JP4947305B2 - エポキシ樹脂用潜在性硬化剤の製造方法 - Google Patents

エポキシ樹脂用潜在性硬化剤の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、耐溶剤性と低温速硬化能とに優れたエポキシ樹脂用潜在性硬化剤の製造方法に関する。
従来より、低温速硬化能を有するエポキシ樹脂用潜在性硬化剤として、イミダゾール化合物と多官能エポキシ化合物とのアダクト体の粒子の表面にイソシアナートを反応させて被包層を形成したものが提案されている(特許文献1)。この潜在性硬化剤は、イミダゾール化合物とエポキシ化合物とは溶解するが、生成したアダクト体を溶解しない溶解度パラメータ8〜11の有機溶媒中に、分散安定剤の存在下でイミダゾール系化合物を仕込み、加熱溶解させた後、エポキシ化合物を添加して反応させてアダクト体粒子の分散液を得、更に多官能イソシアナート化合物を反応させることにより調製している。得られた潜在性硬化剤は、硬化させるべきエポキシ樹脂と混合しても常温においては硬化反応を開始せず、加熱されることにより初めて硬化反応を開始するという潜在性を示すものである。
特開平5−331264号公報
ところで、特許文献1のイミダゾール系化合物を主体とするエポキシ樹脂用潜在性硬化剤を調製する際に用いられる分散安定剤としては、生成したアダクト体と有機溶媒の双方に対して高い親和力を有する両親媒性高分子化合物が好ましく使用できるとされている。
しかし、そのような両親媒性高分子化合物の分散安定化能が、イミダゾール化合物やエポキシ化合物の化学構造や、有機溶媒の性質等に大きく影響を受けるため、当業者が適切な両親媒性高分子化合物を選択する際には、過度の試行錯誤が強いられるという問題があった。
また、一般に、従来のエポキシ樹脂用潜在性硬化剤を製造する際、硬化剤の粒径制御は難しく、硬化剤の製造ロット間で硬化剤特性に差が生じる場合があった。更に、粒径幅についても数μmから数百μmまで非常に広い範囲に亘る場合があり、そのような硬化剤を配合した硬化性エポキシ樹脂組成物で成膜すると、膜表面に微少突部や筋が生じる可能性が高かった。
本発明の目的は、以上の従来の技術の課題を解決しようとするものであり、選択の際に面倒な試行錯誤を必要とする両親媒性高分子化合物を使用せずに、優れた耐溶剤性を示す、イミダゾール系化合物を主体とする低温速硬化能を有するエポキシ樹脂用潜在性硬化剤を、一つのバッチで且つ粒子形状で取得でき、しかも良好な粒径制御を実現しつつ取得できる製造方法を提供することである。
本発明者らは、(i)エポキシ系化合物とイミダゾール系化合物とからアダクト体粒子を調製することに先だって、イミダゾール系化合物とエチルセルロースとを有機溶媒に溶解しておき、その溶液を撹拌しながら飽和炭化水素系溶媒で希釈すると希釈液が白濁すること、(ii)そのような白濁した希釈液に対してエポキシ系化合物を添加し反応させると、良好な粒度制御を実現しつつエポキシ系化合物とイミダゾール化合物とのアダクト体粒子を得ることができること、しかも(iii)エチルセルロースがエポキシ樹脂とイミダゾール系化合物とのアダクト体粒子の分散安定化に寄与するだけでなく、アダクト体粒子のシェルとしても機能すること、(iv)エチルセルロースが多官能イソシアナート化合物とも反応し、イミダゾール系化合物を主体とする最終的なエポキシ樹脂用潜在性硬化剤に良好な耐溶剤性を付与できること、を見出した。これらの知見に基づき、本発明者等は、以下に説明する本発明を完成させた。
即ち、本発明は、エポキシ系化合物とイミダゾール系化合物とのアダクト体粒子とその周囲を被覆するエチルセルロース膜とからなり、該エチルセルロース膜が多官能イソシアナート化合物により架橋されているエポキシ樹脂用潜在性硬化剤の製造方法において、以下の工程A〜D:
工程A
イミダゾール系化合物とエチルセルロースとを、有機溶媒中に均一に溶解させる工程;
工程B
工程Aで得られた溶液を撹拌しながら、飽和炭化水素系溶媒で希釈する工程;
工程C
