JP3867675B2 - 画像形成装置、および画像平行度調整方法 - Google Patents
画像形成装置、および画像平行度調整方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリンタ、複写機などの画像形成装置に係り、より詳しくは、記録材にトナー像を転写する転写部に改良を加えた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、プリンタや複写機、ファクシミリ等の画像形成装置では、カラー画像を高速且つ高画質に形成することを目的として、所謂フルカラーのタンデム機が提案されている。このタンデム機の代表的なものとしては、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4つの画像形成ユニットを互いに並列的に配置し、これらの各画像形成ユニットにて順次形成されるイエロー、マゼンタ、シアン、黒の各色のトナー像を、中間転写体である中間転写ベルト上に一旦、多重に転写(一次転写)した後、この中間転写ベルトから転写紙上に一括して転写(二次転写)し、この転写紙上に形成されたトナー像を定着することによって、フルカラーや白黒(モノクロ)の画像を形成するものが挙げられる。
【0003】
このような中間転写方式を採用した従来の画像形成装置では、中間転写ベルトをその内側からバックアップロールで支持し、この中間転写ベルトの表面側に二次転写ロールを当接させている。このとき、バックアップロールと二次転写ロールとの端部位置を調整可能にし、中間転写ベルトのアライメントを変えることによって、二次転写部における画像の傾きを調整する技術が採用されている。しかし、中間転写ベルトのアライメントを調整することができても、バックアップロールと二次転写ロールとのニップ状態が変化した場合には、ニップ圧力が高い側の記録媒体が先行して搬送され、この記録媒体に二次転写される画像に傾きが生じてしまう。
【0004】
そこで、出願人は、二次転写ロールが中間転写ベルトに当接する二次転写部にて、偏芯カムを回転させ、二次転写部の中間転写ベルト側にあるバックアップロールに対して、二次転写ロールのニップ幅(圧接量)を調整することで、記録媒体の種類が異なった場合でも、画像の傾きを有効に調整することができる技術を提案している(特許文献1参照。)。
【0005】
また、出願人は、中間転写ベルトからの記録材の剥離性を良好に保ち、また定着部に至る記録材の搬送性を安定させるために、二次転写部にて、記録材を搬送させる転写ベルトを中間転写ベルトに圧接配置させ、また、この二次転写部における転写ロールとして、転写ベルトを張架するロールを用いて、中間転写ベルトに転写ベルトを圧接配置させる技術を提案している(特許文献2参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−372871号公報(第5頁、図1、図4)
【特許文献2】
特開平10−319741号公報(第4−6頁、図2)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、従来の画像形成装置では、例えば、用紙の両面に画像が形成された両面プリントを出力する場合に、表裏で4〜5mm程度のずれがあっても許容される場合があった。かかる「ずれ」は、二次転写に際して画像の平行度がずれた場合、即ち、装置のIN/OUT(リア側とフロント側、用紙搬送方向の両端)での画像の長さが異なる場合に生じてしまう。しかしながら、近年、平行度のずれについての精度向上に対する要求が強まり、用紙への転写に際して画像平行度の悪化を軽減することが強く望まれている。
【0008】
かかる要望に対し、用紙の進行方向に対するアライメントの調整を加えたり、また、上述した特許文献1のように、二次転写部のIN側とOUT側とのニップ幅を調整して画像平行度を出すことは、非常に有効な手段となる。しかしながら、機械ごとによって(機差によって)、または画像形成プロセスによっては、これらの調整可能範囲を超えて平行度のずれが大きく生じる場合がある。この場合には、上述した特許文献1に加えて、新たな調整方法を検討する必要がある。特に、特許文献2のように、二次転写部にて対向する転写ロールの部分に転写ベルトを採用した場合には、一般に径の小さな転写ロールの代わりに、径の大きな転写ベルト全体に対して調整が必要となり、転写ロールをだけを中間転写ベルトに当接させる場合に比べてその調整が難しくなる。更に、例えば中間転写ベルトの駆動とは別個に転写ベルトに駆動力を与えて駆動した場合には、ベルトのずれ等による画像平行度のずれが生じ易くなる。その結果、微調整を行う調整方法以外に、画像平行度を大きく調整することが望まれている。
【0009】
本発明は、以上のような技術的課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、例えば、従来の調整機構だけでは調整が困難であった平行度の大きなずれを、調整可能な小さな値にすることにある。
また他の目的は、従来の調整に対して新たな調整因子を加えることで、例えば、転写部の軸アライメントや、転写部材の回転による力のバランスなどに起因する画像平行度の悪化を軽減することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
かかる目的のもと、本発明は、トナー像が担持される担持体に対して回動する転写部材が当接し、この転写部材によって搬送される記録材に対してトナー像を転写する画像形成装置であって、相対速度設定手段により、転写部材と担持体との相対速度を設定し、この相対速度設定手段により相対速度の設定がなされる転写部材と担持体との圧接状態を圧接状態調整手段により調整している。そして、この相対速度設定手段は、担持体に対する転写部材の速度を、記録材に形成される画像の平行度に基づいて設定している。
