JP4948111B2 - 画像形成装置、転写電流設定方法、及び、画像形成方法 - Google Patents

画像形成装置、転写電流設定方法、及び、画像形成方法 Download PDF

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本発明は、複写機、プリンター、ファクシミリなどの画像形成装置に係り、詳しくは、感光体等の像担持体に形成したトナー像を転写材に転写する転写装置を備えた画像形成装置、転写電流設定方法及び画像形成方法に関するものである。
従来、中間転写方式の画像形成装置としては、感光体、中間転写体、更に感光体上のトナー像を中間転写体上に転写する一次転写手段、中間転写体上の一次転写トナー像を転写材上に転写する二次転写手段を備えたものが知られている。感光体は、画像情報に応じたトナー像を担持するものである。中間転写体は、例えば複数本のローラに掛け渡された無端状の中間転写ベルトが用いられる。また、一次転写手段としては、一次転写に感光体と中間転写ベルトの間に形成する転写電界が用いられ、二次転写手段には、中間転写ベルトと転写材との間に形成する転写電界が用いられる。一次転写手段は、感光体上に形成されたトナー像を忠実に、かつ安定して中間転写体に転写することが要求される。また、二次転写手段でも同様に、中間転写体に形成されたトナー像を忠実に、かつ安定して記録媒体に転写することが要求される。つまり、一次転写手段及び二次転写手段に求められる性能を実現するには、安定した転写を高い転写効率で行う必要がある。
このような画像形成装置において、転写手段に印加する転写バイアスを定電流制御する方法が知られている。この定電流制御をした場合は、転写手段の電気抵抗が通電や温湿度環境で変動しても、それに従って印加電圧が変化するため、転写電界としては安定し、安定した転写性能を得ることができる。しかし、転写手段の抵抗が低すぎるとトナー層の抵抗の影響が大きくなり、画像面積が少ないときと多いときとでは転写効率が変わってしまうという不具合が生じる。また、転写手段の抵抗が高すぎる場合でも、印加電圧が高くなりすぎることで電流のリークを生じてしまい、転写効率が低下してしまうという不具合が生じる。さらに、電圧が電源性能の上限まで高くなってしまった場合は、電流が流れなくなって転写が十分に行われなくなったり、電源が壊れる恐れがあるという不具合が生じる。
また、中間転写ベルトや転写ローラなどの転写手段を構成する部材は、転写電圧の印加により抵抗が徐々に変化する場合が一般に見られる。そのため、経時で転写手段の抵抗が変化する場合には上述したような種々の不具合が生じる。
経時での転写手段の抵抗変動に伴う上記不具合を解決するため特許文献1に記載の画像形成装置では、転写手段の抵抗値(電圧−電流特性)を検知し、その検知結果に応じて転写手段に印加する転写バイアスを制御している。この制御では、実際に転写手段の抵抗特性を検知するため、精度の良い転写バイアス設定が可能となる。
また、転写手段の抵抗は、上述したように温湿度によっても変化する。そのため、特許文献1に記載のような上記制御を頻繁に行うことにより、温湿度による抵抗の変化を検知することができる。しかしながら、上記制御では、画像形成動作を停止させた状態で、転写電流を流して電圧を読み取るという機械動作が伴う。そのため、頻繁に前記検知を行ってしまうと、画像形成動作を停止させる回数が多くなるので、機械の生産能力が低下してしまうといった不具合が生じる。
そこで、特許文献2に記載の画像形成装置のように、画像形成動作を停止させることなく温湿度環境の検知を行える温湿度検知手段で検知した温湿度を用いて環境補正テーブルより補正値を選定し、その補正値によって基準の電流値を補正することにより、上述したような画像形成動作を停止させて行う機械動作が伴わないので、上記生産能力が低下してしまうといった不具合を抑制することができる。
しかしながら、特許文献2に記載の画像形成装置では、転写手段への経時的な抵抗変動などによる影響を考慮せずに、温湿度の状態だけで転写バイアスを補正するため、最適な転写バイアスが設定できないといった不具合が生じる。
特開2003−195657号公報 特開2005−134415号公報
よって、転写手段の経時に変化する抵抗を検知し、転写バイアスを補正する制御手段と、温湿度の検知結果を用いて補正テーブルによって転写バイアスを補正する制御手段とを備えることにより、機械の生産能力を低下させることなく環境変化に対する現像バイアスの補正を行え、かつ、転写手段への経時的な抵抗変動などによる転写バイアスの補正をも行うことが可能となる。
しかしながら、前記2つの手段による補正が略同一のタイミングで行われる場合では、
以下のような問題が生じる。つまり、経時的に変化する転写手段の抵抗を検知して行う上記補正は、常にそのときの温湿度環境に応じて変更された転写手段の抵抗値に基づいて行うものであるので、そのとき補正された前記転写バイアスは、すでにそのときの温湿度環境を考慮して適切に補正されたものである。それに加えて、さらに温湿度を検知して行う上記補正を行ってしまうと、温湿度環境を考慮した補正が二重に行われることになるので、過剰に前記転写バイアスが補正されてしまい転写バイアスが最適に設定されなくなる。
