JP4943192B2 - トーショナルダンパの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンのクランク軸等の捩り振動を低減するためのトーショナルダンパの製造方法に関するものである。
クランクシャフト等の回転軸の捩じり振動を吸収するためのトーショナルダンパとしては、例えば、特許文献1に記載されたトーショナルダンパが知られている。特許文献1に記載されたトーショナルダンパは、図8に示すように、クランクシャフトに取り付けられた円盤状の取付プレート1にラバー2を介してマス3が連結されている。そして、マス3とラバー2との間にスリット4が構成され、スリット4内には、取付プレート1に固定されたフリクションプレート6が配置されると共に、シリコンオイル(粘性流体)が充填されている。
特許文献1に記載のトーショナルダンパでは、クランク軸に捩り振動が発生すると、マス3と取付プレート1との間の相対移動、マス3とフリクションプレート6との間の相対移動が生じるが、ラバー2、シリコンオイルによって振動が抑制されている。
上記のような構成のトーショナルダンパでは、マス3が2分割され、一方のマス3がスリーブ8を介してラバー2に取り付けられると共に、分割されたマス3同士は、一方のマス3の片面側の凹部に他方のマス3が圧入されるようにして接合されている。このように、マス3が2分割されるのは、成形の際の金型、及び組み付けの関係上であると考えられるが、接合部分が2カ所あり、組み立てが煩雑になると共に、これらの接合部分から粘性流体が漏れ出す可能性がある。
特開2002−188690号公報
本発明の目的は、上記事実を考慮してなされたものであり、組み立てを簡易にすると共に、充填された粘性流体の漏れを抑制可能なトーショナルダンパの製造方法を提供することにある。
本発明の請求項1に係るトーショナルダンパの製造方法は、円盤状とされ、回転軸に同軸的に連結されるセンタープレートと、2分割とされ前記センタープレートの外縁部を挟み込むと共に外端面を覆うように前記回転軸に対して同軸的に配置された環状のダンパマスとを備え、前記ダンパマスと前記センタープレートとの間に粘性流体が封入されたトーショナルダンパの製造方法であって、前記センタープレートの各面と前記2分割されたダンパマスの各々の内端とを、環状の弾性連結体を介して、前記センタープレートの両外縁面と前記ダンパマスとの間に各々配置されて前記弾性連結体の内側形状を構成する中型と、前記ダンパマス及び前記センタープレートを覆い前記弾性連結体の外側形状を構成する外型と、で構成された金型を用いて加硫接着により連結する加硫接着工程と、前記2分割されたダンパマスの外端同士を溶接により接合する接合工程と、前記ダンパマスと前記センタープレートとの間に粘性流体を注入する注入工程と、を含んでいる。
上記のトーショナルダンパの製造方法は、円盤状とされ、回転軸に同軸的に連結されるセンタープレートと、2分割とされセンタープレートの外縁部を挟み込むと共にセンタープレートの外端面を覆うように回転軸に対して同軸的に配置された環状のダンパマスとを備えたトーショナルダンパに適用されるものである。このトーショナルダンパは、ダンパマスとセンタープレートとの間に粘性流体が封入されたビスカストーショナルダンパである。
ここで、センタープレートの外縁部とは、円盤状とされたセンタープレートの径方向外側部分をいう。また、外端面とは、センタープレートの最外周の厚み方向に構成される端面をいう。
このトーショナルダンパの製造方法では、加硫接着工程で、センタープレートの各面と2分割されたダンパマスの各々の内端とを環状の弾性連結体を介して加硫接着により連結する。そして、接合工程で、2分割されたダンパマスの外端同士を溶接により接合する。 このように、センタープレートとダンパマスとを連結させる弾性連結体を加硫接着させることにより、当該接合部分からの粘性流体の漏れを防止することができる。また、2分割されたダンパマスの外端同士を溶接により接合することにより、シール部分を1カ所にすることができるので、2カ所以上のシール部分を有している場合と比較して、組み立てを容易に行うことができると共に、粘性流体の漏れも抑制することができる。また、溶接により接合しているので、接着剤を用いたり嵌入により接合している場合と比較して、当該接合部からの粘性流体の漏れを抑制することができる。
