JP4321094B2 - 電気光学装置及び電子機器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶装置等の電気光学装置及びその製造方法並びに電子機器の技術分野に属する。また、本発明は電子ペーパ等の電気泳動装置の技術分野にも属する。
【0002】
【背景技術】
従来、液晶装置等の電気光学装置としては、例えば、マトリクス状に配列された画素電極及び該電極の各々に接続された薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor;以下適宜、「TFT」という。)、該TFTの各々に接続され、行及び列方向それぞれに平行に設けられた走査線及びデータ線等を備えるとともに、前記走査線に対しては走査線駆動回路による駆動が、前記データ線に対してはデータ線駆動回路による駆動が、それぞれ行われることによって、いわゆるアクティブマトリクス駆動が可能なものが知られている。
【0003】
ここで、アクティブマトリクス駆動とは、前記走査線に走査信号を供給することで前記TFTの動作を制御するとともに、前記データ線には、画像信号を供給することで、前記走査信号によってONとされたTFTに対応する画素電極に対し、当該画像信号に対応した電界の印加を行う駆動方法である。この画像信号の供給方法には、種々のものが提案されており、例えば、データ線の1本1本に逐次画像信号を供給する方法や、画像信号をシリアル−パラレル変換して隣接するデータ線の何本かに対して、グループ毎同時に画像信号を供給する方法もある。例えば、特許文献1参照。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−223832号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来におけるデータ線を通じた画像信号の供給については、次のような問題点があった。すなわち、上で例示した画像信号の供給方法のうち、グループ毎に同時に画像信号の供給を行う方法を例として説明すると、この場合、画像信号の供給を現に受けているグループ(以下、「供給グループ」という。)と、それに隣接するグループ(以下、「非供給グループ」という。)との間において、当該位置に延在するデータ線にほぼ沿った形で、画像上に表示むらが現れるという不具合があったのである。
【0006】
これは、前記供給グループと前記非供給グループとのちょうど端境に存在する画素電極において、画像信号に正確に対応した電界が結果的に印加されないことによる。より詳しくは、この場合、データ線周りの容量(例えば、該データ線の配線容量、或いは該データ線と他の配線及び対向電極との重なり合いにより生じる容量)が相当程度に小さいと、サンプリング回路を構成する薄膜トランジスタのゲート・ドレイン間の寄生容量の影響により、データ線に書き込まれる画像信号電位のプッシュダウン量がより大きくなってしまうことにより、データ線における電位変動が大きくなってしまう。すると、該データ線に対応するよう配列されている画素電極の電位変動がもたらされ、その結果、該データ線に沿うような表示むらが画像上に現れることとなってしまうのである。
【0007】
そして、このような問題点は、電気光学装置の小型化・高精細化という一般的な要請を前提に置くと、その解決が更に困難となる。というのも、このような小型化・高精細化を実現するためには、電気光学装置を構成する各種構成要素、すなわち前述した走査線、データ線、TFT及び画素電極等の更なる小型化ないしは狭小化を実現しなければならないが、この場合とりわけ、データ線が狭小化すると、データ線に付加される容量は更に削減されることになるからである。したがって、データ線における電位の変動はより大きくなり、前述したようなデータ線に沿うような表示むらの発生はより顕著となる。
【0008】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、データ線に沿った表示むら等のない高品質な画像を表示することが可能な電気光学装置を提供することを課題とする。また、本発明は、このような電気光学装置の小型化・高精細化を実現しつつも、前述のような表示むら等の発生のない高品質な画像を依然表示可能な構成を備える電気光学装置を提供することを課題とする。さらに、本発明は、このような電気光学装置を具備してなる電子機器を提供することをも課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の電気光学装置は、上記課題を解決するため、基板上に、一定方向に延在するデータ線と、該データ線に交差するように延在する走査線と、前記走査線及び前記データ線の交差領域に対応するように配置された画素電極及び画素スイッチング用素子と、前記データ線に交差する方向に延びるコンデンサ電極用配線と、前記データ線に接続された第1導電層をその一方の電極として含むとともに、前記コンデンサ電極用配線に接続された第2導電層をその他方の電極として含むコンデンサと、前記コンデンサ電極用配線及び前記第2導電層間を電気的に接続する第1コンタクトホールとを備えている。
【0010】
本発明の電気光学装置によれば、走査線を通じて、画素スイッチング用素子の一例たる薄膜トランジスタ等のスイッチング動作を制御するとともに、データ線を通じて画像信号を供給することで、薄膜トランジスタを介して画素電極に対し、該画像信号に応じて電圧を印加することが可能である。
【0011】
そして、本発明では特に、データ線に接続された第1導電層をその一方の電極として含むとともに、コンデンサ電極用配線に接続された第2導電層をその他方の電極として含むコンデンサが備えられている。これにより、例えばデータ線の配線容量、或いはデータ線と他の配線及び対向電極との重なり合いにより生じる容量に対し、前記のコンデンサが加わることにより、該データ線周りの容量の適切な確保をなすことができるから、該データ線が保有すべき電位に変動が生じるということを抑制することが可能となり、したがって、その変動に応じて画素電極の電位変動が生じるという事態を未然に防止することが可能となる。そして、これにより、データ線に沿った表示むらの発生を防止することができる。
【0012】
また、本発明では上記に加えて更に、前述のように第2導電層に接続され、且つ、データ線の方向に交差する方向に延在するコンデンサ電極用配線が備えられるとともに、前記コンデンサ電極用配線と第2導電層とを電気的に接続する第1コンタクトホールが備えられている。これにより、その製造・構成が比較的簡易で、また信頼性の高いコンデンサを形成することができる。
【0013】
これは、配線の一種たるコンデンサ電極用配線に、所定の固定電位等の必要な電位の供給を実現するためには、当該コンデンサ電極用配線の一部と該電位を供給する電源との電気的接続点を少なくとも一箇所のみ設ければよいからである。そして、このようにしてコンデンサ電極用配線に供給された電位は、第1コンタクトホールを介して、各別のデータ線に対応したコンデンサに好適に供給されることになる。
【0014】
この点、仮に、各データ線に応じ、個別且つ独立のコンデンサ電極を設けるとすれば、前記のような電位供給は各個別に行う必要があり、電気的接続点は一般に複数形成する必要があることになる。このような形態では、製造歩留まりを低下せしめる原因となるし(例えば、あるデータ線に関するコンデンサは正常に動作するが、他のデータ線に関するそれは動作しない等)、また、コンデンサ毎にその特性が相違して、全体としての信頼性を貶める原因ともなる。本態様においては、このような不具合を被るおそれがないのである。
【0015】
本発明の電気光学装置の一態様では、前記第1導電層は、前記第2導電層の上に形成されており、当該第1導電層は、前記第1コンタクトホールの形成領域に対応した切り欠き部を含む。
【0016】
この態様によれば、まず、第1導電層が第2導電層の上に、より好ましくは両者の大部分が相互に重なり合うように形成されている。これにより、第1導電層及び第2導電層を両電極とする本発明に係るコンデンサが好適に構成されることになる。
