

トリアミン化合物

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JP3139528B2
JP3139528B2 JP07252979A JP25297995A JP3139528B2 JP 3139528 B2 JP3139528 B2 JP 3139528B2 JP 07252979 A JP07252979 A JP 07252979A JP 25297995 A JP25297995 A JP 25297995A JP 3139528 B2 JP3139528 B2 JP 3139528B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規なトリアミン化
合物に関し、さらに詳しくは、有機エレクトロルミネッ
センス素子(以下有機EL素子と略記する。)に用いた
場合、優れた発光安定性を示す長寿命の素子を与える、
中心骨格にビフェニル基をもつトリアミン化合物に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】電界発光を利用したEL素子は、自己発
光のため視認性が高く、かつ完全固体素子であるため、
耐衝撃性に優れるなどの特徴を有することから、各種表
示装置における発光素子としての利用が注目されてい
る。このEL素子には、発光材料に無機化合物を用いて
なる無機EL素子と有機化合物を用いてなる有機EL素
子とがあり、このうち、有機EL素子は、印加電圧を大
幅に低くしうる小型化が容易であるために、次世代の表
示素子としてその実用化研究が積極的になされている。
この有機EL素子の構成については、陽極/発光層/陰
極の構成を基本とし、これに正孔注入輸送層や電子注入
輸送層を適宜設けたもの、例えば陽極/正孔注入輸送層
/発光層/陰極や、陽極/正孔注入輸送層/発光層/電
子注入輸送層/陰極などの構成のものが知らされてい
る。該正孔注入輸送層は、陽極より注入された正孔を発
光層に伝達する機能を有し、また、電子注入輸送層は陰
極より注入された電子を発光層に伝達する機能を有して
いる。そして、該正孔注入輸送層を発光層と陽極との間
に介在させることによって、より低い電界で多くの正孔
が発光層に注入され、さらに、発光層に陰極又は電子注
入輸送層より注入された電子は、正孔注入輸送層が電子
を輸送しないので、正孔注入輸送層と発光層との界面に
蓄積され発光効率が上がることが知られている。ところ
で、このような有機EL素子においては、長時間連続駆
動させると発光輝度が低下するという問題があり、実用
化の大きな障害となっていた。そこで、このような問題
を解決するために、デンドリマー型のアミン化合物を用
いることにより、リーク電流の発生を防止し、長時間安
定に発光させる技術が開示されている(特開平4−30
8688号公報)。しかしながら、この技術はショート
防止には有効であるものの、実用化のための発光安定性
の点では、まだ不充分であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
状況下で、有機EL素子に用いた場合、長時間連続駆動
させても優れた発光安定性を示す長寿命の素子を与える
新規な化合物を提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、中心骨格にビ
フェニル基を有する特定の構造の新規なトリアミン化合
物が、その目的に適合しうることを見出した。本発明は
かかる知見に基づいて完成したものである。すなわち、
本発明は、一般式(I)
【0005】
【化3】
【0006】〔式中、Ar1 〜Ar4 は、それぞれ一般
【0007】
【化4】
【0008】(R1 〜R5 は、それぞれ水素、炭素数1
〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基又はフ
ェニル基、mは0〜5の整数、pは0〜4の整数、qは
0〜5の整数、xは0〜3の整数、yは0〜4の整数を
示し、R1 ,R2 ,R3 ,R4及びR5 がそれぞれ複数
ある場合、複数の各R1 ,R2 ,R3 ,R4 及びR
5 は、それぞれにおいてたがいに同一でも異なっていて
もよい。)で表されるアリール基を示し、それらはたが
いに同一でも異なっていてもよく、Rは水素、炭素数1
〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基又はフ
ェニル基を示す。nは0〜5の整数を示し、Rが複数あ
る場合、複数のRはたがいに同一でも異なってもよ
い。〕で表されるトリアミン化合物を提供するものであ
る。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のトリアミン化合物は、一
般式(I)
【0010】
【化5】
【0011】で表される構造を有する新規な化合物であ
る。上記の一般式(I)において、Ar1 〜Ar4 は、
それぞれ一般式
【0012】
【化6】
【0013】で表されるアリール基を示す。R1 〜R5
は、それぞれ水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数
1〜6のアルコキシ基又はフェニル基を示す。mは0〜
5の整数、pは0〜4の整数、qは0〜5の整数、xは
0〜3の整数、yは0〜4の整数を示し、R1 ,R2
3 ,R4 及びR5 がそれぞれ複数ある場合、複数の各
1 ,R2 ,R3 ,R4 及びR5 は、それぞれにおいて
たがいに同一でも異なっていてもよい。また、Ar1
Ar4 はたがいに同一でも異なっていてもよい。さら
に、Rは水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜
6のアルコキシ基又はフェニル基を示す。nは0〜5の
整数を示し、Rが複数ある場合、複数のRはたがいに同
一でも異なっていてもよい。上記R1 〜R5 及びRのう