そして、本発明の請求項1に係るトーショナルダンパの製造方法は、前記加硫接着工程における金型が、前記センタープレートの両外縁面と前記ダンパマスとの間に各々配置されて前記弾性連結体の内側形状を構成する中型と、前記ダンパマス及び前記センタープレートを覆い前記弾性連結体の外側形状を構成する外型と、で構成され、前記中型により、前記ダンパマスが完成状態時よりも前記センタープレートから遠い位置で、かつ、前記ダンパマスの最外側部が前記センタープレートの外端面に沿った方向へオーバーハングする位置に配置されること、を特徴とする。
上記構成の中型及び外型を用いることにより、正確に弾性連結体の位置決めを行って1回の加硫によりセンタープレート両側に弾性連結体を接着することができる。
また、ダンパマスの最外側部がセンタープレートの外端面に沿った方向へオーバーハングしているため、通常の場合であれば加硫後の中型抜きができないが、本発明では、ダンパマスが完成状態時よりも前記センタープレートから遠い位置に配置されているため、弾性連結体を弾性変形させてダンパマスとセンタープレートとの間を広げることにより、中型を径方向外側へ抜くことができる。
なお、中型は、周方向に複数に、例えば3分割されていることより、径方向外側へ抜くことができる。
本発明の請求項2に係るトーショナルダンパの製造方法は、前記中型は、径方向の外側が内側よりも厚みが薄くなっていること、を特徴とする。
本発明の請求項3に係るトーショナルダンパの製造方法は、前記接合工程における溶接は、レーザー溶接であることを特徴とする。
レーザー溶接とすることにより、溶接の際の温度上昇を抑制することができ、溶接の近傍に配置された部材への熱による影響を抑制することができる。
以上説明したように本発明のトーショナルダンパによれば、組み立てが簡易になると共に、充填された粘性流体の漏れを抑制することができる。
以下、本発明の実施形態に係るトーショナルダンパについて図面を参照して説明する。
図1及び図2には、本発明の実施形態に係るトーショナルダンパが示されている。このトーショナルダンパ10は、エンジンのクランクシャフト等の回転軸12の端部に連結固定されるものであり、回転軸12に生じる捩じり振動をダンパマス20の質量効果、内部に封入された粘性流体Lの粘性抵抗等により低減するためのものである。
トーショナルダンパ10は、円盤状のセンタープレート14を備えている。センタープレート14は、接合部などを有さず一体的に構成され、中央側の片面に、リング状の補強プレート16が同心的に固定されている。センタープレート14及び補強プレート16は、回転軸12へボルト等により回転軸12と共に回転するように同軸的に連結されている。なお、センタープレート14及び補強プレート16の材料としては、鋼材、アルミ、繊維入り樹脂などを用いることができる。
センタープレート14には、貫通孔14Aが複数箇所(本実施形態では6箇所)に形成されている。この貫通孔14Aは、後述する粘性流体Lを通過させるためのものである。
センタープレート14は、図3にも示すように、径方向の外縁部が屈曲形状とされ、この部分に段差が構成されている。これにより、センタープレート14の厚み方向の中央面をCとすると、センタープレート14の側端面14Eは、中央面Cよりも回転軸12方向のいずれか寄り(本実施形態では、後述する第1マス部材20A側)に配置されている。
トーショナルダンパ10には、センタープレート14の外縁部を全周に亘って覆うように環状のダンパマス20が設けられている。ダンパマス20は、回転軸12と同軸的に配置され、センタープレート14を挟んで一方側に配置される第1マス部材20Aと、他方側に配置される第2マス部材20Bとにより構成されている。第1マス部材20Aと第2マス部材20Bとは別体とされ、第1マス部材20A、第2マス部材20Bは、各々一体成形されている。
第1マス部材20Aは、図3にも示すように、センタープレート14の一方側の面と対向する第1対向部22A、及び、センタープレート14の側端面14Eよりも径方向外側でセンタープレート14の厚み方向に沿って配置された第1外周部24Aを有している。第1対向部22Aと第1外周部24Aとは一体的に構成されている。第1対向部22Aには、径方向の外側に向かってセンタープレート14から離れるように段差が2段構成されている。段差により構成される最も内側のセンタープレート14に近い部分を第1内側対向部22A−1、最も外側のセンタープレート14から遠い部分を第1外側対向部22A−3、第1内側対向部22A−1と第1外側対向部22A−3の間の中間部分を第1中間対向部22Aー2という。第1外周部24Aの後述する第2外周部24Bと突き合わされる端面は、第1対向部22Aの最もセンタープレート14に近い部分(第1内側対向部22A−1)よりも中央面C側に張り出されている。第1外周部24Aの内側には、溝24AMが形成されている。