【0017】
そして、本態様によれば特に、切り欠き部が備えられることにより、前記コンデンサを更に好適に形成することができる。これは、切り欠き部が備えられることにより、例えば、第1導電層の最大外形(該第1導電層の輪郭を包絡した外形を意味する。以下同じ。)と第2導電層の最大外形を同じに形成したとしても、第2導電層への電位の供給が、当該切り欠き部の形成領域に対応して形成された第1コンタクトホールを介して好適に行うことができるからである。このことは、例えば、第2導電層への第1コンタクトホールを介した電位供給を行うために、第1導電層及び第2導電層それぞれの最大外形を異ならしめる場合に比べて、当該コンデンサの容量値を然程犠牲にすることなく、その小型化を達成することが可能になることを意味する。したがって、本態様によれば、コンデンサを設けることによって電気光学装置の大型化を招くようなことがなく、よりよく小型化された電気光学装置を提供することができる。
【0018】
この態様では、前記第1コンタクトホールは、前記切り欠き部の長手方向の両端に少なくとも二つ形成されているように構成してもよい。
【0019】
このような構成によれば、少なくとも二つの第1コンタクトホールが存在することによって、第2導電層における該少なくとも二つの第1コンタクトホールとの接続点に、コンデンサ電極用配線からの電位が同時に供給されることになるから、当該第2導電層の部分部分に応じた電位ぶれの発生が防止される。したがって、本態様によれば、第2導電層への電位供給を好適に行うことができる。
【0020】
なお、本態様において、より好ましくは、第1コンタクトホールが、切り欠き部の長手方向に沿って複数形成されている態様を採用するのが好ましい。ここに「複数」というのは、前記の「長手方向の両端に少なくとも二つ」形成された第1コンタクトホールに加えて、これとは別の第1コンタクトホールが更に形成されていることを意味する。
【0021】
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記第1コンタクトホールは、前記第2導電層の長手方向に沿って複数形成されている。
【0022】
この態様によれば、複数の第1コンタクトホールが存在することによって、第2導電層における該複数の第1コンタクトホールとの接続点に、コンデンサ電極用配線からの電位が同時に供給されることになるから、当該第2導電層の部分部分に応じた電位ぶれの発生が防止される。したがって、本態様によれば、第2導電層への電位供給を好適に行うことができる。ちなみに、ここでいう「複数」は、「二つ以上」ということを意味する。
【0023】
なお、本態様は、前記した切り欠き部の存在を、必ずしも前提とするものではない。また、本態様とほぼ同じ態様を持つ発明として、「前記第1コンタクトホールは、前記データ線の延在する方向に沿って複数形成されている」という構成を採用してもよい。これによっても、前記とほぼ同様な作用効果を得ることができる。
【0024】
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記第1導電層の幅は、前記データ線の幅よりも大きい。
【0025】
この態様によれば、第1導電層の幅は比較的大きくなることから、コンデンサの容量をより大きくすることができる。したがって、本態様によれば、前述した画素電極における電位変動、更にはデータ線に沿った画像上の表示むらの発生防止という作用効果を、より確実に得ることができる。
【0026】
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記第1導電層と前記データ線とを電気的に接続する第2コンタクトホールを更に備えている。
【0027】
この態様によれば、データ線を通じて供給されてくる画像信号を、第1導電層に好適に供給することが可能となる。
【0028】
なお、本態様において好ましくは、第2コンタクトホールは、複数形成されているように構成してもよい。このようにすれば、第1コンタクトホールに関して既述したように、第1導電層におけるデータ線との電気的接続点が複数存在することになり、画像信号の供給は、その複数の電気的接続点において同時に行われることになるから、第1導電層の部分部分に応じて電位ぶれの発生を防止することができる。
【0029】
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記画素電極及び画素スイッチング用素子に接続された蓄積容量を更に備え、前記コンデンサを構成する部材の少なくとも一部は、前記蓄積容量を構成する部材の少なくとも一部と、製造工程段階において同一の機会に形成されている。
【0030】
この態様によれば、まず、画素電極及び画素スイッチング用素子に接続された蓄積容量が備えられていることにより、画素電極における電位保持特性を向上させることができる。したがって、高コントラスト等の特質を備えた高品質な画像を表示することが可能となる。
【0031】
そして本態様では特に、前記コンデンサを構成する部材の少なくとも一部は、前記の蓄積容量を構成する部材の少なくとも一部と、製造工程段階において同一の機会に形成されている。これをより具体的な例で説明すると、次のようになる。
【0032】
まず、蓄積容量は、画素スイッチング用素子及び画素電極と接続される画素電位側容量電極と、これに対向配置され、例えば固定電位とされる容量電極、そしてこれら一対の電極間に挟持される絶縁膜から構成される。他方、本発明に係る「コンデンサ」については、その一方の電極として前記第1導電層、その他方の電極として前記第2導電層、更にはこれら一対の電極間に挟持される絶縁膜から構成されることになる。このような場合、「蓄積容量を構成する部材」とは、画素電位側容量電極、容量電極及び絶縁膜となる一方、「コンデンサを構成する部材」とは、第1導電層、第2導電層及び絶縁膜ということになる。
【0033】
そして、後者は、前者の「少なくとも一部と、製造工程段階において同一の機会に形成されている」とは、例えば、第2導電層及び画素電位側容量電極が同一膜として形成されている、或いは、第1導電層及び固定電位側容量電極が同一膜として形成されている、或いは更に、「コンデンサ」の絶縁膜及び「蓄積容量」の絶縁膜が同一膜として形成されている等ということを意味する。なお、同一膜として形成されているとは、コンデンサ及び蓄積容量に共通の前駆膜を形成するとともに、これに対するパターニング処理を行うことにより、例えば第1導電層と固定電位側容量電極とが、それぞれの場所に応じ、且つ、それぞれ固有のパターン形状を有するものとして形成されるということである。
【0034】
このように、本態様によれば、両要素(すなわち、コンデンサ及び蓄積容量)を、同一の機会に製造することから、これらそれぞれを別々に製造する場合と比較して、製造工程の簡略化、或いは製造コストの低廉化等を実現することができることになる。また、本態様に係る構造によれば、少面積で効率よくコンデンサを形成することができる。
【0035】
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記コンデンサ電極用配線及び前記データ線は製造工程段階において同一の機会に形成されている。
【0036】
この態様によれば、コンデンサ電極配線及びデータ線が同一膜として形成されていることになるから、これらそれぞれを別々に製造する場合と比較して、製造工程の簡略化、或いは製造コストの低廉化等を実現することができる。
【0037】
なお、このような構成と、前述のコンデンサ及び蓄積容量を同一機会に形成する態様とを併せもつ態様によれば、前述の作用効果がより効果的に奏されることとなるのは言うまでもない。
【0038】
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記データ線の一端には、該データ線を駆動するためのデータ線駆動回路が更に備えられてなり、前記データ線の他端の側には、前記コンデンサが設けられている。
