一方、このような電気光学装置には、装置の高密度化・小型化という一般的な要請がある。特許文献1に開示された技術によれば、データ線にコンデンサを設けることにより表示ムラの発生を低減しているものの、このようなコンデンサを設けることによって、装置の高密度化・小型化を実現することが困難になってしまうおそれがあるという技術的問題点がある。
本発明は、例えば上述した問題点に鑑みなされたものであり、装置の高密度化・小型化を実現しつつ、データ線に沿った表示ムラ等のない高品質な画像を表示可能な電気光学装置及び該電気光学装置を具備してなる電子機器を提供することを課題とする。
本発明に係る第1の電気光学装置は上記課題を解決するために、画素領域に、互いに交差する複数のデータ線及び複数の走査線と、前記データ線及び走査線の交差に対応して設けられた画素電極と、前記画素電極に電気的に接続されており、下側電極、前記下側電極と異なる層に設けられた上側電極、及び前記下側電極と前記上側電極との間に設けられた誘電体膜を有する蓄積容量と、前記画素領域の外側に、前記蓄積容量と同一の積層構造を有すると共に、前記データ線に電気的に接続された付加容量と、前記複数のデータ線のうちN本(但し、Nは3以上の自然数)のデータ線を1群として構成される複数のデータ線群毎にN系統のシリアル−パラレル変換された画像信号を供給するN本の画像信号線とを備え、前記付加容量のうち、前記N本のデータ線からなる前記群の端に位置するデータ線に電気的に接続された第1付加容量の容量値と、前記N本のデータ線のうち前記群の端に位置するデータ線と異なるデータ線に電気的に接続された第2付加容量の容量値とは互いに異なる。
本発明に係る第1の電気光学装置によれば、その動作時には、走査線を通じて、例えば薄膜トランジスタ等である画素スイッチング素子のスイッチング動作が制御されると共に、データ線を通じて画像信号が供給されることで、画素スイッチング素子を介して画素電極に対し、該画像信号に応じた電圧が印加される。
本発明では、画素電極及び画素スイッチング素子に接続された蓄積容量によって、画素電極における電位保持特性が高めることができる。蓄積容量を構成する下側電極及び上側電極の一方は、画素電極及び画素スイッチング素子と電気的に接続されており、画素電位側容量電極として機能し、蓄積容量を構成する下側電極及び上側電極の他方は、例えば所定電位とされた固定電位線と電気的に接続されており、固定電位側容量電極として機能する。
更に、本発明では、データ線に電気的に接続された付加容量を備える。よって、例えばデータ線の配線容量、或いはデータ線と他の配線との重なり合いにより生じる容量に対し、該付加容量が加わることにより、データ線周りの容量を適切に確保することができる。従って、データ線が保有すべき電位に変動が生じてしまうこと、即ち、データ線に書き込まれる画像信号電位のプッシュダウンが生じてしまうことを抑制できる。この結果、データ線に書き込まれる画像信号電位のプッシュダウンに起因した例えばデータ線に沿った表示ムラが発生することを低減或いは防止できる。
本発明では特に、付加容量は、蓄積容量と同一の積層構造を有する。ここで「同一の積層構造」は、各層の積層の順序が同一であることを意味する。即ち、付加容量は、蓄積容量の下側電極と同一膜から形成された一の電極と、蓄積容量の上側電極と同一膜から形成された他の電極と、これら一対の電極間に挟持される誘電体膜とから構成される。尚、ここで「同一膜から形成される」とは、付加容量及び蓄積容量に共通の前駆膜を形成すると共に、これに対するパターニング処理を行うことにより、例えば付加容量の一の電極と蓄積容量の下側電極とが、それぞれの場所に応じ、且つ、それぞれ固有のパターン形状を有するものとして形成されるという意味である。言い換えれば、付加容量と蓄積容量は、製造工程段階では、同一機会に形成されるものである。このように付加容量と蓄積容量とを、同一機会に製造することから、これらそれぞれを別々に製造する場合と比較して、製造工程の簡略化、或いは製造コストの低廉化等を実現することができる。言い換えれば、画素電位保持特性を高めるために必要な蓄積容量を製造する工程を利用して、付加容量を、蓄積容量と同様の構成で容易に製造することができる。
更に、本発明では特に、蓄積容量の下側電極及び上側電極の少なくとも一方は、低抵抗膜からなる。ここで、本発明に係る「低抵抗膜」とは、シート抵抗などの単位量当りの電気抵抗が、導電性のポリシリコン膜よりも低抵抗である導電膜である。例えば、「低抵抗膜」は、アルミニウム膜などの導電性の金属膜からなる。即ち、蓄積容量は、例えば、下側電極がポリシリコン膜から形成され、上側電極が低抵抗な金属膜から形成されたMIS(Metal Insulator Semiconductor)構造を有する。或いは、蓄積容量は、例えば、下側電極及び上側電極が低抵抗な金属膜から形成されたMIM(Metal Insulator Metal)構造を有する。ここで、前述したように、付加容量は、蓄積容量と同一の積層構造を有するため、付加容量を構成する一対の電極の少なくとも一方も、例えばアルミニウム膜等の低抵抗膜からなる。即ち、付加容量は、蓄積容量と同様に、例えばMIS構造或いはMIM構造を有する。よって、付加容量を構成する誘電体膜を、高誘電率を有する誘電体材料(即ち、High−K材料)から形成することができる。従って、付加容量を、比較的小さな領域内に、表示ムラを低減するのに十分な容量値を有するように作り込むことが可能である。言い換えれば、基板上の例えば他の配線や回路が形成されていない領域(即ち、いわゆるデッドスペース)に効率的に付加容量を形成することでき、装置の高密度化・小型化を実現することができる。
更に、仮に、付加容量を構成する一対の電極のいずれもが、例えば導電性のポリシリコン膜等の比較的高抵抗な膜から形成される場合には、例えば、付加容量に所定電位を供給する固定電位線を、付加容量を構成する一対の電極とは別層に配置された低抵抗な膜から形成し、更に、固定電位線と付加容量とを電気的に接続するためのコンタクトホールを、付加容量毎に形成することが必要となってしまい、基板上の積層構造が複雑になってしまう。しかるに本発明では特に、付加容量を構成する一対の電極の少なくとも一方が、例えばアルミニウム膜等の低抵抗膜からなるので、例えば、付加容量を構成する一対の電極のうち固定電位側容量電極を、所定電位を供給する固定電位線の一部として形成することができる。よって、付加容量を、基板上の積層構造の複雑化を招くことなく形成することができる。従って、付加容量を形成する際のレイアウトの自由度が高いので、基板上のデッドスペースに効率的に付加容量を形成することが可能となる。
以上説明したように、本発明に係る第1の電気光学装置によれば、装置の高密度化・小型化を実現しつつ、データ線に沿った表示ムラ等のない高品質な画像を表示することが可能となる。
本発明に係る第1の電気光学装置の一態様では、前記下側電極及び前記上側電極は、金属膜からなる。
この態様によれば、蓄積容量及び付加容量は、MIM構造を有する。よって、簡易的な構造で容量の形成が可能となる。即ち、例えば、蓄積容量及び付加容量に所定電位を供給する固定電位線を、下側電極或いは上側電極を構成する金属膜から形成することができるので、基板上の積層構造を複雑化することなくデータ線への容量付加を実現できる。
本発明に係る第1の電気光学装置の他の態様では、前記下側電極は、導電性のポリシリコン膜からなり、前記上側電極は、金属膜からなる。
