JP2002226722A - アミノスチリルフェナントレン化合物及びその合成中間体並びにこれらの製造方法 - Google Patents
アミノスチリルフェナントレン化合物及びその合成中間体並びにこれらの製造方法Info
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Abstract
機発光材料とその製造方法を提供すること。 【解決手段】 例えば下記一般式[I]で表されるアミ
ノスチリルフェナントレン化合物。これを、対応する4
−(N,N−ジアリールアミノ)ベンズアルデヒドとホ
スホン酸エステル又はホスホニウムとの縮合によって製
造する。 【化101】一般式[I]: [但し、前記一般式[I]において、R2は無置換のアリ
ール基であり、R1は種々の置換基を有していてもよい
アリール基、R3〜R5は水素原子、シアノ基、炭化水素
基などである。]
Description
有機発光材料として好適なアミノスチリルフェナントレ
ン化合物及びその合成中間体、並びにこれらの製造方法
に関するものである。
り、視野角依存性の無いフラットパネルディスプレイの
1候補として、有機電界発光素子(EL素子)等が近日
注目されており、その構成材料として、有機発光材料へ
の関心が高まっている。有機発光材料の第一の利点は、
分子設計によって材料の光学的な性質をある程度コント
ロールできるところにあり、これによって、赤、青、緑
の3原色発光をすべてそれぞれの発光材料で作成したフ
ルカラー有機発光素子の実現が可能である。
物は、導入される置換基に依存して、可視部領域に青〜
赤の強い発光を呈することから、有機電界発光素子材料
に限らず、さまざまな用途に利用可能である。さらに、
これら材料は昇華性であり、真空蒸着のプロセスによっ
て、均一なアモルファス膜を形成しうる利点がある。今
日では分子軌道計算等により、材料の光学的な性質があ
る程度までは予想可能であるが、実際には、要求される
材料を高効率に製造する技術が産業上最も重要であるこ
とは、言うまでもない。
してもよいアリール基であり、Ra及びRbはそれぞれ、
水素原子、飽和若しくは不飽和のアルキル基、置換基を
有してもよいアリール基、シアノ基、ハロゲン原子、ニ
トロ基、炭化水素オキシ基、炭化水素アミノ基又はトリ
フルオロメチル基を示し、これらは同一であっても異な
ってもよい。)
料として前記一般式[A]に属する多くの化合物が製造
されてきたが、これらの材料の発光は特開平1−245
087、特開平4−275268、特開平5−1211
68(以上、出光興産(株))、特開平7−18864
9、特開平10−180582(以上、富士電機
(株))等に示されているように、多くが青〜緑であ
る。これまで橙色〜赤色の発光を呈するものはわずかに
報告されているのみであり[電子情報通信学会、技術研
究報告書、有機エレクトロニクス,17,7(199
2)、Inorganic and Organic Electroluminescence 96
Berlin,101(1996)等]、またその高効率な製
造法も確立されていなかった。
み、強い発光を呈する赤色の有機発光材料として好適な
化合物及びその合成中間体と、これらを高効率に製造す
る方法を提供することにある。
決するために鋭意検討した結果、一般式[I]、[I
I]、[III]、[IV]又は[V]で表されるアミノスチ
リルフェナントレン化合物が強い発光を呈し、赤色の発
光材料となりうることを見出し、かつその一般的かつ高
効率な製造方法を確立し、本発明に到達したものであ
る。
I]、[III]、[IV]、又は[V]で表されるアミノスチリルフ
ェナントレン化合物(以下、本発明の化合物と称する。)
に係るものである。
ール基であり、R1は下記一般式(1)で表わされるア
リール基であり、
R9及びR10は互いに同一の若しくは異なる基であっ
て、少なくとも一つが水素原子、炭素数1以上の飽和若
しくは不飽和の炭化水素基、炭素数1以上の飽和若しく
は不飽和の炭化水素オキシ基、炭素数1以上の飽和若し
くは不飽和の炭化水素アミノ基、トリフルオロメチル基
又はハロゲン原子であり、残りが水素原子である。)、
R3及びR4は互いに同一の若しくは異なる基であって、
それらの少なくとも1つが水素原子、シアノ基、ニトロ
基、トリフルオロメチル基又はハロゲン原子であり、残
りがシアノ基、ニトロ基、トリフルオロメチル基又はハロ
ゲン原子であり、R5は水素原子、炭素数1以上の飽和
若しくは不飽和のアルキル基、又は置換基を有してもよ
いアリール基である。]
いに同一の若しくは異なる基であって、下記一般式
(2)で表わされるアリール基であり
R18、R19及びR20は互いに同一の若しくは異なる基で
あって、少なくとも一つが水素原子、炭素数1以上の飽
和若しくは不飽和の炭化水素基、炭素数1以上の飽和若
しくは不飽和の炭化水素オキシ基、炭素数1以上の飽和
若しくは不飽和の炭化水素アミノ基、トリフルオロメチ
ル基又はハロゲン原子であり、残りが水素原子であ
る。)、R13及びR 14は互いに同一の若しくは異なる基
であって、それらの少なくとも1つが水素原子、シアノ
基、ニトロ基、トリフルオロメチル基又はハロゲン原子
であり、残りがシアノ基、ニトロ基、トリフルオロメチル
基又はハロゲン原子であり、R15は水素原子、炭素数1
以上の飽和若しくは不飽和のアルキル基、又は置換基を
有してもよいアリール基である。]
式(3)で表わされるアリール基であり
R28、R29及びR30は互いに同一の若しくは異なる基で
あって、少なくとも一つが水素原子、炭素数1以上の飽
和若しくは不飽和の炭化水素基、炭素数1以上の炭化水
素オキシ基、炭素数1以上の炭化水素アミノ基、トリフ
ルオロメチル基又はハロゲン原子であり、残りが水素原
子である。)、R22は下記一般式(4)で表わされるア
リール基であり
R33、R34、R35、R36、及びR37は互いに同一の若し
くは異なる基であって、少なくとも一つが水素原子、炭
素数1以上の飽和若しくは不飽和の炭化水素基、炭素数
1以上の飽和若しくは不飽和の炭化水素オキシ基、炭素
数1以上の飽和若しくは不飽和の炭化水素アミノ基、ト
リフルオロメチル基又はハロゲン原子であり、残りが水
素原子である。)、R23及びR24は互いに同一の若しく
は異なる基であって、それらの少なくとも1つが水素原
子、シアノ基、ニトロ基、トリフルオロメチル基又はハ
ロゲン原子であり、残りがシアノ基、ニトロ基、トリフ
ルオロメチル基又はハロゲン原子であり、R25は水素原
子、炭素数1以上の飽和若しくは不飽和のアルキル基、
又は置換基を有してもよいアリール基である。]
(5)で表わされるアリール基であり
R45、R46及びR47は互いに同一の若しくは異なる基で
あって、少なくとも一つが水素原子、炭素数1以上の飽
和若しくは不飽和の炭化水素基、炭素数1以上の飽和若
しくは不飽和の炭化水素オキシ基、炭素数1以上の飽和
若しくは不飽和の炭化水素アミノ基、トリフルオロメチ
ル基又はハロゲン原子であり、残りが水素原子であ
る。)、R39は下記一般式(6)で表わされるアリール
基であり
R50、R51、R52、R53、及びR54は互いに同一の若し
くは異なる基であって、少なくとも一つが水素原子、炭
素数1以上の飽和若しくは不飽和の炭化水素基、炭化水
素オキシ基、炭化水素アミノ基、トリフルオロメチル基
又はハロゲン原子であり、残りが水素原子である。)、
R40及びR41は互いに同一の若しくは異なる基であっ
て、それらの少なくとも1つが水素原子、シアノ基、ニ
トロ基、トリフルオロメチル基又はハロゲン原子であ
り、残りがシアノ基、ニトロ基、トリフルオロメチル基
又はハロゲン原子であり、R42は水素原子、炭素数1以
上の飽和若しくは不飽和のアルキル基、又は置換基を有
してもよいアリール基である。]
に同一の若しくは異なる基であって、少なくとも一つが
水素原子又は炭素数1以上の飽和若しくは不飽和の炭化
水素基であり、R57及びR58は互いに同一の若しくは異
なる基であって、それらの少なくとも1つが水素原子、
シアノ基、ニトロ基、トリフルオロメチル基又はハロゲ
ン原子であり、残りがシアノ基、ニトロ基、トリフルオ
ロメチル基又はハロゲン原子であり、R59は水素原子、
炭素数1以上の飽和若しくは不飽和のアルキル基、又は
置換基を有してもよいアリール基である。]
光材料として有効に利用することができ、また、高い融
点を有する化合物であり、電気的、熱的或いは化学的な
安定性に優れている上、非晶質でガラス状態を用意に形
成し得るので、蒸着等も行うことができる。
ものが好ましい。
それぞれ、置換基を有してもよい互いに同一の若しくは
異なるアリール基であって、置換基を有する場合には下
記一般式(8)、(9)、(10)、(11)、(1
2)、(13)、(14)、(15)及び(16)で表
わされるアリール基から選ばれた基であり
1)、(12)、(13)、(14)、(15)及び
(16)において、R61、R62、R63、R64、R65、R
66、R67、R68、R69、R70、R71、R72、R73、R74
及びR75は互いに同一の若しくは異なる炭素数1以上
(好ましくは1〜6)の飽和若しくは不飽和の炭化水素
基であり、nは0〜5の整数であり、mは0〜3の整数
であり、lは0〜3の整数である。)、R60は水素原
子、炭素数1以上の飽和若しくは不飽和のアルキル基、
