JP2015004910A - 電気光学パネル及び電子機器 - Google Patents
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Abstract
Description
この発明によれば、第1のデータ線の有する容量値と、第2のデータ線の有する容量値との差分を、第1の保持容量及び第2の保持容量を備えない場合に比べて小さくすることができる。そのため、各データ線に対して画素を設ける場合において、第2のデータ線に対応して設けられる画素が、第1のデータ線に対応して設けられる画素に比べて、データ信号の書込が不十分になることを防止することができ、表示の均一性を確保することが可能となる。
この態様によれば、第1のデータ線及び第3のデータ線の間隔を、第1のデータ線及び第2のデータ線の間隔に比べて大きくすることができるため、第1の画素を、第2の画素に比べて大きくすることができる。そのため、この態様に係る電気光学パネルでは、第1の画素の大きさが第2の画素の大きさ以下である場合と比較して、分光感度の高い第1の光をより多く出射することが可能となり、画面全体の明るさを向上させることができる。
この態様によれば、第1のデータ線の有する容量値と、第2のデータ線の有する容量値とを、略同じにするため、第2のデータ線に対応して設けられる画素が、第1のデータ線に対応して設けられる画素に比べて、データ信号の書込が不十分となることを防止することができ、表示の均一性を確保することが可能となる。
なお、この発明において、「略同じ」とは、製造誤差の範囲内にあることを意味し、完全に等しい場合の他に、製造誤差を考慮すれば等しいと看做すことができる場合を含む。
この発明によれば、第1のデータに対応して、第1の保持容量が設けられる。このため、第1のデータ線の有する容量値と、第2のデータ線の有する容量値との差分を、第1の保持容量を備えない場合に比べて小さくすることができる。従って、各データ線に対して画素を設ける場合、第2のデータ線に対応して設けられる画素が、第1のデータ線に対応して設けられる画素に比べて、データ信号の書込が不十分になることを防止することができ、表示の均一性を確保することが可能となる。
この態様によれば、第1のデータ線の有する容量値と、第2のデータ線の有する容量値とを、略同じにするため、第2のデータ線に対応して設けられる画素が、第1のデータ線に対応して設けられる画素に比べて、データ信号の書込が不十分となることを防止することができ、表示の均一性を確保することが可能となる。
この態様によれば、配線抵抗を備えない場合と比較して、第1のデータ線と、第2のデータ線との間で、時定数を均一化することができるため、表示の均一性を高めることが可能となる。
図1は、本発明の実施形態に係る電気光学装置1の構成を示す斜視図である。
図1に示すように、電気光学装置1は、表示パネル10(「電気光学パネル」の一例)と、表示パネル10の動作を制御する制御回路50とを備える。
表示パネル10は、複数の画素と、当該画素(画素に対応して設けられる画素回路)を駆動する駆動回路とを備える。表示パネル10は、例えば、表示部で開口する枠状のケース201に収納されるとともに、FPC(Flexible Printed Circuits)基板202の一端が接続される。FPC基板202には、半導体チップの制御回路50が、COF(Chip On Film)技術によって実装されるとともに、複数の端子203が設けられて、図示省略された上位回路に接続される。
制御回路50には、図示省略された上位回路より、デジタルの画像データVideoが同期信号に同期して供給される。ここで、画像データVideoとは、表示パネル10で画像を表示するときに各画素が表示すべき階調レベルを例えば8ビットで規定するデジタルデータである。また、同期信号とは、垂直同期信号、水平同期信号、及び、ドットクロック信号を含む信号である。
制御回路50は、同期信号に基づいて、表示パネル10の動作を制御するための信号である制御信号Ctrを生成し、これを表示パネル10に対して供給する。また、制御回路50は、画像データVideoに基づいてアナログの画像信号Vidを生成し、これを表示パネル10に対して供給する。画像信号Vidは、画素Pxが画像データVideoの指定する階調を表示するように、当該画素Pxが備える液晶素子(後述する液晶素子CL)の透過率を規定する電位を示す信号である。
具体的には、表示パネル10において、M行の走査線32が図においてX方向(「第2方向」の一例)に延在して設けられ、また、N列のデータ線34が図においてY方向(「第1方向」の一例)に延在し、かつ、各走査線32と互いに電気的な絶縁を保って設けられている。そして、表示領域30において、M行の走査線32とN列のデータ線34との交差部に対応して画素Pxが設けられている。つまり、本実施形態において画素Pxは、縦M行×横N列でマトリクス状に配列されている。ここで、M、Nは、いずれも自然数である。