第2マス部材20Bは、第1マス部材20Aと同一形状とされており、第2対向部22B、及び、第2外周部24Bを有している。第2マス部材20Bは、第2対向部22Bがセンタープレート14と対向するように配置され、センタープレート14を挟んで第1マス部材20Aと断面が線対称となるように配置されている。第2対向部22Bは、第1対向部22Aと同様に、第2内側対向部22B−1、第2中央対向部22B−2、第2外側対向部22B−3で構成されている。なお、第2外周部24Bの内側には、溝24AMに対応するような溝は形成されていない。
第1マス部材20Aと第2マス部材20Bとは、第1外周部24Aの端面と第2外周部24Bの端面とが突き合わされて溶接により接合されている。溶接は、レーザービーム溶接により行われている。
第1マス部材20Aと第2マス部材20Bとが接合された状態で、センタープレート14の側端面14Eは、外縁部が屈曲形成されていることから、第1外周部24A側のみに対向する。
トーショナルダンパ10は、センタープレート14とダンパマス20との間隔を所定距離に保持するための、外周ベアリング部材32、及び、複数個のボタンベアリング部材34を備えている。
外周ベアリング部材32は、センタープレート14の側端面14Eに全周に亘って設けられている。外周ベアリング部材32は、第1外周部24Aの内側の溝24AMに係合されている。外周ベアリング部材32は、第1外周部24Aと第2外周部24Bとの接合部を避けて、第1外周部24Aに構成された溝24AMに係合されているので、接合部に形成されやすい段差部分に外周ベアリング部材32が対向配置されることがない。したがって、ダンパマス20との間での摺動がスムーズに行われる。
また、外周ベアリング部材32により、ダンパマス20の外周部とセンタープレート14との距離が所定距離に保持されている。すなわち、センタープレート14とダンパマス20との間の径方向の間隔が所定距離に保持される。外周ベアリング部材32は、ダンパマス20との摺動性及び耐磨耗性を有する樹脂材料により構成されており、例えば、PTFE(Poly-Tetra-Fluoro-Ethylene)が好適に使用される。
なお、このように、センタープレート14の径方向外端に外周ベアリング部材32を配置することにより、ダンパマス20との摺動面積を広くすることができる。
ボタンベアリング部材34は、図4に示すように、略円柱状とされ側面に溝34Mが形成されている。溝34Mは、センタープレート14の厚みよりも僅かに広幅とされている。ボタンベアリング部材34は、センタープレート14の、第1中央対向部22A−2、及び、第2中央対向部22B−2と対向する部分に形成された取付孔14Hに嵌め込まれている。(本実施形態では6個)。ボタンベアリング部材34の両端面により、ダンパマス20の第1中央対向部22A−2、及び、第2中央対向部22B−2とセンタープレート14との距離が所定距離に保持されている。すなわち、センタープレート14とダンパマス20との間の厚み方向の間隔が所定距離に保持される。ボタンベアリング部材34も、ダンパマス20との摺動性及び耐磨耗性を有する樹脂材料により成形されており、例えば、PTFE(Poly-Tetra-Fluoro-Ethylene)が好適に使用される。
トーショナルダンパ10は、ダンパマス20とセンタープレート14とを弾性的に連結する第1弾性連結体26A、及び、第2弾性連結体26Bを備えている。第1弾性連結体26A、及び、第2弾性連結体26Bは、ゴムを成形素材とし、リング状に形成されている。
第1弾性連結体26Aは、一端部がダンパマス20を構成する第1対向部22Aの回転軸12側(径方向内側)の端部に加硫接着されている。第1弾性連結体26Aの他端部は、センタープレート14の第1対向部22Aが対向している面に加硫接着されている。
また、第2弾性連結体26Bは、一端部が第2対向部22Bの回転軸12側の端部に加硫接着されている。第2弾性連結体26Bの他端部は、センタープレート14の第2対向部22Bが対向している面に加硫接着されている。第1弾性連結体26A及び第2弾性連結体26Bの他端部は、センタープレート14の補強プレート16よりも径方向外側に加硫接着されている。
