JP4174285B2 - 防犯用サムターン装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、サムターン回しが容易でない防犯用サムターン装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、扉の隙間(チリ)、ドアスコープなどから針金や紐部材を差込み、サムターン装置を構成する摘み操作体(通称、「サムターン」)を操作し、錠前を不正解錠する手口が増えている。このような不正解錠の対策として、防犯用サムターン装置にも室内側シリンダーを内蔵し、合鍵で室内側シリンダーを施・解錠する考え方が、例えば特開平11−93482号公報に提案されている。
【0003】
この公報に記載の発明の課題は、外部から室内側の不正な解錠操作を困難にし、就寝時、外出時等における防犯効果の向上を図ることである。そこで、従来の防犯用サムターン装置は、錠前の錠箱に内外のシリンダー錠をそれぞれ同軸上に取付け、外側のシリンダー錠のみならず、内側のサムターンシリンダー錠も、「合鍵」がなければ解錠しないように構成している。
【0004】
確かに、上記実施例は、「合鍵」がなければサムターンシリンダー錠を解錠状態にすることができないという点で防犯性に優れているといえよう。しかしながら、実際問題として、合鍵をサムターンシリンダー錠に差し込んだままの状態(合鍵を抜き取らず、合鍵の摘み部をサムターン代わりに使用している状態)の場合には、外部の侵害者に合鍵を操作される可能性がある。特に、近年、玄関扉では扉の全部又は一部にガラス板を嵌め込んだ構造のものが出現しているが、このような玄関扉は、侵入者にガラス板を破壊された時、いわゆるサムターン回しをされる可能性がある。
【0005】
そこで、現在、防犯性を最重要視し、外部からの侵入者が、たとえ扉のガラス板を破壊したケースであっても、簡単にサムターン回しをすることができない反面、施錠の際には指の操作だけで簡単に施錠を行うことができる安価な防犯用サムターン装置が要望されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の第1の目的は、上記に記載した従来実施例の発明の課題を生かしながら、さらに、施錠したい時に、筒状操作体を回すだけで簡単に錠前を施錠することができる防犯用サムターン装置を提供することである。第2の目的は、両手の指を利用しない限り、サムターン装置を容易に解錠することができないようにすることである。特に、ガラスを有する扉に錠前が取付けられている場合に於いて、侵入者によってガラスを割られた場合であっても、筒状操作体を解錠方向へ容易に回すことができず、これによって、外部からの不正な解錠を防止することができる。第3の目的は、安価に製造することができることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の防犯用サムターン装置は、固定部材としてのサムターン取付け筒11の中空胴部12に、ストッパー部15と、このストッパー部15を基準にして周方向に案内長孔16とをそれぞれ形成し、また前記中空胴部12に外嵌合する筒状操作体21の制御部22に、係止面を有する制御係合部24と、可動ロック片用案内溝25をそれぞれ形成し、また前記案内溝25に前記ストッパー部15と係脱する可動ロック片31と、該可動ロック片を係合方向へ付勢する付勢バネ35とをそれぞれ組込み、またサムターン取付け筒11に回転体36を内装し、さらに前記回転体36には、前記案内長孔16を貫通して前記係止面に当接可能な可動ロック片係合解除用可動ピン39を設け、施錠の際には指で前記筒状操作体21を施錠方向へ回転操作すると、可動ロック片31は案内溝25に案内されながら付勢バネ35のバネ力により突出してストッパー部15に係合し、該筒状操作体21は解錠方向への回転が阻止され、一方、解錠の際には、一方の手の指で係合解除具を摘んで可動ロック片31を係合解除方向へ引いたままの状態を保持しながら、他方の手の指で筒状操作体21を解錠方向へ回転させること特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1乃至図9は、本発明の第1実施例を示す各説明図である。