本発明は、以上の問題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、機械の生産能力を低下させることなく、転写手段の転写バイアスを最適に補正できる画像形成装置、転写電流設定方法及び画像形成方法を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、トナー像を担持する像担持体と、該像担持体から該トナー像が転写される転写部材に定電流制御されたバイアスを印加することで、該像担持体と該転写部材との対向領域に転写電界を形成する転写手段と、該転写手段に流した電流が流れる経路上における抵抗値に応じた特性値を検知する電気特性検知手段と、装置本体内の温湿度環境を検知する温湿度検知手段とを備えた画像形成装置において、該電気特性検知手段の検知結果と該抵抗値に応じた特性値に関する所定の閾値とに基づいて該転写手段に流す電流値の補正を行う第1の補正手段と、該温湿度検知手段の検知結果に基づいて該電流値の補正を行う第2の補正手段と、該温湿度検知手段の検知結果に基づいて該所定の閾値を補正する第3の補正手段とを有し、該第1の補正手段による補正と該第2の補正手段による補正とを同時に行う場合に、該第3の補正手段により補正された閾値を用いて、該第1の補正手段による電流値の補正が行われることを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の画像形成装置において、上記第1の補正手段による上記電流値の補正は、該電気特性検知手段の検知結果が、上記所定の閾値よりも低い場合には、電気特性検知時の該電流値よりも高くなるように行うものであることを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1の画像形成装置において、上記第1の補正手段による上記電流値の補正は、該電気特性検知手段の検知結果が、上記所定の閾値よりも高い場合には、電気特性検知時の該電流値よりも低くなるように行うものであることを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1、2または3の画像形成装置において、上記電気特性検知手段は、上記転写手段の少なくとも抵抗値を検知するものであることを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項4の画像形成装置において、上記電気特性検知手段が検知する上記特性値には、上記転写手段の電圧値が含まれており、上記抵抗値は、該電圧値に基づいて検知されるものであることを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項1、2、3、4または5の画像形成装置において、上記転写手段は、上記像担持体上のトナー像を中間転写体に転写するものであることを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項1、2、3、4、5または6の画像形成装置において、上記所定の閾値を複数有することを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項1、2、3,4、5、6または7の画像形成装置において、上記電気特性検知手段による検知動作は、各異なる色のトナー像の位置ずれを補正する位置合わせ動作内で行うことを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、請求項1、2、3、4、5、6または7の画像形成装置において、上記電気特性検知手段による検知動作は、トナー付着量を検知してトナー濃度調整を行うトナー濃度調整動作内で行うことを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、トナー像を担持する像担持体から該トナー像が転写される転写部材に定電流制御されたバイアスを印加することで、該像担持体と該転写部材との対向領域に転写電界を形成する転写手段に流した電流が流れる経路上の抵抗値に応じた特性値の検知と、装置本体内の温湿度環境の検知とを行い、少なくとも、該特性値の検知結果と該温湿度環境の検知結果とに基づいて転写電流の設定を行う画像形成装置における転写電流設定方法において、該特性値の検知結果と該抵抗値に応じた特性値に関する所定の閾値とに基づいた該転写手段に流す電流値の補正と、該温湿度環境の検知結果に基づいた該電流値の補正と、該温湿度環境の検知結果に基づいた該所定の閾値補正とを行い、該特性値の検知結果と該閾値とに基づいた該転写手段に流す電流値の補正と、該温湿度環境の検知結果に基づいた該電流値の補正とを同時に行う場合に、該温湿度環境の検知結果に基づいて補正された閾値を用いて、該特性値の検知結果と該閾値とに基づいた該転写手段に流す電流値の補正を行うことを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、像担持体からトナー像が転写される転写部材に定電流制御されたバイアスを転写手段によって印加する工程と、該バイアスを印加したときに転写手段に流した電流が流れる経路上の抵抗値に応じた特性値を検知する工程と、装置本体内の温湿度環境を検知する工程とを実施する画像形成方法において、該特性値の検知結果と該抵抗値に応じた特性値に関する所定の閾値とに基づいた該転写手段に流す電流値の補正と、該温湿度環境の検知結果に基づいた該電流値の補正と、該温湿度環境の検知結果に基づいた該所定の閾値補正とを行い、該特性値の検知結果と該閾値とに基づいた該転写手段に流す電流値の補正と、該温湿度環境の検知結果に基づいた該電流値の補正とを同時に行う場合に、該温湿度環境の検知結果に基づいて補正された閾値を用いて、該特性値の検知結果と該閾値とに基づいた該転写手段に流す電流値の補正を行うことを特徴とするものである。
本発明においては、第3の補正手段が温湿度検知手段の検知結果に基づいて、第1の補正手段が補正を行うときに用いる所定の閾値の補正を行う。これにより、その補正した所定の閾値を用いて行った第1の補正手段による転写手段に流す電流値の補正では、そのときの温湿度環境の影響を排除することができる。よって、第1の補正手段による前記電流値の補正では、温湿度環境の影響の無い、経時的に変化した転写手段の抵抗に伴う前記電流値の補正だけを行うことができる。それに加えて、さらに第2の補正手段によって温湿度環境に応じた前記電流値の補正を行うことにより、トータルで転写手段に流す電流値の設定を適切に行うことができる。
