JP4953938B2 - 防犯サムターン - Google Patents

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本発明は、防犯サムターンに関し、特に、ボタン状、筒状等の摘みを所定量回転する際、摘みの半径外方向に突出する複数の操作部を指で同時に押し込みながら該摘みを回転することを条件とする防犯サムターンに関する。
特許出願人は、特許文献1に記載の発明を出願した(ここでは「先願発明」という)。本願発明は、例えば特許文献1の先願発明に好適なので、まず、先願発明の構成に関して説明する。
特許文献1の特許請求の範囲又は明細書本文の課題を解決するための手段には、「先願発明の防犯サムターン100」は、以下に列挙する構成要件から成る旨が記載されている。なお、用語及び符号は、特許文献1のものをそのまま用いている。
(A)扉1に固定される基板3と、
(B)該基板3に固定される固定筒21と、
(C)該固定筒21に回転自在に内設され前記基板3に設けられる入出力部材11に連結されるコア軸35と、
(D)前記固定筒21に回転自在に内設されるサムターン筒43と、
(E)該サムターン筒43に軸線直交方向で摺動自在に内設され該サムターン筒43の外周から突出して前記固定筒21に係合することで該サムターン筒43の回転を阻止する一対のストッパー49、51と、
(F)前記サムターン筒43に所定の遊び角を許容して連動回転し、該ストッパー49、51を進入させて前記係合を解除する方向の該ストッパー49、51の移動を可能にするストッパー退避凹部38aを外周に有したサムターンボス38と、
(G)前記固定筒21の外周に配設され、前記サムターンボス38に取り付けられて屋内側へ突出する筒状の摘み41と、
(H)脚部63a、65aを有し、前記摘み41の外周面から突出され、同時に押し込まれることで摘み41の半径方向内側へスライドされ該脚部63a、65aを介して前記ストッパー49、51の係合を解除する一対のボタン63、65と、
(I)該一対のボタン63、65を離反方向に付勢することで前記脚部63a、65aを介して前記ストッパー49、51を係合方向に付勢するボタン付勢手段66と、
(J)前記サムターン筒43に軸線直交方向で摺動自在に内設され、付勢手段71によって離間された一端部67b、69b同士の間隙で前記一対のストッパー49、51を挟むとともに、他端部67c、69c同士が接近方向に配置される一対の解除交差部材67、69と、
(K)前記サムターン筒43に揺動自在に支持され前記コア軸35に突設された突起板39を軸線直交方向の両側から挟持し前記コア軸35の回転入力で前記突起板39によって開脚され、
(L)該開脚動作によって前記一対の解除交差部材67、69の他端部67c、69c同士を離反方向に移動して、前記一端部67b、69b同士で前記一対のストッパー49、51を係合解除方向に摺動させる二対の挟持板73a、73b、75a、75bを備える構成。
上記構成は、発明の所期の目的及びその余の目的を達成するために、発明の特定要件を多少限定したものであるが、先願発明の特許出願当時の技術水準及び先願発明の明細書本文の発明の効果(段落0013には、本発明に係る防犯サムターンによれば、ボタン押下による規制解除によって摘みが回転可能となるので、ボタンを押下しながら摘みに回転力を加えなければ摘みによる操作は行えず、これにより、挿入した針金や棒等を摘みに引っ掛ける等して、サムターン摘みを回転することによる不正解錠を阻止でき、防犯性を向上させることができると明記されている。)を参照にすると、先願発明の所期の目的或は先願発明の本質的部分(技術的思想の中核をなす特徴部分)は、次の通りと認められる。
