JP2010217486A - 電気光学装置及び電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 フィードスルーを防止する。
【解決手段】電気光学装置は、第1電極(131)及び第2電極(132)からなる電気光学素子(13)と、第1期間においてデータ電位が供給される第1データ線及び第1電極間に設けられる第1スイッチング素子(SW101)と、第2期間においてデータ電位が供給される第2データ線及び第2電極間に設けられる第2スイッチング素子(SW102)と、第1・第2スイッチング素子のオン状態・オフ状態間の遷移を指令する制御信号を、これら第1・第2スイッチング素子に供給する走査線(3)と、を備える。そして、基板を平面視すると、第2電極は、その少なくとも一部が、前記走査線と重なるように形成され、前記第1電極は、少なくとも、前記走査線の全幅を覆うことがないように形成される。
【選択図】図4
【解決手段】電気光学装置は、第1電極(131)及び第2電極(132)からなる電気光学素子(13)と、第1期間においてデータ電位が供給される第1データ線及び第1電極間に設けられる第1スイッチング素子(SW101)と、第2期間においてデータ電位が供給される第2データ線及び第2電極間に設けられる第2スイッチング素子(SW102)と、第1・第2スイッチング素子のオン状態・オフ状態間の遷移を指令する制御信号を、これら第1・第2スイッチング素子に供給する走査線(3)と、を備える。そして、基板を平面視すると、第2電極は、その少なくとも一部が、前記走査線と重なるように形成され、前記第1電極は、少なくとも、前記走査線の全幅を覆うことがないように形成される。
【選択図】図4
Description
本発明は、液晶等を含む電気光学装置及び電子機器に関する。
従来、電気光学物質として液晶等を含む電気光学装置が提供されている。この電気光学装置では、液晶等に、画像データに応じた電位差を与えることで、その光透過率等の電気光学特性の変更が可能である。これを、当該液晶等を含む電気光学素子の複数の各々に個別的に適用すれば、画像の表示が可能となる。なお、前記電位差の液晶等への付与にあたっては、例えば、適当な形状、配置をもつ電極が利用される。
この電位差の液晶等への付与の仕方には様々な方法が提案されている。その中には、液晶等へ、一定の期間ごとに前とは逆極性の電位差を与える方法がある。これを実現するためには、例えば、2つの電極を用意するとともに、その双方の電極の各々に電気的に接続される2本のデータ線(それぞれ、前記画像データを供給する)を用意し、かつ、これら2組のデータ線及び電極間の導通・非導通を司る2つのスイッチング素子を設ける構成が知られている。これによると、ある期間において、一方のデータ線から一方の電極に対して画像データを供給するときは、他方の電極を接地電位等の基準電位に維持し、また、別の期間において、他方のデータ線から他方の電極に対して画像データを供給するときは、一方の電極を前記基準電位に維持する、等といった動作が行われる。これにより、液晶等へは交互に逆極性の電位差が与えられることになる。
このような電気光学装置としては、例えば特許文献1に開示されているようなものが知られている。
このような電気光学装置としては、例えば特許文献1に開示されているようなものが知られている。
ところで、上述したような電気光学装置においては、いわゆるフィードスルーの問題がある。
すなわち、上述のような電気光学装置においては、前記スイッチング素子の導通・非導通状態を司る走査信号が当該スイッチング素子に供給されるが、このスイッチング素子の導通状態から非導通状態への遷移、即ち走査信号のハイレベルからローレベル又はローレベルからハイレベルへの遷移に応じて、液晶等へ印加された電圧の大きさに変動が生じるおそれがある。これは、当該スイッチング素子が薄膜トランジスター(Thin Film Transistor;「TFT」)である場合におけるゲート・ソース間の容量等の存在を原因として発生するものと考えられる。本明細書では、このような現象をフィードスルーと呼ぶ。
すなわち、上述のような電気光学装置においては、前記スイッチング素子の導通・非導通状態を司る走査信号が当該スイッチング素子に供給されるが、このスイッチング素子の導通状態から非導通状態への遷移、即ち走査信号のハイレベルからローレベル又はローレベルからハイレベルへの遷移に応じて、液晶等へ印加された電圧の大きさに変動が生じるおそれがある。これは、当該スイッチング素子が薄膜トランジスター(Thin Film Transistor;「TFT」)である場合におけるゲート・ソース間の容量等の存在を原因として発生するものと考えられる。本明細書では、このような現象をフィードスルーと呼ぶ。
このような現象は、当然、画質に影響を与える。
特に、上述したような構成、即ち、それぞれ2つずつの電極、データ線及びスイッチング素子を備える電気光学装置においては、各データ線が時宜に応じていわば交互に利用されるようなかたちとなること(ここで「利用」とは、現に画像データ供給用の配線として機能することを意味する)から、問題をより複雑にするおそれがある。例えば、この場合、前述のゲート・ソース間容量は、2つあるスイッチング素子の別に応じて異なり得ることになり、したがって、一方のデータ線を利用する場合と他方のデータ線を利用する場合とで、液晶等への印加電圧の変動の大きさが異なることがあり得ることになる。
特に、上述したような構成、即ち、それぞれ2つずつの電極、データ線及びスイッチング素子を備える電気光学装置においては、各データ線が時宜に応じていわば交互に利用されるようなかたちとなること(ここで「利用」とは、現に画像データ供給用の配線として機能することを意味する)から、問題をより複雑にするおそれがある。例えば、この場合、前述のゲート・ソース間容量は、2つあるスイッチング素子の別に応じて異なり得ることになり、したがって、一方のデータ線を利用する場合と他方のデータ線を利用する場合とで、液晶等への印加電圧の変動の大きさが異なることがあり得ることになる。
本発明は、上述した課題の少なくとも一部を解決することの可能な電気光学装置及び電子機器を提供することを課題とする。
また、本発明は、かかる態様の電気光学装置、あるいは電子機器に関連する課題を解決可能な、電気光学装置、あるいは電子機器を提供することをも課題とする。
また、本発明は、かかる態様の電気光学装置、あるいは電子機器に関連する課題を解決可能な、電気光学装置、あるいは電子機器を提供することをも課題とする。
本発明に係る電気光学装置は、上述した課題を解決するため、基板と、前記基板上に形成される第1電極、及び、当該第1電極の上に且つ当該第1電極と積層構造を構成するように形成される第2電極と、前記第1及び第2電極間の印加電圧に応じて光学特性が変化する電気光学物質と、第1期間において、表示すべき階調に応じたデータ電位が供給される第1データ線と、第2期間において、前記データ電位が供給される第2データ線と、前記第1電極及び前記第1データ線間を電気的に接続する第1スイッチング素子と、前記第2電極及び前記第2データ線間を電気的に接続する第2スイッチング素子と、前記第1及び第2電極それぞれの一辺に沿い且つ前記第1及び第2データ線と交差して延びるように、且つ当該第1及び第2電極とは異なる層として形成され、前記第1及び第2スイッチング素子のオン状態・オフ状態間の遷移を指令する制御信号を当該第1及び第2スイッチング素子に供給する走査線とを備え、前記基板を平面視して、前記第2電極は、その少なくとも一部が、前記走査線と重なるように形成され、前記第1電極は、少なくとも、前記走査線の全幅を覆うことがないように形成される。
本発明によれば、第1期間においては、第1電極がデータ電位、第2電極が例えば基準電位となり、第2期間においては、その逆に、第1電極が例えば基準電位、第2電極がデータ電位となることが可能である。これを連続させれば、液晶等の電気光学物質に、交互に逆極性の電位差が与えられる。このような構成によると、電気光学素子に印加すべき電位差は原理的には1種だけ準備すればよいことによる消費電力低減効果等々の各種効果が享受される。
そして、本発明では特に、第1及び第2電極と、走査線との配置関係が、上述のように規定されていることにより、以下の作用効果が奏される。すなわち、まず、第1電極は、少なくとも、前記走査線の全幅を覆うことがないように形成されるので、その幅の全部を第1電極が覆ってしまっている場合に比べれば、当該第1電極と走査線との間に生じる寄生容量の容量値は小さくなる可能性がある。他方、これと同時に、走査線に第2電極の少なくとも一部が重なるように存在するから、これら走査線における第1電極によっては覆われない部分、つまり、前記幅のいわば余剰部分は第2電極と対向することになる。したがって、この第2電極と走査線との間に生じる寄生容量の容量値は大きくなる可能性がある。
このような両容量値の傾向に鑑みると、当該両容量値を相互に近づけさせること、さらにはその一致を図ることが可能になる。そして、これによれば、走査線の電位(即ち、前記制御信号)がアクティブ状態から非アクティブ状態へと遷移する場合において、前記第1電極が受ける電位変動の影響、及び、前記第2電極が受ける電位変動の影響、の双方を等しくすることが可能になる。
よって、本発明によれば、第1及び第2電極が意図しない挙動を示すことが未然に防止され、前述したようなフィードスルーに係る問題を有効に解決することができる。
なお、本発明においてはもともと、フィードスルーの影響は、スイッチング素子が2つ備えられていることから、第1及び第2電極に関してちょうど相殺されるかのようになることが期待できる状況にある(これは、前記各種効果のうちの1つといえる。)。しかし、既に述べたように、かかる効果は、当該スイッチング素子の特性差等を原因として、必ずしも、常に完全に享受可能であるというわけではない。この点に鑑みるとき、本発明に係るフィードスルー防止手段によって奏される作用効果の価値は一層高まる。
そして、本発明では特に、第1及び第2電極と、走査線との配置関係が、上述のように規定されていることにより、以下の作用効果が奏される。すなわち、まず、第1電極は、少なくとも、前記走査線の全幅を覆うことがないように形成されるので、その幅の全部を第1電極が覆ってしまっている場合に比べれば、当該第1電極と走査線との間に生じる寄生容量の容量値は小さくなる可能性がある。他方、これと同時に、走査線に第2電極の少なくとも一部が重なるように存在するから、これら走査線における第1電極によっては覆われない部分、つまり、前記幅のいわば余剰部分は第2電極と対向することになる。したがって、この第2電極と走査線との間に生じる寄生容量の容量値は大きくなる可能性がある。
このような両容量値の傾向に鑑みると、当該両容量値を相互に近づけさせること、さらにはその一致を図ることが可能になる。そして、これによれば、走査線の電位(即ち、前記制御信号)がアクティブ状態から非アクティブ状態へと遷移する場合において、前記第1電極が受ける電位変動の影響、及び、前記第2電極が受ける電位変動の影響、の双方を等しくすることが可能になる。