ちの炭素数1〜6のアルキル基は、直鎖状、分岐状、環
状のいずれであってもよく、その具体例としては、メチ
ル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n
−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、ter
t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、n−
ヘキシル基、イソヘキシル基、シクロプロピル基、シク
ロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基など
が挙げられる。また、炭素数1〜6のアルコキシ基は、
直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよく、その具
体例としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキ
シ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキ
シ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキン基、n
−ペントキシ基、イソペントキシ基、n−ヘキソキシ
基、イソヘキソキシ基、シクロプロポキシ基、シクロブ
トキシ基、シクロペントキシ基、シクロヘキソキシ基な
どが挙げられる。上記一般(I)で表されるトリアミン
化合物としては、例えば、以下に示すものを挙げること
ができる。
【0014】
【化7】
【0015】
【化8】
【0016】
【化9】
【0017】
【化10】
【0018】
【化11】
【0019】
【化12】
【0020】
【化13】
【0021】
【化14】
【0022】
【化15】
【0023】
【化16】
【0024】
【化17】
【0025】
【化18】
【0026】
【化19】
【0027】
【化20】
【0028】
【化21】
【0029】
【化22】
【0030】
【化23】
【0031】
【化24】
【0032】
【化25】
【0033】
【化26】
【0034】
【化27】
【0035】
【化28】
【0036】
【化29】
【0037】
【化30】
【0038】なお上記の構造式において、Me:メチル
基、Et:エチル基、nPr:n−プロピル基、iP
r:イソプロピル基、nBu:n−ブチル基、sBu:
sec−ブチル基、tBu:tert−ブチル基、nP
e:n−ペンチル基、nHex:n−ヘキシル基であ
る。
【0039】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定さ
れるものではない。 実施例1 化合物(3)の製造 (1)4,4’−ジアミノ−4”−フェニル−トリフェ
ニアミン(化合物A)の合成 4−アミノビフェニル(アルドリッチ社製)25gと4
−フルオロニトロベンゼン(広島和光社製)62.6gと
銅粉(広島和光社製)0.94gと無水炭酸カリウム(広
島和光社製)40.8gとジメチルホルムアミド(DM
F、広島和光社製)280ミリリットルを500ミリリ
ットルのナスフラスコに仕込み、アルゴン気流下、オイ
ルバスにて160℃に加熱し、この温度で72時間反応
させた。反応終了後、不溶分をろ別したのち、DMFを
減圧下で留去した。残渣にメタノール1.5リトルを加
え、60℃に加熱攪拌したのち、結晶をろ取し、この操
作を計4回繰り返して4,4’−ジニトロ−4”−フェ
ニル−トリフェニルアミン33.8gを得た。次いで、こ
れとDMF500ミリリットルと5重量%Pd−C(広
島和光社製)6.8gを1リットルのナスフラスコに仕込
み常圧にて水素ガスを吹き込み、室温で水添反応を行っ
た。反応終了後、触媒をろ別したのち反応液を水1.5リ
ットル中に注ぎ、析出した結晶をろ取した。この結晶を
酢酸エチル1リットルで抽出し、水洗後、無水硫酸マグ
ネシウム(広島和光社製)で脱水したのち、溶媒を留去
して、目的物である4,4’−ジアミノ−4”−フェニ
ル−トリフェニルアミン(化合物A)25gを得た。
【0040】(2) 化合物(3)の合成 上記(1)で得られた4,4’−ジアミノ−4”−フェ
ニル−トリフェニルアミン(化合物A)5.01gと3−
ヨードトルエン(広島和光社製)25ミリリットルと無
水炭酸カリウム16gと銅粉6gとジメチルスルホキシ
ド(DMSO,広島和光社製)200ミリリットルを5
00ミリリットルのナスフラスコに仕込み、アルゴン気
流下、180℃で6時間反応させた。反応終了後、不溶
分をろ別したのち、塩化メチレン1リットルで抽出し、
水洗後無水硫酸マグネシウムで脱水し、溶媒を留去し
た。次いで、これを、活性アルミナ(広島和光社製)を
充填したカラムを用いて精製し、淡黄色粉末6.5gを得
た。このものは、フィールドディフュージョンマススペ
クトル(FD−MS)及びプロトン核磁気共鳴スペクト
ル(1H−NMR)の測定により、4,4’−ビス〔N,
N−ジ−(3−トリル)アミノ〕−4”−フェニル−ト
リフェニルアミンと同定された。収率63%(対化合物
A)、融点180〜181℃であった。1H−NMRの
全体チャートを図1に、部分詳細チャートを図2に示
す。また、この化合物について、FD−MSを測定した
ところ、C52453 =711に対し、m/z=711
の主ピークが得られた。
【0041】実施例2 化合物(20)の製造 実施例1−(2)において、3−ヨードトルエンの代わ
りに4−ヨードアニソール(広島和光社製)25ミリリ
ットルを用いた以外は、実施例1と同様にして、4,
4’−ビス〔N,N−ジ−(4−アニシル)アミノ〕−
4”−フェニル−トリフェニルアミン5.75gを得た。
収率52%(対化合物A)、融点201℃であった。こ
の化合物の 1H−NMR測定結果を以下に示す。 DMSO−d6 ;δ7.63〜7.55(dd,4H),7.
