JP4945975B2 - 細断処理装置 - Google Patents
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Description
また、環境問題に対する意識の高まりから紙資源を有効に利用すべく、細断処理の結果物である紙片(細断物)を焼却処分せずに、例えば梱包品の緩衝材や再生紙の原料として再利用されている。
また、複数の回転刃のうち、直径が最大である回転刃の刃部の硬度を、他の回転刃の刃部の硬度よりも大きくしたことを特徴とすることができる。さらに、複数の回転刃のうち、直径が最大である回転刃は、複数の回転刃から形成される回転刃列のなかで略中央部に位置していることを特徴とすることができる。また、刃部は、角錐形状若しくは円錐形状であり、投入された用紙に刃部が突き刺さることで細断部へ用紙が送出されることを特徴とすることができる。
図1は、本実施の形態に係る古紙などの用紙の処理装置(以下、細断処理装置とも言う)を示す概略構成図である。同図に示す細断処理装置は、装置の上部を構成する上面部1と、上面部1に設けられ、廃棄する用紙(細断処理すべき用紙)が投入される投入部11とを備えている。また、細断処理装置は、上面部1の投入部11に投入された用紙の処理(細断処理等)を行うとともに処理済み用紙(以下、チップとも言う)を内部に一時的に収容する本体部2を備えている。また、細断処理装置は、本体部2における用紙の処理等の指示を使用者が出すとともに用紙の処理等に関して使用者への通知事項を表示するための操作表示部5を上面部1に備えている。また、細断処理装置は、本体部2の内部に収容されたチップを装置外へ排出する際に開閉可能な開閉扉25と、この開閉扉25に設けられ、本体部2の内部に収容されたチップの量を視認可能な窓25aと、本体部2の移動を可能にするためのキャスタ26とを備えている。なお、窓25aには、光を透過する部材25bが嵌め込まれている。
投入部11に投入された用紙は、第1の押付部材34Aによって送出用回転刃列32A(低速側)に押し付けられているので、用紙はこの第1の押付部材34Aと送出用回転刃列32Aとの間で捌かれるとともに、送出用回転刃列32Aの送出用回転刃81に突き刺さり、引っ掛けられる。このため、細断ユニット3の送出用回転刃列32Aおよび細断用回転刃列32Bが回転すると、送出用回転刃列32Aの送出用回転刃81に引っ掛けられた用紙は、送出用回転刃列32Aに巻き付きながら内部に1枚ずつ引き込まれていく。そして、噛合部61にて、送出用回転刃列32Aに引っ掛けられた用紙は、細断用回転刃列32Bによって剥ぎ取られ、細断されていく。
なお、送出用回転刃列32Aに巻き付いたほとんどすべての用紙が細断用回転刃列32Bによって剥ぎ取られて細断用回転刃列32Bに移動する。このため、送出用回転刃列32Aの送出用回転刃81は、用紙によって埋まることなく常に露出し、用紙の捌き、突き刺さり、引っ掛けという送出用回転刃列32Aの機能が維持される。
ボックス22内のチップは、開閉扉25を開けてボックス22ごと本体部2から運び出されて回収される。なお、回収されたチップは、紙の繊維が寸断されていないので、再資源化を容易に実現することができる。また、回収されたチップは、用紙を不定形かつ不規則に細断したものであるので、高い機密性を保持することができる。
本実施形態では、直径が大なる最大直径回転刃81Aと、直径が小なる他の送出用回転刃81Bの2種類で形成したが、大、中、小のように3種類でもよく、また、さらに多数の種類の直径を有する送出用回転刃81により送出用回転刃列32Aを形成することも考えられる。
各送出用回転刃81の外周部には、用紙に突き刺される刃部70が形成されている。図3から図7までの説明において、最大直径回転刃81Aの外周部に形成されている刃部70を第1の刃部70Aと、他の送出用回転刃81Bの外周部に形成されている刃部70を第2の刃部70Bと称する。
なお、各送出用回転刃81の間及び各細断用回転刃82の間には、送出用回転軸31A及び細断用回転軸31Bへの用紙細断片の巻き付きや絡み付きを防止するため、リング状部材39が設けられている。
また、刃部70の硬度を上げるためには、一般的に高価な金属などが用いられる。本送出用回転刃ユニット3Aにおいては、最大直径回転刃81Aの第1の刃部70Aのみの硬度を上げているため、全ての送出用回転刃81の刃部70の硬度を上げるのに比べ、コストを低減することができる。
さらに、直径が異なる2種類以上の回転刃を用いる箇所は、用紙の送出箇所だけに限られない。すなわち、細断処理装置内において、投入された用紙と接触し、回転刃の刃部70が摩耗することで機能が低下してしまう箇所ならどこでも用いることができる。例えば、細断用回転刃列32B内に直径が異なる2種類以上の回転刃を設けることもできる。
上述のように、第1の刃部70Aが摩耗するに従って、第2の刃部70Bに用紙が接触するようになる。すなわち、第1の刃部70Aが摩耗するに従って、第2の刃部70Bと用紙との接触力は増すことになる。第1の刃部70Aの摩耗がある程度進むまでは、第2の刃部70Bに用紙からの圧力(接触力)があまりかからないため、第2の刃部70Bは鋭い状態を維持可能となる。従って、送出用回転刃列32A全体で考えた場合、従来よりも長い時間にわたり用紙の捌き、送出、細断などの刃部70の機能を維持することができる。