【0039】
この態様によれば、データ線を中心とした場合における各種構成要素の配置関係が好適となる。また、本態様では、データ線の一端にデータ線駆動回路が、その他端に前記コンデンサが配置されることになるから、画像信号の流れは、データ線駆動回路、データ線(及びそれに連なる画素スイッチング用素子、画素電極)及びコンデンサということになり、画像信号の滞りない画素電極への伝達を実現するとともに、コンデンサにおける電荷蓄積は、いわば使用済みの画像信号を利用することで行われることになる。つまり、本態様によれば、データ線に一種の障害物ともなり得るコンデンサを設けるにもかかわらず、それにより生じ得る悪影響をまともに受けるような事態を有効に回避することができる。
【0040】
なお、本態様において、データ線駆動回路とデータ線との間にサンプリング回路等を設けてよい。
【0041】
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記データ線は複数本存在しており、これら複数本のデータ線は、一時に画像信号の供給対象とされる複数の組に区別される。
【0042】
この態様によれば、例えば、一つの画像信号をシリアル−パラレル変換した結果であるところの、複数個からなる画像信号を、一挙にデータ線に供給することが可能となる。これによると、効率的な画像信号の配信が可能となる。しかしながら、この場合においては、一時に画像信号の供給対象とされる「組」の両端に位置するデータ線に関しては、当該データ線に沿った画像上の表示むらが現れやすくなり、また、該表示むらは組単位で現れることになるから、より視認しやすいものとなってしまう。つまり、画像の品質低下が「目に見えて」顕著になりうるという欠点がある。なお、この場合において、表示むらが「現れやすい」というのは、前記の組の両端に位置するデータ線には、それに相隣接して、画像信号の供給されないデータ線が存在するからで、これら両データ線と画素電極との相互関係が、より表示むらを発生させやすい状況を作り出すからである。
【0043】
しかるに、本発明においては、上述のようにデータ線に対してコンデンサが付設されていることにより、上述のような画像信号の供給態様を採ったとしても、特に問題となるようなことはない。換言すれば、上述のような画像信号の供給態様を採用する場合においては、そうでない場合に比べて、本発明に係るコンデンサの存在意義が高まるということがいえる。
【0044】
なお、「一時に画像信号の供給対象とされるデータ線の組」とは、当該画像信号が幾つのパラレル信号からなるかに応じて決まる。例えば、この画像信号が、シリアル信号を6つのパラレル信号にシリアル-パラレル変換されたものと想定するならば、前記データ線の「組」とは、相隣接する6本のデータ線からなる組である、というような想定が可能である。
【0045】
本発明の電子機器は、上記課題を解決するために、上述した本発明の電気光学装置(但し、その各種態様を含む。)の電気光学装置を具備してなる。
【0046】
本発明の電子機器によれば、上述の本発明の電気光学装置を具備してなるから、データ線にコンデンサが付設されていることにより、画像上にデータ線に沿った表示むら等が発生するなどということのない、高品質な画像を表示可能な、投射型表示装置(液晶プロジェクタ)、液晶テレビ、携帯電話、電子手帳、ワードプロセッサ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネル等の各種電子機器を実現することができる。
【0047】
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施の形態から明らかにされる。
【0048】
【発明の実施の形態】
以下では、本発明の実施の形態について図を参照しつつ説明する。以下の実施形態は、本発明の電気光学装置を液晶装置に適用したものである。
【0049】
まず、本発明の実施形態における電気光学装置の画素部における構成について、図1から図3を参照して説明する。ここに図1は、電気光学装置の画像表示領域を構成するマトリクス状に形成された複数の画素における各種素子、配線等の等価回路である。また図2は、データ線、走査線、画素電極等が形成されたTFTアレイ基板の相隣接する複数の画素群の平面図であり、図3は図2のA−A´断面図である。なお、図3においては、各層・各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、該各層・各部材ごとに縮尺を異ならしめてある。
【0050】
図1において、本実施形態における電気光学装置の画像表示領域を構成するマトリクス状に形成された複数の画素には、それぞれ、画素電極9aと当該画素電極9aをスイッチング制御するためのTFT30とが形成されており、画像信号が供給されるデータ線6aが当該TFT30のソースに電気的に接続されている。データ線6aに書き込む画像信号S1、S2、…、Snは、この順に線順次に供給しても構わないが、本実施形態では特に、画像信号S1、S2、…、Snは、N個のパラレルな画像信号にシリアル−パラレル展開され、N本の画像信号線115から相隣接するN本のデータ線6a同士に対して、グループ毎に供給可能に構成されている。
【0051】
画像表示領域外である周辺領域には、データ線6aの一端(図1中で下端)が、サンプリング回路301を構成するスイッチング用回路素子202に接続されている。このスイッチング用回路素子としては、図に示すようにnチャネル型のTFTでも良いし、pチャネル型のTFTでもよい。また、相補型等のTFT等をあてることができる(以下、図1に示す該スイッチング用回路素子202を「TFT202」と呼称する。)。この場合、このTFT202のドレインには、引き出し配線206を介して前記データ線6aの図1中下端が接続され、該TFT202のソースには、引き出し配線116を介して画像信号線115が接続されるとともに、該TFT202のゲートには、データ線駆動回路101に接続されたサンプリング回路駆動信号線114が接続されている。そして、画像信号線115上の画像信号S1、S2、…、Snは、データ線駆動回路101からサンプリング回路駆動信号線114を通じてサンプリング信号が供給されるのに応じ、サンプリング回路301によりサンプリングされて、各データ線6aに供給されるように構成されている。
【0052】
このようにデータ線6aに書き込む画像信号S1、S2、…、Snは、この順に線順次に供給してもかまわないし、相隣接する複数のデータ線6a同士に対して、グループ毎に供給するようにしてもよい。本実施形態では、図1に示すように、6本のデータ線6aを一組として、これに対して一時に画像信号が供給されるようになっている。
【0053】
そして、本実施形態においては特に、これらデータ線6aの他端(図1中で上端)には、図1に示すようにコンデンサ501が付設されている。このコンデンサ501は、データ線6aに接続された導電層(後述する第1導電層521及び図4参照)を一方の電極とし、データ線6aに交差する方向に延び固定電位に維持されたコンデンサ電極用配線503に接続された他の導電層(後述する第2導電層522及び図4参照)を他方の電極とするとともに、これらの間に絶縁膜を挟持して構成されている。このコンデンサ501には、各データ線6aに対して画像信号S1、S2、…、Snを供給すると、そのそれぞれに対応した電位と、コンデンサ電極用配線503の固定電位との差に応じた電荷が蓄積されることになる。これにより、データ線6a周りにおける容量は適切に確保されることになり、該データ線6aにおける不定な電圧変動、ひいては画素電極9aにおける電位変動を抑制することができ、もって画像上にデータ線6aに沿った表示むら等が発生することを未然に防止することが可能となる。なお、このコンデンサ501の、より実際的な構成については、後に改めて述べることとする。
【0054】
