JP4401605B2 - サムターン - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、扉などの開閉体に内蔵された錠箱機構部に対し回転による操作力を入力し、錠箱内に設けたロック部材を開閉体枠に対して進退動作させるサムターンに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、サムターン付きの施錠装置は、扉などの開閉体に錠箱が内蔵され、錠箱には、開閉体の屋外側に露出するシリンダー錠と、開閉体の屋内側に露出する回転式のサムターンとが設けられている。
【0003】
錠箱には、ロック部材である例えばデッドボルトが開閉体の端面(木口)から進退自在に設けられている。
この種の施錠装置では、屋外側に露出したシリンダー錠の鍵孔に、合鍵(キー)を挿入して回転操作することによって、開閉体の木口よりデッドボルトが進退され、建物躯体側の開閉体枠である開口枠体に設けたストライクに対して施解錠が行われるようになっている。
また、屋内側からは、サムターンの摘みが回転操作されるのみで、デッドボルトが進退され、開閉体の施解錠が簡便に行えるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
近年、マンションや住宅の玄関扉等の開閉体、あるいはこれら玄関扉等の開閉体の近傍における開口枠体の周囲である壁部分に、高級感や優美性を高める目的で、ガラス板を嵌め込んだ小窓付のものが多用されるようになってきている。
ところが、このような開閉体の小窓や壁部分の小窓では、ガラス板が割られると、外部から、手を差し入れてサムターンを不正に操作したり、先端を鉤状に曲げた針金等を挿入して、サムターンが不正に操作されてしまう虞れがある。
【0005】
一般的に、扉に多用される回転式のサムターンは、屋内側に露出する摘み部の翼板部に針金の鉤状先端を掛止し、回転モーメントを与えることにより不正な解錠操作が可能となる場合がある。
【0006】
また、サムターンは、上記した小窓の無い開閉体においても、針金を挿入する隙間や孔などが開閉体自体あるいは壁部分等にあれば、同様に不正解錠される虞れがあった。
【0007】
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、屋外側からの挿入等の不正な解錠行為を防止することのできるサムターンを提供し、施錠装置の不正解錠防止機能の向上を図ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
次に、上記の課題を解決するための手段を、実施の形態に対応する図面を参照して説明する。
この発明の請求項1記載のサムターン1は、扉に配設される錠箱機構部の入力軸に相対回転不能に嵌入されて施解錠の回動操作力を入力するサムターン軸3と、
該サムターン軸3の軸線方向略中央に固着した軸側クラッチ板13と、
前記サムターン軸3の同軸上に位置し該サムターン軸3と相対回転可能となると共に該サムターン軸3に対して摺動自在な摘み19と、
該摘み19に、前記軸側クラッチ板13に対面して固着し、前記軸側クラッチ板13に圧接可能となった摘み側クラッチ板29と、
前記摘み19と前記サムターン軸3との間に介在し該軸側クラッチ板13と該摘み側クラッチ板29とを離反方向に付勢して、前記摘み19を扉から離れる方向に位置させるクラッチバネ31と、
を具備し、
前記クラッチバネ31の付勢力により、通常時においては、前記軸側クラッチ板13に対し摘み側クラッチ板29が離間状態とされて、該サムターン軸3に対して前記摘み19を空転状態とし、前記サムターン軸3に前記摘み19の回転を伝達させず、
前記摘み19を、前記クラッチバネ31の付勢力に抗して軸線方向に前記扉の方向に押し、前記摘み側クラッチ板29を前記軸側クラッチ板13に圧接することで、前記摘み19と前記サムターン軸3とが連結されて、前記摘み19の回動を前記サムターン軸3に伝え、前記錠箱機構部に操作力が伝達されることを特徴とする。
【0009】
このサムターン1では、摘み19の操作力をサムターン軸3へ伝達するのに、摘み19を軸線方向に押し、摘み側クラッチ板29を軸側クラッチ板13に圧接する必要がある。通常時には、摘み側クラッチ板29と軸側クラッチ板13とがクラッチバネ31によって離間しているので、摘み19は空回りし、摘み19の操作力は錠箱機構部へ伝わらない。したがって、扉等に設けた小窓を割り外部から手を差し入れたり、或いは扉と扉枠の隙間から針金を差し入れることにより、サムターン1を不正に操作しようとしても、摘み19が空転するのみで、操作力を錠箱機構部に入力して解錠を行うことができない。
【0010】
請求項2記載のサムターン41は、錠箱機構部側に基端が固定される内筒43の内部に前記サムターン軸3を回動自在に支持し、
円筒形状に形成した前記摘み49を該内筒43に相対回転自在に外嵌し、
前記内筒43と前記摘み49との間に、前記クラッチバネ59を介在させて前記軸側クラッチ板47と前記摘み側クラッチ板57とを離間させたことを特徴とする。
【0011】
このサムターン41では、内筒43と摘み49との間にクラッチバネ59を配設することで、摘み側クラッチ板57と軸側クラッチ板47とを全面で圧接して接続することができる。すなわち、摘み49とサムターン軸3との間にクラッチバネ59を配設する場合に必要となるクラッチ板内のクラッチバネ収容スペースが不要となり、その分、クラッチ板の接触面積が大きく確保できる。したがって、クラッチ板同士の接続力を高めたり、クラッチ板を小径にしたりできる。