以上、本発明によれば、機械の生産能力を低下させることなく、転写手段の転写バイアスを最適に補正できるという優れた効果がある。
以下、本発明を、画像形成装置であるカラー複写機に適用した一実施形態について説明する。
図2はこの発明を実施するカラー複写機を示す全体構成図である。このカラー複写機は中間転写ベルト10を用いたタンデム型の電子写真装置であり、最下部に給紙テーブル2を、その上方に複写装置本体1を、さらにその上部にスキャナ3及び原稿自動給送装置(ADF)4をそれぞれ設けてある。
複写装置本体1には、ほぼ中央に無端状の中間転写ベルト10を備えた転写装置20が設けてあり、中間転写ベルト10は駆動ローラ9と従動ローラ15,16とにより張架され、図で時計方向に回動し、上記従動ローラ15の左方に設けられているクリーニング装置17により、画像転写後その表面に残留する残留トナーが除去されて転写装置20による再度の画像形成に備えられる。
駆動ローラ9と従動ローラ15との間に架け渡された直線状の中間転写ベルト10の上方には、その移動方向に沿って、イエロー,シアン,マゼンタ,ブラックの4つの画像形成部を構成するドラム状の感光体40Y,40C,40M,40K(以下、特定しない場合には単に感光体40という)を、それぞれ図で反時計方向に回転可能に設けてあり、その回りには帯電装置18、現像装置61、一次転写手段60を構成する一次転写ローラ62、感光体クリーニング装置63、除電装置64をそれぞれ設けてあり、感光体40の上方には露光装置21を設けてある。
中間転写ベルト10の下側には二次転写手段を構成する二次転写装置22を設けてある。この二次転写装置22が中間転写ベルト10を介して従動ローラ16に圧接するようになっている。そして、この二次転写装置22が、中間転写ベルト10との間に送り込まれる記録媒体としてのシートに、中間転写ベルト10上のトナー画像を一括転写する。
二次転写装置22のシート搬送方向下流側には、シート上に形成されたトナー画像を定着する定着装置25を設けてあり、無端状の定着ベルト26に加圧ローラ27が圧接されており、画像転写後のシートは、一対のローラ23,23間に架け渡された無端状の搬送ベルト24によって定着装置25へ搬送される。なお、この二次転写装置22は転写ローラや非接触のチャージャを用いた転写装置であっても差し支えない。そして、この二次転写装置22の下側には、シート表裏両面に画像を形成する際にシートを反転させるシート反転装置28を設けてある。
上記のような構成からなるカラー複写機でカラーのコピーをとるときは、通常、原稿自動給送装置4の原稿台30上に原稿をセットするが、手動で原稿をセットする場合には、原稿自動給送装置4を開いてスキャナ3のコンタクトガラス32上に原稿をセットし、この原稿を原稿自動給送装置4を閉じることによりコンタクトガラス32へ押圧する。
次に、図示しないスタートスイッチを押すと、原稿自動給送装置4に原稿をセットしたときは原稿が自動でコンタクトガラス32上に給送され、手動でコンタクトガラス32上にセットしたときは直ちにスキャナ3が作動し、第一走行体33及び第二走行体34が走行を開始する。これにより、第一走行体33の光源からの光が原稿に向けて照射され、原稿面からの反射光が第一走行体33のミラーにより第二走行体34の方向に反射され、さらに第二走行体34の一対のミラーにより180度方向を変えて結像レンズ35を通り読取りセンサ36に入射して原稿の内容が読み取られる。
また、上述したスタートスイッチの押下により、中間転写ベルト10が回動を開始すると同時に各感光体40Y,40C,40M,40Kも回動を開始してそれぞれの感光体上にイエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)ブラック(K)の各単色画像を形成する。このようにして各感光体上に形成された各単色画像は、図で時計方向に回動する中間転写ベルト10上に重ね合わせて順次転写されてフルカラーの合成カラー画像が形成される。
給紙テーブル2内の選択された給紙段の給紙ローラ42が回転し、ペーパバンク43内の選択された給紙カセット44からシートが繰り出され、分離ローラ45により一枚に分離されて給紙路46に搬送される。繰り出されたシートは搬送ローラ47により複写機本体1の給紙路48に搬送され、レジストローラ49に当接して一旦停止状態になる。なお、手差し給紙の場合には、手差しトレイ51上にセットされたシートが給紙ローラ50の回転により繰り出され、分離ローラ52により一枚に分離されて手差し給紙路53に搬送され、レジストローラ49に当接して一旦停止状態になる。
いずれの場合でも、レジストローラ49は中間転写ベルト10上のカラー画像に合わせた正確なタイミングで回転を開始し、停止状態にあったシートを中間転写ベルト10と二次転写装置22との間に送り込み、シート上に上記の二次転写装置22によりカラー画像を転写する。カラー画像が転写されたシートは、搬送機能も有する二次転写装置22により、定着装置25へ搬送され、加熱,加圧されて転写画像が定着された後、切換爪55により排出側に案内され、排出ローラ56により排紙トレイ57上に排出されてスタックされる。
なお、両面コピーモードが選択されている場合には、表面に画像を形成したシートは切換爪55によりシート反転装置28側に搬送され、反転して再び転写位置へ導かれ、裏面に画像が形成された後、排出ローラ56により排紙トレイ57上に排出される。
また、ブラック単色画像を中間転写ベルト10上に形成する場合には、駆動ローラ9以外の従動ローラ15,16を移動させてイエロー,シアン,マゼンタの感光体40Y,40C,40Mを中間転写ベルト10から離間させるようにしている。なお、図2に示したタンデム型でなく、感光体40が一つしかない所謂1ドラム型の画像形成装置にあっては、ファーストコピー速度を早くするために、最初にブラック作像をするのが一般的であり、その後原稿がカラーの場合のみ残りの色の作像を行うようにしている。
