JP4959627B2 - 樹脂組成物、樹脂スペーサ用フィルムおよび半導体装置 - Google Patents
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Description
また、上述したようにスペーサ用樹脂組成物は、露光、現像の工程を経るために、優れた現像性も要求されている。
また、本発明の目的は、半導体素子と、基板とが上記樹脂組成物の硬化物で構成される樹脂スペーサを介して接合されている半導体装置を提供することにある。
[1]基板と、半導体素子との間に空隙部を形成するための樹脂スペーサとして用いるための
樹脂スペーサ用フィルムであって、前記樹脂スペーサ用フィルムは、アルカリ可溶性樹脂と、光重合性樹脂と、粒子状の充填材とを含み、前記充填材の平均粒径が0.05〜0.
35μmであり、前記充填材の含有量が1〜40重量%であり、さらに、下記条件(1)〜(3)で測定したときの前記樹脂スペーサ用フィルムの弾性率が500Pa以上であることを特徴とする樹脂スペーサ用フィルム。
(1)樹脂スペーサ用フィルムの厚さ:100μm
(2)700(mJ/cm2)で紫外線を照射後の樹脂スペーサ用フィルム
(3)測定温度:130℃
[2]前記充填材は、シリカを含むものである[1]に記載の樹脂スペーサ用フィルム。[3]前記樹脂スペーサが、さらに前記アルカリ可溶性樹脂とは異なる熱硬化性樹脂を含むものである[1]または[2]に記載の樹脂組成物。
[4]基板と、半導体素子とが、[1]ないし[3]のいずれかに記載の樹脂スペーサを介して、接合されていることを特徴とする半導体装置。
また、本発明によれば、半導体素子と、基板とが上記樹脂組成物の硬化物で構成される
樹脂スペーサを介して接合され、信頼性に優れる半導体装置を得ることができる。
本発明の樹脂組成物は、基板と、半導体素子との間に空隙部を形成するための樹脂スペーサとして用いるための樹脂組成物であって、前記樹脂組成物は、アルカリ可溶性樹脂と、光重合性樹脂と、光重合開始剤と、粒子状の充填材とを含み、前記充填材の平均粒径が0.05〜0.35μm以下であり、前記充填材の含有量が1〜40重量%であることを特徴とする。
また、本発明の樹脂スペーサ用フィルムは、上記に記載の樹脂組成物で構成されていることを特徴とする。
また、本発明の半導体装置は、基板と、半導体素子とが、請求項1ないし3のいずれかに記載の樹脂組成物の硬化物で構成される樹脂スペーサを介して、接合されていることを特徴とする。
本発明の樹脂組成物は、図1に示すような半導体装置100の基板1と、半導体素子2との間に空隙部3を形成するための樹脂スペーサ4として用いるためのものである。
このような樹脂組成物は、アルカリ可溶性樹脂と、光重合性樹脂と、粒子状の充填材とを含み、前記充填材の平均粒径が0.05〜0.35μm以下であり、前記充填材の含有量が1〜40重量%であることを特徴とする。これにより、樹脂スペーサ4の形状保持性に優れ、かつ現像性(特に、現像処理後の残渣を低減)に優れる。
前記アルカリ可溶性基および二重結合を有する樹脂としては、例えば光および熱の両方で硬化可能な硬化性樹脂を挙げることができる。
前記アルカリ可溶性基としては、例えば水酸基、カルボキシル基等が挙げられる。このアルカリ可溶性基は熱硬化反応に寄与することもできる。
このような樹脂としては、例えばアクリロイル基、メタクリロイル基、ビニル基等の光反応基を有する熱硬化性樹脂や、フェノール性水酸基、アルコール性水酸基、カルボキシル基、酸無水物基等の熱反応基を有する光硬化性樹脂等が挙げられる。なお、光硬化性樹脂は、さらにエポキシ基、アミノ基、シアネート基等の熱反応基を有していてもよい。具体的には、(メタ)アクリル変性フェノール樹脂、(メタ)アクリロイル基含有アクリル酸重合体、カルボキシル基含有(エポキシ)アクリレート等が挙げられる。また、カルボキシル基含有アクリル樹脂のような熱可塑性樹脂であっても構わない。
これらの中でも(メタ)アクリル変性フェノール樹脂が好ましい。アルカリ可溶性基を含む樹脂を用いることにより、現像処理時に二重結合部分が未反応の樹脂を除去する際に
