JP4937665B2 - 車両制御装置およびそれを備えた車両 - Google Patents

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Description

この発明は、車両制御装置およびそれを備えた車両に関し、特に、車両の使用許可認証用の携帯機に対して信号を送受信可能な車両制御装置およびそれを備えた車両に関する。
従来、車両の使用許可認証用の携帯機に対して信号を送受信可能な車両用電子キーシステムが知られている(たとえば、特許文献1参照)。この特許文献1に開示された車両用電子キーシステムでは、エンジンの始動後に、車両側の送信回路から電子キー(携帯機)に一定時間毎にリクエスト信号を送信するとともに、リクエスト信号を受信した電子キーから車両側の受信回路に応答信号が送信される。そして、車両側の受信回路が連続して所定の回数以上応答信号を受信しない場合、電子キーが通信可能な範囲内にない可能性が高くなるとともに、運転者が電子キーを落とした可能性が高くなるので、運転者に電子キーを落としたことを知らせるために警告灯を点灯させるように構成されている。これにより、運転者が電子キーを落とした場合に、電子キーを紛失するのを抑制することが可能である。
特開2004−114860号公報
しかしながら、上記特許文献1では、エンジンの始動後に、車両側の送信回路から電子キーに一定時間毎にリクエスト信号を送信するとともに、リクエスト信号を受信した電子キーから車両側の受信回路に応答信号が送信されるので、車両が停止状態である場合にもリクエスト信号および応答信号が送受信される。ここで、車両が実質的に停止状態である場合、運転者が電子キーを落とした場合も電子キーが車両近傍の通信可能な範囲内にある可能性が高いので、リクエスト信号および応答信号が送受信される可能性が高い。このため、車両が実質的に停止状態である場合、運転者が電子キーを落とした際に電子キーを落としたことを運転者に知らせることが困難であるので、車両側の送信回路および受信回路と電子キーとの通信を行う必要性が低い。このように、上記特許文献1では、車両側の送信回路および受信回路と電子キーとの通信の必要性が低い場合にも、リクエスト信号および応答信号が一定時間毎に送受信されるので、電子キー(携帯機)の電池の消耗を抑制することが困難であるという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、携帯機の電池の消耗を抑制することが可能な車両制御装置およびそれを備えた車両を提供することである。
課題を解決するための手段および発明の効果
この発明の第1の局面による車両制御装置は、車両側に設けられ、個体識別コード信号を用いて車両の使用許可認証を行う携帯機が車両から所定の範囲内に位置しているか否かを確認するためのコード要求信号を携帯機に対して所定の周期毎に送信する送信手段と、車両側に設けられ、コード要求信号を受信した携帯機から送信された落下検出用コード信号を受信する受信手段と、送信手段および受信手段と携帯機とにより構成された通信システムのオン状態において、車両が実質的に停止状態である場合に、送信手段による所定の周期毎の送信を停止させる制御部とを備え、落下検出用コード信号は、個体識別コード信号より簡易なコード信号で構成されている
この第1の局面による車両制御装置では、上記のように、通信システムのオン状態において、車両が実質的に停止状態である場合に、送信手段による所定の周期毎の送信を停止させる制御部を設けることによって、携帯機の落下検出が困難なために車両側の送信手段および受信手段と携帯機との通信を行う必要性が低いと考えられる車両が実質的に停止状態である場合に、車両側の送信手段および受信手段と携帯機との通信を停止することができる。これにより、携帯機の電池の消耗を効果的に抑制することができる。
上記第1の局面による車両制御装置において、好ましくは、制御部は、通信システムのオン状態において、車両の速度が所定の値以下の場合に、車両が実質的に停止状態であるとみなして、送信手段による所定の周期毎の送信を停止させる。このように構成すれば、車両の速度を用いて、車両が実質的に停止状態であるか否かを容易に判断することができる。
上記制御部が車両の速度が所定の値以下の場合に送信手段による所定の周期毎の送信を停止させる車両制御装置において、好ましくは、車両の速度を検出するための車速検出手段をさらに備える。このように構成すれば、容易に、車両の速度を検出することができるので、車両が実質的に停止状態であるか否かをより容易に判断することができる。