【0012】
請求項3記載のサムターン61は、扉に配設される錠箱機構部の入力軸に相対回転不能に嵌入されて施解錠の回動操作力を入力するサムターン軸63と、
該サムターン軸63の前記錠箱機構部と反対側の端部に固着した摘み65と、
前記錠箱機構部側に基端が固定され、前記サムターン軸63を内部に回動かつ直線移動自在に保持する筒状基部67と、
前記サムターン軸63の中途部に半径方向外側に突設したピン71と、
該ピン71と前記筒状基部67の内部との間に介在し前記サムターン軸63を前記摘み65側に付勢するバネ73と、
前記筒状基部67の内部から突出し前記ピン71に当接して前記サムターン軸63の回動を規制するとともに、前記筒状基部67内で軸線方向に長く形成されて前記サムターン軸63を軸線方向に移動可能とするレール部75と、
該レール部75の端部を切り欠いて形成し前記摘み65を押し込んだ前記ピン71の移動位置に一致して前記筒状基部67内の周方向に連続形成され、前記ピン71を進入させて前記サムターン軸63の回動規制を解除する切欠溝77と、
を具備し、
通常時においては、前記バネ73の付勢力により、前記摘み65が前記筒状基部67に対して突出状態とされて、前記サムターン軸63のピン71が前記レール部75内に位置し、前記サムターン軸63の回動を阻止して前記摘み65の回転操作を不能とし、
前記摘み65を、前記バネ73の付勢力に抗して軸線方向に前記扉の方向に押し、前記ピン71をレール部75に沿わせて移動させ前記切欠溝77に一致させることで、前記摘み65の回動規制が解除となり前記ピン71の切欠溝77へ進入となって、前記摘み65の回動操作力が前記錠箱機構部に伝達されることを特徴とする。
【0013】
このサムターン61では、サムターン軸63を回動するのに、摘み65を押し、サムターン軸63を軸線方向に移動させて、ピン71を切欠溝77に一致させる必要がある。通常時には、バネ73がサムターン軸63を摘み65側に付勢し、サムターン軸63に突設したピン71がレール部75に当接しているので、サムターン軸63と一体となった摘み65は回動することができない。つまり、摘み65を回動して操作力を錠箱機構部に入力することができない。したがって、扉等に設けた小窓を割り外部から手を差し入れたり、或いは扉と扉枠の隙間から針金を差し入れることにより、サムターン61を不正に操作しようとしても、摘みが回動不能となり、操作力を錠箱機構部に入力して解錠を行うことができない。
【0014】
請求項4記載のサムターン81は、扉に配設される錠箱機構部の入力軸に相対回転不能に嵌入されて施解錠の回動操作力を入力するサムターン軸83と、
該サムターン軸83の軸線方向略中央に固着した軸側クラッチ板91と、
前記サムターン軸83の前記錠箱機構部と反対側の端部に該サムターン軸83と同軸となって相対回転自在に取り付けた摘み93と、
前記軸側クラッチ板91に対向して前記サムターン軸83に遊嵌し該サムターン軸83の軸線方向に移動自在となりかつ該摘み93に対して相対回転不能な摘み側クラッチ板101と、
前記軸側クラッチ板91と前記摘み側クラッチ板101との間に介在し、該軸側クラッチ板91と該摘み側クラッチ板101とを離反方向に付勢するクラッチバネ103と、
前記摘み93の外周面から内径方向に後退自在に突出する略ピン形状のボタン105と、
該ボタン105と前記摘み側クラッチ板101との間に介在し前記ボタン105に対して斜面109が当接し該ボタン105の後退移動によって前記摘み側クラッチ板101を軸線方向に移動させ前記軸側クラッチ板91に圧接する押圧摺動部材107と、
を具備し、
前記クラッチバネ103の付勢力により、通常時においては、前記軸側クラッチ板91に対し摘み側クラッチ板101が離間状態とされて、該サムターン軸83に対して前記摘み93を空転状態とし、前記サムターン軸83に前記摘み93の回転を伝達させず、
前記ボタン105を押し込み、前記摘み93の内径方向に後退させることで、前記斜面109を介して前記押圧摺動部材107を軸線方向に移動させ、前記クラッチバネ103の付勢力に抗して前記摘み側クラッチ板101を前記軸側クラッチ板91に圧接させて、前記摘み93の回動を前記摘み側クラッチ板101と前記軸側クラッチ板91とを介して前記サムターン軸83に伝え、前記錠箱機構部に操作力が伝達されることを特徴とする。
【0015】
このサムターン81では、サムターン軸83を回動するのに、ボタン105を押し、押圧摺動部材107を介して、摘み側クラッチ板101を軸側クラッチ板91に圧接する必要がある。通常時には、摘み側クラッチ板101と軸側クラッチ板91とがクラッチバネ103によって離間しているので、摘み93は空回りし、摘み93の操作力は錠箱機構部へ伝わらない。したがって、扉等に設けた小窓を割り外部から手を差し入れたり、或いは扉と扉枠の隙間から針金を差し入れることにより、サムターン81を不正に操作しようとしても、摘み93が空転するのみで、操作力を錠箱機構部に入力して解錠を行うことができない。
【0016】
請求項5記載のサムターン111は、扉に配設される錠箱機構部の入力軸に相対回転不能に嵌入されて施解錠の回動操作力を入力するサムターン軸113と、
該サムターン軸113の前記錠箱機構部と反対側の端部に該サムターン軸113と相対回転自在に取り付けた摘み121と、
該摘み121の内部に位置する前記サムターン軸113の端部に同心円状に固着した円環板123と、
該円環板123の内周から半径方向外側に切り欠いた係合凹部125と、