、現像液として通常用いられる有機溶剤の代わりに、環境に対する負荷のより少ないアルカリ水溶液を適用することができると共に、二重結合部分が硬化反応に寄与することから樹脂組成物の耐熱性を維持することができる。
ここで、重量平均分子量は、例えばG.P.C.を用いて評価でき、予め、スチレン標準物質を用いて作成された検量線により重量平均分子量を算出することができる。なお、測定溶媒としてテトラヒドロフラン(THF)を用い、40℃の温度条件下で測定した。
前記光重合性樹脂としては、例えば不飽和ポリエステル、アクリロイル基またはメタクリロイル基を、一分子中に少なくとも1個以上有するアクリル系モノマーやオリゴマー等のアクリル系化合物、スチレン等のビニル系化合物等が挙げられ、これらは単独で用いることも可能であり、また、2種類以上を混合して用いることもできる。
キサアクリル酸ジペンタエリスリトール、ヘキサメタクリル酸ジペンタエリスリトール等の多官能アクリレートなどが挙げられる。
これらの中でも(メタ)アクリル酸エステルが好ましく、特に好ましくはエステル部位の炭素数が1〜15のアクリル酸エステルまたはメタクリル酸アルキルエステルが好ましい。これにより、反応性を向上することができ、それによって感度が向上する。
ここで、重量平均分子量は、例えばG.P.C.を用いて評価でき、予め、スチレン標準物質を用いて作成された検量線により重量平均分子量を算出することができる。なお、測定溶媒としてテトラヒドロフラン(THF)を用い、40℃の温度条件下で測定した。
前記光重合性樹脂の含有量が前記上限値を超えると樹脂組成物の耐熱性が損なわれる場合がある。また、前記光重合性樹脂の含有量が前記下限値未満であると可撓性が損なわれる場合があり、また光(例えば紫外線)照射による樹脂のパターニングを十分に行えない場合が生じるおそれがある。したがって、前記光重合性樹脂の含有量を上記の範囲にすることで、両者のバランスに優れ、例えば耐熱性、可撓性のバランスを損なわないで、特に接着フィルムに適用したときの保護フィルムなどに対する剥離性が良好な樹脂組成物を提供することができる。
このような粒子状の充填材としては、例えばフェノール樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド、ポリスルホン、ポリスチレン、フッ素樹脂等の微粒子等の有機充填材、後述するような無機充填材が挙げられる。これらの中でも無機充填材が好ましい。これにより、耐熱性、寸法安定性、耐湿性等を向上させることができる。また、接着フィルムとして用いた場合の保護フィルムに対する剥離性を向上させることができる。
らの中でも溶融シリカ、結晶シリカ等のシリカ粉末が好ましく、特に球状溶融シリカが好ましい。
前記粒子状の充填材の平均粒径は、より具体的には0.1〜0.3μmであることが好ましく、特には0.1〜0.25μmであることが好ましい。これにより、残渣を低減することができることに加え、スペーサ用フィルムとした場合の認識性(視認性)を向上することができる。
ここで、充填材の平均粒径は、レーザー回折式粒度分布測定装置(SALD−7000)を用い、水中に充填材を分散させ、測定を行った。測定の際には、超音波処理1分間実施した後で、測定を開始した。
前記粒子状の充填材の含有量は、より具体的には前記樹脂組成物全体の3〜38重量%であることが好ましく、特に5〜35重量%であることが好ましい。
前記熱硬化性樹脂(前記アルカリ可溶性樹脂とは、樹脂構造が異なる熱硬化性樹脂)は、例えば樹脂スペーサ用フィルムの耐熱性を向上する機能を付与することができる。
前記熱硬化性樹脂としては、例えばフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂等のノボラック型フェノール樹脂、レゾールフェノール樹脂等のフェノール樹脂、ビスフェノールAエポキシ樹脂、ビスフェノールFエポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラックエポキシ樹脂、クレゾールノボラックエポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、アルキル変性トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