この態様によれば、蓄積容量及び付加容量は、MIS構造を有する。このため、例えば、付加容量を構成する一方の電極(即ち、下側電極と同一膜からなる電極)における上層側表面を酸化する酸化処理を施すことより、或いは、該一方の電極上に誘電体膜を積層した後に誘電体膜を焼成する焼成処理を施すことにより、蓄積容量の耐圧を高めることができる。よって、誘電体膜を例えばシリコン窒化膜等のHigh−K材料から形成することができる。従って、付加容量を、比較的小さな領域内に、表示ムラを低減するのに十分な容量値を有するように作り込むことができる。
本発明に係る第1の電気光学装置の他の態様では、前記付加容量は、前記データ線よりも下層側に形成される。
この態様によれば、付加容量がデータ線よりも下層側に形成される。即ち、付加容量と同一の積層構造を有する蓄積容量も、データ線よりも下層側に形成される。よって、付加容量(及び蓄積容量)がデータ線よりも上層側に形成される場合と比較して、蓄積容量を、典型的には蓄積容量及びデータ線よりも下層側に配置される画素スイッチング素子と層間絶縁膜を介して近接して配置することができる。従って、上層側からの入射光に対して画素スイッチング素子の一例としての薄膜トランジスタのチャネル領域を確実に遮光できる。この結果、装置の動作時に、薄膜トランジスタにおける光リーク電流が低減され、コントラスト比を向上させることができる。
尚、付加容量は、データ線よりも上層側に形成されてもよい。この場合には、蓄積容量は、データ線よりも上層側に形成されるが、蓄積容量を、基板上で平面的に見て、画素スイッチング素子と少なくとも部分的に重なるように形成することにより、上層側からの入射光に対して画素スイッチング素子を遮光できる。
本発明に係る第1の電気光学装置の他の態様では、前記付加容量を構成する一方の電極は、所定電位とされる。
この態様によれば、付加容量を好適に機能させることができる。即ち、付加容量によって、データ線に供給される画像信号に応じた電圧と所定電位との電位差に応じた適当な電荷量を蓄積することが可能となる。尚、本発明に係る「所定電位」とは、画像信号電位の変化或いは画像データによらず予め定められた電位を意味し、例えば、時間軸に対して完全に一定電位に固定された固定電位であってもよいし、時間軸に対して一定期間ずつ一定電位に固定された固定電位(例えば、一定期間毎に基準電位に対して反転する反転電位)であってもよい。
上述した、付加容量を構成する一方の電極が所定電位とされる態様では、前記画素領域が形成される基板に対向配置された対向基板と、該対向基板上に形成されており、前記画素電極に対向するように設けられた対向電極と、前記対向基板及び前記基板のいずれか一方に配置されており、前記データ線及び前記走査線並びに前記画素電極を駆動するための駆動回路と、前記対向電極に所定電位を供給する第1電源と、前記駆動回路に所定電位を供給する第2電源とを備え、前記一方の電極は、前記第1電源又は前記第2電源に電気的に接続されることにより、所定電位とされるように構成してもよい。
この場合には、付加容量を構成する一方の電極を所定電位とするための電源と、対向電極を所定電位(即ち、対向電極電位)とするための電源(即ち、第1電源)、或いは、駆動回路に供給すべき所定電位を供給するための電源(即ち、第2電源)とが共用される形となるから、装置構成の簡略化を実現できる。尚、本態様は、第1電源と第2電源とが、一つの共通の電源である場合も含む趣旨である。
上述した、付加容量を構成する一方の電極が所定電位とされる態様では、前記下側電極及び前記上側電極のうちいずれか一方に所定電位を供給する蓄積容量定電位線を備え、前記一方の電極は、前記蓄積容量固定電位線に電気的に接続されることにより、所定電位とされるように構成してもよい。
この場合には、付加容量を構成する一方の電極を所定電位とするための配線と、蓄積容量の固定電位側容量電極に所定電位を供給する蓄積容量固定電位線とが共用される形となるから、装置構成の簡略化を実現できる。更に、この態様では、付加容量と蓄積容量には殆ど或いは完全に等しい所定電位が供給されるので、蓄積容量における画像信号に応じた電圧と付加容量における画像信号に応じた電圧とを殆ど或いは完全に一致させることができる。よって、付加容量に生じる電圧を抑制できる。
本発明に係る第1の電気光学装置の他の態様では、前記画素電極が設けられた画素領域の周辺に位置する周辺領域に配置されており、前記データ線に、サンプリング信号に応じて画像信号を夫々供給する複数のサンプリングスイッチを含むサンプリング回路と、前記周辺領域に配置されており、前記データ線に対応する前記サンプリングスイッチ毎に、前記サンプリング信号を順次供給するデータ線駆動回路とを備え、前記付加容量は、前記サンプリング回路が配置された領域と前記画素領域との間に位置する領域に配置される。
この態様によれば、サンプリング回路が配置された領域と画素領域との間に付加容量を配置することで、面積の限られた基板上に付加容量を効率的に形成することできる。よって、装置の高密度化・小型化を実現することができる。
更に、本態様によれば、サンプリングスイッチの一例である薄膜トランジスタのドレインとデータ線との間に付加容量を電気的に接続することができる。よって、該薄膜トランジスタのゲート・ドレイン間の寄生容量の影響により、データ線に書き込まれる画像信号電位のプッシュダウン量がより大きくなってしまうことを抑制できる。即ち、サンプリングスイッチの出力側の直後に付加容量を電気的に接続することにより、サンプリングスイッチにおけるプッシュダウンがデータ線の電位に変動を及ぼしてしまうことを抑制できる。
本発明に係る第1の電気光学装置の他の態様では、前記データ線の一端の側に設けられており、前記データ線を駆動するためのデータ線駆動回路を備え、前記付加容量は、前記データ線の他端の側に設けられる。
この態様によれば、データ線を中心とした場合における各種構成要素の配置関係が好適となる。本態様では、データ線の一端にデータ線駆動回路が、その他端に付加容量が配置されることになるから、画像信号の流れは、データ線駆動回路、データ線(及びそれに連なる画素スイッチング素子、画素電極)及び付加容量ということになり、画像信号の滞りない画素電極への伝達を実現すると共に、付加容量における電荷蓄積は、いわば使用済みの画像信号を利用することで行われることになる。つまり、本態様によれば、データ線に一種の障害物ともなり得る付加容量を設けるにもかかわらず、それにより生じ得る悪影響をまともに受けるような事態を有効に回避することができる。
尚、本態様において、データ線駆動回路とデータ線との間にサンプリング回路等を設けてよい。
本発明に係る第1の電気光学装置の他の態様では、前記複数のデータ線のうちN本のデータ線を1群として構成される複数のデータ線群毎に供給されるN(但し、Nは2以上の自然数)系統のシリアル−パラレル変換された画像信号を供給するN本の画像信号線を備え、前記付加容量のうち、前記N本のデータ線からなる前記群の端に位置するデータ線に電気的に接続された第1付加容量の容量値と、前記N本のデータ線のうち前記群の端に位置するデータ線と異なるデータ線に電気的に接続された第2付加容量の容量値とは互いに異なる。