前記摘み121の外周面から後退自在に突出し突出状態で基端の係合部129を前記円環板123の内周部に位置させると共に後退状態で該係合部129を前記係合凹部125に係合させて前記摘み121と前記サムターン軸113との相対回転を不能にするボタン127と、
該ボタン127と前記摘み121の内壁との間に配設されて該ボタン127を前記摘み121の外周面から突出状態とする付勢力を有するバネ131と、
を具備し、
通常時においては、前記ボタン127の係合部129が前記円環板123の内周部133の略中央に位置し、該円環板123と非係合状態となって、前記摘み121が前記サムターン軸113に対して空転状態とされ、前記サムターン軸113に前記摘み121の回転を伝達させず、
前記ボタン127を押し込み、前記バネ131の付勢力に抗して前記摘み121の内径方向に後退させることで、前記係合部129が前記円環板123の係合凹部125に係合し、前記摘み121と前記サムターン軸113との相対回転を阻止して、前記摘み121の回動を前記サムターン軸113に伝え、前記錠箱機構部に操作力が伝達されることを特徴とする。
【0017】
このサムターン111では、サムターン軸113を回動するのに、ボタン127を押し、ボタン127の係止部129を円環板123の係合凹部125に係合させて、摘み121とサムターン軸113との相対回転を不能にする必要がある。通常時には、ボタン127の係合部129が円環板123の内周部に位置し、摘み121と円環板123とが相対回転するので、摘み121は空回りし、摘み121の操作力は錠箱機構部へ伝わらない。したがって、扉等に設けた小窓を割り外部より手を差し入れたり、或いは扉と扉枠の隙間から針金を差し入れることにより、サムターン111を不正に操作しようとしても、摘み121が空転するのみで、操作力を錠箱機構部に入力して解錠を行うことができない。
【0018】
請求項6記載のサムターン1,41,61,81,111は、前記摘み19,41,65,93,121が、略半球形状又は略円柱形状であることを特徴とする。
【0019】
このサムターン1,41,61,81,111では、摘み19,41,65,93,121の回転方向に引っ掛かり部がなくなり、先端を鉤状に折り曲げた針金を使用しても、摘み19,41,65,93,121の外周に鉤状部を引っ掛けて、摘み19,41,65,93,121を回転させることができない。
【0020】
請求項7記載のサムターン1,41,61,81,111は、前記摘み19,41,65,93,121が、略立方体形状又は略直方体形状であることを特徴とする。
【0021】
このサムターン1,41,61,81,111では、摘み19,41,65,93,121が、一対の平行な両側面を有することになり、この両側面を手指で摘むことで、摘み19,41,65,93,121が回転し易くなる。また、立方体形状又は直方体形状の隣接する直交二面(稜線部分)、或いは直交三面の角部を除去し、例えば曲面にて形成することで、摘み19,41,65,93,121の回転方向に引っ掛かり部(角部)がなくなり、先端を鉤状に折り曲げた針金を使用しても、摘み19,41,65,93,121の外周に鉤状部を引っ掛けて、摘み19,41,65,93,121を回転させることができない。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るサムターンの好適な実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
まず、本発明に係るサムターンの第一の実施の形態について説明する。
図1は本発明に係るサムターンの第一の実施の形態を表す断面図、図2は摘み形状の例を(a)〜(f)に表す斜視図である。
【0023】
図示しない扉には錠箱を設けてあり、この錠箱はラッチボルト、デッドボルト、及びこれらを扉の木口から進退させる錠箱機構部を内設している。扉は屋内側の面にサムターン1を備えている。上記した錠箱のデッドボルトは、扉の屋外側の面に設けたシリンダー錠をキーによって、又はこのサムターン1を回動することによって扉木口から進退可能となる。
【0024】
サムターン1は、錠箱機構部に回動操作力を入力するサムターン軸3を有している。
サムターン軸3は、扉に固定した筒状の化粧リング5内の支持板7を貫通し、フランジ9と、後付けする移動規制部材、例えばEリング11等とによって支持板7を挟み、抜脱が規制されて回動自在となっている。
このサムターン軸3の基端は、例えば断面十字形状となって、図示しない錠箱機構部の入力軸に相対回転不能に嵌入される。
【0025】
サムターン軸3の軸線方向略中央には背面をフランジ9に当接して軸側クラッチ板13を固着している。
軸側クラッチ板13は、錠箱機構部と反対側の面が連結面15となる。この連結面15は、後述する摘み側クラッチ板29との相対回転を規制する鋸歯状の係合歯や滑り止め溝を有している。
また、サムターン軸3は、錠箱機構部と反対側の端部である先端に、段部となった小径部17を形成している。
【0026】
摘み19は、軸線方向に穿設した遊嵌穴21を有している。摘み19は、遊嵌穴21をサムターン軸3の先端に遊嵌することで、サムターン軸3と同軸上に位置し、サムターン軸3と相対回転可能となっている。
また、摘み19は、外周面から半径方向内側に抜脱規制杆25を挿着することで、抜脱規制杆25が小径部17の軸線方向に移動可能な範囲で、サムターン軸3上を摺動自在としている。
【0027】