44〜7.40(t,2H),7.32〜7.28(t,1
H),7.09〜7.06(d,2H),7.04〜6.94
(dd,8H),6.81〜6.40(dd,16H),3.
72(s,12H)ppm
【0042】実施例3 化合物(36)の製造 実施例1−(2)において、3−ヨードトルエンの代わ
りに4−ヨードビフェニル(ナード社製)35gを用い
た以外は、実施例1と同様にして、4,4’−ビス
〔N,N−ジ−(ビフェニル)アミノ〕−4”−フェニ
ル−トリフェニルアミン4.65gを得た。収率34%
(対化合物A)、融点277℃であった。このものの 1
H−NMR測定結果を以下に示す。 DMSO−d6 ;δ7.63〜7.55(dd,20H),
7.45〜7.39(t,10H),7.32〜7.27(t,
5H),7.09〜7.06(d,10H),7.04〜6.9
4(dd,8H)ppm
【0043】実施例4 化合物(43)の製造 (1)4,4’−ジアミノ−4”−(4−トリル)−ト
リフェニルアミン(化合物B)の合成 実施例1−(1)において、4−アミノビフェニルの代
わりに4’−メチル−4−アミノビフェニル(ナード社
製)25gを用いた以外は、実施例1−(1)と同様に
して、4,4’−ジアミノ−4−(4−トリル)−トリ
フェニルアミン(化合物B)22gを得た。 (2) 化合物(43)の合成 実施例1−(2)において、化合物Aの代わりに化合物
B5.00gを用い、かつ3−ヨードトルエンの代わりに
ヨードベンゼン(広島和光社製)25ミリリットルを用
いた以外は、実施例1−(2)と同様にして、4,4’
−ビス(N,N−ジフェニルアミノ)−4''−(4−ト
リル)−トリフェニルアミン6.24gを得た。収率68
%(対化合物B)、融点171℃であった。このものの
1H−NMR測定結果を以下に示す。 DMSO−d6 ;δ7.63〜7.55(dd,4H),7.
53〜6.81(m,20H),7.11〜7.03(dd,
4H),7.04〜6.94(dd,8H),2.28(s,
3H)ppm
【0044】実施例5 化合物(57)の製造 (1)4,4’−ジアミノ−4''−(4−アニシル)−
トリフェニルアミン(化合物C)の合成 実施例1−(1)において、4−アミノビフェニルの代
わりに4’−メトキシ−4−アミノビフェニル(ナード
社製)25gを用いた以外は、実施例1−(1)と同様
にして、4,4’−ジアミノ−4''−(4−アニシル)
−トリフェニルアミン(化合物C)23gを得た。 (2)化合物(57)の合成 実施例1−(2)において、化合物Aの代わりに化合物
C5.00gを用い、かつ3−ヨードトルエンの代わりに
ヨードベンゼン25ミリリットルを用いた以外は、実施
例1−(2)と同様にして、4,4’−ビス(N,N−
ジフェニルアミノ)−4''−(4−アニシル)−トリフ
ェニルアミン5.58gを得た。収率62%(対化合物
C)、融点177℃であった。このものの 1H−NMR
測定結果を以下に示す。 DMSO−d6 ;δ7.62〜7.55(dd,4H),7.