すなわち、先願発明の本質的部分は、「摘み本体41に先端部側から嵌め込まれ、かつ操作部44の外端が外方向に突出する一組の交差状の操作片63、65と、前記摘み本体41に取り外し可能に固定された操作片保持用カバー25と、前記操作片の操作部44を指で同時に半径内方向に押し込むと、各操作部から直交方向にそれぞれ延在し、かつ固定筒21の係合溝55に係合するように内設された一組のストッパー49、51に係合する各脚部63a、65aが同時に位置変位して、前記固定筒21に回転自在に嵌合する摘み本体41のロック状態を解く構成であり、摘み本体41を所定量回転する際、前記操作部の外端を指で同時に押し込みながら該摘み本体41を回転することを条件とする防犯サムターン100(本願発明の前提要件)」である。
次に、図1乃至図12を参照にして先願発明の構成を説明する。なお、図1乃至図11は、特許文献1のものをそのまま用いている。また、図12は本願発明の構成に関する部分を補足する説明図である。
1は扉、5は扉の内壁面に固定された台座、3は台座の外壁面に固定されたサムターンケース(基板の一例としての錠箱)、7と9は固着手段、100はサムターンケース3の外壁面に取付けられた防犯サムターンである。防犯サムターン100の全体的構成及び特徴部分は前述した通りである。
11は固定筒21の後端部に回転可能に内設されたコア軸35に固定された入出力部材で、この入出力部材11はピン13(図4)を介してデッドバー15に係合している。
デッドバー15は、防犯サムターン100の摘み41が回動されると、前記コア軸35、入出力部材11、ピン13を介してサムターンケース3の左側又は右側から突出する。
17はサムターンケース3内に設けられた接続プレートで、この接続プレート17には図示しないシリンダー錠に連結されるジョイント軸19が固定されている。16はデッドバー15をスライド方向両端へ付勢するつるまきバネである。
さて、防犯サムターン100を構成する固定筒21は、やや長筒状に形成され、その後端部はサムターンケース3に適宜に固定されている。固定筒21の後端部の内部にはコア軸35が回転自在に内設され、該コア軸3の挿入端部に入出力部材11が一体的に設けられている。
固定筒21の後端部寄りの内部には、サムターン筒43が回転自在に設けられている。さらに、固定筒21の先端側の内部には、摘み(「摘み本体」のこと)41に取り付けられたサムターンボス38が回転自在に内設されている。
ところで、先願発明のサムターンボス38は、サムターン筒43に所定の遊び角を許容して連動回転する。図7に示すように、このサムターンボス38のコア軸35側の面には半径方向外側に開放される一対のストッパー退避凹部38aが形成され、ストッパー退避凹部38aはストッパーを進入させて、ストッパーの係合を解除する方向の移動を可能にする。
また、サムターンボス38のコア軸35側の面には一対の干渉部83が突設され、この干渉部83にはクリックボールが当接する凹溝91が形成されている。さらに、サムターンボス38には、ストッパーの脚部が貫通する透孔29が穿設されている。
次に、摘み41は円筒状に形成され、先端部の横向き凹所(ボンタ収納溝)22にはT字形状の操作片(ボタン)63、65が組み込まれ、かつ操作片63、65は、筒状摘み41の先端部に固定された操作片保持用カバー25に保持されている。この点について付言すると、摘み41の屋内側端面に近接した外周には直径方向の両側で一対の凹み部31が形成され、この凹み部31には操作片(ボタン)の操作部44の外端(押下部)が配置される。
次に、サムターン筒43は筒状部45を有し、筒状部45には直径方向の両端に開口する切欠47が形成されている。筒状部45の後端面からは挟持板を支持する一対の軸45a、45aがコア軸35へ向かって突設されている。
次に、一つのストッパー49は、脚部係合部49a、解除面49bを有する。また、もう一つのストッパー51も前記ストッパー49と同様に脚部係合部51aと、解除面51bを有する。これらのストッパー49、51は、固定筒21の内部にサムターン筒43に嵌合した状態で一組配設されている。例えば一対のストッパー49、51は、さらにサムターン筒43の半径方向外側に位置する係合部49c、51cを有し、これらの係合部49c、51cはストッパー退避凹部38aに進入可能となっている。