第1弾性連結体26A、及び、第2弾性連結体26Bは、図3に示すように、断面形状がセンタープレート14の厚み方向に膨らむ形状とされている。第1弾性連結体26A、及び、第2弾性連結体26Bは、ダンパマス20及びセンタープレート14へ、全周に亘って加硫接着されている。この加硫接着により、この接着部分からの粘性流体Lの漏れが防止される。
ダンパマス20、第1弾性連結体26A、及び、第2弾性連結体26Bに囲まれた内側には、センタープレート14の外縁部が挿入され、液体空間30が構成されている。液体空間30は、センタープレート14により2つに仕切られ、各々に粘性流体Lが封入されている。粘性流体Lとしては、シリコンオイルを好適に用いることができる。なお、シリコンオイルの粘度は、10万cs(センチトークス)〜100万csの範囲であることが好ましい。
次に、本実施形態のトーショナルダンパ10の製造方法について説明する。
まず、センタープレート14に補強プレート16を接着する。接着は、溶接、その他の方法で行うが、最終的には回転軸12にボルト等で固定されるため、必ずしも強固に接着されている必要はない。また、補強プレート16の接着は、後述する加硫処理後であってもよい。
次に、加硫接着工程で、予め一体成形された第1マス部材20A、第2マス部材20B、補強プレート16の接着されたセンタープレート14へ、第1弾性連結体26A及び第2弾性連結体26Bを加硫接着する。
加硫処理を行うために、図5に示すように、外側の分割型である第1外型40A、第2外型40B、液体空間30を構成するための第1中型42A、第2中型42Bを用意する。第1中型42A、及び第2中型42Bは、周方向に3分割されている。
第1外型40A、及び、第2外型40Bには、注入孔41が構成されている(図5、6では、第2外型40B側の注入孔41のみ図示)。注入孔41は、外側から、第1弾性連結体26A、及び、第2弾性連結体26Bの形成される位置へ貫通されている。
図6に示すように、第1中型42A及び第2中型42Bを、第1マス部材20Aとセンタープレート14の間、及び、第2マス部材20Bとセンタープレート14の間に配置する。そして、第1外型40A及び第2外型40Bで全体を挟み込む。第1中型42A及び第2中型42Bの内周側には、第1外型40A、第2外型40Bとの間に、各々第1弾性連結体26A、第2弾性連結体26Bに対応する空間が構成される。第1マス部材20A、及び、第2マス部材20Bは、第1外型40A及び第2外型40B内で、完成状態よりもセンタープレート14から離れた位置に配置されている。また、第1外周部24A及び第2外周部24Bは、側端面14Eに沿った方向でセンタープレート14側へオーバーハングされている。
この状態で、注入孔41から、第1弾性連結体26A及び第2弾性連結体26Bを形成するための未加硫ゴムを注入し、その後、加硫処理を行う。
加硫処理後の型抜きは、第1外型40A及び第2外型40Bを取外した後、第1中型42A及び第2中型42Bを抜き出す。このとき、第1マス部材20Aの第1外周部24A及び第2マス部材20Bの第2外周部24Bは、センタープレート14側へオーバーハングしているため、このままでは抜き出すことが難しい。そこで、第1弾性連結体26A及び第2弾性連結体26Bの弾性力を用いて、外側への開口部を広げながら抜き出す。このように、第1弾性連結体26A及び第2弾性連結体26Bの弾性力を用いることにより、第1中型42A及び第2中型42Bを抜き出すことができる。
本実施形態では、上記のようにして、1回の加硫により第1弾性連結体26A及び第2弾性連結体26Bを介して第1マス部材20A及び第2マス部材20Bをセンタープレート14の各々の面に加硫接着することができる。その際、第1中型42A、第2中型42B、第1外型40A及び第2外型40Bで、第1マス部材20A、第2マス部材20B、第1弾性連結体26A及び第2弾性連結体26Bが位置決めされているので、高い精度で液体空間30を構成することができる。
次に、ボタンベアリング部材34を取付孔14Hへ嵌め込み、外周ベアリング部材32をセンタープレート14の側端面14Eに接着する。この接着は、接着剤等を用いて行うことができる。
次に、第1マス部材20Aの第1外周部24Aと第2マス部材20Bの第2外周部24Bとを突き合わせ、レーザービーム溶接により接合する。これにより、液体空間30が構成される。レーザービーム溶接によれば、比較的低温での溶接が可能なので、熱による外周ベアリング部材32等の内部部材への影響を抑制することができる。