この態様によれば、その駆動時には、シリアル−パラレル変換されたN系統の画像信号が、N本の画像信号線に供給され、更に、例えばサンプリング回路へと供給される。N系統の画像信号は、例えば駆動周波数の上昇を抑えつつ高精細な画像表示を実現すべく、外部回路によって、シリアルな画像信号が、3相、6相、12相、24相、…など、複数のパラレルな画像信号に変換されることによって生成される。このような画像信号の供給と並行して、例えばデータ線駆動回路によって、データ線群に対応するサンプリングスイッチ毎に、サンプリング信号が順次供給される。すると、サンプリング回路によって、複数のデータ線には、サンプリング信号に応じてデータ線群毎にN個の画像信号が順次供給される。よって、同一データ線群に属するデータ線は同時に駆動されることとなる。
このようにデータ群毎に駆動が行われると、複数のデータ線群のうち一のデータ線群に画像信号が供給されている状態で、この一のデータ線群に属すると共にこの一のデータ線群の次に駆動される他のデータ線群に隣接するデータ線の電位と、他のデータ線群に属するデータ線の電位とは、表示される画像の内容に応じて異なる場合が生じ得る。
このような電位差によってデータ線群の両端に位置する2本のデータ線における画像信号電位のプッシュダウン量が同一データ線群に属する他のデータ線におけるプッシュダウン量と異なる場合には、例えばこれら2本のデータ線の各々に対応する2個の付加容量(即ち、第1付加容量)の容量値を当該データ線群に含まれる他のデータ線に電気的に接続された他の付加容量(即ち、第2付加容量)の容量値と異ならせておくことによって、各データ線におけるプッシュダウン量を均一にできる。よって、データ線に沿った表示ムラを低減或いは防止できる。
本発明に係る第2の電気光学装置は上記課題を解決するために、基板上に、互いに交差する複数のデータ線及び複数の走査線と、前記データ線及び走査線の交差に対応して設けられた画素電極及び該画素電極に対応して設けられた画素スイッチング素子と、所定電位を供給すると共に、低抵抗膜から形成された固定電位線と、該固定電位線から延設された第1電極、及び前記データ線に電気的に接続された第2電極を含む付加容量とを備える。
本発明に係る第2の電気光学装置によれば、その動作時には、上述した本発明に係る第1の電気光学装置と概ね同様に、画素電極に対し、画像信号に応じた電圧が印加される。
本発明に係る第2の電気光学装置では、上述した本発明に係る第1の電気光学装置と同様に、データ線に電気的に接続された付加容量を備える。よって、データ線周りの容量を適切に確保することができる。従って、データ線に書き込まれる画像信号電位のプッシュダウンが生じてしまうことを抑制できる。この結果、データ線に書き込まれる画像信号電位のプッシュダウンに起因した例えばデータ線に沿った表示ムラが発生することを低減或いは防止できる。
本発明では、付加容量を構成する第1電極は、固定電位線から延設されており、固定電位側電極として機能する。一方、付加容量を構成する第2電極は、データ線に電気的に接続されており、画素電位側電極として機能する。固定電位線は、例えばアルミニウム膜等の低抵抗膜から形成される。つまり、固定電位線から延設された第1電極も低抵抗膜から形成されることになる。ここで仮に、付加容量を構成する一対の電極のいずれもが、例えば導電性のポリシリコン膜等の比較的高抵抗な膜から形成される場合には、例えば、付加容量に所定電位を供給する固定電位線を、付加容量を構成する一対の電極とは別層に配置された低抵抗な膜から形成し、更に、固定電位線と付加容量とを電気的に接続するためのコンタクトホールを、付加容量毎に形成することが必要となってしまい、基板上の積層構造が複雑になってしまう。しかるに本発明では特に、付加容量を構成する第1電極が、固定電位線から延設される。言い換えれば、付加容量を構成する第1電極を、所定電位を供給する固定電位線の一部として形成される。よって、付加容量を、基板上の積層構造の複雑化を招くことなく形成することができる。従って、付加容量を形成する際のレイアウトの自由度が高いので、基板上のデッドスペースに効率的に付加容量を形成することが可能となる。
以上説明したように、本発明に係る第2の電気光学装置によれば、装置の高密度化・小型化を実現しつつ、データ線に沿った表示ムラ等のない高品質な画像を表示することが可能となる。
本発明の電子機器は上記課題を解決するために、上述した本発明の電気光学装置(但し、その各種態様も含む)を具備する。
本発明の電子機器によれば、上述した本発明に係る第1又は第2の電気光学装置を具備してなるので、高品質な画像表示を行うことが可能な、投射型表示装置、テレビ、携帯電話、電子手帳、ワードプロセッサ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルなどの各種電子機器を実現できる。また、本発明の電子機器として、例えば電子ペーパなどの電気泳動装置、電子放出装置(Field Emission Display及びConduction Electron-Emitter Display)、これら電気泳動装置、電子放出装置を用いた表示装置を実現することも可能である。
本発明の作用及び他の利得は次に説明する実施するための最良の形態から明らかにされる。
以下では、本発明の実施形態について図を参照しつつ説明する。以下の実施形態では、本発明の電気光学装置の一例である駆動回路内蔵型のTFTアクティブマトリクス駆動方式の液晶装置を例にとる。
<第1実施形態>
第1実施形態に係る液晶装置について、図1から図7を参照して説明する。
先ず、本実施形態に係る液晶装置の全体構成について、図1及び図2を参照して説明する。ここに図1は、本実施形態に係る液晶装置の全体構成を示す平面図であり、図2は、図1のH−H´線断面図である。
図1及び図2において、本実施形態に係る液晶装置100では、TFTアレイ基板10と対向基板20とが対向配置されている。TFTアレイ基板10と対向基板20との間に液晶層50が封入されており、TFTアレイ基板10と対向基板20とは、本発明に係る「画素領域」の一例としての画像表示領域10aの周囲に位置するシール領域に設けられたシール材52により相互に接着されている。
図1において、シール材52が配置されたシール領域の内側に並行して、画像表示領域10aの額縁領域を規定する遮光性の額縁遮光膜53が、対向基板20側に設けられている。周辺領域のうち、シール材52が配置されたシール領域の外側に位置する領域には、データ線駆動回路101及び外部回路接続端子102がTFTアレイ基板10の一辺に沿って設けられている。この一辺に沿ったシール領域よりも内側に、サンプリング回路7が額縁遮光膜53に覆われるようにして設けられている。走査線駆動回路104は、この一辺に隣接する2辺に沿ったシール領域の内側に、額縁遮光膜53に覆われるようにして設けられている。TFTアレイ基板10上には、対向基板20の4つのコーナー部に対向する領域に、両基板間を上下導通材107で接続するための上下導通端子106が配置されている。これらにより、TFTアレイ基板10と対向基板20との間で電気的な導通をとることができる。
TFTアレイ基板10上には、外部回路接続端子102と、データ線駆動回路101、走査線駆動回路104、上下導通端子106等とを電気的に接続するための引回配線90が形成されている。引回配線90には、後述する画像信号線171、対向電極電位線91等が含まれている。