よって、本発明によれば、第1及び第2電極が意図しない挙動を示すことが未然に防止され、前述したようなフィードスルーに係る問題を有効に解決することができる。
なお、本発明においてはもともと、フィードスルーの影響は、スイッチング素子が2つ備えられていることから、第1及び第2電極に関してちょうど相殺されるかのようになることが期待できる状況にある(これは、前記各種効果のうちの1つといえる。)。しかし、既に述べたように、かかる効果は、当該スイッチング素子の特性差等を原因として、必ずしも、常に完全に享受可能であるというわけではない。この点に鑑みるとき、本発明に係るフィードスルー防止手段によって奏される作用効果の価値は一層高まる。
なお、本発明にいう「電気光学素子」の具体的な構造や材料は基本的に自由に定められ得るが、例えば、既に言及した液晶素子のほか、場合によっては有機EL材料や無機EL材料からなる発光層を電極間に介在させた素子が本発明の「電気光学素子」として採用され得る。
この発明の電気光学装置では、前記第1電極は、該第1電極及び前記走査線間に生じる第1寄生容量の容量値と、前記第2電極及び前記走査線間に生じる第2寄生容量の容量値との間に所定の関係が成立するように、形成される、ように構成してもよい。
この態様によれば、第1及び第2寄生容量の容量値との間に所定の関係が成立するように、第1電極が形成されるから、上述した本発明に係る効果をより実効的に享受可能である。
なお、本態様にいう「所定の関係」とは、例えば各寄生容量の容量値が等しいといった関係が含まれるほか、場合によっては、C2=C1+αであるとか、C2=β・C1などといった関係等々、より一般的な観点から策定されるような関係が含まれる(なお、ここでC1,C2は、前記第1,第2容量要素の容量値を表現しており、α、βは適当な定数である。)。
この態様によれば、第1及び第2寄生容量の容量値との間に所定の関係が成立するように、第1電極が形成されるから、上述した本発明に係る効果をより実効的に享受可能である。
なお、本態様にいう「所定の関係」とは、例えば各寄生容量の容量値が等しいといった関係が含まれるほか、場合によっては、C2=C1+αであるとか、C2=β・C1などといった関係等々、より一般的な観点から策定されるような関係が含まれる(なお、ここでC1,C2は、前記第1,第2容量要素の容量値を表現しており、α、βは適当な定数である。)。
また、本発明の電気光学装置では、前記第1及び第2電極が、前記走査線と重なるように形成される場合において、これら第1及び第2電極は、当該第1電極が前記走査線と重なる面積が、当該第2電極が前記走査線と重なる面積とは異なるように、形成される、ように構成してもよい。
この態様によれば、前記第1及び第2電極が、前記走査線と重なる部分の面積が異なるので、それぞれの寄生容量(直前の態様では、「第1寄生容量」及び「第2寄生容量」と名付けられているもの)の容量値を、その面積の差分だけ異ならせることができるから、本態様によれば、上述した本発明に係る作用効果をより確実に享受可能である。
なお、本態様における「第1及び第2電極が、…走査線と重なるように形成される場合」との文言は、本発明一般において、第1電極及び第2電極と走査線とが全く重ならない場合もあり得ることを暗に示唆する。
この態様によれば、前記第1及び第2電極が、前記走査線と重なる部分の面積が異なるので、それぞれの寄生容量(直前の態様では、「第1寄生容量」及び「第2寄生容量」と名付けられているもの)の容量値を、その面積の差分だけ異ならせることができるから、本態様によれば、上述した本発明に係る作用効果をより確実に享受可能である。
なお、本態様における「第1及び第2電極が、…走査線と重なるように形成される場合」との文言は、本発明一般において、第1電極及び第2電極と走査線とが全く重ならない場合もあり得ることを暗に示唆する。
また、本発明の電気光学装置では、前記第1電極が、前記走査線と重なるように形成される場合において、当該第1電極の前記走査線と重なる部分の少なくとも一部に、第1開口部が形成される、ように構成してもよい。
この態様によれば、第1電極と走査線が重なる部分において、第1開口部が形成されるので、両者間に生じる寄生容量(2つ前の態様では、「第1寄生容量」と名付けられているもの)の容量値を、その第1開口部の面積分だけ減少させることができる。そして、当該容量値が減少すれば、それだけフィードスルーの影響は減少するといえるから、本態様によれば、上述した本発明に係る作用効果をより確実に享受可能である。
なお、本態様における「第1電極が、…走査線と重なるように形成される場合」との文言は、本発明一般において、第1電極と走査線とが全く重ならない場合もあり得ることを暗に示唆する。
この態様によれば、第1電極と走査線が重なる部分において、第1開口部が形成されるので、両者間に生じる寄生容量(2つ前の態様では、「第1寄生容量」と名付けられているもの)の容量値を、その第1開口部の面積分だけ減少させることができる。そして、当該容量値が減少すれば、それだけフィードスルーの影響は減少するといえるから、本態様によれば、上述した本発明に係る作用効果をより確実に享受可能である。
なお、本態様における「第1電極が、…走査線と重なるように形成される場合」との文言は、本発明一般において、第1電極と走査線とが全く重ならない場合もあり得ることを暗に示唆する。
また、本発明の電気光学装置では、前記第2電極の前記走査線と重なる部分の少なくとも一部に、第2開口部が形成される、ように構成してもよい。
この態様によれば、第2電極と走査線が重なる部分において、第2開口部が形成されるので、両者間に生じる寄生容量(3つ前の態様では、「第2寄生容量」と名付けられているもの)の容量値を、その第2開口部の面積分だけ減少させることができる。そして、当該容量値が減少すれば、それだけフィードスルーの影響は減少するといえるから、本態様によれば、上述した本発明に係る作用効果をより確実に享受可能である。
この態様によれば、第2電極と走査線が重なる部分において、第2開口部が形成されるので、両者間に生じる寄生容量(3つ前の態様では、「第2寄生容量」と名付けられているもの)の容量値を、その第2開口部の面積分だけ減少させることができる。そして、当該容量値が減少すれば、それだけフィードスルーの影響は減少するといえるから、本態様によれば、上述した本発明に係る作用効果をより確実に享受可能である。
また、本発明の電気光学装置では、前記走査線の形成領域を覆うように形成される遮光膜を更に備え、前記基板を平面視して、前記第1電極は、前記遮光膜と重なるように、形成される、ように構成してもよい。
この態様によれば、第1電極が遮光膜と重なるように形成されることから、例えば第1及び第2電極それぞれの端部付近における電気光学物質の挙動の変化がいわばダイレクトに視認されること等が未然に防止される。これにより、本発明に係る電気光学装置において、例えば画像表示を行う場合には、その画像品質の劣化を未然に防止することができる。
この態様によれば、第1電極が遮光膜と重なるように形成されることから、例えば第1及び第2電極それぞれの端部付近における電気光学物質の挙動の変化がいわばダイレクトに視認されること等が未然に防止される。これにより、本発明に係る電気光学装置において、例えば画像表示を行う場合には、その画像品質の劣化を未然に防止することができる。
また、前述の「開口部」を備える態様では、前記走査線の形成領域を覆うように形成される遮光膜を更に備え、前記基板を平面視して、前記第1及び第2開口部の少なくとも一方は、前記遮光膜の形成領域の内部の領域に形成される、ように構成してもよい。
この態様によれば、前記開口部が、遮光膜の形成領域の内部の領域に形成されるようになっているので、その開口部を原因とした画像品質の劣化等を未然に防止することができる。すなわち、「開口部」の存在によると、当該開口部を通じて、電気光学物質の挙動の変化がいわばダイレクトに視認されること等があり得ることになるが、本態様では、開口部が遮光膜と重なっているので、そのような不具合が発生する余地は殆どないのである。
なお、本発明は、本態様と、その直前に述べた態様(第1電極が遮光膜に重なる態様)とが併用された形態を当然その範囲内に含む。特許請求の範囲の記載中、本態様に対応する請求項が、引用対象とする請求項を限定しているのは、本態様の規定上「第1及び第2開口部」に言及せざるを得ないことによる、単なる記載技術上ないし便宜上の問題に過ぎない。
この態様によれば、前記開口部が、遮光膜の形成領域の内部の領域に形成されるようになっているので、その開口部を原因とした画像品質の劣化等を未然に防止することができる。すなわち、「開口部」の存在によると、当該開口部を通じて、電気光学物質の挙動の変化がいわばダイレクトに視認されること等があり得ることになるが、本態様では、開口部が遮光膜と重なっているので、そのような不具合が発生する余地は殆どないのである。
なお、本発明は、本態様と、その直前に述べた態様(第1電極が遮光膜に重なる態様)とが併用された形態を当然その範囲内に含む。特許請求の範囲の記載中、本態様に対応する請求項が、引用対象とする請求項を限定しているのは、本態様の規定上「第1及び第2開口部」に言及せざるを得ないことによる、単なる記載技術上ないし便宜上の問題に過ぎない。
また、本発明の電気光学装置では、前記走査線と平行関係を保って延びるように形成される固定電位線を更に備え、前記第1電極及び前記固定電位線間に設けられる第1保持容量と、前記第2電極及び前記固定電位線間に設けられる第2保持容量と、を更に備える、ように構成してもよい。
この態様によれば、まず、第1及び第2保持容量が備えられているので、電気光学素子への電圧印加がより安定的に行われ得る。
また、このような構成の場合、前記フィードスルーの影響は、これら第1及び第2保持容量にも及ぶ(即ち、その蓄積電荷量が変動する)ことになるが、上述のように、本発明においては、かかる不具合について懸念する必要は殆どない。
この態様によれば、まず、第1及び第2保持容量が備えられているので、電気光学素子への電圧印加がより安定的に行われ得る。
また、このような構成の場合、前記フィードスルーの影響は、これら第1及び第2保持容量にも及ぶ(即ち、その蓄積電荷量が変動する)ことになるが、上述のように、本発明においては、かかる不具合について懸念する必要は殆どない。
また、本発明の電気光学装置では、前記第1及び第2電極並びに前記第1及び第2スイッチング素子の一組は、前記基板の面上、マトリクス状配列に従って配列されるとともに、前記走査線は当該マトリクス状配列の各行方向に沿って延びるように形成され、かつ、一端が、前記組の全部のうちのある1つの組に含まれる前記第1電極に電気的に接続され、他端が、前記マトリクス状配列中、当該ある1つの組が属する行の隣の行に対応する前記走査線に電気的に接続される第1の配線と、一端が前記ある1つの組に含まれる前記第2電極に電気的に接続され、他端が、前記ある1つの組が属する行の隣の行に対応する前記走査線に電気的に接続される第2の配線と、前記第1及び第2の配線上に設けられる第1及び第2保持容量と、を更に備えるように構成してもよい。
