JP2007322869A - 表示装置 - Google Patents

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励治 服部
Shintaro Sugimoto
慎太郎 杉本
Masayasu Tazoe
将靖 田添
Yip Gordon
ゴードン イップ
Shinji Aramaki
晋司 荒牧
Yoshimasa Sakai
良正 酒井
Rei Ono
玲 大野
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Abstract

【課題】表示素子を駆動する有機トランジスタを備えるとともに、表示素子の表示面の形状が開口絶縁膜により規定される構成の表示装置において、有機トランジスタの半導体特性の劣化を招くことなく、その製造手順の効率化及びその構成の簡素化を図る。
【解決手段】基板20と、基板20上に形成され、表示面30Aを有する表示素子部30と、基板20上に形成され、表示素子部30を駆動する有機トランジスタ部40とを備える表示装置10であって、表示素子部30が、一対の電極層31,32と、表示機能層33と、開口絶縁膜34とを備えると共に、有機トランジスタ部40が、ゲート電極41と、ゲート絶縁層42と、有機半導体層43と、ソース電極44及びドレイン電極45とを備え、且つ、開口絶縁膜34が、有機半導体層43のゲート絶縁層42とは反対側の面に接するように延在して設けられる。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機EL素子やLCD等の表示素子と、これを駆動する有機トランジスタとを備えた表示装置に関し、具体的には、表示素子の表示面の形状を規定する開口絶縁膜を有する表示装置に関する。
従来、有機電界発光(electroluminescence:EL)素子(以下「有機発光ダイオード」或いは「OLED」(Organic Light Emitting diode)という場合もある。)や液晶表示素子(liquid crystal display:LCD)等の表示素子を、有機薄膜トランジスタ(organic thin-film transistor:OTFT)等のトランジスタを含む駆動回路により駆動する構成の表示装置(例えば、トランジスタをスイッチング素子として用いたアクティブマトリックスディスプレイ等)が知られている(非特許文献1及び非特許文献2等参照)。
従来、このような構成の表示装置を製造する際には、表示素子の表示面の形状を決める為に、開口絶縁膜が用いられる。その製造手順について、表示素子が有機EL素子(OLED)である場合を例として説明すると、以下の通りである。
まず、基板上に陽極膜(又は陰極膜)を形成する。次に、この陽極膜(又は陰極膜)の上に、表示素子の表示面の形状に対応する開口部を有する絶縁膜(これを適宜「開口絶縁膜」と略する。)を形成する。続いて、この開口絶縁膜の上に、有機発光層を形成する(この際、必要に応じて有機正孔輸送層等を積層形成する。)。最後に、この有機発光層の上に、陰極膜(又は陽極膜)を形成する。
このようにして作製された表示装置は、開口絶縁膜の開口部以外の領域において、陽極膜と陰極膜との間が絶縁されるので、開口絶縁膜の開口部に対応する領域のみが、表示素子の表示面として機能することになる。
なお、開口絶縁膜の材料としては、従来、主にレジスト系の材料が用いられている(特許文献1等参照)。
ところで、開口絶縁膜を駆動用のトランジスタに重ねて設けることができれば、開口絶縁膜の形成が容易となり、ひいては表示装置全体の製造の効率化に繋がるものと期待される。
しかしながら、本発明者らの検討によれば、トランジスタ上に開口絶縁膜を直接形成すると、トランジスタの半導体特性が悪化してしまい、ひいては表示装置の性能の低下を招いてしまう。特に、半導体層がゲート絶縁層を挟んで基板と反対側に設けられている構成のトランジスタにおいては、半導体層上に開口絶縁膜が形成されることになり、その結果、半導体特性の悪化が顕著に現れることになる。
そこで、トランジスタの半導体層の表面を保護層で覆ってから、その上に開口絶縁膜を形成するということも考えられる。
この様な保護層の例として、特許文献2には、有機トランジスタの有機半導体層上に、オーバーコート層を設ける技術が開示されている。この技術によれば、容易なプロセスによって、半導体特性、特に移動度を改善することができる。
しかしながら、トランジスタの半導体層に上述のオーバーコート層等の保護層を設け、その上に開口絶縁膜を形成すると、表示装置の製造手順が複雑となる上に、表示装置の凹凸が大きくなり、表示装置の構成が複雑化してしまうという課題があった。
松本正一編著「液晶ディスプレイ技術−アクティブマトリクスLCD」、産業図書、1996年 筒井哲夫監修「有機ELハンドブック」、リアライズ理工センター/サイペック、2004年 特開2001−15267号公報 特開2005−101555号公報
本発明は上記課題に鑑みてなされたもので、その目的は、表示素子を駆動する有機トランジスタを備えるとともに、表示素子の表示面の形状が開口絶縁膜により規定される構成の表示装置において、有機トランジスタの半導体特性の劣化を招くことなく、その製造手順の効率化及びその構成の簡素化を図ることが可能な、表示装置を提供することにある。
本発明者等は、上記実情に鑑み鋭意検討した結果、開口絶縁膜に上述のオーバーコート層としての機能を兼ね備えさせることにより、有機トランジスタの半導体特性の劣化を招くことなく、表示装置の製造手順の効率化及びその構成の簡素化を図ることが可能となることを見出して、本発明に到達した。
即ち、本発明の要旨は、基板と、該基板上に形成され、表示面を有する表示素子部と、該基板上に形成され、該表示素子部を駆動する有機トランジスタ部とを備える表示装置であって、該表示素子部が、該基板上に積層された一対の電極層と、該電極層間に介装された表示機能層と、該電極層間に介装され、該表示素子部の表示面の形状を規定する開口を有する開口絶縁膜とを備えると共に、該有機トランジスタ部が、該基板上に設けられたゲート電極と、該ゲート電極上に設けられたゲート絶縁層と、該ゲート絶縁層により該ゲート電極と隔離されて設けられた有機半導体層と、該有機半導体層に接して設けられたソース電極及びドレイン電極とを備え、且つ、該開口絶縁膜が、該有機半導体層の該ゲート絶縁層とは反対側の面に接するように延在して設けられることを特徴とする、表示装置に存する(請求項1)。
ここで、開口絶縁膜における活性な基の含有量が4×10-4モル/cm3以下であることが好ましい(請求項2)。
また、開口絶縁膜が、芳香族化合物及び/又は芳香環含有ポリマーを含有することが好ましい(請求項3)。
また、開口絶縁膜が塗布法により形成されたものであることが好ましい(請求項4)。
また、有機半導体層がポルフィリン構造を有する化合物を含有することが好ましい(請求項5)。
本発明によれば、表示素子を駆動する有機トランジスタを備えるとともに、表示素子の表示面の形状が開口絶縁膜により規定される構成の表示装置において、有機トランジスタの半導体特性の劣化を招くことなく、その製造手順の効率化及びその構成の簡素化を図ることができる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
[I.表示装置]
図1(a)〜(c)は何れも、本発明の一実施形態に係る表示装置の要部構成を模式的に示す図である。具体的に、図1(a)は表示装置の要部の断面図であり、図1(b),(c)はそれぞれ、図1(a)の表示装置について、一部の構成要素を取り除いて表わす上面図である。具体的に、図1(a)の表示装置から、図1(b)では電極層32及び表示機能層33を取り除いた状態を示しており、図1(c)では更に開口絶縁膜34を取り除いた状態を示している。
図1(a)〜(c)に示す表示装置10は、基板20と、基板20上に形成され、表示面30Aを有する表示素子部30と、基板20上に形成され、表示素子部30を駆動する有機トランジスタ部40とを備える。
〔I−1.基板〕
基板20の材料としては、その上に作製される表示素子部30及び有機トランジスタ部40等を支持できるものであればよい。例としては、公知のガラス、ポリシロキサン等の無機基板、及び各種有機ポリマー等の有機基板が挙げられる。これらのうち、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリアミド、ポリエーテルスルフォン、エポキシ樹脂、ポリベンゾオキサゾール、ポリベンゾチアゾール、ポリパラバン酸、ポリシルセスキオキサン、及びポリオレフィン等のビニル系ポリマー等の有機ポリマーが好適である。中でも、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリアミド、ポリベンゾオキサゾール、ポリベンゾチアゾール、ポリパラバン酸等の縮合系ポリマーや、ポリビニルフェノール等の架橋体が、耐熱性や耐溶剤性の点から好ましく、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリベンゾオキサゾールが更に好ましく、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、又はポリイミドが特に好ましい。これらの材料は、何れか一種を単独で用いてもよく、二種以上を任意の比率及び組み合わせで併用してもよい。