なお、図2では図示省略するが、表示領域30において、M行の給電線38が、図においてX方向に延在し、かつ、各データ線34と互いに電気的な絶縁を保って設けられている。
より具体的には、kを、3≦kを満たす3の倍数の整数として、図2に示すように、第1列〜第N列のうち、第(k−2)列にはM行の画素PxRが配置され、第(k−1)列にはM行の画素PxGが配置され、第k列にはM行の画素PxBが配置される。
なお、以下では、画素PxGに対応するデータ線34を、符号「34G」で表し、画素PxRに対応するデータ線34を、符号「34R」で表し、画素PxBに対応するデータ線34を、符号「34B」で表すことがある。
また、本実施形態では、表示領域30全体の表示を明るくするため、電気光学装置1が表示可能な色(赤色R、緑色G、青色B)のうち、最も分光感度の高い光に対応する色である緑色G(第1色)が表示される領域の面積を広くする。具体的には、画素PxGのX方向の幅を、画素PxR及び画素PxGのX方向の幅よりも大きくする。また、画素PxR及び画素PxGのX方向の幅は、略同じ幅とする。
なお、以下では、データ線34Rに対応して設けられる保持容量Csを符号「CsR」で表し、データ線34Gに対応して設けられる保持容量Csを符号「CsG」で表し、データ線34Bに対応して設けられる保持容量Csを符号「CsB」で表すことがある。
走査線駆動回路22は、第1行〜第M行の走査線32を行単位で順次に走査(選択)する手段である。具体的には、走査線駆動回路22は、1フレームの期間において、第1行〜第M行の走査線32のそれぞれに対して出力する走査信号Gw[1]〜Gw[M]を、水平走査期間毎に順番に所定の選択電位に設定することで、走査線32を行単位で順次に選択する。なお、1フレームの期間とは、電気光学装置1が1カット(コマ)分の画像を表示するのに要する期間である。
データ線駆動回路24は、制御回路50より供給される画像信号Vid及び制御信号Ctrに基づいて、各画素回路110に対応する画素Pxが表示すべき階調を規定するデータ信号Vd[1]〜Vd[N]を生成するとともに、水平走査期間毎に、N列のデータ線34に対して出力する。
なお、本実施形態では、制御回路50が出力する画像信号Vidはアナログの信号であるが、制御回路50はデジタルの画像信号を出力するものであってもよい。この場合、データ線駆動回路24において、デジタルの画像信号をD/A変換することで、データ信号Vd[1]〜Vd[N]を生成すればよい。
液晶素子CLは、画素電極122、共通電極124、並びに、画素電極122及び共通電極124の間に設けられた液晶126を具備する電気光学素子である。画素電極122と共通電極124との間の印加電圧に応じて液晶126の透過率が変化し、その結果、当該画素回路110に対応する画素Pxの表示階調が変化する。共通電極124は、一定の電位Vcomに設定されている。
容量114は、2つの電極を有し、一方の電極が画素電極122に電気的に接続され、他方の電極が一定の電圧に保たれた給電線38に電気的に接続される。
トランジスター112は、ゲートが第m行の走査線32に電気的に接続され、ソースまたはドレインの一方が第n列のデータ線34に電気的に接続されている。また、トランジスター112は、ソースまたはドレインの他方が、容量114が有する2つの電極のうち一方の電極、及び、画素電極122にそれぞれ電気的に接続されている。すなわち、トランジスター112は、画素電極122とデータ線34との間に電気的に接続され、画素電極122とデータ線34との間の電気的な接続を制御する。
なお、「表面側」とは、図5において、基板150から見て画素回路110が設けられる方向である。また、表面側とは逆側、つまり、画素電極122から見て基板150が設けられる方向を「裏面側」と表現することがある。また、表面側から電気光学装置1を見ること(つまり、基板150に垂直な方向から電気光学装置1を見ること)を「平面視」と表現することがある。
基板150上には、トランジスター112の半導体層112a、112b、及び、112cが設けられる。半導体層112aは、トランジスター112のソース領域またはドレイン領域の一方に相当し、半導体層112bは、トランジスター112のソース領域またはドレイン領域の他方に相当し、半導体層112cは、トランジスター112のチャネル領域に相当する。
ゲート絶縁層L0の表面側には、導電性材料からなる第1配線層がパターニングにより形成される。この第1配線層には、行毎に設けられる走査線32と、画素Px毎に設けられるゲートノード112gと、が含まれる。ゲートノード112gは、走査線32に電気的に接続される。このゲートノード112gのうち、平面視して半導体層112cに重なる部分が、トランジスター112のゲートに相当する。