【0011】
ここで、この「担持体」は、中間転写方式を採用する場合には、中間転写ベルト等の中間転写体が該当し、用紙搬送方式を採用する場合には、感光体ドラム等の像担持体が該当する。また、「転写部材」は、中間転写方式を採用する場合には、二次転写搬送ベルトや二次転写ロール等の二次転写部材が該当し、用紙搬送方式を採用する場合には、用紙搬送ベルト等を含む一次転写部材が該当する。以下、同様である。
【0012】
更に、この相対速度設定手段は、担持体に対して転写部材の速度を変えて記録材に形成される画像を変化させ、圧接状態調整手段は、相対速度設定手段により変化した画像の平行度を、圧接状態を調整することにより微調整することを可能としている。
【0013】
一方、中間転写方式を採用する場合に、本発明は、トナー像が担持される像担持体と、この像担持体に形成されたトナー像が中間的に転写担持される中間転写ベルトと、この中間転写ベルトに圧接しながら回動して中間転写ベルトに担持されたトナー像を記録材に一括転写せしめる二次転写ベルトとを含み、この二次転写ベルトは、記録材に形成される画像の平行度に基づいて中間転写ベルトとの相対速度が設定されると共に、平行度に基づいて中間転写ベルトに対して圧接される圧接状態が設定される。
【0014】
ここで、この二次転写ベルトを張架すると共に、二次転写ベルトを中間転写ベルトに対して圧接させる転写ロールと、この中間転写ベルトの裏面側に設けられ、転写ロールに対向するバックアップロールとを更に有し、この二次転写ベルトは、転写ロールに対するバックアップロールの食い込み状態を設定することにより、中間転写ベルトに対する圧接状態が設定されることを特徴とすることができる。
【0015】
また、他の観点から捉えると、本発明が適用される画像形成装置は、用紙搬送方式を採用する場合に、トナー像が形成担持される複数の像担持体と、この複数の像担持体に形成担持されたトナー像が転写される記録材を搬送する搬送手段と、この複数の像担持体に各々担持されたトナー像を搬送手段により搬送された記録材に対して順次転写する転写手段と、この搬送手段と像担持体との相対速度を記録材に対して転写されるトナー像の平行度に基づいて設定し、トナー像の平行度を調整する平行度調整手段とを含む。ここで、この転写手段は、複数の像担持体に対して各々対向する一次転写部材を備え、平行度調整手段は、一次転写部材による像担持体に対する食い込み量を調整することにより平行度を調整することを特徴としている。
【0016】
更に、本発明を方法のカテゴリから捉えると、本発明は、トナー像が担持される担持体に対して回動する転写部材が当接し、この転写部材によって搬送される記録材に対してトナー像を転写して、記録材に形成される画像の平行度を調整する画像平行度調整方法であって、転写材に形成された画像の平行度を測定するステップと、測定された平行度に基づいて担持体と転写部材との相対速度を調整するステップと、測定された平行度に基づいて、担持体と転写部材とが当接する部分の圧接状態を調整するステップと、調整された相対速度に基づいて、担持体に対して形成されるトナー像の縮倍率を調整するステップとを含む。ここで、この平行度を測定するステップは、相対速度および圧接状態の条件を変えた複数のサンプルから平行度を測定することを特徴とすることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照し、本発明の実施の形態について説明する。
[実施の形態1]
図1は本実施の形態(実施の形態1)が適用される画像形成装置を示した図である。図1に示す画像形成装置は、所謂タンデム型、所謂中間転写方式の画像形成装置であって、電子写真方式にて各色成分のトナー像が形成される複数の画像形成ユニット10(10Y,10M,10C,10K)、各画像形成ユニット10にて形成された各色成分トナー像を順次転写(一次転写)して保持させる中間転写ベルト15、中間転写ベルト15上に転写された重畳トナー画像を記録材(転写材)である用紙Pに一括転写(二次転写)させる二次転写部20、用紙P上に二次転写された画像を定着させる定着部60を備えている。また、各装置(各部)の動作を制御する制御部40を有している。
【0018】
本実施の形態において、各画像形成ユニット10(10Y,10M,10C,10K)は、矢印A方向に回転する感光体ドラム11の周囲に、これらの感光体ドラム11を帯電させるための帯電器12、感光体ドラム11上に静電潜像を書き込むためのレーザ露光器13(図中露光ビームを符号Bmで示す)、各色成分トナーが収容されて感光体ドラム11上の静電潜像をトナーにより可視像化する現像装置14、感光体ドラム11上に形成された各色成分トナー像を中間転写ベルト15に転写する一次転写ロール16、感光体ドラム11上の残留トナーを除去するためのドラムクリーナ17、などの電子写真用デバイスが順次配設されている。これらの画像形成ユニット10は、中間転写ベルト15の上流側から、黄(Y色)、マゼンタ(M色)、シアン(C色)、黒(K色)の順に、略直線状に配置されている。
【0019】
中間転写体(トナー像の担持体)である中間転写ベルト15は、ポリイミドあるいはポリアミド等の樹脂にカーボンブラック等の導電剤を適当量含有させたものが用いられ、その体積抵抗率が106〜1014Ω・cmとなるように形成されており、その厚みは例えば0.1mm程度のフィルム状の無端ベルトで構成されている。中間転写ベルト15は、各種ロールによって図に示すB方向に所定の速度VIBT Beltで循環駆動(回動)されている。この各種ロールとして、定速性に優れたモータ(図示せず)により駆動されて中間転写ベルト15を循環駆動させる駆動ロール31、各感光体ドラム11の配列方向に沿って略直線状に延びる中間転写ベルト15を支持する支持ロール32、中間転写ベルト15に対して一定の張力を与えると共に中間転写ベルト15の蛇行を防止する補正ロールとして機能するテンションロール33、二次転写部20に設けられるバックアップロール25、中間転写ベルト15上の残留トナーを掻き取るクリーニング部に設けられるクリーニングバックアップロール34を有している。