上記第1の局面による車両制御装置において、好ましくは、制御部は、通信システムのオン状態において、車両が実質的に停止した状態から運転状態に変化した場合に、送信手段による所定の周期毎の送信を行うように制御する。このように構成すれば、車両が運転状態である場合にのみ、車両側の送信手段および受信手段と携帯機との通信を行うことができるので、携帯機の電池の消耗を効果的に抑制することができる。
上記制御部が、車両が実質的に停止した状態から運転状態に変化した場合に、送信手段による所定の周期毎の送信を行うように制御する車両制御装置において、好ましくは、制御部は、通信システムのオン状態において、車両の速度が所定の値よりも大きい場合に、車両が実質的に停止した状態から運転状態に変化したとみなして、送信手段による所定の周期毎の送信を行うように制御する。このように構成すれば、車両の速度を用いて、車両が実質的に停止した状態から運転状態に変化したか否かを容易に判断することができる。
この場合、好ましくは、車両の速度を検出するための車速検出手段をさらに備える。このように構成すれば、車両の速度を容易に検出することができるので、車両が実質的に停止状態から運転状態に変化したか否かをより容易に判断することができる。
上記第1の局面による車両制御装置において、好ましくは、車両の速度を検出するための車速検出手段と、車速検出手段とは別個に設けられ、車両が実質的に停止状態であるか否かを検出するための停止検出手段とをさらに備える。このように構成すれば、停止検出手段を用いて、車両が実質的に停止状態であるか否かを容易に判断することができる。
上記車速検出手段および停止検出手段を備える車両制御装置において、好ましくは、停止検出手段は、車両の駐車用のスタンドが駐車時の状態であるか否かを検出するスタンド状態検出部を含む。このように構成すれば、スタンド状態検出部を用いて、スタンドが駐車時の状態であるか否かを容易に検出することができるので、車両が実質的に停止状態であるか否かをより容易に判断することができる。
この発明の第2の局面による車両制御装置は、車両側に設けられ、個体識別コード信号を用いて車両の使用許可認証を行う携帯機が車両から所定の範囲内に位置しているか否かを確認するためのコード要求信号を携帯機に対して所定の周期毎に送信する送信手段と、車両側に設けられ、コード要求信号を受信した携帯機から送信された落下検出用コード信号を受信する受信手段と、送信手段および受信手段と携帯機とにより構成された通信システムのオン状態において、車両が実質的に運転状態である場合に、送信手段による所定の周期毎の送信を行うように制御する制御部とを備え、落下検出用コード信号は、個体識別コード信号より簡易なコード信号で構成されている
この第2の局面による車両制御装置では、上記のように、通信システムのオン状態において、車両が実質的に運転状態である場合に、送信手段による所定の周期毎の送信を行うように制御する制御部を設けることによって、車両側の送信手段および受信手段と携帯機との通信の必要性が高いと考えられる車両が実質的に運転状態である場合にのみ、車両側の送信手段および受信手段と携帯機との通信を行うことができる。これにより、携帯機の電池の消耗を効果的に抑制することができる。
上記第2の局面による車両制御装置において、好ましくは、制御部は、通信システムのオン状態において、車両の速度が所定の値よりも大きい場合に、車両が実質的に運転状態であるとみなして、送信手段による所定の周期毎の送信を行うように制御する。このように構成すれば、車両の速度を用いて、車両が実質的に運転状態であるか否かを容易に判断することができる。
この発明の第3の局面による車両は、上記のいずれかの構成の車両制御装置を備える。このように構成すれば、携帯機の電池の消耗を抑制することが可能な車両を得ることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態による自動二輪車の全体構造を示した側面図である。図2は、図1に示した第1実施形態による自動二輪車の車両制御装置の構成を説明するための図である。なお、第1実施形態では、本発明の車両の一例として、自動二輪車について説明する。図中、矢印FWDは、自動二輪車の走行方向の前方を示している。以下、図1および図2を参照して、本発明の第1実施形態による自動二輪車1の構造について説明する。
本発明の第1実施形態による自動二輪車1では、図1に示すように、ヘッドパイプ2の後方には、メインフレーム3が配置されている。このメインフレーム3は、メインフレーム3の本体部分を形成するフレーム本体部3aと、フレーム本体部3aの上部2点を支持する支持部3bとを有している。これらのヘッドパイプ2およびメインフレーム3によって、車体フレームが構成されている。