第1層間絶縁層L1の表面側には、導電性材料からなる第2配線層がパターニングにより形成される。この第2配線層には、列毎に設けられるデータ線34と、画素Px毎に設けられる中継ノードN1及びN2と、が含まれる。中継ノードN1は、データ線34に電気的に接続されとともに、第1層間絶縁層L1及びゲート絶縁層L0を貫通するコンタクトホールHa1を介して、半導体層112aに電気的に接続される。中継ノードN2は、コンタクトホールHa2を介して、半導体層112bに電気的に接続される。なお、図4において、コンタクトホールは、異種の配線層同士が重なる部分で「□」印に「×」印を付した部分として示している。
第2層間絶縁層L2の表面側には、導電性材料からなる第3配線層がパターニングにより形成される。この第3配線層には、行毎に設けられる給電線38と、画素Px毎に設けられる中継ノードN3と、が含まれる。中継ノードN3は、給電線38に電気的に接続される。中継ノードN2及び中継ノードN3が、第2層間絶縁層L2を挟持することで、容量114が形成される。
第3層間絶縁層L3の表面側には、導電性材料からなる第4配線層がパターニングにより形成される。この第4配線層には、画素Px毎に設けられる画素電極122が含まれる。画素電極122は、透明な導電性材料より形成され、コンタクトホールHa3を介して、中継ノードN2に電気的に接続される。
また、基板150の裏面側には、光源が設けられる。光源から出射された光は、基板150、各種絶縁層(L0〜L3)、画素電極122、液晶126、及び、共通電極124を透過し、カラーフィルターにより着色されたうえで、図5において表面側に位置する観察者により映像として視認されることになる。すなわち、画素PxGは、後述する光源より出射された光をデータ信号Vd[n]に応じて変調して緑色Gの光を出射し、画素PxRは、光源より出射される光をデータ信号Vd[n]に応じて変調して赤色Rの光を出射し、画素PxBは、光源より出射される光をデータ信号Vd[n]に応じて変調して青色Bの光を出射する。
また、以上で説明した以外にも、発光層を大気から遮断するための封止材などが設けられるが、説明は省略する。
図6は、X方向において連続する5個の保持容量Csと、当該5個の保持容量Csに対応する5列のデータ線34と、当該5列のデータ線に対応して設けられる複数の画素Pxとを、平面視したときの平面図である。具体的には、図6では、第k列〜第(k+4)列の5個の保持容量Cs及び5列のデータ線34と、第k列〜第(k+4)列に配置された2行分の10個の画素Pxとを表している。また、図7は、図6におけるE−e線で破断した部分断面図である。
周辺領域40には、平面視して給電線41と重なる位置に、N列のデータ線34に1対1に対応するように、N個の電極341が設けられている。そして、データ線34は、1または複数のコンタクトホールHcを介して、当該データ線34に対応して設けられた電極341に電気的に接続される。電極341と給電線41とが、第2層間絶縁層L2を挟持することで、保持容量Csが形成される。
なお、以下では、データ線34Rに対応して設けられる保持容量CsRの有する電極341を、符号「電極341R」で表し、データ線34Gに対応して設けられる保持容量CsGの有する電極341を、符号「電極341G」で表し、データ線34Bに対応して設けられる保持容量CsBの有する電極341を、符号「電極341B」で表す。
ここで、図6に示すように、データ線34B(例えば、第(k)列のデータ線34)と、当該データ線34Bに隣り合うデータ線34R(例えば、第(k+1)列のデータ線34)の間隔をDBRで表す。また、データ線34R(例えば、第(k+1)列のデータ線34)と、当該データ線34Rに隣り合うデータ線34G(例えば、第(k+2)列のデータ線34)との間隔をDRGで表す。また、データ線34G(例えば、第(k+2)列のデータ線34)と、当該データ線34Gに隣り合うデータ線34B(例えば、第(k+3)列のデータ線34)との間隔をDGBで表す。
このとき、これらの3つの間隔の間には、以下の式(1)が成立する。
DGB > DBR ≒ DRG ……(1)
よって、以下の式(2)が成立する。
DRG + DGB > DBR + DRG ……(2)
なお、式(1)において、「DBR ≒ DRG」としたのは製造誤差を考慮したためであり、製造誤差が無い場合には「DBR = DRG」と表すことができる。以下の説明において、「略同じ」または「略等しい」というときは、「厳密に等しい」場合、すなわち、製造誤差が無く等しい場合と、「製造誤差の範囲で等しい」場合、すなわち、製造誤差が存在するものの当該製造誤差を考慮して等しいと看做すことができる場合の双方を含むこととする。
また、容量Cp以外にも、データ線34には、当該データ線34に隣り合うデータ線34との間に、容量が寄生する。具体的には、図6に示すように、データ線34Gと、当該データ線34Gに隣り合うデータ線34Bとの間に容量CGBが寄生し、データ線34Bと、当該データ線34Bに隣り合うデータ線34Rとの間に容量CBRが寄生し、データ線34Rと、当該データ線34Rに隣り合うデータ線34Gとの間に容量CRGが寄生する。