【0020】
各感光体ドラム11に対向し、略直線状に延びる中間転写ベルト15の内側に設けられる各一次転写ロール16には、トナーの帯電極性と逆極性の電圧が印加されるようになっている。これにより、各々の感光体ドラム11上のトナー像が中間転写ベルト15に順次、静電吸引され、中間転写ベルト15上に重畳されたトナー像が形成されるようになっている。
【0021】
二次転写部20は、中間転写ベルト15のトナー像担持面側に配置される二次転写搬送ベルト21と、バックアップロール25等とによって構成される。バックアップロール25は、表面にカーボンを分散したEPDMとNBRのブレンドゴムのチューブ、内部はEPDMゴムからなり、その表面抵抗率が7〜10logΩ/□でロール径が28mmとなるように形成され、硬度は例えば70°(アスカーC)に設定される。このバックアップロール25は、中間転写ベルト15の裏面側に配置されて二次転写搬送ベルト21の対向電極をなし、二次転写バイアスが安定的に印加される金属製の給電ロール26が当接配置されている。
【0022】
一方、二次転写搬送ベルト21は、駆動ロール(転写ロール)22とアイドルロール23とによって張架された、例えば体積抵抗率が106〜1010Ωcmの半導電性の無端ベルトである。この二次転写搬送ベルト21は、駆動ロール22によって、例えば速度VBeltで搬送され、アイドルロール23によって所定のテンションが与えられている。本実施の形態では、後述するように、二次転写搬送ベルト21の速度VBeltは、例えばユニットの交換時や二次転写搬送ベルト21のユニット交換時に、制御部40によって変更され、平行度に応じて、二次転写搬送ベルト21と中間転写ベルト15との相対速度を変えることができる。これによって画像平行度の粗調整を行うことが可能である。駆動ロール22は、二次転写搬送ベルト21および中間転写ベルト15を挟んでバックアップロール25に圧接配置され、二次転写搬送ベルト21上に搬送される用紙Pに二次転写を行う二次転写ロールとして機能している。また、バックアップロール25と駆動ロール22との圧力状態を変えることで二次転写部材の当接状態を変えることができ、画像平行度の微調整を行うことができる。尚、「圧接」の文言は、直接接触する場合以外に、直接は接触せずに、介在する部材を押圧する状態に置かれている場合をも含む意味で用いている。
【0023】
また、中間転写ベルト15の二次転写部20の下流側には、二次転写後の中間転写ベルト15上の残留トナーや紙粉を除去し、中間転写ベルト15の表面をクリーニングするベルトクリーナ35が接離自在に設けられている。一方、イエローの画像形成ユニット10Yの上流側には、各画像形成ユニット10(10Y,10M,10C,10K)における画像形成タイミングをとるための基準となる基準信号を発生する基準センサ(ホームポジションセンサ)42が配置され、また、黒の画像形成ユニット10Kの下流側には、画質調整を行うための画像濃度センサ43が配設されている。この基準センサ42は、中間転写ベルト15に設けられた所定のマークを認識して基準信号を発生しており、この基準信号の認識に基づく制御部40からの指示により、各画像形成ユニット10(10Y,10M,10C,10K)は画像形成を開始するように構成されている。
【0024】
更に、本実施の形態では、用紙搬送系として、用紙Pを収容する用紙トレイ50、この用紙トレイ50に集積された用紙Pを所定のタイミングで取り出して搬送する給紙ロール51、給紙ロール51にて繰り出された用紙Pを搬送する搬送ロール52、搬送ロール52により搬送された用紙Pを二次転写部20へと送り込む搬送シュート53、二次転写搬送ベルト21によって二次転写された後に搬送される用紙Pを定着部60へと搬送する搬送ベルト55を備えている。
【0025】
次に、本実施の形態に係る画像形成装置の基本的な作像プロセスについて説明する。図示しない画像読取装置(IIT)や図示しないパーソナルコンピュータ(PC)等から出力される画像データは、図1に示す画像形成装置に入力される。画像形成装置では、図示しない画像処理装置(IPS)にて所定の画像処理が施された後、画像形成ユニット10等によって作像作業が実行される。画像処理装置(IPS)では、入力された反射率データに対して、シェーディング補正、位置ズレ補正、明度/色空間変換、ガンマ補正、枠消しや色編集、移動編集等、所定の画像処理が施される。画像処理が施された画像データは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4色の色材階調データに変換され、レーザ露光器13に出力される。
【0026】
レーザ露光器13では、入力された色材階調データに応じて、例えば半導体レーザから出射された露光ビームBmを画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kの各々の感光体ドラム11に照射している。画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kの感光体ドラム11では、帯電器12によって表面が帯電された後、このレーザ露光器13によって表面が走査露光され、静電潜像が形成される。形成された静電潜像は、各々の画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kにて、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナー像として現像される。