このような構成において、レジストローラ49は通常接地されて用いられることが多いが、シートの紙粉除去のためにバイアスを印加することもできる。例えば径18mmで表面を厚さ1mmの導電性NBRゴムで被覆した導電性のゴムローラを用いてバイアスを印加する場合、ゴム材の体積抵抗は10Ωcm程度であり、トナーを転写する側(表面側)に−800V程度の電圧を印加し、シート裏面側には+200V程度の電圧を印加する。一般的に中間転写方式では紙粉が感光体40にまで移動しにくいため、紙粉転写を考慮する必要が少なく、アースになっていても差支えない。また、印加電圧として一般にDCバイアスが印加されているが、シートをより均一に帯電させるため、DCオフセット成分を持ったAC電圧を印加することも可能である。
このようにバイアスを印加したレジストローラを通過した後のシート表面は、若干マイナス側に帯電しているため、中間転写ベルト10からシートへの転写では、レジストローラ49に電圧を印加しなかった場合に比して転写条件が変わり、転写条件を変更する場合もある。
ところで、上記のような中間転写方式の複写機では、転写装置20に印加する転写バイアスを定電流制御する方法がある。
転写装置20を定電流制御した場合は、転写装置20の電気抵抗が通電や温湿度環境で変動しても、それに従って印加電圧が変化するため、転写電界としては安定し、安定した転写性能を得ることができる。しかし、転写装置20の抵抗が低すぎると、トナー層の抵抗の影響が大きくなり、画像面積によって転写装置20に印加される電圧が大きく変化し、画像面積が少ないときと多いときで転写効率が変わってしまう。また、転写装置20の抵抗が高すぎる場合でも、印加電圧が高くなりすぎることで電流のリークを生じて画像を乱したり、電圧が電源性能の上限まで高くなってしまった場合は、電流が流れなくなって転写が十分に行われなくなったり、電源が壊れる危険性があるという問題がある。一方で、中間転写ベルト10や一次転写ローラ62などの転写装置20を構成する部材は、転写電圧の印加により抵抗が徐々に変化する場合が一般に見られる。そのため、経時で転写装置20の抵抗が変化する場合には上述したような問題が生じる場合がある。そこで以下、これら問題を解決するための具体的構成について説明する。
[実施例1]
本実施形態においては、一次転写ローラ62に印加される転写バイアスを定電流制御し、印加される電圧を検知することで転写装置20の抵抗値を検知する電気特性検知手段65を有する構成としている。なお、転写装置20の電圧検知は、一次転写ローラ62のみの電圧検知、中間転写ベルト10のみの電圧検知、及び、一次転写ローラ62と中間転写ベルト10との電圧検知、のいずれでも構わない。
定電流制御値を変化させた場合の検知電圧を、一次転写ローラ62の抵抗(以下、「ローラ抵抗」という。)を変えて調べた結果を図3に示す。また、実際の検知に用いる電流を例えば30μAとした場合、検知電圧は表1のようになる。ローラ抵抗によって転写電圧は異なり、抵抗が高いほど電圧は高くなっている。
Figure 0004948111
次に、定電流制御値を変化させた場合の一次転写率(中間転写ベルト10上のトナー付着量と感光体上のトナー付着量との比率)を、ローラ抵抗を変えて調べた結果を図4に示す。なお、この転写率測定時には、画像面積の少ないパターン(幅方向に、全幅に対して5%面積)を用いた。
このように、ローラ抵抗の変化によって転写率最大となる転写バイアスは異なってくるため、印加するバイアスの補正が必要となってくる。表2に、転写率最大となる転写バイアスをまとめたものを示す。
Figure 0004948111
表2から、基準となるローラ抵抗を7.5乗(1×107.5[Ω])とすると、適正な転写バイアスは30μAとなり、ローラ抵抗が7.0乗になった場合はバイアス値を+5μA補正して35μAとし、8.0乗になった場合はバイアス値を−5μA補正して25μAとすればよいことがわかる。一方、ローラ抵抗が9.0乗となった場合は、放電による画像の乱れが発生した。表3に、ローラ抵抗と転写バイアスとを変えた場合に、放電による画像の乱れが発生する状況を示す。
Figure 0004948111
表3に示すように、ローラ抵抗が9.0乗の場合には、25μAでは放電による画像の乱れが発生するが、20μAでは発生していない。また、図4より、ローラ抵抗が9.0乗の場合には、転写バイアスが20μAでも25μAでも転写率はほとんど変わらないことが分かる。そのため、この場合はバイアス値を−10μA補正して20μAとすれば良いことがわかる。
これら転写バイアスの補正は、図3または表1に示す検知電圧が、電圧閾値よりも低いか高いかによって判断する。例えば、実際の検知に用いる電流が30μAの場合の閾値を表4のように設定すると、ローラ抵抗が7.0乗の場合には電圧は表1より0.82kVなので第1閾値未満、9.0乗の場合には電圧は表1より2.6kVなので第3閾値以上となる。
Figure 0004948111
また、閾値と補正の関係を表5に示す。これにより、第1閾値未満となるローラ抵抗が7.0乗の場合は、検知に用いた転写バイアス30μAが+5μA補正されて35μAとなり、表2より転写率最大となる転写バイアスに設定されることになる。また、第3閾値以上となるローラ抵抗が9.0乗の場合には、検知に用いた転写バイアス30μAが−10μA補正されて20μAとなり、表2より転写率最大となる転写バイアスに設定される。
Figure 0004948111
