JP4945515B2 - 温度センサ診断装置 - Google Patents

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Description

本発明は、温度センサ診断装置に係り、特に、自動車等の車両に搭載される内燃機関の制御システムに用いられる温度センサ診断装置に関する。
自動車等の車両に搭載される内燃機関(エンジン)の制御システムは、吸気温度センサ、水温センサ、バッテリ温度センサ、油温センサ等、複数個の温度センサを有しており、これら温度センサは、エンジン吸入空気、エンジン冷却水、エンジン作動油、バッテリ電源等、それぞれ異なる対象の温度を測定している。
このような制御システムにおける温度センサの異常を検出する異常診断装置として、複数個の温度センサによって測定された複数個の温度測定値のうちの2つの温度測定値の偏差を算出し、算出された偏差に基づいて温度センサの異常診断を検出するものがある。
さらに、外乱の影響を受けずに、温度センサの異常を検出するために、偏差の算出を、エンジンが停止した後に、エンジンを再始動したとき、エンジン停止から所定時間が経過している場合に限って行うことが提案されている(例えば、特許文献1)。
これは、エンジンが停止してからの経過時間を十分に取ることにより、車両全体の温度が外気温に近い値となり、複数個の温度センサがそれぞれ同じ外気温を計測することになることを利用して温度センサの異常診断を行うものである。
特開2003−286888号公報
しかし、上述した従来の温度センサの異常診断は、気温の影響のみを考慮した仕様となっており、日射、特に炎天下での日射によるボンネット(エンジンフードパネル)の加熱や、走行風による冷却などの外乱に対して影響を受ける課題がある。つまり、日射によりボンネットが加熱され、エンジンルームの上部は温度が高くなる。一方、走行風は、エンジンルーム前方のラジエータグリルや、エンジンルーム下部の開口部から吹き込み、エンジンルーム内を冷却することになる。この様なことから、エンジンルーム内の上部は日射による加熱、下部は風による冷却環境にあり、温度差が生じ易く、気温の影響のみを考慮した仕様では、誤診断を生じる虞がある。
車両用エンジンの温度センサが取り付けられている部位は多岐に亘る。吸気温度センサは、エンジンルーム内のエアクリーナ付近や、ラジエータグリル付近に装着されている場合が多く、水温センサは冷却水通路を流れる冷却水の温度を検出するために、エンジン本体の上部付近に取り付けられている場合が多い。一方、油温センサは、オイルパンのエンジン作動油の温度を検出するために、エンジン下部に取り付けられていることが多く、バッテリ温度センサは、バッテリ電源の配置位置に応じてエンジンルーム内の様々な場所に取り付けられている。
このため、ボンネットからの加熱や、走行風による冷却などの外乱からの影響は、温度センサによって大きく異なることが課題となる。また、従来のものは、温度センサの温度測定値の平均値を求める場合、すべての温度センサの温度測定値の平均値を算出するため、異常値も含めて平均値を算出することになり、異常値の分離が難しくなる課題もある。
本発明は前記解決しようとする課題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、日射や走行風による外乱の影響を受けることなく温度センサの異常診断を的確に行う温度センサ診断装置を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明による温度センサ診断装置は、複数個の温度センサを持つ制御システムにおいて前記複数個の温度センサの各々により測定された温度の相対差を算出し、温度相対差に基づいて前記温度センサの異常診断を行う温度センサ診断装置であって、時刻の計測を行う時刻計測手段と、前記時刻計測手段によって計測される時刻によりキースイッチオフ時刻と再キースイッチオン時刻とを保持し、前記再キースイッチオン時刻後、前記キースイッチオフ時刻と前記再キースイッチオン時刻とに基づいて温度相対差による温度センサの異常診断を許可するか否かを判断する診断実行判断手段とを有する。
この発明による温度センサ診断装置によれば、キースイッチオフ時刻と再キースイッチオン時刻とを保持し、前記再キースイッチオン時刻後、前記キースイッチオフ時刻と前記再キースイッチオン時刻とに基づいて温度相対差による温度センサの異常診断を許可するか否かを判断するので、異常診断の実行が前記キースイッチオフ時刻、前記再キースイッチオン時刻に応じて限られる。これにより、日射や走行風による外乱の影響を受けることなく温度センサの異常診断を行うことができる。