まず、図1を参照に本発明の環境部材を説明する。なお、図1は本発明の技術的思想を説明するための概略説明図であるから、扉の厚さ寸法、扉に対する錠前を構成する各部材の取付け位置は設計図面通りではない。また、本発明の特定要件に関係のない部分や部材は簡略ないし省略してある。
【0009】
さて、Xは住宅、施設、事務所、管理室等の出入り口(非常口も含む)の扉1に取付けられた錠前である。本発明の防犯用サムターン装置2は屋内側3の扉面1aに突出状態に取付けられる。
【0010】
したがって、4は屋外、5は屋外側の扉面1bに突出状態に取付けられ、かつ、内部に複数個のピンタンブラーを有するシリンダー錠6を内蔵したシリンダー取付け筒である。
【0011】
7は扉1の自由端部に埋め込まれた錠箱、8は錠箱7に受け座を介して所定量回転自在に設けられた駆動カム(当業者用語では「ダルマ」)、9は駆動カム8の駆動力により出没する施錠片(当業者用語では「デッドボルト」)である。デッドボルト9は、図示しない戸枠側のストライクに係脱する。
【0012】
本発明の防犯用サムターン装置2は、後述する固定部材としてのサンターン取付け筒に回転体(例えば駆動体)を内蔵しているが、普通一般に室内(サムターン)側の回転体の駆動軸と屋外側のシリンダー錠6のそれとは同軸に位置し、いずれか一方を回転させると、デッドボルト9は錠箱7のフロントを基準にして出没する。すなわち、内外の回転体の駆動軸は、互いに連動するように機械的に連結されており、本実施例では外側の鍵K又はサムターン装置2の筒状操作体(サムターン)21のいずれか一方を操作すると、駆動カム8が回転し、その係合駆動腕によりデッドボルト9が出没(施・解錠)する。
【0013】
次に防犯用サムターン装置2を構成する主要部材について説明する。11は一端部側が扉1の内壁面1aから突出し、一方、他端部が錠箱7の幅広側壁に形成した嵌合孔に嵌合するように扉1に固定されたサムターン取付け筒である。このサムターン取付け筒11は、図2(説明の便宜上、先端部側かつ底面側から見た斜視図)及び図3(説明の便宜上、後端部側かつ平面側から見た斜視図)で示すように、中空胴部12と、この中空胴部12の先端部側の開口を塞ぐ環状部13とから成る。
【0014】
しかして、14,14は中空胴部12の後端部外周壁の一部に対称的に突設された嵌合突起で、これらの嵌合突起14,14は、前述した錠箱7の嵌合孔に嵌合する。15は前記嵌合突起14の一つ、又は中空胴部12の後端部外周壁の一部に小突起状に設けられたストッパー部で、このストッパー部15は後述する可動ロック片を介して回転体の解錠方向への回転を阻止する。
【0015】
16はストッパー部15を基準にして中空胴部12の後端部外周壁の一部に形成された案内長孔で、この案内長孔16は、本実施例では図1で示すように扉1に対する取付け状態に於いて、中空胴部12の底面側に形成されている。
【0016】
図2はサムターン取付け筒11の説明の便宜上、先端部側かつ底面側から見た斜視図であるが、この図2から明らかなように、案内長孔16は嵌合突起14の内壁面の略中央部に突起状に形成されたストッパー部15の前方直下に位置するように中空胴部12の周方向に弧状に形成されている。17はサムターン取付け筒11の中空胴部12の後端部内周壁にリング状に形成された弾性止め具用係止溝である。
【0017】
21はサムターン取付け筒11に外嵌合する摘み操作部材としての筒状操作体で、この筒状操作体21は、図4及び図5で示すようにサムターン取付け筒11の中空胴部12に回転可能に装着される筒状制御部22と、この筒状制御部22の外端部外周壁の一部に対称的に突設された複数個の山形状指掛け操作部23とから成る。