以上をまとめると図5のようになる。これにより、ローラ抵抗が変わっても転写率最大となる転写バイアスを選択することができ、画像不良も防止することができる。また、ここでは一次転写ローラ62の抵抗が変化した場合としたが、中間転写ベルト10の抵抗が変化した場合も同様な変化を示すため、同様な転写バイアス補正をすることで効果が得られる。なお、電気特性検知手段65と所定の閾値とに基づいて行う転写バイアスの補正制御は、装置本体内の図示しない制御部で行っている。
次に、温湿度環境を検知する温湿度センサ66を用いた環境補正制御の詳細について説明する。なお、本実施形態で用いた温湿度センサ66は、TDK製/CHS−CSC−18であり、サーミスタ出力から温度が検出でき、温湿度センサ66の出力から湿度が検出できる。
温湿度検知タイミングは、電源ONより1min毎にサンプリングしている。また、環境補正を行うタイミングは、温湿度検知タイミングと同じような周期で行っている。なお、温湿度センサ66の設置場所は、特に制限はしないが、定着装置25などの熱源から離れたところが好ましく、給紙カセット44の下方などに設けても良いが、本実施形態においては、手差しトレイ51近傍の装置本体内に取り付けている。
図6を用いて制御の流れを説明する。まず、温湿度センサ66内のサーミスタ出力を検知し、サーミスタ出力と温度との相関関係に基づいた、サーミスタ出力−温度変換テーブルから温度を決定する(S1)。次に、温湿度センサ66内の湿度センサ出力を検知し、上で求めた温度と、湿度センサ出力−相対湿度変換テーブルとから、相対湿度を決定する(S2)。なお、このテーブルは、温度を横に湿度を縦にとって、相対湿度を求めるものである。次に、上で求めた相対湿度と、相対湿度−絶対湿度変換テーブルとから、絶対湿度を算出する(S3)。このテーブルは、相対湿度を横に温度を縦にとって、絶対湿度を求めるものである。なお、絶対湿度は温度と相対湿度とから計算式により求めることもできる。次に、上で求めた絶対湿度と、絶対湿度−現在環境変換テーブルとから、現在環境を決定する(S4)。なお現在環境とは、例えば、LL(19℃30%)、ML(23℃30%)、MM(23℃50%)、MH(23℃80%)、HH(27℃80%)などであるが、温度や湿度の値及び組み合わせなどは、これに限定されるものではない。最後に、上で求めた現在環境に応じた補正量で、転写電流値を補正する(S5)。また、補正電流値は、例えば表6に示すような関係から決定する。なお、本実施形態においては、αを5μA、βを10μAとするが、現在環境と補正電流値との関係は、これに限定されるものではない。
Figure 0004948111
温湿度によって、一次転写ローラ62の抵抗あるいは中間転写ベルト10の抵抗は変化するため、適正な転写バイアスも変化する。そのため、温湿度センサ66の出力に応じた転写バイアスの補正は、適正な転写バイアスを得る方法として有効である。
なお、本実施例で説明した一次転写手段60の電圧検知を頻繁に行えば温湿度による一次転写手段60の抵抗の変化を、前記電圧検知により検知することができるので、このような温湿度センサ66による検知は必ずしも必要ではない。
しかしながら、電気特性検知手段65による転写装置20の電圧検知は、ある時間転写電流を流して電圧を読み取るという、機械動作を伴う必要があり、頻繁に行ってしまうと機械の生産能力を低下させることにつながる。その点、温湿度センサ66による検知は機械動作が必要ないので、常にモニタリングすることが可能である。
しかし一方で、前記電圧検知と温湿度センサ66による温湿度検知を同時に行う場合は、温湿度環境が変化してから前記電圧検知をすると、温湿度環境に係る補正を二重にしてしまう問題が起きる。そのため、この対策として、前記電圧検知による電流値補正に用いる電圧閾値を温湿度センサ66の検知結果に応じて変化させることとした。なお、温湿度センサ66の検知結果に基づく転写バイアスの補正制御と、前記電圧閾値の補正制御とは、装置本体内の図示しない制御部で行っている。
次に、詳細を説明する。温湿度環境が27℃80%の場合では、温湿度環境が23℃50%の場合に比べて、ローラ抵抗が7.5乗から7.0乗に変化し、適正電流は30μAから35μAになる。図7は、このときの、電圧閾値を温湿度で変えない場合であるが、電圧検知による補正でも温湿度センサ66出力による補正でも、それぞれ+5μA補正してしまうため、合計+10μAの補正が行われることになり補正後の電流値が40μAとなってしまい、図4からすると適正な転写バイアスを外れてしまう。一方、図1はこの時に、電圧閾値を温湿度で変える場合である。温湿度環境が27℃80%の場合には、温湿度環境が23℃50%の場合よりも電圧閾値を低く設定する。すると、900Vという検知電圧ではバイアス補正は0という範囲と判断され、環境補正による+5μAだけ補正されるため、適正な35μAという制御値に設定されることとなる。
このことにより、温湿度環境による抵抗の変化に対しても適正な転写バイアスの補正をすることができ、且つ、電圧検知動作の頻度を極力少なくすることが可能となる。
ただ、上述したように電圧検知は、ある時間転写電流を流して電圧を読み取るという機械動作を伴う必要があるため、電圧検知動作による機械の生産能力が低下してしまうといった不具合が完全に解決されていない。一方、一般に本実施形態のようなカラー画像を形成する複写機においては、各色の位置ズレを防止するために、各色の位置ズレ補正動作が行われる。なお、この位置ズレ補正動作は、画像形成時以外に位置ズレ補正動作専用の時間を設けて行われる場合が多い。そのため、本実施例では、この位置ズレ補正動作を行うときに前記電圧検知動作を行うようにしている。
次に、各色のトナー像の位置ズレ補正について説明する。
中間転写ベルト10における幅方向の両端付近及び中央付近に、図8に示すような位置ズレ検知用のパッチパターンを形成する。中間転写ベルト10の両端付近及び中央付近にそれぞれ形成されるこれら3つのパッチパターンは、それぞれ副走査方向に所定の間隔で並ぶ4つのY,M,C,K基準トナー像Sy、Sm、Sc、Skからなり、同色の基準トナー像がそれぞれ主走査方向に並ぶように形成される。