ストッパー49、51は、操作片(ボタン)63、65に設けられた脚部63a、65aが脚部係合部49a、51aにそれぞれ係合されることで、筒状部45の半径方向外側へ摺動され、かつ筒状部45の切欠47から突出して、固定筒21に内壁に形成された係合溝55、56に係合する。
付言すると、ストッパー49、51の係合部(係合端)49c、51cは、各ストッパー4が操作片用の各付勢手段66のバネ力により半径外方向に移動することにより、固定筒21の各係合溝55、56に同時に係合する。これにより、サムターン筒43の回動は不能となる。
一方、ストッパー49、51は、操作片63、65の操作力に基づき半径内方向へ摺動すると、それらの係合部49c、51cは固定筒21の係合溝55、56から同時に抜ける(係合解除)。
次に、図8を参照にして、摘み41、操作片保持用カバー25等の構成を説明する。摘み41の屋内側端面には直径方向の横向き凹所(ボタン収容溝)22が形成されている。横向き凹所22の長手方向中央部にはボタン脚部貫通穴23が穿設される。ボタン脚部貫通穴23は固定筒21の端面開口穴24を介して固定筒21の内部に連通する。摘み41の屋内側端面には、横向き凹所22に操作片63、65を収容した状態で、操作片保持用カバー25が固定される。
操作片保持用カバー25は、位置決め突起26を摘み41の位置決め孔28に嵌入して位置決めされる。また、操作片保持用カバー25は、この位置決めされた状態で、爪穴30が係止孔32に一致する。また、操作片保持用カバー25にはネジ貫通孔33が穿設され、操作片保持用カバー25はネジ貫通孔33に挿通されたビス34がサムターンボス38の固定ネジ部36に螺合することでサムターンボス38に固定される。
さらに、操作片保持用カバー25の屋内側面にはビス34の頭部が表出し、この頭部は操作片保持用カバー25に係止されるビスカバー37によって覆われる。ビスカバー37は、操作片保持用カバー25の爪穴30に挿通した係止爪37aを、摘み41の係止孔32に係止することで摘み41に固定される。
次に、図1、図5、図9、図10、図12等を参照にして操作片(ボタン)63、65の構成を説明する。図1と図10を対比すると明らかなように、操作片63、65は、筒状摘み41の横向き凹所22乃至固定筒21の内部に位置変位可能に組み込まれるが、一対の操作片63、65の左右或は上下の棒状操作部の外端部(押下部)44は、筒状摘み41の外周凹み部31から若干突出している。
各操作片63、65は、棒状操作部の適宜部位から直交方向(コア軸35の方向)に延在する脚部63a、65aをそれぞれ有しており、これの脚部63a、65aはストッパー49、51の脚部係合部49a、51aに係合している。
各操作片63、65同士の間には付勢手段(付勢バネ)66、66が挟入され、付勢バネ66は操作片63、65を離反方向へ付勢している。付言すると、操作片63、65は、付勢バネ66によって離反方向へ配置されることで、脚部63a、65aが水平に並ぶようになっている。
一対のストッパー49、51の脚部係合部49a、51aは、図1で示すように固定筒21の中心部側に位置している。これらの脚部係合部49a、51aに各操作片63、65の脚部63a、65aが交差状態に係合している(図12参照)。
操作片63、65は、付勢バネ66の付勢力に抗して接近方向へ押し込まれることで、脚部63a、65aが互い違いに位置変位する。この時、各脚部63a、65aの不番の段差状係合端部は、互いにすれ違い状に接近し、かつ対角線上に位置した所で停止する。これにより、ストッパー49、51を、筒状部45の半径方向内側へ摺動させて、固定筒21の係合溝55との係合を解除させる。
次に、図5及び図6を参照にして解除交差部材67、69と挟持板73a、73b、75a、75bの構成を説明する。固定筒21の内部には、サムターン筒43の軸線直交方向で摺動自在な一対の解除交差部材67、69が内設されている。