ところで、本実施の形態において、摘み19は、図2(a)に示すように、略半球形状となっている。摘み19は、このような半球形状、又は図2(d)に示す円柱形状とすることで、摘み19の外周面に回転方向への引っ掛かり部がなくなり、先端を鉤状に折り曲げた針金を使用しても、摘み19の外周面に鉤状部を引っ掛けて、摘み19を回転させることができなくなる。
【0028】
また、摘み19は、図2(b)(c)に示すように、略立方体形状又は直直方体形状であってもよい。この場合、摘み19が、一対の平行な両側面を有することになり、この両側面を手指で摘むことで、摘みが回転し易くなる。
そして、この場合においても、略立方体形状又は略直方体形状の隣接する直交二面(稜線部分)、或いは直交三面の角部を除去し曲面にて形成することで、摘み19の外周面に回転方向への引っ掛かり部分がなくなり、先端を鉤状に折り曲げた針金を使用しても、摘み19の外周面に鉤状部を引っ掛けて、摘み19を回転させることができなくなる。
さらに、摘み19は、図2(e)(f)に示すように、円柱形状の外周面に、ローレット20や粗面を形成し、滑り止めすることにより、この摘み19を手指で摘んだ際の回動操作性を高めるものであってもよい。
【0029】
摘み19は、上記した軸側クラッチ板13に対面する面に、摘み側クラッチ板29を有している。摘み側クラッチ板29は、摘み19に固着することで、摘み19と一体となっている。この摘み側クラッチ板29は、軸側クラッチ板13と対向する面に、軸側クラッチ板13の連結面15に当接し互いに噛み合うようになる連結面15を有し、軸側クラッチ板13との相対回転を規制する鋸歯状の係合歯や滑り止め溝となっている。そして、摘み19を扉の方向(図1中右側)へ押すことで、軸側クラッチ板13に圧接可能となっている。
【0030】
摘み19と、サムターン軸3との間には、クラッチバネ31を配設している。クラッチバネ31は、例えば軸側クラッチ板13と摘み側クラッチ板29との中央部近傍にそれぞれ凹設したバネ収容凹部16に収容している。
クラッチバネ31は、摘み19とサムターン軸3との間に介在することで、軸側クラッチ板13と摘み側クラッチ板29とを離反方向に付勢している。また、クラッチバネ31は、摘み19を扉方向(図1中右側)に押すことで、上記のバネ収容凹部内16にて収縮して、クラッチ板同士の圧接に支障のないようになっている。
【0031】
このような構成を有するサムターン1は、通常時、クラッチバネ31の付勢力によって軸側クラッチ板13と摘み側クラッチ板29とが離れている。したがって、摘み19を回動しても、摘み19のみが空転し、摘み19の操作回動力は、サムターン軸3に伝わらない。
【0032】
一方、錠箱機構部へ操作力を入力するには、摘み19を押す。すると、クラッチバネ31の付勢力に抗して摘み側クラッチ板29が軸側クラッチ板13に圧接されることとなる。この状態のまま、摘み19を回動すると、摘み19の回動が軸側クラッチ板13を介してサムターン軸3に伝わり、錠箱機構部に操作力が入力可能になる。
【0033】
したがって、このサムターン1では、摘み19の操作力をサムターン軸3へ伝達するのに、摘み19を軸線方向に扉の方向に押し、摘み側クラッチ板29を軸側クラッチ板13に圧接する必要がある。通常時には、摘み側クラッチ板29と軸側クラッチ板13とがクラッチバネ31によって離間しているので、摘み19は空回りし、摘み19の操作力は錠箱機構部へ伝わらない。したがって、扉等に設けた小窓を割り手を差し入れてサムターン1を不正に操作しようとしても、摘み19を扉方向に押しながら回転操作をしなくてはならないことから、容易にそのような操作を行うことが不可能となり、操作力を錠箱機構部に入力し解錠を行うことができず、また、扉等に設けた小窓を割り、或いは扉と扉枠の隙間から針金を差し入れることによりサムターン1を不正に操作しようとしても、摘み19は空転するのみで、操作力を錠箱機構部に入力して解錠を行うことができない。
【0034】
次に、本発明に係るサムターンの第二の実施の形態を説明する。
図3は本発明に係るサムターンの第二の実施の形態を表す断面図である。
この実施の形態によるサムターン41は、内筒43の内部に、支持板45を設け、この支持板45に、サムターン軸3を回動自在に支持している。
サムターン41の錠箱機構部と反対側の端部となる先端には、軸側クラッチ板47を固着している。
【0035】
内筒43の先端には、円筒状の摘み49を相対回転自在かつ軸線方向に移動自在に外挿している。摘み49は、前面板51の裏面に、軸線方向の支持杆53を固着している。この支持杆53は内筒43の前壁55を貫通し支持される。前壁55を貫通した支持杆53の先端には、摘み側クラッチ板57を固着している。つまり、軸側クラッチ板47と摘み側クラッチ板57とは、内筒43内で対向している。
【0036】
内筒43の外周にはコイル状のクラッチバネ59を外挿している。このクラッチバネ59の一端は内筒43の基端に設けた座部60に支持し、他端は摘み49の基端に当接している。つまり、軸側クラッチ板47と摘み側クラッチ板57とは、内筒43と摘み49との間に介在したクラッチバネ59によって離間している。なお、図中、58は、クラッチバネ59を覆う化粧リングである。
【0037】
このような構成を有するサムターン41は、通常時、図3(a)に示すように、クラッチバネ59の付勢力によって軸側クラッチ板47と摘み側クラッチ板57とが離れている。したがって、摘み49を回動しても、摘み49のみが空転し、摘み49の操作回動力は、サムターン軸3に伝わらない。
【0038】