【0018】
しかして、24は前記筒状制御部22の内端部の外周壁に一部形成された制御係合部(例えば長孔、切欠部など)で、この制御係合部24は、図4を基準にすると、係止面の一例としての一方の係止切欠端面24aと、この係止切欠端面24aと対向する他方の係止切欠端面24bと、これらの係止切欠端面24a,24bの間の切欠端面24cとをそれぞれ有している。
【0019】
また筒状操作体21は、内端部の内周壁に可動ロック片31の形状に適合する案内溝25を有する。この案内溝25は、図5で示すように、例えば周方向に一部形成された第1遊嵌合溝25aと、この第1遊嵌合溝25aと直交する第2嵌合溝25bとから成り、可動ロック片31をサムターン取付け筒11のストッパー部15に対して係脱する方向に案内する。なお、前記第2嵌合溝25bは、可動ロック片31の係合爪部が突出するように内端面まで至っている。
【0020】
さらに、本実施例では、筒状操作体21の筒状制御部22の係止切欠端面24a付近には、半径方向に係合解除具用の逃し窓26が一部形成されている。この逃し窓26には可動ロック片31と係脱可能なピン或いはボタン状係合解除具(例えばオネジ)27が貫通状態に入り込む。
【0021】
31は可動ロック片である。この可動ロック片31は、前述したように案内溝25にスライド自在に遊嵌合する。したがって、本実施例では、可動ロック片31はサムターン取付け筒11の中空胴部12の外壁面に添設状態で筒状操作体21の筒状制御部22の案内溝25に係脱方向(後述の駆動軸40の軸方向)にスライド自在に組み込まれている。
【0022】
しかして、可動ロック片31は、図6で示すように案内溝25の第1遊嵌合溝25aに遊嵌合するやや弧状の第1嵌合指部32と、この嵌合指部32に直交状態に連設しかつ案内溝25の第2嵌合溝25bに嵌合する人差し指状の第2嵌合指部33とから成り、前記第2嵌合指部33の外端部には、サムターン取付け筒11のストッパー部15と係脱する刃先状の係合爪部33aが形成されている。そして、前記第2嵌合指部33の中央部には、前述した係合解除具(例えばオネジ)27が螺合する係合孔(例えばメネジ)34が形成されている。
【0023】
35は可動ロック片31を一方向(係脱方向)に常時付勢する付勢バネ(例えばコイルバネ)で、この付勢バネ35は、筒状操作体21の案内溝25に適宜収納されている。
【0024】
次にサムターン取付け筒11に内装された回転体36について説明する。防犯用サムターン装置2の筒状操作体21は、もっぱら錠前を施錠するために、一方、係合解除具27はもっぱら可動ロック片31の係合をストッパー部15から解除するために用いられているので、必要のない時は、可動ロック片31から取り外す。
【0025】
したがって、本実施例のサムターン装置2は、侵入者に対する防犯効果に重視を置いている。換言すれば、施錠が簡単な反面、紛失の恐れがある合鍵を使用して頻々に解錠する必要のない錠前に適合する。
【0026】
さて、円柱状回転体36は、図1で示すようにサムターン取付け筒11に内装されている。この回転体36は、図4で示すように、外周壁の一部に可動ピン用の取付け孔(例えばメネジ)38を有している。
【0027】
しかして、前記取付け孔38にはサムターン取付け筒11の案内長孔16から突出し、かつ、筒状操作体21の切欠部24内に至る可動ロック片係合解除用可動ピン39が取り外し可能に螺合している。そして、回転体36の外端面の中央部には駆動軸40が設けられている。また回転体36は、サムターン取付け筒11から外れないように前述した係止溝17に係合する弾性止め具41(例えばC型リング)にその外端面が支持される。
【0028】
次に図7乃至図9を参照に本発明の作用について説明する。図7は錠前Xの解錠時における筒状操作体21の指掛け操作部23の位置を示す。また図8は、錠前Xが解錠状態(可動ロック片31がストッパー部15から係合解除された状態)から施錠状態(可動ロック片31がストッパー部15に係止された状態)になる場合を示す。