【0027】
画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kの感光体ドラム11上に形成されたトナー像は、各感光体ドラム11と中間転写ベルト15とが当接する一次転写部にて、中間転写ベルト15上に転写される。より具体的には、一次転写部において、一次転写ロール16にて中間転写ベルト15の基材に対しトナーの帯電極性と逆極性の電圧を付加され、未定着トナー像が中間転写ベルト15の表面に順次重ね合わせられて一次転写が行われる。このようにして一次転写された未定着トナー像は、中間転写ベルト15の回転に伴って二次転写部20に搬送される。
【0028】
一方、用紙搬送系では、画像形成のタイミングに合わせて給紙ロール51が回転し、用紙トレイ50から所定サイズの用紙Pが供給される。給紙ロール51により供給された用紙Pは、搬送ロール52により搬送され、搬送シュート53を経て二次転写部20に到達する。この二次転写部20に到達する前に、用紙Pは一旦停止され、前述のようにしてトナー像が担持された中間転写ベルト15の移動タイミングに合わせてレジストロール(図示せず)が回転することで、用紙Pの位置とトナー像の位置との位置合わせがなされる。
【0029】
二次転写部20では、半導電性の二次転写搬送ベルト21および中間転写ベルト15を間に挟んで、駆動ロール22がバックアップロール25に押圧される。このとき、タイミングを合わせて搬送された用紙Pは、中間転写ベルト15と二次転写搬送ベルト21との間に挟み込まれる。かかる際に、給電ロール26にトナーの帯電極性と同極性の電圧(正規の転写バイアス)が印加されると、二次転写搬送ベルト21に対向電極として転写電界が形成され、駆動ロール22とバックアップロール25とによって押圧される二次転写位置にて、中間転写ベルト15上に担持された未定着トナー像が用紙Pに静電転写される。
【0030】
その後、トナー像が静電転写された用紙Pは、二次転写搬送ベルト21によって中間転写ベルト15から剥離された状態でそのまま搬送され、二次転写搬送ベルト21の用紙搬送方向下流側に設けられた搬送ベルト55まで搬送される。搬送ベルト55では、定着部60における最適な搬送速度に合わせて、用紙Pを定着部60まで搬送する。用紙P上の未定着トナー像は、定着部60によって熱および圧力で定着処理を受けることで用紙P上に定着され、定着画像が形成された用紙Pは、排出ロール(図示せず)によって装置の外部に排出される。一方、用紙Pへの転写が終了した後、中間転写ベルト15上に残った残留トナーは、中間転写ベルト15の回動に伴ってクリーニング部まで搬送され、クリーニングバックアップロール34およびベルトクリーナ35によって中間転写ベルト15上から除去される。
【0031】
次に、本実施の形態における二次転写部20の機構について、図2乃至図4を用いて説明する。
図2は、二次転写部20の機構を示した説明図であり、図3は、二次転写部20の機構を更に理解し易くするために、装置のOUT側(手前側、フロント側)から二次転写部20を眺めた図である。また図4は、転写ベルトユニット80の機構を説明するための平面図である。図2に示すように、二次転写部20は、図1に示したバックアップロール25に対する駆動ロール22の押圧力を変えて平行度の微調整を行う機構を備えたバックアップロールユニット70、二次転写搬送ベルト21を中間転写ベルト15から離間、当接させるための転写ベルトユニット80を備えている。
【0032】
バックアップロールユニット70は、転写ベルトユニット80にある駆動ロール22を、IN(奥側、リア側)/OUT(手前側、フロント側)の両端で異なった量だけ上下動させることによって、駆動ロール22とバックアップロール25との押圧力を調整し、二次転写部20におけるこれらの食い込み量を調整可能としている。この食い込み量をIN/OUTで調整することで、画像平行度の微調整を可能としている。かかる機能を実現させるために、バックアップロールユニット70は、図2に示すように、装置のIN/OUTの両端で異なった位相によって上下動するフレーム71、IN/OUTの各々のフレーム71に設けられバックアップロール25と駆動ロール22との食い込み量をIN/OUTで調整する位置決めピン72、IN/OUTの各々に設けられIN/OUTのフレーム71を上下動させてIN/OUTでニップ幅(食い込み量、圧接量)を調整するための偏芯カム73、偏芯カム73を回動させる回転シャフト74、駆動源であるモータ75、モータ75の駆動ギアと噛み合って回転シャフト74に駆動力を伝達するギア76、その両端にて、偏芯カム73に対してフレーム71を付勢するコイルスプリング77、偏芯カム73の基準位置および回転量を検知するエンコーダ78を備えている。
【0033】
このIN/OUTに設けられた各々の偏芯カム73は、周方向に、その角度によって位相がずれるように回転シャフト74に固定されており、回転シャフト74の回転角度によってIN/OUTのフレーム71の押し出し量が異なるように構成されている。即ち、本実施の形態が適用される画像形成装置では、図1に示した制御部40の指示に基づき、回転シャフト74の回転角度を制御することによって、IN/OUTで、転写ベルトユニット80にある駆動ロール22の押し出し量を調整している。その結果、中間転写ベルト15と二次転写搬送ベルト21とを間に介して駆動ロール22とバックアップロール25との食い込み量を調整することができる。本実施の形態では、二次転写部20におけるIN/OUTの食い込み調整範囲として、±0.6mmの調整を可能としている。尚、調整方法としては、連続的にその値を変えて調整する方法の他、予め数段階を用意して段階的に値を変えるように調整する方法を採用することができる。