角錐形状とすることで、第1の刃部70Aが用紙に突き刺さる時に、第1の刃部70Aと用紙との接触面積が増える。このため、突き刺さる時の抵抗が増大し、第1の刃部70Aが用紙へ過度に突き刺さることを抑制できる。よって、噛合部61へ過度の枚数の用紙が送られることを抑制できる。なお、本実施形態では、四角錐形状である第1の刃部70Aを説明したが、これに限らず、三角錐、五角錐、六角錐など、他の角錐形状も形成する
ことができる。
なお、送出用回転刃81により送出される用紙の状態は一定ではない。例えば、折り曲がっていたり、すでに孔が形成されていたり、スリットが入っている場合などがある。このような様々な状態の用紙も適切に送出する必要があるが、用紙の形状が一定ではないために、刃部が用紙に引っ掛からず効率的に送出できない場合がある。上記のように角錐形状とすると頂部73から回転刃本体80A方向に向かう辺75が形成される。このため、辺75にも用紙が引っ掛かるようになる。このため、従来よりも用紙を引っ掛ける可能性が高まり、様々な状態の用紙であっても効率的に送出することができるようになる。
また、本実施形態では、角錐形状である第1の刃部70Aを説明したが、円錐形状とすることもでき、この場合も、用紙と第1の刃部70Aとの接触面積が増大するため、突き刺さる時の抵抗が増大し、噛合部61へ適切な枚数の用紙を送ることができる。なお、このように円錐形状の刃部70Aを用いる場合、その表面を荒らしておくことが好ましい。刃部70Aの頂部73が用紙に突き刺さった後、この荒らした部分が用紙に対する抵抗となり、用紙が過度に刃部70Aに突き刺さることを抑制できるからである。
第1の刃部70Aおよび第2の刃部70Bは、一枚の回転刃に設けられており、また、第1の刃部70Aと第2の刃部70Bは、一枚の回転刃本体80Aの外縁部60において、周方向に交互に並べてある。
Claims (5)
- 投入された用紙を細断処理する細断処理装置であって、
外周縁に複数の刃部を有する回転刃が一方向に沿って複数枚並べられるとともに互いに隣接する当該回転刃間に間隙が形成され、投入された前記用紙に当該刃部が突き刺ささるとともに当該用紙が巻き付きながら回転する第1の回転刃列と、
前記第1の回転刃列の前記刃部への用紙の突き刺さりが行なわれる箇所よりも、当該第1の回転刃列の回転方向における下流側にて、当該第1の回転刃列に対峙するように配置されるとともに、当該第1の回転刃列に沿うように配置され、且つ、当該第1の回転刃列に巻き付きながら移動する当該用紙が下方から上方に向かう箇所にて、当該第1の回転刃列に対峙するように配置され、当該第1の回転刃列に形成された前記間隙に入り込むように設けられ外周縁に複数の刃部を備えた回転刃が前記一方向に沿って複数枚並べられ、当該第1の回転刃列の当該刃部が突き刺さり当該第1の回転刃列に巻き付きながら移動してきた当該用紙を当該第1の回転刃列とともに細断する第2の回転刃列と、
を備え、
前記第1の回転刃列と前記第2の回転刃列とが対峙する部位において、当該第1の回転刃列のうちの当該第2の回転刃列に対峙する部位、および、当該第2の回転刃列のうちの当該第1の回転刃列に対峙する部位は、同じ方向に移動し、
前記第1の回転刃列と前記第2の回転刃列とが対峙する前記部位において、当該第2の回転刃列のうちの当該第1の回転刃列に対峙する部位の移動速度は、当該第1の回転刃列のうちの当該第2の回転刃列に対峙する部位の移動速度よりも大きくなっており、
前記第1の回転刃列の前記回転刃の前記外周縁に設けられた前記刃部の各々は、当該外周縁側に根元を有し当該外周縁から離れた側に頂部を有するとともに、当該根元と当該頂部との間であって当該第1の回転刃列の回転方向下流側に、当該回転刃の厚み方向に沿うように配置されるとともに当該頂部から当該根元に向かうに従い次第に幅が大きくなる下流側側面を有し、当該根元と当該頂部との間であって当該第1の回転刃列の回転方向上流側に、当該回転刃の厚み方向に沿うように配置されるとともに当該頂部から当該根元に向かうに従い次第に幅が大きくなる上流側側面を有し、
前記第2の回転刃列の前記回転刃の前記外周縁に設けられた前記刃部の各々は、当該外周縁側に根元を有し当該外周縁から離れた側に頂部を有するとともに、当該根元と当該頂部との間であって当該第2の回転刃列の回転方向下流側に、当該回転刃の厚み方向に沿うように配置されるとともに当該頂部から当該根元に向かうに従い次第に幅が大きくなる下流側側面を有し、
前記第1の回転刃列には、第1の直径で形成された前記回転刃の他に、当該第1の直径よりも大きい第2の直径で形成された当該回転刃が設けられていることを特徴とする細断処理装置。 - 前記第2の直径で形成された前記回転刃の枚数が、前記第1の直径で形成された前記回転刃の枚数よりも少ないことを特徴とする請求項1記載の細断処理装置。
- 前記第2の回転刃列に含まれる複数の前記回転刃の各々は、その直径が同一となるように形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の細断処理装置。
- 前記第2の直径で形成された前記回転刃に設けられた前記刃部の硬度が、前記第1の直径で形成された前記回転刃に設けられた前記刃部の硬度よりも大きいことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の細断処理装置。
- 前記第2の直径で形成された前記回転刃は、前記第1の回転刃列のなかで中央部に位置していることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の細断処理装置。
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