すなわち、第1列及び第N列を除き、データ線34Rに寄生する容量CRpの容量値は、「CBR+CRG+Cp_all」となり、データ線34Gに寄生する容量CGpの容量値は、「CRG+CGB+Cp_all」となり、データ線34Bに寄生する容量CBpの容量値は、「CGB+CBR+Cp_all」となる(なお、以下では、記載の便宜上、容量値を、容量を表す符号を流用して表すことがある)。
CGB < CBR ≒ CRG ……(3)
すなわち、第1列及び第N列を除き、寄生容量CRpの容量値、寄生容量CGpの容量値、及び、寄生容量CBpの容量値の間には、以下の式(4)の関係が成立する。
CRp > CGp ≒ CBp ……(4)
すなわち、図6に示すように、第2列〜第(N−1)列において、保持容量CsRの有する電極341RのX方向の長さLRが、保持容量CsGの有する電極341GのX方向の長さLG、及び、保持容量CsGの有する電極341GのX方向の長さLGに比べて小さくなるように、各保持容量Cs(各電極341)を設ける。
すなわち、保持容量CsRの容量値、保持容量CsGの容量値、及び、保持容量CsBの容量値が、以下の式(5)を満たすように、第2列〜第(N−1)列における各保持容量Csの容量値を定める。
CsR+CRp ≒ CsG+CGp ≒ CsB+CBp ……(5)
これにより、各データ線34に対応して保持容量Csを設けない場合と比較して、データ線34Rの有する容量CRの容量値、データ線34Gの有する容量CGの容量値、及び、データ線34Bの有する容量CBの容量値の間のばらつきを低減させ、または、当該ばらつきをなくすことができ、その結果として、赤色Rを十分に表示できないといった表示上の不具合の発生を防止し、または、このような表示上の不具合が発生する可能性を低減することが可能となる。
また、本実施形態では、N個の電極341は、Y方向の位置が互いに等しく(または略等しく)なるように設けられる。
このため、本実施形態では、第1列のデータ線34Rに対応して設けられる保持容量CsRの容量値を、他の列のデータ線34Rに対応して設けられる保持容量CsRの容量値よりも大きくし、また、第N列のデータ線34Bに対応して設けられる保持容量CsBの容量値を、他の列のデータ線34Bに対応して設けられる保持容量CsBの容量値よりも大きくすることで、第1列〜第N列において、寄生容量CRpの容量値、寄生容量CGpの容量値、及び、寄生容量CBpの容量値の違いによる、容量CRの容量値、容量CGの容量値、及び、容量CBの容量値の違いの程度が小さくなるように、第1列及び第N列の保持容量Csを設ける。より好ましくは、容量CRの容量値、容量CGの容量値、及び、容量CBの容量値が略同じとなるように、第1列及び第N列の保持容量Csを設ける。
但し、表示領域30の端部に配置される第1列または第N列の画素Pxにおいて表示上の不具合が生じたとしても、当該不具合が観察者により視認される可能性は小さい。そのため、第1列の保持容量CsRの容量値を、他の列の保持容量CsRの容量値と略同じとし、第N列の保持容量CsBの容量値を、他の列の保持容量CsBの容量値と略同じとしてもよい。この場合、第1列及び第N列の保持容量Csのみを、他の列の保持容量Csと異なる扱いとする場合(つまり、本実施形態の場合)と比較して、電気光学装置1の製造が容易となる。
また、本実施形態では、当該間隔DGBを有するデータ線34G及びデータ線34Bの間の領域を利用して、保持容量CsG及び保持容量CsBを設けることができるので、周辺領域40における保持容量CsG及び保持容量CsBを設けるためのスペースを確保するために、周辺領域40におけるデータ線34G及びデータ線34Bの間の間隔を、表示領域30におけるデータ線34G及びデータ線34Bの間の間隔に比べて大きくする必要もない。すなわち、周辺領域40において、保持容量CsG及び保持容量CsBを設けるためのスペースを確保するために、周辺領域40において、データ線34R、34G、及び、34Bのうち少なくとも一部のデータ線34をX方向に折り曲げる等することで、周辺領域40におけるデータ線34G及びデータ線34Bの間の間隔を、表示領域30におけるデータ線34G及びデータ線34Bの間の間隔に比べて大きくする必要は無い。このため、データ線34が狭ピッチである場合であっても、表示領域30においてY方向に延在するデータ線34を周辺領域40等においてX方向に折り曲げることなく、保持容量CsRに比べて容量値の大きい保持容量CsG及び保持容量CsBを設けることができ、周辺領域40等においてデータ線34をX方向に折り曲げる場合と比較して電気光学装置1の製造を簡素化することができる。