解除交差部材67は、縦軸67aの上端で摘み41側へ向かって突出する一端部としてのストッパー挟持片67bと、縦軸67aの下端で錠箱側へ向かって突出する他端部としての離間片67cとを有している。
また、解除交差部材69は、縦軸69aの下端で摘み41側へ向かって突出する一端部としてのストッパー挟持片69bと、縦軸67aの上端で錠箱側へ向かって突出する他端部としての離間片69cとを有している。
さらに、解除交差部材67、69は、ストッパー挟持片67b、69bの間に挟入された付勢手段としての圧縮バネ71によって、離間されたストッパー挟持片67b、69b同士の間隙で、一対のストッパー49、51を挟むとともに、離間片67c、69c同士が接近方向に配置される。この離間片67c、69c同士の間には、挟持板が配置される。
次に、サムターン筒43の軸45a、45aには、二対の挟持板73a、73b、75a、75bが揺動自在に支持されている。挟持板73a、73b、75a、75bは、コア軸35の突起板39を軸線直交方向の両側から挟持する。
付言すると、突起板39を挟持した挟持板73a、73b、75a、75bは、シリンダー錠が合鍵によって回転され、これに伴ってコア軸35が回転されることで、この突起板39によって開脚される。
挟持板73a、73b、75a、75bは、この開脚動作によって、一対の解除交差部材67、69の他端部同士である離間片67c、69c同士を離反方向に移動して、一端部同士であるストッパー挟持片67b、69b同士で、一対のストッパー49、51を係合解除方向に摺動させる。
最後に、図9、図10及び図11を参照にして、防犯サムターン100の主な作用を説明する。図9は操作片63、65の操作部44の突出外端部を図示しない2本の指で摘むように押し込んだ状態の正面視からの説明図、図10は図9の摘みの縦断面説明図、図11は、図1のD−D断面における施錠状態を(a)、ボタン押し込み状態を(b)に表した動作説明図である。
図1で示すように、各操作片(ボタン)63、65は、ボタン付勢手段66、66により、操作部44の外端部が筒状摘み41の外周凹み部31から若干突出するように付勢されていることから、一組のストッパー49、51は、各操作片(ボタン)63、65の脚部63a、65aを介して、固定筒21の係合溝55に係合する方向へ移動している。
付言すると、防犯サムターン100の施錠状態の時、一組のストッパー49、51の各係合部49c、51cは固定筒21の対向する係合溝55に同時に係合している。
そこで、防犯サムターン100の施錠状態を解除するには、各操作片(ボタン)63、65の操作部44を二本の指で摘み、かつ押し込む。各操作片(ボタン)63、65を同時に押し込むと、図10で示すように、脚部63a、65aが水平に並んだ状態から開脚される。これにより、図11(b)に示すように、一対のストッパー49、51は、筒状部45の半径方向内側へと摺動され、係合溝55から抜脱される。
したがって、先願発明の防犯サムターン100は、筒状摘み41を所定量回転する際、交差状操作片63、65の各操作部44の外端部を2本の指で同時に押し込みながら該筒状摘み41を回転することを条件(以下、これを「防犯機能」という。)とする。
しかしながら、先願発明の防犯サムターン100は、高齢者、身体障害者等に対するバリヤフリーの観点から、考慮すべき点があった。
すなわち、先願発明を実施した場合に於いて、高齢者、身体障害者等から、防犯機能を無くして欲しいと言われた場合(防犯機能殺しの要望があったとき)、防犯サムターン100を普通の一般のサムターンやその他のサムターンに取り替えなければならないという問題点があった。このような問題点は、特許文献2に記載の防犯サムターンも同様である。
特開2005−188126号公報 特開2005−42498号公報