【0034】
一方、転写ベルトユニット80は、図1に示した搬送シュート53の下方に設けられ、アイドルロール23を中心として駆動ロール22の軸が上下動することで、中間転写ベルト15からの二次転写搬送ベルト21の接離を実現可能としている。そのために、転写ベルトユニット80は、図2に示すように、IN/OUTの両端に設けられ支点81を中心として回動すると共に、先端部82aと異なる他の先端部82b(図4参照)が駆動ロール22の軸と連結される揺動アーム82、IN/OUTに設けられた各揺動アーム82の先端部82aに当接して、揺動アーム82を揺動させる偏芯カム83、IN/OUTの両端の偏芯カム83を同時に回転させる回転シャフト84、回転シャフト84を回転駆動させるために、図示しないモータからの駆動力を受けて回動する駆動ギア85、偏芯カム83の基準位置および回転量を検知するためのエンコーダ86、揺動アーム82を偏芯カム83に当接させるコイルスプリング87を備えている。また、IN/OUTの両端に設けられ、位置決めピン72と係合して駆動ロール22の押圧力を決定する凹部ブラケット88を有している。IN/OUTの各々の偏芯カム83は、角度によってその半径がIN/OUTで変わらないように回転シャフト84に固定されている。例えば、中間転写ベルト15に対して二次転写搬送ベルト21を当接(コンタクト)している状態から、偏芯カム83を例えば180度回転させ、揺動アーム82の先端部82aが偏芯カム83によって上方に持ち上げられると、先端部82aと異なる他の先端部82bが支点81を介して下方に回動する。これによって、中間転写ベルト15から二次転写搬送ベルト21を離間(リトラクト)させることができる。また、さらに所定角度(例えば180度)回動することで、中間転写ベルト15に対して二次転写搬送ベルト21を当接(コンタクト)させることができる。
【0035】
この動作を更に詳述する。図3に示すように、二次転写部20では、中間転写ベルト15を挟んで、バックアップロールユニット70および転写ベルトユニット80が配設されている。転写ベルトユニット80は、例えば二次転写時のみに二次転写搬送ベルト21を挟んで駆動ロール22を中間転写ベルト15に圧接配置し、それ以外の時点では中間転写ベルト15から離間配置するように機能している。図4に示すように、支点81を中心として回動する揺動アーム82は、先端部82aが偏芯カム83に当接し、他の先端部82bが転写ロールである駆動ロール22のシャフトに連結されている。その結果、偏芯カム83に当接する先端部82aが支点81を中心として上下方向に回動することで、駆動ロール22の軸に連結された他の先端部82bが上下方向に動き、二次転写搬送ベルト21のリトラクト動作を実現可能としている。また、図4に示すように、駆動ロール22は、複数のギアからなるギア部92を介してモータ91から駆動力を受ける。これらの機構によって、二次転写搬送ベルト21に駆動力を与える駆動ロール22を、中間転写ベルト15に対して圧接、離間させている。
【0036】
ここで、転写ベルトユニット80の動作について説明する。用紙Pに未定着トナー像を転写する二次転写に際して、図1に示した制御部40は、二次転写のタイミングに合わせてモータ(図示せず)を駆動させ、図2乃至図4に示す回転シャフト84を所定量だけ回転させる。この回転シャフト84の回転によって偏芯カム83が回転する。このとき、コイルスプリング87に付勢される揺動アーム82が、支点81を中心として、図3に示す反時計周り方向(左周り)に回動できるように制御される。これによって、用紙Pに未定着トナー像を転写する二次転写のタイミングでは、二次転写搬送ベルト21の駆動ロール22を中間転写ベルト15に対して圧接配置させることが可能となる。
【0037】
一方、二次転写が終了した際には、図1に示した制御部40は、二次転写の終了タイミングに合わせて図示しないモータを駆動させ、揺動アーム82が支点81を中心として時計周り方向(右回り)に回動できるように偏芯カム83(回転シャフト84)を回転させる。この揺動アーム82の揺動によって、二次転写搬送ベルト21の駆動ロール22を中間転写ベルト15から離間させることができる。このように、二次転写を行っていないタイミングでは、二次転写搬送ベルト21を中間転写ベルト15からリトラクトさせることにより、中間転写ベルト15の駆動負荷を必要最小限に抑えると共に、中間転写ベルト15の磨耗等による寿命の短縮を抑制することができる。
【0038】
次に、本実施の形態における画像平行度の調整方法について、図5乃至図7を用いて説明する。カット紙を搬送して印字する電子写真方式を採用した画像形成装置では、例えば、用紙Pの両面に画像が形成された両面プリントを出力する場合に、表裏にある程度のずれが生じる。この両面プリントを出力する場合には、用紙Pの表と裏とでINとOUTが逆転し、二次転写部20におけるIN/OUTでのニップ状態の差がそのまま表裏の画像ずれとなって現れてくる。今後、例えば、従来のオフセット印刷などに代わってこれらの画像形成装置を用いようとする場合に、今まで以上に画像平行度に対する精度向上が要求される。かかる精度向上の要求に対して、発明者が鋭利検討を加えた結果、二次転写部20における中間転写体と二次転写部材との表面速度の関係、即ち、これらの相対速度が画像平行度に対して大きく関係してくることを見出すに至った。
【0039】
