JP4961326B2 - 建物 - Google Patents

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Description

本発明は、サニタリールームと部屋とが構造壁ではない間仕切壁を介して配置された建物に関する。
浴室、トイレ、洗面室等からなるサニタリールームと部屋とを連続して配置した建物の一例として、特許文献1に記載のものが知られている。
この特許文献1に記載の建物では、サニタリールームと部屋との間の壁に出入口が設けられており、この出入口を介して、住人はサニタリールームと部屋とを行き来できるようになっている。
特開2003−138762号公報
ところで、上記従来の建物では、サニタリールームと部屋との間の壁に予め出入口が設けられているため、部屋とサニタリールームとを行き来できるが、その反面、サニタリールームでの騒音が出入口を介して部屋に伝わり易いという問題がある。
前記部屋が高齢者や要介護者専用の部屋であれば、部屋からサニタリールームに直接出入りできるように、予め出入口を設けておくことが必要であるが、住人に高齢者や要介護者がいない場合は前記出入口を予め設けることなく、将来的に高齢者や要介護者が生じた場合に前記出入口を設けたいという要望がある。
また、上記従来の建物では、サニタリールームと部屋との双方から建物の外部に直接アクセスできるようになっていないため不便なことがあった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、将来的にサニタリールームと部屋とを行き来できるようにすることができるとともに、サニタリールームと部屋との双方から建物の外部にアクセスできる建物を提供することを課題としている。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、例えば図1に示すように、平面視L字状のサニタリールーム4と平面視矩形状の部屋5とが構造壁ではない間仕切壁6を介して平面視凹状となるように配置されており、
前記平面視凹状の窪んだ部分が外部に開放された中庭7とされ、
前記中庭7に面するサニタリールーム4を形成する外壁8と部屋5を形成する外壁10との双方には、それぞれ前記中庭7と、サニタリールーム4および部屋5とを行き来可能とする開口部9,11が形成されていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、例えば図2に示すように、間仕切壁6を除去することによってサニタリールーム4と部屋5とが連通した状態になるので、将来的にサニタリールーム4と部屋5とを行き来できるようにすることができる。
また、外部に開放されている中庭7に面するサニタリールーム4を形成する外壁8と部屋5を形成する外壁10との双方に、それぞれ中庭7と、サニタリールーム4および部屋5とを行き来可能とする開口部9,11が形成されているので、中庭7を介して、サニタリールーム4と部屋5との双方から建物の外部にアクセスできる。
また、中庭7があるので、外部から直接サニタリールーム4や部屋5を覗かれることもない。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の建物において、
前記サニタリールーム4を形成する内壁12が、前記間仕切壁6と直交して配置されており、
前記内壁12には、前記サニタリールーム4に出入りするための出入口13が前記間仕切壁6の端部から前記出入口13の幅とほぼ等しい幅だけ離間して形成されていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、例えば図3に示すように、間仕切壁6を除去するとともに、前記出入口13と間仕切壁6との間の内壁を除去することによって、前記出入口13の2倍幅を有する新たな出入口16を設けることができ、車椅子等で容易にサニタリールーム4および部屋5に出入りできる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の建物において、
前記間仕切壁6の少なくとも一方側には前記サニタリールーム用または部屋用の収納部14が設けられていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、間仕切壁6の少なくとも一方側に収納部14が設けられているので、サニタリールーム4での騒音の一部はこの収納部14に吸収され、よって、サニタリールーム4での騒音が部屋5に伝わり難くなる。
請求項4に記載の発明は、例えば図4に示すように、請求項1または2に記載の建物において、
前記間仕切壁6には、戸17が設けられていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、間仕切壁6に設けられた戸17によって、サニタリールーム4と部屋5とを行き来できる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の建物において、
前記サニタリールーム4の床面と、前記部屋5の床面とはほぼ面一になっていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、サニタリールーム4の床面と、部屋5の床面とがほぼ面一になっているので、間仕切壁6を除去することによってサニタリールーム4と部屋5とを連通した状態とした場合に、サニタリールーム4と部屋5とに床段差がなく、車椅子等でも容易に行き来できる。
本発明によれば、サニタリールームと部屋とが構造壁ではない間仕切壁を介して配置されているので、間仕切壁を除去することによってサニタリールームと部屋とを連通した状態にできる。したがって、将来的にサニタリールームと部屋とを行き来できるようにすることができる。
また、外部に開放されている中庭に面するサニタリールームを形成する外壁と部屋を形成する外壁との双方に、それぞれ前記中庭と、サニタリールームおよび部屋とを行き来可能とする開口部が形成されているので、中庭を介して、サニタリールームと部屋との双方から建物の外部にアクセスできる。