本発明の所期の目的は、先願発明の本質的事項を前提として、バリヤフリーの観点から、先願発明の防犯サムターンの一部の部品(交差状操作片と操作片用付勢手段)のみを取り替えるだけで、防犯サムターンを、防犯機能を有しない普通一般の通常のサムターンに変えることができることである。すなわち、本発明の所期の目的は、当業者にとって阻害要因となるものの、先願発明の防犯サムターンを通常のサムターンに短時間で変えることができることである。第2の目的は、扉側から使用中の防犯サムターンを取り外さなくても、極めて簡単に防犯機能殺しの差込み部材及び差込み部材保持用カバーを簡単にボタン状、筒状等の摘み(摘み本体)に装着することができることである。さらに、実施の前後を問わず、所望する場合、防犯サムターンから通常のサムターンへ、又は、通常のサムターンから防犯サムターンに自由に変更することができることである。
本発明の防犯サムターンは、摘み本体に嵌め込まれ、かつ操作部の外端が外方向に突出する一組の交差状の操作片と、摘み本体に取り外し可能に固定された操作片保持用カバーと、操作片の操作部を指で同時に半径内方向に押し込むと、各操作部から直交方向にそれぞれ延在し、かつ固定筒の係合溝に係合するように内設された一組のストッパーに係合する各脚部が同時に位置変位して固定筒に回転自在に嵌合する摘み本体のロック状態を解く構成であり、摘み本体を所定量回転する際、操作部の外端を指で同時に押し込みながら摘み本体を回転することを条件とする防犯サムターンに於いて、前記操作片保持用カバーを摘み本体から取り外し、かつ前記操作片及び該操作片用の付勢手段を取り外し、一方、前記各脚部が位置変位した格好の防犯機能殺しの差込み部材を摘み本体から固定筒の内部へと差込み、かつ差込み部材保持用カバーを摘み本体の先端部に固定したことを特徴とする。
ここで、「摘み」とは、固定筒に外嵌合又は内嵌合する摘み本体と、この摘み本体に差し込まれる操作片と、前記摘み本体の先端部に固定される操作片保持用カバーとを備えるものをいい、外観上の形態は特に問わない。
(a)実施の前後を問わず、所望する場合、ボタン状、筒状等の摘みを有する防犯サムターンから通常のサムターンへ、又は、通常のサムターンから防犯サムターンに自由に変更することができることができる。
(b)先願発明の本質的事項を前提とするので、防犯サムターンの主な構成部材をそのまま利用することができる。
(c)摘みの先端部に固定してある操作片用カバーを取り外すだけで、直ちに機能を変換する行為に着手することができる。
以下、図13至図20に示す本発明を実施するための最良の形態により説明する。
(1)発明の実施の環境
図13は、本発明の一実施例の斜視図である。この実施例は、差込み部材保持用カバーの内壁面の中央部に防犯機能殺しの差込み部材が一体成形されている。本発明は、前述したように、先願発明の本質的事項を前提とする。したがって、図1乃至図12を参照にして説明した先願発明の構成をそのまま援用し、本発明の特徴部分に説明する。なお、用語並びに符号も極力同一又は同様のものを使用する。
(2)本発明の特徴部分
本発明の特徴部分は、「操作片保持用カバーを摘み本体の先端部から取り外し、かつ前記操作片及び該操作片用の付勢手段を取り外し、一方、前記各脚部が位置変位した格好の防犯機能殺しの差込み部材を前記横向き凹所から固定筒の内部へと差込み、かつ差込み部材保持用カバーを摘み本体の先端部に固定したこと」である。
(3)本願発明の関連する先願発明の主要
先願発明の防犯サムターのストッパー49、51の脚部係合部49a、51aは、図1で示すように固定筒21の中心部側に位置している。そして、これらの脚部係合部49a、51aに各操作片63、65の脚部63a、65aが交差状態に係合している(図12参照)。
また、先願発明のストッパー49、51の係合部(係合端)49c、51cは、固定筒21内に配設された各ストッパー49、51が操作片用の各付勢手段66のバネ力により半径外方向に移動することにより、固定筒21の各係合溝55、56に同時に係合している。これにより、サムターン筒43の回動は不能となっている。
