JP4369296B2 - 面付錠 - Google Patents

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Description

本発明は、錠機構部及びシリンダ錠を備え、扉の屋内面に突出して付設される面付錠に関し、特に操作性、見栄えを確保しながら防犯性を高めた改良技術に関する。
面付錠は、下記特許文献に構造が開示されるように、扉の厚み内部に錠機構部を設けず、扉の一方の面である屋内面に、錠機構部が錠ケースに内設されて突設され、扉の他方の面である屋外面にはシリンダ錠の鍵穴のみが表出する。シリンダ錠は、防犯のために錠機構部に対して交換が可能となっている。一方、屋内側に突出するサムターンは、錠機構部への簡便な操作入力部として錠機構部と一体に構成される。面付錠は、扉と扉枠との隙間から施錠部材(デッドボルト等)が露出せず、不正行為が行われにくいものとなっている。このため、主錠として用いられるほか、錠を追加する所謂ワンドア・ツーロックの後付け錠としても用いられる。
特開2002−168011号公報
面付錠は、錠ケースに内設され、扉の屋内面にサムターンを突設させる錠機構部と、この錠機構部に対して交換可能に連結されるシリンダ錠とにより大別して構成される。したがって、合鍵の変更等による防犯対策は、シリンダ錠のみを交換することで比較的容易に行える。
しかしながら、サムターンは、錠機構部と一体に構成されるため、その交換が容易でない。このため、近年増加の傾向にある、扉に穴を開け棒や針金等を差し入れてサムターンを不正操作する犯罪行為に対しては対策のとり難い問題があった。このような問題に対し、サムターンに空転部材を被着し、棒等を用いたサムターンの回転操作を不能にする防犯具も提案されているが、空転部材がサムターンに被着されると、特に錠ケースが扉面に突設される面付錠の場合、屋内側への突出寸法が大きくなり、意匠性の低下する問題があった。また、この種の空転部材を装着した場合には、一般的に空転部材を押し回しすることでサムターンが回転操作されるため、操作性を著しく低下させる新たな問題も発生した。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、サムターンの不正操作が防止でき、突出寸法が大きくならず、しかも、押し回しの不要な面付錠を提供し、意匠性・操作性を低下させることなく、防犯性の向上を図ることを目的とする
次に、上記の課題を解決するための手段を、実施の形態に対応する図面を参照して説明する。
本発明に係る面付錠は、デッドボルト6等を進退させる錠機構部4を内蔵しかつ該錠機構部4を作動させるサムターンを備えた錠ケース3が扉2の一方の面2aに突出した状態で設けられるとともに、前記錠機構部4に連動連結されるシリンダ錠11が前記扉2を貫通しかつ該シリンダ錠11先端の鍵穴が前記扉2の他方の面2bに表出する面付錠であって、
前記錠ケース3に固定される固定筒21と、
前記シリンダ錠11に連動連結され、前記錠ケース3に回転自在に内設されるコア軸35と、
前記固定筒21に回転自在に内設されるサムターン筒43と、
該サムターン筒43に軸線直交方向で摺動自在に内設され該サムターン筒43の外周から突出して前記固定筒21に係合することで該サムターン筒43の回転を阻止する一対のストッパー49,51と、
前記サムターン筒43に所定の遊び角αを許容して連動回転し該ストッパー49,51を進入させて前記係合を解除する方向の該ストッパー49,51の移動を可能にするストッパー退避凹部38aを外周に有したサムターンボス38と、
該サムターンボス38に取り付けられ屋内側へ突出する略板状の摘み41と、
脚部63a,65aを有し該摘み41の表裏面に突出され同時に押し込まれることで該脚部63a,65aを介して前記ストッパー49,51の係合を解除する一対のボタン63,65と、
該一対のボタン63,65を離反方向に付勢することで前記脚部63a,65aを介して前記ストッパー49,51を係合方向に付勢するボタン付勢バネ66と、
前記サムターン筒43に軸線直交方向で摺動自在に内設され圧縮バネ71によって離間された一端部67b,69b同士の間隙で前記一対のストッパー49,51を挟むとともに、他端部67c,69c同士が接近方向に配置される一対の解除交差部材67,69と、