尚、ここでは図示しないが、後述するように、画像表示領域10aの周辺に位置する周辺領域には、各データ線に電気的に接続された複数のコンデンサ(付加容量)が配置されている。
図2において、TFTアレイ基板10上には、駆動素子である画素スイッチング用のTFT(Thin Film Transistor)や走査線、データ線等の配線が作り込まれた積層構造が形成される。画像表示領域10aには、画素スイッチング用のTFTや走査線、データ線等の配線の上層に画素電極9aがマトリクス状に設けられている。画素電極9a上には、配向膜が形成されている。他方、対向基板20におけるTFTアレイ基板10との対向面上に、遮光膜23が形成されている。遮光膜23は、例えば遮光性金属膜等から形成されており、対向基板20上の画像表示領域10a内で、例えば格子状等にパターニングされている。そして、遮光膜23上に、ITO等の透明材料からなる対向電極21が複数の画素電極9aと対向してほぼ全面に形成されている。対向電極21上には配向膜が形成されている。液晶層50は、例えば一種又は数種類のネマティック液晶を混合した液晶からなり、これら一対の配向膜間で、所定の配向状態をとる。
尚、ここでは図示しないが、後述するように、TFTアレイ基板10上の周辺領域には、製造途中や出荷時の当該液晶装置の品質、欠陥等を検査するための検査回路が形成されている。
次に、本実施形態に係る液晶装置の電気的な構成について、図3を参照して説明する。ここに図3は、本実施形態に係る液晶装置の電気的な構成を示すブロック図である。
図3において、液晶装置100は、TFTアレイ基板10の周辺領域に走査線駆動回路104、データ線駆動回路101、サンプリング回路7、検査回路900、画像信号線171及び容量部CAを備えている。
走査線駆動回路104は、YスタートパルスDYが入力されると、Yクロック信号CLY及び反転Yクロック信号CLYinvに基づくタイミングで、走査信号Y1、…、Ymを順次生成して出力する。データ線駆動回路101は、XスタートパルスDXが入力されると、Xクロック信号CLX及び反転Xクロック信号XCLXinvに基づくタイミングで、サンプリング信号S1、S2、…、Snを順次生成して出力する。走査線駆動回路104及びデータ線駆動回路101の夫々は、TFTアレイ基板10上における画像表示領域10aの周辺領域に形成された複数のTFTを含むシフトレジスタ等の信号処理手段を備えている。
サンプリング回路7は、データ線6a毎に設けられた複数のサンプリングスイッチ77を備えている。各サンプリングスイッチ77は、Pチャネル型又はNチャネル型の片チャネル型TFTから構成されている。このため、仮に各サンプリングスイッチ77が相補型TFTから構成される場合と比較して、各サンプリングスイッチ77を配置するために必要となるTFTアレイ基板10上の面積が小さくて済むので、複数のサンプリングスイッチ77を、より微細ピッチで配列することができる。これにより表示画像の高精細化が可能となる。
液晶装置100は、TFTアレイ基板10の中央を占める画像表示領域10aに、縦横に配線されたデータ線6a、走査線3a及び本発明に係る「蓄積容量固定電位線」としての容量線300を備えている。データ線6a及び走査線3aが互いに交差する交点に対応する位置にマトリクス状に画素部700が設けられている。画素部700は、液晶素子118、画素スイッチング用のTFT30、及び蓄積容量70を備えている。液晶素子118は、画素電極9a及び対向電極21、並びにこれら一対の電極間に挟持された液晶層50から構成される(図2参照)。容量線300は、対向電極電位線91に電気的に接続されている。対向電極電位線91は、外部回路接続端子102(図1参照)を介して、不図示の定電位電源に電気的に接続されている。対向電極電位線91(及びこれに電気的に接続された容量線300)に供給される電源の電位は、画素電極9aに対向配置された対向電極21(図2参照)に供給される、本発明に係る「所定電位」の一例としての対向電極電位LCCOMである。容量線300は、蓄積容量70を構成する一方の電極に電気的に接続されている(本実施形態では、後述するように、容量線300の一部が蓄積容量70の一方の電極を構成している)。この一方の電極の電位は、液晶装置100の駆動時に対向電極電位LCCOMに維持される。蓄積容量70は、液晶素子118と並列に付加されている。画素電極9aの電圧は、画像信号が印加された時間よりも、例えば3桁も長い時間だけ蓄積容量70により保持されるので、保持特性が改善される結果、高コントラスト比が実現される。
画像信号線171の夫々は、サンプリング回路7を介して各々対応するデータ線6aに電気的に接続されている。外部回路から供給された1系統の入力画像データVIDをシリアル−パラレル変換して得られるN系統(本実施形態ではN=6、即ち6系統)の画像信号は、サンプリング信号Siに応じてオンオフが切り換えられるサンプリングスイッチ77を介してデータ線6aの夫々に供給される。N系統の画像信号は、例えば、不図示の画像信号供給回路等の信号変換手段を用いて一系統の入力画像データを変換することによって生成される。尚、シリアル−パラレル変換は、シリアル−パラレル展開或いは相展開とも呼ばれる。
本実施形態では、6系統、即ち6相(N=6)の画像信号VID1〜VID6が生成され、これら6相の画像信号に対応して画像信号線171は6本設けられている。更に、不図示の画像信号供給回路において、画像信号VID1〜VID6の各々の電圧が、基準電位である対向電極電位LCCOMに対して正極性及び負極性に反転され、このように極性反転された画像信号VID1〜VID6が出力される。尚、画像信号の相展開数(即ち、シリアル−パラレル展開される画像信号の系列数)に関しては、6相に限られるものでない。
検査回路900は、データ線6aに電気的に接続されており、検査信号を各画素部700に供給する。
容量部CAは、本発明に係る「付加容量」の一例としての複数のコンデンサCa(i)−k(但し、i=1、2、…、n、nは2以上の自然数であり、k=1、2、…、Nである。本実施形態ではN=6)を備えている。複数のコンデンサCa(i)−kは、容量形成用定電位線310及び各データ線6aに電気的に接続されている。容量形成用定電位線310は、対向電極電位線91に電気的に接続されており、対向電極電位LCCOMが供給される。このようなコンデンサCa(i)−kによって、サンプリングスイッチ77がオン状態に切り換えられた際に、データ線6aに供給された画像信号電位が本来の画像信号電位に比べて、小さくなること(即ち、プッシュダウン)を低減或いは防止できる。即ち、例えばデータ線6aの配線容量、或いはデータ線6aと他の配線との重なり合いにより生じる容量に対し、コンデンサCa(i)−kの静電容量が加わることにより、データ線6a周りの容量を適切に確保することができる。従って、データ線6aが保有すべき電位に変動が生じてしまうこと、即ち、データ線6aに書き込まれる画像信号電位のプッシュダウンが生じてしまうことを抑制できる。この結果、データ線6aに書き込まれる画像信号電位のプッシュダウンに起因した例えばデータ線6aに沿った表示ムラが発生することを低減或いは防止できる。
尚、本実施形態では、後述するように、複数のデータ線6aは、6本のデータ線6aを1群とするデータ線群毎に順次駆動される。コンデンサCa(i)−kは、第(i)データ線群(即ち、サンプリング信号Siが同時に供給される6本のデータ線6aからなるデータ線群)に属する6本のデータ線6aのうち、左から第(k)番目のデータ線6aに接続されている。