一方、錠箱機構部へ操作力を入力するには、図3(b)に示すように、摘み49を扉の方向(図3中右方向)へ押す。すると、クラッチバネ59の付勢力に抗して摘み側クラッチ板57が軸側クラッチ板47に圧接されることとなる。この状態のまま、摘み49を回動すると、摘み49の回動が軸側クラッチ板47を介してサムターン軸3に伝わり、錠箱機構部に操作力が入力可能になる。
【0039】
このサムターン41では、通常時には、摘み側クラッチ板57と軸側クラッチ板47とがクラッチバネ59によって離間しているので、摘み49は空回りし、摘み49の操作力は錠箱機構部へ伝わらない。したがって、扉等に設けた小窓を割り手を差し入れてサムターン41を不正に操作しようとしても、摘み49を扉方向に押しながら回転操作をしなくてはならないことから、容易にそのような操作を行うことが不可能となり、操作力を錠箱機構部に入力し解錠を行うことができず、また、扉等に設けた小窓を割り、或いは扉と扉枠の隙間から針金を差し入れることによりサムターン41を不正に操作しようとしても、摘み49が空転するのみで、操作力を錠箱機構部に入力して解錠を行うことができない。
【0040】
また、内筒43と摘み49との間にクラッチバネ59を配設することで、摘み側クラッチ板57と軸側クラッチ板47とを全面で圧接して接続することができる。すなわち、摘み49とサムターン軸3との間にクラッチバネ59を配設する場合に必要となるクラッチ板内のクラッチバネ収容スペースが不要となり、その分、クラッチ板の接触面積が大きく確保できる。これにより、クラッチ板同士の接続力を高めたり、クラッチ板を小径にしたりできる。
【0041】
次に、本発明に係るサムターンの第三の実施の形態を説明する。
図4は本発明に係るサムターンの第三の実施の形態を表す断面図である。
この実施の形態によるサムターン61は、サムターン軸63の錠箱機構部と反対側の端部である先端に摘み65を固着している。サムターン軸63は、基端を、筒状基部67内の支持板69に貫通させている。
筒状基部67は、サムターン軸63を内部に回動かつ軸方向に直線移動自在に保持している。サムターン軸63の基端は、例えば断面十字形状となって、図示しない錠箱機構部の入力軸に相対回転不能に嵌入する。
【0042】
サムターン軸63は、中途部に、半径方向外側に突設したピン71を有している。このピン71と、支持板69との間にはバネ73を配設してあり、バネ73はサムターン軸63を摘み65側(図4中左側)に付勢している。
【0043】
筒状基部67の内部には、サムターン軸63の軸線方向に平行とされるレール部75を突設してあり、レール部75はピン71に当接してサムターン軸63の回動を規制している。また、レール部75は、筒状基部67の軸線方向に長く、サムターン軸63の軸線方向の移動は可能にしている。なお、このレール部75は、筒状基部67内に対向し対となって配設されるが、この筒状基部67内に複数対設けられることとしてもよい。
【0044】
このレール部75の支持板69側の端部には、レール部75を切り欠いて形成した切欠溝77を設けている。この切欠溝77は、筒状基部67内にて周方向に連続して形成され、摘み65を押し込んだ時のピン71の移動位置に一致して、ピン71を進入させることで、サムターン軸63の回動規制を解除するように働く。
【0045】
このような構成を有するサムターン61は、通常時、図4(a)に示すように、バネ73の付勢力によってサムターン軸63が筒状基部67から大きく突出して位置し、かつピン71がレール部75に当接している。したがって、摘み65を回動しようとしても、ピン71がサムターン軸63の回動を阻止して、摘み65を回動操作することができない。
【0046】
一方、錠箱機構部へ操作力を入力するには、図4(b)に示すように、摘み65を押す。すると、バネ73の付勢力に抗してサムターン軸63が錠箱機構部側へ移動し、サムターン軸63の端部が錠箱機構部に嵌入する。また、同時にピン71が切欠溝77に一致する。この状態のまま、摘み65を回動すると、ピン71が切欠溝77に進入し、摘み65の回動規制が解除されて、サムターン軸63が摘み65の回動操作力を錠箱機構部に入力することになる。
【0047】
したがって、このサムターン61では、サムターン軸63を回動するのに、摘み65を押し、サムターン軸63を軸線方向に移動させて、ピン71を切欠溝77に一致させる必要がある。通常時には、バネ73がサムターン軸63を摘み65側に付勢し、サムターン軸63に突設したピン71がレール部75に当接しているので、サムターン軸63と一体となった摘み65は回動することができない。つまり、摘み65を回動して操作力を錠箱機構部に入力することができない。したがって、扉等に設けた小窓を割り手を差し入れてサムターン61を不正に操作しようとしても、摘み65を扉方向に押しながら回転操作をしなくてはならないことから、容易にそのような操作を行うことが不可能となり、操作力を錠箱機構部に入力し解錠を行うことができず、また、扉等に設けた小窓を割り、或いは扉と扉枠の隙間から針金を差し入れることによりサムターン61を不正に操作しようとしても、摘み65が回動不能となり、操作力を錠箱機構部に入力して解錠を行うことができない。
【0048】
次に、本発明に係るサムターンの第四の実施の形態を説明する。
図5は本発明に係るサムターンの第四の実施の形態を表す断面図、図6は摘み形状の例を(a)〜(d)に表す斜視図である。