一方、ストッパー49、51は、操作片63、65の操作力に基づき半径内方向へ摺動すると、それらの係合部49c、51cは固定筒21の係合溝55、56から同時に抜ける(係合解除)。
付言すると、「操作片63、65は、付勢バネ66の付勢力に抗して接近方向へ押し込まれることで、脚部63a、65aが互い違いに位置変位する。この時、各脚部63a、65aの不番の段差状係合端部は、互いにすれ違い状に接近し、かつ対角線上に位置した所で停止する」。
(4)交差状操作片63、65を引き抜いた場合
先願発明では、筒状摘み41の先端部から操作片保持用カバー25を取り外し、次いで、前記一対の操作片63,65及び該操作片用の各付勢手段66を取り外した場合、筒状摘み41の先端部の横向き凹所(ボタン収容溝)22が露呈する(図8参照)。そこで、直ちに、各脚部が位置変位した格好の防犯機能殺しの差込み部材を前記横向き凹所22から固定筒21の内部へと差込み、かつ差込み部材保持用カバー25Aを筒状摘み41の先端部に固定することができる。
何故ならば、付勢手段66を含む交差状操作片63、65を指で引き抜いた場合、一対のストッパー49、51の係合部49c、51cを固定筒21の係合溝55に係合させる付勢手段66が存在しなくなるので、必ずしもシリンダー錠に合鍵を差し込んで、出力部材11乃至コア軸35側から解除交差部材67、69等を介してストッパー49、51を解錠状態にセットする必要がなくなるからである。
付勢手段66を取り除くと、ストッパー49、51は自動的に動き、それらの脚部63a、65aの不番の段差状係合端部は、互いにすれ違い状に接近し、かつ対角線上に位置した所で停止する。したがって、この点、特許文献2に記載の発明と相違する。もちろん、逆(シリンダ錠)側からストッパー49、51を解錠状態(係合解除)にセットしも良い。
(5)本願発明の主な構成部材
図13、図14等を参照にして差込み部材保持用カバー25Aを説明する。図13に示した本願発明の差込み部材保持用カバー25Aと、図8に示した先願発明の操作片保持用カバー25の外観を比較すると、その相違点が一目瞭然である。
そこで、主な相違点について説明すると、本願発明の差込み部材保持用カバー25Aは、その内壁面の中央部に一体成形された脚状の防犯機能殺しの差込み部材63a、65aを有しているのに対して、先願発明の操作片保持用カバー25は、脚部63a、65aを有していない。先願発明の脚部63a、65aは、一対の操作片63、65に設けられている。
また、本願発明の差込み部材保持用カバー25Aは、図14で示すように、差込み部材63a、65aのストッパー用係合端部63b、65bが、既にすれ違い状に接近し、かつ対角線上に位置している。
付言すると、本願発明の差込み部材63a、65a及びストッパー係合解除用係合端部63b、65bの構成(形状)は、先願発明の一対のストッパー49、51が操作片63、65に操作力により係合解除へと位置変位した格好となっている。
また、本願発明の差込み部材保持用カバー25Aは、その内壁面の中央部に筒状摘み41の横向き凹所(ボタン収容溝)22に嵌まり合う杆状の嵌入部22Aが突出形成されている。
なお、本願発明に於いても、ストッパー係合解除用係合端部63b、65bを有する差込み部材63a、65aと差込み部材保持用カバー25Aとをそれぞれ別体に成形することもできる。この場合には、前記差込み部材63a、65aは、横向き凹所(ボタン収容溝)22に嵌まり合う杆状の嵌入部22Aを有する(T字形状にする)。その余の部分には、先願発明と同一の符号を付して重複する説明を割愛する。
発明の実施の形態で示した実施例に於いて、摘み41が筒状の実施例に適用したが、特許文献2に記載の防犯サムターンにも同様の技術的思想を適用することができる。特許文献2に記載の防犯サムターンの摘み41は、表裏面が板状の形態であるが、この板状摘み41の中に、操作外端が前記表裏面の切欠部分から反対方向にそれぞれ突出する一対の交差状操作片を揺動自在に組込み、その余の構成を特許文献1の先願発明の本質的事項を採用している。