次に、本実施形態に係る液晶装置の動作原理について、図3を参照して説明する。尚、本実施形態に係る液晶装置100は、ライン反転方式の一例である1H反転駆動方式で駆動される。
図3において、TFT30は、本発明に係る「画素スイッチング素子」の一例であり、データ線6aから供給される画像信号を選択画素に印加するために設けられている。TFT30のゲートは走査線3aに電気的に接続されており、ソースはデータ線6aに電気的に接続されている。TFT30のドレインは液晶素子118を構成する画素電極9a(図2参照)に電気的に接続されている。画素電極9aは、後述する対向電極21との間で形成される液晶容量を、画像信号に応じて一定期間保持する。蓄積容量70の一方の電極は、画素電極9aと並列してTFT30のドレインに電気的に接続され、他方の電極は、対向電極電位LCCOMが供給された容量線300に接続され、定電位に維持される。
液晶装置100は、例えばTFTアクティブマトリクス駆動方式を採り、走査線駆動回路104から各走査線3aに走査信号Y1、Y2、…、Ymを線順次に印加すると共に、TFT30がオン状態となる水平方向の選択画素領域の列に、データ線駆動回路101からデータ線6aに画像信号を印加するようになっている。この際、画像信号を各データ線6aに線順次に供給してもよい。これにより、画像信号が、選択画素領域の画素電極9aに供給される。液晶装置100は、TFTアレイ基板10と対向基板20とが液晶層50を介して対向配置されているので(図2参照)、以上のようにして区画配列された画素毎に液晶層50に電界を印加することにより、両基板間の透過光量が画素毎に制御され、画像が階調表示される。このとき、各画素部700に保持された画像信号は、蓄積容量70によってリークが防止される。
6相にシリアル−パラレル展開された画像信号VID1〜VID6は、N本、本実施形態では6本の画像信号線171を介して各画素部700に供給される。データ線6aは、以下に説明するように、画像信号線171の本数に対応する6本のデータ線6aを1群とするデータ線群毎に順次駆動される。
データ線駆動回路101から、データ線群に対応するサンプリングスイッチ77毎にサンプリング信号Si(i=1、2、…、n)が順次供給され、サンプリング信号Siに応じて各サンプリングスイッチ77はオン状態となる。
よって、画像信号VID1〜VID6は、オン状態に切り換えられたサンプリングスイッチ77を介して6本の画像信号線171の夫々からデータ線群に属するデータ線6aに同時に、且つデータ線群毎に順次供給され、一のデータ線群に属するデータ線6aは互いに同時に駆動されることとなる。従って、液晶装置100によれば、データ線6aをデータ線群毎に駆動するため、駆動周波数を抑制できる。
液晶素子118には、画素電極9a及び対向電極21の各々の電位によって規定される印加電圧が印加される。液晶は、印加される電圧レベルにより分子集合の配向や秩序が変化することにより、光を変調し、階調表示を可能とする。ノーマリーホワイトモードであれば、各画素の単位で印加された電圧に応じて入射光に対する透過率が減少し、ノーマリーブラックモードであれば、各画素の単位で印加された電圧に応じて入射光に対する透過率が増加され、全体として液晶装置100から画像信号VID1〜VID6に応じたコントラストをもつ光が出射され、画像が表示される。
尚、本実施形態では、1H反転駆動方式が採用されているので、m番目(但しmは自然数)のフィールド或いはフレームの画像表示期間中、データ線6aに沿った方向(即ち、図3中、Y方向)に並列した画素電極9aの各行に、隣接する行とは基準電圧に対する極性が相異なる電圧が印加され、画素部700は、行毎に逆極性の液晶駆動電圧が印加された状態で駆動される。より具体的には、m番目のフィールドに続くm+1番目のフィールド或いはフレームの画像表示期間では、液晶駆動電圧の極性を反転させる。m+2番目のフィールド或いはフレーム以降は、m番目及びm+1番目と同様の状態が周期的に繰り返される。このように液晶層50への印加電圧の極性を周期的に反転させると、液晶に直流電圧が印加されるのが防止され、液晶の劣化が抑制される。加えて、画素電極9aの行毎に印加電圧の極性を逆としているので、クロストークやフリッカが低減される。蓄積容量70を構成する一対の電極のうち容量線300に電気的に接続された電極の電位は対向電極電位LCCOMに維持されているため一定であるが、容量線300に電気的に接続されていない電極の電位は、対向電極電位LCCOMに対する印加電圧、即ち画像信号電位の極性反転によって周期的に逆極性の電位となる。
本実施形態では、液晶装置100の駆動方式として1H反転駆動を例に挙げているが、駆動方式は画素列毎に逆極性の電圧を印加する1S反転駆動方式、或いは隣接する画素毎に逆極性の電圧を印加するドット反転駆動方式を採用してもよい。
次に、上述の動作を実現する画素部の具体的構成について、図4及び図5を参照して説明する。ここに図4は、本実施形態に係る液晶装置におけるデータ線、走査線、画素電極等が形成されたTFTアレイ基板の相隣接する複数の画素部群の平面図であり、図5は、図4のA−A´線での断面図である。
図4において、画素電極9aは、TFTアレイ基板10上に、マトリクス状に複数設けられており(点線部9a´により輪郭が示されている)、画素電極9aの縦横の境界に各々沿ってデータ線6a及び走査線3aが設けられている。データ線6aは、例えばアルミニウム膜等の金属膜或いは合金膜からなり、走査線3aは、例えば導電性のポリシリコン膜等からなる。走査線3aは、半導体層1aのうち図中右上がりの斜線領域で示したチャネル領域1a´に対向するように配置されており、該走査線3aはゲート電極として機能する。即ち、走査線3aとデータ線6aとの交差する箇所にはそれぞれ、チャネル領域1a´に走査線3aの本線部がゲート電極として対向配置された画素スイッチング用のTFT30が設けられている。
図5に示すように、液晶装置100は、透明なTFTアレイ基板10と、これに対向配置される透明な対向基板20とを備えている。TFTアレイ基板10は、例えば、石英基板、ガラス基板、シリコン基板からなり、対向基板20は、例えばガラス基板や石英基板からなる。TFTアレイ基板10には、画素電極9aが設けられており、その上側には、ラビング処理等の所定の配向処理が施された配向膜16が設けられている。このうち画素電極9aは、例えばITO膜等の透明導電性膜からなる。他方、対向基板20には、そのほぼ全面に渡って対向電極21が設けられており、その下側には、ラビング処理等の所定の配向処理が施された配向膜22が設けられている。このうち対向電極21は、上述した画素電極9aと同様に、例えばITO膜等の透明導電性膜からなり、配向膜16及び22は、例えば、ポリイミド膜等の透明な有機膜からなる。液晶層50は、画素電極9aからの電界が印加されていない状態で配向膜16及び22により所定の配向状態をとる。
図5に示すように、TFT30は、LDD(Lightly Doped Drain)構造を有しており、その構成要素としては、上述したようにゲート電極として機能する走査線3a、例えばポリシリコン膜からなり走査線3aからの電界によりチャネルが形成される半導体層1aのチャネル領域1a´、走査線3aと半導体層1aとを絶縁するゲート絶縁膜を含む絶縁膜2、半導体層1aにおける低濃度ソース領域1b及び低濃度ドレイン領域1c並びに高濃度ソース領域1d及び高濃度ドレイン領域1eを備えている。