また、ヘッドパイプ2の上方には、図示しないスロットルが取り付けられたハンドル4が配置されている。また、ヘッドパイプ2の前方には、ヘッドパイプ2の前方を覆うフロントカウル5が設けられている。また、フロントカウル5の下方には、前輪6と、前輪6の上方に配置されるフロントフェンダ7とが配置されている。この前輪6は、一対のフロントフォーク8の下部に回転可能に取り付けられている。
また、メインフレーム3の中央部の下部には、駐車用のスタンド9と、スタンド9が駐車時の状態であるか否かを検出するためのスタンド状態検出部10とが設けられている。また、メインフレーム3の後方の上部には、シート11が配置されている。また、メインフレーム3の後端部の下方には、後輪12が回転可能に配置されている。
ここで、第1実施形態では、ヘッドパイプ2の後方には、制御ユニット13が設けられている。この制御ユニット13には、図2に示すように、制御部14と、制御部14にそれぞれ接続された演算部15、落下検出用タイマー16、落下警告用タイマー17、インジケータ制御回路18、送受信回路19およびコード照合部20とが設けられている。なお、送受信回路19は、本発明の「送信手段」および「受信手段」の一例である。
また、制御部14は、シート11(図1参照)の下方に配置されたECU(エンジン・コントロール・ユニット)21と、ハンドル4(図1参照)の幅方向の中心部の下方に配置されたメインスイッチ22とに接続されている。なお、制御部14と、ECU21とは、図示しないSCI(シリアル・コミュニケーション・インターフェース)を用いて、シリアル通信されるように構成されている。また、ECU21は、ハンドル4(図1参照)に取り付けられたスタータスイッチ23と、後輪12(図1参照)の近傍に配置され、後輪12の回転数を検出するスピードセンサ24とに接続されている。これらECU21、スピードセンサ24および制御ユニット13によって、車両制御装置60が構成されている。なお、スピードセンサ24は、本発明の「車速検出手段」の一例である。また、ECU21は、スタータスイッチ23がオンされた際、スタータスイッチ23がオンされたことを制御部14に伝達する機能を有する。また、ECU21は、スピードセンサ24で検出された後輪12の回転数を制御部14に伝達する機能も有する。
また、第1実施形態では、制御部14は、メインスイッチ22がオンされた場合、送受信回路19と後述する自動二輪車1の使用許可認証用のスマートキー50との通信を行うように構成されており、スマートキー50が自動二輪車1に対応するスマートキーであると判断された場合、スマートキー50の落下検出のための送受信回路19とスマートキー50との間の通信システムがオン状態になるように構成されている。なお、スマートキー50は、本発明の「携帯機」の一例である。
また、第1実施形態では、制御部14は、スマートキー50の落下検出のための送受信回路19とスマートキー50との間の通信システムのオン状態において、車速が0km/hの場合に、スマートキー50の落下検出のための通信を停止するように構成されている。
また、演算部15は、制御部14(ECU21)から伝達された後輪12の回転数に基づいて、車速を算出する機能を有する。
また、落下検出用タイマー16は、減算カウンタ長が10秒に設定されており、制御部14によりオンされた場合、10秒後に減算カウンタが0になるように構成されている。また、落下警告用タイマー17は、減算カウンタ長が60秒に設定されており、制御部14によりオンされた場合、60秒後に減算カウンタが0になるように構成されている。
また、インジケータ制御回路18は、フロントカウル5(図1参照)の後方に配置されたメータ25(図1参照)に設けられたインジケータ26に接続されている。また、インジケータ制御回路18は、制御部14からの信号により、インジケータ26を点滅または消灯させる機能を有する。
また、送受信回路19は、スマートキー50と通信可能に構成されている。具体的には、第1実施形態では、スマートキー50には、図示しない電池が内蔵されているとともに、スマートキー50が自動二輪車1に対応しているか否かを判断するための個体識別コードと、運転者がスマートキー50を落下したか否かを判断するために、スマートキー50が自動二輪車1から所定の範囲(約1m)以内に位置しているか否かを確認するための落下検出用コードとが記録されている。この個体識別コードは、盗難防止機能を高めるために、複雑で長いコードにより構成されている一方、落下検出用コードは、スマートキー50が自動二輪車1から所定の範囲(約1m)以内に位置しているか否かを判断するためだけの簡易で短いコードにより構成されている。すなわち、スマートキー50から送受信回路19に個体識別コードを送信する際の個体識別コード信号は、複雑で長い信号により構成されているとともに、落下検出用コードを送信する際の落下検出用コード信号は、簡易で短い信号により構成されている。
また、送受信回路19は、個体識別コードを送信するようにスマートキー50に要求する個体識別コード要求信号と、落下検出用コードを送信するようにスマートキー50に要求する落下検出用コード要求信号とをスマートキー50に送信可能に構成されている。また、個体識別コード要求信号および落下検出用コード要求信号は、簡易で短い信号により構成されている。
また、第1実施形態では、送受信回路19は、メインスイッチ22が運転者により押された際に個体識別コード要求信号をスマートキー50に送信するように、制御部14により制御される。また、送受信回路19は、スマートキー50の落下検出のための送受信回路19とスマートキー50との間の通信システムのオン状態で、落下検出用タイマー16の減算カウンタが0になった場合に、落下検出用コード要求信号をスマートキー50に送信するように構成されている。また、送受信回路19は、スマートキー50から受信した信号を制御部14に伝達する機能を有する。
また、コード照合部20は、スマートキー50から受信した信号が送受信回路19から制御部14に伝達された場合、その信号を制御部14から取得する機能を有する。また、コード照合部20には、スマートキー50に記録されたコードと同じ個体識別コードおよび落下検出用コードが記録されている。また、コード照合部20は、制御部14(スマートキー50)から個体識別コードまたは落下検出用コードが伝達された場合、伝達された個体識別コードまたは落下検出用コードと、コード照合部20に記録されている個体識別コードまたは落下検出用コードとが一致するか否かを判断するように構成されている。
図3は、図1に示した第1実施形態による車両制御装置の処理フローを示したフローチャートである。次に、図2および図3を参照して、本発明の第1実施形態による車両制御装置60の処理フローを詳細に説明する。
図3に示したステップS1において、メインスイッチ22(図2参照)がオンされたか否かが判断される。ステップS1において、メインスイッチ22がオンされていないと判断された場合には、ステップS1の判断が繰り返される。また、ステップS1において、メインスイッチ22がオンされたと判断された場合には、メインスイッチ22がオンされたことが制御部14(図2参照)に伝達されてステップS2に進む。そして、ステップS2において、送受信回路19(図2参照)から個体識別コード要求信号がスマートキー50(図2参照)に送信される。このとき、スマートキー50が制御ユニット13(送受信回路19)近傍の通信可能な範囲(約1m)内に位置している場合は、送受信回路19からの個体識別コード要求信号がスマートキー50に受信されるとともに、スマートキー50から個体識別コード信号が送受信回路19に送信される。
その後、ステップS3において、個体識別コード信号が送受信回路19により受信されたか否かが判断される。ステップS3において、個体識別コード信号が受信されていないと判断された場合には、ステップS1に戻る。また、ステップS3において、個体識別コード信号が受信されたと判断された場合には、ステップS4に進む。
その後、ステップS4において、受信した個体識別コード信号が制御部14を介してコード照合部20に伝達されるとともに、コード照合部20により、スマートキー50(制御部14)から受信した個体識別コード信号に対応する個体識別コードと、コード照合部20に予め記録された個体識別コードとが一致するか否かが判断される。ステップS4において、スマートキー50(制御部14)から受信した個体識別コード信号に対応する個体識別コードと、コード照合部20に予め記録された個体識別コードとが一致しないと判断された場合には、ステップS1に戻る。また、ステップS4において、スマートキー50(制御部14)から受信した個体識別コード信号に対応する個体識別コードと、コード照合部20に予め記録された個体識別コードとが一致すると判断された場合には、ステップS5に進む。そして、ステップS5において、スマートキー50の落下検出のための送受信回路19とスマートキー50との間の通信システムがオン状態にされる。