すなわち、分解可能なサムターンの摘み41を固定筒の先端部から取り外し、操作片用の揺動軸をサムターンの摘み41から引き抜き、かつ一対の交差状操作片をサムターンの摘み41から取り外し、次いで、各脚部が位置変位した格好の防犯機能殺しの差込み部材を前記サムターンの摘み41に装着し、かつサムターンの摘み41ーを固定筒内に装着することができる。なお、用語と符号は、特許文献2に記載のものを便宜上用いている。
また、特許文献1に記載の摘み本体41は筒状であるが、本発明の摘みは、摘み本体41が必ずしも筒状である必要はない。本明細書で定義した「摘み」の概念に含まれるものであって、発明の所期の目的を達する限り、外観上の形状や嵌合態様を問わず、摘みに該当する。
本発明は、主に錠前や建具の業界で利用される。
図1乃至図12は本願発明の適用対象となる先願発明を示す各説明図。図13乃至図20は本願発明の一実施例を示す各説明図。
防犯サムターンの縦断面図。 防犯サムターンの水平断面図。 図1のA−A矢視図。 図1のB−B矢視図。 防犯サムターンの分解図。 ストッパー近傍部材の分解斜視図。 サムターンボスの拡大斜視図。 摘み近傍部材の分解斜視図。 ボタン押下状態の摘みの正面図。 摘みの縦断面図。 図1D−D断面における施錠状態を(a)、シリンダー錠回転状態を(b)に表した動作説明図。 操作片(ボタン)と付勢手段とストッパーとの関係示す概略説明図。 本願発明の主要部材の斜視図(裏側斜視図)。 主要部材の裏側を示す説明図(基準図としての正面図とする)。 主要部材の表側を示す説明図(基準図に対する背面図)。 図14の基準図に対する右側面図。 図14の基準図に対する平面図。 図14の18−18線断面図。 図14の19−19線断面図。 本願発明の主要部材を装着する際の概略説明図。
符号の説明
100…防犯サムターン、3…基板(サムターンケース)、11…出力部材、21…固定筒、41…摘み、22…横向き凹所(ボタン収容溝)、22A…嵌入部、25…操作片保持用カバー、25A…差込み部材保持用カバー、35…コア軸、38…サムターンボス、43…サムターン筒、49、51…ストッパー、49a、51a…ストッパーの脚部係合部、49b、51b…ストッパーの解除面、49c、51c…ストッパーの半径方向外側に位置する係合部、63,65…交差状操作片(ボタン)、66…操作片用付勢手段(ボタン付勢バネ)、63a、65a…差込み部材(操作片の脚部)、63b、65b…ストッパー係合解除用係合端部。

Claims (2)

  1. 摘み本体に嵌め込まれ、かつ操作部の外端が外方向に突出する一組の交差状の操作片と、摘み本体に取り外し可能に固定された操作片保持用カバーと、操作片の操作部を指で同時に半径内方向に押し込むと、各操作部から直交方向にそれぞれ延在し、かつ固定筒の係合溝に係合するように内設された一組のストッパーに係合する各脚部が同時に位置変位して固定筒に回転自在に嵌合する摘み本体のロック状態を解く構成であり、摘み本体を所定量回転する際、操作部の外端を指で同時に押し込みながら摘み本体を回転することを条件とする防犯サムターンに於いて、前記操作片保持用カバーを摘み本体から取り外し、かつ前記操作片及び該操作片用の付勢手段を取り外し、一方、前記各脚部が位置変位した格好の防犯機能殺しの差込み部材を摘み本体から固定筒の内部へと差込み、かつ差込み部材保持用カバーを摘み本体の先端部に固定したことを特徴とする防犯サムターン。
  2. 請求項1に於いて、差込み部材保持用カバーの内壁面の中央部に防犯機能殺しの差込み部材が一体成形されていることを特徴とする防犯サムターン。
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