尚、TFT30は、好ましくは図5に示したようにLDD構造をもつが、低濃度ソース領域1b及び低濃度ドレイン領域1cに不純物の打ち込みを行わないオフセット構造をもってよいし、走査線3aの一部からなるゲート電極をマスクとして高濃度で不純物を打ち込み、自己整合的に高濃度ソース領域及び高濃度ドレイン領域を形成するセルフアライン型のTFTであってもよい。また、本実施形態では、画素スイッチング用のTFT30のゲート電極を、高濃度ソース領域1d及び高濃度ドレイン領域1e間に1個のみ配置したシングルゲート構造としたが、これらの間に2個以上のゲート電極を配置してもよい。このようにデュアルゲート、或いはトリプルゲート以上でTFTを構成すれば、チャネルとソース及びドレイン領域との接合部のリーク電流を防止でき、オフ時の電流を低減することができる。更に、TFT30を構成する半導体層1aは非単結晶層でも単結晶層でも構わない。単結晶層の形成には、貼り合わせ法等の公知の方法を用いることができる。半導体層1aを単結晶層とすることで、特に周辺回路の高性能化を図ることができる。
図5において、蓄積容量70は、層間絶縁膜41を介してTFT30の上層側に設けられており、TFT30の高濃度ドレイン領域1e及び画素電極9aに接続された下側電極71と、容量線300の一部からなる上側電極300aが、誘電体膜75を介して対向配置されることにより形成されている。
下側電極71は、導電性のポリシリコン膜からなり、層間絶縁膜41に開孔されたコンタクトホール83を介してTFT30の高濃度ドレイン領域1eと電気的に接続されている。即ち、下側電極71は、画素電位とされる画素電位側容量電極として機能する。下側電極71の延在部は、層間絶縁膜43及び層間絶縁膜42を貫通して開孔されたコンタクトホール85を介して画素電極9aと電気的に接続されている。即ち、下側電極71は、画素電位側容量電極としての機能のほか、コンタクトホール83及び85を介して、画素電極9aとTFT30の高濃度ドレイン領域1eとを電気的に中継接続する機能をもつ。尚、下側電極71の上層側には、後述するように、HTO(High Temperature Oxide)膜が形成されている。
層間絶縁膜41、42及び43は夫々、例えばNSG(ノンシリケートガラス)によって形成されている。その他、層間絶縁膜41、42及び43には夫々、PSG(リンシリケートガラス)、BSG(ボロンシリケートガラス)、BPSG(ボロンリンシリケートガラス)等のシリケートガラス、窒化シリコンや酸化シリコン等を用いることができる。
誘電体膜75は、例えば膜厚5〜300nm程度の比較的薄い窒化シリコン(SiN)膜から構成されている。蓄積容量70を増大させる観点からは、膜の信頼性が十分に得られる限りにおいて、誘電体膜75は薄いほどよい。尚、誘電体膜75には、焼成処理が施されてもよい。この場合には、誘電体膜の緻密さを高めることができる。
上側電極300aは、アルミニウム膜から形成された容量線300の一部として形成されており、下側電極71と対向配置された固定電位側容量電極として機能する。尚、容量線300及び上側電極3aは、アルミニウム膜に限らず、シート抵抗などの単位量当りの電気抵抗が導電性のポリシリコン膜よりも低抵抗である他の導電膜から形成してもよい。また、容量線300及び上側電極3aは、複数の導電膜が積層された積層構造を有する二層膜又は多層膜であってもよい。容量線300は、平面的に見ると、図4に示すように、走査線3aの形成領域に重ねて形成されている。より具体的には容量線300は、走査線3aに沿って延びる本線部と、図中、データ線6aと交差する各個所からデータ線6aに沿って上方に夫々突出した突出部と、コンタクトホール85に対応する個所が僅かに括れた括れ部とを備えている。このうち突出部は、走査線3a上の領域及びデータ線6a下の領域を利用して、蓄積容量70の形成領域の増大に貢献する。また、上述したように、容量線300は、画像表示領域10aの周囲に配線された対向電極電位線91を介して定電位源と電気的に接続されて、所定電位(即ち、対向電極電位LCCOM)とされている。
本実施形態では特に、下側電極71は、導電性のポリシリコン膜からなり、上側電極300aはアルミニウム膜からなる。即ち、蓄積容量70は、半導体膜、絶縁体膜及び金属膜が順に積層されたMIS構造を有している。下側電極71の上層側には、HTO膜が形成されている。HTO膜は、ポリシリコン膜からなる下側電極71の上層側表面を酸化する酸化処理によって形成された高温酸化シリコン膜或いは、LP(Low Pressure)−CVD法により形成された膜からなる。このように下側電極71と誘電体膜75との間に形成されたHTO膜によって、蓄積容量70の耐圧が高められている。よって、リーク電流の発生を抑制或いは防止できると共に、高誘電率材料(即ち、High−k材料)を用いて蓄積容量70の容量を大きくすることができる。その結果、フリッカ、画素むら等を低減或いは好ましくは無くし、高品質な表示が可能となる。
次に、本実施形態に係る液晶装置のデータ線に電気的に接続されたコンデンサの構成について図3に加えて、図6及び図7を参照して説明する。ここに図6は、データ線に電気的に接続されたコンデンサの平面図であり、図7は、図6のB−B´線断面図である。尚、図7においては、各層・各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、該各層・各部材ごとに縮尺を異ならしめてある。
図6では、図3を参照して上述した、第(i)データ線群のデータ線6aに電気的に接続されたコンデンサCa(i)−k(但し、k=1、…、6)の具体的な構成を示している。
図6において、コンデンサCa(i)−k(但し、k=1、…、6)は、TFTアレイ基板10上において画像表示領域10aの周辺領域のうち、サンプリング回路7が配置された領域と画像表示領域10aとの間に位置する領域に、データ線6aに交差する方向(即ち、走査線3aが延びる方向、或いは、X方向)に沿って配列されている。
図7に示すように、コンデンサCa(i)−1は、データ線6aに電気的に接続された画素電位側電極511−1と、データ線6aに交差する方向に延び、所定電位に維持された容量形成用定電位線310の一部として形成された固定電位側電極310aとを備え、これら一対の電極の間に誘電体膜75を挟持して構成されている。尚、コンデンサCa(i)−2〜コンデンサCa(i)−6は、コンデンサCa(i)−1と概ね同様に構成されている。
図7において、画素電位側電極511−1は、層間絶縁膜41上に形成されている。即ち、画素電位側電極511−1は、図5を参照して上述した蓄積容量70を構成する下側電極71と同一膜(即ち、導電性のポリシリコン膜)から形成されている。画素電位側電極511−1は、層間絶縁膜42及び誘電体膜75を貫通して開孔されたコンタクトホール581を介してデータ線6aと相互に電気的に接続されている。これにより、画素電位側電極511−1は、データ線6aと同一の電位を有する。コンタクトホール581は、固定電位側電極310aに設けられた開口部591の内側に設けられている。このため、画素電位側電極511−1及びデータ線6aと、固定電位側電極310aと間の電気的な絶縁を保ちつつ、コンタクトホール581によって、画素電位側電極511−1とデータ線6aとを相互に電気的に接続することが可能となっている。