以下図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明に係る建物の1階の平面図を示す。
建物の南東の角部には玄関1が設けられている。玄関1の玄関ホール1aには東西に延在する廊下2の東側の端部が接続されており、該廊下2の南側には寝室3が配置されている。
前記廊下2の北側にはサニタリールーム4が配置されており、玄関ホール1aの北側には部屋5が配置されている。サニタリールーム4は、洗面室兼トイレ4aと、浴室4bとによって平面視L字状に構成されている。部屋5は矩形状に構成された和室であり、サニタリールーム4と構造壁でない間仕切壁6を介して連続して配置されている。
また、サニタリールーム4と部屋5とは平面視凹状となるように前記間仕切壁6を介して連続配置されている。そして、この平面視凹状の窪んだ部分が中庭7とされ、この中庭7は外部に開放されている。つまり、この中庭7は、平面視において、建物の北側の外部に向けて開放されている。
前記中庭7に面するサニタリールーム4を形成する外壁8には開口部9が形成されており、この開口部9を通して中庭7とサニタリールーム4とを行き来可能となっている。なお、開口部9には引違いサッシが設けられている。
また、前記中庭7に面する部屋5を形成する外壁10には開口部11が形成されており、この開口部11を通して中庭7と部屋5とを行き来可能となっている。なお、開口部11には引違いサッシが設けられている。
前記サニタリールーム4を形成する内壁12、つまりサニタリールーム4と廊下2との間に設けられた内壁12は、前記間仕切壁6と直交して配置されており、この内壁12にはサニタリールーム4に出入りするための出入口13が間仕切壁6の端部から出入口13の幅とほぼ等しい幅だけ離間して形成されている。なお、この出入口13には開き戸が設けられている。
また、前記間仕切壁6の一方の側(西側)には、収納部14が設けられている。この収納部14はサニタリールーム4用のものであり、例えば、洗濯機、掃除用具等が収納されている。収納部14は床面から天井面までの高さを有するものであり、収納部14の前面開口部には引戸が設けられている。
また、サニタリールーム4の床面と、部屋5の床面とはほぼ面一になっている。部屋5は、1畳程度の広さの導入部5aを有しており、この導入部5aが間仕切壁6を介してサニタリールーム4に隣接配置されている。そして、廊下2に面して設けられた開口部15から導入部5aに入り、この導入部5aから部屋5に出入りするようになっている。
上記のような建物によれば以下のような効果を得ることができる。
図2に示すように、間仕切壁6を除去することによってサニタリールーム4と部屋5とが連通した状態になるので、将来的にサニタリールーム4と部屋5とを行き来できるようにすることができる。
また、外部に開放されている中庭7に面するサニタリールーム4を形成する外壁8と部屋5を形成する外壁10との双方に、それぞれ前記中庭7と、サニタリールーム4および部屋5とを行き来可能とする開口部9,11が形成されているので、中庭7を介して、サニタリールーム4と部屋5との双方から建物の外部にアクセスできる。
また、図3に示すように、間仕切壁6を除去するとともに、出入口13と間仕切壁6との間の内壁を除去することによって、出入口13の2倍幅を有する新たな出入口16を設けることができ、車椅子等で容易にサニタリールーム4および部屋5に出入りできる。
また、間仕切壁6の一方側に収納部14が設けられているので、サニタリールーム4での騒音の一部はこの収納部4に吸収され、よって、サニタリールーム4での騒音が部屋5に伝わり難くなる。
加えて、サニタリールーム4の床面と、部屋5の床面とがほぼ面一になっているので、間仕切壁6を除去することによってサニタリールーム4と部屋5とを連通した状態とした場合に、サニタリールーム4と部屋5とに床段差がなく、車椅子等でも容易に行き来できる。
なお、図4に示すように、前記間仕切壁6に開口部を設け、この開口部に引戸(戸)17を設けてもよい。このようにすれば、間仕切壁6を除去する前でも、引戸17によって、サニタリールーム4と部屋5とを行き来できる。
本発明に係る建物の一例を示すもので、その平面図である。 同、間仕切壁を除去した状態を示す建物の要部の平面図である。 同、間仕切壁と内壁を除去した状態を示す建物の要部の平面図である。 同、間仕切壁に引戸を設けた状態を示す建物の要部の平面図である。
符号の説明
4 サニタリールーム
5 部屋
6 間仕切壁
7 中庭
8,10 外壁
9,11 開口部
12 内壁
13 出入口
14 収納部
16 出入口
17 引戸(戸)

Claims (5)

  1. 平面視L字状のサニタリールームと平面視矩形状の部屋とが構造壁ではない間仕切壁を介して平面視凹状となるように配置されており、
    前記平面視凹状の窪んだ部分が外部に開放された中庭とされ、
    前記中庭に面する前記サニタリールームを形成する外壁と前記部屋を形成する外壁との双方には、それぞれ前記中庭と、サニタリールームおよび部屋とを行き来可能とする開口部が形成されていることを特徴とする建物。
  2. 請求項1に記載の建物において、
    前記サニタリールームを形成する内壁が、前記間仕切壁と直交して配置されており、
    前記内壁には、前記サニタリールームに出入りするための出入口が前記間仕切壁の端部から前記出入口の幅とほぼ等しい幅だけ離間して形成されていることを特徴とする建物。
  3. 請求項1または2に記載の建物において、
    前記間仕切壁の少なくとも一方側には前記サニタリールーム用または部屋用の収納部が設けられていることを特徴とする建物。
  4. 請求項1または2に記載の建物において、
    前記間仕切壁には、戸が設けられていることを特徴とする建物。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の建物において、
    前記サニタリールームの床面と、前記部屋の床面とはほぼ面一になっていることを特徴とする建物。
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