また、基板20は、上述の主材料に加え、必要に応じて、充填材、添加剤等の成分を含んでいてもよい。これらの成分も、一種を単独で用いてもよく、二種以上を任意の比率及び組み合わせで併用してもよい。
なお、基板20の材料は、ガラス転移点が40℃以上であることが好ましい。ガラス転移点が40℃より低いと、流動性が大き過ぎるため、他の層の積層時や加熱時に軟化して基板を維持し難くなる傾向がなる。
また、基板20の材料は、線膨張係数が通常25×10-5cm/cm・℃以下、中でも10×10-5cm/cm・℃以下であることが好ましい。線膨張係数が25×10-5cm/cm・℃より大きいと、基板20製造時の熱処理において寸法変化を起こし易く、表示素子部30及び有機トランジスタ部40の性能が安定しない。
また、基板20の材料は、表示素子部30及び有機トランジスタ部40の作製時の使用溶媒に対して耐溶剤性を示すものが好ましく、また、表示素子部30及び有機トランジスタ部40の構成要素のうち、基板20に接して設けられる構成要素(図1の構成においては、後述の電極層31、表示機能層33、開口絶縁膜34、ゲート電極41等)との密着性が高いものが好ましい。
基板20の厚みは、通常0.01mm以上、中でも0.05mm以上、また、通常10mm以下、中でも2mm以下、更には1mm以下の範囲とすることが好ましい。
具体的に、例えば、有機ポリマーを主材料とする基板の場合は、0.05〜0.1mm程度とし、ガラス、シリコン等を主材料とする基板の場合は、0.1〜10mm程度とするのが好ましい。
〔I−2.表示素子部〕
表示素子部30は、基板20上に積層された一対の電極層31,32と、電極層31,32間に介装された表示機能層33と、電極層31,32間に介装され、表示素子部30の表示面30Aの形状を規定する開口30Aを有する開口絶縁膜34とを備える。なお、開口絶縁膜34の開口30Aの形状によって表示素子部30の表示面30Aの形状が規定されることになるので、両者を同じ符号30Aで表わすものとする。
なお、本実施形態においては、表示素子部30が有機EL素子(OLED)である場合を例として説明を行なう。但し、後述のように、表示素子部30は有機EL素子(OLED)に限定されるものではなく、液晶表示素子(LCD)等、他の形式の表示素子であってもよい。
本実施形態において、電極層31,32は、有機EL素子(OLED)を構成する陽極(アノード)及び陰極(カソード)となる。以下の説明では、基板20に接して設けられる電極層31が、正孔注入層としての役割を果たす陽極(アノード)であり、表示機能層33を挟んで基板20とは反対側に設けられる電極層32が、電子注入層としての役割を果たす陰極(カソード)であるものとする。但し、後述するように、電極層31を陰極(カソード)とし、電極層32を陽極(アノード)とすることも可能である。
<I−2−1.電極層>
陽極(アノード)である電極層31は、通常、アルミニウム、金、銀、ニッケル、パラジウム、テルル等の金属、インジウム及び/又はスズの酸化物等の金属酸化物やヨウ化銅、カーボンブラック、或いは、ポリ(3−メチルチオフェン)等の導電性高分子等により構成される。これらの材料は、一種を単独で用いてもよく、二種以上を任意の比率及び組み合わせで併用してもよい。また、異なる物質からなる2層以上の積層構造として、電極層31を構成することも可能である。
電極層31の形成は、通常、スパッタリング法、真空蒸着法等により行なわれることが多いが、銀等の金属微粒子或いはヨウ化銅、カーボンブラック、導電性の金属酸化物微粒子、導電性高分子微粉末等を用いる場合には、適当なバインダー樹脂溶液にこれらを分散し、基板20上に塗布することにより形成することもできる。更に、導電性高分子を用いる場合は、電解重合により基板20上に直接、薄膜を形成したり、基板20上に塗布して形成することもできる(Applied Physics Letters, Vol.60, p.2711, 1992年)。
一方、陰極(カソード)である電極層32は、前記電極層31と同様の材料を用いることが可能であるが、効率的に電子注入を行なうには、仕事関数の低い金属が好ましい。一般には、Al、Ca、Ba、Mg、In、Zn、Ag等の適当な金属又はそれらの合金が用いられる。これらの材料も、一種を単独で用いてもよく、二種以上を任意の比率及び組み合わせで併用してもよい。また、電極層32についても、異なる物質の2層以上の積層構造としてもよい。
電極層31,32の厚みは特に制限されず、必要とする透明性等により適宜選択すればよい。但し、有機EL素子は、陽極(アノード)及び陰極(カソード)のうち何れか一方に透明性が要求されるため、電極層31,32のうち少なくとも一方は透明となる。電極層31,32が透明性を有する場合、可視光の透過率が通常60%以上、好ましくは80%以上であることが望ましい。この場合、電極層31の厚みは、通常5nm以上、好ましくは10nm以上、また、通常1000nm以下、好ましくは500nm以下の範囲である。
<I−2−2.表示機能層>
次いで、表示機能層33について説明する。表示機能層33の構成は特に制限されないが、例えば、下記(i)〜(v)に示す層構成が挙げられる。なお、下記(i)〜(v)においては、積層順を明確にするために、陽極(アノード)及び陰極(カソード)を併せて示している。
(i) 陽極/有機正孔輸送層/有機発光層/陰極
(ii) 陽極/有機発光層/電子輸送層/陰極
(iii) 陽極/有機正孔輸送層/有機発光層/電子輸送層/陰極
(iv) 陽極/有機正孔輸送層/有機発光層/界面層/陰極
(v) 陽極/有機正孔輸送層/有機発光層/電子輸送層/界面層/陰極
以下、表示機能層33を構成する各層について説明する。
正孔輸送層の材料としては、陽極としての電極層31からの正孔注入効率が高く、かつ、注入された正孔を効率良く輸送することができる材料であることが望ましい。そのためには、イオン化ポテンシャルが小さく、しかも正孔移動度が大きく、更に安定性に優れ、トラップとなる不純物が製造時や使用時に発生し難いことが要求される。
このような正孔輸送化合物としては、例えば、特開昭59−194393号公報、米国特許第4175960号明細書、米国特許第4923774号明細書、米国特許第5047687号明細書等に例示される、N,N’−ジフェニル−N,N’−(3−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン:1,1’−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)シクロヘキサン:4,4’−ビス(フェニルアミノ)クワドロフェニル等の芳香族アミン系化合物、特開平2−311591号公報等に示されるヒドラゾン化合物、米国特許第4950950号明細書等に示されるシラザン化合物、キナクリドン化合物等が挙げられる。また、上記の化合物以外に、ポリビニルカルバゾールや、ポリシラン(Applied Physics Letters, Vol.59, p.2760, 1991年)等の高分子材料も使用可能である。これらの材料は、何れか一種を単独で用いてもよく、二種以上を任意の比率及び組み合わせで併用してもよい。
正孔輸送層は、上記の有機正孔輸送材料を一般に塗布法又は真空蒸着法により成膜することにより、前記電極層31及び後述の開口絶縁膜34上に積層形成される。
塗布法による形成の場合は、例えば、1種又は2種以上の有機正孔輸送化合物と、必要により正孔のトラップとならないバインダー樹脂や、レベリング剤等の塗布性改良剤等の添加剤とを加えて溶解した塗布溶液を調製し、スピンコート法等の方法により電極層31及び開口絶縁膜34上に塗布し、乾燥することにより正孔輸送層を形成する。この場合、バインダー樹脂としては、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエステル等を用いることができる。バインダー樹脂は、添加量が多いと正孔移動度を低下させる傾向があるので、少ない方が望ましく、塗布溶液の濃度で50重量%以下が好ましい。
真空蒸着法の場合には、例えば、有機正孔輸送材料を真空容器内に設置されたルツボに入れ、真空容器内を適当な真空ポンプで10-6Torrになるまで排気した後、ルツボを加熱して、正孔輸送材料を蒸発させ、ルツボと向き合って置かれた基板20に設けられた電極層31及び開口絶縁膜34上に正孔輸送層を形成する。
正孔輸送層の膜厚は、通常10nm以上、好ましくは30nm以上、また、通常300nm以下、好ましくは100nm以下の範囲である。このような薄い膜を一様に形成するためには、真空蒸着法がよく用いられる。
有機発光層は、電界を与えられた電極層31,32間において、陰極としての電極層32からの電子を効率良く正孔輸送層の方向に輸送することができる化合物で形成されることが望ましい。そのためには、電子親和力が大きく、しかも電子移動度が大きく、更に安定性に優れ、トラップとなる不純物が製造時や使用時に発生しにくい化合物よりなることが要求される。また、正孔と電子の再結合の際に発光をもたらす役割も求められる。更に、均一な薄膜形状を与えることも素子の安定性の点で重要である。