図8中でベルト幅方向の手前側端部付近に形成されたパッチパターン内の各基準トナー像は、第1端部Pセンサ151によって検知される。また、ベルト幅方向の中央付近に形成されたパッチパターン内の各基準トナー像は、中央Pセンサ152によって検知される。また、ベルト幅方向の奥側端部付近に形成されたパッチパターン内の各基準トナー像は、第2端部Pセンサ153によって検知される。各色の基準トナー像の形成タイミングが互いに適切であれば、各基準トナー像の検知間隔がそれぞれ等しくなるが、不適切であると、各色の基準トナー像の形成間隔が等しくなくなる。そして、検知間隔も等しくなくなる。また、光学系に光書込の位置ズレが生じていなければ、3つのパッチパターンの間において、それぞれ同色の基準トナー像が同じタイミングで検知されるが、位置ズレが生じていると検知タイミングが異なってくる。装置本体に設けられた図示しない制御部は、主走査方向や副走査方向における各色トナー像の検知間隔や検知タイミングのずれに基づいて、光学系を調整して、各色の位置ズレを抑える。
このような、各色の位置ズレ補正を行うときに、転写装置20の電圧検知も行うことで、単独で前記電圧検知を行うことによる機械の生産能力の低下を抑えることができる。
[実施例2]
次に、実施例2について説明する。なお、転写バイアスの補正や、それに係る構成などの説明は、実施例1と同じなので説明は省略し、実施例2における特徴的部分についての説明を行う。詳しくは、電気特性検知手段65による転写装置20の電圧検圧動作を行うタイミングについて説明する。
一般に、本実施形態のようなカラー画像を形成する複写機においては、画像濃度の安定のためにトナー付着量を検知して、その検知結果に基づいたトナー濃度調整動作が行われる。なお、このトナー濃度調整動作は、画像形成時以外にトナー濃度調整動作専用の時間を設けて行われる場合が多い。そのため、本実施例では、このトナー濃度調整動作を行うときに前記電圧検知動作を行うようにしている。
次に、中間転写ベルト10上のトナー付着量の検出について説明する。本実施例においては、電源投入時あるいは所定枚数のプリントを行う度に、各色の画像濃度を適正化するためのトナー濃度調整動作を実行する。このトナー濃度調整動作では、濃度検知用パッチ(以下、「基準パターン」という。)を、各感光体ドラム40Y,40M,40C,40K上にそれぞれ形成する。各感光体ドラム40Y,40M,40C,40K上にそれぞれ形成される基準パターンは、帯電バイアス及び現像バイアスを順次切り替えることにより、連続階調の基準パターンとする。すなわち、本実施例では、トナー付着量が階調的に変化するライン状の基準パターンを、感光体ドラム40の表面移動方向に沿って作成する。そして、この基準パターンを中間転写ベル10ト上に転写し、その転写した基準パターンを中間転写ベルト10と対向する位置に設けたPセンサで検出する。
また、Pセンサによる検出結果と、予め決められた目標付着量とを図示しない制御部で比較する。そして、この比較結果に基づいて、前記制御部は、画像濃度制御手段として機能し、光学系のレーザ光の強度、帯電装置18へ印加する帯電バイアス、現像スリーブに印加する現像バイアス、現像装置61内へのトナー補給量などを適宜変更し、画像濃度が所望の濃度になるように調節する。
このような、トナー濃度調整動作を行うときに、転写装置20の電圧検知を行うことで、電圧検知動作に伴う機械の生産能力の低下を抑えることができる。
また、トナー濃度調整動作では、上述したようにトナー付着量の検知結果に応じて、作像条件を変化させる動作を伴う。そのため、トナー付着量検知が、一次転写後の中間転写ベルト10上で行われる場合、下記のような不具合を生じる可能性がある。
・転写装置20の抵抗が変化し、一次転写効率が低下した。
・トナー濃度調整で、中間転写ベルト10上のトナー濃度が適切な値になるように、トナー付着量の調整を行った。
・画像濃度は問題なし。
・トナー付着量を増やしているので画像濃度が過多となる。
よって、転写装置20の電圧検知と電流補正とをトナー濃度調整動作内で、且つ、トナー濃度調整前に実行することで、一次転写が適切に行われた状態でトナー濃度調整を行うことができ、上記のような不具合を防止することができる。
以上、本実施形態によれば、トナー像を担持する像担持体である感光体40と、感光体40から前記トナー像を転写される転写部材である中間転写ベルト10に定電流制御されたバイアスを印加することで、感光体40と中間転写ベルト10との対向領域に転写電界を形成する転写手段である転写装置20と、転写装置20に流す電流が流れる経路上における抵抗値に応じた特性値を検知する電気特性検知手段65と、装置本体内の温湿度環境を検知する温湿度検知手段である温湿度センサ66とを備えた画像形成装置である複写機において、電気特性検知手段65の検知結果と前記抵抗値に応じた特性値に関する所定の閾値とに基づいて転写装置20に流す電流値の補正を行う第1の補正手段である装置本体内に設けられた制御部と、温湿度センサ66の検知結果に基づいて前記電流値の補正を行う第2の補正手段である前記制御部と、温湿度センサ66の検知結果に基づいて前記所定の閾値を補正する第3の補正手段である前記制御部とを有している。これにより、転写装置20の経時的な抵抗変化に伴う前記電流値の補正を、電気特性検知手段65の検知結果と所定の閾値とに基づいて行うことができる。また、温湿度の変化に伴う転写装置20の抵抗変化による転写バイアスの補正は、温湿度検知センサの検知結果に基づいて行うので、電気特性検知手段65が検知動作を頻繁に行うことによる機械の生産能力が低下することを抑制することができる。さらに、電気特性検知手段65の検知結果に対応させる前記所定の閾値を、温湿度センサ66の検知結果に応じて変更することにより、その変更した所定の閾値と電気特性検知手段65の検知結果に基づいて行う前記電流値の補正では、そのときの温湿度環境の影響を排除することができる。よって、電気特性検知手段65の検知結果と前記変更した所定の閾値とに基づいて行う、このときの前記電流値の補正では、温湿度環境の影響の無い、経時的に変化した転写装置20の抵抗に伴う前記電流値の補正だけを行うことができる。それに加えて、温湿度環境に応じた前記電流値の補正を行うことにより、トータルで転写装置20に流す電流値の設定を適切に行うことができる。よって、機械の生産能力を低下させることなく、転写装置20に印加する転写バイアスを最適に補正できる。