又は置換基を有してもよいアリール基である。]
一般式(17)、(18)、(19)、(20)、(2
1)、(22)又は(23)で表わされるものがよい。
〜6の飽和若しくは不飽和のアルキル基、又は置換基を
有してもよいアリール基であり、R77は水素原子、炭素
数1〜6の飽和若しくは不飽和のアルキル基、又は置換
基を有してもよいアリール基である。)
炭素数1〜6の飽和若しくは不飽和のアルキル基、又は
置換基を有してもよいアリール基であり、R80は水素原
子、炭素数1〜6の飽和若しくは不飽和のアルキル基、
又は置換基を有してもよいアリール基である。)
〜6の飽和若しくは不飽和のアルキル基、又は置換基を
有してもよいアリール基であり、R82は水素原子、炭素
数1〜6の飽和若しくは不飽和のアルキル基、又は置換
基を有してもよいアリール基である。)
炭素数1〜6の飽和若しくは不飽和のアルキル基、又は
置換基を有してもよいアリール基であり、R85は水素原
子、炭素数1〜6の飽和若しくは不飽和のアルキル基、
又は置換基を有してもよいアリール基である。)
〜6の飽和若しくは不飽和のアルキル基、又は置換基を
有してもよいアリール基であり、R87は水素原子、炭素
数1〜6の飽和若しくは不飽和のアルキル基、又は置換
基を有してもよいアリール基である。)
〜6の飽和若しくは不飽和のアルキル基、又は置換基を
有してもよいアリール基であり、R89は水素原子、炭素
数1〜6の飽和若しくは不飽和のアルキル基、又は置換
基を有してもよいアリール基である。)
〜6の飽和若しくは不飽和のアルキル基、又は置換基を
有してもよいアリール基であり、R91は水素原子、炭素
数1〜6の飽和若しくは不飽和のアルキル基、又は置換
基を有してもよいアリール基である。)
1、(24)−2、(24)−3、(24)−4、(2
4)−5、(24)−6、(24)−7、(24)−
8、(24)−9、(24)−10、(24)−11、
(24)−12及び(24)−13で表わされるものが
具体的に例示される。
とができる。
製造する方法として、下記一般式[VI]で表されるアミ
ノベンズアルデヒドと;下記一般式[VII]で表される
ホスホン酸エステル及び/又は下記一般式[VIII]で表
されるホスホニウムと;を縮合させることによって、前
記一般式[I]、[II]、[III]、[IV]又は[V]で示
されるアミノスチリルフェナントレン化合物を得る、本
発明の製造方法も提供するものである。
れぞれ、前記R1、R2、R11、R12、R21、R22、
R38、R39、R55又はR56に相当するアリール基であ
る。)
94は炭化水素基(好ましくは炭素数1〜4の飽和炭化水
素基)であり、R95及びR96はそれぞれ、前記R 3、
R4、R13、R14、R23、R24、R40、R41、R57又は
R58に相当する基であり、R97は水素原子、炭素数1〜
6の飽和若しくは不飽和のアルキル基、又は置換基を有
してもよいアリール基であり、Xはハロゲン原子であ
る。)
は、前記縮合をウィッティヒホーナー(Wittig−
Horner)反応又はウィッティヒ(Wittig)
反応によって行い、前記ホスホン酸エステル及び/又は
前記ホスホニウムを溶媒中で塩基で処理することによっ
てカルボアニオンを生成させ、このカルボアニオンと前
記4−(N,N−ジアリールアミノ)ベンズアルデヒド
と縮合させるものである。
ミノスチリルフェナントレン化合物を得るに際し
60はそれぞれ、前記したものと同じである。)、下記一
般式(25)で表される、4−(N,N−ジアリールア
ミノ)ベンズアルデヒドと;下記一般式(23)のホス
ホン酸エステル及び/又は下記一般式(24)で表され
るホスホニウムと;を縮合させる。
94、R97及びXは前記したものと同じである。)
応スキーム1のようになる。
前記一般式(27)の化合物を適当な溶媒中で塩基と処
理することにより、カルボアニオンを発生させることか
ら始まり、次にこのカルボアニオンを前記一般式(2
5)のアルデヒドと縮合することにより完結する。塩基
と溶媒の組み合わせとしては、以下のものが考えられ
る。
水、炭酸カリウム/水、ナトリウムエトキシド/エタノ
ール又はジメチルホルムアミド、ナトリウムメトキシド
/メタノール−ジエチルエーテル混合溶媒又はジメチル
ホルムアミド、トリエチルアミン/エタノール又はジグ
ライム又はクロロホルム又はニトロメタン、ピリジン/
塩化メチレン又はニトロメタン、1,5−ジサザビシク
ロ[4.3.0]ノン−5−エン/ジメチルスルホキシ
ド、カリウムt−ブトキシド/ジメチルスルホキシド又
はテトラヒドロフラン又はベンゼン又はジメチルホルム
アミド、フェニルリチウム/ジエチルエーテル又はテト
ラヒドロフラン、t−ブチルリチウム/ジエチルエーテ
ル又はテトラヒドロフラン、ナトリウムアミド/アンモ
ニア、水素化ナトリウム/ジメチルホルムアミド又はテ
トラヒドロフラン、トリエチルナトリウム/ジエチルエ
ーテル又はテトラヒドロフラン等。
℃)で進行し、選択的であるため、クロマトグラフィー
による目的物の精製が容易であることに加え、前記一般
式(7)の本発明の化合物は結晶性が高いため再結晶に
より純度を向上させることができる。再結晶の方法につ
いては、特に問わないが、アセトンに溶解し、ヘキサン
を添加する方法、或いはトルエンに加熱溶解し、濃縮、
冷却する方法が簡便である。この反応は常圧で3〜24
時間で行ってよい。
一般式(17)、(18)、(19)、(20)、(21)、
(22)又は(23)で表されるアミノスチリルフェナ
ントレン化合物を得ることができ、具体的には前記一般
式(24)−1、(24)−2、(24)−3、(2
4)−4、(24)−5、(24)−6、(24)−7、
(24)−8、(24)−9、(24)−10、(24)−1
1、(24)−12又は(24)−13で表されるアミノ
スチリルフェナントレン化合物を得ることができる。
体として好適な種々の化合物も提供するものである。
I]、[IV]又は[V]で表されるアミノスチリルフェナ
ントレン化合物の合成中間体として用いられる前記一般
式[VII]で表されるホスホン酸エステル又は前記一般
式[VIII]ホスホニウムである。
体1と称する。)は、具体的には下記一般式(26)又
は(27)で表される。
94、R97及びXは前記したものと同じである。)
の合成中間体から次のようにして導くことができる。
リール化合物と、下記一般式[X]で表される亜りん酸
トリアルキル又はトリフェニルホスフィン(PPh3)
とを反応させることによって、下記一般式[VII]で表
されるホスホン酸エステル又は下記一般式[VIII]で表
されるホスホニウムを合成中間体として得る。この反応
は、無溶媒または120℃以上の沸点を有するキシレン
等の溶媒中、又は大過剰の亜りん酸トリアルキル中で反
応温度120℃〜160℃、常圧で反応時間30分〜2
4時間としてよい。
れ同一の若しくは異なる基であって、それらの少なくと
も一つが水素原子、シアノ基、ニトロ基、トリフルオロ
メチル基又はハロゲン原子であり、残りがシアノ基、ニ
トロ基、トリフルオロメチル基又はハロゲン原子であ
り、R97は水素原子、炭素数1〜6の飽和若しくは不飽
和のアルキル基、又は置換基を有してもよいアリール基
であり、Xはハロゲン原子である。) 一般式[X]: P(OR94)3 (但し、前記一般式[X]において、R94は炭化水素基、
特に炭素数1〜4の飽和若しくは不飽和の炭化水素基で
ある。)
合成中間体として、前記一般式[IX]で表されるハロゲ
ン化アリール化合物(以下、本発明の合成中間体2と称
する。)も提供するものである。
で表されるジメチルフェナントレン化合物と、下記一般
式[XII]で表されるN−ハロゲン化スクシンイミドと
を光照射下に反応させることによって得ることができ
る。例えば、四塩化炭素、クロロホルム、ベンゼン、ク
ロロベンゼン等の溶媒中、高圧水銀灯、低圧水銀灯、キ
セノン灯、ハロゲン灯、日光、蛍光灯等の光源を用いて
20〜120℃の温度、常圧で30〜48時間の反応時
間で反応させる。
れ同一の若しくは異なる基であって、それらの少なくと
も一つが水素原子、シアノ基、ニトロ基、トリフルオロ
メチル基又はハロゲン原子であり、R97は水素原子、炭
素数1〜6の飽和若しくは不飽和のアルキル基、又は置
換基を有してもよいアリール基である。)
ある。)
れ得る反応は、例えば次の反応スキーム2で示すことが
できる。
発光材料として用いる有機電界発光素子(EL素子)の
例をそれぞれ示すものである。
過型有機電界発光素子Aであって、発光光20は保護層
4の側からも観測できる。図11は陰極3での反射光も
発光光20として得る反射型有機電界発光素子Bを示
す。
めの基板であり、ガラス、プラスチック及び他の適宜の
材料を用いることができる。また、有機電界発光素子を
他の表示素子と組み合わせて用いる場合には、基板を共
有することもでき、例えばアクティブマトリックス駆動
する場合には、TFT(Thin Film Transistors:薄膜
トランジスタ)を基板として用いることも可能である。
2は透明電極(陽極)であり、例えば、上記透過型有機
電界発光素子Aでは透明電極ITO(Indium tin oxid
e)、IZO(Indium zinc oxide)、SnO2等を使用
でき、また反射型有機電界発光素子BではCr、Fe、