このような有機発光層の材料としては、テトラフェニルブタジエン等の芳香族化合物(特開昭57−51781号公報)、8−ヒドロキシキノリンのアルミニウム錯体等の金属錯体(特開昭59−194393号公報、米国特許第5151629号明細書、米国特許第5141671号明細書)、シクロペンタジエン誘導体(特開平2−289675号公報)、ペリノン誘導体(特開平2−289676号公報)、オキサジアゾール誘導体(特開平2−216791号公報)、ビススチリルベンゼン誘導体(特開平1−245087号公報、同2−222484号公報)、ペリレン誘導体(特開平2−189890号公報、同3−791号公報)、クマリン化合物(特開平2−191694号公報、同3−792号公報)、希土類錯体(特開平1−256584号公報)、ジスチリルピラジン誘導体(特開平2−252793号公報)、p−フェニレン化合物(特開平3−33183号公報)、チアジアゾロピリジン誘導体(特開平3−37293号公報)、ピロロピリジン誘導体(特開平3−37293号公報)、ナフチリジン誘導体(特開平3−203982号公報)等が挙げられるが、特に、8−ヒドロキシキノリン及びその誘導体から形成される金属錯体が好ましい。前記金属錯体の中心金属としては、Al、Ga、In、Sc、Y、Zn、Be、Mg、Caが好ましい。これらの金属錯体は、何れか一種を単独で用いてもよく、必要に応じて2種以上を任意の組み合わせ及び比率で混合して使用してもよい。
有機発光層は、これらの材料を用いて、前記正孔輸送層と同様の方法で形成される。
有機発光層の膜厚は、通常10nm以上、好ましくは30nm以上、また、通常200nm以下、好ましくは100nm以下の範囲である。
有機発光層には、素子の発光効率を向上させるとともに、発光色を変える目的で、例えば、8−ヒドロキシキノリンのアルミニウム錯体をホスト材料として、クマリン等のレーザ用蛍光色素をドープすること(Journal of Applied Physics, Vol.65, p.3610, 1989年)も行なわれている。本発明においても、有機発光層にレーザ色素等の有機蛍光体を10-3〜10モル%ドープすることにより、素子の発光特性を更に向上させることができる。これらの蛍光色素を有機発光層にドーピングする場合も、基板温度を60℃以上、150℃以下の範囲にすることで、素子の安定性は更に向上する。
電子輸送層は、素子の効率を更に向上させるためのものであり、有機発光層の上に積層される。この電子輸送層に用いられる化合物には、陰極からの電子注入が容易で、電子の輸送能力が更に大きいことが要求される。このような電子輸送材料としては、オキサジアゾール誘導体(Applied Physics Letters, Vol.55, p.1489, 1989年;Japanese Journal of Applied Physics, Vol.31, 1812, 1992年)や、それらをPMMA(ポリメチルメタクリレート)等の樹脂に分散した系(Applied Physics Letters, Vol.61, p.2793, 1992年)等が挙げられる。これらの材料は、何れか一種を単独で用いてもよく、二種以上を任意の比率及び組み合わせで併用してもよい。電子輸送層の膜厚は、通常5nm以上、好ましくは10nm以上、200nm以下、好ましくは100nm以下の範囲である。
界面層は、表示機能層33を構成する各層と、陰極とのコンタクトを向上させるためのもので、芳香族ジアミン化合物(特開平6−267658号公報)、キナクリドン化合物(特開平6−330031号公報)、ナフタセン誘導体(特開平6−330032号公報)、有機シリコン化合物(特開平6−325871号公報)、有機リン化合物(特開平6−325872号公報)等が挙げられる。これらの材料は、何れか一種を単独で用いてもよく、二種以上を任意の比率及び組み合わせで併用してもよい。界面層の膜厚は、通常2nm以上、好ましくは5nm以上、また、通常100nm以下、好ましくは30nm以下の範囲である。
なお、このような界面層を設ける代わりに、有機発光層及び電子輸送層の陰極界面近傍に、上記界面層材料を50モル%以上含む領域を設けてもよい。
また、陰極としての電極層32の上に更に基板20と同様の基板を設けることもできる。この場合、2枚の基板のうち、少なくとも一方は透明性が高いことが望ましい。
なお、電極層31を陰極(カソード)とし、電極層32を陽極(アノード)としてもよい。この場合、上記(i)〜(v)の層構成についても逆の構造に積層することが可能である。
<I−2−3.その他>
以上、表示素子部30が有機EL素子(OLED)である場合を例として説明したが、表示素子部30は有機EL素子(OLED)に限定されるものではなく、他の形式の表示素子であってもよい。他の形式の表示素子の例としては、液晶表示素子(LCD)、分子分散型液晶表示素子、電気泳動表示素子、エレクトロクロミック素子等が挙げられる。
なお、開口絶縁膜34については、後出の〔I−4.開口絶縁膜〕の欄で詳述する。
〔I−3.有機トランジスタ部〕
有機トランジスタ部40は、電界効果トランジスタ(Field-Effect Transistor:FET)であって、基板20上に設けられたゲート電極41と、ゲート電極41上に設けられたゲート絶縁層42と、ゲート絶縁層42によりゲート電極41と隔離されて設けられた有機半導体層43と、有機半導体層43に接して設けられたソース電極44及びドレイン電極45とを備える。
<I−3−1.ゲート電極>
ゲート電極41の構成材料としては、導電性を示す材料であれば特に制限されず、公知の材料を任意に選択して用いることができる。ゲート電極41の材料の例としては、白金、金、アルミニウム、クロム、ニッケル、銅、チタン、マグネシウム、カルシウム、バリウム、ナトリウム等の金属、InO2、SnO2、ITO等の導電性金属酸化物、樟脳スルホン酸がドープされたポリアニリン、パラトルエンスルホン酸がドープされたポリエチレンジオキシチオフェン等の、ドープされた導電性高分子、及び、カーボンブラック、グラファイト粉、金属微粒子等がバインダーに分散されてなる導電性複合材料等が挙げられる。これらの材料は、何れか一種を単独で用いてもよく、二種以上を任意の比率及び組み合わせで併用してもよい。
ゲート電極41は、例えば、真空蒸着法、スパッタ法、塗布法、印刷法、ゾルゲル法等により形成される。そのパターニング方法としては、例えば、フォトレジストのパターニングとエッチング液や反応性のプラズマでのエッチングを組み合わせたフォトリソグラフィー法、インクジェット印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷、凸版印刷等の印刷法、マイクロコンタクトプリンティング法等のソフトリソグラフィーの手法、及びこれらの手法を複数組み合わせた手法等が挙げられる。また、レーザーや電子線等のエネルギー線を照射して材料を除去することや材料の導電性を変化させることにより、直接パターンを形成することも可能である。
ゲート電極41の厚みは、特に制限されるものではないが、通常0.01μm以上、中でも0.02μm以上、また、通常2μm以下、中でも1μm以下の範囲とすることが好ましい。
<I−3−2.ゲート絶縁層>
ゲート絶縁層42は、ゲート電極41とソース電極44及びドレイン電極45とのオーバーラッピング領域、並びにゲート電極41上のチャネル領域を電気的絶縁領域として維持する機能を有する層である。なお、ここで「電気的絶縁」とは、電気伝導度が10-9S/cm以下のことを言う。
ゲート絶縁層42の材料は、絶縁性を有する材料ならば特に限定されないが、例えば、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリスチレン、ポリビニルフェノール、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリスルホン、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等のポリマー及びこれらを組み合わせた共重合体、二酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化チタン等の酸化物、SrTiO3、BaTiO3等の強誘電性酸化物、窒化珪素等の窒化物、硫化物、フッ化物等の誘電体、或いはこれら誘電体の粒子を分散させたポリマー、等が挙げられる。これらの材料は、何れか一種を単独で用いてもよく、二種以上を任意の比率及び組み合わせで併用してもよい。
なお、開口絶縁膜34の材料として後述する各種の材料(芳香族化合物及び/又は芳香環含有ポリマー、脂環式炭化水素基を有する架橋ポリマー等)を、ゲート絶縁層42の材料として使用することも可能である。
ゲート絶縁層42としては、ゲート電極への漏れ電流、電界効果トランジスタの低ゲート電圧駆動に関係することから、室温での電気伝導度が通常10-9S/cm以下、中でも10-14S/cm以下であることが好ましい。また、比誘電率が通常2.0以上、中でも2.5以上であることが好ましい。