工程Bで得られた希釈液にエポキシ系化合物を添加し、エポキシ系化合物とイミダゾール系化合物とをアダクト反応させ、エチルセルロース膜で被覆されたアダクト体粒子の分散液を得る工程; および
工程D
工程Cで得られた分散液に多官能イソシアナート化合物を添加し、アダクト体粒子を被覆しているエチルセルロース膜を多官能イソシアナート化合物で架橋することによりエポキシ樹脂用潜在性硬化剤を得る工程
を有する製造方法を提供する。
本発明の製造方法により製造される、イミダゾール系化合物を主体とするエポキシ樹脂用潜在性硬化剤は、エポキシ系化合物とイミダゾール系化合物とのアダクト体粒子がエチルセルロース膜で被覆され、更に多官能イソシアナート化合物でその表面が架橋されている。このため、良好な耐溶剤性を示す。
また、本発明の製造方法によれば、エチルセルロースが、エポキシ系化合物とイミダゾール系化合物とがアダクト体粒子を生成する際の分散安定性に寄与し、更に、アダクト体粒子のシェルとしても機能し、そして多官能イソシアナート化合物との反応サイトとなる。よって、選択の際に面倒な試行錯誤を必要とする両親媒性高分子化合物を使用せずに、優れた耐溶剤性を示すイミダゾール系化合物を主体とする粒子形状のエポキシ樹脂用潜在性硬化剤を一つのバッチで製造できる。
しかも、本発明の製造方法においては、アダクト反応に先だって、イミダゾール系化合物とエチルセルロースとを有機溶媒に溶解しておき、得られた溶液を撹拌しながら飽和炭化水素系溶媒で希釈し、その白濁した希釈液をアダクト反応に供する。希釈液が白濁した状態というのは、希釈液中でイミダゾール系化合物とエチルセルロースのそれぞれが比較的均一な極微不溶解物として分散した状態となっていると考えられる。この白濁の程度は、添加する飽和炭化水素系溶媒の種類や量等、特に撹拌の条件により制御することができる。このため、そのようなイミダゾール系化合物とエポキシ系化合物との間のアダクト反応を、良好な粒径制御を実現しつつ行うことができる。しかも、比較的狭い粒度分布で平均径の小さいアダクト体粒子を取得することができる。
本発明は、エポキシ系化合物とイミダゾール系化合物とのアダクト体粒子とその周囲を被覆するエチルセルロース膜とからなり、該エチルセルロース膜が多官能イソシアナート化合物により架橋されているエポキシ樹脂用潜在性硬化剤の製造方法であり、以下の工程A〜Dを有する。工程毎に説明する。
<工程A>
先ず、イミダゾール系化合物とエチルセルロースを、有機溶媒中に均一に溶解させる。エチルセルロースは、トルエン、酢酸エチル等、多くの有機溶媒中で可溶とされているが、実際には溶媒中で塊状物となり、単純な攪拌操作で均一な溶解物を得られるとは言い難い。特に、分子量が大きくなるとその傾向が顕著になる。そのような性質を示すエチルセルロースであるが、本発明ではイミダゾール系化合物と共存させることで、イミダゾール化合物の持つ極性により、有機溶媒単体よりもエチルセルロースの溶解性が向上し、より簡易な操作で均一な溶解物が得られる。
工程Aにおける有機溶媒としては、イミダゾール系化合物に対する良溶媒を使用する。ここで言う良溶媒とは、イミダゾール系化合物の溶解度が25℃において49.5以上のものを意味する。また、有機溶媒の沸点が低すぎる場合、有機溶媒にイミダゾール系化合物及びエチルセルロースを溶解させる際や後述の工程B以降に有機溶媒が揮発し、イミダゾール系化合物とエチルセルロースとの溶解物について、意図した組成のものが得られず、場合によっては溶解そのものが不可能になる。逆に、有機溶媒の沸点が高すぎると、得られる硬化剤中に有機溶媒が残留するので、その硬化剤の物性などに悪影響を及ぼすことが懸念される。従って、有機溶媒としては、その沸点が好ましくは80℃〜160℃、より好ましくは100℃〜130℃のものを使用する。このような有機溶媒の具体例としては、トルエン、メチルイソブチルケトン、キシレン、酢酸ブチル、1−ブタノールなどが挙げられる。これらの有機溶媒は、複数を混合して使用してもよい。
また、イミダゾール系化合物とエチルセルロースとを、有機溶媒中に均一に溶解させる際に、溶解促進のために、それらの混合物を20〜100℃、好ましくは35〜85℃、より好ましくは50〜70℃に加温する。必要に応じて常法に従って撹拌しながら溶解させることが好ましい。