前記サムターン筒43に揺動自在に支持され前記コア軸35に突設された突起板39を軸線直交方向の両側から挟持し前記コア軸35の回転入力で前記突起板39によって開脚され、該開脚動作によって前記一対の解除交差部材67,69の他端部67c,69c同士を離反方向に移動して前記一端部67b,69b同士で前記一対のストッパー49,51を係合解除方向に摺動させる一対の挟持板73a,73bと、
を具備したことを特徴とする。
この面付錠では、ボタン63,65を押下しながらの回転力が摘み41に加えられなければ、摘み41による操作が行えず、これにより、挿入した針金や棒等を摘みに引っ掛ける等して、摘み41を回転することによる不正解錠が阻止される。
また、一般的なサムターンと同様に、摘み41を摘んで回動操作が行え、施錠時にはボタン操作に関わらず施錠が行えるとともに、屋外からのシリンダ錠11による合鍵操作時にはボタン63,65による規制が自動解除されて、摘み41が回転される。
さらに、従来の防犯カバーが被せられる構成と異なり、摘み41を略板状に形成したので、垂直・水平姿勢が視認可能となる。
また、摘み41が、ボタン63,65の押し込みより先に回されると、ストッパー退避凹部38aがストッパー49,51から位置ずれし、ストッパー49,51がストッパー退避凹部38aに退避できなくなり、ストッパー49,51の解除が不能となる。
すなわち、防犯性の高いサムターンを備えた面付錠が得られることとなる。
本発明に係る面付錠によれば、ボタンによる規制を解除して摘みを回転可能としたので、ボタンを押下しながら摘みに回転力を加えなければ摘みによる操作は行えず、これにより、挿入した針金や棒等を摘みに引っ掛ける等して、サムターンの摘みを回転することによる不正解錠を阻止でき、防犯性を向上させることができる。
また、一般的なサムターンと同様に、摘みを摘んで回動操作が行え、施錠時にはボタンに関わらず施錠が行えるとともに、屋外からのシリンダ錠による合鍵操作時にはボタンの規制が自動解除されて摘みが回転するので、良好な操作性を確保することができる。そして、従来の防犯カバーを被せるのと異なり、突出寸法が大きくならず、意匠性を低下させることがない。
さらに、摘みの形状が略板状であるので垂直・水平姿勢が視認でき、一般的なサムターンと同様に、室内側からの施解錠状態を容易に確認することができる。これに加え、摘みが、ボタンの押し込みより先に回されると、ストッパー退避凹部がストッパーから位置ずれし、ストッパーの解除が不能となるので、挿入した針金や棒等を摘みに引っ掛ける等した、サムターン摘みの回転が一層行い難くなり、防犯性をさらに向上させることができる。
以下、本発明に係る面付錠の好適な実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係る面付錠の縦断面図、図2は図1に示した面付錠の横断面図、図3は図1に示した面付錠の屋内側から見た正面図、図4は図3を背面側から見た断面図、図5は錠ケースから突設されたサムターンの斜視図である。
本実施の形態による面付錠100が取付けられる扉2には、この面付錠100を構成する錠ケース3が設けられる。扉2の一方の面である屋内面2aには、図示しない台座がビス等によって螺着され、錠ケース3はこの台座にビスによって螺看される。本実施の形態では錠ケース3は略方形箱状に形成され扉2の屋内側2aの面に露出し突出して固定される。
なお、本実施の形態の面付錠100は、錠機構部4と、開閉操作部5とが1つの錠ケース3に構成されるもので、上半部に錠機構部4が、下半部に開閉操作部5が配設される。
錠ケース3の上半部の内部には、面付錠100の機構である錠機構部4が配設される。錠機構部4は、デッドボルト6とダルマ7と出力軸9とで大略構成される。
錠ケース3内には、左右方向にスライド自在となるデッドボルト6が設けられ、その先端6aは、錠ケース3の一側面から扉2の木口方向に沿って避退自在となる。デッドボルト6の基端近傍には、ダルマ7が軸支されている。ダルマ7には、外側縁の一部に片状の係合部8が延設されており、デッドボルト6の基端6bに連結されている。そして、ダルマ7が所定角度回転することで、係合部8が連動し、これに連動してデッドボルト6がスライドすることとなる。ダルマ7は、錠ケース3内の出力軸9に連結されている。出力軸9の錠ケース3の外面側には、錠ケース3より突出するサムターンとしての防犯サムターン10が連結され、また、出力軸9の錠ケース3の背面側すなわち扉2の屋内面2aに対向する側には後述するシリンダ錠11が連結される。