【0029】
本実施例では、施錠状態にするのは簡単であるが、解錠状態にするには非常に面倒である。まず、図8を参照に施錠状態にする場合について説明するが、解錠状態の時、(イ)筒状操作体21の山形状指掛け操作部23は図7で示すように略上下に位置し、(ロ)可動ロック片係合解除用可動ピン39は、図8の実線で示すように、サムターン取付け筒11のストッパー部15の一方側から離れて案内長孔16の一方側の切欠端面16aに当接し、(ハ)筒状操作体21の一方の係止切欠端面24aは、前記案内長孔16の一方側の切欠端面16aと略上下に一致し、(ニ)可動ロック片31は、可動ピン39にその第1嵌合指部32の周方向縁辺が押されることにより、付勢バネ35のバネ力に抗して筒状操作体21内へと後退している。
【0030】
そこで、上記解錠状態から施錠状態にする場合には、(a)筒状操作体21の指掛け操作部23に指を掛け、そのまま図7の矢印方向へ略90度回す。なお、回転角度に関しては多少余裕がある。この時、従来の実施例のように合鍵を使用せず、筒状操作体21を1本又は2本の指で回して施錠状態にする。これにより施錠時、筒状操作体21の山形状指掛け操作部23は仮想線で示すように左右に位置し、(b)また可動ロック片係合解除用可動ピン39は、サムターン取付け筒11のストッパー部15の他方側から離れて案内長孔16の他方側の切欠端面16bに当接し、(c)筒状操作体21の他方の切欠端面24bは、案内長孔16の他方側の切欠端面16bから離れる反面、筒状操作体21の一方の係止切欠端面24aは、前記他方側の切欠端面16bに可動ピン39を挟むように対向し、(d)可動ロック片31は可動ピン39がその第1嵌合指部32の周方向縁辺から離れることにより、付勢バネ35のバネ力により筒状操作体21から突出し、その係合爪部33aがサムターン取付け筒11のストッパー部15に係止される。なお、本実施例では可動ピン39の第1嵌合指部33の端部は傾斜状に形成され、この傾斜状のカム面32aに可動ピン39が摺接可能である。
【0031】
このように可動ロック片31は、筒状操作体21と共にサムターン取付け筒11の周方向に回転移動し、所定の位置(本実施例では可動ピン39が第1嵌合指部32の周方向縁から離れた位置)にて付勢バネ35のバネ力によりかつ案内溝25に案内されながら突出してストッパー部15に係合する。その結果、筒状操作体21は解錠方向への回転(逆戻り)が阻止される。
【0032】
一方、図9は、施錠状態から解錠状態にする場合を示す。錠前を解錠状態にする場合には、可動ロック片31を一旦押し下げ、そのままの状態を保つながらで筒状操作体21を解錠方向へ回転させる必要がある。本実施例では、まず、係合解除具27を筒状操作体21の逃し窓26に差し込んで、可動ロック片31の係合孔34に螺着する。次に、一方の手の指で係合解除具27の突出部を摘んで可動ロック片31を付勢バネ35のバネ力に抗して係合解除の方向へ後退させる。これにより可動ロック片31の係合爪部33aがサムターン取付け筒11のストッパー部15から離れる。
【0033】
そこで、係合解除具27を引いたままの状態を保持しながら他方の手の指で筒状操作体21を解錠方向へ回転させる。筒状操作体21が回り始めると、可動ピン39は筒状操作体21の他方の係止切欠端面24bによって元の位置に押し戻される。このように係合解除具27は、解錠の時のみに使用されるので、必要がなければ可動ロック片31から取り外す。
【0034】
【実施例】
第1実施例に於いて、係合解除具27の一例として可動ロック片31に取り外し可能に螺着するオネジを示したが、係合解除具27をこれに限定するものではない。何故ならば、可動ロック片31を一旦押し下げる手段としては市販の小型ドライバー、ピンセットなどの適当な細い棒状体の利用も可能であるからである。
【0035】