工程Aで使用する出発物質であるイミダゾール系化合物は、エポキシ系化合物と反応して後述する工程Cで取得するアダクト体粒子を構成するものであり、従来のイミダゾール系潜在性硬化剤に用いられているイミダゾール系化合物を適宜使用することができる。例えば、2−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール等が挙げられる。
なお、イミダゾール系化合物の融点が高すぎる場合、得られる硬化剤の融点も高くなり、使用した際に、硬化剤が粒子としてそのまま残ることがあり、用途によっては外観上問題になることがある。また、融点の高いイミダゾール化合物は、概して反応速度が遅いものが多く、得られる硬化剤の製造時の反応時間が長くなったり、得られた硬化剤の特性としても、反応性に劣る硬化剤が得られることにつながる。従って、イミダゾール系化合物の融点は、好ましくは30〜160℃、より好ましくは40〜145℃である。特に好ましいイミダゾール系化合物としては、2−エチル−4−メチルイミダゾール(融点約41℃)、2−メチルイミダゾール(融点約141℃)、1,2−ジメチルイミダゾール(融点約36℃)などが挙げられる。
イミダゾール系化合物の使用量は、アダクト体粒子を構成するエポキシ系化合物の量を考慮して相対的に決定される。エポキシ系化合物が多すぎるとアダクト体の反応性が低くなりすぎる傾向があり、逆にイミダゾール系化合物が多すぎるとアダクト体の反応性が過剰になる傾向があるので、後述するエポキシ系化合物100重量部に対し、イミダゾール系化合物を好ましくは5〜150重量部、より好ましくは10〜100重量部、特に好ましくは25〜70重量部である。
工程Aで使用するもう一方の出発物質であるエチルセルロースは、アダクト体粒子を被覆するエチルセルロース膜を構成するものであり、しかも後述する工程Cのアダクト反応生成物の分散安定性を確保し、凝集体の生成を抑制する機能を有する。このようなエチルセルロースとしては、セルロース骨格中に3つ存在する水酸基の置換度が、単位骨格当たりの平均値として、好ましくは2.25〜2.60、より好ましくは2.30〜2.55、特に好ましくは2.40〜2.52のものである。水酸基の置換度がこの範囲を外れると、エチルセルロースの反応系中での溶解性に影響を生じる。
また、一般にエチルセルロースの分子量が高くなるにつれ、得られる硬化物の分散効果が向上する。従って、エチルセルロースの分子量に大小に影響を受ける、イミダゾール系化合物とエチルセルロースとの混合溶液の粘度は、本発明の効果を損なわない限り、高いほど好ましい。このため、エチルセルロースの分子量としては、エチルセルロース溶液の粘度という観点から考慮すると、トルエン(80vol%及びエタノール20Vol%の混合溶媒に、エチルセルロースを5%溶解させた溶液の粘度(25℃)が、好ましくは20mPa・s〜500mPa・s、より好ましくは75〜400mPa・sとなるような分子量である。このようなエチルセルロースの具体例としては、Hercules Incorporated(米)製のN300やN50;ダウケミカル社製のエトセル45やエトセル200などが挙げられる。
エチルセルロースの使用量は、少なすぎるとアダクト体の粒子径が大きくなって分散安定性が低くなる傾向があり、多すぎるとシェルとならず残渣として残る傾向があるので、アダクト体粒子を構成するエポキシ系化合物とイミダゾール系化合物との合計量100重量部に対し、好ましくは1〜50重量部、より好ましくは2.5〜25重量部、特に好ましくは5〜10重量部である。なお、エチルセルロース膜の存在は、試料の熱分解を伴うガスクロ分析によりエチルセルロースの特徴的なピークの存在により確認できる。
工程Aにおいて、イミダゾール系化合物とエチルセルロースの合計100質量部に対する有機溶媒の使用量は、少なすぎると溶液となりにくく、多すぎるとイミダゾール系化合物の、エチルセルロースに対する溶解促進作用を低減させることになるので、好ましくは25〜200質量部、より好ましくは50〜100質量部である。