錠ケース3の下半部の開閉操作部5は、操作軸12とラッチカム13とプランジャ15とラッチボルト16と操作部材で大略構成される。操作軸12は、錠ケース3を貫通し、かつ扉2を貫通して、両端に操作部材としてのノブ、或いはハンドルなど(図示せず)と結合される。操作軸12には、錠ケース3内にてラッチカム13が相対回転不能に固着される。ラッチカム13には周縁に突片13aと揺動片13bとを有し、突片13aはプランジャ15に当接しており、揺動片13bはラッチボルト16に係合している。プランジャ15は、圧縮コイルバネ17によって押圧されており、先端が当接する突片13aによってラッチカム13を所定の回転方向、図2において時計回り方向に付勢している。ラッチボルト16は錠ケース3内を左右方向にスライド自在とされるとともに、ラッチバネ18を内蔵し、ラッチボルト先端16aを常時進出させる方向へ付勢している。ラッチボルト16の基端16bはラッチカム13の揺動片13bと係合され、ラッチカム13の回転によりラッチボルト先端16aを錠ケース3内に後退させるようになっている。
錠機構部5の出力軸9に連結される防犯サムターン10は、略半円板状に形成される摘み41を備えており、錠ケース3の上部略中央に回転自在に配設される。
なお、本実施の形態の面付錠100を構成する防犯サムターン10には、一対のボタン63,65が表裏面に配設されている。これらボタン63,65は、後に詳述するように、押下することにより、防犯サムターン10自体の回転を行えるような構成となっており、防犯サムターン10の摘み41に対して、これらボタン63,65を正しく押下した状態として回転操作を行わなければ、この防犯サムターン10によるデッドボルト6の進退操作が行えないようになっている。
また、出力軸9には、コア軸35が連動連結されている。このコア軸35は、錠ケース3内に配設される支持板101に回動自在に配設されており、後端に略板状の連結片103が突設されている。そして、この連結片103は支持板101を貫通して延出し、後述するシリンダ錠11に連結される。
なお、支持板101は、錠ケース3内において、上述した鍵機構部7を構成する各部11、13、15を支持する板部材であり、錠ケース3内に固定され、錠ケース3の外装表面板3aとの間に各部が配置されるようになっている。
シリンダ錠11は、本実施の形態では、錠本体105と、ハウジング107とで大略構成されている。
鍵本体105は、正規な合鍵(図示せず)を挿入することで回転操作を行うことが可能な構造であり、先端に合鍵の挿入さる鍵穴が形成され、また基端には、合鍵よる回転操作にて連動して回転するテールピース109が配設されている。ハウジング107は、錠本体105を内蔵する略円筒状に形成されており、先端側に錠本体105を配置して、先端面より錠本体105の鍵穴が表出するようになっている。この鍵穴は、扉の他方の面である屋外面2bに表出する。ハウジング107の基端には、錠本体105のテールピース109と錠機構部4を構成するコア軸35とを連結するための連結部111が、ハウジング107内で回転自在となって配設されている。すなわち、合鍵による回転操作で、テールピース109が回転すると、連結部111を介してコア軸35を回転させ、これにより出力軸9へ回転操作力を伝達させて、デッドボルト6の進退が行われるようになっている。
また、ハウジング107の基端には、軸線方向に直交する方向の対向位置となって対となる係合穴113,113が穿設されている。各係合穴113,113には、板体115,117がそれぞれ取り付けられる。なお、本実施の形態のハウジング107には、外装ケースが被覆されており、薄肉なパイプ状部材で構成され、基端例にて周縁にフランジ部が形成され、板体115,117に当接するようになっている。
板体115,117は、略平滑な板部材よりなり、本実施の形態では、焼入れ鋼、好ましくは浸炭焼入れ処理を施した十分な強度及び難削性を有した鋼材を素材とし、上下一対で構成され、上部板体115と下部板体117とで構成されている。