さて他方、TFT30のゲートに走査線3aが電気的に接続されており、所定のタイミングで、走査線3aにパルス的に走査信号G1、G2、…、Gmを、この順に線順次で印加するように構成されている。画素電極9aは、TFT30のドレインに電気的に接続されており、スイッチング素子であるTFT30を一定期間だけそのスイッチを閉じることにより、データ線6aから供給される画像信号S1、S2、…、Snを所定のタイミングで書き込む。
【0055】
画素電極9aを介して電気光学物質の一例としての液晶に書き込まれた所定レベルの画像信号S1、S2、…、Snは、対向基板に形成された対向電極との間で一定期間保持される。液晶は、印加される電圧レベルにより分子集合の配向や秩序が変化することにより、光を変調し、階調表示を可能とする。ノーマリーホワイトモードであれば、各画素の単位で印加された電圧に応じて入射光に対する透過率が減少し、ノーマリーブラックモードであれば、各画素の単位で印加された電圧に応じて入射光に対する透過率が増加され、全体として電気光学装置からは画像信号に応じたコントラストをもつ光が出射する。
【0056】
ここで保持された画像信号がリークするのを防ぐために、画素電極9aと対向電極との間に形成される液晶容量と並列に蓄積容量70を付加する。この蓄積容量70は、走査線3aに並んで設けられ、固定電位側容量電極を含むとともに定電位に固定された容量線300を含んでいる。
【0057】
以下では、上記データ線6a、走査線3a、TFT30等による、上述のような回路動作が実現される電気光学装置の、実際の構成について、図2及び図3を参照して説明する。
【0058】
まず、本実施形態に係る電気光学装置は、図2のA−A´線断面図たる図3に示すように、透明なTFTアレイ基板10と、これに対向配置される透明な対向基板20とを備えている。TFTアレイ基板10は、例えば、石英基板、ガラス基板、シリコン基板からなり、対向基板20は、例えばガラス基板や石英基板からなる。
【0059】
TFTアレイ基板10には、図3に示すように、画素電極9aが設けられており、その上側には、ラビング処理等の所定の配向処理が施された配向膜16が設けられている。このうち画素電極9aは、例えばITO(Indium Tin Oxide)膜等の透明導電性膜からなる。他方、対向基板20には、その全面に渡って対向電極21が設けられており、その下側には、ラビング処理等の所定の配向処理が施された配向膜22が設けられている。このうち対向電極21は、上述の画素電極9aと同様に、例えばITO膜等の透明導電性膜からなり、前記の配向膜16及び22は、例えば、ポリイミド膜等の透明な有機膜からなる。このように対向配置されたTFTアレイ基板10及び対向基板20間には、後述のシール材(図11及び図12参照)により囲まれた空間に液晶等の電気光学物質が封入され、液晶層50が形成される。液晶層50は、画素電極9aからの電界が印加されていない状態で配向膜16及び22により所定の配向状態をとる。液晶層50は、例えば一種又は数種類のネマティック液晶を混合した電気光学物質からなる。シール材は、TFT基板10及び対向基板20をそれらの周辺で貼り合わせるための、例えば光硬化性樹脂や熱硬化性樹脂からなる接着剤であり、両基板間の距離を所定値とするためのグラスファイバー或いはガラスビーズ等のスペーサが混入されている。
【0060】
一方、図2において、前記画素電極9aは、TFTアレイ基板10上に、マトリクス状に複数設けられており(点線部9a´により輪郭が示されている)、画素電極9aの縦横の境界に各々沿ってデータ線6a及び走査線3aが設けられている。データ線6aは、例えばアルミニウム膜等の金属膜あるいは合金膜からなり、走査線3aは、例えば導電性のポリシリコン膜等からなる。また、走査線3aは、半導体層1aのうち図中右上がりの斜線領域で示したチャネル領域1a´に対向するように配置されており、該走査線3aはゲート電極として機能する。すなわち、走査線3aとデータ線6aとの交差する箇所にはそれぞれ、チャネル領域1a´に走査線3aの本線部がゲート電極として対向配置された画素スイッチング用のTFT30が設けられている。
【0061】
TFT30は、図3に示すように、LDD(Lightly Doped Drain)構造を有しており、その構成要素としては、上述したようにゲート電極として機能する走査線3a、例えばポリシリコン膜からなり走査線3aからの電界によりチャネルが形成される半導体層1aのチャネル領域1a´、走査線3aと半導体層1aとを絶縁するゲート絶縁膜を含む絶縁膜2、半導体層1aにおける低濃度ソース領域1b及び低濃度ドレイン領域1c並びに高濃度ソース領域1d及び高濃度ドレイン領域1eを備えている。
【0062】
なお、TFT30は、好ましくは図3に示したようにLDD構造をもつが、低濃度ソース領域1b及び低濃度ドレイン領域1cに不純物の打ち込みを行わないオフセット構造をもってよいし、走査線3aの一部からなるゲート電極をマスクとして高濃度で不純物を打ち込み、自己整合的に高濃度ソース領域及び高濃度ドレイン領域を形成するセルフアライン型のTFTであってもよい。また、本実施形態では、画素スイッチング用TFT30のゲート電極を、高濃度ソース領域1d及び高濃度ドレイン領域1e間に1個のみ配置したシングルゲート構造としたが、これらの間に2個以上のゲート電極を配置してもよい。このようにデュアルゲート、あるいはトリプルゲート以上でTFTを構成すれば、チャネルとソース及びドレイン領域との接合部のリーク電流を防止でき、オフ時の電流を低減することができる。さらに、TFT30を構成する半導体層1aは非単結晶層でも単結晶層でも構わない。単結晶層の形成には、貼り合わせ法等の公知の方法を用いることができる。半導体層1aを単結晶層とすることで、特に周辺回路の高性能化を図ることができる。
【0063】
一方、図3においては、蓄積容量70が、TFT30の高濃度ドレイン領域1e及び画素電極9aに接続された画素電位側容量電極としての中継層71と、固定電位側容量電極としての容量線300の一部とが、誘電体膜75を介して対向配置されることにより形成されている。この蓄積容量70によれば、画素電極9aにおける電位保持特性を顕著に高めることが可能となる。
【0064】
中継層71は、例えば導電性のポリシリコン膜からなり画素電位側容量電極として機能する。ただし、中継層71は、後に述べる容量線300と同様に、金属又は合金を含む単一層膜又は多層膜から構成してもよい。中継層71は、画素電位側容量電極としての機能のほか、コンタクトホール83及び85を介して、画素電極9aとTFT30の高濃度ドレイン領域1eとを中継接続する機能をもつ。
【0065】
容量線300は、例えば金属又は合金を含む導電膜からなり固定電位側容量電極として機能する。この容量線300は、平面的に見ると、図2に示すように、走査線3aの形成領域に重ねて形成されている。より具体的には容量線300は、走査線3aに沿って延びる本線部と、図中、データ線6aと交差する各個所からデータ線6aに沿って上方に夫々突出した突出部と、コンタクトホール85に対応する個所が僅かに括れた括れ部とを備えている。このうち突出部は、走査線3a上の領域及びデータ線6a下の領域を利用して、蓄積容量70の形成領域の増大に貢献する。また、容量線300は、好ましくは、画素電極9aが配置された画像表示領域10aからその周囲に延設され、定電位源と電気的に接続されて、固定電位とされる。このような定電位源としては、データ線駆動回路101に供給される正電源や負電源の定電位源でもよいし、対向基板20の対向電極21に供給される定電位でも構わない。
【0066】
誘電体膜75は、図3に示すように、例えば膜厚5〜200nm程度の比較的薄いHTO(High Temperature Oxide)膜、LTO(Low Temperature Oxide)膜等の酸化シリコン膜、あるいは窒化シリコン膜等から構成される。蓄積容量70を増大させる観点からは、膜の信頼性が十分に得られる限りにおいて、誘電体膜75は薄いほどよい。
【0067】