また、本実施形態によれば、上記電気特性検知手段65と上記所定の閾値とに基づいて行う上記電流値の補正は、電気特性検知手段65が検知した検知結果が、上記所定の閾値よりも低い場合には、電気特性検知時に印加したバイアスよりも高くなるように行い、また、上記所定の閾値よりも高い場合には、電気特性検知時に印加したバイアスよりも低くなるように行う。これにより、転写装置20の抵抗、例えば一次転写ローラ62の抵抗が変化しても、転写率最大となる転写バイアスを選択することができ、画像不良を防止することができる。
また、本実施形態によれば、上記電気特性検知手段65は、上記転写装置20の少なくとも抵抗値を検知するものである。転写装置20の抵抗が低すぎるとトナー層の抵抗の影響が大きくなり、画像面積によって転写装置20に印加される電圧が大きく変化し、画像面積が少ないときと多いときとで転写効率が変化してしまう問題がある。また、転写装置20の抵抗が高すぎると、印加電圧が高くなり過ぎることで電流のリークを生じてトナー像を乱す問題がある。よって、転写装置20の抵抗値を検知し、その検知結果に基づいて電流値の補正を行うことにより上記問題を解決することができる。
また、本実施形態によれば、上記電気特性検知手段65が検知する特性値には、上記転写装置20の電圧値が含まれており、上記抵抗値は、前記電圧値に基づいて検知されるものである。電気特性検知手段65は、定電圧制御下で電流を測定することでも転写装置20の抵抗を検知することが可能であるが、転写電界の形成のため定電流電源を有している場合には、定電流制御下で電圧を測定して転写装置20の抵抗を検知したほうが電源が一つで済むので、定電圧制御のための電源をも有するときよりも、コスト削減や装置本体内の省スペース化が可能となる。
また、本実施形態によれば、本発明を、上記感光体40上のトナー像を中間転写体である中間転写ベルト10に一次転写つまり中間転写し、最終的にシート上にトナー像を転写する構成での転写装置20に適用している。本発明は、感光体40から直接、シート上に転写する転写手段や、中間転写ベルト10からシート上に転写する転写手段に適用しても効果がある。ただし、感光体40から中間転写ベルト10への転写には、シートという抵抗体が無い分、ある場合よりもトナー層の抵抗の影響が大きく、転写手段の抵抗が低い場合には、より転写効率の低下を起こしやすい。そのため、転写装置20に本発明を適用することで、より大きな効果が得られる。また、中間転写ベルト10を用いることにより、感光体40から直接、シートに転写するよりも、シートの厚みや種類による転写性の変化や色ズレを防止することができる。
また、本実施形態によれば、上記閾値を複数有している。これにより、前記閾値を複数持つことで、転写装置20の抵抗が大きく変化しても、それに見合った電流値補正を行うことが可能となり、常に最適な状態で転写を実行することができる。また、転写装置20の抵抗が低い場合の転写効率の改善と、高い場合の電流リークの防止を同時に行うこともできる。
また、本実施形態によれば、上記電気特性検知手段65による検知動作は、各異なる色のトナー像の位置ずれを補正する位置合わせ動作内で行う。このように、各色の位置ズレ補正を行うときに、転写装置20の電圧検知も行うことで、電気特性検知手段65が単独で電圧検知動作を行うことによる機械の生産能力の低下を抑えることができる。
また、本実施形態によれば、上記電気特性検知手段65による検知動作は、トナー付着量を検知してトナー濃度調整を行うトナー濃度調整動作内で行う。このように、トナー濃度調整動作を行うときに、転写装置20の電圧検知を行うことで、電気特性検知手段65が単独で電圧検知動作を行うことによる機械の生産能力の低下を抑えることができる。
また、本実施形態によれば、上記特性値の検知結果と上記所定の閾値とに基づいた転写装置20に流す電流値の補正と、上記温湿度環境の検知結果に基づいた前記電流値の補正と、温湿度環境の検知結果に基づいた前記所定の閾値の補正とを行うことで、転写電流の設定を行う転写電流設定方法に本発明を適用することによって、最適な転写電流の設定を行うことができる。
また、本実施形態によれば、上記特性値の検知結果と上記所定の閾値とに基づいた転写装置20に流す電流値の補正と、上記温湿度環境の検知結果に基づいた前記電流値の補正と、温湿度環境の検知結果に基づいた前記所定の閾値の補正とを行う画像形成方法に本発明を適用することによって、最適な転写バイアスによる画像形成を行うことができる。
温湿度環境に応じて電圧閾値を変えた場合の説明図。 本実施形態に係る複写機の概略構成図。 定電流制御値を変化させた場合の検知電圧を、転写ローラ抵抗を変えて調べた結果を示すグラフ。 一次転写電流と転写率との関係を示したグラフ。 各ローラ抵抗における、閾値と補正値との関係の一例。 温湿度センサ66を用いた環境補正制御のフローチャート。 温湿度環境に応じて電圧閾値を変えない場合の説明図。。 パッチパターン形成位置とPセンサの設置位置とを示した概略構成図。
符号の説明
10 中間転写ベルト