53〜6.80(m,20H),7.12〜7.02(dd,
4H),7.03〜6.94(dd,8H),3.70(s,
3H)ppm
【0045】実施例6 化合物(70)の製造 (1)4,4’−ジアミノ−4''−ビフェニル−トリフ
ェニルアミン(化合物D)の合成 実施例1−(1)において、4−アミノビフェニルの代
わりに4−アミノターフェニル(東京化成社製)25g
を用いた以外は、実施例1−(1)と同様にして、4,
4’−ジアミノ−4''−ビフェニル−トリフェニルアミ
ン(化合物D)14gを得た。 (2)化合物(70)の製造 実施例1−(2)において、化合物Aの代わりに化合物
D5.00gを用い、かつ3−ヨードトルエンの代わりに
ヨードベンゼン25ミリリットルを用いた以外は、実施
例1−(2)と同様にして、4,4’−ビス(N,N−
ジフェニルアミノ)−4''−ビフェニル−トリフェニル
アミン3.21gを得た。収率38%(対化合物D),融
点178℃であった。このものの 1H−NMR測定結果
を以下に示す。 DMSO−d6 ;δ7.62〜7.55(dd,4H),7.
52〜6.81(m,20H),7.42〜7.38(t,2
H),7.31〜7.27(t,1H),7.08〜7.00
(dd,4H),7.09〜7.06(dd,4H),7.0
4〜6.94(dd,8H)ppm
【0046】応用例1 化合物(3)を用いた有機EL
素子の作製 25mm×75mm×1.1mmのサイズのガラス基板上
に、ITO(インジウムチンオキシド)電極を100n
mの厚さに成膜したものを透明支持基板とした。これを
イソプロピルアルコールで5分間超音波洗浄したのち、
純水で5分間洗浄し、最後に再びイソプロピルアルコー
ルで5分間超音波洗浄した。次に、この透明支持基板を
市販の真空蒸着装置〔日本真空技術(株)製〕の基板ホ
ルダーに固定し、5個のモリブテン製抵抗加熱ボートそ
れぞれに、化合物(3)500mg、N,N’−ジフェ
ニル−N,N’ビス−(3−メチルフェニル)−〔1,
1’−ビフェニル〕−4,4’−ジアミン(TPD)2
00mg、4,4’−ビス(2,2−ジフェニルビニ
ル)ビフェニル(DPVBi)200mg、4,4’−
ビス〔2−{4−(N,N−ジフェニルアミノ)フェニ
ル}ビニル〕ビフェニル(DPAVBi)200mg及
びトリス(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウム(A
lq)100mgを入れた。真空チャンバー内を1×1
-4Paまで減圧したのち、まず化合物(3)入りのボ
ートを加熱して化合物(3)を基板上に堆積させ、膜厚
60nmの正孔注入層を成膜した。次いで、TPD入り
のボートを加熱し、TPDを蒸発させて、膜厚40nm
の正孔輸送層を成膜した。次に、DPVBi入りのボー
トとDPAVBi入りのボートを同時に加熱蒸発させ
て、正孔輸送層上に、混合発光層として40nm積層蒸
着した〔混合比は、DPVBi:DPAVBi=40:
1(重量比)〕。最後に、Alq入りのボートを加熱し
てAlqを発光層上に堆積させ、膜厚20nmの電子注
入層を成膜した。
【0047】次に、これを真空槽から取り出し、上記電
子注入層の上にステンレススチール製のマスクを設置
し、再び基板ホルダーに固定した。タングステン製バス
ケットに銀ワイヤー0.5gを入れ、別のモリブテン製ボ
ートにマグネシウムリボン1gを入れたのち、真空槽内
を1×10-4Paまで減圧して、マグネシウムを1.8n
m/secの蒸着速度及び銀を0.1nm/secの蒸着
速度で同時蒸着して、マグネシウム:銀混合電極を作製
した。得られた素子に、ITO電極を陽極、マグネシウ
ム:銀混合電極を陰極として、8Vの電圧を印加し、発
光テストを行ったところ、青色の均一発光が得られた。
初期性能は、印加電圧8Vで電流密度3.9mA/c
2 ,輝度170cd/m 2 ,発光効率1.71ルーメン
/Wであった。また、初期輝度100cd/m2 で乾燥
窒素中において定電流連続駆動したところ、半減寿命
(輝度が半減するまでの時間)は1500時間であっ
た。
【0048】比較応用例 応用例1において、正孔注入層に化合物(3)の代わり
に4,4’,4''−トリス(3−メチルフェニルフェニ
ルアミノ)トリフェニルアミン(MTDATA、特開平
4−308688号公報記載のもの)を用いた以外は、
応用例1と同様にして有機EL素子を作製した。得られ
た素子について、応用例1と同様に発光テストを行った
ところ、青色の均一発光が得られた。初期性能は、印加
電圧8Vで電流密度4.0mA/cm2 ,輝度140cd
/m2 、発光効果1.37ルーメン/Wであった。また、
初期輝度100cd/m2 で乾燥窒素中において定電流
連続駆動したところ、半減寿命は800時間であり、こ