図2及び図3においては、上記のほか、TFT30の下側に、下側遮光膜11aが設けられている。下側遮光膜11aは、格子状にパターニングされており、これにより各画素の開口領域を規定している。なお、開口領域の規定は、図2中のデータ線6aと、これに交差するよう形成された容量線300とによっても、なされている。また、下側遮光膜11aについても、前述の容量線300の場合と同様に、その電位変動がTFT30に対して悪影響を及ぼすことを避けるために、画像表示領域からその周囲に延設して定電位源に接続するとよい。
【0068】
また、TFT30下には、下地絶縁膜12が設けられている。下地絶縁膜12は、下側遮光膜11aからTFT30を層間絶縁する機能のほか、TFTアレイ基板10の全面に形成されることにより、TFTアレイ基板10の表面研磨時における荒れや、洗浄後に残る汚れ等で画素スイッチング用のTFT30の特性変化を防止する機能を有する。
【0069】
加えて、走査線3a上には、高濃度ソース領域1dへ通じるコンタクトホール81及び高濃度ドレイン領域1eへ通じるコンタクトホール83がそれぞれ開孔された第1層間絶縁膜41が形成されている。
【0070】
第1層間絶縁膜41上には、中継層71、及び容量線300が形成されており、これらの上には高濃度ソース領域1dへ通じるコンタクトホール81及び中継層71へ通じるコンタクトホール85がそれぞれ開孔された第2層間絶縁膜42が形成されている。
【0071】
なお、本実施形態では、第1層間絶縁膜41に対しては、約1000℃の焼成を行うことにより、半導体層1aや走査線3aを構成するポリシリコン膜に注入したイオンの活性化を図ってもよい。他方、第2層間絶縁膜42に対しては、このような焼成を行わないことにより、容量線300の界面付近に生じるストレスの緩和を図るようにしてもよい。
【0072】
加えて更に、第2層間絶縁膜42上には、データ線6aが形成されており、これらの上には中継層71へ通じるコンタクトホール85が形成された第3層間絶縁膜43が形成されている。
【0073】
第3層間絶縁膜43の表面は、CMP(Chemical Mechanical Polishing)処理等により平坦化されており、その下方に存在する各種配線や素子等による段差に起因する液晶層50の配向不良を低減する。
【0074】
ただし、このように第3層間絶縁膜43に平坦化処理を施すのに代えて、又は加えて、TFTアレイ基板10、下地絶縁膜12、第1層間絶縁膜41及び第2層間絶縁膜42のうち少なくとも一つに溝を掘って、データ線6a等の配線やTFT30等を埋め込むことにより、平坦化処理を行ってもよい。
【0075】
(データ線に付設されたコンデンサについての構成)
以下では、本実施形態において特徴的な、データ線6aに付設されたコンデンサ501の構成について、図4乃至図6は参照しながら、より詳細に説明する。ここに図4は、本実施形態に係るコンデンサを示す平面図である。また、図5は図4のB−B´断面図であり、図6は図4のC−C´断面図である。なお、図5及び図6においては、各層・各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、該各層・各部材ごとに縮尺を異ならしめてある。
【0076】
本実施形態において、コンデンサ501は、画像表示領域10a外、且つ、データ線6aの図4中上端の側に設けられている。なお、データ線6aの図4中下端の側にはサンプリング回路301及びデータ線駆動回路101が接続されている(図4において不図示、図1参照)。
【0077】
より詳しくは、このコンデンサ501は、データ線6aに接続された第1導電層521を一方の電極とし、データ線6aに交差する方向に延び、固定電位に維持されたコンデンサ電極用配線503に接続された第2導電層522を他方の電極とするとともに、これらの間に誘電体膜75を挟持して構成されている。
【0078】
このうち、まず、第2導電層522は、図5及び図6に示すように、第1層間絶縁膜41上に形成されている。すなわち、図5と図3とを対比するとわかるように、該第2導電層522は、蓄積容量70を構成する中継層71と同一膜として形成されている。
【0079】
また、この第2導電層522は、コンタクトホール582(本発明にいう「第1コンタクトホール」に該当する。)を介してコンデンサ電極配線503と相互に接続されている。コンタクトホール582は、第2層間絶縁膜42に開孔されている。コンタクトホール582は、第2導電層522の長手方向に沿って、或いはデータ線6aの延在する方向に沿って複数(本実施形態では7つ)形成されている。これにより、第2導電層522は、コンデンサ電極用配線503と同一の電位を有する。
【0080】
コンデンサ電極用配線503は、データ線6aに交差する方向に延びデータ線6aと同一膜として形成されている。すなわち、データ線6aが上述のようにアルミニウムを含んで形成される場合においては、コンデンサ電極用配線503もまた、アルミニウムを含んで形成されることになる。このように、コンデンサ電極用配線503が、アルミニウム等の低抵抗な材料を含んで形成されるならば、その配線遅延等が問題にならない。
【0081】
なお、このコンデンサ用電極配線503と、後述する検査回路用配線60aとは、図5及び図6に示すように、同一膜として形成されるようになっている。
【0082】
また、このコンデンサ電極用配線503は、対向電極21に固定電位を供給するための定電位源、或いはデータ線駆動回路や走査線駆動回路等に固定電位を供給するための定電位源に接続されることにより(不図示)、固定電位とされており、これにより、第2導電層522もまた、固定電位とされている。
【0083】
本実施形態においては、このようにコンデンサ電極用配線503ないし第2導電層522を固定電位とするためには、対向電極21を固定電位とするための電源、又はデータ線駆動回路若しくは走査線駆動回路に供給される固定電位を供給するための電源のいずれかが利用可能であり、いずれにせよ、該コンデンサ電極用配線503ないし第2導電層522のために、特別に電源を設ける必要がないから、その分、装置構成の簡略化を実現することができる。また、コンデンサ電極用配線503、ひいては第2導電層522を固定電位とするためには、前記の各種の電源とコンデンサ電極用配線503との間に電気的接続点を一箇所のみ設ければよいから、製造・構成が容易で、比較的信頼性の高いコンデンサ501を構成することができる。
【0084】
一方、第1導電層521は、図5及び図6に示すように、第2導電層522上に形成された誘電体膜75の上に、該第2導電層522と対向するように形成されている。すなわち、図5と図3とを対比するとわかるように、該第1導電層521は、蓄積容量70を構成する容量線300と同一膜として形成されている。この第2導電層522は、第2層間絶縁膜42上に形成されたデータ線6aに、コンタクトホール581(本発明にいう「第2コンタクトホール」に該当する。)を介して接続されている。本実施形態においては、コンタクトホール581は、第1導電層521の幅に合わせるようにデータ線6aが幅広にされた部分に、2つ形成されるようになっている(図4参照)。なお、このことから明らかなように、第1導電層521の幅は、データ線6aの幅よりも大きくされており、これにより、コンデンサ501の電極面積はより大きくなっている。
【0085】
また、この第1導電層521には、コンタクトホール583を介して、検査回路用配線60aが接続されている。この検査回路用配線60aは、データ線6aと同一膜として形成されている。検査回路用配線60aの先には、図4に示すように、検査回路701が接続されており、該検査回路は複数のTFT702を含むものとなっている。このTFT702には、前述の検査回路用配線60aとは別に、配線703が接続されている。また、本実施形態においては、前記コンタクトホール583は、前記のコンタクトホール581と同様に、第1導電層521の幅に合わせるように検査回路用配線60aが幅広にされた部分に2つ形成されるようになっている(図4参照)。なお、このことから明らかなように、第1導電層521の幅は、検査回路用配線60aの幅よりも大きくされており、これにより、コンデンサ501の電極面積はより大きくなっている。これにより、コンデンサ501の容量値を増大させることができる。