この実施の形態によるサムターン81は、サムターン軸83が、扉に固定した筒状の化粧リング85内の支持板87を貫通し、フランジ89と、後付けする移動規制部材、例えばEリング11等とによって支持板87を挟み、抜脱が規制されて回動自在となっている。
【0049】
サムターン軸83の軸線方向略中央には背面をフランジ89に当接して軸側クラッチ板91を固着している。軸側クラッチ板91は、錠箱機構部と反対側の面が連結面15となる。この連結面15は、後述する摘み側クラッチ板101との相対回転を規制する鋸歯状の係合歯や滑り止め溝を有している。
【0050】
サムターン軸83は、錠箱機構部と反対側の端部となる先端部に、段部となった小径部92を形成している。一方、摘み93は、軸線方向に穿設した遊嵌穴95を有している。
【0051】
摘み93は、遊嵌穴95をサムターン軸83の先端に遊嵌することで、サムターン軸83と同軸上に位置し、サムターン軸83と相対回転可能となっている。また、摘み93は、外周から半径方向内側に抜脱規制杆97を挿着することで、抜脱規制杆97が小径部92に係合してサムターン軸83から抜け落ちないようになっている。
【0052】
ところで、本実施の形態において、摘み93は、図6(b)又は(c)に示すように、略立方体形状又は略直方体形状とすることで、一対の平行な両側面を有することになり、この両側面を手指で摘むことで、摘みが回転し易くなっている。そして、略立方体形状又は略直方体形状の隣接する直交二面(稜線部分)、或いは直交三面の角部を除去することで、摘み93の外周面に回転方向への引っ掛かり部分がなくなり、先端を鉤状に折り曲げた針金を使用しても、摘み93を回転させることができなくなっている。
【0053】
また、摘み93は、図6(a)(d)に示すように、半球形状又は円柱形状であってもよい。この場合、摘み93の外周面には回転方向に引っ掛かり部がなくなり、先端を鉤状に折り曲げた針金を使用しても、摘み93の外周に鉤状部を引っ掛けて、摘み93を回転させることができなくなる。
【0054】
サムターン軸83には、サムターン軸83の軸線方向に移動自在となりかつ摘み93に対して相対回転不能な摘み側クラッチ板101を遊嵌している。軸側クラッチ板91と摘み側クラッチ板101との間には、クラッチバネ103を介在させてあり、クラッチバネ103は軸側クラッチ板91と摘み側クラッチ板101とを離反方向に付勢している。
【0055】
摘み93は、外周面から内径方向となって後退自在に突出する略ピン形状のボタン105を有している。また、摘み93は、内部に、軸線方向に移動自在となった押圧摺動部材107を有している。
【0056】
押圧摺動部材107は、一端が斜面109となり、この斜面109をボタン105に摺接する。また、押圧摺動部材107は、他端を摘み側クラッチ板101に当接している。したがって、ボタン105を押圧して摘み93内に後退させると、ボタン105が斜面109を押し、ボタン105の押圧力が軸線方向の力に変換されて、押圧摺動部材107が摘み側クラッチ板101を押圧するようになっている。すなわち、ボタン105を押圧することで、摘み側クラッチ板101を軸側クラッチ板91に圧接できるようになっている。
【0057】
このような構成を有するサムターン81は、通常時、クラッチバネ103の付勢力によって軸側クラッチ板91と摘み側クラッチ板101とが離れている。したがって、摘み93を回動しても、摘み93のみが空転し、摘み93の操作回動力は、サムターン軸83に伝わらない。
【0058】
一方、錠箱機構部へ操作力を入力するには、ボタン105を押し込む。すると、押圧摺動部材107が軸線方向(図5中右方向)に移動し、クラッチバネ103の付勢力に抗して摘み側クラッチ板101が軸側クラッチ板91に圧接されることとなる。この状態のまま、摘み93を回動すると、摘み93の回動が摘み側クラッチ板101,軸側クラッチ板91を介してサムターン軸83に伝わり、錠箱機構部に操作力が入力可能になる。
【0059】
したがって、このサムターン81では、通常時には、摘み側クラッチ板101と軸側クラッチ板91とがクラッチバネ103によって離間しているので、摘み93は空回りし、摘み93の操作力は錠箱機構部へ伝わらない。したがって、扉等に設けた小窓を割り手を差し入れてサムターン81を不正に操作しようとしても、摘み93のボタン105を押しながら回転操作をしなくてはならないことから、容易にそのような操作を行うことが不可能となり、操作力を錠箱機構部に入力し解錠を行うことができず、また、扉等に設けた小窓を割り、或いは扉と扉枠の隙間から針金を差し入れることによりサムターン81を不正に操作しようとしても、摘み93が空転するのみで、操作力を錠箱機構部に入力して解錠を行うことができない。
【0060】
次に、本発明に係るサムターンの第五の実施の形態を説明する。
図7は本発明に係るサムターンの第五の実施の形態を表す断面図である。
この実施の形態によるサムターン111は、サムターン軸113が、扉に固定した内筒115内の支持板117を貫通し、フランジ119によって支持板117からの抜脱を規制して回動自在となっている。
【0061】
内筒から突出したサムターン軸113の端部には、筒状の摘み121を、サムターン軸113と相対回転自在に取り付けている。サムターン軸113は、摘み121内の端部に円環板123を同心円状に固着している。
【0062】
円環板123は、内周から半径方向外側に切り欠いた係合凹部125を有している。円環板123は、図8に示すように、内周形状を、この係合凹部125を複数形成した例えば略十字形状や略星型とすることができる。
【0063】