図10及び図11は、可動ロック片31Aの係合爪部33aを任意に設計変更(例えばやや幅広に形成)し、その先端面に被係合部(例えば小切欠33b)を形成し、係合解除具27Aとしての小型ドライバーの平らな先を該小切欠33bに突っ込んで、可動ロック片31Aを係合解除の方向へスライドさせ、ストッパー15から解放しながら解錠した場合を示している。
【0036】
したがって、一方の手の指で可動ロック片31に係合する係合解除具27を介して該可動ロック片31を係合解除の方向へ後退させることは本発明の特定要件であるが、筒状操作体21に逃し窓26を形成すること、係合解除具27がオネジであること及び係合解除具27が可動ロック片31の係合孔34に螺着することは本発明の特定(限定)要件ではない。
【0037】
また、ストッパー部15は小突起状に形成されているが、後端部外周壁の一部に周方向に突壁状に設けても良い。さらに、筒状操作体21の筒状制御部22に形成された制御係合部24は、周方向に形成された案内長孔であっても良い。
【0038】
次に、特定発明に対して特定の関係(主要部)を有する第2実施例について説明する。なお、第2の実施例の説明にあたって、第1実施例と同一又は同様(機能が同一)の部分には、同一又は同様の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0039】
図12及び図13に示す第2実施例のサムターン装置2Aに於いて、第1実施例と主に異なる点は、サムターン取付け筒11Aの中空胴部12の外周壁に凹所51を形成し、一方、施錠時に該凹所51と対向する山形或いは曲面状の凹所52を筒状操作体21Aの筒状制御部22Aの内壁面に形成し、前記凹所には、クリック機構構成部材を組み込んだことである。しかして、クリック機構構成部材としては、サムターン取付け筒11Aの凹所51に組み込んだクリックバネ53と、このクリックバネ53により付勢され、かつ、ストッパー部15に可動ロック片31の係合爪部33aが係合可能な状態になった時(錠前の施錠時)に筒状操作体21Aの曲面状の凹所52に係合するロケット頭部型クリック係合体54とから成る。このように構成すると、施錠時にクリック感を得ることができる。
【0040】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては、次に列挙するような効果がある。
(1)施錠の際には1本又は2本の指で筒状操作体を施錠方向へ回転操作すると、可動ロック片は所定位置にて付勢バネのバネ力により突出して固体部材側のストッパー部に係合する。そのため筒状操作体は解錠方向への回転が阻止される。したがって、施錠が簡単である。
(2)一方、解錠の際には、係合解除具を介して可動ロック片を筒状操作体内に後退させながら、かつ、筒状操作体を解錠方向へと回転させる必要があるので、両手の指を上手に使用しないと、錠前Xを簡単には解錠することができない。したがって、外部からの侵入者が、たとえ扉のガラス板を破壊したケースであっても、簡単にサムターン回しをすることができないので、非常に防犯性に優れている。
(3)サムターンシレンダー錠を構成要件としていないので、安価に製造することができる。
(4)合鍵を構成要件としていないので、紛失の恐れもない。
【図面の簡単な説明】
図1乃至図9は本発明の第1実施例を示す各説明図。図10及び図11は、係合解除具の他例を用いて解錠する場合の各概略説明図。図12及び図13は、特定発明に対して特定の関係(主要部)を有する第2実施例である。
【図1】実施環境を含む使用状態の一例を示す概略説明図。
【図2】主たる部材(サムターン取付け筒)の先端部側かつ底面側から見た斜視図。
【図3】主たる部材(サムターン取付け筒)の後端部側かつ平面側から見た斜視図。
【図4】主たる部材の分解斜視図。
【図5】図4と対比した主たる部材の概略説明図。
【図6】主たる部材(可動ピン、可動ロック片、付勢バネなど)の概略説明図。
【図7】主たる部材(操作体)の操作態様を示す正面図。