、トリアジン核含有エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール型エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂、ユリア(尿素)樹脂、メラミン樹脂等のトリアジン環を有する樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビスマレイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂、ベンゾオキサジン環を有する樹脂、シアネートエステル樹脂等が挙げられ、これらは単独でも混合して用いても良い。これらの中でもエポキシ樹脂が特に好ましい。これにより、耐熱性および密着性をより向上することができる。
向上する効果が低下する場合がある。
前記硬化剤(感光剤)としては、前記アルカリ可溶性樹脂および光重合性樹脂を硬化させるものであれば特に限定されない。
このような硬化剤(感光剤)としては、例えばベンゾフェノン、アセトフェノン、ベンゾイン、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾイン安息香酸メチル、ベンゾイン安息香酸、ベンゾインメチルエーテル、ベンジルフィニルサルファイド、ベンジル、ジベンジル、ジアセチルなどが挙げられる。
(1)樹脂スペーサ用フィルムの厚さ:100μm
(2)700(mJ/cm2)で紫外線を照射後の樹脂スペーサ用フィルム
(3)測定温度:130℃
ここで、前記弾性率は、例えば動的粘弾性測定装置Rheo Stress RS150(HAAKE社製)で評価することができる。具体的には、250mm×200mmサイズのポリエステルフィルム上に膜厚50μmの樹脂層(前述の樹脂組成物で構成される樹脂層)を形成した後、30mm×30mmサイズに切断したサンプルを3枚用意する。前記各サンプルに、水銀ランプを用いて光照射して、樹脂層を光硬化する。露光量は、波長365nmの光で700mJ/cm2とする。次に、ポリエステルフィルムから樹脂層
を剥離して、3枚重ねて上述の動的粘弾性測定装置にセットする。ここで、サンプルをセットするコーンプレート間の間隙を100μmとした(上述の樹脂層を3枚重ねて、プレート間を押圧して100μmとした)。測定条件は、周波数1Hz、昇温速度10℃/分にて、温度範囲を室温〜250℃とした。
また、樹脂スペーサ用フィルムの厚さを100μmとした理由は、本来であれば用いられる樹脂スペーサの厚さと同じ厚さで評価することが好ましいが、樹脂スペーサの厚さが薄い場合、弾性率の結果の安定性が不十分となる場合があるため、100μmに統一して弾性率を評価した。
なお、実際の樹脂スペーサ(樹脂スペーサ用フィルム)の厚さで得られる弾性率と、上述の100μmの厚さとした樹脂スペーサ用フィルムの弾性率とは、実質的に同じになる。
また、700(mJ/cm2)で紫外線を照射する理由は、樹脂スペーサ用フィルムを
十分に光硬化させるためである。なお、樹脂スペーサ用フィルムの厚さが変わる場合には、適宜露光量を調整する。
上述の樹脂スペーサ用フィルム4'を、受光部21を有する半導体素子2を搭載してい
るインターポーザ5の一方面側(図2a中の上側面に)接合する。
次に、半導体素子2が搭載される部分に空隙を形成するために、樹脂スペーサ4となる部分以外にマスク6を設けて、紫外線7を照射する(図2b)。これにより、紫外線7が照射された部分(樹脂スペーサ4となる部分)は、光硬化する。
次に、現像処理を行って、紫外線7が照射されていない部分を除去する。これにより、樹脂スペーサ4(空隙部3)を形成する(図2c)。
次に、空隙部3に受光部21を有する半導体素子2を搭載する(図2d)。
次に、半導体素子2の機能面と、インターポーザ5の端子とをボンディングワイヤ22で接続する(図2d)。
次に、樹脂スペーサ4の上端部(図2d中の上側)に、基板1を熱圧着して、図1に示すような半導体装置100を得ることができる。ここで、熱圧着は、通常80〜180℃の温度範囲内で行われることが多い。そのため、130℃における樹脂スペーサ用フィルム4'の弾性率が、前記範囲内であると樹脂スペーサ4の形状保持性に特に優れるように