ゲート絶縁層42は、例えば、スピンコーティング、溶液キャスティング、スタンプ印刷、スクリーン印刷、又はジェット印刷等の公知の方法で溶液処理し、乾燥させて未架橋ポリマー層を形成した後、10mJ/cm2以上の照射量での紫外線照射、又は、加熱処理によって架橋構造を形成して架橋ポリマー層となすことにより形成される。なお、例えば、紫外線照射による架橋処理中に、フォトマスク等を使用することによってパターニングが可能であり、紫外線未照射の未架橋ポリマー部分は有機溶媒等で容易に除去することができる。このパターニング処理を施すことによって、ビアホール構造を表示装置の駆動回路内に構築することが容易となる。
ゲート絶縁層42の厚みは、通常0.01μm以上、中でも0.1μm以上、更には0.2μm以上、また、通常4μm以下、中でも2μm以下、更には1μm以下の範囲であることが好ましい。
<I−3−3.有機半導体層>
有機半導体層43の材料となる有機半導体としては、有機物を主成分とする半導体であれば特に制限されず、任意の材料を使用することができる。具体的には、ナフタセン、ペンタセン、ピレン、フラーレン等の縮合芳香族炭化水素、α−セキシチオフェン等のオリゴマー類、フタロシアニンやポルフィリン等の大環状化合物、α−セキシチオフェンやジアルキルセキシチオフェンに代表される、チオフェン環を4個以上含むオリゴチオフェン類、或いは、チオフェン環、ベンゼン環、フルオレン環、ナフタレン環、アントラセン環、チアゾール環、チアジアゾール環、ベンゾチアゾール環を合計4個以上連結したもの、アントラジチオフェン、ジベンゾチエノビスチオフェン、α、α'−ビス(ジチエノ[3,2−b':2',3'−d]チオフェン)等の縮合チオフェン及びその誘導体、ナフタレンテトラカルボン酸無水物、ナフタレンテトラカルボンサンジイミド、ペリレンテトラカルボン酸無水物、ペリレンテトラカルボンサンジイミド等の、芳香族カルボン酸無水物やそのイミド化物、銅フタロシアニン、パーフルオロ銅フタロシアニン、テトラベンゾポルフィリン及びその金属塩等の大環状化合物、ポリチオフェン、ポリフルオレン、ポリチエニレンビニレン、ポリフェニレンビニレン、ポリフェニレン、ポリアセチレン、ポリピロール、ポリアニリン、特に、レジオレギュラーポリチオフェンのような自己組織化を示すものや、ポリフルオレンやその共重合体に代表される液晶性を示す高分子等が挙げられる。これらの有機半導体材料は、何れか一種を単独で用いてもよく、二種以上を任意の比率及び組み合わせで併用してもよい。また、有機半導体材料のみを用いてもよいが、有機半導体材料以外の材料と混合して用いることもできる。更には、異なる材料からなる複数の層の積層構造として用いることも出来る。
中でも、有機半導体層43の材料としては、アザアヌレン化合物が好ましく、ポルフィリン骨格を有する化合物(以下「ポルフィリン系化合物」と略称する。)やフタロシアニン骨格を有する化合物(以下「フタロシアニン系化合物」と略称する。)がより好ましい。ポルフィリン系化合物の具体例としては、特にベンゾポルフィリンやその金属錯体(Cu錯体、Zn錯体等)が好ましい。フタロシアニン系化合物の具体例としては、銅フタロシアニン、F16CuPC等のハロゲン化フタロシアニン等が挙げられる。
有機半導体層43は、上述の有機半導体材料等の材料を種々の方法で成膜することにより、形成することができる。例えば、ある程度の溶解性を有する材料に関しては、塗布による成膜が可能である。塗布の方法としては、溶液をたらすだけのキャスティング、スピンコーティング、ディップコーティング、ブレードコーティング、ワイヤバーコーティング、スプレーコーティング等のコーティング法や、インクジェット印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷、凸版印刷等の印刷法、マイクロコンタクトプリンティング法等のソフトリソグラフィーの手法等、更にはこれらの手法を複数組み合わせた方法を用いることができる。更に、塗布に類似の技術として、水面上に形成した単分子膜を基板に移し積層するラングミュア・ブロジェット法、液晶や融液状態を2枚の基板で挟んだり毛管現象で基板間に導入する方法等も挙げられる。
また、溶解性の高い有機半導体前駆体を上記塗布法により成膜し、それを加熱処理等により有機半導体膜に変換することにより、有機半導体層43を形成することもできる。このような有機半導体前駆体の例としては、テトラベンゾポルフィリン及びペンタセンがこれまでに報告されている。
また、有機半導体層43を真空プロセスで形成することも出来る。この場合には、有機半導体材料をルツボや金属のボートに入れて真空中で加熱し、基板等に付着させる真空蒸着法を用いることが出来る。この際、真空度としては、1×10-3Torr以下、好ましくは1×10-5Torr以下である。なお、1Torr≒133Paである。また、基板温度でトランジスタの特性が変化するので、最適な基板温度を選択することが望ましいが、通常0℃以上、200℃以下の範囲が好ましい。また、蒸着速度は通常0.01Å/秒以上、好ましくは0.1Å/秒以上、また、通常100Å/秒以下、好ましくは10Å/秒以下の範囲が用いられる。材料を蒸発させる方法としては、加熱の他、加速したアルゴン等のイオンを衝突させるスパッタ法も用いることが出来る。
有機半導体層43の膜厚は、薄過ぎると電流の流れる部分が制限され、特性が不充分になってしまう傾向があり、厚過ぎると成膜に必要な材料が多くなったり、成膜時間が長くなったりしてコストアップにつながり、且つ、オフ電流が流れやすくなりオンオフ比を大きく取れなくなる傾向がある。従って、好ましい有機半導体層43の膜厚は、通常5nm以上、中でも10nm以上、更には30nm以上、また、通常10μm以下、中でも1μm以下、更には500nm以下の範囲である。
<I−3−4.ソース電極及びドレイン電極>
ソース電極44及びドレイン電極45の構成材料としては、ゲート電極41の場合と同様、導電性を示す材料であれば特に制限されず、公知の材料を任意に選択して用いることができる。ソース電極44及びドレイン電極45の材料の例としては、白金、金、アルミニウム、クロム、ニッケル、銅、チタン、マグネシウム、カルシウム、バリウム、ナトリウム等の金属、InO2、SnO2、ITO等の導電性金属酸化物、樟脳スルホン酸がドープされたポリアニリン、パラトルエンスルホン酸がドープされたポリエチレンジオキシチオフェン等の、ドープされた導電性高分子、及び、カーボンブラック、グラファイト粉、金属微粒子等がバインダーに分散されてなる導電性複合材料等が挙げられる。これらの材料は、何れか一種を単独で用いてもよく、二種以上を任意の比率及び組み合わせで併用してもよい。
ソース電極44及びドレイン電極45は、ゲート電極41と同様、例えば、真空蒸着法、スパッタ法、塗布法、印刷法、ゾルゲル法等により形成される。そのパターニング方法としては、例えば、フォトレジストのパターニングとエッチング液や反応性のプラズマでのエッチングを組み合わせたフォトリソグラフィー法、インクジェット印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷、凸版印刷等の印刷法、マイクロコンタクトプリンティング法等のソフトリソグラフィーの手法、及びこれらの手法を複数組み合わせた手法等が挙げられる。また、レーザーや電子線等のエネルギー線を照射して材料を除去することや材料の導電性を変化させることにより、直接パターンを形成することも可能である。
ソース電極44及びドレイン電極45の厚みは、特に制限されるものではないが、通常0.01μm以上、中でも0.02μm以上、また、通常2μm以下、中でも1μm以下の範囲とすることが好ましい。
<I−3−5.チャンネル>
有機トランジスタ部40は、ソース電極44及びドレイン電極45で挟まれるチャネル部分の電流をゲート電極により制御して、スイッチング或いは増幅の動作をする。このチャネル部分の長さ(ソース電極44とドレイン電極45とのギャップ間隔)は、一般に狭いほどトランジスタとしての特性が上昇するが、狭過ぎるとオフ電流が増加したり、オンオフ比が小さくなる、いわゆるショートチャンネル効果が生じる傾向がある。また、チャネルの幅(ソース電極44とドレイン電極45との間の幅)が大きくなると、大きな電流を流せるようになるという点で好ましいが、大き過ぎると素子の面積が大きくなり、集積化の面で不利になる場合がある。なお、ソース電極44及びドレイン電極45を櫛型電極にすることにより、長いチャネル長を得ることができる。
従って、チャネル長は、通常100nm以上、中でも500nm以上、更には1μm以上、また、通常300μm以下、中でも100μm以下、更には50μm以下の範囲であることが好ましい。
また、チャネルの幅は、通常500nm以上、中でも5μm以上、更には10μm以上、また、通常20mm以下、中でも5mm以下、更には1mm以下の範囲であることが好ましい。
<I−3−6.その他>
なお、有機トランジスタ部40の構成要素の層構成は、図1に示す構成に制限されるものではない。ゲート電極41がゲート絶縁層42により有機半導体層43と隔離されて設けられるとともに、ソース電極44及びドレイン電極45が有機半導体層43に接して設けられ、且つ、後述の開口絶縁膜34が有機半導体層43と接して設けられる構成であれば、任意の層構成を有することが可能である。
有機トランジスタ部40の特性は、特に制限されるものではないが、具体的に、その移動度は、通常10-3cm2/Vs以上、中でも10-2cm2/Vs以上の範囲とすることが、実用上の面から望ましい。また、そのオンオフ比は、アプリケーションに依存するが、一般的には、通常102以上、中でも103以上、更には104以上であることが望ましい。