摘み121は、外周面から後退自在に突出するボタン127を有している。ボタン127は、摘み121の直径方向に移動自在となり、先端に、係合凹部125に係合する係合部129を有している。ボタン127の基端と摘み121の内壁との間にはバネ131を配設している。バネ131は、ボタン127を摘み121の外周から突出させる方向に付勢している。
この状態(図7(a)の状態)で、ボタン127の係合部129は、円環板123の内周部133略中央に位置し、円環板123とは非係合状態となる。つまり、摘み121は、サムターン軸113に対して空転する。
【0064】
また、ボタン127は、押し込むことによって、図7(b)に示すように、係合部129を、円環板123の係合凹部125に係合し、摘み121とサムターン軸113との相対回転を阻止するようになっている。なお、図中、135は、化粧リングを示す。
【0065】
このような構成を有するサムターン111は、通常時、バネ131の付勢力によってボタン127が摘み121から突出し、係合部129と係合凹部125とが離れている。したがって、摘み121を回動しても、摘み121のみが空転し、摘み121の操作回動力は、サムターン軸113に伝わらない。
【0066】
一方、錠箱機構部へ操作力を入力するには、ボタン127を押し込む。すると、ボタン127の係合部129が円環板123の係合凹部125に係合し、摘み121とサムターン軸113とが相対回転しなくなる。つまり、摘み121とサムターン軸113とが接続状態となる。この状態のまま、摘み121を回動すると、摘み121の回動がサムターン軸113に伝わり、錠箱機構部に操作力が入力可能になる。
【0067】
したがって、このサムターン111では、通常時には、係合部129と係合凹部125とが離間しているので、摘み121は空回りし、摘み121の操作力は錠箱機構部へ伝わらない。したがって、扉等に設けた小窓を割り手を差し入れてサムターン111を不正に操作しようとしても、摘み121のボタン127を押しながら回転操作をしなくてはならないことから、容易にそのような操作を行うことが不可能となり、操作力を錠箱機構部に入力し解錠を行うことができず、また、扉等に設けた小窓を割り、或いは扉と扉枠の隙間から針金を差し入れることによりサムターン111を不正に操作しようとしても、摘み121が空転するのみで、操作力を錠箱機構部に入力して解錠を行うことができない。
【0068】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明に係るサムターンによれば、サムターン軸に軸側クラッチ板を固着し、サムターン軸に相対回転可能となると共に接近離反動可能な摘みに、摘み側クラッチ板を固着したので、摘みの操作力をサムターン軸に伝達するには、摘みを押し、摘み側クラッチ板と軸側クラッチ板とを接続しなければならないため、仮に扉等に設けた小窓を割り手を差し入れてサムターンを不正に操作しようとしても、摘みを押しながら若しくは摘みのボタンを押しながら回転操作をしなくてはならないことから、容易にそのような操作を行うことが不可能となり、操作力を錠箱機構部に入力し解錠を行うことができず、また、扉等に設けられた小窓を割り、或いは扉と扉枠の隙間から針金を差し入れることによりサムターンを不正に操作しようとしても、摘みが空転するのみとなり、操作力を錠箱機構部に入力して解錠を行うことができない。これにより、手を差し入れたり、針金を摘みに引っ掛けることによって、サムターンを回動させる不正解錠を確実に防止することができ、施錠装置の不正解錠防止機能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るサムターンの第一の実施の形態を表す断面図、図2は摘み形状の例を(a)〜(f)に表す斜視図である。
【図2】摘み形状の例を(a)〜(f)に表す斜視図である。
【図3】本発明に係るサムターンの第二の実施の形態を表す断面図である。
【図4】本発明に係るサムターンの第三の実施の形態を表す断面図である。
【図5】本発明に係るサムターンの第四の実施の形態を表す断面図である。
【図6】摘み形状の例を(a)〜(d)に表す斜視図である。
【図7】本発明に係るサムターンの第五の実施の形態を表す断面図である。
【図8】同第五の実施の形態のサムターンを構成する円環板の概略斜視図である。
【符号の説明】
1,41,61,81,111…サムターン
3,63,83,113…サムターン軸
13,47,91…軸側クラッチ板
19,49,65,93,121…摘み
29,57,101…摘み側クラッチ板
31,59,103…クラッチバネ
67…筒状基部
71…ピン
73…バネ
75…レール部
77…切欠溝
105,127…ボタン
107…押圧摺動部材
123…円環板
125…係合凹部
129…係止部
Claims (7)
- 扉に配設される錠箱機構部の入力軸に相対回転不能に嵌入されて施解錠の回動操作力を入力するサムターン軸と、
該サムターン軸の軸線方向略中央に固着した軸側クラッチ板と、
前記サムターン軸の同軸上に位置し該サムターン軸と相対回転可能となると共に該サムターン軸に対して摺動自在な摘みと、
該摘みに、前記軸側クラッチ板に対面して固着し、前記軸側クラッチ板に圧接可能となった摘み側クラッチ板と、
前記摘みと前記サムターン軸との間に介在し該軸側クラッチ板と該摘み側クラッチ板とを離反方向に付勢して、前記摘みを扉から離れる方向に位置させるクラッチバネと、
を具備し、