固定電位側電極310a(言い換えれば、容量形成用定電位線310)は、画素電位側電極511−1上に形成された誘電体膜75の上に、画素電位側電極511−1と対向するように形成されている。即ち、固定電位側電極310aは、図5を参照して上述した蓄積容量70を構成する上側電極300a(言い換えれば、容量線300)と同一膜(即ち、アルミニウム膜)から形成されている。固定電位側電極310aは、対向電極21に対向電極電位LCCOMを供給するための対向電極電位線91(図3参照)と電気的に接続された容量形成用定電位線310の一部として形成されている。このため、固定電位側電極310aの電位は対向電極電位LCCOMに維持されている。
このように、本実施形態では特に、コンデンサCa(i)−kは、蓄積容量70(図5参照)と同一の積層構造を有する。即ち、コンデンサCa(i)−kは、蓄積容量70の下側電極71と同一膜から形成された画素電位側電極511−1と、蓄積容量70の上側電極300aと同一膜から形成された固定電位側電極310aと、これら一対の電極間に挟持される誘電体膜75とから構成されている。言い換えれば、コンデンサCa(i)−kと蓄積容量70は、製造工程段階では、同一機会に形成されるものである。よって、このようにコンデンサCa(i)−kと蓄積容量70とを、同一機会に製造することから、これらそれぞれを別々に製造する場合と比較して、製造工程の簡略化、或いは製造コストの低廉化等を実現することができる。言い換えれば、画素電位保持特性を高めるために必要な蓄積容量70を製造する工程を利用して、コンデンサCa(i)−kを、蓄積容量70と同一の積層構造で容易に製造することができる。
更に、本実施形態では特に、コンデンサCa(i)−kは、蓄積容量70と同一の積層構造であるMIS構造を有している。よって、コンデンサCa(i)−kを構成する誘電体膜75を、高誘電率を有する誘電体材料(即ち、High−K材料)から形成することができる。従って、コンデンサCa(i)−kを、比較的小さな領域内に、上述した如き表示ムラを低減するのに十分な容量値を有するように作り込むことが可能である。言い換えれば、TFTアレイ基板10上の例えば他の配線や回路が形成されていないデッドスペースに効率的にコンデンサCa(i)−kを形成することでき、装置の高密度化・小型化を実現することができる。
尚、蓄積容量70及びコンデンサCa(i)−kは、MIM構造を有するようにしてもよい。即ち、蓄積容量70及びコンデンサCa(i)−kの各々を構成する一対の電極のいずれも例えばアルミニウム膜等の金属膜から形成してもよい。この場合には、蓄積容量70及びコンデンサCa(i)−kに所定電位を供給するための配線を、蓄積容量70(言い換えればコンデンサCa(i)−k)を構成する金属膜から形成することができるので、TFTアレイ基板10上の積層構造を複雑化することなくデータ線6aへの容量付加を実現できる。
加えて、図7に示すように、本実施形態では特に、コンデンサCa(i)−kは、データ線6aよりも下層側に形成されている。即ち、図5において、コンデンサCa(i)−kと同一の積層構造を有する蓄積容量70も、データ線6aよりも下層側に形成されている。よって、コンデンサCa(i)−k(及び蓄積容量70)がデータ線6aよりも上層側に形成される場合と比較して、蓄積容量70を、画素スイッチング用のTFT30と層間絶縁膜41を介して近接して配置することができる。従って、上層側からの入射光に対して画素スイッチング用のTFT30のチャネル領域1a´を確実に遮光できる。この結果、装置の動作時に、TFT30における光リーク電流が低減され、コントラスト比を向上させることができる。
尚、コンデンサCa(i)−kは、データ線6aよりも上層側に形成されてもよい。この場合には、蓄積容量70は、データ線6aよりも上層側に形成されるが、蓄積容量70を、TFTアレイ基板10上で平面的に見て、TFT30と少なくとも部分的に重なるように形成することにより、上層側からの入射光に対してTFT30を相応に遮光できる。
図3及び図7において、本実施形態では特に、コンデンサCa(i)−kは、サンプリング回路7が配置された領域と画像表示領域10aとの間に配置されている。よって、面積の限られたTFTアレイ基板10上に効率的に形成することできる。従って、装置の高密度化・小型化を実現することができる。
更に、本実施形態では特に、片チャネル型TFTから構成されるサンプリングスイッチ77のドレインの直後(言い換えれば、データ線6aにおける画像表示領域10aに形成された部分よりもサンプリングスイッチ77のドレイン或いは出力側)にコンデンサCa(i)−kが電気的に接続されている。よって、サンプリングスイッチ77のゲート・ドレイン間の寄生容量の影響により、データ線6aに書き込まれる画像信号電位のプッシュダウン量がより大きくなってしまうことを抑制できる。言い換えれば、サンプリングスイッチ77におけるプッシュダウンがデータ線6aの電位に変動を及ぼしてしまうことを抑制できる。
加えて、図6に示すように、本実施形態では特に、コンデンサCa(i)−1及びCa(i)−6の各々が有する画素電位側電極511−1及び511−6は、他の画素電位側電極511−2〜511−5に比べて小さい面積となるように形成されている。画素電位側電極511−1及び511−6が固定電位側電極310a及び誘電体膜75と重なる面積は、他のコンデンサCa(i)−2〜Ca(i)−5より小さい。よって、コンデンサCa(i)−1及びCa(i)−6の各々の静電容量は、他のコンデンサCa(i)−2〜Ca(i)−5の静電容量よりも相対的に小さく設定されている。これにより、データ線群の両端に位置する2本のデータ線6a(即ち、コンデンサCa(i)−1及びCa(i)−6とそれぞれ接続された2本のデータ線6a)における画像信号電位のプッシュダウン量が同一データ線群に属する他のデータ線(即ち、コンデンサCa(i)−2〜Ca(i)−5とそれぞれ接続された4本のデータ線6a)におけるプッシュダウン量と異なってしまうことを抑制できる。言い換えれば、コンデンサCa(i)−1及びCa(i)−6の容量値をコンデンサCa(i)−2及びCa(i)−5の容量値と異ならせておくことによって、各データ線6aにおけるプッシュダウン量を均一にできる。よって、データ線6aに沿った表示ムラを低減或いは防止できる。尚、コンデンサCa(i)−1及びCa(i)−6を設けずに、コンデンサCa(i)−2及びCa(i)−5を設けることで、当該コンデンサの容量値を最適化してもよい。この場合にも、各データ線6aにおけるプッシュダウン量を均一にできる。
以上説明したように、本実施形態に係る液晶装置100によれば、装置の高密度化・小型化を実現しつつ、データ線6aに沿った表示ムラ等のない高品質な画像を表示することが可能となる。
<変形例>
次に、本実施形態に係る液晶装置の変形例について、図8から図10を参照して説明する。ここに、図8は、第1変形例における図7と同趣旨の断面図である。図9は、第2変形例における図7と同趣旨の断面図である。図10は、第3変形例における図7と同趣旨の断面図である。