この態様によれば、まず、第1及び第2保持容量が備えられているので、電気光学素子への電圧印加がより安定的に行われ得る。しかも、本態様では、これら第1及び第2保持容量を設けるために、前述した固定電位線等を特別に設けるのではなく、他の画素回路に含まれる走査線を、その固定電位線の代用として用いるようになっているので、回路要素の削減、回路規模の縮小化等が実現される。
また、このような構成の場合でも、前記フィードスルーの影響は、これら第1及び第2保持容量にも及ぶ(即ち、その蓄積電荷量が変動する)ことになるが、既に述べたように、本発明においては、かかる不具合について懸念する必要は殆どない。
この態様によれば、まず、第1及び第2保持容量が備えられているので、電気光学素子への電圧印加がより安定的に行われ得る。しかも、本態様では、これら第1及び第2保持容量を設けるために、前述した固定電位線等を特別に設けるのではなく、他の画素回路に含まれる走査線を、その固定電位線の代用として用いるようになっているので、回路要素の削減、回路規模の縮小化等が実現される。
また、このような構成の場合でも、前記フィードスルーの影響は、これら第1及び第2保持容量にも及ぶ(即ち、その蓄積電荷量が変動する)ことになるが、既に述べたように、本発明においては、かかる不具合について懸念する必要は殆どない。
一方、本発明の他の観点に係る電気光学装置は、上記課題を解決するため、基板と、前記基板上に形成される第1電極と、当該第1電極の上に且つ当該第1電極と積層構造を構成するように形成される第2電極と、前記第1及び第2電極間の印加電圧に応じて光学特性が変化する電気光学物質と、第1データ線と、第2データ線と、前記第1電極と前記第1データ線との間を電気的に接続する第1スイッチング素子と、前記第2電極と前記第2データ線との間を電気的に接続する第2スイッチング素子と、前記第1及び第2スイッチング素子のオン状態・オフ状態間の遷移を指令する制御信号を当該第1及び第2スイッチング素子に供給する走査線とを備え、前記第2電極は、積層方向において前記走査線と前記第2電極の間に前記第1電極が介在する部位と、積層方向において前記第1電極を介在せず前記走査線と対向する部位を有する。
本発明によれば、前記第2電極と、それ以外の各要素との位置関係が好適に規定されていることから、上述した本発明に係る作用効果と本質的に異ならない作用効果が奏される。
また、本発明の電子機器は、上記課題を解決するために、上述した各種の電気光学装置を備える。
本発明の電子機器は、上述した各種の電気光学装置を備えてなるので、フィードスルーに起因する不具合の発生が未然に防止されること等によって、より高品質な画像を表示することが可能である。
本発明の電子機器は、上述した各種の電気光学装置を備えてなるので、フィードスルーに起因する不具合の発生が未然に防止されること等によって、より高品質な画像を表示することが可能である。
<第1実施形態>
以下では、本発明に係る第1の実施の形態について図1乃至図4を参照しながら説明する。なお、ここに言及した図1乃至図4に加え、以下で参照する各図面においては、各部の寸法の比率が実際のものとは適宜に異ならせてある場合がある。
以下では、本発明に係る第1の実施の形態について図1乃至図4を参照しながら説明する。なお、ここに言及した図1乃至図4に加え、以下で参照する各図面においては、各部の寸法の比率が実際のものとは適宜に異ならせてある場合がある。
本発明の第1実施形態に係る電気光学装置は、電気光学材料として液晶を用いる。電気光学装置1は、主要部として液晶パネルAA(電気光学パネルの一例)を備える。液晶パネルAAは、スイッチング素子として薄膜トランジスター(Thin Film Transistor;「TFT」)を形成した素子基板と対向基板とを互いに対向させ、かつ一定の間隙を保って貼付し、この間隙に液晶を挟持している。
図1は第1実施形態に係る電気光学装置1の全体構成を示すブロック図である。この電気光学装置1は、液晶パネルAA、制御回路300、及び画像処理回路400を備える。この液晶パネルAAは透過型であるが、半透過型であってもよいしあるいは反射型であってもよい。
液晶パネルAAは、その素子基板上に画像表示領域A、走査線駆動回路100、及びデータ線駆動回路200を備える。制御回路300は、X転送開始パルスDX及びXクロック信号XCKを生成してデータ線駆動回路200に供給するとともに、Y転送開始パルスDY及びYクロック信号YCKを生成して走査線駆動回路100に供給する。
画像表示領域Aには、複数の画素回路P1がマトリクス状に形成されており、画素回路P1ごとに透過率を制御することができる。バックライト(図示略)からの光は、画素回路P1を介して射出される。これによって、光変調による階調表示が可能となる。また、画像処理回路400は入力画像データDinに画像処理を施して出力画像データDoutを生成し、これをデータ線駆動回路200に出力する。
液晶パネルAAは、その素子基板上に画像表示領域A、走査線駆動回路100、及びデータ線駆動回路200を備える。制御回路300は、X転送開始パルスDX及びXクロック信号XCKを生成してデータ線駆動回路200に供給するとともに、Y転送開始パルスDY及びYクロック信号YCKを生成して走査線駆動回路100に供給する。
画像表示領域Aには、複数の画素回路P1がマトリクス状に形成されており、画素回路P1ごとに透過率を制御することができる。バックライト(図示略)からの光は、画素回路P1を介して射出される。これによって、光変調による階調表示が可能となる。また、画像処理回路400は入力画像データDinに画像処理を施して出力画像データDoutを生成し、これをデータ線駆動回路200に出力する。
次に、画像表示領域Aについて説明する。画像表示領域Aには、m(mは2以上の自然数)本の走査線3が、X方向に沿って平行に配列して形成される一方、n(nは2以上の自然数)組の第1データ線6a及び第2データ線6bが、Y方向に沿って平行に配列して形成されている。くわえて、基準電位GNDを供給する電位線(図1において不図示。ただし、図2の符号30参照)がX方向に沿って平行に配列して形成される。そして、走査線3と第1データ線6a及び第2データ線6bとの交差に対応して、m(行)×n(列)個の画素回路P1が配置される。
n本の第1データ線6aには第1電位X1a〜Xnaが各々供給され、n本の第2データ線6bには第2電位X1b〜Xnbが各々供給される。また、各走査線3には、走査信号Y1、Y2、…、Ymが、パルス的に線順次で印加される。i(iは1≦i≦mの自然数)行、j(jは1≦j≦nの自然数)列の画素回路P1(i,j)は、i行の走査線3の走査信号Yiがアクティブになると、第1データ線6aを介して供給される第1電位Xja及び第2データ線6bを介して供給される第2電位Xjbを取り込む。
図2にi行j列の画素回路P1(i,j)の回路図を示す。なお、他の画素回路P1も同様に構成されている。この図に示すように画素回路P1(i,j)は、導電型がnチャネルの第1及び第2トランジスターSW101及びSW102、第1保持容量Cstg1、第2保持容量Cstg2、第3保持容量Cstg3、並びに電気光学素子13等を備える。
電気光学素子13は、第1電極131と第2電極132の間に電気光学物質を挟持して構成される。電気光学物質は、印加電圧に応じて光学特性が変化するものであればいかなるものであってもよいが、この例では、液晶LCを用いる。尚、液晶は印加電圧に応じて液晶分子の配向が変化し、これに応じて光学特性が変化する。特に、偏光板等の光学部材と液晶とを組み合わせて、光学特性として光の透過率を変化させてもよい。
電気光学素子13の第1電極131は第1ノードZaに接続される一方、その第2電極132が第2ノードZbに接続される。また、第1ノードZaと電位線30との間には第1保持容量Cstg1が設けられ、第2ノードZbと電位線30との間には第2保持容量Cstg2が設けられる。
さらに、電気光学素子13と並列に第3保持容量Cstg3が設けられる。
ここで、第1乃至第3保持容量Cstg1、Cstg2、及びCstg3の一部又は全部は、容量素子として形成してもよいし、あるいは、第1電極131と第2電極132との間に付随する寄生容量や第1ノードZa又は第2ノードZbと電位線30との間に発生する寄生容量であってもよい。
電気光学素子13の第1電極131は第1ノードZaに接続される一方、その第2電極132が第2ノードZbに接続される。また、第1ノードZaと電位線30との間には第1保持容量Cstg1が設けられ、第2ノードZbと電位線30との間には第2保持容量Cstg2が設けられる。
さらに、電気光学素子13と並列に第3保持容量Cstg3が設けられる。
ここで、第1乃至第3保持容量Cstg1、Cstg2、及びCstg3の一部又は全部は、容量素子として形成してもよいし、あるいは、第1電極131と第2電極132との間に付随する寄生容量や第1ノードZa又は第2ノードZbと電位線30との間に発生する寄生容量であってもよい。
第1トランジスターSW101は、第1ノードZaと第1データ線6aとの間に設けられており、第2トランジスターSW102は、第2ノードZbと第2データ線6bとの間に設けられている。
これら第1及び第2トランジスターSW101及びSW102のゲートは走査線3と接続される。走査信号Yiがハイレベル(アクティブ)になると、第1トランジスターSW101及びSW102は共にオン状態となる。すると、第1電位Xjaが電気光学素子13の第1電極131に印加されるとともに第1保持容量Cstg1によって保持される。また、第2電位Xjbが電気光学素子13の第2電極132に印加されるとともに第2保持容量Cstg2によって保持される。これによって、電気光学物質たる液晶LCに電圧が印加され、透過率が制御される。
これら第1及び第2トランジスターSW101及びSW102のゲートは走査線3と接続される。走査信号Yiがハイレベル(アクティブ)になると、第1トランジスターSW101及びSW102は共にオン状態となる。すると、第1電位Xjaが電気光学素子13の第1電極131に印加されるとともに第1保持容量Cstg1によって保持される。また、第2電位Xjbが電気光学素子13の第2電極132に印加されるとともに第2保持容量Cstg2によって保持される。これによって、電気光学物質たる液晶LCに電圧が印加され、透過率が制御される。
このような透過率制御を基本として、第1実施形態に係る画素回路P1は特に、以下のように動作する(図2の下方参照)。