その後、ステップS6において、スタータスイッチ23(図2参照)がオンされたか否かが判断される。ステップS6において、スタータスイッチ23がオンされていないと判断された場合には、ステップS6の判断が繰り返される。また、ステップS6において、スタータスイッチ23がオンされたと判断された場合には、ECU21(図2参照)を介して、スタータスイッチ23がオンされたことが制御部14に伝達されてステップS7に進む。その後、ステップS7において、図示しないエンジンが始動される。
そして、ステップS8において、スマートキー50の落下検出が行われる。その後、ステップS9において、メインスイッチ22がオフされたか否かが判断される。ステップS9において、メインスイッチ22がオフされていないと判断された場合には、ステップS9の判断が繰り返される。また、ステップS9において、メインスイッチ22がオフされたと判断された場合には、処理が終了される。
図4は、図3のステップS8の落下検出の処理フローを詳細に説明するためのフローチャートである。次に、図1〜図4を参照して、本発明の第1実施形態による落下検出の処理フローを詳細に説明する。
図4に示したステップS11において、スピードセンサ24(図2参照)で検出された後輪12(図1参照)の回転数が、制御部14(図2参照)から演算部15(図2参照)に伝達されるとともに、演算部15により、車速が算出される。そして、ステップS12において、車速が0km/hであるか否かが判断される。ステップS12において、車速が0km/hであると判断された場合には、ステップS13に進む。そして、ステップS13において、落下検出用タイマー16(図2参照)がリセットされて、ステップS11に戻る。また、ステップS12において、車速が0km/hでないと判断された場合には、ステップS14に進む。
そして、ステップS14において、10秒に設定された落下検出用タイマー16がオン状態であるか否かが判断される。ステップS14において、落下検出用タイマー16がオン状態でないと判断された場合には、ステップS15に進む。そして、ステップS15において、落下検出用タイマー16がオンされて、減算カウンタの減算が開始された後、ステップS16に進む。また、ステップS14において、落下検出用タイマー16がオン状態であると判断された場合には、ステップS16に進む。
その後、ステップS16において、10秒に設定された落下検出用タイマー16の減算カウンタが0であるか否かが判断される。ステップS16において、落下検出用タイマー16の減算カウンタが0でないと判断された場合には、ステップS11に戻る。また、ステップS16において、落下検出用タイマー16の減算カウンタが0であると判断された場合には、ステップS17に進む。
そして、ステップS17において、送受信回路19から落下検出用コード要求信号がスマートキー50に送信される。すなわち、第1実施形態では、送受信回路19とスマートキー50との間の通信システムのオン状態において、車速が0km/hよりも大きい場合、約10秒毎に送受信回路19から落下検出用コード要求信号が送信される。このとき、スマートキー50が制御ユニット13(送受信回路19)近傍の通信可能な範囲(約1m)内に位置している場合は、送受信回路19からの落下検出用コード要求信号がスマートキー50に受信されるとともに、スマートキー50から落下検出用コード信号が送受信回路19に送信される。
その後、ステップS18において、一定期間内に落下検出用コード信号が送受信回路19により受信されたか否かが判断される。ステップS18において、落下検出用コード信号が受信されたと判断された場合には、ステップS19に進む。そして、ステップS19において、受信した落下検出用コード信号が制御部14を介してコード照合部20に伝達されるとともに、コード照合部20により、スマートキー50(制御部14)から受信した落下検出用コード信号に対応する落下検出用コードと、コード照合部20に予め記録された落下検出用コードとが一致するか否かが判断される。ステップS19において、スマートキー50(制御部14)から受信した落下検出用コード信号に対応する落下検出用コードと、コード照合部20に予め記録された落下検出用コードとが一致すると判断された場合には、ステップS20に進む。そして、ステップS20において、落下警告用タイマー17(図2参照)がリセットされて、ステップS13に戻る。ステップS19において、スマートキー50(制御部14)から受信した落下検出用コード信号に対応する落下検出用コードと、コード照合部20に予め記録された落下検出用コードとが一致しないと判断された場合には、ステップS21に進む。また、ステップS18において、落下検出用コード信号が受信されていないと判断された場合には、ステップS21に進む。