上部板体115と下部板体117は、略方形状に形成される。上下板体115,117は、それぞれの係合片が、シリンダ錠11のハウジング107に形成された係合穴113,113に挿入され、ハウジング107の外周面に当接状態となって、錠ケース3側に固定されることとなる。シリンダ錠11のハウジング107が各板体115,117にて上下から挟持されるように保持され、各板体115,117がハウジング107(シリンダ錠11)の上下に延出しフランジ状となって、錠ケース3に固定されることとなる。固定された各板体115,117は、錠ケース3に対して裏蓋状に配設されることとなり、錠機構部4を構成する各部である、デッドボルト6、ダルマ7等の主要な部分を屋外側から覆い隠すこととなる。
なお、図示はしないが、デッドボルト6及びラッチボルト16の各先端部分と係合する係止具が、扉枠側に設けられる。
錠ケース3には固定筒21が固定される。固定筒21の内部にはコア軸35が回転自在に内設され、コア軸35は連結部111に連結されている。コア軸35は、突起板39を突設している。したがって、連結部111が回転されれば、突起板39が回転される。
図6は防犯サムターンの分解斜視図、図7は防犯サムターンの分解側面図である。
固定筒21の後端側内部には、サムターン筒43が回転自在に内設される。なお、本実施の形態では、サムターン筒43は、錠機構部4における出力軸9として構成され、すなわち、このサムターン筒43に上記したダルマ7が連結される構造となる。また、固定筒21の先端側内部には、摘み41の取り付けられるサムターンボス38が回転自在に内設される。サムターンボス38は、サムターン筒43に所定の遊び角を許容して連動回転する。このサムターンボス38の外周には直径方向両端で一対のストッパー退避凹部38aが形成され、ストッパー退避凹部38aは後述するストッパーを進入させて、ストッパーの係合を解除する方向の移動を可能にする。
摘み41は、輪郭形状が例えば図5に示すような半円形状の曲線となるような板状で形成されている。これにより、針金を摘み41に引っ掛けようとしたり、棒を当てて押し回ししようとしても、角部がないため針金や棒が滑り易く、これら不正な回転操作力が印加され難くなっている。また、角部がなくなることで、手指によるフィット感も良好となる。
摘み41は、サムターンボス38に固定ネジ40によって固定されるベース部材42に装着される。装着は、ベース部材42の後端部に、摘み41の爪41aを掛止して行うことができる。サムターンボス38に取り付けられた摘み41は、板状となって屋内側へ突出される。これにより、摘み41は、水平・垂直方向が把握し易くなっている。
サムターン筒43の後部は筒状部45となり、筒状部45には直径方向の両端に開口する切欠47が形成されている。筒状部45の後端面からは後述の挟持板を支持する一対の軸45a,45aがシリンダ錠11側へ向かって突設されている。この筒状部45の内部には、筒状部45の軸線直交方向で摺動自在となる一対のストッパー49,51が内設されている。ストッパー49には脚部係合部49aと、解除面49bが形成されている。また、ストッパー51には脚部係合部51aと、解除面51bが形成されている。さらに、ストッパー49,51には、サムターン筒43の半径方向外側に位置する係合部49c,51cが設けられ、この係合部49c,51cは上記のストッパー退避凹部38aに進入可能となっている。
一対のストッパー49,51は、後述のボタンに設けられた脚部が脚部係合部49a,51aに係合されることで、筒状部45の半径方向外側へ摺動され、切欠47から突出し、固定筒21に形成された係合溝55に係合するようになっている。ストッパー49,51が係合溝55に係合することで、サムターン筒43の回動は不能となる。また、ストッパー49,51は、半径方向内側へ摺動されることで、係合部49c,51cが係合溝55から抜け、ストッパー退避凹部38aに進入することで、係合が解除されるようになっている。
摘み41の表裏面には凹み57,57が形成されている。サムターンボス38には四角形のボタン収容穴59が表裏面を貫通して形成されている。ボタン収容穴59には揺動軸61によって揺動自在となった一対のボタン63、65が収容されている。ボタン63,65は、摘み41の表裏面の凹み57,57内で突出されている。ボタン63,65は、シリンダ錠11側の方向へ向かって突出する脚部63a,65aを有している。この脚部63a,65aは、上記したストッパー49,51の脚部係合部49a,51aへと係合される。