〔i〕最初の期間では、走査線駆動回路100は、走査線3にハイレベルの走査信号Yiを供給することによって、第1及び第2トランジスターSW101及びSW102をともにオン状態とする。この際、データ線駆動回路200は、第1データ線6aに前記第1電位X1a〜Xnaとしてデータ電位Vdataを供給するとともに、第2データ線6bに前記第2電位X1b〜Xnbとして基準電位GNDを供給する。これによって、電気光学素子13においては、その第1電極131がデータ電位Vdata、第2電極132が基準電位GNDとなり、液晶LCに所定の電位差が与えられる。
〔ii〕次の期間でも、走査線駆動回路100に起因する第1及び第2トランジスターSW101及びSW102のオン状態への遷移は同様に行われる。ただ、この場合、前記の〔i〕とは逆に、データ線駆動回路200は、第1データ線6aに前記第1電位X1a〜Xnaとして基準電位GNDを供給するとともに、第2データ線6bに前記第2電位X1b〜Xnbとしてデータ電位Vdataを供給する。これによって、電気光学素子13においては、その第1電極131が基準電位GND、第2電極132がデータ電位Vdataとなり、液晶LCに所定の電位差が与えられる。このように、仮に、データ電位Vdataと基準電位GNDとの差が前記〔i〕の場合と同じであったとしても、少なくともその極性は反転することになる(もちろん当該差が同じでなくても、その極性は同様に反転する。)。
〔iii〕以後は、以上の〔i〕〔ii〕の動作が繰り返し行われる(図2の下方参照)。
なお、以上の場合において、データ電位Vdataは、各画素回路P1(i,j)別に応じて、それぞれ固有の具体的な値を持ちうることは言うまでもない。その具体的な値は、主に入力画像データDinの値如何による。
〔i〕最初の期間では、走査線駆動回路100は、走査線3にハイレベルの走査信号Yiを供給することによって、第1及び第2トランジスターSW101及びSW102をともにオン状態とする。この際、データ線駆動回路200は、第1データ線6aに前記第1電位X1a〜Xnaとしてデータ電位Vdataを供給するとともに、第2データ線6bに前記第2電位X1b〜Xnbとして基準電位GNDを供給する。これによって、電気光学素子13においては、その第1電極131がデータ電位Vdata、第2電極132が基準電位GNDとなり、液晶LCに所定の電位差が与えられる。
〔ii〕次の期間でも、走査線駆動回路100に起因する第1及び第2トランジスターSW101及びSW102のオン状態への遷移は同様に行われる。ただ、この場合、前記の〔i〕とは逆に、データ線駆動回路200は、第1データ線6aに前記第1電位X1a〜Xnaとして基準電位GNDを供給するとともに、第2データ線6bに前記第2電位X1b〜Xnbとしてデータ電位Vdataを供給する。これによって、電気光学素子13においては、その第1電極131が基準電位GND、第2電極132がデータ電位Vdataとなり、液晶LCに所定の電位差が与えられる。このように、仮に、データ電位Vdataと基準電位GNDとの差が前記〔i〕の場合と同じであったとしても、少なくともその極性は反転することになる(もちろん当該差が同じでなくても、その極性は同様に反転する。)。
〔iii〕以後は、以上の〔i〕〔ii〕の動作が繰り返し行われる(図2の下方参照)。
なお、以上の場合において、データ電位Vdataは、各画素回路P1(i,j)別に応じて、それぞれ固有の具体的な値を持ちうることは言うまでもない。その具体的な値は、主に入力画像データDinの値如何による。
ブロック図(図1)ないし回路図(図2)としては以上のような構成をもつものとして説明される電気光学装置1は、実際上は、例えば図3及び図4に示すような構造をもつ。ここに図3は、電気光学装置の一例としてFFS(Fringe Field Switching)モードの液晶装置の一部の構造を拡大して示す概略的な平面図である。図4は、図3に示す液晶装置の一部を拡大して示す概略的な断面図である。
これら図3及び図4においては、平面視して略長方形状をもつ第1電極131及び第2電極132が、前述した図2に示す電気光学素子13を構成する第1電極131及び第2電極132に該当する(以下、同様にして、対応する要素については、その名称及び符号を共用する。)。このうち第1電極131は、図3に示すように、その長方形状の図中左下角部を一部切り欠いたような形状をもつ。他方、第2電極132は、逆に、図中右下角部分を一部切り欠いたような形状をもつ。この切り欠かれた部分に該当する領域は、第1電極131と第1データ線6a、又は第2電極132と第2データ線6bとの電気的接続を実現するためのコンタクトホールを形成するための領域などに利用される。図3においては、第1トランジスターSW101を構成する半導体層(ソース領域、ドレイン領域、チャネル領域を含む層)111と第1電極131とがコンタクトホールCH2を介して電気的に接続されるとともに、当該半導体層111と第1データ線6aとがコンタクトホールCH1を介して電気的に接続されている。また、同様にして、第2トランジスターSW102を構成する半導体層121と第2データ線6bとはコンタクトホールCH4を介し、半導体層121と第2電極132とはコンタクトホールCH3を介して、それぞれ電気的に接続される。
第2電極132はまた、図3及び図4に示すように、複数のスリット132sをもつ。第1実施形態において、スリット132sは、図3中上下方向に長い略長方形状をもち、その1本1本が互いに平行となるようにして並べられる。
これら第1電極131及び第2電極132は、図3及び図4に示すように、前者が下層、後者が上層の関係にあり、両者は平面視してその外縁部分を一致させるように重なり合う。両者間には、図4に示すように、SiO2、SiN等の適当な材料からなる層間絶縁膜303が形成され、当該両者間の電気的短絡が防止される。なお、これら第1電極131及び第2電極132と、その間に介在する層間絶縁膜303とによって、第3保持容量Cstg3は構成される(図4及び図2参照)。
このような、第1電極131及び第2電極132の一組の重なり合いからなる構成が、前述した画素回路P1の基本を形作る。なお、第1実施形態においては特に、第1電極131・第2電極132の形成位置、あるいはこれらと走査線3との配置関係等について特徴があるが、この点については後に改めて触れる。
このような、第1電極131及び第2電極132の一組の重なり合いからなる構成が、前述した画素回路P1の基本を形作る。なお、第1実施形態においては特に、第1電極131・第2電極132の形成位置、あるいはこれらと走査線3との配置関係等について特徴があるが、この点については後に改めて触れる。
この液晶装置ではまた、図4中、第1電極131中の更に下層に位置付けられるようにして第1データ線6a及び第2データ線6b、並びに、走査線3及び電位線30が形成される。
なお、第1データ線6aの図3中の左側辺は、第2電極132の同図中左側辺に一致するように、これら両者間の配置関係は設定される。同様に、第2データ線6bの図3中の右側辺は、第2電極132の同図中右側辺に一致するように、これら両者間の配置関係は設定される。
また、第1データ線6a及び第2データ線6bと、第1電極131との間には、図4に示すように、層間絶縁膜302が形成される。
さらに、走査線3及び電位線30は、図3及び図4に示すように、第1及び第2データ線6a及び6bの更に下層に位置付けられるように形成される。この走査線3等と、第1データ線6a等との間には、層間絶縁膜301が形成される。また、この走査線3及び電位線30は、第1電極131及び第2電極132の図3中それぞれの下辺に沿うように形成される。これにより、この走査線3等と第1データ線6a等とは相互に交差するように延びる。
なお、第1データ線6aの図3中の左側辺は、第2電極132の同図中左側辺に一致するように、これら両者間の配置関係は設定される。同様に、第2データ線6bの図3中の右側辺は、第2電極132の同図中右側辺に一致するように、これら両者間の配置関係は設定される。
また、第1データ線6a及び第2データ線6bと、第1電極131との間には、図4に示すように、層間絶縁膜302が形成される。
さらに、走査線3及び電位線30は、図3及び図4に示すように、第1及び第2データ線6a及び6bの更に下層に位置付けられるように形成される。この走査線3等と、第1データ線6a等との間には、層間絶縁膜301が形成される。また、この走査線3及び電位線30は、第1電極131及び第2電極132の図3中それぞれの下辺に沿うように形成される。これにより、この走査線3等と第1データ線6a等とは相互に交差するように延びる。
以上の第1電極131、第1データ線6a等々の各要素は、図4に示すように、ガラス等からなる素子基板7を素地として形成される。
なお、図3及び図4においては示されていないが、図2等に示した第1保持容量Cstg1等々の各種回路要素も、層間絶縁膜301及び302、あるいは更に別の他の層間絶縁膜等が形成・利用されることによって適宜に配置される。これら各種の層間絶縁膜は、そのような回路要素間の電気的短絡の防止、あるいは当該回路要素間の好適な立体的配置関係の設定のため等に利用される(ただし、図3及び図4では、それらの回路要素及びその接続態様等の全部又は一部についての図示は省略している。)。
また、図3及び図4では、以上のほか、第2電極132上の配向膜、液晶LC、あるいは各画素回路P1間の光の混色を防止するためのブラックマトリクス等々の各種要素が備えられ得るが、その図示はブラックマトリクスBMの一部の図示を除いて省略した。ブラックマトリクスBMは、各画素回路P1間を仕切るように、平面視して、格子状の形状をもつ遮光膜である。図4においては、XX’断面で認識しうる範囲のブラックマトリクスBMを図示しており、この図においては、ブラックマトリクスBMは走査線3の形成領域を覆うように形成されている。
さらに、図3及び図4は単なる一例であるから、前述した各種回路要素の配置態様とは異なる配置態様が採用されてよい。本発明は、基本的に、どのような配置態様でも、その範囲内に含む。
なお、図3及び図4においては示されていないが、図2等に示した第1保持容量Cstg1等々の各種回路要素も、層間絶縁膜301及び302、あるいは更に別の他の層間絶縁膜等が形成・利用されることによって適宜に配置される。これら各種の層間絶縁膜は、そのような回路要素間の電気的短絡の防止、あるいは当該回路要素間の好適な立体的配置関係の設定のため等に利用される(ただし、図3及び図4では、それらの回路要素及びその接続態様等の全部又は一部についての図示は省略している。)。
また、図3及び図4では、以上のほか、第2電極132上の配向膜、液晶LC、あるいは各画素回路P1間の光の混色を防止するためのブラックマトリクス等々の各種要素が備えられ得るが、その図示はブラックマトリクスBMの一部の図示を除いて省略した。ブラックマトリクスBMは、各画素回路P1間を仕切るように、平面視して、格子状の形状をもつ遮光膜である。図4においては、XX’断面で認識しうる範囲のブラックマトリクスBMを図示しており、この図においては、ブラックマトリクスBMは走査線3の形成領域を覆うように形成されている。