図5(a)〜(c)は、本実施の形態における画像平行度の調整方法にて、その前提となるパラメータを説明するための図である。画像の平行度は、図5(a)に示すように、IN/OUTで同一の長さの画像を形成した場合に、用紙PにおけるIN側の長さL1(mm)と、OUT側の長さL2(mm)との差、ΔL(mm)で表される。また、図5(b)に示されるように、本実施の形態において新たなパラメータとして用いる速度は、中間転写ベルト15の速度をVIBT Belt、対向する二次転写搬送ベルト21の速度をVBeltとしている。更に、図5(c)に示されるように、中間転写ベルト15と二次転写搬送ベルト21とを間に挟んで圧接配置されるバックアップロール25と駆動ロール22とにおいて、INとOUTとにおける食い込み量の差(食い込み量IN/OUT差)ΔN(mm)は、INの食い込み量N1とOUTの食い込み量N2との差で表される。ニップ圧力が高い側では食い込み量が多くなるが、この食い込み量の多い側の用紙Pが先行して搬送されて、画像が縮む。
【0040】
図6は、二次転写部20における食い込み量IN/OUT差ΔNと平行度ΔLとの関係について、中間転写ベルト15と二次転写搬送ベルト21との相対速度の影響を示した図である。図6において、横軸は食い込み量IN/OUT差ΔN(mm)を示し、縦軸は画像の平行度ΔL(mm)を示している。例えば、速度変更前であるINとOUTとの食い込み量を変化させて食い込み量IN/OUT差ΔNを変化させると、平行度ΔLも変わる様子が実線で示されている。前述のように、食い込み量が多くなると画像が縮むことから、実線は右下がりのグラフとなる。
【0041】
今、図2に示したバックアップロールユニット70の構造では、食い込み量のIN/OUT差ΔNの調整範囲が±0.6mm以下であるものとする。また、画像形成装置における画像の許容ずれ量から、本実施の形態では、平行度ΔLの目標として±0.5mm以下とする。このとき、速度変更前であるVBelt=VIBT Beltのとき、即ち、中間転写ベルト15と二次転写搬送ベルト21との表面速度が同一である場合には、食い込み量のIN/OUT差ΔNを±0.6mmの範囲で調整しても、平行度ΔLは、約+0.8〜約+2.6の範囲にあり、平行度目標域である±0.5mmに収めることができない。
【0042】
このとき、本実施の形態に示すような中間転写ベルト15と二次転写搬送ベルト21を採用する装置では、これらの相対速度を変えることにより、平行度ΔLを変えることができる。図6に示すグラフでは、図4に示すモータ91の回転数を変えることで、二次転写搬送ベルト21の速度を遅くし、速度1.5%減であるVBelt=0.985×VIBT Belt、速度3%減であるVBelt=0.970×VIBT Beltとなるように速度を調整した。二次転写搬送ベルト21の速度1.5%減、3%減と調整するに従い、平行度ΔLの値を下げることができ、速度3%減であるVBelt=0.970×VIBT Beltの場合には、食い込み量のIN/OUT差ΔNの調整範囲(±0.6mm以下)によって、平行度目標域である±0.5mm以下にほぼ収めることが可能となった。即ち、中間転写ベルト15と二次転写搬送ベルト21との相対速度を変えることで、より具体的には、例えば、二次転写搬送ベルト21を中間転写ベルト15の表面速度よりも若干、遅くすることで、粗調整が可能となり、二次転写部軸間(バックアップロール25と駆動ロール22との軸間)によって調整することが困難であった平行度の調整を行うことが可能となる。
【0043】
図7は、かかる関係を利用し、装置ごとに画像平行度を調整する処理の流れを示したフローチャートである。
まず、かかる調整作業は、ユニット交換時やベルトユニット交換時に行われることが有効であることから、制御部40では、まず、二次転写部20の各ユニット(例えば、バックアップロールユニット70や転写ベルトユニット80)の交換時か、中間転写ベルト15または二次転写搬送ベルト21を含むベルトユニットの交換時に、平行度調整を行うか否かが判断される(ステップ101)。平行度調整を行う場合には、画像平行度セットアップモードに移行した後(ステップ102)、プリントモードへ移行する(ステップ103)。平行度調整を行わない場合には、画像平行度セットアップモードを経由せずに、そのままプリントモードへ移行する(ステップ103)。
【0044】
ステップ102の画像平行度セットアップモードでは、まず、画像平行度サンプルの自動作成が行われる(ステップ111)。ここでは、例えば、バックアップロール25と駆動ロール22とによる二次転写食い込み量、二次転写搬送ベルト21と中間転写ベルト15との表面速度の関係である二次転写ベルト速度、について、所定の範囲にて条件を変えたサンプルを自動的にプリントアウトする。この条件としては、例えば、
二次転写食い込み量 : IN/OUT差(mm)が、−A、0、+Aの3条件
二次転写ベルト速度 :
VIBT Belt /VBelt= 1.0、1.0±0.005、1.0±0.01の3条件とする。制御部40は、この条件となるように、バックアップロールユニット70および転写ベルトユニット80を制御して、画像平行度を測定することのできるサンプルを用紙Pに印字して出力する。
【0045】
画像平行度セットアップモードでは、プリントアウトされたサンプルの平行度を測定する(ステップ112)。この測定方法としては、画像形成装置に接続されたスキャナ(IIT)等から読み取る場合の他、画像形成装置内部に、出力後の画像をそのまま読み取るセンサを設けるように構成することも可能である。
【0046】