また、ボタン63,65同士の間にはボタン付勢バネ66が挟入され、ボタン付勢バネ66は、ボタン63,65を離反方向へ付勢している。ボタン63,65は、ボタン付勢バネ66によって離反方向へ配置されることで、脚部63a,65aが略水平に並ぶようになっている(図1,図10(a)参照)。そして、この脚部63a,65aを脚部係合部49a、51aに係合させた一対のストッパー49,51は、脚部63a,65aがこのように水平配置されることで筒状部45から突出して係合溝55に係合する。
一方、ボタン63,65は、ボタン付勢バネ66の付勢力に抗して接近方向へ押し込まれることで、脚部63a,65aが開く。これにより、一対のストッパー49,51を、筒状部45の半径方向内側へ摺動させて、係合溝55との係合を解除させるよう作動する。
固定筒21の内部には、サムターン筒43の軸線直交方向で摺動自在な一対の解除交差部材67,69が内設されている。解除交差部材67は、縦軸67aの上端で摘み41側へ向かって突出する一端部としてのストッパー挟持片67bと、縦軸67aの下端で突出する他端部としての離間片67cとを有している。また、解除交差部材69は、縦軸69aの下端で摘み41側へ向かって突出する一端部としてのストッパー挟持片69bと、縦軸67aの上端で突出する他端部としての離間片69cとを有している。
解除交差部材67,69は、ストッパー挟持片67b,69bの間に挟入された圧縮バネ71によって、離間されたストッパー挟持片67b,69b同士の間隙で、一対のストッパー49,51を挟むとともに、離間片67c,69c同士が接近方向に配置される。この離間片67c,69c同士の間には、後述の挟持板が配置される。
サムターン筒43の軸45a,45aには、一対の挟持板73a,73bが揺動自在に支持されている。挟持板73a,73bは、上記したコア軸35の突起板39を軸線直交方向の両側から挟持する。突起板39を挟持した挟持板73a,73bは、シリンダ錠11が合鍵によって回転され、これに伴ってコア軸35が回転されることで、この突起板39によって開脚される。挟持板73a,73bは、この開脚動作によって、一対の解除交差部材67,69の他端部同士である離間片67c,69c同士を離反方向に移動して、一端部同士であるストッパー挟持片67b,69b同士で、一対のストッパー49,51を係合解除方向に摺動させる。
次に、上記の構成を有する面付錠100の作用を説明する。
図8は挟持板における施錠状態を(a)、シリンダ錠回転状態を(b)に表した動作説明図、図9は図8の逆回転時の動作説明図、図10は解除交差部材における施錠状態を(a)、シリンダ錠回転状態を(b)に表した動作説明図、図11は解除交差部材における施錠状態を(a)、ボタン押し込み状態を(b)に表した動作説明図、図12はストッパーにおける施錠状態を(a)、ボタンを押し込まずに摘みを回転させた状態を(b)に表した動作説明図である。
面付錠100は、施錠状態において、摘み41が水平方向に位置し、サムターン筒43に内設されたストッパー49,51がボタン付勢バネ66の付勢力により切欠47から突出して図10(a),図11(a)に示すように係合溝55に係合している。
防犯サムターン10の施錠状態を解除するには、摘み41から突出している表裏面のボタン63,65を押下する。
ボタン63,65が押し込められると、脚部63a,65aが水平に並んだ状態から開脚される。これにより、図11(b)に示すように、一対のストッパー49,51は、筒状部45の半径方向内側へと摺動され、係合溝55から抜脱される。
その結果、ストッパー49,51と係合溝55との係合が解除され、サムターン筒43は回転が可能となって、摘み41が垂直方向へと回転される。この際、摘み41の垂直位置では、固定筒21の内周に係合溝55が形成されていないため、ストッパー49,51は筒状部45内に後退したままの状態となる。したがって、ボタン63,65は、押下された状態のままに保持されることになる。
一方、解錠状態から施錠状態にするには、ボタン63,65の操作に関わらず、単に摘み41を水平状態となるまで回転操作すればよい。すなわち、垂直状態から水平状態へと摘み41が回転されれば、その回転力がサムターン筒43、解除交差部材67,69、挟持板73a,73bを介してコア軸35へ伝達されるとともに、ストッパー49,51が係合溝55に一致し、ボタン付勢バネ66の付勢力により係合溝55に進入し、再び図10(a),図11(a)に示した状態となり、ボタン63,65が突出して施錠が完了する。