すなわち、本実施形態によれば、第2のデータ線と第3のデータ線との間隔が、第1のデータ線と第4のデータ線との間隔よりも大きいことにより、第2のデータ線に寄生する容量の容量値が、第1のデータ線に寄生する容量の容量値よりも大きくなる場合に、第1のデータ線に対応して設けられる第1の保持容量の容量値を、第2のデータ線に対応して設けられる第2の保持容量の容量値よりも大きくするため、第2の画素に対するデータ信号Vd[n]の書込が、第1の画素に対するデータ信号Vd[n]の書込に比べて不十分となることを防止し、表示の均一性を高めることができる。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、例えば次に述べるような各種の変形が可能である。また、次に述べる変形の態様は、任意に選択された一または複数を、適宜に組み合わせることもできる。
上述した実施形態では、各保持容量Csが式(5)を満たすように設けることで、容量CRの容量値、容量CGの容量値、及び、容量CBの容量値を略同じにするものであるが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、容量CRの容量値、容量CGの容量値、及び、容量CBの容量値が、以下の式(6)及び式(7)を充足するように、各保持容量Csの容量値(つまり、各電極341のX方向の長さ)を定めるものであってもよい。
|CR − CG| < |CRp − CGp| ……(6)
|CR − CB| < |CRp − CBp| ……(7)
この場合であっても、各データ線34に対応して保持容量Csを設けない場合と比較して、N列のデータ線34の有する容量の容量値のばらつきの大きさの程度を低減させることができ、赤色Rを十分に表示できないといった表示上の不具合が発生する可能性を低減することが可能となる。
上述した実施形態及び変形例は、保持容量CsR、保持容量CsG、及び、保持容量CsBの容量値を、各保持容量CsのX方向の長さにより調節するが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、保持容量Csの容量値はどのような手段により調整するものであってもよい。
つまり、平面視したときに、保持容量CsRの面積が、保持容量CsGの面積よりも小さく、且つ、保持容量CsBの面積よりも小さくなるように、各保持容量Csを設ければよい。
上述した実施形態及び変形例は、データ線34Rに対応して保持容量CsRを設け、データ線34Gに対応して保持容量CsGを設け、データ線34Bに対応して保持容量CsBを設けるが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、N本のデータ線34のうち、一部のデータ線34について、保持容量Csを設けないものであってもよい。
例えば、図9に示すように、データ線34Gに対応する保持容量CsG、及び、データ線34Bに対応する保持容量CsBのみを設け、データ線34Rに対応する保持容量CsRを設けないものであってもよい。つまり、式(5)乃至式(7)において、「CsR=0」としてもよい。換言すれば、電気光学装置1が備えるN個の保持容量Csの容量値のうち、最小値が「0」であってもよい。
上述した実施形態では、N個の保持容量Csは、1行に配置され、N個の保持容量CsのX方向の位置が互いに異なる位置となるように配置されるが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、N個の保持容量Csは、2行または3行以上に配置されるものであってもよい。
例えば、N個の保持容量Csを2行に配置する場合、N個の保持容量Csが1行に配置される場合(例えば、図6または図8等に示す場合)に比べて、N個の保持容量Csを配置するために必要となるX方向の幅を小さくすることができる。
なお、N個の保持容量Csを2行に配置する場合、保持容量CsGを一の行に配置するとともに、保持容量CsR及び保持容量CsBを他の行に配置してもよい。
上述した実施形態及び変形例は、保持容量Csの容量値を調整することで、例えば赤色Rを十分に表示できないといった表示上の不具合が発生する可能性を低減させるものであったが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、保持容量Csの容量値を調整することに加えて、各データ線34の有する抵抗Rsの抵抗値を調整することで、表示上の不具合が発生する可能性を低減させるものであってもよい。
CR*RsR ≒ CG*RsG ≒ CB*RsB ……(8)
このように、データ線34R、データ線34G、及び、データ線34Bにおいて、時定数が略同じになるように抵抗Rsが設けられるため、データ線34にデータ信号Vd[n]の書込を行う場合の応答速度を略同じにすることができ、表示を均一化することができる。