<工程B>
次に、工程Aで得られた溶液を撹拌しながら、飽和炭化水素系溶媒で希釈する。この飽和炭化水素系溶媒としては、後述する工程Cで取得するアダクト体粒子に対して貧溶媒であり、一般にイミダゾール系化合物およびエチルセルロースの双方を室温では実質的には溶解しない溶媒である。このため、工程Bでは、得られる希釈液は白濁したものとなる。この白濁は、イミダゾール系化合物とエチルセルロースの極微粒子が溶媒中に分散したものであり、この分散物の粒子径制御が、後述する工程Cで生成するアダクト体粒子の粒子径制御に直結していると考えられる。なお、“アダクト体粒子に対して貧溶媒”とは、溶解度が温度25℃のときに1以下且つ温度130℃のときに於いても10以下であることを意味する。
工程Bで使用する飽和炭化水素系溶媒としては、室温では、エポキシ系化合物、イミダゾール系化合物及びエチルセルロースを溶解しないが、50℃を超えると溶解しはじめ、100℃までには全て溶解するような特性を有し、且つ後述する多官能イソシアナート化合物を少なくとも80〜100℃で溶解するものを使用する。このような溶媒を使用することにより、アダクト体粒子をエチルセルロースで被覆でき、更に多官能イソシアナート化合物で架橋することができる。このような飽和炭化水素系溶媒の具体例としては、アニリン点75〜85℃で蒸留初留点150〜230℃の飽和炭化水素系溶媒が挙げられる。市場で入手できるものとしては、日本工業規格による1号灯油、飽和炭化水素系洗浄溶剤(シェルゾールMC−311、シェルケミカルズジャパン社;0号ソルベント−L、新日本石油社)等が挙げられる。
飽和炭化水素系溶媒の使用量は、エポキシ系化合物とイミダゾール系化合物とエチルセルロースに対する溶解力や生成するスラリーの濃度や粘度を考慮して決定することができ、通常、これらの成分の合計量100重量部に対し、300〜2000重量部であるが、希釈液中の有機溶媒と飽和炭化水素系溶媒との合計含有量が、85体積%以上となるようにすることが好ましい。
工程Bにおいて、希釈液中の極微粒子の粒径制御は、撹拌をホモジナイザーで行うことにより好ましく実現することができる。撹拌条件としては3000〜20000rpmという条件を挙げることができる。
<工程C>
次に、工程Bで得られた希釈液にエポキシ系化合物を添加し、エポキシ系化合物とイミダゾール系化合物とをアダクト反応させ、エチルセルロース膜で被覆されたアダクト体粒子の分散液もしくはスラリーを得る。アダクト体粒子生成の際の反応温度は80℃〜150℃であるが、これは、この温度が低すぎると反応が不十分となる傾向があり、高すぎると生成したアダクト体の分解を招く傾向があるためである。また、アダクト体反応は、反応液が茶褐色に変化した時点で終了させることが好ましい。通常、アダクト反応時間は、常20分〜2時間である。撹拌も工程Bに引き続きホモジナイザーを使用することが好ましい。
アダクト体粒子を構成するエポキシ系化合物としては、分子内に2つ以上のエポキシ基を有する化合物もしくは樹脂が好ましく挙げられる。これらは液状であっても、固体状であってもよい。具体的には、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ヘキサヒドロビスフェノールA、テトラメチルビスフェノールA、ジアリールビスフェノールA、ハイドロキノン、カテコール、レゾルシン、クレゾール、テトラブロモビスフェノールA、トリヒドロキシビフェニル、ベンゾフェノン、ビスレゾルシノール、ビスフェノールヘキサフルオロアセトン、テトラメチルビスフェノールA、テトラメチルビスフェノールF、トリス(ヒドロキシフェニル)メタン、ビキシレノール、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなどの多価フェノールとエピクロルヒドリンとを反応させて得られるグリシジルエーテル、またはグリセリン、ネオペンチルグリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、チレングリコール、ヘキシレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどの脂肪族多価アルコールとエピクロルヒドリンとを反応させて得られるポリグリシジルエーテル; p−オキシ安息香酸、β−オキシナフトエ酸のようなヒドロキシカルボン酸とエピクロルヒドリンとを反応させて得られるグリシジルエーテルエステル、あるいはフタル酸、メチルフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラハイドロフタル酸、ヘキサハイドロフタル酸、エンドメチレンテトラハイドロフタル酸、エンドメチレンヘキサハイドロフタル酸、トリメリット酸、重合脂肪酸のようなポリカルボン酸から得られるポリグリシジルエステル; アミノフェノール、アミノアルキルフェノールから得られるグリシジルアミノグリシジルエーテル; アミノ安息香酸から得られるグリシジルアミノグリシジルエステル; アニリン、トルイジン、トリブロムアニリン、キシリレンジアミン、ジアミノシクロヘキサン、ビスアミノメチルシクロヘキサン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホンなどから得られるグリシジルアミン; エポキシ化ポリオレフィン等の公知のエポキシ樹脂類が挙げられる。
工程Cで取得できるアダクト体粒子の形状は好ましくは球状であり、その粒子径は硬化性及び分散性の点から、好ましくは1〜10μmであり、より好ましくは2〜7μmである。
<工程D>
次に、工程Cで得られた、アダクト体粒子が分散している分散液に、多官能イソシアナート化合物を添加し、アダクト体粒子を被覆しているエチルセルロース膜を多官能イソシアナート化合物で架橋する。これにより一つのバッチでエポキシ樹脂用潜在性硬化剤を得る。
具体的には、エポキシ系化合物とイミダゾール系化合物との間のアダクト反応が実質的に生じない温度で且つ架橋反応が進行する温度に維持しつつ、分散液に多官能イソシアナート化合物を添加し、エチルセルロース膜の水酸基との間で架橋反応を行う。撹拌も工程Cに引き続きホモジナイザーを使用することが好ましい。通常、20分〜2時間反応させることにより架橋反応は終了する。終了後、反応液を室温まで冷却し、固形物を濾別し、ヘキサンなどの有機媒体で洗浄し、乾燥することにより、耐溶剤性に優れた、粒子径1〜10μmのエポキシ樹脂用潜在性硬化剤の粉末を得ることができる。
架橋剤として使用する多官能イソシアナート化合物としては、従来より、エポキシ系潜在性硬化剤のマイクロカプセル化の際に用いられているものを使用することができ、トルエンジイソシアナート、メチレンジフェニルジイソシアナート、水添メチレンジフェニルジイソシアナート、1,5−ナフタレンジイソシアナート、イソホロンジイソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナート、キシリレンジイソシアナート、水添キシリレンジイソシアナート、テトラメチルキシレンジイソシアナート、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアナート、リジンジイソシアナート、トリフェニルメタントリイソシアナート、トリス(イソシアナートフェニル)チオホスフェート等を挙げることができる。これらは1種又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。
多官能イソシアナート化合物の使用量は、少なすぎるとエポキシ樹脂用潜在性硬化剤の耐溶剤性が不充分となる傾向があり、多すぎるとその低温硬化性が損なわれる傾向があるので、アダクト体粒子100重量部に対して好ましくは0.5〜50重量部、より好ましくは1〜20重量部、特に好ましくは2〜12重量部である。
本発明の製造方法で得られるエポキシ樹脂用潜在性硬化剤は、熱硬化型エポキシ樹脂に、必要に応じて添加される他の添加剤(例えば、顔料、フィラー、シランカップリング剤など)と共に常法に従って均一に混合撹拌させることにより低温速硬化型の熱硬化性エポキシ樹脂組成物を与えることができる。通常、熱硬化型エポキシ樹脂100重量部に対し、エポキシ樹脂用潜在性硬化剤を好ましくは10〜100重量部、より好ましくは25〜70重量部の割合で配合する。