次に、この平行度測定の結果、即ち、二次転写食い込み量、二次転写搬送ベルト速度に対する画像平行度の結果に基づいて、平行度を狙いの値に調整するための、二次転写食い込み量、二次転写搬送ベルト速度の値を決定する(ステップ113)。この値の決定方法の一例としては、まず、各二次転写搬送ベルト速度にて二次転写食い込み量を変えた3つの条件において測定された平行度の値を各々平均し、得られた平均値の絶対値が最も小さな水準(0に近いもの)を選択する。次に、選択した水準の中から、平行度の絶対値が最小となる二次転写食い込み量差を決定する。このようなステップによって、平行度を狙いの値に調整することが可能である。その後、得られた値から、二次転写搬送ベルト速度および二次転写食い込み量IN/OUT差について、選択水準へのパラメータ変更がなされる(ステップ114)。
【0047】
以上のようにして、画像平行度の調整が可能となったが、例えば、二次転写搬送ベルト21の速度VBeltを遅くすると、実際に得られる画像が縮む。即ち、画像の平行度は改善されるが、画像の縮倍率が変わってしまう。そこで、パラメータ変更を行った後、二次転写ベルト速度の変更に伴い、レーザ露光器13による露光時の縮倍率を変更する(ステップ115)。これによって、画像平行度と共に画像の伸びや縮みが改善されて、画像平行度セットアップモードが終了し、ステップ103のプリントモードへと移行する。
【0048】
以上、詳述したように、本実施の形態によれば、トナー像が担持される担持体である中間転写ベルト15と、用紙Pを搬送して用紙Pにトナー像を転写する転写部材である二次転写搬送ベルト21とによる二次転写部20において、中間転写ベルト15と二次転写搬送ベルト21との相対速度を変えることにより、平行度の値を小さな値に調整する、所謂、平行度の粗調整を可能とした。また、この粗調整に加えて、中間転写ベルト15と二次転写搬送ベルト21との食い込み量の調整である平行度の微調整を行うことで、画像の平行度を良好に保つことができる。
【0049】
[実施の形態2]
実施の形態1では、トナー像を中間的に担持する担持体である中間転写ベルト15にトナー像を重畳させる、所謂中間転写方式の画像形成装置を例に挙げて説明した。しかしながら、かかる内容は、中間転写ベルト15の代わりに、用紙搬送ベルトを用い、この用紙搬送ベルトに用紙Pを直接搬送させて用紙P上にトナー像を順に重畳させていく所謂用紙搬送方法を採用した画像形成装置にも適用することが可能である。この実施の形態2では、かかる用紙搬送方式を採用した場合について説明する。尚、実施の形態1と同様の機能については、同様の符号を用い、ここではその詳細な説明を省略する。
【0050】
図8は、実施の形態2が適用される、所謂用紙搬送方法を採用した画像形成装置を示した図である。ここでは、図1に示した中間転写ベルト15の代わりに、用紙Pを各画像形成ユニット10(10Y,10M,10C,10K)に対して直接搬送する用紙搬送ベルト201、用紙搬送ベルト201を駆動する駆動ロール202、各画像形成ユニット10の感光体ドラム11に対向して設けられ、この感光体ドラム11に用紙搬送ベルト201を圧接する転写部材である転写ロール203、用紙搬送ベルト201と感光体ドラム11との相対速度や、感光体ドラム11と転写ロール203との食い込み量の調整を行う制御部204を備えている。
【0051】
図1に示す画像形成装置では、作像に際して、実施の形態1と同様な画像形成プロセスによって、感光体ドラム11上にトナー像が担持される。この画像形成のタイミングに合わせて給紙ロール51が回転し、用紙トレイ50から用紙Pが供給される。供給された用紙Pは、搬送ロール52によって用紙搬送ベルト201上に到達する。用紙搬送ベルト201は、各画像形成装置における感光体ドラム11と転写ロール203との間を順次、搬送され、トナー像が用紙Pの上に1色ずつ順次重畳される。その後、この未定着トナー像は、定着部60にて用紙Pに定着される。
【0052】
この図8に示す画像形成装置において、本実施の形態では、トナー像が担持される担持体である感光体ドラム11と、記録材を搬送する転写部材である用紙搬送ベルト201との相対速度を、実施の形態1に示した中間転写ベルト15と二次転写搬送ベルト21との相対速度との関係と同様に調整して、画像平行度の調整を行うことが可能である。このとき、例えば、用紙搬送ベルト201の速度を駆動ロール202によって変える場合の他、感光体ドラム11毎に速度を変えることによって、相対速度を変えることができる。かかる場合には、露光装置であるレーザ露光器13によってトナー像の縮倍率等の調整を加えることが必要である。
【0053】
また、本実施の形態では、各感光体ドラム11と用紙搬送ベルト201との圧接状態を、実施の形態1に示した中間転写ベルト15と二次転写搬送ベルト21との圧接状態と同様にして調整することが可能である。より具体的には、各感光体ドラム11に対向して設けられる転写ロール203のIN/OUTにて、感光体ドラム11に対する押圧力を変えて平行度の調整を行うように構成すればよい。これによって、相対速度の調整によって大きく平行度の調整がなされた系において、食い込み量の調整による微調整を施すことが可能となり、画像の平行度を改善することができる。
【0054】
尚、実施の形態2においても、図7を用いて説明した実施の形態1に示したものと同様なステップによって、平行度を調整することが可能である。また、各画像形成ユニット10ごとに図示しない所定のセンサ等を配置し、平行度を都度、測定できるように構成することも可能である。
【0055】
以上、詳述したように、実施の形態1および2によれば、転写部の当接状態である食い込み量を変える手段の他に、転写部材の回転速度を変える等により、像の担持体と用紙に転写させる転写部材との相対速度を変える手段を備えることで、平行度の粗調整を行うことが可能となり、食い込み量を変える手段を用いた平行度の微調整をより意味あるものとすることができる。また、従来の調整に対して、相対速度といった新たな調整因子を加えることで、例えば、転写部の軸アライメントや、転写部材の回転による力のバランスなどに起因する画像平行度の悪化を軽減させることが可能となる。