なる。
本発明の半導体装置100は、上述したような樹脂スペーサ用フィルム4'を用いてい
るので、半導体装置100を製造時のパターニング性および現像性(残渣が抑制されている)にも優れており、かつ基板1を熱圧着する際の形状保持性にも優れているものである。すなわち、現像性と、形状保持性との両立が図られているものである。
また、半導体装置100は、上述の樹脂スペーサ4で空隙部3が形成されているので、樹脂スペーサ4の厚さ精度に優れている。また、樹脂スペーサ4の形状保持性に優れているので、半導体装置100の信頼性に優れている。
また、他の半導体装置の実施形態として、図3に示すような半導体装置100を得ることもできる。図3に示す半導体装置100では、半導体素子2上の受光部21の外周部に前記と同様の樹脂スペーサ4が配置されている。樹脂スペーサ4の上部(図3中の上側)には、基板1が熱圧着されている。このように、半導体素子2全体を覆うのではなく、受光部21を覆うようにして基板1が配置されている。半導体素子2上の端部(樹脂スペーサ4より外側の部位)には、ボンディングワイヤ22が配置されており、インターポーザ5と電気的な接続を行っている。このような図3に示す半導体装置100によれば、半導体装置をより小型化することができる。さらに、受光部21を基板1で覆って中空構造とすることで、後工程のクリーン度のレベルを低減することができる。さらに、図3に示すような半導体装置100であると、樹脂スペーサ4の厚さを薄くすることができ、それによって信頼性を向上することもできる。
(実施例1)
1.アルカリ可溶性樹脂(アルカリ可溶性基および二重結合を有する樹脂(光および熱の両方で硬化可能な硬化性樹脂:メタクリル変性ビスフェノールAフェノールノボラック樹脂:MPN)の合成)
ビスフェノールAノボラック樹脂(フェノライトLF−4871、大日本インキ化学(株)製)の固形分60%MEK溶液500gを、2Lフラスコ中に投入し、これに触媒としてトリブチルアミン1.5g、および重合禁止剤としてハイドロキノン0.15gを添加し、100℃に加温した。その中へ、グリシジルメタクリレート180.9gを30分間で滴下し、100℃で5時間攪拌反応させることにより、不揮発分74%のメタクリル変性ビスフェノールAノボラック樹脂(メタクリル変性率50%)を得た。
アルカリ可溶性樹脂(光および熱の両方で硬化可能な硬化性樹脂)として上記の合成したメタクリル変性ビスフェノールAフェノールノボラック樹脂(MPN)31.74重量%と、光重合性樹脂として室温で液状のアクリル樹脂モノマー(新中村化学社製、NKエステル 3G)9.83重量%と、熱硬化性樹脂としてビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業社製、エピクロンN−865)19.84重量%、シリコーンエポキシ樹脂(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製、BY16−115)3.63重量%、粒子状の充填材としてシリカ(日本触媒社製、KE−P30、平均粒子径:0.28μm、最大粒径:0.9μm)33.71重量%とを秤量し、さらにメチルエチルケトン(MEK、大伸化学社製)を添加し、樹脂成分濃度が71%となるように調製した。そして、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂(N−865)が溶解するまで攪拌した。
次に、ビーズミル(ビーズ直径400μm、処理速度6g/s、5パス)を用いて、シリカを分散させた。
そして、さらに、硬化剤(感光剤)(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製、イルガキュア651)1.25重量%を添加し、攪拌羽根(450rpm)にて、1時間攪拌することにより樹脂ワニスを得た。
上述の樹脂ワニスを、ポリエステルフィルム(厚さ25μm)上に塗布し、80℃で15分間乾燥させることにより、樹脂スペーサ用フィルムを得た。この樹脂スペーサ用フィルムの露光後(露光量700mJ/cm2)の130℃の弾性率は、下記表1に示す通り