図8に第1変形例として示すように、コンデンサCa(i)−1は、固定電位側電極310a、誘電体膜75及び画素電位側電極511−1がこの順に下層側から積層されてなるようにしてもよい。本変形例によれば、データ線6aと画素電位側電極511−1とを接続するためのコンタクトホール582を形成する際に、固定電位側電極310を回避する必要がない(即ち、例えば、図7を参照して上述した開口部591を設ける必要がない)ので、面積の限られたTFTアレイ基板10上に効率よくコンデンサCa(i)−1を形成することができる。本変形例によれば、上述した本実施形態と同様の効果が得られる。尚、本変形例では、画素電位側電極511−1とデータ線6aとは、層間絶縁膜42に開孔されたコンタクトホール582を介して互いに電気的に接続されている。
図9に第2変形例として示すように、コンデンサCa(i)−1は、データ線6aよりも層間絶縁膜42を介して上層側に形成されており、画素電位側電極511−1、誘電体膜75及び固定電位側電極310aがこの順に下層側から積層されてなるようにしてもよい。画素電位側電極511−1は、層間絶縁膜42に開孔されたコンタクトホール584を介してデータ線6aと電気的に接続される。本変形例によれば、上述した本実施形態と同様の効果が得られる。
図10に第3変形例として示すように、コンデンサCa(i)−1は、データ線6aよりも層間絶縁膜42を介して上層側に、固定電位側電極310a、誘電体膜75及び画素電位側電極511−1がこの順に下層側から積層されてなるようにしてもよい。画素電位側電極511−1は、層間絶縁膜42に開孔されたコンタクトホール585を介してデータ線6aと電気的に接続される。コンタクトホール585は、TFTアレイ基板10上で平面的に見て、固定電位側電極310aと重ならない領域に形成されている。本変形例によれば、上述した本実施形態と同様の効果が得られる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態に係る液晶装置について、図11を参照して説明する。ここに図11は、第2実施形態における図3と同趣旨のブロック図である。尚、図11において、図3に示した第1実施形態に係る構成要素と同様の構成要素に同一の参照符合を付し、それらの説明は適宜省略する。
図11に示すように、第2実施形態に係る液晶装置120は、画像表示領域10aに対してデータ線駆動回路101と反対側に容量部CBを備えている点で、上述した第1実施形態に係る液晶装置100と異なり、他の点については、上述した第1実施形態に係る液晶装置100と概ね同様に構成されている。
図11において、本実施形態では特に、画像表示領域10aに対してデータ線駆動回路101と反対側に容量部CBを備えている。容量部CBは、複数のコンデンサCb(i)−k(但し、i=1、2、…、n、nは2以上の自然数であり、k=1、2、…、6)を有している。コンデンサCb(i)−kは、データ線6aにおけるデータ線駆動回路101が接続された一端とは異なる他端に接続されている。即ち、データ線6aの一端にデータ線駆動回路101が、その他端にコンデンサCb(i)−kが配置されている。尚、コンデンサCb(i)−kは、蓄積容量70と同一の積層構造を有している。よって、画像信号の流れは、データ線駆動回路101、データ線6a(及びそれに連なるTFT30、画素電極9a)及びコンデンサCb(i)−kということになり、画像信号の滞りない画素電極9aへの伝達を実現すると共に、コンデンサCb(i)−kにおける電荷蓄積は、いわば使用済みの画像信号を利用することで行われることになる。つまり、液晶装置120によれば、データ線6aに一種の障害物ともなり得るコンデンサCb(i)−kを設けるにもかかわらず、それにより生じ得る悪影響をまともに受けるような事態を有効に回避することができる。
<電子機器>
次に、上述した電気光学装置である液晶装置を各種の電子機器に適用する場合について、図12を参照して説明する。ここに図12は、プロジェクタの構成例を示す平面図である。尚、ここでは、液晶装置をライトバルブとして用いたプロジェクタについて説明する。
図12に示すように、プロジェクタ1100内部には、ハロゲンランプ等の白色光源からなるランプユニット1102が設けられている。このランプユニット1102から射出された投射光は、ライトガイド1104内に配置された4枚のミラー1106及び2枚のダイクロイックミラー1108によってRGBの3原色に分離され、各原色に対応するライトバルブとしての液晶パネル1110R、1110B及び1110Gに入射される。
液晶パネル1110R、1110B及び1110Gの構成は、上述した液晶装置と同等であり、画像信号処理回路から供給されるR、G、Bの原色信号でそれぞれ駆動されるものである。そして、これらの液晶パネルによって変調された光は、ダイクロイックプリズム1112に3方向から入射される。このダイクロイックプリズム1112においては、R及びBの光が90度に屈折する一方、Gの光が直進する。従って、各色の画像が合成される結果、投射レンズ1114を介して、スクリーン等にカラー画像が投写されることとなる。
ここで、各液晶パネル1110R、1110B及び1110Gによる表示像について着目すると、液晶パネル1110Gによる表示像は、液晶パネル1110R、1110Bによる表示像に対して左右反転することが必要となる。
尚、液晶パネル1110R、1110B及び1110Gには、ダイクロイックミラー1108によって、R、G、Bの各原色に対応する光が入射するので、カラーフィルタを設ける必要はない。
尚、図12を参照して説明した電子機器の他にも、モバイル型のパーソナルコンピュータや、携帯電話、液晶テレビ、ビューファインダ型、モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた装置等が挙げられる。そして、これらの各種電子機器に適用可能なのは言うまでもない。
また本発明は、上述の実施形態で説明した液晶装置以外にも、シリコン基板上に素子を形成する反射型液晶装置(LCOS)、プラズマディスプレイ(PDP)、電界放出型ディスプレイ(FED、SED)、有機ELディスプレイ、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)、電気泳動装置等にも適用可能である。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う電気光学装置、及び該電気光学装置を備えてなる電子機器もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
3a…走査線、6a…データ線、7…サンプリング回路、9a…画素電極、10…TFTアレイ基板、10a…画像表示領域、20…対向基板、21…対向電極、23…遮光膜、30…TFT、50…液晶層、52…シール材、53…額縁遮光膜、71…下側電極、75…誘電体膜、91…対向電極電位線、101…データ線駆動回路、102…外部回路接続端子、104…走査線駆動回路、106…上下導通端子、107…上下導通材、118…液晶素子、171…画像信号線、300…容量線、300a…上側電極、310…容量形成用定電位線、310a…固定電位側電極、581、582、584、585…コンタクトホール、591…開口部、700…画素部、900…検査回路、CA、CB…容量部、Ca(i)−k、Cb(i)−k…コンデンサ、画素電位側電極511−k