【0056】
【発明の効果】
このように、本発明によれば、従来の調整機構だけでは調整が困難であった平行度の大きなずれを、調整可能な小さな値にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1が適用される画像形成装置を示した図である。
【図2】 二次転写部の機構を示した説明図である。
【図3】 装置のOUT側(手前側、フロント側)から二次転写部を眺めた図である。
【図4】 転写ベルトユニットの機構を説明するための平面図である。
【図5】 (a)〜(c)は、本実施の形態における画像平行度の調整方法にて、その前提となるパラメータを説明するための図である。
【図6】 二次転写部における食い込み量IN/OUT差ΔNと平行度ΔLとの関係について、中間転写ベルトと二次転写搬送ベルトとの相対速度の影響を示した図である。
【図7】 装置ごとに画像平行度を調整する処理の流れを示したフローチャートである。
【図8】 実施の形態2が適用される、所謂用紙搬送方法を採用した画像形成装置を示した図である。
【符号の説明】
10…画像形成ユニット、11…感光体ドラム、15…中間転写ベルト、16…一次転写ロール、20…二次転写部、21…二次転写搬送ベルト、22…駆動ロール(転写ロール)、23…アイドルロール、25…バックアップロール、26…給電ロール、40…制御部、70…バックアップロールユニット、71…フレーム、72…位置決めピン、73…偏芯カム、74…回転シャフト、75…モータ、77…コイルスプリング、80…転写ベルトユニット、81…支点、82…揺動アーム、83…偏芯カム、84…回転シャフト、87…コイルスプリング、91…モータ、201…用紙搬送ベルト、202…駆動ロール、203…転写ロール、204…制御部
Claims (9)
- トナー像が担持される担持体に対して回動する転写部材が当接し、当該転写部材によって搬送される記録材に対して当該トナー像を転写する画像形成装置であって、
前記転写部材と前記担持体との相対速度を設定する相対速度設定手段と、
前記相対速度設定手段により前記相対速度の設定がなされる前記転写部材と前記担持体との圧接状態を調整する圧接状態調整手段とを備え、
前記相対速度設定手段は、前記担持体に対する前記転写部材の速度を、前記記録材に形成される画像の平行度に基づいて設定することを特徴とする画像形成装置。 - 前記相対速度設定手段は、前記担持体に対して前記転写部材の速度を変えて前記記録材に形成される画像を変化させ、
前記圧接状態調整手段は、前記相対速度設定手段により変化した前記画像の平行度を、前記圧接状態を調整することにより微調整することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。 - トナー像が担持される像担持体と、
前記像担持体に形成されたトナー像が中間的に転写担持される中間転写ベルトと、
前記中間転写ベルトに圧接しながら回動して当該中間転写ベルトに担持されたトナー像を記録材に一括転写せしめる二次転写ベルトとを含み、
前記二次転写ベルトは、前記記録材に形成される画像の平行度に基づいて前記中間転写ベルトとの相対速度が設定されると共に、当該平行度に基づいて当該中間転写ベルトに対して圧接される圧接状態が設定されることを特徴とする画像形成装置。 - 前記二次転写ベルトを張架すると共に、当該二次転写ベルトを前記中間転写ベルトに対して圧接させる転写ロールと、
前記中間転写ベルトの裏面側に設けられ、前記転写ロールに対向するバックアップロールと、を更に有し、
前記二次転写ベルトは、前記転写ロールに対する前記バックアップロールの食い込み状態を設定することにより、前記中間転写ベルトに対する圧接状態が設定されることを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。 - トナー像が形成担持される複数の像担持体と、
前記複数の像担持体に形成担持されたトナー像が転写される記録材を搬送する搬送手段と、
前記複数の像担持体に各々担持されたトナー像を前記搬送手段により搬送された記録材に対して順次転写する転写手段と、
前記搬送手段と前記像担持体との相対速度を前記記録材に対して転写されるトナー像の平行度に基づいて設定し、トナー像の平行度を調整する平行度調整手段と
を含む画像形成装置。 - 前記転写手段は、前記複数の像担持体に対して各々対向する一次転写部材を備え、
前記平行度調整手段は、前記一次転写部材による前記像担持体に対する食い込み量を調整することにより前記平行度を調整することを特徴とする請求項5記載の画像形成装置。 - トナー像が担持される担持体に対して回動する転写部材が当接し、当該転写部材によって搬送される記録材に対して当該トナー像を転写して、当該記録材に形成される画像の平行度を調整する画像平行度調整方法であって、
前記転写部材に形成された画像の平行度を測定するステップと、
測定された平行度に基づいて前記担持体と前記転写部材との相対速度を調整するステップと、
測定された平行度に基づいて、前記担持体と前記転写部材とが当接する部分の圧接状態を調整するステップと
を含む画像平行度調整方法。 - 前記平行度を測定するステップは、前記相対速度および前記圧接状態の条件を変えた複数のサンプルから平行度を測定することを特徴とする請求項7記載の画像平行度調整方法。
- 調整された前記相対速度に基づいて、前記担持体に対して形成される前記トナー像の縮倍率を調整するステップを更に含む請求項7記載の画像平行度調整方法。
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