500Pa以上であった。なお、弾性率は、波長365nmの光を700mJ/cm2照
射した樹脂スペーサ用フィルムを3枚重ねて、動的粘弾性測定装置Rheo Stress RS150(HAAKE社製、測定周波数:1Hz、ギャップ間隔:100μm、測定温度範囲:室温〜200℃、昇温速度10℃/分)で測定し、130℃の弾性率を求めた。
上述の樹脂スペーサ用フィルムを半導体ウエハ上にラミネートし、露光、現像し、樹脂スペーサ(空隙部)を形成し、樹脂スペーサの上端部にガラス基板を120℃で熱圧着した。次に、半導体ウエハをダイシング(個片化)して、半導体装置を得た。
充填材として以下のものを用いた以外は、実施例1と同様にした。
シリカとして、シリカ(トクヤマ社製、NSS−3N、平均粒子径:0.125μm、最大粒径:0.35μm)を用いた。この樹脂スペーサ用フィルムの露光後(露光量700mJ/cm2)の130℃の弾性率は、下記表1に示す通り500Pa以上であった。
充填材として以下のものを用いた以外は、実施例1と同様にした。
シリカとして、シリカ(デンカ社製、SFP−20M、平均粒子径:0.33μm、最大粒径:0.8μm)を用いた。この樹脂スペーサ用フィルムの露光後(露光量700mJ/cm2)の130℃の弾性率は、下記表1に示す通り500Pa以上であった。
充填材として以下のものを用いた以外は、実施例1と同様にした。
シリカとして、シリカ(日本触媒社製、KE−S30、平均粒子径:0.24μm、最大粒径:0.9μm)を用いた。この樹脂スペーサ用フィルムの露光後(露光量700mJ/cm2)の130℃の弾性率は、下記表1に示す通り500Pa以上であった。
充填材の配合量を変え、全体の配合を以下のようにした以外は、実施例2と同様にした。
アルカリ可溶性樹脂(光および熱の両方で硬化可能な硬化性樹脂)として上記の合成したメタクリル変性ビスフェノールAノボラック樹脂(MPN)37.20重量%と、フェノールノボラック樹脂(住友ベークライト社製、PR53647)2.30重量%と、光重合性樹脂として室温で液状のアクリル樹脂モノマー(新中村化学社製、NKエステル 3G)9.20重量%と、粒子状の充填材としてシリカ(トクヤマ社製、NSS−3N、平均粒子径:0.125μm、最大粒径:0.35μm)28.10重量%と、熱硬化性樹脂としてビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業社製、エピクロンN−865)18.60重量%、シリコーンエポキシ樹脂(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製、BY16−115)3.40重量%と、硬化剤(感光剤)(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製、イルガキュア651)1.20重量%とを用いた。この樹脂スペーサ用フィルムの露光後(露光量700mJ/cm2)の130℃の弾性率は
、下記表1に示す通り500Pa以上であった。
アルカリ可溶性樹脂として以下のものを用いた以外は、実施例2と同様にした。
アルカリ可溶性樹脂として、サイクロマーP ACA200M(ダイセル化学工業(株)製、固形分濃度50%のプロピレングリコールモノメチルエーテル溶液)を用いた。この樹脂スペーサ用フィルムの露光後(露光量700mJ/cm2)の130℃の弾性率は
、下記表1に示す通り500Pa以上であった。
充填材の配合量を変え、全体の配合を以下のようにした以外は、実施例2と同様にした。
アルカリ可溶性樹脂(光および熱の両方で硬化可能な硬化性樹脂)として上記の合成したメタクリル変性フェノールノボラック樹脂(MPN)40.0重量%と、光重合性樹脂として室温で液状のアクリル樹脂モノマー(新中村化学社製、NKエステル 3G)12.5重量%と、粒子状の充填材としてシリカ(トクヤマ社製、NSS−3N、平均粒子径:0.125μm、最大粒径:0.35μm)16.6重量%と、熱硬化性樹脂としてビスAノボラック型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業社製、エピクロンN−865