さらに、図3及び図4は単なる一例であるから、前述した各種回路要素の配置態様とは異なる配置態様が採用されてよい。本発明は、基本的に、どのような配置態様でも、その範囲内に含む。
このような構成において、第1電極131と第2電極132との間に駆動電圧を印加すると、これらの電極の形状に応じた電界が生じる。より詳しくは、第2電極132の上面から出て第2電極132のスリット132sを通り第1電極131の上面に至る電気力線を有する電界が発生する。このとき、第2電極132の上方(即ち、液晶LCが配置されている領域)における電界は、素子基板7に平行な成分を有する横電界となる。液晶分子は、この横電界によって駆動され、素子基板7に平行な面内で配向方向を変える。FFSモードの液晶装置によれば、上記のように液晶分子が常に素子基板7に対して平行な状態で駆動されることに起因して、広い視野角が得られる。
次に、第1実施形態における特徴部分、特に第1電極131と走査線3との関係について、既に参照した図1乃至図4に加えて、図5乃至図7の各図面を参照しながら説明する。
第1実施形態において、第1電極131と走査線3との間、及び、第2電極132と走査線3との間には、図4に示すように、第1・第2寄生容量C13,C23が形成される。ここで、第1寄生容量C13は、第1電極131と走査線3との間に構成される容量要素であり、第2寄生容量C23は、第2電極132と走査線3との間に構成される容量要素である(なお、図2においては、これら第1・第2寄生容量C13,C23が、回路図上ではどのように表現されるかを併せて示しておいた。)。
第1実施形態において、第1電極131と走査線3との間、及び、第2電極132と走査線3との間には、図4に示すように、第1・第2寄生容量C13,C23が形成される。ここで、第1寄生容量C13は、第1電極131と走査線3との間に構成される容量要素であり、第2寄生容量C23は、第2電極132と走査線3との間に構成される容量要素である(なお、図2においては、これら第1・第2寄生容量C13,C23が、回路図上ではどのように表現されるかを併せて示しておいた。)。
これら第1・第2寄生容量C13,C23は、フィードスルーの原因となる。すなわち、第1実施形態の電気光学装置1を構成する全画素回路P1(図1参照)は、上述のように、走査線3が線順次に選択されていく過程を通じて駆動されるが、その際、走査信号Yiのアクティブ状態から非アクティブ状態への遷移(第1実施形態では、第1・第2スイッチング素子SW101・SW102がN型であるから、ハイレベルからローレベルへの遷移)に応じて、液晶等へ印加された電圧の大きさに変動が生じるおそれがある。そして、そのような電圧変動の原因として、前記第1・第2寄生容量C13,C23の存在が考えられる。これら第1・第2寄生容量C13,C23は、走査線3の電位変動を、第1・第2電極131・132、あるいは第1・第2保持容量Cstg1・Sstg2の電位変動にいわば中継してしまうおそれがあるからである。
そこで、第1実施形態においては、第1電極131及び走査線3との間に、以下に説明するような適当な関係を設定する。
まず、図4に示すような第1電極131及び走査線3間の距離Dsに着目し、この距離Dsの大小が、前記容量値にどのような影響を及ぼすか考える。図4からもわかるように、この距離Dsが大きくなれば(即ち、第1電極131が図中右方向に向かっていわば後退すれば(図4中破線矢印参照))、第1電極131及び走査線3間の距離は大きくなるので、第1寄生容量C13の容量値γ1は小さくなっていくことが推測される。他方、この距離Dsの増大は一方で、第2電極132及び走査線3間の対向面積を増大させるという側面をもつので、第2寄生容量C23の容量値γ2は大きくなっていくことが推測される。
まず、図4に示すような第1電極131及び走査線3間の距離Dsに着目し、この距離Dsの大小が、前記容量値にどのような影響を及ぼすか考える。図4からもわかるように、この距離Dsが大きくなれば(即ち、第1電極131が図中右方向に向かっていわば後退すれば(図4中破線矢印参照))、第1電極131及び走査線3間の距離は大きくなるので、第1寄生容量C13の容量値γ1は小さくなっていくことが推測される。他方、この距離Dsの増大は一方で、第2電極132及び走査線3間の対向面積を増大させるという側面をもつので、第2寄生容量C23の容量値γ2は大きくなっていくことが推測される。
図5は、前記距離Dsの変化に応じて前記容量値γ1及びγ2がどのようになるかを確認したシミュレーション結果を表すグラフである(なお、本明細書に記載する全実施形態におけるシミュレーション結果は、液晶シミュレータ2DIMOSを用いて得た。)。この図によれば、前述の推測を裏付けるように、距離Dsが増大するに連れて、容量値γ1は次第に減少していく一方、容量値γ2は、次第に増大していくことがわかる。
ただ、同図における「StructureD」(“Structure”の意義はすぐ後に述べる。)のポイントにおいては、容量値γ1及びγ2は、「StructureB」の場合とほぼ同一の値をとることがわかる。
ただ、同図における「StructureD」(“Structure”の意義はすぐ後に述べる。)のポイントにおいては、容量値γ1及びγ2は、「StructureB」の場合とほぼ同一の値をとることがわかる。
なお、図5において、「StructureA」とは、図4に示すように、第1電極131の図4中左側端と第2電極132の左側端とが揃っている場合(即ちDs=0の場合)を表し、「StrucutreB」とは、第1電極131の図4中左側端と走査線3の図4中右側端とが揃っている場合を表す。また、「StrucutreC」とは、第1電極131の図4左側端が、ブラックマトリクスBMの図4中右側端と揃っている場合を表す(いずれも図4参照)。ちなみに、これらいずれの場合においても、第2電極132は、その一部が、走査線3の一部と重なり合うように形成されることが前提とされている。第1実施形態では特に、図3又は図4に示すように、第2電極132の図3中下辺が、図3中左右方向に延びる走査線3の幅の内部に納まるように、両者の配置関係は設定されている。
他方、「StructureD」とは、第1電極131の走査線3に対する相対的配置関係は「StructureB」と同様である。すなわち、第1電極131の図4中左側端と走査線3の図4中右側端とが揃っている。ただし、「StructureD」では、これに加えて、第2電極132の図4中左側端が走査線3の図4中右側端と揃っている場合を表している(不図示)。つまり、この場合は、第1電極131のみならず第2電極132もいわば図中右方向に後退して、これら第1及び第2電極132のいずれもが走査線3と重なり合う部分をもたず、かつ、両者の図4中左側端がともに揃っている場合を表している。このように、「StructureD」は第2電極132の形成位置が調整を受けている点で他の構造と異なる。図5及びすぐ後に述べる図6中、この「StructureD」と、「StructureC」との間に破線が引かれているのは、この趣旨を明瞭にすることを意図している。
他方、「StructureD」とは、第1電極131の走査線3に対する相対的配置関係は「StructureB」と同様である。すなわち、第1電極131の図4中左側端と走査線3の図4中右側端とが揃っている。ただし、「StructureD」では、これに加えて、第2電極132の図4中左側端が走査線3の図4中右側端と揃っている場合を表している(不図示)。つまり、この場合は、第1電極131のみならず第2電極132もいわば図中右方向に後退して、これら第1及び第2電極132のいずれもが走査線3と重なり合う部分をもたず、かつ、両者の図4中左側端がともに揃っている場合を表している。このように、「StructureD」は第2電極132の形成位置が調整を受けている点で他の構造と異なる。図5及びすぐ後に述べる図6中、この「StructureD」と、「StructureC」との間に破線が引かれているのは、この趣旨を明瞭にすることを意図している。
一方、図6は、距離Dsの変化に応じて液晶LCの透過率がどのようになるかを確認したシミュレーション結果を表すグラフであるが、この図によれば、前記の「Strucutre」が、A乃至Dのいずれをとるかにかかわらず、透過率はほぼ一定に維持されることがわかる。
以上のような事情を踏まえると、第1寄生容量C13と第2容量素子C23が、第1電極131及び第2電極132に与える影響を等しくするという観点からは、容量値γ1が容量値γ2により接近するポイント、即ち図5中の「StructureB」あるいは「StructureC」のいずれかを選択すると好適であることがわかる。これにより、走査線3の電位変動が第1及び第2電極131及び132に影響を及ぼすとしても、γ1≒γ2が成立することから、両者間に当該影響の差異は生じないことになるからである。また、この場合、透過率には影響が及ばないので(図6参照)、このような配置調整が、画像の品質に影響を与えるおそれは少ない。
なお、この場合、単に容量値γ1及びγ2の一致という究極的目標を追求するなら、「StructureC」のほうが、「StructureB」よりも好適だということはいえる。しかしながら、かかる構造は、上述のように、第1電極131の図4左側端が、ブラックマトリクスBMの図4中右側端と揃っている場合であるから、液晶LCの挙動変化がいわばダイレクトに視認されるおそれが高い。したがって、この点を重視すれば、単純に、「StructureC」のほうが好適だとはいえない。つまり、第1電極131は、ブラックマトリクスBMと重なるように形成されるのが好ましい。
また、「StructureD」における容量値γ1及びγ2は、「StructureB」とほぼ同じであることからすると、「StructureD」を選択する余地もあるように思われる。しかしながら、第2電極132の側端を後退させてしまう場合も、前記と同様、液晶LCの挙動変化がいわばダイレクトに視認されてしまうおそれが高くなることを、本願出願人は確認している。
以上のことから、第1電極131の形成位置の調整は、概ね図5に示すような破線四角によって囲まれる領域の範囲内で行われるのが好適である。
また、「StructureD」における容量値γ1及びγ2は、「StructureB」とほぼ同じであることからすると、「StructureD」を選択する余地もあるように思われる。しかしながら、第2電極132の側端を後退させてしまう場合も、前記と同様、液晶LCの挙動変化がいわばダイレクトに視認されてしまうおそれが高くなることを、本願出願人は確認している。
以上のことから、第1電極131の形成位置の調整は、概ね図5に示すような破線四角によって囲まれる領域の範囲内で行われるのが好適である。