この熱硬化型エポキシ樹脂組成物は、耐溶剤性に優れ、低温速硬化能を有するエポキシ樹脂用潜在性硬化剤を使用しているので、一剤型であるにもかかわらず、保存安定性に優れている。また、使用できる溶剤の選択の幅が広いという利点もある。
なお、この熱硬化型エポキシ樹脂組成物に、更に、異方性導電接続用の公知のニッケル粒子等の導電性粒子や、フェノキシ樹脂等の公知の成膜樹脂などを配合することにより、異方性導電組成物として使用することができる。フィルム状に成形すれば、異方性導電フィルムとしても使用することができる。導電性粒子の種類、粒径、配合量、成膜成分の種類、配合量、フィルム厚等は、公知の異方性導電ペーストや異方性導電フィルムと同じ構成とすることができる。代表的な異方性導電ペースト若しくはフィルムの配合例は、エポキシ樹脂用潜在性硬化剤8〜12重量部、フェノキシ樹脂50〜80重量部、エポキシ化合物20〜50重量部、エポキシ変性ポリオレフィン5〜30重量部、シランカップリング剤1〜20重量部、導電性粒子1〜20重量部である。その他、必要に応じて溶剤、希釈用モノマーなどを適宜配合することができる。このような異方性導電ペーストや異方性導電フィルムは、150℃で5秒程度の低温短時間接続を可能とし、導通抵抗も低く、接着強度も良好なものとなる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
実施例1
500mlフラスコ中で2−エチル−4−メチルイミダゾール(四国化成工業)66質量部を60℃に加熱して溶融させ、そこへエチルセルロース(N−300、ハーキュレス社製)6質量部とトルエン33質量部とを混合し、60℃で6時間撹拌し、黄色透明の溶液を得た。
得られた溶液24.2質量部と飽和炭化水素系溶媒(シェルゾールMC−311、シェルケミカルズジャパン社)207.6質量部とをホモジナイザー(ULTRA TURRAX T−25、ジェネレーターシャフト S25N−25G、IKA WERKE GmbH&Co. KG製)で混合しながら、混合液を室温から130℃まで加温し、この温度を維持しながら、混合液に、ビスフェノールF型エポキシ樹脂(JER807、ジャパンエポキシレジン株式会社製)の66%トルエン溶液68.2質量部を25分かけて滴下した。滴下最中に逐次的にアダクト反応が生じ、全量滴下終了時には淡黄色懸濁液を得た。
得られた淡黄色懸濁液に、架橋剤として多官能イソシアナート(ポリメリックMDI)化合物系(コロネート1130、日本ポリウレタン社)3.0質量部を添加し、130℃で3時間撹拌を続けた。その後、反応液を冷却し、固形物を濾別し、へプタンで洗浄した後、減圧下、30℃で12時間乾燥することにより、多官能イソシアナート化合物で架橋されたエチルセルロース膜で被覆された球状のアダクト体粒子を、エポキシ樹脂用潜在性硬化剤として得た。体積平均粒径は7.82μmであり、粒度分布幅も後述する比較例1に比べ狭いものであった。図1にフロー式粒子像分析装置(FPIA−2100、シスメックス社)を用いて測定した粒度分布図を示す。
得られたエポキシ樹脂用潜在性硬化剤3質量部を、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(JER828、ジャパンエポキシレジン(株)製)とビスフェノールF型液状エポキシ樹脂(JER807、ジャパンエポキシレジン(株)製)の2:8の割合での混合物7質量部と均一に混合することにより、熱硬化型エポキシ樹脂組成物を調製し、示差熱分析(DSC)装置(DSC−60、島津製作所社製)を用いて熱分析を行い、発熱ピーク温度(℃)、総発熱量(J/g)を測定した。ピーク温度は130℃であり、発熱量は400mJ/mgであった。
比較例1