Co、Ni、Cu、Ta、W、Pt、Mo、Au及びこ
れらの合金等を使用できる。
合物を発光材料として含有している。この発光層につい
て、有機電界発光20を得る層構成としては、従来公知
の種々の構成を用いることができる。後述するように、
例えば、正孔輸送層と電子輸送層のいずれかを構成する
材料が発光性を有する場合、これらの薄膜を積層した構
造を使用できる。更に本発明の目的を満たす範囲で電荷
輸送性能を上げるために、正孔輸送層と電子輸送層のい
ずれか若しくは両方が、複数種の材料の薄膜を積層した
構造、または、複数種の材料を混合した組成からなる薄
膜を使用するのを妨げない。また、発光性能を上げるた
めに、少なくとも1種以上の蛍光性の材料を用いて、こ
の薄膜を正孔輸送層と電子輸送層の間に挟持した構造、
更に少なくとも1種以上の蛍光性の材料を正孔輸送層若
しくは電子輸送層、またはこれらの両方に含ませた構造
を使用してもよい。これらの場合には、発光効率を改善
するために、正孔または電子の輸送を制御するための薄
膜をその層構成に含ませることも可能である。
送性能の両方を持つため、素子構成中、電子輸送層を兼
ねた発光層としても、或いは正孔輸送層を兼ねた発光層
としても用いることが可能である。また、本発明の化合
物を発光層として、電子輸送層と正孔輸送層とで挟み込
んだ構成とすることも可能である。
り、電極材料としては、Li、Mg、Ca等の活性な金
属とAg、Al、In等の金属との合金、LiF、Li
O2、或いはこれらを積層した構造を使用できる。透過
型の有機電界発光素子においては、陰極の厚さを調節す
ることにより、用途に合った光透過率を得ることができ
る。一方、反射型の有機電界発光素子においては、陰極
の厚さを薄くして高い透過率を保持し、なおかつ陽極を
反射率の高い材料で構成することによって、有機電界発
光を陰極側に取り出すことができる。また、図中の4は
封止・保護層であり、有機電界発光素子全体を覆う構造
とすることにより、その効果が上がる。気密性が保たれ
れば、適宜の材料を使用することができる。また、8は
電流注入用の駆動電源である。
て、有機層が、正孔輸送層と電子輸送層とが積層された
有機積層構造(シングルへテロ構造)を有しており、正
孔輸送層又は電子輸送層の形成材料として本発明の化合
物が用いられてよい。或いは、有機層が、正孔輸送層と
発光層と電子輸送層とが順次積層された有機積層構造
(ダブルへテロ構造)を有しており、発光層の形成材料
として本発明の化合物が用いられてよい。
発光素子の例を示すと、図12は、透過性の基板1上
に、透光性の陽極2と、正孔輸送層6と電子輸送層7と
からなる有機層5aと、陰極3とが順次積層された積層
構造を有し、この積層構造が保護膜4によって封止され
てなる、シングルへテロ構造の有機電界発光素子Cであ
る。
成の場合には、正孔輸送層6と電子輸送層7の界面から
所定波長の発光光20を発生する。これらの発光光は基
板1側から観測される。
光性の陽極2と、正孔輸送層10と発光層11と電子輸
送層12とからなる有機層5bと、陰極3とが順次積層
された積層構造を有し、この積層構造が保護膜4によっ
て封止されてなる、ダブルへテロ構造の有機電界発光素
子Dである。
は、陽極2と陰極3の間に直流電圧を印加することによ
り、陽極2から注入された正孔が正孔輸送層10を経
て、また陰極3から注入された電子が電子輸送層12を
経て、それぞれ発光層11に到達する。この結果、発光
層11においては電子/正孔の再結合が生じて一重項励
起子が生成し、この一重項励起子から所定波長の発光を
発生する。
て、基板1は、例えば、ガラス、プラスチック等の光透
過性の材料を適宜用いることができる。また、他の表示
素子と組み合わせて用いる場合や、図12及び図13に
示した積層構造をマトリックス状に配置する場合等は、
この基板を共用としてよい。また、素子C、Dはいずれ
も、透過型、反射型のいずれの構造もとりうる。
(indium tin oxide)やSnO2等が使用できる。この
陽極2と正孔輸送層6(又は正孔輸送層10)との間に
は、電荷の注入効率を改善する目的で、有機物若しくは
有機金属化合物からなる薄膜を設けてもよい。なお、保
護膜4が金属等の導電性材料で形成されている場合は、
陽極2の側面に絶縁膜が設けられていてもよい。
5aは、正孔輸送層6と電子輸送層7とが積層された有
機層であり、これらのいずれか又は双方に本発明の化合
物が含有され、発光性の正孔輸送層6又は電子輸送層7
としてよい。有機電界発光素子Dにおける有機層5b
は、正孔輸送層10と本発明の化合物を含有する発光層
11と電子輸送層12とが積層された有機層であるが、
その他、種々の積層構造を取ることができる。例えば、
正孔輸送層と電子輸送層のいずれか若しくは両方が発光
性を有していてもよい。
7や発光層11が本発明の化合物からなる層であること
が望ましいが、これらの層を本発明の化合物のみで形成
してもよく、或いは、本発明の化合物と他の正孔又は電
子輸送材料(例えば、芳香族アミン類やピラゾリン類
等)との共蒸着によって形成してもよい。さらに、正孔
輸送層において、正孔輸送性能を向上させるために、複
数種の正孔輸送材料を積層した正孔輸送層を形成しても
よい。
層は電子輸送性発光層7であってよいが、電源8から印
加される電圧によっては、正孔輸送層6やその界面で発
光される場合がある。同様に、有機電界発光素子Dにお
いて、発光層は層11以外に、電子輸送層12であって
もよく、正孔輸送層10であってもよい。発光性能を向
上させるために、少なくとも1種の蛍光性材料を用いた
発光層11を正孔輸送層と電子輸送層との間に挟持させ
た構造であるのがよい。または、この蛍光性材料を正孔
輸送層又は電子輸送層、或いはこれら両層に含有させた
構造を構成してよい。このような場合、発光効率を改善
するために、正孔又は電子の輸送を制御するための薄膜
(ホールブロッキング層やエキシトン生成層など)をそ
の層構成に含ませることも可能である。
i、Mg、Ca等の活性な金属とAg、Al、In等の
金属との合金を使用でき、これらの金属層が積層した構
造であってもよい。なお、陰極の厚みや材質を適宜選択
することによって、用途に見合った有機電界発光素子を
作製できる。
ものであり、有機電界発光素子全体を覆う構造とするこ
とで、電荷注入効率や発光効率を向上できる。なお、そ
の気密性が保たれれば、アルミニウム、金、クロム等の
単金属又は合金など、適宜その材料を選択できる。
流は通常、直流であるが、パルス電流や交流を用いても
よい。電流値、電圧値は、素子は介しない範囲内であれ
ば特に制限はないが、有機電界発光素子の消費電力や寿
命を考慮すると、なるべく小さい電気エネルギーで効率
良く発光させることが望ましい。
子を用いた平面ディスプレイの構成例である。図示の如
く、例えばフルカラーディスプレイの場合は、赤
(R)、緑(G)及び青(B)の3原色を発光可能な有
機層5(5a、5b)が、陰極3と陽極2との間に配さ
れている。陰極3及び陽極2は、互いに交差するストラ
イプ状に設けることができ、輝度信号回路14及びシフ
トレジスタ内蔵の制御回路15により選択されて、それ
ぞれに信号電圧が印加され、これによって、選択された
陰極3及び陽極2が交差する位置(画素)の有機層が発
光するように構成される。この駆動方法としては、単純
マトリックス方式又はアクティブマトリックス方式を用
いることができる。
トリックスであって、正孔輸送層と、発光層および電子
輸送層のいずれか少なくとも一方とからなる積層体5を
陰極3と陽極2の間に配置したものである(図12又は
図13参照)。陰極と陽極は、ともにストライプ状にパ
ターニングするとともに、互いにマトリックス状に直行
させ、シフトレジスタ内蔵の制御回路15および14に
より時系列的に信号電圧を印加し、その交叉位置で発光
するように構成されたものである。かかる構成のEL素
子は、文字・信号等のディスプレイとしては勿論、画像
再生装置としても使用できる。また陰極3と陽極2のス
トライプ状パターンを赤(R)、緑(G)、青(B)の
各色毎に配し、マルチカラーあるいはフルカラーの全固
体型フラットパネルディスプレイを構成することが可能
となる。
するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではな
い。
4)−2)の合成例>
イル入り)0.194g(4.86mmol)を計り取
り、ヘキサンで2度洗い、無水テトラヒドロフラン10
mLに懸濁させ、氷浴上、窒素雰囲気下でWittig
−Horner試薬((26)−1)0.583g
(4.62mmol)と4−[N−(メチルフェニル)
−N−フェニル]アミノベンズアルデヒド((25)−
2)0.511g(1.78mmol)の無水テトラヒ
ドロフラン:N,N−ジメチルホルムアミド=85:1
5混合溶液100mLを15分かけて滴下し、そのまま
0℃で6時間撹拌した。反応混合液を少量の氷でクエン
チし、トルエンで抽出して飽和食塩水で洗った後、無水
硫酸ナトリウム上で乾燥した。
C-300、トルエン:クロロホルム=2:1)にて精製
し、トルエン−ヘキサンより4回再結晶して赤色結晶
0.572gを得た。
目的物と同定した。収率67%。1 H NMR (CDCl3) δ(ppm):2.35(s,3H), 2.72(s,3H), 7.