その後、ステップS21において、60秒に設定された落下警告用タイマー17がオン状態であるか否かが判断される。ステップS21において、落下警告用タイマー17がオン状態でないと判断された場合には、ステップS22に進む。そして、ステップS22において、落下警告用タイマー17がオンされて、減算カウンタの減算が開始される。その後、ステップS23に進む。また、ステップS21において、落下警告用タイマー17がオン状態であると判断された場合には、ステップS23に進む。
そして、ステップS23において、60秒に設定された落下警告用タイマー17の減算カウンタが0であるか否かが判断される。ステップS23において、落下警告用タイマー17の減算カウンタが0でないと判断された場合には、ステップS24に進む。その後、ステップS24において、落下検出用タイマー16がリセットされて、ステップS11に戻る。また、ステップS23において、落下警告用タイマー17の減算カウンタが0であると判断された場合には、ステップS25に進む。
そして、ステップS25では、インジケータ制御回路18(図2参照)により、メータ25(図2参照)に設けられたスマートキーシステム用のインジケータ26(図2参照)が点滅される。これにより、運転者は、スマートキー50を落下した可能性が高いことを知ることが可能となる。
その後、上記したように、図3のステップS9において、メインスイッチ22がオフされるまで、ステップS9の判断が繰り返される。そして、ステップS9において、メインスイッチ22がオフされたと判断された場合には、処理が終了される。
第1実施形態では、上記のように、スマートキー50の落下検出のための通信システムのオン状態において、車速が0km/hである場合に、送受信回路19による所定の周期(約10秒)毎の落下検出用コード要求信号の送信を停止させる制御部14を設けることによって、自動二輪車1が車速が0km/hである場合に、送受信回路19とスマートキー50との通信を停止することができる。車速が0km/hである場合、運転者がスマートキー50を落とした場合もスマートキー50が制御ユニット13(送受信回路19)近傍の通信可能な範囲(約1m)内にある可能性が高いので、落下検出用コード要求信号および落下検出用コード信号が送受信される可能性が高い。このため、車速が0km/hである場合、運転者がスマートキー50を落とした際にスマートキー50を落としたことを運転者に知らせることが困難であるので、送受信回路19とスマートキー50との通信を行う必要性が低い。これにより、送受信回路19とスマートキー50との通信を行う必要性が低い場合に、送受信回路19とスマートキー50との通信を停止して、スマートキー50の電池の消耗を効果的に抑制することができる。
また、第1実施形態では、落下検出用コード要求信号および落下検出用コード信号を、スマートキー50が落下したか否かを判断するための簡易で短い信号にすることによって、送受信回路19とスマートキー50との通信時間を短くすることができるので、スマートキー50の電池の消耗をより抑制することができる。
(第2実施形態)
図5は、本発明の第2実施形態による自動二輪車の車両制御装置の構成を説明するための図である。図1および図5を参照して、この第2実施形態では、上記第1実施形態と異なり、自動二輪車が実質的に停止状態であるか否かを車速およびスタンド状態により判断して、スマートキーの落下検出のための通信を行うか否かを決定する例について説明する。
本発明の第2実施形態による自動二輪車では、図5に示すように、制御ユニット13aには、制御部14aと、制御部14aにそれぞれ接続された演算部15、落下検出用タイマー16、落下警告用タイマー17、インジケータ制御回路18、送受信回路19およびコード照合部20とが設けられている。
また、第2実施形態では、制御部14aは、スタンド状態検出部10aに接続されている。なお、スタンド状態検出部10aは、本発明の「停止検出手段」の一例である。このスタンド状態検出部10aは、スタンド9(図1参照)が駐車時の状態であるか否かを制御部14aに伝達するように構成されている。
また、第2実施形態では、ECU21、スピードセンサ24、制御ユニット13aおよびスタンド状態検出部10aによって、車両制御装置60aが構成されている。
また、第2実施形態では、スマートキー50の落下検出のための送受信回路19とスマートキー50との間の通信システムのオン状態において、スタンド9が駐車時の状態である場合、または、車速が5km/h以下である場合に、自動二輪車1が実質的に停止状態であるとみなして、スマートキー50の落下検出のための通信を停止するように構成されている。