20 転写装置
40 感光体
60 一次転写手段
61 現像装置
62 一次転写ローラ
65 電気特性検知手段
66 温湿度センサ

Claims (11)

  1. トナー像を担持する像担持体と、
    該像担持体から該トナー像が転写される転写部材に定電流制御されたバイアスを印加することで、該像担持体と該転写部材との対向領域に転写電界を形成する転写手段と、
    該転写手段に流した電流が流れる経路上における抵抗値に応じた特性値を検知する電気特性検知手段と、
    装置本体内の温湿度環境を検知する温湿度検知手段とを備えた画像形成装置において、
    該電気特性検知手段の検知結果と該抵抗値に応じた特性値に関する所定の閾値とに基づいて該転写手段に流す電流値の補正を行う第1の補正手段と、
    該温湿度検知手段の検知結果に基づいて該電流値の補正を行う第2の補正手段と、
    該温湿度検知手段の検知結果に基づいて該所定の閾値を補正する第3の補正手段とを有し、
    該第1の補正手段による補正と該第2の補正手段による補正とを同時に行う場合に、該第3の補正手段により補正された閾値を用いて、該第1の補正手段による電流値の補正が行われることを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1の画像形成装置において、
    上記第1の補正手段による上記電流値の補正は、該電気特性検知手段の検知結果が、上記所定の閾値よりも低い場合には、電気特性検知時の該電流値よりも高くなるように行うものであることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1の画像形成装置において、
    上記第1の補正手段による上記電流値の補正は、該電気特性検知手段の検知結果が、上記所定の閾値よりも高い場合には、電気特性検知時の該電流値よりも低くなるように行うものであることを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1、2または3の画像形成装置において、
    上記電気特性検知手段は、上記転写手段の少なくとも抵抗値を検知するものであることを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項4の画像形成装置において、
    上記電気特性検知手段が検知する上記特性値には、上記転写手段の電圧値が含まれており、上記抵抗値は、該電圧値に基づいて検知されるものであることを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1、2、3、4または5の画像形成装置において、
    上記転写手段は、上記像担持体上のトナー像を中間転写体に転写するものであることを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1、2、3、4、5または6の画像形成装置において、
    上記所定の閾値を複数有することを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項1、2、3,4、5、6または7の画像形成装置において、
    上記電気特性検知手段による検知動作は、各異なる色のトナー像の位置ずれを補正する位置合わせ動作内で行うことを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項1、2、3、4、5、6または7の画像形成装置において、
    上記電気特性検知手段による検知動作は、トナー付着量を検知してトナー濃度調整を行うトナー濃度調整動作内で行うことを特徴とする画像形成装置。
  10. トナー像を担持する像担持体から該トナー像が転写される転写部材に定電流制御されたバイアスを印加することで、該像担持体と該転写部材との対向領域に転写電界を形成する転写手段に流した電流が流れる経路上の抵抗値に応じた特性値の検知と、装置本体内の温湿度環境の検知とを行い、少なくとも、該特性値の検知結果と該温湿度環境の検知結果とに基づいて転写電流の設定を行う画像形成装置における転写電流設定方法において、
    該特性値の検知結果と該抵抗値に応じた特性値に関する所定の閾値とに基づいた該転写手段に流す電流値の補正と、該温湿度環境の検知結果に基づいた該電流値の補正と、該温湿度環境の検知結果に基づいた該所定の閾値補正とを行い、
    該特性値の検知結果と該閾値とに基づいた該転写手段に流す電流値の補正と、該温湿度環境の検知結果に基づいた該電流値の補正とを同時に行う場合に、該温湿度環境の検知結果に基づいて補正された閾値を用いて、該特性値の検知結果と該閾値とに基づいた該転写手段に流す電流値の補正を行うことを特徴とする転写電流設定方法。
  11. 像担持体からトナー像が転写される転写部材に定電流制御されたバイアスを転写手段によって印加する工程と、該バイアスを印加したときに転写手段に流した電流が流れる経路上の抵抗値に応じた特性値を検知する工程と、装置本体内の温湿度環境を検知する工程とを実施する画像形成方法において、
    該特性値の検知結果と該抵抗値に応じた特性値に関する所定の閾値とに基づいた該転写手段に流す電流値の補正と、該温湿度環境の検知結果に基づいた該電流値の補正と、該温湿度環境の検知結果に基づいた該所定の閾値補正とを行い、
    該特性値の検知結果と該閾値とに基づいた該転写手段に流す電流値の補正と、該温湿度環境の検知結果に基づいた該電流値の補正とを同時に行う場合に、該温湿度環境の検知結果に基づいて補正された閾値を用いて、該特性値の検知結果と該閾値とに基づいた該転写手段に流す電流値の補正を行うことを特徴とする画像形成方法。
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