の素子は、応用例1のものに比べて明らかに寿命が劣っ
ていた。
【0049】応用例2 応用例1において、化合物(3)の代わりに化合物(2
0)を用いた以外は、応用例1と同様にして有機EL素
子を作製した。この素子について、応用例1と同様に発
光テストを行ったところ、初期性能は、印加電圧8Vで
電流密度4.2mA/cm2 ,輝度172cd/m2 、発
光効率1.61ルーメン/Wであった。また、初期輝度1
00cd/m2 で乾燥窒素中において定電流連続駆動し
たところ、半減寿命は1300時間であった。
【0050】応用例3 応用例1において、化合物(3)の代わりに化合物(3
6)を用いた以外は、応用例1と同様にして有機EL素
子を作製した。この素子について、応用例1と同様に発
光テストを行ったところ、初期性能は、印加電圧8Vで
電流密度4.0mA/cm2 ,輝度168cd/m2 、発
光効率1.65ルーメン/Wであった。また、初期輝度1
00cd/m2 で乾燥窒素中において定電流連続駆動し
たところ、半減寿命は1400時間であった。
【0051】応用例4 応用例1において、化合物(3)の代わりに化合物(4
3)を用いた以外は、応用例1と同様にして有機EL素
子を作製した。この素子について、応用例1と同様に発
光テストを行ったところ、初期性能は、印加電圧8Vで
電流密度4.0mA/cm2 ,輝度170cd/m2 、発
光効率1.71ルーメン/Wであった。また、初期輝度1
00cd/m2 で乾燥窒素中において定電流連続駆動し
たところ、半減寿命は1500時間であった。
【0052】応用例5 応用例1において、化合物(3)の代わりに化合物(5
7)を用いた以外は、応用例1と同様にして有機EL素
子を作製した。この素子について、応用例1と同様に発
光テストを行ったところ、初期性能は、印加電圧8Vで
電流密度4.1mA/cm2 ,輝度167cd/m2 、発
光効率1.60ルーメン/Wであった。また、初期輝度1
00cd/m2 で乾燥窒素中において定電流連続駆動し
たところ、半減寿命は1400時間であった。
【0053】応用例6 応用例1において、化合物(3)の代わりに化合物(7
0)を用いた以外は、応用例1と同様にして有機EL素
子を作製した。この素子について、応用例1と同様に発
光テストを行ったところ、初期性能は、印加電圧8Vで
電流密度3.9mA/cm2 ,輝度157cd/m2 、発
光効率1.58ルーメン/Wであった。また、初期輝度1
00cd/m2 で乾燥窒素中において定電流連続駆動し
たところ、半減寿命は1300時間であった。
【0054】
【発明の効果】本発明のトリアミン化合物は、新規な化
合物であって、有機EL素子に用いた場合、長時間連続
駆動させても優れた発光安定性を示す長寿命の素子を与
えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた4,4’−ビス〔N,N−
ジ−(3−トリル)アミノ〕−4''−フェニル−トリフ
ェニルアミンの 1H−NMRの全体チャートである。
【図2】実施例1で得られた4,4’−ビス〔N,N−
ジ−(3−トリル)アミノ〕−4''−フェニル−トリフ
ェニルアミンの 1H−NMRの部分詳細チャートであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−193191(JP,A) 特開 平3−4230(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 211/54 C07C 217/92 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 〔式中、Ar1 〜Ar4 は、それぞれ一般式 【化2】 (R1 〜R5 は、それぞれ水素、炭素数1〜6のアルキ
    ル基、炭素数1〜6のアルコキシ基又はフェニル基、m
    は0〜5の整数、pは0〜4の整数、qは0〜5の整
    数、xは0〜3の整数、yは0〜4の整数を示し、
    1 ,R2 ,R3 ,R 4 及びR5 がそれぞれ複数ある場
    合、複数の各R1 ,R2 ,R3 ,R4 及びR5は、それ
    ぞれにおいてたがいに同一でも異なっていてもよい。)
    で表されるアリール基を示し、それらはたがいに同一で
    も異なっていてもよく、Rは水素、炭素数1〜6のアル
    キル基、炭素数1〜6のアルコキシ基又はフェニル基を
    示す。nは0〜5の整数を示し、Rが複数ある場合、複
    数のRはたがいに同一でも異なっていてもよい。〕で表
    されるトリアミン化合物。
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