2−エチル−4−メチルイミダゾール(四国化成工業)66質量部とエチルセルロース(N−300、ハーキュレス社製)6質量部とを、予め溶液としておくことなく飽和炭化水素系溶媒(シェルゾールMC−311、シェルケミカルズジャパン社)207.6質量部に直接混合し、ホモジナイザー(ULTRA TURRAX T−25、ジェネレーターシャフト S25N−25G、IKA WERKE GmbH&Co. KG製)で混合しながら、混合液を室温から130℃まで加温し、この温度を維持しながら、混合液に、ビスフェノールF型エポキシ樹脂(JER807 ジャパンエポキシレジン株式会社製)の66%トルエン溶液68.2質量部を25分かけて滴下した。滴下最中に逐次的にアダクト反応が生じ、全量滴下終了時には淡黄色懸濁液を得た。
得られた淡黄色懸濁液を用いて、実施例1と同様に、多官能イソシアナート化合物で架橋されたエチルセルロース膜で被覆された球状のアダクト体粒子を、エポキシ樹脂用潜在性硬化剤として得た。体積平均粒径は30.77μmであった。図2にフロー式粒子像分析装置(FPIA−2100、シスメックス社)を用いて測定した粒度分布図を示す。このように実施例1に比べ、体積平均粒径が約4倍も大きく、粒度分布幅も広いものであった。
なお、得られたエポキシ樹脂用潜在性硬化剤を用いて、実施例1と同様に熱硬化型エポキシ樹脂組成物を調製し、示差熱分析(DSC)を行ったところ、発熱量とピーク温度とは実施例1の場合と大きな差は無かった。
比較例2
エチルセルロースを使用しない以外は実施例1と同様の操作でアダクト体粒子を製造したところ、反応容器中で凝集固化してしまい。粉体のエポキシ樹脂用潜在性硬化剤が得られなかった。
比較例3
2−エチル−4−メチルイミダゾールを使用しない以外は、実施例1と同様にエチルセルロースのトルエン溶液を調製しようとしたが、均一な溶液は調製できなかった。
比較例4
比較例3においてトルエン量を3倍としても、エチルセルロースのトルエン溶液は調製できなかった。
本発明のエポキシ樹脂用潜在性硬化剤の製造方法によれば、選択の際に面倒な試行錯誤を必要とする両親媒性高分子化合物を使用せずに、優れた耐溶剤性を示す、イミダゾール系化合物を主体とする低温速硬化能を有するエポキシ樹脂用潜在性硬化剤を、一つのバッチで且つ粒子形状で取得でき、しかも良好な粒径制御を実現しつつ取得できる。
実施例1のエポキシ樹脂用潜在性硬化剤の粒度分布図を示す。 比較例1のエポキシ樹脂用潜在性硬化剤の粒度分布図を示す。

Claims (5)

  1. エポキシ系化合物とイミダゾール系化合物とのアダクト体粒子とその周囲を被覆するエチルセルロース膜とからなり、該エチルセルロース膜が多官能イソシアナート化合物により架橋されているエポキシ樹脂用潜在性硬化剤の製造方法において、以下の工程A〜D:
    工程A
    イミダゾール系化合物とエチルセルロースとを、有機溶媒中に均一に溶解させる工程;
    工程B
    工程Aで得られた溶液を撹拌しながら飽和炭化水素系溶媒で希釈する工程;
    工程C
    工程Bで得られた希釈液にエポキシ系化合物を添加し、エポキシ系化合物とイミダゾール系化合物とをアダクト反応させ、エチルセルロース膜で被覆されたアダクト体粒子の分散液を得る工程; および
    工程D
    工程Cで得られた分散液に多官能イソシアナート化合物を添加し、アダクト体粒子を被覆しているエチルセルロース膜を多官能イソシアナート化合物で架橋することによりエポキシ樹脂用潜在性硬化剤を得る工程
    を有する製造方法。
  2. 工程Aにおいて、溶解の際に、イミダゾール系化合物とエチルセルロースと、有機溶媒との混合物を20℃〜100℃に加温する請求項1記載の製造方法。
  3. 工程Bにおいて、撹拌をホモジナイザーで行う請求項1または2記載の製造方法。
  4. 工程Bで得られる希釈液中の有機溶媒と飽和炭化水素系溶媒との合計含有量が、85体積%以上である請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 工程Cにおいて、アダクト反応温度が80℃〜150℃である請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
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