)24.9重量%、シリコーンエポキシ樹脂(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製、BY16-115)4.5重量%と、硬化剤(感光剤)(チバ・スペシャリティ・ケミカ
ルズ社製、イルガキュア651)1.5重量%とを用いた。この樹脂スペーサ用フィルムの露光後(露光量700mJ/cm2)の130℃の弾性率は、下記表1に示す通り50
0Pa以上であった。
充填材の配合量を変え、全体の配合を以下のようにした以外は、実施例2と同様にした。
アルカリ可溶性樹脂(光および熱の両方で硬化可能な硬化性樹脂)として上記の合成したメタクリル変性フェノールノボラック樹脂(MPN)42.3重量%と、光重合性樹脂として室温で液状のアクリル樹脂モノマー(新中村化学社製、NKエステル 3G)13.2重量%と、粒子状の充填材としてシリカ(トクヤマ社製、NSS−3N、平均粒子径:0.125μm、最大粒径:0.35μm)11.7重量%と、熱硬化性樹脂としてビスAノボラック型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業社製、エピクロンN−865
)26.4重量%、シリコーンエポキシ樹脂(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製、BY16-115)4.8重量%と、硬化剤(感光剤)(チバ・スペシャリティ・ケミカ
ルズ社製、イルガキュア651)1.6重量%とを用いた。この樹脂スペーサ用フィルムの露光後(露光量700mJ/cm2)の130℃の弾性率は、下記表1に示す通り50
0Pa以上であった。
充填材の配合量を変え、全体の配合を以下のようにした以外は、実施例2と同様にした。
アルカリ可溶性樹脂(光および熱の両方で硬化可能な硬化性樹脂)として上記の合成したメタクリル変性フェノールノボラック樹脂(MPN)45.0重量%と、光重合性樹脂として室温で液状のアクリル樹脂モノマー(新中村化学社製、NKエステル 3G)14.0重量%と、粒子状の充填材としてシリカ(トクヤマ社製、NSS−3N、平均粒子径:0.125μm、最大粒径:0.35μm)6.2重量%と、熱硬化性樹脂としてビスAノボラック型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業社製、エピクロンN−865)
28.0重量%、シリコーンエポキシ樹脂(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製、BY16-115)5.1重量%と、硬化剤(感光剤)(チバ・スペシャリティ・ケミカル
ズ社製、イルガキュア651)1.7重量%とを用いた。この樹脂スペーサ用フィルムの露光後(露光量700mJ/cm2)の130℃の弾性率は、下記表1に示す通り500
Pa以上であった。
充填材として以下のものを用いた以外は、実施例1と同様にした。
シリカとして、シリカ(アドマテックス社製、SO−E2、平均粒子径:0.5μm、最大粒径:2μm)を用いた。この樹脂スペーサ用フィルムの露光後(露光量700mJ/cm2)の130℃の弾性率は、500Pa以上であった。
充填材を用いずに、全体の配合を以下のようにした以外は、実施例1と同様にした。
アルカリ可溶性樹脂(光および熱の両方で硬化可能な硬化性樹脂)として上記の合成したメタクリル変性ビスフェノールAノボラック樹脂(MPN)59.90重量%と、光重合性樹脂として室温で液状のアクリル樹脂モノマー(新中村化学社製、NKエステル 3G)11.40重量%と、熱硬化性樹脂としてビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業社製、エピクロンN−865)23.00重量%、シリコーンエポキシ樹脂(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製、BY16−115)4.20重量%と、硬化剤(感光剤)(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製、イルガキュア651)1.50重量%とを用いた。この樹脂スペーサ用フィルムの露光後(露光量700m
J/cm2)の130℃の弾性率は、500Pa未満であった。