〔I−4.開口絶縁膜〕
開口絶縁膜34は、電極層31,32間に介装されるとともに、有機半導体層43のゲート絶縁層42とは反対側(図1(a)においては上側)の面に接するように延在して設けられる。通常、この開口絶縁膜34は、有機トランジスタ部40から露出する有機半導体層43の表面全体を覆うように設けられる。
そして、開口絶縁膜34は、表示素子部30の表示面30Aに相当する位置に、開口30Aを有する。そして、この開口絶縁膜34の開口30Aの形状によって、表示素子部30の表示面30Aの形状が規定されることになる。
開口絶縁膜34の材料としては、電極層31,32間を絶縁させることができ、且つ、有機半導体層43の半導体特性を劣化させない材料であれば、その種類は特に制限されない。中でも、有機半導体層43の半導体特性を改善させる観点から、開口絶縁膜34の好ましい材料の例としては、芳香族化合物及び/又は芳香環含有ポリマーが挙げられる。また、別の好ましい材料の例としては、架橋鎖中に脂環式炭化水素基を有する架橋ポリマーが挙げられる。以下、これらの材料について説明する。
<I−4−1.芳香族化合物及び/又は芳香環含有ポリマー>
開口絶縁膜34に用いられる芳香環含有ポリマーとは、芳香環基をそのポリマーの主鎖及び/又は側鎖等の構造中に含むものであれは特に限定はない。該芳香環基を形成する芳香環骨格としては芳香族性を示すものであれば特に限定はないが、具体的には、ベンゼン環;ペンタレン、インデン、ナフタレン、アズレン、ヘプタレン、ビフェニレン、インダセン、アセナフチレン、フルオレン、フェナレン、フェナントレン、アントラセン、フルオランテン、アセフェナンスリレン、アセアンスリレン、トリフェニレン、ピレン、クリセン、テトラセン、ベンゾ[a]アントラセン、プレイアデン、ペリレン、ピセン、ベンゾ[a]ピレン、ペンタフェン、ペンタセン、テトラフェニレン、ヘキサフェン、ヘキサセン、ルビセン、コロネン、トリナフチレン、ヘプタフェン、ヘプタセン、ピランスレン、オバレン等の縮合多環式炭化水素系の芳香環;チオフェン、ベンゾチオフェン、ナフトチオフェン、チイン、チアントレン等の硫黄原子含有複素芳香環;フラン、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、ジベンゾフラン、ピラン、ベンゾピラン、キサンテン、クロメン、キサンテン、フェノキサチン、イソクロマン、クロマン等の酸素原子含有複素芳香環;ピロール、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、テトラゾール、ベンゾイミダゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、トシアジン、インドリジン、イソインドール、インドール、インダゾール、ピュリン、キノリジン、イソキノリン、キノリン、フタラジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、プテリジン、カルバゾール、カルボリン、フェナントリジン、アクリジン、ペリミジン、フェナンスロリン、フェナジン、フェナルサジン、テリジン等の窒素原子含有複素芳香環;イソチアゾール、チアゾール、ベンゾチアゾール、チアジン、フェノチアジン等の硫黄窒素原子含有複素芳香環;イソオキサゾール、オキサゾール、ベンゾオキサゾール、フラザン、オキサジン、フェノキサジン等の酸素窒素原子含有複素芳香環;シラベンゼン、シラシクロペンタジエン等のケイ素原子含有複素芳香環等の複素芳香環等が挙げられる。
上記芳香環は置換基を有していてもよいが、アミノ基に代表されるような電子供与性基や、化学的に活性な酸性基や塩基性基、例えばカルボキシル基、スルホン酸基、酸クロライドのようなハロゲン化アシル基、イソシアノ基等を結合していないものが好ましい。該芳香環の置換基として好ましくは、アルキル基、ハロアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アシル基、アシルオキシ基、フッ素原子や塩素原子等のハロゲン原子が挙げられる。
また、上記芳香環基としては、ビフェニル、ターフェニル、ビナフタレン、ビスアントラセン等のように同じ又は異なる芳香環が複数連結した骨格であってもよい。
このうち、芳香環基として好ましくは、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、アセナフチレン、ピレン、テトラセン、ビフェニル、ターフェニル等のベンゼン環が4個以下の炭化水素系の芳香環;又は、ピリジン、カルバゾール、オキサゾール、オキサジアゾール等のsp3型の窒素原子を含まない複素芳香環を骨格として有する基である。
本発明における芳香環含有ポリマーにおいて、主鎖に芳香環を含有するポリマーとしては、前記芳香環基と連結基とが結合して形成される下記一般式(1)で表される基が、主鎖の一部に含まれているものであれば、特に限定されないが、芳香環基と連結基とが結合して形成される基を単位として、ポリマー中に通常50モル%以上、好ましくは70モル%以上、更に好ましくは80モル%以上、特に好ましくは90モル%以上含まれるものである。
Figure 2007322869

(式中、Aは前記芳香環基を示し、X及びX'は、それぞれ独立して、2価以上の有機基を示し、n=0又は1である。)
上記、X及びX'はそれぞれ独立して、2価以上の有機基であれば特に限定されないが、好ましくは2〜4価、より好ましくは2価の基である。具体的には酸素原子;硫黄原子;カルボニル基;カルボニルオキシ基;オキシカルボニル基;カルボニルジオキシ基;カルバモイル基;スルフィニル基;スルホニル基;−SO3基;スルファモイル基;イミノ基;アゾ基;置換されていてもよいアルキレン基;置換されていてもよいアルケニレン基;置換されていてもよいアルキニレン基;が挙げられる。このうち、置換されていてもよいアルキレン基;置換されていてもよいアルケニレン基;置換されていてもよいアルキニレン基としては、炭化水素、ハロゲン等で置換されているものが挙げられる。また、炭素数は18以下、好ましくは12以下のものが挙げられる。
上記アルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ジメチルメチレン基、n−ブチレン基、sec−ブチレン基、tert−ブチレン基、n−へプチレン等の直鎖又は分岐のアルキレン基が挙げられる。
上記アルケニレン基としては、ビニリデン基、プロペニレン基、ヘキセニレン基等の直鎖又は分岐のアルケニレン基が挙げられる。
上記アルキニレン基としては、エチニリレン基、プロピニレン基、ブチニレン基等の直鎖又は分岐のアルキニレン基が挙げられる。
X及びX'として好ましいのは、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、カルボニルオキシ基、オキシカルボニル基、カルボニルジオキシ基、スルフィニル基、スルホニル基、置換されていてもよいアルキレン基、置換されていてもよいアルケニレン基である。更に好ましくは、酸素原子、硫黄原子、カルボン酸メチレン基、オキシカルボニル基、カルボニルジオキシ基、スルホニル基、メチレン基、又はジメチルメチレン基である。
上記Rとしては、置換されていてもよいアルキレン基、置換されていてもよいアルケニレン基、置換されていてもよいアルキニレン基である。Rの置換基としては、ハロゲン原子又は炭化水素基等が挙げられる。
芳香環基と連結基とが結合して形成される基は、何れか一種のみでもよく、二種以上の異なるものを含んでいてもよい。
上記主鎖に芳香環を含有するポリマーのうち好ましいのは、ポリカーボネート類、エポキシ系樹脂、ポリアリレート類、ポルスルホン類、芳香族ポリエステル類、フェノール系樹脂等が挙げられ、更に好ましくはポリカーボネート類、ポリスルホン類、又はポリアリレート類である。ポリカーボネート類しては、例えば、APEC(Bayer社製)又は、原料モノマーとしてのフェノール化合物としてビスフェノールAやビスフェノールZを用いているもの等が挙げられる。ポルスルホン類としては、ユーテル(テイジン製)、ウルトラゾーン−S(BASF製)等、ポリアリレート類としては、例えばUポリマー(ユニチカ製)やアリロン(デュポン製)等が挙げられる。
側鎖に芳香環を含有するポリマーとしては、そのポリマーの主鎖を構成する構成単位の一部の側鎖に、前記芳香環基を含有していればよいが、芳香環を含有する構成単位が、ポリマー中に通常10モル%以上、好ましくは30モル%以上、より好ましくは50モル%以上、更に好ましくは70モル%以上、特に好ましくは80モル%以上、最も好ましくは90モル%以上の割合で含まれるものである。
主鎖を構成するポリマーの種類としては、具体的にはビニル系ポリマー、エポキシ系ポリマー、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリシロキサン、ポリシラン等が挙げられ、好ましくはビニル系ポリマーである。
側鎖に芳香環を含有するポリマーにおいて、主鎖と芳香環は直接結合していてもよいし、連結基を介して結合していてもよい。また、主鎖と芳香環基との間で、複数箇所で結合していてもよい。