以上の配慮の結果、第1実施形態においては、第1電極131と走査線3との配置関係は、図5に示す「StructureB」(あるいはその付近の構造)として、言い換えると、第1電極131の図4中左側端(図3でいえば、下側辺)が、走査線3の図4中右側端とブラックマトリクスBMの図4中右側端との間に位置付けられるように、当該配置関係は設定される(なお、この点については、図面の輻輳化を避けるため、図3では図示していない。)。
なお、以上のことと同時に、第2電極132と走査線3との配置関係も自ずと設定されることになる。すなわち、第1電極131の図4中左側端が前述のように設定されることから、第2電極132は、その第1電極131の後退分だけ、走査線3と対向することになる。
なお、以上のことと同時に、第2電極132と走査線3との配置関係も自ずと設定されることになる。すなわち、第1電極131の図4中左側端が前述のように設定されることから、第2電極132は、その第1電極131の後退分だけ、走査線3と対向することになる。
以上に述べたような、第1実施形態に係る電気光学装置1によれば、フィードスルーの発生、あるいはそれによってもたらされる悪影響が実効的に抑制される。このような効果が得られるのは、既に述べたように、γ1=γ2が成立するように、第1電極131と、走査線3との配置関係が好適に設定されることによる。なお、第1実施形態では、このような効果が画質の劣化等を招くことなく得られることも特筆される(図6及びそれに関する上記説明参照)。
ちなみに、上述したような構造を採用する場合において、本願出願人は、第1及び第2データ線6a及び6bに供給されるデータ電位Vdataの大きさ(あるいは、より一般的には、第1又は第2データ線6a又は6bに供給される第1電位X1a〜Xna又は第2電位X1b〜Xnbの大きさ)が、フィードスルーの程度、即ち第1〜第3保持容量Cstg1〜Cstg3に蓄積されている電荷量の変動の大小に大きく影響することを見出した。図7は、これに関する。
すなわち、図7において、その〔A〕では、第1データ線6aにデータ電位Vdataが供給され、第2データ線6bに基準電位GNDが供給される場合が示されているが(なお、ここではVdata>GNDとする。)、この場合、第1・第2スイッチング素子SW101・SW102がオン状態からオフ状態へと遷移する際における、前者に基づく第1保持容量Cstg1の電位低下の程度の方が、後者に基づく第2保持容量Cstg2のそれよりも大きくなることが示されている。つまり、より大きな電位をもつ第1保持容量Cstg1の電位変動の程度はより大きくなる。
他方、図3〔B〕では、図3〔A〕とは逆に、第1データ線6aに基準電位GNDが供給され、第2データ線6bにデータ電位Vdataが供給される場合が示されているが、この場合もやはり、より大きな電位をもつ第2保持容量Cstg2の電位変動の程度はより大きくなる。
すなわち、図7において、その〔A〕では、第1データ線6aにデータ電位Vdataが供給され、第2データ線6bに基準電位GNDが供給される場合が示されているが(なお、ここではVdata>GNDとする。)、この場合、第1・第2スイッチング素子SW101・SW102がオン状態からオフ状態へと遷移する際における、前者に基づく第1保持容量Cstg1の電位低下の程度の方が、後者に基づく第2保持容量Cstg2のそれよりも大きくなることが示されている。つまり、より大きな電位をもつ第1保持容量Cstg1の電位変動の程度はより大きくなる。
他方、図3〔B〕では、図3〔A〕とは逆に、第1データ線6aに基準電位GNDが供給され、第2データ線6bにデータ電位Vdataが供給される場合が示されているが、この場合もやはり、より大きな電位をもつ第2保持容量Cstg2の電位変動の程度はより大きくなる。
以上のような結果は、フィードスルーが、必ずしも、第1・第2トランジスターSW101・SW102のゲート・ソース間容量、あるいは、前記第1・第2寄生容量C13・C23を支配的要因として生じるのでない場合がありうることを示唆する。つまり、これらの容量値が小さい場合でも、フィードスルーの程度が大きい場合がありえ、あるいはその逆に、当該容量値が大きい場合でも、フィードスルーの程度が小さい場合がありえるということになる。
もっとも、そのような場合でも、図7〔A〕又は図7〔B〕の各別に示した状態と、前記条件から大きく外れる場合(即ち、γ1≠γ2)とが重なると、第1電極131及び第2電極132間で異なった電位変動が生じる(いわば“極性差”が生じる)おそれがあることに変わりはない。したがって、かかる場合でも、上述した第1実施形態の作用効果の意義が本質的に失われるわけでは勿論ない。むしろ、第1実施形態は、フィードスルーがどのような支配的要因によって生じるにしても、そのフィードスルーによってもたらされる不具合(例えば、前記“極性差”)の発生を未然に回避するという効果を享受可能とするものということができる。
もっとも、そのような場合でも、図7〔A〕又は図7〔B〕の各別に示した状態と、前記条件から大きく外れる場合(即ち、γ1≠γ2)とが重なると、第1電極131及び第2電極132間で異なった電位変動が生じる(いわば“極性差”が生じる)おそれがあることに変わりはない。したがって、かかる場合でも、上述した第1実施形態の作用効果の意義が本質的に失われるわけでは勿論ない。むしろ、第1実施形態は、フィードスルーがどのような支配的要因によって生じるにしても、そのフィードスルーによってもたらされる不具合(例えば、前記“極性差”)の発生を未然に回避するという効果を享受可能とするものということができる。
<第2実施形態>
以下では、本発明に係る第2実施形態について図8及び図9を参照しながら説明する。なお、この第2実施形態は、第1電極131に開口部131Kを設ける点について特徴があり、それ以外の点については、上記第1実施形態の構成及び動作ないし作用等と同様である。したがって、以下では、前記相違点について主に説明を行うこととし、それ以外の点についての説明は適宜簡略化し、あるいは省略する。
以下では、本発明に係る第2実施形態について図8及び図9を参照しながら説明する。なお、この第2実施形態は、第1電極131に開口部131Kを設ける点について特徴があり、それ以外の点については、上記第1実施形態の構成及び動作ないし作用等と同様である。したがって、以下では、前記相違点について主に説明を行うこととし、それ以外の点についての説明は適宜簡略化し、あるいは省略する。
第2実施形態では、図8に示すように、第1電極131の所定の部位に開口部131Kが形成される。この図8に示す構造は、この開口部131Kを含めて、以下の点で図3と異なる。すなわち、第1に、第2電極132が、走査線3の全幅を覆うように形成されている。第2に、第1電極131の図中下辺の位置をみると、走査線3の全幅を覆うかのように形成されているが、両者が重なり合う部分に前記開口部131Kが形成されている。したがって、この第2実施形態においても、第1電極131が、走査線3の全幅を覆うようにはなっていない。本発明にいう「第1電極は、少なくとも、前記走査線の全幅を覆うことがないように形成される」というのは、この図8に示すような場合をも含意する。
なお、冒頭述べたように、この図8に示す各部の寸法は、図面の見易さ等を勘案して、実際のものとは適宜に異ならせてあり、現実の装置が必ずしも図8と同比率関係にあることを要求するものではない(この点は、前述の図3及び図4も同様である。)。また、図8では、電位線30の図示は省略している。
なお、冒頭述べたように、この図8に示す各部の寸法は、図面の見易さ等を勘案して、実際のものとは適宜に異ならせてあり、現実の装置が必ずしも図8と同比率関係にあることを要求するものではない(この点は、前述の図3及び図4も同様である。)。また、図8では、電位線30の図示は省略している。
このような開口部131Kの存在によると、第1電極131と走査線3との間の第1寄生容量C13の容量値γ1を、その開口部131Kの面積分だけ減少させることができる。したがって、第2実施形態によれば、上述した第1実施形態によって奏された作用効果をより確実に享受可能である。
特に、このような開口部131Kの利用によると、容量値γ1と容量値γ2の完全一致を目指すことも可能である。例えば、まず第1に、上記第1実施形態のように、第1電極131の走査線3に対する形成位置の調整を図ることによって、第1寄生容量C13の容量値γ1と、第2電極132及び走査線3間の第2寄生容量C23の容量値γ2との値をできる限り近づけておき(前述の図5及びその説明参照。)、続いて第2に、それでも生じる両者間の差を埋めるような形成位置、形状、面積等をもつ開口部131Kを第1電極131に形成する、などという考え方によれば、容量値γ1及びγ2の完全一致を目指すことも可能である。なお、このような場合においては、開口部131Kの形成によって、容量値γ1の調整が可能であるから、上記第1実施形態において説明したように、第1電極131が、図5に示す破線四角、即ち「StructureB」近辺の構造をとること、が必ずしも必須の条件とされるわけではない。
以上の手法によれば、走査線3の電位変動が第1及び第2電極131及び132に及ぼす影響の度合いを全く同じにすることが可能になる。
特に、このような開口部131Kの利用によると、容量値γ1と容量値γ2の完全一致を目指すことも可能である。例えば、まず第1に、上記第1実施形態のように、第1電極131の走査線3に対する形成位置の調整を図ることによって、第1寄生容量C13の容量値γ1と、第2電極132及び走査線3間の第2寄生容量C23の容量値γ2との値をできる限り近づけておき(前述の図5及びその説明参照。)、続いて第2に、それでも生じる両者間の差を埋めるような形成位置、形状、面積等をもつ開口部131Kを第1電極131に形成する、などという考え方によれば、容量値γ1及びγ2の完全一致を目指すことも可能である。なお、このような場合においては、開口部131Kの形成によって、容量値γ1の調整が可能であるから、上記第1実施形態において説明したように、第1電極131が、図5に示す破線四角、即ち「StructureB」近辺の構造をとること、が必ずしも必須の条件とされるわけではない。
以上の手法によれば、走査線3の電位変動が第1及び第2電極131及び132に及ぼす影響の度合いを全く同じにすることが可能になる。
実際、これを確認したのが、図9に示されるシミュレーション結果である。この図9は、第1電極131及び第2電極132それぞれに、交互に、データ電位Vdataとして、1.25〔V〕,2.50〔V〕,3.75〔V〕,5.00〔V〕が与えられた場合に、両者間にどれほどの極性差が生じるかを表すものである。なお、図中、「正極性」とあるのは、第1電極131にデータ電位Vdataを、第2電極132に基準電位GNDを与えた場合、「負極性」とあるのは、その逆の場合をそれぞれ表している。また、図9〔A〕は、上記手法によって、容量値γ1及びγ2がいずれも4.0〔μF〕となるように調整した場合、図9〔B〕は、かかる手法によらずに、容量値γ1及びγ2間に2.3(=4.0−1.7)〔μF〕分の差が生じている場合、をそれぞれ示している。