【0086】
更に、本実施形態においては特に、この第1導電層521には、切り欠き部521Kが形成されている。この切り欠き部521Kは、図4乃至図6に示すように、平面視して略長方形状を有する第1導電層521の長辺の一部が、該四辺形状の内部へと切り込まれるようにして形成されている。前記のコンタクトホール582は、この切り欠き部521Kの形成領域に対応するように、或いは切り欠き部521Kの長手方向に沿って複数配列されるように形成されている。
【0087】
なお、この切り欠き部521Kは、図4に示すように、例えば、第1導電層521の幅Wが12〜18μm程度、長さLが600〜1400μm程度であるとすれば、その幅Wkを数μm程度、その長さLkを400μm程度として形成するようにするとよい。そして、この場合には更に、当該切り欠き部521の形成領域に対応するように、その径が数μm程度であるコンタクトホール582を、10μm間隔で配列するような構成を採用するとよい。
【0088】
最後に、当該コンデンサ501の絶縁層たる誘電体膜75は、その名称及び符号から明らかなように、前述した蓄積容量70の誘電体膜75と同一のものである。すなわち、誘電体膜75は、コンデンサ501及び蓄積容量70において共用される形となっている。
【0089】
このような構成となる電気光学装置においては、次のような作用効果が奏されることになる。第一に、データ線6aにコンデンサ501が付設されていることにより、従来見られていたような、画像上におけるデータ線6aに沿った表示むら等の発生を抑制することができる。これは、コンデンサ501の存在により、データ線6a周りの容量を適切に確保できることにより、該データ線6aにおける電位の変動、ひいてはこれに起因する画素電極9aにおける電位変動が抑制されることになるからである。
【0090】
ちなみに、このような作用効果は、データ線6aに対する画像信号の供給を、相隣接する複数のデータ線6aに対して同時に実施するような場合において、より効果的に享受することが可能となる。というのも、前述のような表示むらは、このような場合においてより顕著に現れる、ないしは視認されやすくなるからである。以下、このような事情を、図7を参照しながら説明することとする。ここに図7は、データ線に画像信号が供給される様子を図式的に示した斜視図であり、なお、図7においては、本来示されるべきコンタクトホール等は図示されておらず、本実施形態に係る主要な作用効果を説明するための必要最小限の構成たるデータ線6a及び画素電極9aのみが示されている。
【0091】
この図7において、本実施形態に係る電気光学装置では、データ線6aに供給される画像信号が、1本のシリアル信号を、シリアル−パラレル変換することにより得られる6本のパラレル信号からなっている。つまり、画像信号の供給は、6本のデータ線6aからなるグループ毎同時に行われることになる。このような画像信号の供給方法の場合、該画像信号の供給を現に受けている供給グループ601Gに相隣接する非供給グループ602Gに属するデータ線6aについては、当然ながら画像信号が供給されないことになる。なお、図7においては、黒く塗りつぶされたデータ線6aが、画像信号の供給を現に受けているデータ線であることを示しており、そうでないデータ線6aが、画像信号の供給を受けていないデータ線であることを示している(この図の次の段階においては、例えば供給グループ601Gの右隣(又は左隣)の非供給グループ602Gにおける6本のデータ線6aに画像信号が供給されるなどということになる。)。
【0092】
ここで、供給グループ601Gに着目すると、図中最左端に位置するデータ線6a1と図中最右端に位置するデータ線6a2とに対応する画素電極9a(図中符号91参照)には、一般に電位の変動が生じやすい状況にある。すなわち、該データ線6a1及び6a2周りの容量(例えば、該データ線の配線容量、或いは該データ線と他の配線及び対向電極との重なり合いにより生じる容量)が相当程度小さいと、サンプリング回路301を構成するTFT202のゲート・ドレイン間の寄生容量の影響により、該データ線6a1及び6a2に書き込まれる画像信号電位のプッシュダウン量がより大きくなってしまうことにより、これらデータ線6a1及び6a2における電位変動が大きくなってしまう。すると、これらデータ線6a1及び6a2に対応するよう配列されている画素電極9aの電位変動がもたらされ、その結果、該データ線6a1及び6a2に沿うような表示むらが画像上に現れることとなってしまうのである。
【0093】
より具体的には、次のようである。すなわち、データ線6aに書き込まれる画像信号電位のプッシュダウン量をΔVとすると、
ΔV=ΔVd×(CGD/(CGD+CST))
なる関係がある。ここにΔVdは、データ線6a1及び6a2における電位変化量、CGDはサンプリング回路301を構成するTFT202のゲート・ドレイン間の寄生容量、CSTはデータ線と他の配線及び対向電極21との重なり合いで生じる寄生容量を、それぞれ表している。この式からわかるように、データ線6a1及び6a2の幅を狭く又は長さを短くする、即ち容量CSTを小さくすると、寄生容量CGDの影響が大きくなるため、プッシュダウン量ΔVは大きくなってしまうのである。
【0094】
また、データ線6a1及び6a2には、これらに相隣接するように画像信号の供給されていないデータ線6a(即ち、図7中データ線6a1の左隣に位置するデータ線6a及びデータ線6a2の右隣に位置するデータ線6a)が存在していることから、該データ線6aと画素電極9aとの間には無視し得ない寄生容量が生じることになる。これによっても、図7中符号91内に示される画素電極9aにおいて、電位変動が生じやすい状況が生まれているということができる。
【0095】
以上のようなことから結局、当該画素電極9aには、画像信号に正確に対応した電界が印加されないことになる。よって、図7のような場合には、データ線6a1及び6a2にほぼ沿った形で、画像上に表示むらが現れるという不具合が生じることとなる。しかも、この例のように、6本ごとのデータ線6aに応じて表示むらが表れる場合には、画像上における視認がなされやすくなり、事態はより深刻だといえる。
【0096】
しかるに、本実施形態においては、図1、図4乃至図6に示したように、データ線6aには、コンデンサ501が設けられている。したがって、図7では、供給グループ601Gに属するデータ線6a、とりわけその両端に位置するデータ線6a1及び6a2における電位の変動は抑制されることになり、これに起因する画素電極9aの電位変動は殆ど生じないこととなる。
【0097】
以上のように、本実施形態の電気光学装置によれば、従来に見られていたような、データ線6aに沿った表示むらの発生を極力抑制することが可能となるのである。
【0098】
さて、本実施形態の電気光学装置の作用効果の第二としては、コンデンサ501を構成する第1導電層521に、コンタクトホール582の形成領域に対応するように、切り欠き部521Kが形成されていることにより、該コンデンサ501を好適に形成することができることが挙げられる。以下では、この点について、図8を参照しながら説明することとする。ここに図8は、本発明に係るコンデンサの平面図であり、(a)は本実施形態に係る切り欠き部521Kが第1導電層521に形成されたコンデンサ501(即ち、図4等に示すコンデンサ501と全く同様のものである。)の平面図、(b)は当該切り欠き部を備えてないコンデンサの平面図である。
【0099】
まず、前記のような表示むらの発生を防止するためには、コンデンサ501の容量値はできるだけ大きい方が好ましいが、そのためには、図8(a)に示すように、第1導電層521の最大外形(該第1導電層の輪郭を包絡した外形を意味する。図8(a)における二点鎖線参照。)と第2導電層522の最大外形とを同じにし、相互に重なり合うようにするのがよい。しかし、単に、かかる構成を採用するのでは、第2導電層522に適当な電位供給をなすことが困難となる。