なお、第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
図6は、本発明の第2実施形態による落下検出の処理フローを詳細に説明するためのフローチャートである。次に、図1、図5および図6を参照して、本発明の第2実施形態による落下検出の処理フローを説明する。
図6に示したステップS31において、スタンド9(図1参照)の状態がスタンド状態検出部10a(図5参照)により制御部14a(図5参照)に伝達されるとともに、スタンド9が駐車時の状態であるか否かが判断される。ステップS31において、スタンド9が駐車時の状態であると判断された場合には、ステップS13に進む。その後、ステップS13において、落下検出用タイマー16がリセットされて、ステップS11に戻る。また、ステップS31において、スタンド9が駐車時の状態でないと判断された場合には、ステップS32に進む。
そして、ステップS32において、車速が5km/h以下であるか否かが判断される。ステップS32において、車速が5km/h以下であると判断された場合には、ステップS13に進む。その後、ステップS13において、落下検出用タイマー16がリセットされて、ステップS11に戻る。また、ステップS32において、車速が5km/h以下でないと判断された場合には、ステップS14に進む。
なお、第2実施形態の落下検出のその他の処理フローは、上記第1実施形態の落下検出の処理フローと同様である。
第2実施形態では、上記のように、スマートキー50の落下検出のための通信システムのオン状態において、スタンド9が駐車時の状態である場合、または、車速が5km/h以下である場合に、自動二輪車1が実質的に停止状態であるとみなして、送受信回路19による所定の周期(約10秒)毎の落下検出用コード要求信号の送信を停止させる制御部14aを設けることによって、スタンド9が駐車時の状態である場合、または、車速が5km/h以下である場合に、送受信回路19とスマートキー50との通信を停止することができる。スタンド9が駐車時の状態である場合、または、車速が5km/h以下である場合、運転者がスマートキー50を落とした場合もスマートキー50が制御ユニット13a(送受信回路19)近傍の通信可能な範囲(約1m)内にある可能性が高いので、落下検出用コード要求信号および落下検出用コード信号が送受信される可能性が高い。このため、スタンド9が駐車時の状態である場合、または、車速が5km/h以下である場合、送受信回路19とスマートキー50との通信を行なわないようにしている。これにより、スマートキー50の電池の消耗を効果的に抑制することができる。
なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、車両制御装置を備えた車両の一例として自動二輪車を示したが、本発明はこれに限らず、車両制御装置を備えた車両であれば、自動車、自転車、三輪車、ATV(All Terrain Vehicle;不整地走行車両)などの他の車両にも適用可能である。
また、上記第1実施形態では、自動二輪車が実質的に停止状態であるか否かを判断するために、車速が0km/hであるか否かを判断した例について説明したが、本発明はこれに限らず、自動二輪車が実質的に停止状態であるか否かを判断するために、車速が、たとえば、3km/h〜5km/hの所定の値以下であるか否かを判断するとともに、車速が3km/h〜5km/hの所定の値以下である場合に、自動二輪車が実質的に停止状態であると判断するようにしてもよい。
また、上記第1実施形態では、自動二輪車が実質的に停止状態であるか否かを判断するために、車速を検出した例について説明したが、本発明はこれに限らず、自動二輪車が実質的に停止状態であるか否かを判断するために、車速以外を検出してもよい。具体的には、メインスタンドまたはサイドスタンドが駐車時の状態であるか否かを検出してもよいし、スロットルが閉じているか否かを検出してもよい。また、運転者がシートに跨っているか否かを検出してもよいし、シートが開いているか否かを検出してもよい。また、パーキングブレーキがオン状態であるか否かを検出してもよいし、ギアがニュートラルの位置にあるか否かを検出してもよい。この場合、第2実施形態のように、車速と上記いずれかの検出結果との組み合わせにより、自動二輪車が実質的に停止状態であるか否かを判断してもよい。
また、上記実施形態では、落下検出用タイマーおよび落下警告用タイマーの減算カウンタ長を、それぞれ、10秒および60秒に設定した例について説明したが、本発明はこれに限らず、落下検出用タイマーおよび落下警告用タイマーの減算カウンタ長を、それぞれ、10秒および60秒以外に設定してもよいし、走行状態に応じて変更可能に構成してもよい。