03-7.50(m,15H),7.67(d,1H), 8.98(d,1H), 8.25(m,2H),
8.54(s,1H),8.63(s, 1H)
scanning calorimetry)による熱分析の結果、融点は
280℃であったが、ガラス転移点は観測されなかっ
た。テトラヒドロフラン溶液の可視吸収極大は453n
m、蛍光極大波長は643nmであった。またその1H
NMRスペクトルは図1に示すとおりであった。
の合成例>
イル入り)0.240g(6.00mmol)を計り取
り、ヘキサンで2度洗い、無水テトラヒドロフラン5m
Lに懸濁させ、氷浴上、窒素雰囲気下でWittig−
Horner試薬((26)−1)0.721g(2.
00mmol)と4−[N,N−ジ(メチルフェニ
ル)]アミノベンズアルデヒド((25)−3)0.6
61g(2.20mmol)の無水テトラヒドロフラ
ン:N,N−ジメチルホルムアミド=85:15混合溶
液100mLを15分かけて滴下し、そのまま0℃で6
時間撹拌した。反応混合液を少量の氷でクエンチし、ト
ルエンで抽出して飽和食塩水で洗った後、無水硫酸ナト
リウム上で乾燥した。
C-300,トルエン:クロロホルム=1:1)にて精製
し、トルエン−ヘキサンより4回再結晶して赤色結晶
0.569gを得た。
目的物と同定した。収率53%。1 H NMR (CDCl3) δ(ppm):2.34(s,6H), 2.72(s,3H), 7.
01-7.39(m,12H),7.44(d,2H), 7.67(d,1H), 8.01(d,1H),
8.28(m,2H),8.55(s,1H), 8.65(s,1H)
℃であったが、ガラス転移点は観測されなかった。テト
ラヒドロフラン溶液の可視吸収極大は460nm、蛍光
極大波長は667nmであった。またその1H NMRス
ペクトルは図2に示すとおりであった。
の合成例>
イル入り)0.308g(7.77mmol)を計り取
り、ヘキサンで2度洗い、無水テトラヒドロフラン20
mLに懸濁させ、氷浴上、窒素雰囲気下でWittig
−Horner((26)−1)試薬0.925g
(2.57mmol)と4−[N−(1−ナフチル)−
N−フェニル]アミノベンズアルデヒド((25)−
4)1.16g(3.59mmol)の無水テトラヒド
ロフラン:N,N−ジメチルホルムアミド=9:1混合
溶液100mLを15分かけて滴下し、そのまま0℃で
6時間、さらに室温で12時間攪拌した。反応混合液を
少量の氷でクエンチし、トルエンで抽出して飽和食塩水
で洗った後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。
シュ, トルエン:テトラヒドロフラン=1:1)により
精製したのち、フラッシュクロマトグラフィー(Merk S
ilica Gel HF254、トルエン)で精製し、トルエン-ヘキ
サンから3回再結晶して赤色結晶(7)0.310gを
得た。
目的物と同定した。収率17%。1 H NMR (CDCl3) δ(ppm):2.72(s,3H), 6.97-7.54(m,15
H), 7.67(d,1H),7.82(d,1H), 7.97(m,3H), 8.27(m,2H),
8.54(s,1H),8.63(s,1H)
℃であったが、ガラス転移点は観測されなかった。テト
ラヒドロフラン溶液の可視吸収極大は450nm、蛍光
極大波長は631nmであった。またその1H NMRス
ペクトルは図3に示すとおりであった。
の合成例>
イル入り)0.194g(4.86mmol)を計り取
り、ヘキサンで2度洗い、無水テトラヒドロフラン10
mLに懸濁させ、氷浴上、窒素雰囲気下でWittig
−Horner((26)−1)試薬0.583g
(1.62mmol)と4−[N−(メチルフェニル)
−N−(1−ナフチル)]アミノベンズアルデヒド
((25)−5)0.600g(1.78mmol)の
無水テトラヒドロフラン:N,N−ジメチルホルムアミ
ド=85:15混合溶液100mLを15分かけて滴下
し、そのまま0℃で6時間攪拌した。反応混合液を少量
の氷でクエンチし、トルエンで抽出して飽和食塩水で洗
った後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。
C-300,トルエン:クロロホルム=2:1)にて精製
し、トルエン−ヘキサンより4回再結晶して赤色結晶
0.657gを得た。
目的物と同定した。収率70%。1 H NMR (CDCl3) δ(ppm):2.33(s,3H), 2.72(s,3H), 6.
92-7.53(m,14H),7.67(d,1H), 7.81(d,1H), 7.90-8.02
(m,3H),8.28(m,2H), 8.55(s,1H), 8.65(s,1H)
℃であったが、ガラス転移点は観測されなかった。テト
ラヒドロフラン溶液の可視吸収極大は455nm、蛍光
極大波長は634nmであった。またその1H NMRス
ペクトルは図4に示すとおりであった。
の合成例>
イル入り)0.183g(4.58mmol)を計り取
り、ヘキサンで2度洗い、無水テトラヒドロフラン20
mLに懸濁させ、氷浴上、窒素雰囲気下でWittig
−Horner試薬((26)−1)0.505g
(2.57mmol)と4−[N−(メトキシフェニ
ル)−N−フェニル]アミノベンズアルデヒド((2
5)−9)0.511g(1.68mmol)の無水テ
トラヒドロフラン:N,N−ジメチルホルムアミド=8
5:15混合溶液100mLを15分かけて滴下し、そ
のまま0℃で6時間撹拌した。反応混合液を少量の氷で
クエンチし、トルエンで抽出して飽和食塩水で洗った
後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。
C-300,トルエン)にて精製し、トルエン−ヘキサンよ
り4回再結晶して赤色結晶0.574gを得た。
目的物と同定した。収率69%。1 H NMR (CDCl3) δ(ppm):2.72(s,3H), 3.83(s,3H), 6.
88(d,2H),6.90-7.40(m,11H), 7.46(d,2H), 7.67(d,1H),
8.01(d,1H), 8.28(m,2H), 8.55(s,1H), 8.65(s,1H)
℃であったが、ガラス転移点は観測されなかった。テト
ラヒドロフラン溶液の可視吸収極大は459nm、蛍光
極大波長は約690nmであった。またその1H NMR
スペクトルは図5に示すとおりであった。
0)の合成例>
イル入り)0.167g(4.17mmol)を計り取
り、ヘキサンで2度洗い、無水テトラヒドロフラン:無
水ジメチルホルムアミド=85:15混合溶液10mL
に懸濁させ、氷浴上、窒素雰囲気下でWittig−H
orner試薬((26)−1)0.500g(1.3
9mmol)と4−[N−フェニル−N−(2−ナフチ
ル)]アミノベンズアルデヒド((25)−10)0.
494g(1.53mmol)の無水テトラヒドロフラ
ン:N,N−ジメチルホルムアミド=85:15混合溶
液90mLを15分かけて滴下し、そのまま0℃で3時
間攪拌した。反応混合液を少量の氷でクエンチし、トル
エンで抽出して飽和食塩水で洗った後、無水硫酸ナトリ
ウム上で乾燥した。
C-300,トルエン:クロロホルム=2:1)にて精製
し、トルエン−ヘキサンより4回再結晶して赤色結晶
0.531gを得た。
り、目的物と同定した。収率68%。1 H NMR (CDCl3) δ(ppm): 2.72(s,3H), 7.11-7.44(m,1
2H), 7.52(m,3H),7.67(m,2H), 7.79(m,2H), 8.02(d,1
H),8.25(d,1H), 8.30(d,1H), 8.56(s,1H), 8.66(s,1H)
℃、ガラス転移点は154℃であった。テトラヒドロフ
ラン溶液の可視吸収極大は454nm、蛍光極大波長は
647nmであった。またその1H NMRスペクトルは
図6に示すとおりであった。
3)の合成例>
イル入り)0.167g(4.17mmol)を計り取
り、ヘキサンで2度洗い、無水テトラヒドロフラン:無
水ジメチルホルムアミド=85:15混合溶液10mL
に懸濁させ、氷浴上、窒素雰囲気下でWittig−H
orner試薬((26)−1)0.500g(1.3
9mmol)と4−ビス[N−(2−ナフチル)]アミ
ノベンズアルデヒド((25)−13)0.571g
(1.53mmol)の無水テトラヒドロフラン:N,
N−ジメチルホルムアミド=85:15混合溶液90m
Lを15分かけて滴下し、そのまま0℃で2時間攪拌し
た。反応混合液を少量の氷でクエンチし、トルエンで抽
出して飽和食塩水で洗った後、無水硫酸ナトリウム上で
乾燥した。
C-300,トルエン:クロロホルム=2:1)にて精製
し、トルエン−ヘキサンより4回再結晶して赤色結晶
0.635gを得た。
り、目的物と同定した。収率75%。1 H NMR (CDCl3) δ(ppm):2.71(s,3H), 7.19(d,2H), 7.