【0100】
しかるに、本実施形態では、前述のように第1導電層521に切り欠き部521Kが形成されていることにより、第2導電層522への電位の供給が、当該切り欠き部521Kの形成領域に対応して形成されたコンタクトホール582を介して好適に行うことができ、しかも、当該コンデンサ501の容量値を然程犠牲にすることなく、電気光学装置の小型化を達成することも可能になるのである。
【0101】
この点、仮に、図8(b)に示すように、第1導電層521及び第2導電層522Cそれぞれの最大外形を異ならしめることで、第2導電層522Cとコンデンサ電極用配線503との電気的接続をコンタクトホール582Cで図るとなると、第2導電層522Cの最大外形が、第1導電層521の最大外形からはみ出すようなかたちとなり、コンデンサ501、ひいては電気光学装置の大型化を招くことになるのとは異なる。
【0102】
以上のように、本実施形態によれば、よりよく小型化された電気光学装置を提供することができるのである。
【0103】
また、切り欠き部521Kに関連して、本実施形態においては更に、該切り欠き部521Kの形成領域に対応してコンタクトホール582が複数配列されて形成されている、換言すれば、該コンタクトホール582が第2導電層522の長手方向に沿って複数形成されていることにより、第2導電層522の部分部分に応じた電位ぶれの発生を防止することが可能となる。これは、コンタクトホール582が複数存在することで、該コンタクトホール582と第2導電層522との複数の電気的接続点に、コンデンサ電極用配線503からの電位が同時に供給されることになるためである。ちなみに、このような作用効果は、コンタクトホール581及び583がそれぞれ2つずつ設けられていたことから、第1導電層521についても略同様に享受され得る。
【0104】
次に、本実施形態の電気光学装置の作用効果の第三としては、コンデンサ501は、図5と図3との対比から明らかなように、蓄積容量70を構成する部材と、製造工程段階において同一機会に形成されるようになっている。具体的には、上でも述べたように、第1導電層521は容量線300と、第2導電層522は中継層71と、それぞれ同一膜として形成されている。そして、誘電体膜75は、コンデンサ501と蓄積容量70とで共用とされている。本実施形態では更に、データ線6a、コンデンサ電極用配線503及び検査回路用配線60aが同一膜として形成されている。
【0105】
このように、本実施形態においては、コンデンサ501及びこれに関連する構成が、画像表示領域内に形成される構成(蓄積容量70及びデータ線6a)と同時に形成されるようになっているため、その分、製造工程の簡略化、或いは製造コストの低廉化等を図ることができる。
【0106】
加えて第四に、本実施形態においては、データ線6aを中心として、その一端にサンプリング回路301及びデータ線駆動回路101等が、他端にコンデンサ501及び検査回路701が接続される形態となっていることから、これら各種構成要素の配置関係が好適となる。特に、この場合、コンデンサ501を構成する第1導電層521に電位が供給されるのは、データ線6aに連なる画素電極9aへの電位供給の後であるから、該コンデンサ501が途中に介在している場合に生じ得る悪影響を被るおそれがない。
【0107】
なお、上述において、コンデンサ501は、図4等に示したように、第2導電層522とコンデンサ電極用配線503とがコンタクトホール582を介して電気的に接続されるようになっていたが、本発明は、このような形態に限定されるものではない。例えば、図5と同趣旨となる図9に示すように、コンタクトホール582´が、切り欠き部521Kの長手方向の両端に少なくとも二つ形成されているような構成を採用してもよい。このような構成を採用しても、二つのコンタクトホール582´が存在することによって、第2導電層522における該コンタクトホール582´との接続点に、コンデンサ電極用配線503からの電位が同時に供給されることになるから、当該第2導電層522の部分部分に応じた電位ぶれの発生が防止される。したがって、本構成によっても、前記の図5と同様に、第2導電層522への電位供給を好適に行うことができる。また、このような構成に代えて、図10に示すように、コンタクトホール582´´が、切り欠き部521Kの全領域に対応するように形成されているような構成を採用してもよい。これによっても、前述したのと略同様な作用効果が得られることが明白である。
【0108】
(電気光学装置の全体構成)
以下では、以上のように構成された本実施形態における電気光学装置の全体構成を図11及び図12を参照して説明する。なお、図11は、TFTアレイ基板をその上に形成された各構成要素とともに対向基板20の側からみた平面図であり、図12は図11のH−H´断面図である。
【0109】
図11及び図12において、本実施形態に係る電気光学装置では、TFTアレイ基板10と対向基板20とが対向配置されている。TFTアレイ基板10と対向基板20との間に液晶層50が封入されており、TFTアレイ基板10と対向基板20とは、画像表示領域10aの周囲に位置するシール領域に設けられたシール材52により相互に接着されている。
【0110】
シール材52は、両基板を貼り合わせるための、例えば紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂等からなり、製造プロセスにおいてTFTアレイ基板10上に塗布された後、紫外線照射、加熱等により硬化させられたものである。また、シール材52中には、TFTアレイ基板10と対向基板20との間隔(基板間ギャップ)を所定値とするためのグラスファイバ或いはガラスビーズ等のギャップ材が散布されている。即ち、本実施形態の電気光学装置は、プロジェクタのライトバルブ用として小型で拡大表示を行うのに適している。
【0111】
シール材52が配置されたシール領域の内側に並行して、画像表示領域10aの額縁領域を規定する遮光性の額縁遮光膜53が、対向基板20側に設けられている。但し、このような額縁遮光膜53の一部又は全部は、TFTアレイ基板10側に内蔵遮光膜として設けられてもよい。
【0112】
画像表示領域の周辺に広がる領域のうち、シール材52が配置されたシール領域の外側に位置する領域には、データ線駆動回路101及び外部回路接続端子102がTFTアレイ基板10の一辺に沿って設けられている。また、走査線駆動回路104は、この一辺に隣接する2辺に沿い、且つ、前記額縁遮光膜53に覆われるようにして設けられている。更に、このように画像表示領域10aの両側に設けられた二つの走査線駆動回路104間をつなぐため、TFTアレイ基板10の残る一辺に沿い、且つ、前記額縁遮光膜53に覆われるようにして複数の配線105が設けられている。
【0113】
また、対向基板20の4つのコーナー部には、両基板間の上下導通端子として機能する上下導通材106が配置されている。他方、TFTアレイ基板10にはこれらのコーナーに対向する領域において上下導通端子が設けられている。これらにより、TFTアレイ基板10と対向基板20との間で電気的な導通をとることができる。
【0114】
図12において、TFTアレイ基板10上には、画素スイッチング用のTFTや走査線、データ線等の配線が形成された後の画素電極9a上に、図示しない配向膜が形成されている。他方、対向基板20上には、対向電極21の他、格子状又はストライプ状の遮光膜23、更には最上層部分に図示しない配向膜が形成されている。また、液晶層50は、例えば一種又は数種類のネマティック液晶を混合した液晶からなり、これら一対の配向膜間で、所定の配向状態をとる。
【0115】
尚、図11及び図12に示したTFTアレイ基板10上には、これらのデータ線駆動回路101、走査線駆動回路104等に加えて、画像信号線上の画像信号をサンプリングしてデータ線に供給するサンプリング回路、複数のデータ線に所定電圧レベルのプリチャージ信号を画像信号に先行して各々供給するプリチャージ回路、製造途中や出荷時の当該電気光学装置の品質、欠陥等を検査するための検査回路等を形成してもよい。