この図9から明らかな通り、図9〔B〕の場合では、図中ハッチングされた棒グラフにみられるように、相対的に大きなフィードスルー極性差が生じてしまっているのに対して、図9〔A〕の場合では、それが全く生じていない(ちなみに、この図9からも、前述の図7を参照して説明した事情、即ちデータ電位Vdataの大きさがフィードスルーの程度に影響を与えること、を、うかがい知ることができる。)。
この図9から明らかな通り、図9〔B〕の場合では、図中ハッチングされた棒グラフにみられるように、相対的に大きなフィードスルー極性差が生じてしまっているのに対して、図9〔A〕の場合では、それが全く生じていない(ちなみに、この図9からも、前述の図7を参照して説明した事情、即ちデータ電位Vdataの大きさがフィードスルーの程度に影響を与えること、を、うかがい知ることができる。)。
以上のように、第2実施形態によれば、上記第1実施形態によって奏された作用効果と本質的に異ならない作用効果、あるいはそれを更に上回る作用効果を享受することが可能である。
なお、第2実施形態に係る開口部131Kの形成位置を定めるにあたっては、液晶LCの挙動変化の視認可能性について十分な留意を払うことが好適である。例えば、図8においては図面の見易さ等を考慮して示さなかったが、図10に示すように、ブラックマトリクスBMが配置されることとなればよい。これによれば、開口部131Kの形成領域が、ブラックマトリクスBMの形成領域によって完全に覆われた状態に置かれることになり、開口部131K付近の液晶LCの挙動変化が視認されるおそれが極めて低減されるからである。
また、上述においては、開口部131Kが第1電極131に形成される態様について説明しているが、場合によっては、同様の開口部が、第2電極132の側に形成されてもよい。これによれば、容量値γ1及びγ2の一致がより図りやすくなる可能性が生じる。また、前記開口部131Kもそうだが、一般に、第1及び第2電極131及び132に開口部を形成することによれば、これらと走査線3との間の寄生容量の容量値は減少することから、フィードスルーの影響がその分低減する可能性も開け、この点からも、第1電極131・第2電極132のいずれかに関わらず、開口部を形成すること自体が有意義である場合がある。
さらに、上述においては、開口部131Kが、平面視して図8あるいは図10に示したような略長方形状をもつことを前提として説明されているが、本発明は、開口部の形状に関し、かかる形状に限定されるわけではない。また、開口部131K周辺の枠部分も必ずしも必要ではない。ポイントは、第1電極131と走査線3との間の第1寄生容量C13の容量値γ1の低減、及び、この容量値γ1と前記容量値γ2との可能な限りの接近(究極的にはその一致)にあるから、これらが好適に実現されるような形状が適宜に選択されてよい。開口部の“個数”等についても同様である。
以上のことは、前述した第2電極132に形成される開口部についても当然あてはまる。
以上のことは、前述した第2電極132に形成される開口部についても当然あてはまる。
加えて、上述においては、第1実施形態として説明した、第1電極131の形成位置調整による容量値γ1及びγ2の接近、及び、それに続く開口部131Kの形成による両者の完全一致を図る例について説明したが、第2実施形態に係る開口部131Kを設けるにあたっては、必ずしも、上記第1実施形態において説明された手順を踏む必要はない。第1電極131、第2電極132、及び走査線3の形成位置、大きさ、重なり面積等々に関して各種の形成態様があり得ることを前提とすれば、開口部131Kの形成“だけ”でも、容量値γ1及びγ2の相当程度の接近、あるいは一致を目指すことが不可能ではないからである。
これに関連して特に、上記第1実施形態において説明された手順を踏むかどうかに関わらず、第1電極131と走査線3とが、相互に重なる部分を持たない場合(例えば、図5ないし図4の「StructureB」はまさにその具体例の1つである。)であっても、開口部131Kを設けることによる効用が享受されることもあり得るから、本発明は、そのような形態を積極的に排除する意図は有しない。本発明においては、「第1開口部」又は「第2開口部」は、第1電極又は第2電極と走査線とが「重なるように形成」される場合において形成されることが前提とされており、これは、容量値低減効果がより明白であることに基礎を置くものではあるが、いま述べた事情に鑑み、本発明一般は、その「重なる」場合に加えて、第1又は第2電極と走査線とが“重ならない”場合に、「第1開口部」又は「第2開口部」を設ける形態をも、その範囲内に含む。
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明に係る電気光学装置ないし画素回路は、上述した形態に限定されることはなく、各種の変形が可能である。
(1) 上記各実施形態においては、第1及び第2保持容量Cstg1及びCstg2を設けるために、電位線30が設けられる形態について説明しているが、本発明は、かかる形態に限定されない。
例えば、図11に示すように、図2に示す第1及び第2保持容量Cstg1及びCstg2相当の第1及び第2保持容量は、電位線30に電気的に接続されるのではなく、前行に位置する画素回路P1に対応する走査線3に電気的に接続されてもよい(図中符号Cstg1[i]及びCstg2[i]参照)。なお、図4においては、前行に位置する画素回路P1を表現するために記号[i−1]が、その直後の行に位置する画素回路P1を表現するために記号[i]が利用されている。
このような形態によれば、電位線30を設ける必要がなくなるから、その分のコスト低減が可能となり、あるいは、その設置スペース分の画素開口率の向上等を図ることも可能となる、など様々な利点が得られる。
(1) 上記各実施形態においては、第1及び第2保持容量Cstg1及びCstg2を設けるために、電位線30が設けられる形態について説明しているが、本発明は、かかる形態に限定されない。
例えば、図11に示すように、図2に示す第1及び第2保持容量Cstg1及びCstg2相当の第1及び第2保持容量は、電位線30に電気的に接続されるのではなく、前行に位置する画素回路P1に対応する走査線3に電気的に接続されてもよい(図中符号Cstg1[i]及びCstg2[i]参照)。なお、図4においては、前行に位置する画素回路P1を表現するために記号[i−1]が、その直後の行に位置する画素回路P1を表現するために記号[i]が利用されている。
このような形態によれば、電位線30を設ける必要がなくなるから、その分のコスト低減が可能となり、あるいは、その設置スペース分の画素開口率の向上等を図ることも可能となる、など様々な利点が得られる。
そして、このような場合においても、図11に示すように、図2に示す第1及び第2寄生容量C13及びC23相当の、第1及び第2寄生容量C13[i]及びC23[i]が生じ得る(図4においては、前行に位置する画素回路に含まれる、第1及び第2寄生容量C13[i−1]及びC23[i−1]も図示されている。)。また、これによって、フィードスルーの影響は、上記各実施形態と変わらず、前述の第1及び第2保持容量Cstg1[i]及びCstg2[i]、あるいはCstg1[i−1]及びCstg2[i−1]、等に生じ得る。
しかしながら、これら第1及び第2寄生容量C13[i]及びC23[i]に対しても、上記各実施形態において説明した各種の対処方法を適用することは当然可能である。したがって、この図11に示すような形態においても、上記各実施形態によって奏された作用効果と本質的に異ならない作用効果は奏される。
しかしながら、これら第1及び第2寄生容量C13[i]及びC23[i]に対しても、上記各実施形態において説明した各種の対処方法を適用することは当然可能である。したがって、この図11に示すような形態においても、上記各実施形態によって奏された作用効果と本質的に異ならない作用効果は奏される。
(2) 上記各実施形態においては、第2電極132の各スリットは互いに平行であり、一定の間隔をおいて配置されるようになっているが、本発明はかかる形態に限定されない。
要は、第1電極131と第2電極132との間の斜め方向の電界により、液晶LC内の液晶分子が制御されるように、第2電極132のスリットは形成されていればよいから、例えば、第2電極132の各スリットは、走査線3の延在方向に沿って設けられていてもよく、あるいは、走査線3の延在方向に対し、所定の角度を持つように設けられていてもよい。さらには、走査線3の延在方向に対し、第1の角度を持つように設けられた第1スリットと、第2の角度を持つように設けられた第2スリットとがあってもよい。
要は、第1電極131と第2電極132との間の斜め方向の電界により、液晶LC内の液晶分子が制御されるように、第2電極132のスリットは形成されていればよいから、例えば、第2電極132の各スリットは、走査線3の延在方向に沿って設けられていてもよく、あるいは、走査線3の延在方向に対し、所定の角度を持つように設けられていてもよい。さらには、走査線3の延在方向に対し、第1の角度を持つように設けられた第1スリットと、第2の角度を持つように設けられた第2スリットとがあってもよい。
(3) 上記第1実施形態においては、画素回路P1の動作について、〔i〕から〔iii〕までの段階に分けて説明を行った(この説明は、第2実施形態においても当然妥当する。)が、これに関連して、データ電位Vdata及び基準電位GNDの切替えの態様ないしタイミングには、様々なものが想定される。
例えば、データ電位Vdataと基準電位GNDとの切替えはフレーム単位で行われてよい。この場合には、図1に示す全画素回路P1が一通り駆動されるまでは、当該全画素回路P1に関し、例えば第1データ線6aには常にデータ電位Vdata、第2データ線6bには常に基準電位GNDが供給されるなどということになる(V反転方式)。
あるいは、当該切替えはデータ線ごと(列ごと)に行われてもよい。この場合には、あるフレーム期間中において、ある画素回路P1(i,j)に対応する第1データ線6aにはデータ電位Vdata、第2データ線6bには基準電位GNDが供給されるが、その隣の画素回路P1(i,j+1)に対応する第1データ線6aには基準電位GND、第2データ線6bにはデータ電位Vdataが供給されるなどということになる(S反転方式)。
あるいは更に、当該切替えは走査線ごと(行ごと)に行われてもよい。この場合には、あるフレーム期間中において、ある行に位置する画素回路P1(i,1),…,P1(i,n)の複数を駆動する場合には第1データ線6aにはデータ電位Vdata、第2データ線6bには基準電位GNDが供給されるが、次の行に位置する画素回路P1(i+1,1),…,P1(i+1,n)の複数を駆動する場合には第1データ線6aには基準電位GND、第2データ線6bにはデータ電位Vdataが供給されるなどということになる(H反転方式)。