31-7.45(m,7H),7.51-7.82(m,12H), 8.02(d,1H), 8.27
(d,1H),8.32(d,1H), 8.55(s,1H), 8.68(s,1H)
℃、ガラス転移点は193℃であった。テトラヒドロフ
ラン溶液の可視吸収極大は455nm、蛍光極大波長は
639nmであった。またその1H NMRスペクトルは
図7に示すとおりであった。
ントレン9,10−ジカルボニトリル([IX]−1)
0.860g(2.57mmol)と亜リン酸トリエチ
ル3.28g(19.8mmol)をキシレン150m
L中に懸濁させ、24時間おだやかに還流し、目的物を
定量的に得た。
目的物と同定した。1 H NMR (CDCl3) δ(ppm):1.31(t,6H), 2.70(s,3H), 3.
47(d,2H),4.07(q,4H), 7.63(m,1H), 7.78(m,1H), 8.28
(m,2H),8.51(d,1H), 8.70(brs,1H)1H NMRスペクト
ルは図8に示すとおりであった。
9,10−ジカルボニトリル([IX]−1)の合成例
>
0−ジカルボニトリル([XI]−1)0.800g
(3.12mmol)をクロロホルム200mLに溶解
し窒素を通じて酸素脱気を行った後、N−ブロモスクシ
ンイミド0.556g(3.12mmol)を添加して
6時間還流した。さらにNBS0.556g(3.12
mmol)を添加して6時間還流し、反応溶液を50m
Lまで濃縮して減圧ろ過し、得られた沈殿物をエタノー
ル、続いてヘキサンでよく洗い、目的物0.860gを
得た。
目的物と同定した。収率82%。1 H NMR (CDCl3) δ(ppm):4.77(S,2H), 7.68(m,1H), 7.
90(m,1H), 8.30(m,1H),8.37(m,1H), 8.53(s,1H), 8.73
(s,1H)1H NMRスペクトルは図9に示すとおりであっ
た。
ントレン9,10−ジカルボニトリル([IX]−1)
0.860g(2.57mmol)とトリフェニルホス
フィン3.37g(12.9mmol)をキシレン15
0ml中に懸濁させ、24時間おだやかに還流した。反
応溶液を半分に濃縮し、生じた沈殿物をろ過して目的物
を定量的に得た。1H NMR及びFAB−MS測定に
より、目的物と同定した。
4)の合成例>
イル入り)0.167g(4.17mmol)を計り取
り、ヘキサンで2度洗い、無水テトラヒドロフラン:無
水ジメチルホルムアミド=85:15混合溶液10ml
に懸濁させ、氷浴上、窒素雰囲気下でWitting試
薬((27−1)0.830g(1.39mmol)と
4−[N−フェニル−N−(1−ナフチル)]アミノベ
ンズアルデヒド((25)−4)0.494g(1.5
3mmol)の無水テトラヒドロフラン:N,N−ジメ
チルホルムアミド=85:15混合溶液90mlを15
分かけて滴下し、そのまま0℃で3時間攪拌した。反応
混合液を少量の氷でクエンチし、トルエンで抽出して飽
和食塩水で洗った後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し
た。
C-300,トルエン:クロロホルム=2:1)にて精製
し、トルエン−ヘキサンより4回再結晶して赤色結晶
0.318gを得た。1H NMR及びFAB−MS測
定により、Witting−Honer反応により合成
した(24)−4(実施例3)と同様のスペクトルが得
られ、目的物と同定した(収率41%)。
送性発光層、また4,4'−ビス[N,N'−ジ(1−ナ
フチル)−N,N'−ジフェニル]ビフェニルジアミン
(α−NPD)を正孔輸送層として用い、シングルヘテ
ロ構造透過型有機電界発光素子を作製した例である。
さのITOからなる陽極が一表面に形成された30mm
×30mmのガラス基板をセッティングした。蒸着マス
クとして複数の2.0mm×2.0mmの単位開口を有
する金属マスクを基板に近接して配置し、真空蒸着法に
より10-4Pa以下の真空下で正孔輸送材料であるα−
NPDを50nmの厚さに蒸着した。さらに、電子輸送
性発光材料として上記構造式(24)−4を正孔輸送層
に接して50nm蒸着した。蒸着レートは各々0.2n
m/秒とした。
用し、これも蒸着により、蒸着レート1nm/秒として
50nm(Mg膜)および150nm(Ag膜)の厚さ
に形成し、実施例10による図12に示したが如き有機
電界発光素子を作製した。
発光素子に、窒素雰囲気下で順バイアス直流電圧を加え
て発光特性を評価した。発光色は赤色であり、分光測定
を行った結果、637nm付近に発光ピークを有するス
ペクトルを得た。分光測定は、大塚電子社製のフォトダ
イオードアレイを検出器とした分光器を用いた。また、
電圧−輝度測定を行ったところ、8Vで1000cd/
m2の輝度が得られた。
気下に1カ月間放置したが、素子劣化は観察されなかっ
た。また、初期輝度200cd/m2で電流値を一定に
通電して連続発光し、強制劣化させた際、輝度が半減す
るまで900時間であった。
層、前記構造式で表される4,4’−ビス[N,N’−
ジ(1−ナフチル)−N,N’−ジフェニル]ビフェニ
ルジアミン(α―NPD)を正孔輸送層、及び下記構造
式で表される2−(4−ビフェニル)−5−(4−te
rt−ブチルフェニル)−1−フェニルー1,3,4−
トリアゾール(TAZ)を電子輸送層材料として用い、
ダブルへテロ構造透過型有機電界発光素子を作成した例
である。
さのITOからなる陽極が一表面に形成された30mm
×30mmのガラス基板をセッティングした。蒸着マス
クとして複数の2.0mm×2.0mmの単位開口を有
する金属マスクを基板に近接して配置し、真空蒸着法に
より10-4Pa以下の真空下で正孔輸送材料であるα−
NPDを50nmの厚さに蒸着した。次に、発光材料と
しての前記構造式(24)−4で表される化合物を正孔
輸送層に接して25nmの厚さに蒸着した。さらに、電
子輸送材料としてのTAZを発光層に接して25nmの
厚さに蒸着した。蒸着レートは各々0.2nm/秒とし
た。
用し、これも蒸着により、蒸着レート1nm/秒として
50nm(Mg膜)及び150nm(Ag膜)の厚さに
形成し、実施例13による図13に示したような有機電
界発光素子を作製した。
発光素子に、窒素雰囲気下で順バイアス直流電圧を加え
て発光特性を評価した。発光色は赤色であり、分光測定
を行った結果、637nm付近に発光ピークを有するス
ペクトルを得た。分光測定は、大塚電子社製のフォトダ
イオードアレイを検出器とした分光器を用いた。また、
電圧−輝度測定を行ったところ、8Vで2000cd/
m2の輝度が得られた。
気下に1ヶ月間放置したが、素子劣化は観測されなかっ
た。また、初期輝度200cd/m2で電流値を一定に
通電して連続発光し、強制劣化させた際、輝度が半減す
るまで1100時間であった。
レン化合物は、その構造中に導入される置換基に依存し
て、発光極大波長の異なる赤色の強い発光を示す有機発
光材料として有効に利用することができ、高い融点を有
する物質であり、耐熱性に優れると共に、電気的、熱的
或いは化学的な安定性に優れ、また非晶質でガラス状態
を容易に形成し得、昇華性もあって真空蒸着等によって
均一なアモルファス膜を形成することも出来る。また、
本発明の化合物は、本発明の合成中間体を経て一般的か
つ高効率な方法で製造することができる。
スペクトル図である。
ペクトル図である。
スペクトル図である。
スペクトル図である。
スペクトル図である。
スペクトル図である。
スペクトル図である。
スペクトル図である。
スペクトル図である。
断面図である。
である。
である。
面図である。
平面ディスプレイの構成図である。
保護膜、5、5a、5b・・・有機層、6・・・正孔輸送層、
7・・・電子輸送層、8・・・電源、10・・・正孔輸送層、1
1・・・発光層、12・・・電子輸送層、14・・・輝度信号回
路、15・・・制御回路、20・・・発光光、A、B、C、D
・・・有機電界発光素子
Claims (20)
- 【請求項1】 下記一般式[I]、[II]、[III]、
[IV]又は[V]で示されるアミノスチリルフェナント
レン化合物。 【化1】一般式[I]: [但し、前記一般式[I]において、R2は無置換のアリ
ール基であり、R1は下記一般式(1)で表わされるア
リール基であり、 【化2】一般式(1): (但し、前記一般式(1)において、R6、R7、R8、
R9及びR10は互いに同一の若しくは異なる基であっ
て、少なくとも一つが水素原子、炭素数1以上の飽和若
しくは不飽和の炭化水素基、炭素数1以上の飽和若しく
は不飽和の炭化水素オキシ基、炭素数1以上の飽和若し
くは不飽和の炭化水素アミノ基、トリフルオロメチル基
又はハロゲン原子であり、残りが水素原子である。)、