本発明による温度センサ診断装置は、好ましくは、前記診断実行判断手段は、前記キースイッチオフ時刻が、日射によって温度センサ配置部位の昇温が生じ難い時刻であることを前記異常診断許可する条件の一つとしている。
この発明による温度センサ診断装置は、異常診断の実行の一つの好ましい条件として、キースイッチオフ時刻が、日射によって温度センサ配置部位の昇温が生じ難い時刻としており、当該条件は日射や走行風による外乱の影響を受けることなく温度センサの異常診断を行うことに寄与する。
本発明による温度センサ診断装置は、好ましくは、前記診断実行判断手段は、前記再キースイッチオン時刻が、日射によって温度センサ配置部位の昇温が生じ難い時刻であることを前記異常診断許可する条件の一つとしている。
この発明による温度センサ診断装置は、異常診断の実行の一つの好ましい条件として、再キースイッチオン時刻が、日射によって温度センサ配置部位の昇温が生じ難い時刻としており、当該条件は日射や走行風による外乱の影響を受けることなく温度センサの異常診断を行うことに寄与する。
本発明による温度センサ診断装置は、好ましくは、前記診断実行判断手段は、前記キースイッチオフ時刻と前記再キースイッチオン時刻との時刻差が所定値以上であることを前記異常診断許可する条件の一つとしている。
この発明による温度センサ診断装置は、異常診断の実行の一つの好ましい条件として、キースイッチオフ時刻と再キースイッチオン時刻との時刻差が所定値以上であるとしており、当該条件は日射や走行風による外乱の影響を受けることなく温度センサの異常診断を行うことに寄与する。
本発明による温度センサ診断装置は、好ましくは、前記診断実行判断手段は、直射日光による温度上昇の影響を一番受ける部位にある温度センサの温度測定値が所定温度以下であることを前記異常診断許可する条件の一つとしている。
この発明による温度センサ診断装置は、異常診断の実行の一つの好ましい条件として、直射日光による温度上昇の影響を一番受ける部位にある温度センサの温度測定値が所定温度以下であることとしており、当該条件は日射や走行風による外乱の影響を受けることなく温度センサの異常診断を行うことに寄与する。
本発明による温度センサ診断装置は、好ましくは、更に、前記診断実行判断手段は、前記時刻計測手段によって計測される時刻により前記キースイッチオフ時刻と前記再キースイッチオン時刻とを保持し、前記キースイッチオフ時刻と前記再キースイッチオン時刻に応じて前記所定温度を可変設定する
この発明による温度センサ診断装置によれば、キースイッチオフ時刻と再キースイッチオン時刻に応じて異常診断判定の所定温度が可変設定されるので、より一層、日射や走行風による外乱の影響を受けることなく温度センサの異常診断を行うことができる。
また、前記目的を達成するために、本発明による温度センサ診断装置は、複数個の温度センサを持つ制御システムにおいて前記複数個の温度センサの各々により測定された温度の相対差を算出し、温度相対差が所定のしきい値以上であるか否かによって前記温度センサの異常診断を行う温度センサ診断装置であって、時刻の計測を行う時刻計測手段と、前記時刻計測手段によって計測される時刻によりキースイッチオフ時刻と再キースイッチオン時刻とを保持し、前記キースイッチオフ時刻と前記再キースイッチオン時刻に応じて前記しきい値を可変設定する診断判定しきい値設定部とを有する。
この発明による温度センサ診断装置によれば、キースイッチオフ時刻と再キースイッチオン時刻に応じて異常診断判定のしきい値が可変設定されるので、日射や走行風による外乱の影響を極力受けることなく、診断処理ジョブを複雑化することなく温度センサの異常診断を行うことができる。
本発明による温度センサ診断装置は、好ましくは、前記診断判定しきい値設定部は、前記キースイッチオフ時刻と前記再キースイッチオン時刻とから日射による温度センサ配置の昇温の影響を考慮して異常診断判定のしきい値を設定する。
この発明による温度センサ診断装置によれば、キースイッチオフ時刻と再キースイッチオン時刻とから日射による温度センサ配置の昇温の影響を考慮してしきい値を設定するので、日射や走行風による外乱の影響を受けることなく温度センサの異常診断を行うことができる。