前記クラッチバネの付勢力により、通常時においては、前記軸側クラッチ板に対し摘み側クラッチ板が離間状態とされて、該サムターン軸に対して前記摘みを空転状態とし、前記サムターン軸に前記摘みの回転を伝達させず、
前記摘みを、前記クラッチバネの付勢力に抗して軸線方向に前記扉の方向に押し、前記摘み側クラッチ板を前記軸側クラッチ板に圧接することで、前記摘みと前記サムターン軸とが連結されて、前記摘みの回動を前記サムターン軸に伝え、前記錠箱機構部に操作力が伝達されることを特徴とするサムターン。 - 錠箱機構部側に基端が固定される内筒の内部に前記サムターン軸を回動自在に支持し、
円筒形状に形成した前記摘みを該内筒に相対回転自在に外嵌し、
前記内筒と前記摘みとの間に、前記クラッチバネを介在させて前記軸側クラッチ板と前記摘み側クラッチ板とを離間させたことを特徴とする請求項1記載のサムターン。 - 扉に配設される錠箱機構部の入力軸に相対回転不能に嵌入されて施解錠の回動操作力を入力するサムターン軸と、
該サムターン軸の前記錠箱機構部と反対側の端部に固着した摘みと、
前記錠箱機構部側に基端が固定され、前記サムターン軸を内部に回動かつ直線移動自在に保持する筒状基部と、
前記サムターン軸の中途部に半径方向外側に突設したピンと、
該ピンと前記筒状基部の内部との間に介在し前記サムターン軸を前記摘み側に付勢するバネと、
前記筒状基部の内部から突出し前記ピンに当接して前記サムターン軸の回動を規制するとともに、前記筒状基部内で軸線方向に長く形成されて前記サムターン軸を軸線方向に移動可能とするレール部と、
該レール部の端部を切り欠いて形成し前記摘みを押し込んだ前記ピンの移動位置に一致して前記筒状基部内の周方向に連続形成され、前記ピンを進入させて前記サムターン軸の回動規制を解除する切欠溝と、
を具備し、
通常時においては、前記バネの付勢力により、前記摘みが前記筒状基部に対して突出状態とされて、前記サムターン軸のピンが前記レール部内に位置し、前記サムターン軸の回動を阻止して前記摘みの回転操作を不能とし、
前記摘みを、前記バネの付勢力に抗して軸線方向に前記扉の方向に押し、前記ピンをレール部に沿わせて移動させ前記切欠溝に一致させることで、前記摘みの回動規制が解除となり前記ピンの切欠溝へ進入となって、前記摘みの回動操作力が前記錠箱機構部に伝達されることを特徴とするサムターン。 - 扉に配設される錠箱機構部の入力軸に相対回転不能に嵌入されて施解錠の回動操作力を入力するサムターン軸と、
該サムターン軸の軸線方向略中央に固着した軸側クラッチ板と、
前記サムターン軸の前記錠箱機構部と反対側の端部に該サムターン軸と同軸となって相対回転自在に取り付けた摘みと、
前記軸側クラッチ板に対向して前記サムターン軸に遊嵌し該サムターン軸の軸線方向に移動自在となりかつ該摘みに対して相対回転不能な摘み側クラッチ板と、
前記軸側クラッチ板と前記摘み側クラッチ板との間に介在し、該軸側クラッチ板と該摘み側クラッチ板とを離反方向に付勢するクラッチバネと、
前記摘みの外周面から内径方向に後退自在に突出する略ピン形状のボタンと、
該ボタンと前記摘み側クラッチ板との間に介在し前記ボタンに対して斜面が当接し該ボタンの後退移動によって前記摘み側クラッチ板を軸線方向に移動させ前記軸側クラッチ板に圧接する押圧摺動部材と、
を具備し、
前記クラッチバネの付勢力により、通常時においては、前記軸側クラッチ板に対し摘み側クラッチ板が離間状態とされて、該サムターン軸に対して前記摘みを空転状態とし、前記サムターン軸に前記摘みの回転を伝達させず、
前記ボタンを押し込み、前記摘みの内径方向に後退させることで、前記斜面を介して前記押圧摺動部材を軸線方向に移動させ、前記クラッチバネの付勢力に抗して前記摘み側クラッチ板を前記軸側クラッチ板に圧接させて、前記摘みの回動を前記摘み側クラッチ板と前記軸側クラッチ板とを介して前記サムターン軸に伝え、前記錠箱機構部に操作力が伝達されることを特徴とするサムターン。 - 扉に配設される錠箱機構部の入力軸に相対回転不能に嵌入されて施解錠の回動操作力を入力するサムターン軸と、
該サムターン軸の前記錠箱機構部と反対側の端部に該サムターン軸と相対回転自在に取り付けた摘みと、
該摘みの内部に位置する前記サムターン軸の端部に同心円状に固着した円環板と、
該円環板の内周から半径方向外側に切り欠いた係合凹部と、
前記摘みの外周面から後退自在に突出し突出状態で基端の係合部を前記円環板の内周部に位置させると共に後退状態で該係合部を前記係合凹部に係合させて前記摘みと前記サムターン軸との相対回転を不能にするボタンと、
該ボタンと前記摘みの内壁との間に配設されて該ボタンを前記摘みの外周面から突出状態とする付勢力を有するバネと、
を具備し、
通常時においては、前記ボタンの係合部が前記円環板の内周部の略中央に位置し、該円環板と非係合状態となって、前記摘みが前記サムターン軸に対して空転状態とされ、前記サムターン軸に前記摘みの回転を伝達させず、
前記ボタンを押し込み、前記バネの付勢力に抗して前記摘みの内径方向に後退させることで、前記係合部が前記円環板の係合凹部に係合し、前記摘みと前記サムターン軸との相対回転を阻止して、前記摘みの回動を前記サムターン軸に伝え、前記錠箱機構部に操作力が伝達されることを特徴とするサムターン。 - 前記摘みが、略半球形状又は略円柱形状であることを特徴とする請求項1,2,3,4,5のいずれか1つに記載のサムターン。
- 前記摘みが、略立方体形状又は略直方体形状であることを特徴とする請求項1,2,3,4,5のいずれか1つに記載のサムターン。
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