R3及びR4は互いに同一の若しくは異なる基であって、
それらの少なくとも1つが水素原子、シアノ基、ニトロ
基、トリフルオロメチル基又はハロゲン原子であり、残
りがシアノ基、ニトロ基、トリフルオロメチル基又はハロ
ゲン原子であり、R5は水素原子、炭素数1以上の飽和
若しくは不飽和のアルキル基、又は置換基を有してもよ
いアリール基である。] 【化3】一般式[II]: [但し、前記一般式[II]において、R11及びR12は互
いに同一の若しくは異なる基であって、下記一般式
(2)で表わされるアリール基であり、 【化4】一般式(2): (但し、前記一般式(2)において、R16、R17、
R18、R19及びR20は互いに同一の若しくは異なる基で
あって、少なくとも一つが水素原子、炭素数1以上の飽
和若しくは不飽和の炭化水素基、炭素数1以上の飽和若
しくは不飽和の炭化水素オキシ基、炭素数1以上の飽和
若しくは不飽和の炭化水素アミノ基、トリフルオロメチ
ル基又はハロゲン原子であり、残りが水素原子であ
る。)、R13及びR 14は互いに同一の若しくは異なる基
であって、それらの少なくとも1つが水素原子、シアノ
基、ニトロ基、トリフルオロメチル基又はハロゲン原子
であり、残りがシアノ基、ニトロ基、トリフルオロメチル
基又はハロゲン原子であり、R15は水素原子、炭素数1
以上の飽和若しくは不飽和のアルキル基、又は置換基を
有してもよいアリール基である。] 【化5】一般式[III]: [但し、前記一般式[III]において、R21は下記一般
式(3)で表わされるアリール基であり 【化6】一般式(3): (但し、前記一般式(3)において、R26、R27、
R28、R29及びR30は互いに同一の若しくは異なる基で
あって、少なくとも一つが水素原子、炭素数1以上の飽
和若しくは不飽和の炭化水素基、炭素数1以上の炭化水
素オキシ基、炭素数1以上の炭化水素アミノ基、トリフ
ルオロメチル基又はハロゲン原子であり、残りが水素原
子である。)、R22は下記一般式(4)で表わされるア
リール基であり 【化7】一般式(4): (但し、前記一般式(4)において、R31、R32、
R33、R34、R35、R36、及びR37は互いに同一の若し
くは異なる基であって、少なくとも一つが水素原子、炭
素数1以上の飽和若しくは不飽和の炭化水素基、炭素数
1以上の飽和若しくは不飽和の炭化水素オキシ基、炭素
数1以上の飽和若しくは不飽和の炭化水素アミノ基、ト
リフルオロメチル基又はハロゲン原子であり、残りが水
素原子である。)、R23及びR24は互いに同一の若しく
は異なる基であって、それらの少なくとも1つが水素原
子、シアノ基、ニトロ基、トリフルオロメチル基又はハ
ロゲン原子であり、残りがシアノ基、ニトロ基、トリフ
ルオロメチル基又はハロゲン原子であり、R25は水素原
子、炭素数1以上の飽和若しくは不飽和のアルキル基、
又は置換基を有してもよいアリール基である。] 【化8】一般式[IV]: [但し、前記一般式[IV]において、R38は下記一般式
(5)で表わされるアリール基であり 【化9】一般式(5): (但し、前記一般式(5)において、R43、R44、
R45、R46及びR47は互いに同一の若しくは異なる基で
あって、少なくとも一つが水素原子、炭素数1以上の飽
和若しくは不飽和の炭化水素基、炭素数1以上の飽和若
しくは不飽和の炭化水素オキシ基、炭素数1以上の飽和
若しくは不飽和の炭化水素アミノ基、トリフルオロメチ
ル基又はハロゲン原子であり、残りが水素原子であ
る。)、R39は下記一般式(6)で表わされるアリール
基であり 【化10】一般式(6): (但し、前記一般式(6)において、R48、R49、
R50、R51、R52、R53、及びR54は互いに同一の若し
くは異なる基であって、少なくとも一つが水素原子、炭
素数1以上の飽和若しくは不飽和の炭化水素基、炭化水
素オキシ基、炭化水素アミノ基、トリフルオロメチル基
又はハロゲン原子であり、残りが水素原子である。)、
R40及びR41は互いに同一の若しくは異なる基であっ
て、それらの少なくとも1つが水素原子、シアノ基、ニ
トロ基、トリフルオロメチル基又はハロゲン原子であ
り、残りがシアノ基、ニトロ基、トリフルオロメチル基
又はハロゲン原子であり、R42は水素原子、炭素数1以
上の飽和若しくは不飽和のアルキル基、又は置換基を有
してもよいアリール基である。] 【化11】一般式[V]: [但し、前記一般式[V]において、R55及びR56は互い
に同一の若しくは異なる基であって、少なくとも一つが
水素原子、炭素数1以上の飽和若しくは不飽和の炭化水
素基であり、R57及びR58は互いに同一の若しくは異な
る基であって、それらの少なくとも1つが水素原子、シ
アノ基、ニトロ基、トリフルオロメチル基又はハロゲン
原子であり、残りがシアノ基、ニトロ基、トリフルオロ
メチル基又はハロゲン原子であり、R59は水素原子、炭
素数1以上の飽和若しくは不飽和のアルキル基、又は置
換基を有してもよいアリール基である。] - 【請求項2】 下記一般式(7)で表わされる、請求項
1に記載したアミノスチリルフェナントレン化合物。 【化12】一般式(7): [但し、前記一般式(7)において、Ar1及びAr2は
それぞれ、置換基を有してもよい互いに同一の若しくは
異なるアリール基であって、置換基を有する場合には下
記一般式(8)、(9)、(10)、(11)、(1
2)、(13)、(14)、(15)及び(16)で表
わされるアリール基から選ばれた基であり 【化13】一般式(8): 一般式(9): 一般式(10): 一般式(11): 一般式(12): 一般式(13): 一般式(14): 一般式(15): 一般式(16): (但し、前記一般式(8)、(9)、(10)、(1
1)、(12)、(13)、(14)、(15)及び
(16)において、R61、R62、R63、R64、R65、R
66、R67、R68、R69、R70、R71、R72、R73、R74
及びR75は互いに同一の若しくは異なる炭素数1以上の
飽和若しくは不飽和の炭化水素基であり、nは0〜5の
整数であり、mは0〜3の整数であり、lは0〜3の整
数である。)、R60は水素原子、炭素数1以上の飽和若
しくは不飽和のアルキル基、又は置換基を有してもよい
アリール基である。] - 【請求項3】 前記R61、R62、R63、R64、R65、R
66、R67、R68、R 69、R70、R71、R72、R73、R74
及びR75の炭化水素基を形成する炭素数が1〜6であ
る、請求項2に記載したアミノスチリルフェナントレン
化合物。 - 【請求項4】下記一般式(17)、(18)、(1
9)、(20)、(21)、(22)又は(23)で表
わされる、請求項2に記載したアミノスチリルフェナン
トレン化合物。 【化14】一般式(17): (但し、前記一般式(17)において、R76は炭素数1
〜6の飽和若しくは不飽和のアルキル基、又は置換基を
有してもよいアリール基であり、R77は水素原子、炭素
数1〜6の飽和若しくは不飽和のアルキル基、又は置換
基を有してもよいアリール基である。) 【化15】一般式(18): (但し、前記一般式(18)において、R78及びR79は
炭素数1〜6の飽和若しくは不飽和のアルキル基、又は
置換基を有してもよいアリール基であり、R80は水素原
子、炭素数1〜6の飽和若しくは不飽和のアルキル基、
又は置換基を有してもよいアリール基である。) 【化16】一般式(19): (但し、前記一般式(19)において、R81は炭素数1
〜6の飽和若しくは不飽和のアルキル基、又は置換基を
有してもよいアリール基であり、R82は水素原子、炭素
数1〜6の飽和若しくは不飽和のアルキル基、又は置換
基を有してもよいアリール基である。) 【化17】一般式(20): (但し、前記一般式(20)において、R83及びR84は
炭素数1〜6の飽和若しくは不飽和のアルキル基、又は
置換基を有してもよいアリール基であり、R85は水素原
子、炭素数1〜6の飽和若しくは不飽和のアルキル基、
又は置換基を有してもよいアリール基である。) 【化18】一般式(21): (但し、前記一般式(21)において、R86は炭素数1
〜6の飽和若しくは不飽和のアルキル基、又は置換基を
有してもよいアリール基であり、R87は水素原子、炭素
数1〜6の飽和若しくは不飽和のアルキル基、又は置換
基を有してもよいアリール基である。) 【化19】一般式(22): (但し、前記一般式(22)において、R88は炭素数1
〜6の飽和若しくは不飽和のアルキル基、又は置換基を
有してもよいアリール基であり、R89は水素原子、炭素
数1〜6の飽和若しくは不飽和のアルキル基、又は置換
基を有してもよいアリール基である。) 【化20】一般式(23): (但し、前記一般式(23)において、R90は炭素数1
〜6の飽和若しくは不飽和のアルキル基、又は置換基を