上述した実施形態及び変形例において、電気光学装置1(または1a)は、画素PxR、画素PxG、及び、画素PxBを備え、赤色R、緑色G、及び、青色Bを表示可能であるが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、電気光学装置は、少なくとも2色以上を表示可能なものであればよい。具体的には、電気光学装置は、赤色R、緑色G、及び、青色B以外の色を表示できるものであってもよいし、赤色R、緑色G、及び、青色Bのうち一部または全部を表示できないものであってもよい。
また、上述した実施形態及び変形例において、画素PxGのX方向の幅は、画素PxR及び画素PxGのX方向の幅に比べて大きいが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、電気光学装置が表示可能な2色以上の色のうち、一部の色に対応する画素PxのX方向の幅が、他の色に対応する画素PxのX方向の幅に比べて大きいものであればよい。そして、保持容量Csの容量値は、当該保持容量Csに対応して設けられるデータ線34と、当該データ線34に隣り合うデータ線34との間隔に基づいて定めるものであればよい。
DWG < DGB ≒ DBR ≒ DRW ……(9)
すなわち、本変形例では、以下の式(10)及び式(11)が成立する。
DGB + DBR > DWG + DGB ……(10)
DBR + DRW > DRW + DWG ……(11)
このため、第1列及び第N列を除き、データ線34Rの寄生容量CRpの容量値、データ線34Gの寄生容量CGpの容量値、データ線34Bの寄生容量CBpの容量値、及び、データ線34Wの寄生容量CWpの容量値の間には、以下の式(12)が成立する。
CRp ≒ CBp > CGp ≒ CWp ……(12)
これにより、画素PxG及び画素PxWに対するデータ信号Vd[n]の書込が、画素PxB及び画素PxRに対するデータ信号Vd[n]の書込に比べて不十分になることを防止することができ、表示が不均一になることを防止することが可能となる。
また、データ線34Rを「第1のデータ線」とする場合、当該データ線34Rに隣り合うデータ線34Wが「第2のデータ線」に該当し、当該データ線34Rに隣り合うデータ線34Bが「第3のデータ線」に該当し、当該データ線34Rに隣り合うデータ線34Wに隣り合うデータ線34Gが「第4のデータ線」に該当する。
上述した実施形態及び変形例において、表示領域30には、1列に対して、1の表示色に対応するM行の画素Pxが配置されるが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、1列に対して、2以上の表示色に対応する画素Pxを設けるものであってもよい。
例えば、図13に示すように、qを、4≦qを満たす4の倍数の整数として、第1列〜第N列のうち、第(q−3)列には複数の画素PxBと、複数の画素PxRとが配置され、第(q−2)列には複数の画素PxBと、複数の画素PxRとが配置され、第(q−1)列には複数の画素PxGと、複数の画素PxWとが配置され、第q列には複数の画素PxGと、複数の画素PxWとが配置されるものであってもよい。
D12 ≒ D23 < D34 ≒ D45 ……(13)
すなわち、以下の式(14)が成立する。
D12 + D23 < D23 + D34 < D34 + D45 ……(14)
つまり、データ線34[2]に寄生する容量C2pの容量値、データ線34[3]に寄生する容量C3pの容量値、及び、データ線34[4]に寄生する容量C4pの容量値の間には、以下の式(15)が成立する。
C2p > C3p > C4p ……(15)
これにより、画素PxB、画素PxR、画素PxG、及び、画素PxWにおいて、データ信号Vd[n]の書込が不十分となる画素Pxが発生することを防止し、表示が不均一になることを防止することが可能となる。
上述した実施形態及び変形例では、各画素Pxが表示する表示色に対応するカラーフィルターが、各画素Pxに対応して備えるが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、各画素Pxが表示する表示色に対応する色の光を出射する光源を、各画素Pxに対応して設けてもよい。この場合、電気光学装置は、カラーフィルターを備えないものであってもよい。
上述した実施形態及び変形例において、画素Pxに対応する画素回路110は図3乃至図5に示すように、液晶素子CLと、トランジスター112とを備えるが、これは一例に過ぎず、電気光学装置が備える画素回路110は、どのような構成でもよい。
例えば、液晶素子CLの代わりに、有機発光ダイオード、無機発光ダイオード、または、LED(Light Emitting Diode)など、電流に応じた輝度で発光する発光素子を備えるものでもよい。この場合、基板150は、ガラスやプラスチック等の透明な絶縁性材料から構成されるものでもよいし、半導体基板であってもよい。また、画素回路110は、Pチャネル型のトランジスターの代わりに、Nチャネル型のトランジスターを備えるものであってもよいし、Pチャネル型及びNチャネル型の一方または双方を含む複数のトランジスターを備えるものであってもよい。また、画素回路110が備えるトランジスターは、薄膜トランジスターであってもよいし、基板150として半導体基板を採用する場合にはMOS型のトランジスターであってもよい。