本発明による温度センサ診断装置は、好ましくは、前記温度相対差は、前記複数個の温度センサの温度測定値の平均値と、前記複数個の温度センサの温度測定値のうちの最大あるいは最小値の差である。
この発明による温度センサ診断装置によれば、異常診断に用いられる温度相対差が的確なものになり、精度の高い異常診断を行うことができる。
本発明による温度センサ診断装置は、好ましくは、前記温度相対差は、複数個の温度センサの温度測定値の平均値を、温度測定値の最大値、最小値を除いた値で算出し、当該平均値と前記最大値の次に大きい温度測定値あるいは最小値次に小さい温度測定値の差である。
この発明による温度センサ診断装置によれば、平均値の算出に、異常な温度センサの異常値を含まないことにより、異常診断に適正な平均値に対する平均値の誤差が小さくなり、異常診断の精度を上げることができる。
本発明による温度センサ診断装置は、好ましくは、前記温度相対差は、前記複数個の温度センサの温度測定値の最大値と最小値との差、あるいは前記複数個の温度センサの温度測定値の最大値の次に大きい温度測定値と温度測定値の最小値次に小さい温度測定値との差である。
この発明による温度センサ診断装置によれば、診断処理ジョブの単純化を図ることができる。
本発明による温度センサ診断装置によれば、異常診断の実行時刻が選定され、日射が強い昼間の診断を避け、日射の弱い時間帯で診断を行うことにより、様々な部位に設置された温度センサの温度測定値が外気温相当になり易い環境下でも、精度の高い異常診断を実現できる。
本発明による温度センサ診断装置の実施形態を、図を参照して説明する。
図1は、本発明による温度センサ診断装置が適用されるMPI(多気筒燃料噴射)方式の直列4気筒エンジンの制御システムを示している。
エンジン65に吸入される空気は、エアクリーナ60を通過し、ホットワイヤ式エアフローセンサ2に導かれる。ホットワイヤ式エアフローセンサ2は、熱線式空気流量センサであり、吸入空気量に相当する信号(吸入空気量信号)を出力する。ホットワイヤ式エアフローセンサ2にはサーミスターを用いた吸気温度センサ50が付設されている。吸気温度センサ50は、吸気温度(吸気温)を計測し、吸気温度を示す吸気温度信号を出力する。吸入空気量信号、吸気温度信号は、コントロールユニット71に入力される。吸気温度センサ50は、エンジン作動時に外気温(吸気温)を検出し、外気温度が高い時には点火時期を遅角し、外気温度が低い時には凍結を想定した制御を起動する制御等に用いられる。
吸入空気は、エアクリーナ60に接続されたダクト61、空気流量を制御する絞り弁40を通り、コレクタ62に入る。絞り弁40はスロットル駆動モータ42により駆動される電動式のものである。コレクタ62に入った吸入空気は、エンジン65の気筒毎の各吸気管63に分配され、各気筒の燃焼室64に吸入される。
バルブ駆動系は、バルブタイミング可変機構を持ち、目標角度に向けたフィードバック制御を行う。
エンジン65のシリンダブロックにはクランク角センサ7が取り付けられている。クランク角センサ7は、所定のクランク角毎にパルス信号を出力する。クランク角センサ7が出力するパルス信号、つまりクランク角信号はコントロールユニット71に入力される。
燃料は、燃料タンク21から燃料ポンプ20によって吸引されて加圧され、プレッシャレギュレータ22により一定圧力に調圧され、吸気管63に設けられたインジェクタ23によって吸気管63内に噴射される。
燃料タンク21には、タンク内の燃料温度を検出する燃料温度センサ52が取り付けられている。燃料温度センサ52が出力する燃料温度信号はコントロールユニット71に入力される。
絞り弁40の配置部分には、当該絞り弁40の開度を検出するスロットルセンサ1が取り付けられている。スロットルセンサ1が出力するスロットル開度信号は、コントロールユニット71に入力され、絞り弁40の開度(スロットル開度)のフィードバック制御、全閉位置検出、加速検出等に用いられる。尚、スロットル開度のフィードバック制御の目標開度は、アクセル開度センサ14で求まるドライバのアクセル踏み込み量とアイドル回転数制御、すなわちISC制御分とから求まるものである。
エンジン65には、エンジン65の冷却水温を検出(測定)する水温センサ3が取り付けられている。水温センサ3が出力する水温信号は、コントロールユニット71に入力され、エンジン65の暖機状態を検出し、燃料噴射量の増量や点火時期の補正及びラジエータファン75のオン・オフやアイドル時の目標回転数の設定に用いられる。