あるいは加えて、前記のS反転方式及びH反転方式を併用したドット反転方式が行われてもよい。
例えば、データ電位Vdataと基準電位GNDとの切替えはフレーム単位で行われてよい。この場合には、図1に示す全画素回路P1が一通り駆動されるまでは、当該全画素回路P1に関し、例えば第1データ線6aには常にデータ電位Vdata、第2データ線6bには常に基準電位GNDが供給されるなどということになる(V反転方式)。
あるいは、当該切替えはデータ線ごと(列ごと)に行われてもよい。この場合には、あるフレーム期間中において、ある画素回路P1(i,j)に対応する第1データ線6aにはデータ電位Vdata、第2データ線6bには基準電位GNDが供給されるが、その隣の画素回路P1(i,j+1)に対応する第1データ線6aには基準電位GND、第2データ線6bにはデータ電位Vdataが供給されるなどということになる(S反転方式)。
あるいは更に、当該切替えは走査線ごと(行ごと)に行われてもよい。この場合には、あるフレーム期間中において、ある行に位置する画素回路P1(i,1),…,P1(i,n)の複数を駆動する場合には第1データ線6aにはデータ電位Vdata、第2データ線6bには基準電位GNDが供給されるが、次の行に位置する画素回路P1(i+1,1),…,P1(i+1,n)の複数を駆動する場合には第1データ線6aには基準電位GND、第2データ線6bにはデータ電位Vdataが供給されるなどということになる(H反転方式)。
あるいは加えて、前記のS反転方式及びH反転方式を併用したドット反転方式が行われてもよい。
いずれにしても、このようなデータ電位Vdata及び基準電位GNDの切替えの態様、あるいは、画素回路P1の動作態様の変更等は、ある特定の1個の画素回路P1に着目するとき、それ自身に対応する第1及び第2データ線6a及び6b並びにそれ以外のデータ線6a及び6bの電位変動が、当該画素回路P1に含まれる第1及び第2電極131及び132に与える影響に相違をもたらす可能性がある(前記の図7及びその説明参照)。前述した各コンデンサー(C13,C23)の容量値及びその関係を決定するにあたっては、場合により、このような事情への配慮が加えられると好適である。
<応用>
次に、上記実施形態に係る電気光学装置1を適用した電子機器について説明する。
図12は、上記実施形態に係る電気光学装置1を画像表示装置に利用したモバイル型のパーソナルコンピュータの構成を示す斜視図である。パーソナルコンピュータ2000は、表示装置としての電気光学装置1と本体部2010とを備える。本体部2010には、電源スイッチ2001およびキーボード2002が設けられている。
図13に、上記実施形態に係る電気光学装置1を適用した携帯電話機を示す。携帯電話機3000は、複数の操作ボタン3001およびスクロールボタン3002、ならびに表示装置としての電気光学装置1を備える。スクロールボタン3002を操作することによって、電気光学装置1に表示される画面がスクロールされる。
図14に、上記実施形態に係る電気光学装置1を適用した情報携帯端末(PDA:Personal Digital Assistant)を示す。情報携帯端末4000は、複数の操作ボタン4001および電源スイッチ4002、ならびに表示装置としての電気光学装置1を備える。電源スイッチ4002を操作すると、住所録やスケジュール帳といった各種の情報が電気光学装置1に表示される。
次に、上記実施形態に係る電気光学装置1を適用した電子機器について説明する。
図12は、上記実施形態に係る電気光学装置1を画像表示装置に利用したモバイル型のパーソナルコンピュータの構成を示す斜視図である。パーソナルコンピュータ2000は、表示装置としての電気光学装置1と本体部2010とを備える。本体部2010には、電源スイッチ2001およびキーボード2002が設けられている。
図13に、上記実施形態に係る電気光学装置1を適用した携帯電話機を示す。携帯電話機3000は、複数の操作ボタン3001およびスクロールボタン3002、ならびに表示装置としての電気光学装置1を備える。スクロールボタン3002を操作することによって、電気光学装置1に表示される画面がスクロールされる。
図14に、上記実施形態に係る電気光学装置1を適用した情報携帯端末(PDA:Personal Digital Assistant)を示す。情報携帯端末4000は、複数の操作ボタン4001および電源スイッチ4002、ならびに表示装置としての電気光学装置1を備える。電源スイッチ4002を操作すると、住所録やスケジュール帳といった各種の情報が電気光学装置1に表示される。
本発明に係る電気光学装置が適用される電子機器としては、図12から図14に示したもののほか、デジタルスチルカメラ、テレビ、ビデオカメラ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電子ペーパー、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、ビデオプレーヤ、タッチパネルを備えた機器等が挙げられる。
1……電気光学装置、100……走査線駆動回路、200……データ線駆動回路、P1……画素回路、13……電気光学素子、131……第1電極、131K……開口部、132……第2電極、3……走査線、30……電位線、6a……第1データ線、6b……第2データ線、Cstg1,Cstg2,Cstg3……第1〜第3保持容量、SW101……第1トランジスター、SW102……第2トランジスター、C13,C23……第1・第2寄生容量
Claims (10)
- 基板と、
前記基板上に形成される第1電極、及び、当該第1電極の上に且つ当該第1電極と積層構造を構成するように形成される第2電極と、
前記第1及び第2電極間の印加電圧に応じて光学特性が変化する電気光学物質と、
第1期間において、表示すべき階調に応じたデータ電位が供給される第1データ線と、
第2期間において、前記データ電位が供給される第2データ線と、
前記第1電極及び前記第1データ線間を電気的に接続する第1スイッチング素子と、
前記第2電極及び前記第2データ線間を電気的に接続する第2スイッチング素子と、
前記第1及び第2電極それぞれの一辺に沿い且つ前記第1及び第2データ線と交差して延びるように、且つ当該第1及び第2電極とは異なる層として形成され、前記第1及び第2スイッチング素子のオン状態・オフ状態間の遷移を指令する制御信号を当該第1及び第2スイッチング素子に供給する走査線と
を備え、
前記基板を平面視して、
前記第2電極は、その少なくとも一部が、前記走査線と重なるように形成され、
前記第1電極は、少なくとも、前記走査線の全幅を覆うことがないように形成される、
ことを特徴とする電気光学装置。 - 前記第1及び第2電極が、前記走査線と重なるように形成される場合において、
これら第1及び第2電極は、
当該第1電極が前記走査線と重なる面積が、当該第2電極が前記走査線と重なる面積とは異なるように、形成される、
ことを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。 - 前記第1電極が、前記走査線と重なるように形成される場合において、
当該第1電極の前記走査線と重なる部分の少なくとも一部に、第1開口部が形成される、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電気光学装置。 - 前記第2電極の前記走査線と重なる部分の少なくとも一部に、第2開口部が形成される、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電気光学装置。 - 前記走査線の形成領域を覆うように形成される遮光膜を更に備え、
前記基板を平面視して、
前記第1電極は、前記遮光膜と重なるように、形成される、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の電気光学装置。 - 前記走査線の形成領域を覆うように形成される遮光膜を更に備え、
前記基板を平面視して、
前記第1及び第2開口部の少なくとも一方は、
前記遮光膜の形成領域の内部の領域に形成される、
ことを特徴とする請求項3又は4に記載の電気光学装置。 - 前記走査線と平行関係を保って延びるように形成される固定電位線を更に備え、
前記第1電極及び前記固定電位線間に設けられる第1保持容量と、
前記第2電極及び前記固定電位線間に設けられる第2保持容量と、を更に備える、
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の電気光学装置。 - 前記第1及び第2電極並びに前記第1及び第2スイッチング素子の一組は、前記基板の面上、マトリクス状配列に従って配列されるとともに、前記走査線は当該マトリクス状配列の各行方向に沿って延びるように形成され、かつ、
一端が、前記組の全部のうちのある1つの組に含まれる前記第1電極に電気的に接続され、他端が、前記マトリクス状配列中、当該ある1つの組が属する行の隣の行に対応する前記走査線に電気的に接続される第1の配線と、
一端が前記ある1つの組に含まれる前記第2電極に電気的に接続され、他端が、前記ある1つの組が属する行の隣の行に対応する前記走査線に電気的に接続される第2の配線と、
前記第1及び第2の配線上に設けられる第1及び第2保持容量と、
を更に備える
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の電気光学装置。 - 基板と、
前記基板上に形成される第1電極と、
当該第1電極の上に且つ当該第1電極と積層構造を構成するように形成される第2電極と、
前記第1及び第2電極間の印加電圧に応じて光学特性が変化する電気光学物質と、
第1データ線と、
第2データ線と、
前記第1電極と前記第1データ線との間を電気的に接続する第1スイッチング素子と、
前記第2電極と前記第2データ線との間を電気的に接続する第2スイッチング素子と、
前記第1及び第2スイッチング素子のオン状態・オフ状態間の遷移を指令する制御信号を当該第1及び第2スイッチング素子に供給する走査線と
を備え、
前記第2電極は、積層方向において前記走査線と前記第2電極の間に前記第1電極が介在する部位と、積層方向において前記第1電極を介在せず前記走査線と対向する部位を有する、
ことを特徴とする電気光学装置。 - 請求項1乃至9のいずれか一項に記載の電気光学装置を備える、
ことを特徴とする電子機器。
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2009
- 2009-03-17 JP JP2009064011A patent/JP2010217486A/ja not_active Withdrawn
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