連結基としては、前記主鎖に芳香環を含有するポリマーの説明でX及びX'として挙げられた基と同様の基が用いられ、好ましくは酸素原子;硫黄原子;カルボニル基;カルボニルオキシ基;オキシカルボニル基;カルボニルジオキシ基;置換されていてもよいアルキレン基;置換されていてもよいアルケニレン基;である。更に好ましくは、酸素原子;硫黄原子;カルボニルオキシ基;カルボン酸メチレン基;オキシカルボニル基;カルボニルジオキシ基;メチレン基;ジメチルメチレン基である。
側鎖に芳香環を含有するポリマーとして好ましいものは、ポリマーの構成単位としてスチレン、ビニルナフタレン、ビニルアントラセン、ビニルビフェニル、ビニルターフェニル、ビニルピレン、ビニルテトラセン、アセナフチレン、フェニル(メタ)アクリレート又はベンジル(メタ)アクリレートを含むものである。更に好ましくはこれらのホモポリマーである。
また、主鎖及び側鎖に芳香環を含有する場合には、主鎖としては、前記主鎖に芳香環を有するポリマーの主鎖で挙げたものであればよく、側鎖は前記側鎖に芳香族環を含有するポリマーの側鎖で挙げられたものであればよい。また、好ましくは芳香環を含有する構成単位が、ポリマー中に通常10モル%以上、好ましくは30モル%以上、より好ましくは50モル%以上、更に好ましくは70モル%以上、特に好ましくは80モル%以上、最も好ましくは90モル%以上の割合で含まれるものである。
上述の芳香環含有ポリマーは、上記主鎖及び/又は側鎖に芳香環を含有するポリマーを架橋することにより、網目状高分子としたものを用いてもよい。
本発明において、芳香族環含有ポリマーは、オリゴマー状態のものであってもよい。その数平均分子量は、通常200以上、中でも300以上、また、通常300万以下の範囲であることが好ましい。
芳香環含有ポリマーは、何れか一種を単独で開口絶縁膜34に用いてもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率でブレンドして開口絶縁膜34に用いてもよい。更には、一種又は二種以上の芳香環含有ポリマーを、芳香環含有ポリマー以外の一種又は二種以上の別種のポリマーとブレンドして、開口絶縁膜34に用いてもよい。芳香環含有ポリマーを別種のポリマーとブレンドする場合には、該芳香環含有ポリマーの量は、全体のポリマーに対して10重量%以上、90%重量以下が好ましい。
本発明における開口絶縁膜34に用いられる芳香族化合物とは、芳香環を含有する低分子化合物であれば特に限定はないが、具体的には前記芳香環含有ポリマーの説明の項で挙げた芳香環基を含有する低分子化合物である。
芳香族化合物は、同じ又は異なる2種以上の芳香環基を単結合又は連結基を介して結合していてもよい。連結基としては、前記芳香族含有ポリマーの説明の項においてX、X'として挙げられたものであればよい。
芳香族化合物として好ましいのは、前記主鎖に芳香族環を含有するポリマーの説明の項で挙げた芳香環基と連結基が結合して形成される化合物、前記芳香環含有ポリマーの好ましい例示で挙げられたモノマー単位化合物である。
また、芳香族化合物は、導電性又は半導体性を有するものであっても構わない。この場合は、バインダーポリマーと混合して開口絶縁膜34を形成することができる。導電性、半導体性の芳香族化合物としては、芳香環が1個〜20個結合したもの;テトラフェニルベンジジン誘導体等のアリールアミン系化合物に代表される正孔輸送材料;オキサゾール、オキサジアゾール誘導体やトリアゾール誘導体、シロール誘導体、トリフェニルルボラン誘導体に代表される電子輸送材料;ルブレン、クマリン、テトラフィニルブタジエンに代表される蛍光性色素材料;アルミニウムトリスキノリノールに代表される発光材料等が挙げられ、具体的には、NPD(N,N'-Diphenyl-N,N'-bis(1-naphthalyl)benzidine)、POPOP(1,4-Bis(5-phenyl-2-oxazolyl)benzene)、Alq3(8-hydroxyquinoline aluminium)、PBD(biphenyl-p-(t-butyl)phenyl-1,3,4-oxadiazole)、BCP(bathocuproin)等が挙げられる。好ましくは、電子輸送材料のPOPOP、PBD、BCP等が挙げられる。
芳香族化合物を含む開口絶縁膜34の製造法としては、芳香族化合物の溶液又は分散液を、そのまま塗布する又は開口絶縁膜34を形成するバインダーポリマーと混合して塗布する方法が挙げられる。バインダーポリマーを用いる場合、該芳香環化合物の開口絶縁膜34に対する含有率は、特に限定はないが、好ましくは70重量%以下、更に好ましくは50重量%以下、特に好ましくは20重量%以下である。また、0.1重量%以上が好ましく、更に好ましくは1重量%以上である。バインダーポリマーの種類に特に制限はないが、具体的にはビニル系ポリマー、エポキシ系ポリマー、ポリエステル、ポリウレタン、ポリシロキサン、ポリシラン等が挙げられる。
開口絶縁膜34に含まれる芳香環部分の割合は、通常0.1重量%以上、中でも1重量%以上であることが好ましい。また、成膜性や塗布性の面から、芳香環部分の割合は、通常90重量%以下、好ましくは80重量%以下であることが好ましい。
<I−4−2.架橋鎖中に脂環式炭化水素基を有する架橋ポリマー>
また、開口絶縁膜34は、架橋鎖中に脂環式炭化水素基を有する架橋ポリマーを含有することも好ましい。
架橋ポリマーが架橋鎖中に有する脂環式炭化水素基としては、例えば、飽和の2価基としてのシクロブチレン基、及び、不飽和の2価基としての、シクロヘキセニレン基、シクロヘキサジエニレン基、シクロオクタジエニレン基等が挙げられるが、中で、シクロブチレン基、又はシクロヘキセニレン基が好ましい。
なお、これらの脂環式炭化水素基は、置換基を有していてもよく、その置換基としては、例えば、アルキル基、アリール基、シアノ基、ハロゲン原子等が挙げられ、中で、炭素数6以下のアルキル基、又はフェニル基が好ましい。また、置換基として、例えば、水酸基、アミノ基、カルバモイル基、スルホ基、スルファモイル基、及び、活性水素、プロトン遊離水素等を出し得る基等の極性基を有さないことが好ましい。
また、架橋ポリマーの有する架橋鎖としては、前記脂環式炭化水素基の外に、例えば、アルキレン基、アリーレン基、オキシ基、カルボニル基、又は、オキシカルボニル基等を有していてもよく、中で、炭素数6以下のアルキレン基、カルボニル基、又はオキシカルボニル基が好ましい。また、ここでも、前記の如き極性基を有さないことが好ましい。
本発明において、以上の架橋鎖を有する架橋ポリマーは、基本的には、側鎖に炭素−炭素二重結合を有する架橋性ポリマーを光照射又は加熱して、分子間を側鎖の炭素−炭素二重結合同士の環化反応によって二量化させることにより構成されるものであり、その架橋性ポリマーの側鎖構造としては、下記式(I)、(II)、(III)、又は(IV)で表される構造のうち少なくともいずれかを含むものであるのが好ましい。
Figure 2007322869
〔式(III)及び(IV)中、R1、R2、R3、及びR4は各々独立して、脂肪族炭化水素基、シアノ基、又は水素原子を示す。〕
これらの側鎖構造の中でも、前記式(I)又は(II)で表される構造を含むものが好ましく、その具体例としては、例えば、2−プロペン酸基、3−フェニルプロペン酸基(シンナモイル基)、2,4−ペンタジエン酸基、及び6−フェニル−2,4−ペンタジエン酸基等が挙げられ、中で、3−フェニルプロペン酸基(シンナモイル基)、又は6−フェニル−2,4−ペンタジエン酸基が好ましく、3−フェニルプロペン酸基(シンナモイル基)が特に好ましい。
また、その架橋性ポリマーの主鎖構造としては、特に限定されるものではなく、例えば、ビニル系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリイミド系等が挙げられるが、中でも、ビニル系であるのが好ましく、前記側鎖構造を有するビニル系モノマーの単独重合体、又は、前記側鎖構造を有するビニル系モノマーと、前記側鎖構造を有さないビニル系モノマーとの共重合体のいずれであってもよい。また、その共重合モノマーとしては、ポリマーに耐熱性やより高度の耐溶剤性等を付与し得る面から、例えば、マレイミド等が挙げられる。
以上より、架橋鎖中に脂環式炭化水素基を有する架橋ポリマーを構成する架橋性ポリマーのモノマーとしては、3−フェニルプロペン酸ビニル又は6−フェニル−2,4−ペンタジエン酸ビニルが好ましく、3−フェニルプロペン酸ビニルが特に好ましい。
そして、例えば、架橋ポリマーが架橋鎖中に有する脂環式炭化水素基としての前記シクロブチレン基は、下記式(V)に示されるように、前記式(I)又は(III)で表される構造を含む側鎖同士を、また、前記シクロヘキセニレン基は、下記式(VI)に示されるように、前記式(I)又は(III)で表される構造を含む側鎖と前記式(II)又は(IV)で表される構造を有する側鎖とを、光照射又は加熱、好ましくは光照射によって、環化反応させ二量化させることにより、それぞれ形成されるものである。
Figure 2007322869