また、アイドル時の目標回転数や負荷補正量の算出するためにエアコンクラッチの状態をモニタするエアコンスイッチ18、駆動系の状態をモニタするためにトランスミッションに内蔵されたニュートラルスイッチ17が各部に取り付けられている。こられスイッチの信号もコントロールユニット71に入力される。
車載のバッテリ電源ユニット49にはバッテリ温度センサ51が取り付けられている。バッテリ温度センサ51は、バッテリ電源ユニット49の温度を検出し、バッテリ温度信号をコントロールユニット71に入力する。バッテリ温度信号は、バッテリ電源ユニット49の状態に合った発電機の目標発電電圧を算出することに使われる。
油温センサ53は、エンジン65に取り付けられ、オイルパンのエンジン作動油の温度を検出し、油温信号をコントロールユニット71に出力する。油温信号は、エンジン65のフリクションの算出に使われる。
エンジン65の排気管81には空燃比センサ8が取り付けられている。空燃比センサ8は、排気ガスの酸素濃度に応じた信号(酸素濃度信号)を出力するものである。酸素濃度信号は、コントロールユニット71に入力され、運転状況に応じて求められる目標空燃比になるように、燃料噴射パルス幅を調整することに用いられる。
コントロールユニット71は、マイクロコンピュータ式のものであり、図2に示されているように、CPU78と、電源IC79とから構成されている。ここで、コントロールユニット71に入力する信号等について、同図を用いて整理すると、コントロールユニット71は、エアフローセンサ2、吸気温度センサ50、クランク角センサ7、水温センサ3、カム角センサ13、アクセル開度センサ14、スロットルセンサ1、Oセンサ8、ニュートラルスイッチ17、エアコンスイッチ18、補機負荷スイッチ19、バッテリ温度センサ51、燃料温度センサ52、油温センサ53の各々よりセンサ信号、スイッチ信号を入力する。
コントロールユニット71は、各気筒のインジェクタ23、フューエルポンプ20、各気筒の点火プラグ33のパワートランジスタ(点火スイッチ)30、スロットル駆動モータ42、バルブタイミング可変ソレノイド90の各々に制御指令信号を出力する。
コントロールユニット71にはタイマIC54が接続されている。タイマIC54は、制御ユニット71の電源作動状態に拘わらず作動する時間計測装置である。タイマIC54は、水晶発振器を用いたクロック回路とする構成でもよいし、時刻情報を含む標準電波を受信した信号を利用する構成でもよい。タイマIC54による時刻情報は、通信によってCPU78に送信される。
本実施形態による温度センサ診断装置は、コントロールユニット71のソフトウェア処理によって、図3に示されているように、異常診断部101として具現され、吸気温度センサ50、水温センサ3、バッテリ温度センサ51、燃料温度センサ52、油温センサ53を診断対象の温度センサとしており、当該複数の温度センサの温度測定値の温度相対差により異常診断を行なう。
この温度相対差により異常診断を実行する時期は、診断実行判断部102により制限される。診断実行判断部102は、イグニッションスイッチ72、時刻計測手段105より信号を入力し、時刻計測手段105によって計測される時刻によりエンジンの停止時刻と再キーオン時刻とを保持し、エンジン65の停止時刻と再キーオン時刻が予め定められた所定の条件を満たしている時に限って異常診断の実行を許可する。
エンジン65の停止、再キーオンは、イグニッションスイッチ72の信号より検知できる。時刻計測手段105としては、タイマIC54を用いることができる。
この温度相対差による異常診断の実行条件は、基本的には、日射が強い昼間の診断を避け、日射の弱い時間帯で診断を行うことにより、様々な部位に設置されている温度センサの検出値が外気温相当になりやすい環境下で診断を行い、精度の高い異常診断を実現することを満たす条件である。
これにより、たとえば、エンジン65の停止時刻とエンジン65の再キーオン時刻が所定の条件を満たせば、異常診断を実行する。更には、エンジン停止時刻が日射によって温度センサ配置部位の昇温が生じ難い時刻であること、再キースイッチオン時刻が日射によって温度センサ配置部位の昇温が生じ難い時刻であること、エンジン停止時刻より再キースイッチオン時刻まで所定時間以上が経過したかのすべての条件が成立した場合に限って温度相対差による異常診断を実行する。更に、直射日光による温度上昇の影響を一番受けると考えられる部位に配置された温度センサの出力(温度計測値)が所定温度以下である条件が成立した場合に、温度相対差による異常診断を実行する。