【図8】解錠状態から施錠状態になる場合の概略説明図。
【図9】施錠状態から解錠状態になる場合の概略説明図。
【図10】係合解除具の他の例を示す概略説明図
【図11】図10に於いて他例の係合解除具で解錠した場合の概略説明図。
【図12】第2実施例の図1と同様な概略説明図。
【図13】要部の概略説明図。
【符号の説明】
X…錠前、1…扉、2…サムターン装置、3…屋内、4…屋外、5…シリンダー取付け筒、6…シリンダー錠、7…錠箱、8…駆動カム、9…施錠片、11…サムターン取付け筒、12…中空胴部、13…環状部、14…嵌合突起、15…ストッパー部、16…案内長孔、17…弾性止め具用係止溝、21…筒状操作体、22…筒状制御部、23…操作部、24…制御係合部、24a…係止面、25…案内溝、25a…第1遊嵌合溝、25b…第2嵌合溝、26…逃し窓、27,27A…係合解除具、31,31A…可動ロック片、32…第1嵌合指部、32a…カム面、33…第2嵌合指部、33a…係合爪部、33b…小切欠、34…係合孔、35…付勢バネ、36…回転体、37…係合溝、38…取付け孔、39…可動ロック片係合解除用可動ピン、40…駆動軸、41…止め具。
Claims (7)
- 固定部材としてのサムターン取付け筒11の中空胴部12に、ストッパー部15と、このストッパー部15を基準にして周方向に案内長孔16とをそれぞれ形成し、また前記中空胴部12に外嵌合する筒状操作体21の制御部22に、係止面を有する制御係合部24と、可動ロック片用案内溝25をそれぞれ形成し、また前記案内溝25に前記ストッパー部15と係脱する可動ロック片31と、該可動ロック片を係合方向へ付勢する付勢バネ35とをそれぞれ組込み、またサムターン取付け筒11に回転体36を内装し、さらに前記回転体36には、前記案内長孔16を貫通して前記係止面に当接可能な可動ロック片係合解除用可動ピン39を設け、施錠の際には指で前記筒状操作体21を施錠方向へ回転操作すると、可動ロック片31は案内溝25に案内されながら付勢バネ35のバネ力により突出してストッパー部15に係合し、該筒状操作体21は解錠方向への回転が阻止され、一方、解錠の際には、一方の手の指で係合解除具を摘んで可動ロック片31を係合解除方向へ引いたままの状態を保持しながら、他方の手の指で筒状操作体21を解錠方向へ回転させること特徴とする防犯用サムターン装置。
- 請求項1に於いて、筒状操作体21は、サムターン取付け筒11の中空胴部12に回転可能に装着される筒状制御部22と、この筒状制御部22の外端部外周壁に突設された指掛け操作部23とから成ることを特徴とする防犯用サムターン装置。
- 請求項1に於いて、可動ロック片31は、端部に可動ピンと摺接するカム面32aを有する第1嵌合指部32と、この第1嵌合指部32と交差方向に連設し、かつ、突出端部にストッパー部15に係脱する係合爪部33aを有する第2嵌合指部33とから成ることを特徴とする防犯用サムターン装置。
- 請求項1に於いて、サムターン取付け筒11の中空胴部12の外周壁に凹所を形成し、一方、施錠時に該凹所と対向する山形状の凹所を筒状操作体21Aの筒状制御部22Aの内壁面に形成し、前記凹所には、クリック機構構成部材を組み込んだことを特徴とする防犯用サムターン装置。
- 請求項1に於いて、回転体36は、サムターン取付け筒11から外れないようにサムターン取付け筒11の後端部内周壁に形成した係止溝17に係合する弾性止め具41にその外端面が支持されていることを特徴とする防犯用サムターン装置。
- 請求項1に於いて、係合解除具は、可動ロック片31の係合孔34に螺合するオネジであることを特徴とする防犯用サムターン装置。
- 請求項1に於いて、係合解除具は、可動ロック片31の結合爪部33aに形成した被係合部33bに係合する細い棒状体であることを特徴とする防犯用サムターン装置。
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