また、施錠状態において、屋外側からシリンダ錠が合鍵によって操作されると、シリンダ錠11のテールピース109が回転し、その回転に連動して連結部111を介しコア軸35が回転される。コア軸35が回転されると、突起板39が傾き、これにより図8(a)から図8(b)に示すように、挟持板73a,73bが開脚する。挟持板73a,73bが開脚されると、解除交差部材67,69の離間片67c,69cが開かれ、その結果、解除交差部材67,69のストッパー挟持片67b,69bが図10(b)に示すように、一対のストッパー49,51を挟持する方向に挟み込み、係合溝55から抜脱される方向へストッパー49,51を移動させる。
これにより、施錠状態においても、シリンダ錠の操作によって、ストッパー49,51の規制が解除され、摘み41が回転されることになる。
さらに、例えば挿入された針金や棒等によって、摘み41がボタン63,65の押し込みより先に回されると、ストッパー退避凹部38aが、図12(a)に示した状態から図12(b)に示した状態へと、ストッパー49,51から位置ずれし、ストッパー49,51がストッパー退避凹部38aに退避できなくなり、ストッパー49,51の解除が不能となる。この場合、ボタン63,65は、摺動不能となったストッパー49,51によって押し込み不能となる。
ここで、通常操作時には、ボタン63,65の押し込みが容易となるように、ストッパー49,51がストッパー退避凹部38aへ進入可能に、摘み41の位置が水平保持されることが好ましい。このような水平保持機構は、サムターン筒43とサムターンボス38とにクリック機構を設けることで実現できる。すなわち、図12に示すように、サムターン筒43とサムターンボス38とは、所定の遊び角αを有して相対回転可能とする。この遊び角αは、サムターン筒43とサムターンボス38との干渉部81,83によって形成される間隙85によって設定することができる。そして、サムターン筒43側の干渉部81に付勢バネ87によって半径方向外側へ付勢されるクリックボール89を設け、サムターンボス38側の干渉部83に、このクリックボール89の当接する凹溝91を形成する。これにより、摘み41が水平保持され、ストッパー退避凹部38aへストッパー49,51が進入可能となって、通常操作時でのボタン63,65の押し込みを容易にすることができる。
なお、解錠状態において、屋外側からシリンダ錠11を介して施錠状態とする場合は、ストッパー49,51が係合状態となっていないので、通常の施錠操作となる。また、挟持板73a,73bは、傾斜した突起板39によって開脚された後には、サムターン筒43と共に回転されることになる。
また、本実施の形態では、図9に示すように、図8と逆方向へ回転された場合、挟持板73a,73bは十分に開脚されない。これにより、解除交差部材67,69が十分に開かず、一対のストッパー49,51が係合溝55から抜脱されることがなく、面付錠100として右勝手、左勝手の使い分けを可能としている。
この面付錠100によれば、ボタン63,65を押下しながらの回転力が摘み41に加えられなければ、特に、一対の各ボタン63,65をそれぞれ押下した状態で摘み、回転を行わなければ、摘み41による解錠操作が行えず、これにより、挿入した針金や棒等を摘みに引っ掛ける等して、摘み41を回転することによる不正解錠が阻止される。また、一般的なサムターンと同様に、摘み41を摘んで回動操作が行え、施錠時にはボタン操作に関わらず施錠が行えるとともに、屋外からのシリンダ錠による合鍵操作時にはストッパー49,51が自動解除されて摘み41が回転されるので、良好な操作性が確保される。そして、従来の防犯カバーを被せるのと異なり、突出寸法が大きくならず、意匠性を低下させることがない。さらに、摘み41の垂直・水平姿勢が視認可能となるので、一般的なサムターンと同様に、室内側からの施解錠状態が容易に確認できるようになる。
また、この面付錠100によれば、摘み41がボタン63,65の押し込みより先に回されると、ストッパー退避凹部38aがストッパー49,51から位置ずれし、ストッパー49,51の解除が不能となるので、挿入した針金や棒等を摘みに引っ掛ける等した、サムターン摘み41の回転が一層行い難くなり、防犯性をさらに向上させることができる。
なお、上述した実施の形態では、摘み41の形状を略板状に形成した例について述べたが、これに限ることはなく、楕円状に中途部分が膨出形状とされている形状としてもよく、あるいは錐状や角柱状などの形状としてもよい。