日射による昇温が生じ難い時刻とは、日没あるいは日没に近い時刻である。この日射による昇温が生じ難い時刻は、季節により異なるから、カレンダ106を具備したシステムでは、月日、季節によって、日射による昇温が生じ難い時刻の設定を変化させればよい。
また、日射を検出する日射センサ107を含むシステムでは、異常実行判断部102は、日照センサ107よりセンサ信号を取り込み、日射による昇温が生じ難い時刻を設定しもよい。
温度相対差による異常診断は、温度相対差がしきい値以上であるか否かにより、異常を判別するものである。この温度相対差による異常診断は、基本的には、複数個の温度センサ3、50、51、52、53の温度測定値の平均値と、その温度測定値の最大値あるいは最小値の差が、予め定められたしきい値以上であるか否かを判別する。平均値と、温度測定値の最大値あるいは最小値の差が、予め定められたしきい値以上であれば、異常(NG)であると判定する。
このように、異常診断に用いられる温度相対差が的確に定められた上で、精度の高い異常診断を行うことができる。
別の実施形態として、相対差による異常診断は、複数個の温度センサ3、50、51、52、53の温度測定値の平均値を、温度測定値の最大値、最小値を除いた値で算出し、当該平均値と前記最大値の次に大きい温度測定値、あるいは最小値に次に小さい温度測定値の差が予め定められたしきい値以上であるか否かの判別により、異常(NG)判定を行ってもよい。
この異常診断によれば、平均値の算出に、異常な温度センサの異常値を含まないことにより、異常診断に適正な平均値に対する平均値の誤差が小さくなり、異常診断の精度を上げることができる。
簡易的な温度相対差による異常診断として、複数個の温度センサ3、50、51、52、53の温度測定値の最大値と最小値との差が予め定められたしきい値以上であるか否か、あるいは、温度測定値の最大値の次に大きい温度測定値と温度測定値の最小値に次に小さい温度測定値との差が予め定められたしきい値以上であるか否かの判別により、異常(NG)判定を行ってもよい。この異常診断によれば、診断処理ジョブが簡素化され、それを実行するコンピュータプログラムの単純化を図ることができる。
つぎに、上述の実施形態による温度センサの異常診断の処理フローを、図4に示されているフローチャートを参照して説明する。
まず、エンジン停止を判定する(ステップS90)。これは、発熱源であるエンジン65が停止したことを確認し、冷却が開始されたことを判断する意味を持つものである。
次に、エンジン停止時刻を測定し、その結果を、イグニッションスイッチ72をオフしても消去されないバックアップRAMに記憶する(ステップS91)。その後、イグニッションスイッチ72がオフ→オンされたことを判定する(ステップS92)。
2がオフ→オンされると、オフ→オン時刻が、再キースイッチオン条件を満たしているか否かを判別、つまり、再キースイッチオン条件が成立しているかを判定する(ステップS93)。
この再キースイッチオン条件は、表1に示すように、キースイッチオフ時刻毎に設定された、再キーオン時刻前条件と再キーオン時刻後条件の間に、イグニッションスイッチ72をオンした場合には、診断可能と判断するものである。
Figure 0004945515
この時刻設定は、エンジンの冷却状態、日中の直射日光によるボンネットの温度上昇や、気温の上昇を考慮して設定するものであり、たとえば、エンジン停止時刻が15時台であれば、再キースイッチオンが、20時から10時の間に行われれば、温度センサの異常診断を許可する。
次に、水温センサ3、吸気温センサ50、バッテリ温度センサ51、燃料温度センサ52、油温センサ53の各々の出力値(温度測定値)を読み込む(ステップS94)。
次に、異常診断実行の温度条件が成立しているかを判定する(ステップS96)。この温度条件は、ステップS94で取り込んだ温度測定値のなかで最も直射日光による温度上昇の影響を一番受ける部位にあるとされた温度センサの温度測定値が予め定められた所定値より低い時に条件成立となるものである。
温度条件が成立すると、温度センサ診断前処理を行う。この前処理は、前述の温度検出値のうち、最大値と最小値を除いたデータで平均値を求める処理である。
次に、温度センサ異常診断を実行する(ステップS97)。温度センサ異常診断は、温度相対差によるものであり、ステップS96で求めた平均値と、最大値の次に大きい温度測定値、あるいは最小値に次に小さい温度測定値の差が予め定められたしきい値以上であるか否かの判別により、異常(NG)判定を行う。