半導体ウエハ上に樹脂スペーサ用フィルムを、ラミネート(温度60℃、速度0.3m/分)し、露光機PLA−600FA(キャノン社製)を用いて、半導体ウエハ表面のパターンがラミネートした樹脂スペーサ用フィルム上からも視認できるか評価した。各符号は、以下の通りである。
◎:パターン形状が境界部分まで、鮮明に見えた。
○:パターン形状はわかるものの、境界部分が多少不鮮明に見えた。
△:パターンは薄っすら見えるものの、形状はわからなかった。
×:パターンがまったく見えなかった。
半導体ウエハ上に樹脂スペーサ用フィルムをラミネート(温度60℃、速度0.3m/分)し、パターンマスクを用いて格子状に樹脂スペーサが残るように露光(露光量:700mJ/cm2)し、3%TMAHを用いて現像(現像液圧力:0.2MPa、現像時間
:150秒間)した。得られた格子パターン部分を電子顕微鏡(×5,000倍)で観察し、残渣の有無を評価した。各符号は、以下の通りである。
○:残渣無し
×:残渣有り
なお、パターンマスクは、樹脂幅1.2mm、間隔5mmの格子状とした。
半導体ウエハ上に樹脂スペーサ用フィルムをラミネート(温度60℃、速度0.3m/分)し、パターンマスクを用いて格子状に樹脂スペーサが残るように露光(露光量700mJ/cm2)し、3%TMAHを用いて現像(現像液圧力:0.2MPa、現像時間:
150秒間)して、パターニングし、パターニング部の状態を目視した。各符号は、以下の通りである。
○:パターン剥離が無かった。
△:パターンが部分的に剥離していたが、ごく一部残っていない部分があった。
×:パターンが全面剥離していた。
なお、パターンマスクは、樹脂幅1.2mm、間隔5mmの格子状とした。
上記現像性を評価した半導体ウエハの格子状に形成された樹脂スペーサの中央部をダイシングすることにより、フレーム状の樹脂スペーサを有する半導体素子を作製した。形状保持性は、120℃で、この樹脂スペーサ上にガラス基板を熱圧着した際の樹脂スペーサのフロー(つぶれ度合い)を目視で評価した。各符号は、以下の通りである。
◎:熱圧着前後の樹脂スペーサの寸法に変化が無かった。
○:熱圧着後の樹脂スペーサが多少フローし、その寸法が多少変化しているものの、形状に大きな変化は無かった。
△:熱圧着後の樹脂スペーサがフローし、寸法変化が発生した。
×:熱圧着後の樹脂スペーサが非常に大きくフローし、寸法、形状とも大きく変化していた。
また、実施例1〜9は、パターニング性にも優れていた。
また、実施例2、5、6、7、8および9は、アライメント性にも特に優れていた。
また、本発明によれば、半導体素子と、基板とが上記樹脂組成物の硬化物で構成される樹脂スペーサを介して接合され、信頼性に優れる半導体装置を得ることができる。したがって、産業上の利用可能性を有する。
2 半導体素子
21 受光部
22 ボンディングワイヤ
3 空隙部
4 樹脂スペーサ
4' 樹脂スペーサ用フィルム
5 インターポーザ
6 マスク
7 紫外線
100 半導体装置
Claims (4)
- 基板と、半導体素子との間に空隙部を形成するための樹脂スペーサとして用いるための樹脂スペーサ用フィルムであって、
前記樹脂スペーサ用フィルムは、アルカリ可溶性樹脂と、前記アルカリ可溶性樹脂とは異なる熱硬化性樹脂と、光重合性樹脂と、粒子状の充填材とを含み、
前記充填材の平均粒径が0.125〜0.33μmであり、
前記充填材の含有量が1〜40重量%であり、さらに、
下記条件(1)〜(3)で測定したときの前記樹脂スペーサ用フィルムの弾性率が500Pa以上であることを特徴とする樹脂スペーサ用フィルム。
(1)樹脂スペーサ用フィルムの厚さ:100μm
(2)700(mJ/cm2)で紫外線を照射後の樹脂スペーサ用フィルム
(3)測定温度:130℃ - 前記充填材は、無機充填材を含むものである請求項1に記載の樹脂スペーサ用フィルム。
- 前記充填材は、球状溶融シリカを含むものである請求項1または2に記載の樹脂スペーサ用フィルム。
- 基板と、半導体素子とが、請求項1ないし3のいずれかに記載の樹脂スペーサを介して、接合されていることを特徴とする半導体装置。
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