有してもよいアリール基であり、R91は水素原子、炭素
数1〜6の飽和若しくは不飽和のアルキル基、又は置換
基を有してもよいアリール基である。) - 【請求項5】 下記構造式(24)−1、(24)−
2、(24)−3、(24)−4、(24)−5、(2
4)−6、(24)−7、(24)−8、(24)−
9、(24)−10、(24)−11、(24)−12
及び(24)−13で表わされる、請求項2に記載した
アミノスチリルフェナントレン化合物。 【化21】構造式(24)−1: 構造式(24)−2: 構造式(24)−3: 構造式(24)−4: 構造式(24)−5: 構造式(24)−6: 構造式(24)−7: 構造式(24)−8: 構造式(24)−9: 構造式(24)−10: 構造式(24)−11: 構造式(24)−12: 構造式(24)−13: - 【請求項6】 下記一般式[VI]で表わされる4−
(N,N−ジアリールアミノ)ベンズアルデヒドと;下
記一般式[VII]で表わされるホスホン酸エステル及び
/又は下記一般式[VIII]で表わされるホスホニウム
と;を縮合させることによって、下記一般式[I]、[I
I]、[III]、[IV]又は[V]で表わされるアミノスチ
リルフェナントレン化合物を得る、アミノスチリルフェ
ナントレン化合物の製造方法。 【化22】一般式[VI]: (但し、前記一般式[VI]において、R92及びR93はそ
れぞれ、下記R1、R2、R11、R12、R21、R22、
R38、R39、R55又はR56に相当するアリール基であ
る。) 【化23】一般式[VII]: 一般式[VIII]: (但し、前記一般式[VII]および[VIII]において、
R94は炭化水素基であり、R95及びR96はそれぞれ、下
記R3、R4、R13、R14、R23、R24、R40、R 41、R
57又はR58に相当する基であり、R97は水素原子、炭素
数1〜6の飽和若しくは不飽和のアルキル基、又は置換
基を有してもよいアリール基であり、Xはハロゲン原子
である。) 【化24】一般式[I]: [但し、前記一般式[I]において、R2は無置換のアリ
ール基であり、R1は下記一般式(1)で表わされるア
リール基であり、 【化25】一般式(1): (但し、前記一般式(1)において、R6、R7、R8、
R9及びR10は互いに同一の若しくは異なる基であっ
て、少なくとも一つが水素原子、炭素数1以上の飽和若
しくは不飽和の炭化水素基、炭素数1以上の飽和若しく
は不飽和の炭化水素オキシ基、炭素数1以上の飽和若し
くは不飽和の炭化水素アミノ基、トリフルオロメチル基
又はハロゲン原子であり、残りが水素原子である。)、
R3及びR4は互いに同一の若しくは異なる基であって、
それらの少なくとも1つが水素原子、シアノ基、ニトロ
基、トリフルオロメチル基又はハロゲン原子であり、残
りがシアノ基、ニトロ基、トリフルオロメチル基又はハロ
ゲン原子であり、R5は水素原子、炭素数1以上の飽和
若しくは不飽和のアルキル基、又は置換基を有してもよ
いアリール基である。] 【化26】一般式[II]: [但し、前記一般式[II]において、R11及びR12は互
いに同一の若しくは異なる基であって、下記一般式
(2)で表わされるアリール基であり 【化27】一般式(2): (但し、前記一般式(2)において、R16、R17、
R18、R19及びR20は互いに同一の若しくは異なる基で
あって、少なくとも一つが水素原子、炭素数1以上の飽
和若しくは不飽和の炭化水素基、炭素数1以上の飽和若
しくは不飽和の炭化水素オキシ基、炭素数1以上の飽和
若しくは不飽和の炭化水素アミノ基、トリフルオロメチ
ル基又はハロゲン原子であり、残りが水素原子であ
る。)、R13及びR 14は互いに同一の若しくは異なる基
であって、それらの少なくとも1つが水素原子、シアノ
基、ニトロ基、トリフルオロメチル基又はハロゲン原子
であり、残りがシアノ基、ニトロ基、トリフルオロメチル
基又はハロゲン原子であり、R15は水素原子、炭素数1
以上の飽和若しくは不飽和のアルキル基、又は置換基を
有してもよいアリール基である。] 【化28】一般式[III]: [但し、前記一般式[III]において、R21は下記一般
式(3)で表わされるアリール基であり 【化29】一般式(3): (但し、前記一般式(3)において、R26、R27、
R28、R29及びR30は互いに同一の若しくは異なる基で
あって、少なくとも一つが水素原子、炭素数1以上の飽
和若しくは不飽和の炭化水素基、炭素数1以上の炭化水
素オキシ基、炭素数1以上の炭化水素アミノ基、トリフ
ルオロメチル基又はハロゲン原子であり、残りが水素原
子である。)、R22は下記一般式(4)で表わされるア
リール基であり 【化30】一般式(4): (但し、前記一般式(4)において、R31、R32、
R33、R34、R35、R36、及びR37は互いに同一の若し
くは異なる基であって、少なくとも一つが水素原子、炭
素数1以上の飽和若しくは不飽和の炭化水素基、炭素数
1以上の飽和若しくは不飽和の炭化水素オキシ基、炭素
数1以上の飽和若しくは不飽和の炭化水素アミノ基、ト
リフルオロメチル基又はハロゲン原子であり、残りが水
素原子である。)、R23及びR24は互いに同一の若しく
は異なる基であって、それらの少なくとも1つが水素原
子、シアノ基、ニトロ基、トリフルオロメチル基又はハ
ロゲン原子であり、残りがシアノ基、ニトロ基、トリフ
ルオロメチル基又はハロゲン原子であり、R25は水素原
子、炭素数1以上の飽和若しくは不飽和のアルキル基、
又は置換基を有してもよいアリール基である。] 【化31】一般式[IV]: [但し、前記一般式[IV]において、R38は下記一般式
(5)で表わされるアリール基であり 【化32】一般式(5): (但し、前記一般式(5)において、R43、R44、
R45、R46及びR47は互いに同一の若しくは異なる基で
あって、少なくとも一つが水素原子、炭素数1以上の飽
和若しくは不飽和の炭化水素基、炭素数1以上の飽和若
しくは不飽和の炭化水素オキシ基、炭素数1以上の飽和
若しくは不飽和の炭化水素アミノ基、トリフルオロメチ
ル基又はハロゲン原子であり、残りが水素原子であ
る。)、R39は下記一般式(6)で表わされるアリール
基であり 【化33】一般式(6): (但し、前記一般式(6)において、R48、R49、
R50、R51、R52、R53、及びR54は互いに同一の若し
くは異なる基であって、少なくとも一つが水素原子、炭
素数1以上の飽和若しくは不飽和の炭化水素基、炭化水
素オキシ基、炭化水素アミノ基、トリフルオロメチル基
又はハロゲン原子であり、残りが水素原子である。)、
R40及びR41は互いに同一の若しくは異なる基であっ
て、それらの少なくとも1つが水素原子、シアノ基、ニ
トロ基、トリフルオロメチル基又はハロゲン原子であ
り、残りがシアノ基、ニトロ基、トリフルオロメチル基
又はハロゲン原子であり、R42は水素原子、炭素数1以
上の飽和若しくは不飽和のアルキル基、又は置換基を有
してもよいアリール基である。] 【化34】一般式[V]: [但し、前記一般式[V]において、R55及びR56は互い
に同一の若しくは異なる基であって、少なくとも一つが
水素原子、炭素数1以上の飽和若しくは不飽和の炭化水
素基であり、R57及びR58は互いに同一の若しくは異な
る基であって、それらの少なくとも1つが水素原子、シ
アノ基、ニトロ基、トリフルオロメチル基又はハロゲン
原子であり、残りがシアノ基、ニトロ基、トリフルオロ
メチル基又はハロゲン原子であり、R59は水素原子、炭
素数1以上の飽和若しくは不飽和のアルキル基、又は置
換基を有してもよいアリール基である。] - 【請求項7】 前記縮合をウィッティヒホーナー(Wi
ttig−Horner)反応又はウィッティヒ(Wi
ttig)反応によって行い、前記ホスホン酸エステル
及び/又は前記ホスホニウムを溶媒中で塩基で処理する
ことによってカルボアニオンを生成させ、このカルボア
ニオンと前記4−(N,N−ジアリールアミノ)ベンズ
アルデヒドとを縮合させる、請求項6に記載したアミノ
スチリルフェナントレン化合物の製造方法。 - 【請求項8】 下記一般式(7)で表わされるアミノス
チリルフェナントレン化合物を得るに際し 【化35】一般式(7): [但し、前記一般式(7)において、Ar1及びAr2は
それぞれ、置換基を有してもよい互いに同一の若しくは
異なるアリール基であって、置換基を有する場合には下
記一般式(8)、(9)、(10)、(11)、(1
2)、(13)、(14)、(15)及び(16)で表
わされるアリール基から選ばれた基であり 【化36】一般式(8): 一般式(9): 一般式(10): 一般式(11): 一般式(12): 一般式(13): 一般式(14): 一般式(15): 一般式(16): (但し、前記一般式(8)、(9)、(10)、(1