平均値との差が、しきい値より大きい場合には、異常と判定し、ランプ(MIL)104を点灯する(ステップS98)。
なお、温度相対差による温度センサ異常診断は、これに限られることはなく、要求される異常診断精度に応じて、前述した何れかの温度相対差による温度センサ異常診断が行われればよい。
他の一つの実施形態として、図3に示されているように、診断判定しきい値設定部103を設け、診断判定しきい値設定部103によってエンジン65の停止時刻とエンジン65の再キーオン時刻の時間別に異なるしきい値を設定し、温度相対差による異常診断を行ってもよい。
この実施形態では、診断実行の時間によっては、診断精度が落ちることがあるが、診断頻度を増やすことができる。
つぎに、この他の実施形態による温度センサの異常診断の処理フローを、図5に示されているフローチャートを参照して説明する。
このフローチャートにおいて、ステップS100からステップS104までは、図4のステップS90からステップS94の処理内容と同じであるので、その説明は省略する。
再キー条件が成立すると、診断しきい値の算出処理を行う(ステップS105)。診断しきい値の算出処理は、表2に示すように、再キーオン時の時刻の条件によってしきい値を検索設定するものである。
Figure 0004945515
このしきい値は、エンジンフードの温度上昇などの、外乱の大きい時間帯の診断は、複数個の温度センサ間の温度計測値の相違が大きくなるため、しきい値を大きくするように設定する。これにより、異常の度合いが大きければ、診断可能となる。
また、ステップS106からステップS108の処理も、図4のステップS96からステップS98の処理と同じ処理であるので、その説明も省略する。
なお、この他の実施形態によるしきい値設定を前述の実施形態に組み込むこともできる。この場合には、温度センサの異常診断の精度が、より一層向上する。
本発明による温度センサ診断装置が適用されるMPI(多気筒燃料噴射)方式の直列4気筒エンジンの制御システムを示すストッパステム構成図。 エンジンのコントロールユニットの一つの実施形態を示すブロック図。 本発明による温度センサ診断装置の一つの実施形態の実施形態を示すブロック図。 本実施形態による温度センサの異常診断の処理フローを示すフローチャート。 他の実施形態による温度センサの異常診断の処理フローを示すフローチャート。
符号の説明
3 水温センサ
50 吸気温センサ
51 バッテリ温度センサ
52 燃料温度センサ
53 油温センサ
54 タイマIC
71 コントロールユニット
65 エンジン
101 異常診断部
102 診断実行判断部
103 診断判定しきい値設定部
105 時刻計測手段

Claims (3)

  1. 複数個の温度センサを持つ制御システムにおいて前記複数個の温度センサの各々により測定された温度の相対差を算出し、温度相対差に基づいて前記温度センサの異常診断を行う温度センサ診断装置であって、
    時刻の計測を行う時刻計測手段と、
    前記時刻計測手段によって計測される時刻によりキースイッチオフ時刻と再キースイッチオン時刻とを保持し、前記再キースイッチオン時刻後、前記キースイッチオフ時刻と前記再キースイッチオン時刻とに基づいて温度相対差による温度センサの異常診断を許可するか否かを判断する診断実行判断手段と、
    を有する温度センサ診断装置。
  2. 複数個の温度センサを持つ制御システムにおいて前記複数個の温度センサの各々により測定された温度の相対差を算出し、温度相対差が所定のしきい値以上であるか否かによって前記温度センサの異常診断を行う温度センサ診断装置であって、
    時刻の計測を行う時刻計測手段と、
    前記時刻計測手段によって計測される時刻によりキースイッチオフ時刻と再キースイッチオン時刻とを保持し、前記キースイッチオフ時刻と前記再キースイッチオン時刻に応じて前記しきい値を可変設定する診断判定しきい値設定部と、
    を有する温度センサ診断装置。
  3. 前記診断判定しきい値設定部は、前記キースイッチオフ時刻と前記再キースイッチオン時刻とから日射による温度センサ配置の昇温の影響を考慮して前記しきい値を設定する請求項に記載の温度センサ診断装置。
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