また、上述した実施の形態では、摘み41の構成について詳述していないが、この摘み41の外縁部分を着色したり、或いは、着色樹脂などを素材とする別部材を装着させるなどして、摘み41の状態を容易に視認可能な構成とすることとしてもよく、このような構成とすることで、屋内側からのサムターンの操作を行いやすくすることが可能となる。
さらに、上述した実施の形態では、面付錠100として、上半部に錠機構部4を備え、下半部に開閉操作部5を備えた構成として説明したが、上半部の錠機構部4の部分のみで構成されることとしてもよく、例えば、扉2に既に開閉操作部及び施解錠装置が備えられ、このような扉2にさらに錠を追加構成する所謂ワンドア・ツーロックを構成させるための後付け錠として、本発明の面付錠の構造を用いることとしても良い。この場合、デッドボルト6の係止される係止具が扉枠側に設けられることとなる。
本発明に係る面付錠の側断面図である。 図1に示した面付錠の平断面図である。 図1に示した面付錠の屋内側から見た正面図である。 図3を背面側から見た断面図である。 錠ケースから突設されたサムターンの斜視図である。 防犯サムターンの分解斜視図である。 防犯サムターンの分解側面図である。 挟持板における施錠状態を(a)、シリンダ錠回転状態を(b)に表した動作説明図である。 図8の逆回転時の動作説明図である。 解除交差部材における施錠状態を(a)、シリンダ錠回転状態を(b)に表した動作説明図である。 解除交差部材における施錠状態を(a)、ボタン押し込み状態を(b)に表した動作説明図である。 ストッパーによる施錠状態を(a)、ボタンを押し込まずに摘みを回転させた状態を(b)に表した動作説明図である。
符号の説明
2…扉
2a…一方の面(屋内面)
2b…他方の面(屋外面)
3…錠ケース
4…錠機構部
6…デッドボルト
11…シリンダ錠
21…固定筒
35…コア軸
38…サムターンボス
38a…ストッパー退避凹部
39…突起板
41…摘み
43…サムターン筒
49,51…ストッパー
63,65…ボタン
63a,65a…脚部
66…ボタン付勢バネ
67,69…解除交差部材
67b,69b…一端部(ストッパー挟持片)
67c,69c…他端部(離間片)
71…圧縮バネ
73a,73b…挟持板
100…面付錠
α…遊び角

Claims (1)

  1. デッドボルト等を進退させる錠機構部を内蔵しかつ該錠機構部を作動させるサムターンを備えた錠ケースが扉の一方の面に突出した状態で設けられるとともに、前記錠機構部に連動連結されるシリンダ錠が前記扉を貫通しかつ該シリンダ錠先端の鍵穴が前記扉の他方の面に表出する面付錠であって、
    前記錠ケースに固定される固定筒と、
    前記シリンダ錠に連動連結され、前記錠ケースに回転自在に内設されるコア軸と、
    前記固定筒に回転自在に内設されるサムターン筒と、
    該サムターン筒に軸線直交方向で摺動自在に内設され該サムターン筒の外周から突出して前記固定筒に係合することで該サムターン筒の回転を阻止する一対のストッパーと、
    前記サムターン筒に所定の遊び角を許容して連動回転し該ストッパーを進入させて前記係合を解除する方向の該ストッパーの移動を可能にするストッパー退避凹部を外周に有したサムターンボスと、
    該サムターンボスに取り付けられ屋内側へ突出する略板状の摘みと、
    脚部を有し該摘みの表裏面に突出され同時に押し込まれることで該脚部を介して前記ストッパーの係合を解除する一対のボタンと、
    該一対のボタンを離反方向に付勢することで前記脚部を介して前記ストッパーを係合方向に付勢するボタン付勢バネと、
    前記サムターン筒に軸線直交方向で摺動自在に内設され圧縮バネによって離間された一端部同士の間隙で前記一対のストッパーを挟むとともに、他端部同士が接近方向に配置される一対の解除交差部材と、
    前記サムターン筒に揺動自在に支持され前記コア軸に突設された突起板を軸線直交方向の両側から挟持し前記コア軸の回転入力で前記突起板によって開脚され、該開脚動作によって前記一対の解除交差部材の他端部同士を離反方向に移動して前記一端部同士で前記一対のストッパーを係合解除方向に摺動させる一対の挟持板と、
    を具備したことを特徴とする面付錠。
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