なお、本発明における開口絶縁膜34に含有される前記架橋ポリマーは、前述したように極性基を有さないことが好ましいが、有しているとしても、ポリマーの構成繰返し単位当たりの平均個数として、1個以下であるのが好ましく、0.5個以下であるのがより好ましく、0.4個以下であるのが更に好ましい。開口絶縁膜34に含有される架橋ポリマーが極性基を有する場合、該層中及び層表面に水分の付着を引き起こし易くなり、それにより、例えば、後述するポリチオフェン等のπ共役系有機半導体材料においては、水分によりドーピングが起こり、オフ電流が増大する傾向となる。
従って、本発明における架橋ポリマーとしては、カールフィッシャー法による水分分析による吸水量が、通常0.80mg/cm3以下、中でも0.68mg/cm3以下、更には0.42mg/cm3以下であることが好ましい。
また、本発明における架橋ポリマーとしては、ガラス転移点が80℃以上であるのが好ましい。ガラス転移点が80℃より低いと、流動性が大き過ぎて、他の層の積層時や加熱時に軟化して開口絶縁膜34としての膜厚の不均一や表面の凹凸等が発生し易く、絶縁層を維持し難い傾向となる。なお、後述する支持基板等の開口絶縁膜34形成時における下層を溶解しない溶媒に可溶で、且つ、有機半導体層等の上層の形成時における溶剤に侵食されない耐溶剤性を有することが望ましい。
また、本発明における架橋ポリマーとしては、前記架橋性ポリマーにおける架橋性基の全量に対する架橋の形成に関与している架橋基の割合が、通常0.3モル%以上、中でも0.5モル%以上、更には5モル%以上であることが好ましい。
また、開口絶縁膜34が前記架橋ポリマーを含有する場合、その含有量としては、通常0.3重量%以上、中でも0.5重量%以上、更には10重量%以上であることが好ましい。
<I−4−3.その他>
開口絶縁膜34は、活性な基の含有量が4×10-4モル/cm3以下であることが好ましい。活性な基とは化学的に活性な基のことで、カルボキシル基、スルホン酸基等の水溶液中での解離定数pKaが5以下のもの、水やアルコールと容易に反応して変化する置換基とは、酸クロライドの様なハロゲン化アシル基、イソシアノ基等の室温で水或いはアルコールと接触させて、10分間で10%以上が変化するものである。
具体的に、開口絶縁膜34における活性な基の含有量は、通常4×10-4モル/cm3以下、中でも3×10-4モル/cm3以下、更には1×10-4モル/cm3以下であることが好ましい。このような活性な置換基は、半導体と接触して化学反応を引き起こしたり、半導体へのドーパントとして作用してキャリア密度を変化させたり、酸や塩基から発生する水素イオン等のイオン成分が電気伝導性を示したりして、半導体の特性を劣化させる原因となるからである。
なお、開口絶縁膜34における活性な基の含有量は、滴定、赤外(Infrared:IR)スペクトル法、核磁気共鳴(nuclear magnetic resonance:NMR)法等の公知の方法により測定することができる。
開口絶縁膜34はどの様な方法で形成してもよいが、上述した開口絶縁膜34の材料を含む溶液或いは融解液を塗布する方法が簡便な方法として挙げられる。溶媒としては、上述した開口絶縁膜34の材料を溶解すれば特に限定はないが、開口絶縁膜34の下層を侵さない溶媒を適宜選択することが出来る。有機半導体の溶解性に関わらず用いられる方法としては、蒸着やスパッタやCVD等のドライプロセスによる成膜法が用いられる。また、シクロファン化合物から誘導されるパリレンに代表されるように、ドライプロセスで前駆体膜を形成して基板上で所望の膜に変換することも可能である。また、溶媒に不溶或いは難溶の高分子膜を形成するのに、溶媒に可溶な前駆体を塗布した後で加熱処理や光照射等により所望の構造に変換する方法も可能であるが、その変換の際に寸法変化が大きいのは、それを半導体膜の上に形成する際には半導体膜に影響を及ぼす為好ましくない。寸法変化は通常10%以下、中でも5%以下であることが望ましい。開口絶縁膜34の好ましい形成方法は、塗布法である。
塗布法はコストメリットだけではなく、効果の点でも優れている。つまり、有機トランジスタ部40の特性を決めるのは、有機半導体層43の中でも、電荷輸送を担う蓄積層の形成されるゲート絶縁層42との界面近傍である。従って、ゲート絶縁層42との界面近傍まで開口絶縁膜34の構成材料が到達することが望ましく、その為には蒸着等の真空プロセスではなく、溶液プロセスで成膜するのが好ましい。真空プロセスでは、陰になった部分に回りこんで作用させるのが難しいからである。
開口絶縁膜34の膜厚は、1nm以上が好ましく、更に好ましくは10nm以上、より好ましくは100nm以上である。また、1mm以下が好ましく、更に好ましくは100μm以下、より好ましくは10μm以下である。特に、開口絶縁膜34が有機半導体層に接して積層される場合には、開口絶縁膜34が有機半導体層43と接触することにより有機半導体層43の移動度を改良するので、膜厚依存性は小さいと考えられる。しかしながら、十分に有機半導体層43と接触しないほどの薄膜では効果が少なく、あまりに厚い膜では成膜に手間がかかり、機械的に破壊しやすくなる。
開口絶縁膜34の形成により、開口絶縁膜34の無いものと比較して、移動度の向上、オンオフ比の改良、ヒステリシス特性の改良、閾値電圧(Vt)のシフトの緩和、耐久性の向上、及び、外気での特性の振れの改良のうち、少なくとも1つが改良する。その中でも、半導体の特性で最も重要な移動度の向上は、非常に有用である。
開口絶縁膜34が、どのように有機半導体層43に作用して特性を改良するかのメカニズムは不明であるが、有機半導体の電荷輸送メカニズムから考えて、以下のような事が考えられる。多結晶材料の有機半導体の移動度は、結晶粒子間の接触が移動度を決めるといわれている。本発明においては、開口絶縁膜34に含まれる芳香族化合物及び/又は芳香族環含有ポリマーが、結晶粒子間の欠陥、トラップ、障壁等の電荷輸送を妨げる部位をつぶしているものと推測される。
また、開口絶縁膜34は、表示素子部30の電極層31,32間を絶縁するとともに、有機半導体層43の特性を改善する観点から、その電気伝導度が十分に低いことが望ましい。具体的に、その電気伝導度は、通常10-10S/cm以下、中でも10-12S/cm以下であることが好ましい。また、その移動度は、通常10-6cm2/Vs以下であることが望ましい。電気伝導度や移動度が高過ぎると、表示素子部30の電極層31,32間が充分に絶縁されず、表示面30A以外の表示や駆動回路の短絡等が生じてしまう傾向がある。また、電流が有機半導体層43中でなく開口絶縁膜34を流れてしまい、半導体の特性が発現しない傾向もある。
また、開口絶縁膜34は、表示素子部30の電極層31,32間を絶縁するとともに、有機半導体層43の特性を改善する観点から、その電気抵抗が十分に高いことが望まれる。具体的に、その体積抵抗率は、通常108Ωcm以上、好ましくは1010Ωcm以上である。電気抵抗が低過ぎると、表示素子部30の電極層31,32間が充分に絶縁されず、表示面30A以外における表示や駆動回路の短絡等が生じてしまう傾向がある。また、電流が有機半導体層43中でなく開口絶縁膜34を流れてしまい、半導体の特性が発現しない傾向がある。
なお、有機半導体層43のゲート絶縁層42と異なる側に積層された開口絶縁膜34を含む全ての層の電気抵抗が、有機半導体層43よりも小さいことが好ましい。開口絶縁膜34の上に更に別の層が積層され、かつ開口絶縁膜34の膜厚が薄く電気を通す際には、その上の層の電気伝導度が特性に影響するからである。具体的な測定方法は、まず、有機半導体層43のゲート絶縁層42と異なる側に積層された、開口絶縁膜34を含む全ての層(全オーバーコート層と呼ぶ)を、電界効果トランジスタを構成するソース電極44及びドレイン電極45間に形成し、ソース電極44とドレイン電極45との間の抵抗値を測定する。このとき有機半導体層43は積層しない。次に、有機半導体層43をソースとドレイン電極間に形成し、ソース電極44とドレイン電極45との間の抵抗値を測定する。この際の全オーバーコート層の電気抵抗値が、有機半導体層43の電気抵抗値より大きいことが好ましい。具体的には、全オーバーコート層の電気抵抗値が、有機半導体層43の電気抵抗値に対し、通常10倍以上、中でも100倍以上であることが好ましい。全オーバーコート層の電気抵抗値が低過ぎると、全オーバーコート層を流れる電流が有機トランジスタ部40のトランジスタ特性を阻害し、有機半導体層43中に流れる電流が制御され、トランジスタ特性を発現することができない傾向がある。
電気抵抗値は、ソース電極44とドレイン電極45との間の形状で変化するため、正方形の形状での抵抗値即ち表面抵抗(単位はΩ/□)で表わす。例えば、ソース電極44とドレイン電極45との間隔が10μm、幅が500μmの間で測定した抵抗が1kΩであったとすると、表面抵抗はその500/10倍、即ち50kΩ/□となる。
通常の有機半導体層の電気抵抗値は、ドーピングの有無や膜厚等により変わるが、ゲート電圧が0Vの時に電流が流れにくい(オフ状態)ノーマリーオフの素子の場合には、抵抗値は108Ω/□以上、好ましくは109Ω/□以上、更に好ましくは1010Ω/□以上である。ゲート電圧が0Vの時に電流が流れやすいノーマリーオンの素子の場合には、抵抗値は1010Ω/□以下、好ましくは109Ω/□以下、更に好ましくは108Ω/□以下である。