次に、液体空間30へ粘性流体Lを充填する。ダンパマス20には、軸心を挟んで略対象の位置に一対の貫通孔(不図示)が形成されており、一方の貫通孔から粘性流体Lを注入すると共に、他方の貫通孔から液体空間30内の空気を吸入することにより、粘性流体Lの充填が行われる。なお、液体空間30は、センタープレート14により2つに仕切られているが、一方側から注入された粘性流体Lは、貫通孔14Aを通って、他方側へ流入される。粘性流体Lの充填後は、貫通孔へ閉栓部材を嵌め込んで閉栓する。
このようにして、トーショナルダンパ10が製造される。
本実施形態によれば、第1マス部材20Aと第2マス部材20Bとが、ダンパマス20の第1外周部24Aと第2外周部24Bとを突き合わせた位置のみで接合されているので、複数箇所で接合されている場合と比較して、容易に製造することができると共に、粘性流体Lの漏れを抑制することができる。また、接合が溶接により行われているので、接着剤による接着等と比較して、接着部分からの粘性流体Lの漏れを抑制することができる。
なお、本実施形態では、センタープレート14の径方向の外縁部を屈曲形成し、側端面14Eを第1マス部材20Aと対向するように配置させているが、必ずしも屈曲させる必要はなく、図7に示すように、センタープレート14全体を平坦な形状としてもよい。特に、本実施形態のように屈曲させることにより、センタープレート14の側端面14Eは、第1マス部材20Aと第2マス部材20Bとの接合部分に対向配置されない。したがって、第1マス部材20Aと第2マス部材20Bとの接合部分に段差が生じていても、この段差部分に外周ベアリング部材32が配置されることがなく、ダンパマス20との摺動をスムーズに行わせることができる。
本発明の実施形態に係るトーショナルダンパの構成を示す一部に破断部分を含む斜視図である。 本発明の実施形態に係るトーショナルダンパの構成を示す径方向に沿った断面図である。 本発明の実施形態に係るトーショナルダンパのダンパマス20付近の構成を示す径方向に沿った断面図である。 本発明の実施形態に係るトーショナルダンパのボタンベアリング部材及びその取付孔を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係るトーショナルダンパの製造に用いられる金型とトーショナルダンパの各部材とを示す断面図である。 本発明の実施形態に係るトーショナルダンパの製造に用いられる金型内におけるトーショナルダンパの各部材の配置を示す断面図である。 本発明の実施形態に係るトーショナルダンパの変形例を示す径方向に沿った一部断面図である。 従来のトーショナルダンパを示す径方向に沿った一部断面図である。
符号の説明
10 トーショナルダンパ
12 回転軸
14 センタープレート
16 補強プレート
20 ダンパマス
20A 第1マス部材
20B 第2マス部材
26A 第1弾性連結体
26B 第2弾性連結体
30 液体空間
32 外周ベアリング部材
34 ボタンベアリング部材
L 粘性流体

Claims (3)

  1. 円盤状とされ、回転軸に同軸的に連結されるセンタープレートと、2分割とされ前記センタープレートの外縁部を挟み込むと共に外端面を覆うように前記回転軸に対して同軸的に配置された環状のダンパマスとを備え、前記ダンパマスと前記センタープレートとの間に粘性流体が封入されたトーショナルダンパの製造方法であって、
    前記センタープレートの各面と前記2分割されたダンパマスの各々の内端とを、環状の弾性連結体を介して、前記センタープレートの両外縁面と前記ダンパマスとの間に各々配置されて前記弾性連結体の内側形状を構成する中型と、前記ダンパマス及び前記センタープレートを覆い前記弾性連結体の外側形状を構成する外型と、で構成された金型を用いて加硫接着により連結する加硫接着工程と、
    前記2分割されたダンパマスの外端同士を溶接により接合する接合工程と、
    前記ダンパマスと前記センタープレートとの間に粘性流体を注入する注入工程と、
    を備えたトーショナルダンパの製造方法。
  2. 前記中型は、径方向の外側が内側よりも厚みが薄くなっていること、を特徴とする請求項1に記載のトーショナルダンパの製造方法。
  3. 前記接合工程における溶接は、レーザー溶接であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のトーショナルダンパの製造方法。
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