次に、実施形態または変形例に係る電気光学装置を適用した電子機器について説明する。
図14は、ヘッドマウント・ディスプレイ(HMD)の外観を示す図であり、図15は、その光学的な構成を示す図である。まず、図14に示されるように、ヘッドマウント・ディスプレイ1000は、外観的には、一般的な眼鏡と同様にテンプル1010や、ブリッジ1020、レンズ1001L、1001Rを有する。また、ヘッドマウント・ディスプレイ1000は、図15に示されるように、ブリッジ1020近傍であってレンズ1001L、1001Rの奥側(図において下側)には、左眼用の電気光学装置1Lと右眼用の電気光学装置1Rとが設けられる。電気光学装置1Lの画像表示面は、図15において左側となるように配置している。これによって電気光学装置1Lによる表示画像は、光学レンズ1002Lを介して図において9時の方向に出射する。ハーフミラー1003Lは、電気光学装置1Lによる表示画像を6時の方向に反射させる一方で、12時の方向から入射した光を透過させる。電気光学装置1Rの画像表示面は、電気光学装置1Lとは反対の右側となるように配置している。これによって電気光学装置1Rによる表示画像は、光学レンズ1002Rを介して図において3時の方向に出射する。ハーフミラー1003Rは、電気光学装置1Rによる表示画像を6時方向に反射させる一方で、12時の方向から入射した光を透過させる。
この構成において、ヘッドマウント・ディスプレイ1000の装着者は、電気光学装置1L、1Rによる表示画像を、外の様子と重ね合わせたシースルー状態で観察することができる。また、このヘッドマウント・ディスプレイ1000において、視差を伴う両眼画像のうち、左眼用画像を電気光学装置1Lに表示させ、右眼用画像を電気光学装置1Rに表示させると、装着者に対し、表示された画像があたかも奥行きや立体感を持つかのように知覚させることができる(3D表示)。
図16は、実施形態または変形例に係る電気光学装置を採用した可搬型のパーソナルコンピューターの斜視図である。パーソナルコンピューター2000は、各種の画像を表示する電気光学装置1と、電源スイッチ2001やキーボード2002が設置された本体部2003とを具備する。
図17は、実施形態または変形例に係る電気光学装置を適用した携帯電話機の斜視図である。携帯電話機3000は、複数の操作ボタン3001およびスクロールボタン3002と、各種の画像を表示する電気光学装置1とを備える。スクロールボタン3002を操作することによって、電気光学装置1に表示される画面がスクロールされる。
なお、本発明に係る発光装置が適用される電子機器としては、図14から図17に例示した機器のほか、携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistants),デジタルスチルカメラ,テレビ,ビデオカメラ,カーナビゲーション装置,車載用の表示器(インパネ),電子手帳,電子ペーパー,電卓,ワードプロセッサ,ワークステーション,テレビ電話,POS端末,プリンター,スキャナー,複写機,ビデオプレーヤー,タッチパネルを備えた機器等などが挙げられる。
Claims (10)
- 第1のデータ線と、
前記第1のデータ線に隣り合うように、前記第1のデータ線に沿って延在する第2のデータ線と、
前記第1のデータ線に前記第2のデータ線とは反対側に隣り合うように、前記第1のデータ線に沿って延在する第3のデータ線と、
前記第2のデータ線に前記第1のデータ線とは反対側に隣り合うように、前記第2のデータ線に沿って延在する第4のデータ線と、
2つの電極を有し、一方の電極が前記第1のデータ線に電気的に接続される第1の保持容量と、
2つの電極を有し、一方の電極が前記第2のデータ線に電気的に接続される第2の保持容量と、
を備え、
前記第2のデータ線と前記第3のデータ線との間隔は、
前記第1のデータ線と前記第4のデータ線との間隔よりも大きく、
前記第1の保持容量の容量値は、
前記第2の保持容量の容量値よりも大きい、
ことを特徴とする電気光学パネル。 - 前記電気光学パネルは、
少なくとも第1色及び第2色を変調可能であり、
前記第1のデータ線及び前記第3のデータ線の間に、前記第1のデータ線に対応して設けられた、前記第1色を変調可能な第1の画素と、
前記第2のデータ線及び前記第1のデータ線の間に、前記第2のデータ線に対応して設けられた、前記第2色を変調可能な第2の画素と、
を備え、
前記第1色の光は、
前記第2色の光に比べて、分光感度が高い、
ことを特徴とする請求項1に記載の電気光学パネル。 - 前記第1の保持容量の容量値及び前記第2の保持容量の容量値は、