本発明の第1実施形態による自動二輪車の全体構造を示した側面図である。 図1に示した第1実施形態による自動二輪車の車両制御装置の構成を説明するための図である。 図1に示した第1実施形態による車両制御装置の処理フローを示したフローチャートである。 図3のステップS8の落下検出の処理フローを詳細に説明するためのフローチャートである。 本発明の第2実施形態による自動二輪車の車両制御装置の構成を説明するための図である。 本発明の第2実施形態による落下検出の処理フローを詳細に説明するためのフローチャートである。
符号の説明
1 自動二輪車(車両)
9 スタンド
10a スタンド状態検出部(停止検出手段、車両制御装置)
13、13a 制御ユニット(車両制御装置)
14、14a 制御部
19 送受信回路(送信手段、受信手段)
21 ECU(車両制御装置)
24 スピードセンサ(車速検出手段、車両制御装置)
50 スマートキー(携帯機)
60、60a 車両制御装置

Claims (11)

  1. 車両側に設けられ、個体識別コード信号を用いて前記車両の使用許可認証を行う携帯機が前記車両から所定の範囲内に位置しているか否かを確認するためのコード要求信号を前記携帯機に対して所定の周期毎に送信する送信手段と、
    前記車両側に設けられ、前記コード要求信号を受信した前記携帯機から送信された落下検出用コード信号を受信する受信手段と、
    前記送信手段および前記受信手段と前記携帯機とにより構成された通信システムのオン状態において、前記車両が実質的に停止状態である場合に、前記送信手段による所定の周期毎の送信を停止させる制御部とを備え
    前記落下検出用コード信号は、前記個体識別コード信号より簡易なコード信号で構成されている、車両制御装置。
  2. 前記制御部は、前記通信システムのオン状態において、前記車両の速度が所定の値以下の場合に、前記車両が実質的に停止状態であるとみなして、前記送信手段による所定の周期毎の送信を停止させる、請求項1に記載の車両制御装置。
  3. 前記車両の速度を検出するための車速検出手段をさらに備える、請求項に記載の車両制御装置。
  4. 前記制御部は、前記通信システムのオン状態において、前記車両が実質的に停止した状態から運転状態に変化した場合に、前記送信手段による所定の周期毎の送信を行うように制御する、請求項1に記載の車両制御装置。
  5. 前記制御部は、前記通信システムのオン状態において、前記車両の速度が所定の値よりも大きい場合に、前記車両が実質的に停止した状態から運転状態に変化したとみなして、前記送信手段による所定の周期毎の送信を行うように制御する、請求項に記載の車両制御装置。
  6. 前記車両の速度を検出するための車速検出手段をさらに備える、請求項に記載の車両制御装置。
  7. 前記車両の速度を検出するための車速検出手段と、
    前記車速検出手段とは別個に設けられ、前記車両が実質的に停止状態であるか否かを検出するための停止検出手段とをさらに備える、請求項1に記載の車両制御装置。
  8. 前記停止検出手段は、前記車両の駐車用のスタンドが駐車時の状態であるか否かを検出するスタンド状態検出部を含む、請求項に記載の車両制御装置。
  9. 車両側に設けられ、個体識別コード信号を用いて前記車両の使用許可認証を行う携帯機が前記車両から所定の範囲内に位置しているか否かを確認するためのコード要求信号を前記携帯機に対して所定の周期毎に送信する送信手段と、
    前記車両側に設けられ、前記コード要求信号を受信した前記携帯機から送信された落下検出用コード信号を受信する受信手段と、
    前記送信手段および前記受信手段と前記携帯機とにより構成された通信システムのオン状態において、前記車両が実質的に運転状態である場合に、前記送信手段による所定の周期毎の送信を行うように制御する制御部とを備え
    前記落下検出用コード信号は、前記個体識別コード信号より簡易なコード信号で構成されている、車両制御装置。
  10. 前記制御部は、前記通信システムのオン状態において、前記車両の速度が所定の値よりも大きい場合に、前記車両が実質的に運転状態であるとみなして、前記送信手段による所定の周期毎の送信を行うように制御する、請求項に記載の車両制御装置。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の車両制御装置を備える、車両。
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