1)、(12)、(13)、(14)、(15)及び
(16)において、R61、R62、R63、R64、R65、R
66、R67、R68、R69、R70、R71、R72、R73、R74
及びR75は互いに同一の若しくは異なる炭素数1以上の
飽和若しくは不飽和の炭化水素基であり、nは0〜5の
整数であり、mは0〜3の整数であり、lは0〜3の整
数である。)、R60は水素原子、炭素数1以上の飽和若
しくは不飽和のアルキル基、又は置換基を有してもよい
アリール基である。]、下記一般式(25)で表わされ
る4−(N,N−ジアリールアミノ)ベンズアルデヒド
と;下記一般式(26)で表わされるホスホン酸エステ
ル及び/又は下記一般式(27)で表わされるホスホニ
ウムと;を縮合させる、請求項6に記載したアミノスチ
リルフェナントレン化合物の製造方法。 【化37】一般式(25): 一般式(26): 一般式(27): (但し、前記一般式(25)、(26)及び(27)に
おいて、Ar1、Ar2、R94、R97及びXは前記したも
のと同じである。) - 【請求項9】 前記R94を炭素数1〜4の飽和炭化水素
基とする、請求項6に記載したアミノスチリルフェナン
トレン化合物の製造方法。 - 【請求項10】 前記R61、R62、R63、R64、R65、
R66、R67、R68、R69、R70、R71、R72、R73、R
74及びR75の炭化水素を形成する炭素数を1〜6とす
る、請求項7に記載したアミノスチリルフェナントレン
化合物の製造方法。 - 【請求項11】 下記一般式(17)、(18)、(1
9)、(20)、(21)、(22)又は(23)で表
わされるアミノスチリルフェナントレン化合物を得る、
請求項7に記載したアミノスチリルフェナントレン化合
物の製造方法。 【化38】一般式(17): (但し、前記一般式(17)において、R76は炭素数1
〜6の飽和若しくは不飽和のアルキル基、又は置換基を
有してもよいアリール基であり、R77は水素原子、炭素
数1〜6の飽和若しくは不飽和のアルキル基、又は置換
基を有してもよいアリール基である。) 【化39】一般式(18): (但し、前記一般式(18)において、R78及びR79は
炭素数1〜6の飽和若しくは不飽和のアルキル基、又は
置換基を有してもよいアリール基であり、R80は水素原
子、炭素数1〜6の飽和若しくは不飽和のアルキル基、
又は置換基を有してもよいアリール基である。) 【化40】一般式(19): (但し、前記一般式(19)において、R81は炭素数1
〜6の飽和若しくは不飽和のアルキル基、又は置換基を
有してもよいアリール基であり、R82は水素原子、炭素
数1〜6の飽和若しくは不飽和のアルキル基、又は置換
基を有してもよいアリール基である。) 【化41】一般式(20): (但し、前記一般式(20)において、R83及びR84は
炭素数1〜6の飽和若しくは不飽和のアルキル基、又は
置換基を有してもよいアリール基であり、R85は水素原
子、炭素数1〜6の飽和若しくは不飽和のアルキル基、
又は置換基を有してもよいアリール基である。) 【化42】一般式(21): (但し、前記一般式(21)において、R86は炭素数1
〜6の飽和若しくは不飽和のアルキル基、又は置換基を
有してもよいアリール基であり、R87は水素原子、炭素
数1〜6の飽和若しくは不飽和のアルキル基、又は置換
基を有してもよいアリール基である。) 【化43】一般式(22): (但し、前記一般式(22)において、R88は炭素数1
〜6の飽和若しくは不飽和のアルキル基、又は置換基を
有してもよいアリール基であり、R89は水素原子、炭素
数1〜6の飽和若しくは不飽和のアルキル基、又は置換
基を有してもよいアリール基である。) 【化44】一般式(23): (但し、前記一般式(23)において、R90は炭素数1
〜6の飽和若しくは不飽和のアルキル基、又は置換基を
有してもよいアリール基であり、R91は水素原子、炭素
数1〜6の飽和若しくは不飽和のアルキル基、又は置換
基を有してもよいアリール基である。) - 【請求項12】 下記構造式(24)−1、(24)−
2、(24)−3、(24)−4、(24)−5、(2
4)−6、(24)−7、(24)−8、(24)−
9、(24)−10、(24)−11、(24)−12
及び(24)−13で表わされるアミノスチリルフェナ
ントレン化合物を得る、請求項7に記載したアミノスチ
リルフェナントレン化合物の製造方法。 【化45】構造式(24)−1: 構造式(24)−2: 構造式(24)−3: 構造式(24)−4: 構造式(24)−5: 構造式(24)−6: 構造式(24)−7: 構造式(24)−8: 構造式(24)−9: 構造式(24)−10: 構造式(24)−11: 構造式(24)−12: 構造式(24)−13: - 【請求項13】 下記一般式[VII]又は[VIII]で表
わされるホスホン酸エステル又はホスホニウム。 【化46】一般式[VII]: 一般式[VIII]: (但し、前記一般式[VII]及び[VIII]において、R
94は炭化水素基であり、R95及びR96はそれぞれ、前記
R3、R4、R13、R14、R23、R24、R40、R41、R57
又はR58に相当する基であり、R97は水素原子、炭素数
1〜6の飽和若しくは不飽和のアルキル基、又は置換基
を有してもよいアリール基であり、Xはハロゲン原子で
ある。) - 【請求項14】 前記R94が炭素数1〜4の飽和炭化水
素基である、請求項13に記載したホスホン酸エステル
又はホスホニウム。 - 【請求項15】 下記一般式(26)及び(27)で表
わされる、請求項13に記載したホスホン酸エステル又
はホスホニウム。 【化47】一般式(26): 一般式(27): (但し、前記一般式(26)及び(27)において、R
94、R97及びXは前記したものと同じである。) - 【請求項16】 下記一般式[IX]で表わされるハロゲ
ン化アリール化合物と、下記一般式[X]で表わされる
亜リン酸トリアルキル又はトリフェニルホスフィン(P
Ph3)とを反応させることによって、下記一般式[VI
I]又は[VIII]で表わされるホスホン酸エステル又は
ホスホニウムを得る、ホスホン酸エステル又はホスホニ
ウムの製造方法。 【化48】一般式[IX]: 一般式[X]: P(OR94)3 (但し、前記一般式[X]において、R94は炭化水素基
である。) 【化49】一般式[VII]: 一般式[VIII]: (但し、前記一般式[VII]及び[VIII]において、R
94、R95、R96、R97及びXは前記したものと同じであ
る。) - 【請求項17】 前記R94を炭素数1〜4の飽和炭化水
素基とする、請求項16に記載したホスホン酸エステル
又はホスホニウムの製造方法。 - 【請求項18】 下記一般式(26)又は(27)で表
わされるホスホン酸エステル又はホスホニウムを得る、
請求項16に記載したホスホン酸エステル又はホスホニ
ウムの製造方法。 【化50】一般式(26): 一般式(27): (但し、前記一般式(26)及び(27)において、R
94、R97及びXは前記したものと同じである。) - 【請求項19】 下記一般式[IX]で表わされるハロゲ
ン化アリール化合物。 【化51】一般式[IX]: (但し、一般式[IX]において、R95及びR96はそれぞ
れ同一の若しくは異なる基であって、それらの少なくと
も一つが水素原子、シアノ基、ニトロ基、トリフルオロ
メチル基又はハロゲン原子であり、残りがシアノ基、ニ
トロ基、トリフルオロメチル基又はハロゲン原子であ
り、R97は水素原子、炭素数1〜6の飽和若しくは不飽
和のアルキル基、又は置換基を有してもよいアリール基
であり、Xはハロゲン原子である。) - 【請求項20】 下記一般式[XI]で表わされるフェナ
ントレン化合物と、一般式[XII]で表わされるN−ハ
ロゲン化スクシンイミドとを反応させることによって、
下記一般式[IX]で表わされるハロゲン化アリール化合
物を得る、ハロゲン化アリール化合物の製造方法。 【化52】一般式[XI]: (但し、一般式[XI]において、R95及びR96はそれぞ
れ同一の若しくは異なる基であって、それらの少なくと
も一つが水素原子、シアノ基、ニトロ基、トリフルオロ
メチル基又はハロゲン原子であり、残りがシアノ基、ニ
トロ基、トリフルオロメチル基又はハロゲン原子であ
り、R97は水素原子、炭素数1〜6の飽和若しくは不飽
和のアルキル基、又は置換基を有してもよいアリール基
である。) 【化53】一般式[XII]: (但し、前記一般式[XII]において、Xはハロゲン原
子である。) 【化54】一般式[IX]:
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