前記第1の保持容量の容量値、及び、前記第1のデータ線に寄生する容量の容量値の和である第1合計値と、前記第2の保持容量の容量値、及び、前記第2のデータ線に寄生する容量の容量値の和である第2合計値と、が略同じとなるように定められる、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の電気光学パネル。 - 前記第1のデータ線が延在する方向に交差する方向において、
前記第1の保持容量が備える電極の長さは、
前記第2の保持容量が備える電極の長さよりも長い、
ことを特徴とする請求項1乃至3のうち何れか1項に記載の電気光学パネル。 - 前記第1のデータ線が延在する方向において、前記第1の保持容量が備える電極の長さと、前記第2の保持容量が備える電極の長さとは、略同じであり、
前記第1のデータ線が延在する方向における、前記第1の保持容量の位置と、前記第2の保持容量の位置とは、略同じである、
ことを特徴とする請求項4に記載の電気光学パネル。 - 第1のデータ線と、
前記第1のデータ線に隣り合うように、前記第1のデータ線に沿って延在する第2のデータ線と、
前記第1のデータ線に前記第2のデータ線とは反対側に隣り合うように、前記第1のデータ線に沿って延在する第3のデータ線と、
前記第2のデータ線に前記第1のデータ線とは反対側に隣り合うように、前記第2のデータ線に沿って延在する第4のデータ線と、
2つの電極を有し、一方の電極が前記第1のデータ線に電気的に接続される第1の保持容量と、
を備え、
前記第2のデータ線と前記第3のデータ線との間隔は、
前記第1のデータ線と前記第4のデータ線との間隔よりも大きい、
ことを特徴とする電気光学パネル。 - 前記第1の保持容量の容量値は、
前記第1の保持容量の容量値、及び、前記第1のデータ線に寄生する容量の容量値の和である第1合計値と、前記第2のデータ線に寄生する容量の容量値と、が略同じとなるように定められる、
ことを特徴とする請求項6に記載の電気光学パネル。 - 第1色、第2色、及び、第3色を変調可能な電気光学パネルであって、
第1のデータ線と、
前記第1のデータ線に隣り合うように、前記第1のデータ線に沿って延在する第2のデータ線と、
前記第1のデータ線に前記第2のデータ線とは反対側に隣り合うように、前記第1のデータ線に沿って延在する第3のデータ線と、
前記第1のデータ線に対応して設けられ、前記第1色を変調可能な第1の画素と、
前記第2のデータ線に対応して設けられ、前記第2色を変調可能な第2の画素と、
前記第3のデータ線に対応して設けられ、前記第3色を変調可能な第3の画素と、
2つの電極を有し、一方の電極が前記第1のデータ線に電気的に接続される第1の保持容量と、
2つの電極を有し、一方の電極が前記第2のデータ線に電気的に接続される第2の保持容量と、
2つの電極を有し、一方の電極が前記第3のデータ線に電気的に接続される第3の保持容量と、
を備え、
前記第1のデータ線と前記第3のデータ線との間隔は、
前記第1のデータ線と前記第2のデータ線との間隔よりも大きく、
前記第1の画素は、
前記第1のデータ線及び前記第3のデータ線の間に設けられ、
前記第1色の光は、
前記第2色の光、及び、前記第3色の光に比べて、分光感度が高く、
前記第2の保持容量の容量値は、
前記第1の保持容量の容量値よりも小さく、且つ、
前記第3の保持容量の容量値よりも小さい、
ことを特徴とする電気光学パネル。 - 前記第1のデータ線の配線抵抗は、
前記第2のデータ線の配線抵抗よりも高い、
ことを特徴とする請求項1乃至8のうち何れか1項に記載の電気光学パネル。 - 請求項1乃至9のうち何れか1項に記載の電気光学パネルを具備する電子機器。
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JP2013131393A JP2015004910A (ja) | 2013-06-24 | 2013-06-24 | 電気光学パネル及び電子機器 |
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JP2013131393A JP2015004910A (ja) | 2013-06-24 | 2013-06-24 | 電気光学パネル及び電子機器 |
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WO2017213178A1 (ja) * | 2016-06-09 | 2017-12-14 | シャープ株式会社 | アクティブマトリクス基板と、それを備えた表示装置及びタッチパネル付き表示装置 |
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- 2013-06-24 JP JP2013131393A patent/JP2015004910A/ja not_active Withdrawn
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