【0116】
また、上述した各実施形態においては、データ線駆動回路101及び走査線駆動回路104をTFTアレイ基板10上に設ける代わりに、例えばTAB(Tape Automated Bonding)基板上に実装された駆動用LSIに、TFTアレイ基板10の周辺部に設けられた異方性導電フィルムを介して電気的及び機械的に接続するようにしてもよい。また、対向基板20の投射光が入射する側及びTFTアレイ基板10の出射光が出射する側には、それぞれ、例えばTN(Twisted Nematic)モード、VA(Vertically Aligned)モード、PDLC(Polymer Dispersed Liquid Crystal)モード等の動作モードや、ノーマリーホワイトモード・ノーマリーブラックモードの別に応じて、偏光フィルム、位相差フィルム、偏光板等が所定の方向で配置される。
【0117】
(電子機器)
次に、以上詳細に説明した電気光学装置をライトバルブとして用いた電子機器の一例たる投射型カラー表示装置の実施形態について、その全体構成、特に光学的な構成について説明する。ここに、図13は、投射型カラー表示装置の図式的断面図である。
【0118】
図13において、本実施形態における投射型カラー表示装置の一例たる液晶プロジェクタ1100は、駆動回路がTFTアレイ基板上に搭載された液晶装置を含む液晶モジュールを3個用意し、それぞれRGB用のライトバルブ100R、100G及び100Bとして用いたプロジェクタとして構成されている。液晶プロジェクタ1100では、メタルハライドランプ等の白色光源のランプユニット1102から投射光が発せられると、3枚のミラー1106及び2枚のダイクロックミラー1108によって、RGBの三原色に対応する光成分R、G及びBに分けられ、各色に対応するライトバルブ100R、100G及び100Bにそれぞれ導かれる。この際特に、B光は、長い光路による光損失を防ぐために、入射レンズ1122、リレーレンズ1123及び出射レンズ1124からなるリレーレンズ系1121を介して導かれる。そして、ライトバルブ100R、100G及び100Bによりそれぞれ変調された三原色に対応する光成分は、ダイクロックプリズム1112により再度合成された後、投射レンズ1114を介してスクリーン1120にカラー画像として投射される。
【0119】
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨、あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う電気光学装置及び電子機器もまた、本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態の電気光学装置における画像表示領域を構成するマトリクス状の複数の画素に設けられた各種素子、配線等の等価回路を示す回路図である。
【図2】 本発明の実施形態の電気光学装置におけるデータ線、走査線、画素電極等が形成されたTFTアレイ基板の相隣接する複数の画素群の平面図である。
【図3】 図2のA−A´断面図である。
【図4】 本発明の実施形態の電気光学装置におけるコンデンサが形成された平面図である。
【図5】 図5のB−B´断面図である。
【図6】 図5のC−C´断面図である。
【図7】 データ線に画像信号が供給される様子を図式的に示した斜視図である。
【図8】 本発明に係るコンデンサの平面図であり、(a)は本実施形態に係る切り欠き部が第1導電層に形成されたコンデンサ(即ち、図4に示すコンデンサと全く同様のものである。)の平面図、(b)は当該切り欠き部を備えてないコンデンサの平面図である。
【図9】 図6と同趣旨の図であって、コンデンサ電極用配線と第2導電層とを繋ぐコンタクトホールの形態が異なるもの(その1)について示すものである。
【図10】 図6と同趣旨の図であって、コンデンサ電極用配線と第2導電層とを繋ぐコンタクトホールの形態が異なるもの(その2)について示すものである。
【図11】 本発明の実施形態の電気光学装置におけるTFTアレイ基板を、その上に形成された各構成要素とともに対向基板の側から見た平面図である。
【図12】 図11のH−H´断面図である。
【図13】 本発明の電子機器の実施形態である投射型カラー表示装置の一例たるカラー液晶プロジェクタを示す図式的断面図である。
【符号の説明】
3a…走査線、6a…データ線、9a…画素電極、30…TFT、10…TFTアレイ基板
70…蓄積容量、71…中継層、300…容量線、75…誘電体膜
501…コンデンサ、521…第1導電層、521K…切り欠き部、522…第2導電層、503…コンデンサ電極用配線、60a…検査回路用配線、581、582、583…コンタクトホール
601G…供給グループ、602G…非供給グループ
Claims (10)
- 基板上に、
一定方向に延在するデータ線と、該データ線に交差するように延在する走査線と、
前記走査線及び前記データ線の交差領域に対応するように配置された画素電極及び画素スイッチング用素子と、
前記データ線に交差する方向に延びるコンデンサ電極用配線と、
前記データ線よりも下層に設けられ、前記データ線に接続された第1導電層をその一方の電極として含むとともに、前記第1導電層よりも下層に設けられ、前記コンデンサ電極用配線に接続された第2導電層をその他方の電極として含むコンデンサと、
前記コンデンサ電極用配線と前記第2導電層とを電気的に接続する第1コンタクトホールと、
前記データ線と前記第1導電層とを電気的に接続する第2コンタクトホールと
を備えたことを特徴とする電気光学装置。 - 前記第1導電層は、前記第1コンタクトホールの形成領域に対応した切り欠き部を含むことを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
- 前記第1コンタクトホールは、前記切り欠き部の長手方向の両端に少なくとも二つ形成されていることを特徴とする請求項2に記載の電気光学装置。
- 前記第1コンタクトホールは、前記第2導電層の長手方向に沿って複数形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電気光学装置。
- 前記第1導電層の幅は、前記データ線の幅よりも大きいことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の電気光学装置。
- 前記画素電極及び前記画素スイッチング用素子に接続された蓄積容量を更に備え、
前記コンデンサを構成する部材の少なくとも一部は、前記蓄積容量を構成する部材の少なくとも一部と、製造工程段階において同一の機会に形成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の電気光学装置。 - 前記コンデンサ電極用配線及び前記データ線は、製造工程段階において同一の機会に形成されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の電気光学装置。
- 前記データ線の一端の側には、該データ線を駆動するためのデータ線駆動回路が更に備えられてなり、
前記データ線の他端の側には、前記コンデンサが設けられていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の電気光学装置。 - 前記データ線は複数本存在しており、
これら複数本のデータ線は、一時に画像信号の供給対象とされる複数の組に区別されることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の電気光学装置。 - 請求項1乃至9のいずれか一項に記載の電気光学装置を具備してなることを特徴とする電子機器。
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