全オーバーコート層の電気抵抗値は、上述のように、有機半導体層43の抵抗値よりも大きいことが好ましいが、その具体的な値としては、通常1010Ω/□以上、中でも1011Ω/□以上、更には1013Ω/□以上であることが好ましい。
〔I−5.その他〕
以上、本発明の一実施形態に係る表示装置の構成について説明したが、本発明の表示装置の構成はこれに限られるものでなく、本発明の趣旨を満たす限りにおいて、任意の構成を有することが可能である。
例えば、本発明の表示装置が備える表示素子部及び有機トランジスタ部の数は特に制限されず、その用途等に応じて適宜選択すればよい。
また、本発明の表示装置は、基板、表示素子部及び有機トランジスタ部に加えて、他の任意の構成要素を備えていてもよい。
[II.表示装置の製造方法]
本発明の表示装置を製造する方法は特に制限されず、上述の構成を実現できる限り任意の方法により製造することが可能である。各層の具体的な形成手順については先述した通りであるので、ここでは各層を積層する手順について説明する。
図2(a)〜(d)は何れも、本発明の一実施形態に係る表示装置10の製造方法を説明するための図である。なお、図2(a)〜(d)において、図1(a)〜(c)と同様の構成要素については、同一の符号で示している。
まず、図2(a)に示すように、基板20上に、表示素子部30を構成する電極層31を形成する。
次に、図2(b)に示すように、基板20及び電極層31の上に、有機トランジスタ部40を構成するゲート電極41、ゲート絶縁層42、有機半導体層43、ソース電極44及びドレイン電極45を形成する。
続いて、図2(c)に示すように、基板20、電極層31、有機半導体層43、ソース電極44及びドレイン電極45の上に、表示素子部30を構成する開口絶縁膜34を形成する。即ち、開口絶縁膜34は、有機半導体層43のゲート絶縁層42とは反対側の面に接するように延在して設けられる。また、表示素子部30の表示面30Aとなる領域に、開口絶縁膜34の開口30Aが形成される。
最後に、図2(d)に示すように、基板20及び開口絶縁膜34の上に、表示素子部30を構成する表示機能層33及び電極層32を順に積層することにより、表示装置10が作製される。
なお、図2(a)〜(d)では、図1(a)〜(c)の構成を有する表示装置10を製造する場合を例として説明したが、その他の構成を有する表示装置の場合も、その構成に応じて同様の手順で製造することが可能である。
[III.その他]
本発明の表示装置は、開口絶縁膜が有機トランジスタ部のオーバーコート層としての機能を兼ね備えているので、有機トランジスタ部の半導体特性の劣化を招くことなく、その製造手順の効率化及びその構成の簡素化を図ることができる。特に、開口絶縁膜の材料を適切に選択することにより、有機半導体層の半導体特性を改善させることが可能になる。
本発明の表示装置は、開口絶縁膜を用いた構成を有し、OTFT等の有機トランジスタにより有機EL素子(OLED)等の表示素子を駆動する形式の表示装置、具体的にはアクティブマトリックスディスプレイ等に使用することが可能である。この場合、有機トランジスタ部が表示素子(表示素子部)を制御するスイッチング素子として機能することになる。ここで「スイッチング素子」とは、ゲート電極に印加される電圧でソース電極とドレイン電極との間の電流をスイッチングできることを利用して、表示素子(表示素子部)に電圧を印加し、あるいは電流を供給する時のみスイッチを入れ、その他の時間は回路を切断することにより、高速、高コントラストな表示を行なうものである。
特に、本発明の表示装置は、低温プロセスでの素子作製が可能であり、プラスチック基板、プラスチックフィルムや紙等の、高温処理に耐えない基板を用いることができる。また、塗布あるいは印刷プロセスでの素子作製が可能であることから、大面積のディスプレイへの応用に適している。また、従来のアクティブマトリクスの代替としても、省エネルギープロセス、低コストプロセスの可能な素子として有利である。
以下に本発明を実施例を用いて説明するが、本発明はその要旨の範囲を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
本発明の表示装置の実施例として、有機EL素子(OLED)を備えた表示装置(以下「有機EL表示装置」という場合がある。)を作製する場合を想定する。この有機EL表示装置は、例えば以下の(1)〜(6)の工程により作製することができる。
(1)基板上にゲート電極及びアノードを形成する。具体的には、ITO(Indium Tin Oxide)膜を表面に有する基板を用い、基板上のITO膜を通常のフォトリソグラフィー法を用いてパターニングし、ゲート電極及び陽極(アノード)を形成する。
(2)上記のゲート電極上にゲート絶縁層を形成し、パターニングを行なう。具体的な手順としては、例えば、まずSiNx膜をCVD(化学蒸着法:chemical vapor deposition)により成膜してから、その上にフォトレジストを塗布して露光・現像し、マスクパターンを形成する。次いで、四フッ化炭素(CF4)プラズマの反応性イオンエッチングにより不要な部分を除去する。その後、フォトレジストを洗浄して除去する。
(3)上記のゲート絶縁層上にソース電極及びドレイン電極を形成し、パターニングする。具体的な手順としては、例えば、まずクロム及び金の積層膜を成膜してから、フォトレジストを塗布して露光・現像し、マスクパターンを形成する。次いで、エッチング液により不要な部分を除去する。その後、マスクパターンを洗浄して除去する。
(4)上記のゲート絶縁層、ソース電極及びドレイン電極上に有機半導体層を形成し、パターニングする。具体的な手順としては、例えば、まずテトラベンゾポルフィリン銅錯体を一様に成膜してから、その上にフォトレジストを塗布して露光・現像し、マスクパターンを形成する。次いで、酸素プラズマによる反応性イオンエッチングで不要な部分を除去する。その後、マスクパターンを洗浄して除去する。
(5)上記の基板、陽極(アノード)、ゲート絶縁層、ソース電極、ドレイン電極及び有機半導体層上に、開口絶縁膜を形成する。具体的な手順としては、例えば、開口絶縁膜の材料としてポリスチレンを用い、まずこれを一様に塗布・成膜する。次に、開口絶縁膜の保護用にポリビニルフェノールを塗布する。続いて、その上にフォトレジストを塗布して露光・現像し、開口部のフォトレジストを除いたマスクパターンを形成する。その後、酸素プラズマによる反応性イオンエッチングで、開口部のポリビニルフェノール及びポリスチレンを除去し、開口を有するポリスチレン膜(開口絶縁膜)を形成する。
(6)上記の開口絶縁膜上に、有機EL層及び陰極(カソード)をこの順に積層形成することにより、有機EL表示装置が作製される。
本発明の表示装置は、開口絶縁膜を用いた構成を有し、OTFT等の有機トランジスタにより有機EL素子(OLED)等の表示素子を駆動する形式の表示装置、具体的にはアクティブマトリックスディスプレイ等に、好適に利用することが可能である。
(a)〜(c)は何れも、本発明の一実施形態に係る表示装置の要部構成を模式的に示す図である。具体的に、(a)は表示装置の要部の断面図であり、(b),(c)はそれぞれ、(a)の表示装置について、一部の構成要素を取り除いて表わす上面図である。 (a)〜(d)は何れも、本発明の一実施形態に係る表示装置の製造方法を説明するための図である。
符号の説明
10 表示装置
20 基板
30 表示素子部
30A 表示面(開口)
31,32 電極層
33 表示機能層
34 開口絶縁膜
40 有機トランジスタ部
41 ゲート電極
42 ゲート絶縁層
43 有機半導体層
44 ソース電極
45 ドレイン電極

Claims (5)

  1. 基板と、該基板上に形成され、表示面を有する表示素子部と、該基板上に形成され、該表示素子部を駆動する有機トランジスタ部とを備える表示装置であって、
    該表示素子部が、該基板上に積層された一対の電極層と、該電極層間に介装された表示機能層と、該電極層間に介装され、該表示素子部の表示面の形状を規定する開口を有する開口絶縁膜とを備えると共に、
    該有機トランジスタ部が、該基板上に設けられたゲート電極と、該ゲート電極上に設けられたゲート絶縁層と、該ゲート絶縁層により該ゲート電極と隔離されて設けられた有機半導体層と、該有機半導体層に接して設けられたソース電極及びドレイン電極とを備え、且つ、
    該開口絶縁膜が、該有機半導体層の該ゲート絶縁層とは反対側の面に接するように延在して設けられる
    ことを特徴とする、表示装置。
  2. 該開口絶縁膜における活性な基の含有量が4×10-4モル/cm3以下である
    ことを特徴とする、請求項1記載の表示装置。
  3. 該開口絶縁膜が、芳香族化合物及び/又は芳香環含有ポリマーを含有する
    ことを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の表示装置。
  4. 該開口絶縁膜が塗布法により形成されたものである
    ことを特徴とする、請求項1〜3の何れか一項に記載の表示装置。
  5. 該有機半導体層がポルフィリン構造を有する化合物を含有する
    ことを特徴とする、請求項1〜4の何れか一項に記載の表示装置。
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