JP4937524B2 - 動圧軸受装置 - Google Patents

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本発明は、動圧軸受装置に関するものである。
動圧軸受装置は、軸受部材と、軸受部材の内周に挿入した軸部材との相対回転により軸受隙間に生じた流体の動圧作用で圧力を発生させ、この圧力で軸部材を非接触支持する軸受装置である。この動圧軸受装置は、高速回転、高回転精度、低騒音等の特徴を備えるものであり、情報機器、例えばHDD等の磁気ディスク装置、CD−ROM、CD−R/RW、DVD−ROM/RAM等の光ディスク装置、MD、MO等の光磁気ディスク装置等におけるディスクドライブ用のスピンドルモータ、レーザビームプリンタ(LBP)のポリゴンスキャナモータ、プロジェクタのカラーホイールモータ、あるいは軸流ファンなどの小型モータ用の軸受装置として好適である。
例えば、HDD等のディスク駆動装置のスピンドルモータに組込まれる動圧軸受装置では、図9に示すように、軸部材20をラジアル方向に支持するラジアル軸受部Rと、軸部材をスラスト方向に支持するスラスト軸受部Tとが設けられる。このラジアル軸受部Rの軸受としては、円筒状の軸受スリーブ80の内周面に動圧発生用の溝(動圧溝)を設けた動圧軸受が公知であり、スラスト軸受部Tとしては、例えば、軸部材20のフランジ部20bの両端面、又は、これに対向する面(スリーブ部80の端面81や、ハウジング70の底部に固定される蓋部材61の端面61a等)に動圧溝を設けた動圧軸受が公知である(例えば、特許文献1〜2参照)。
この種の動圧軸受装置において、通常、軸受スリーブ80はハウジング70の内周の所定位置に固定され、また、ハウジング70の内部空間に注油した潤滑油が外部に漏れるのを防止するために、ハウジング70の開口部にシール部材90を配設する場合が多い。
特開2003―65324号公報 特開2003−336636号公報
上述のように、図9に示す動圧軸受装置では、ハウジングの内周面に軸受スリーブを固定する構造であるから、両者を固定するための接着工程等を要し、組立工程が煩雑化している。特にハウジングに対する軸受スリーブの軸方向の固定精度は、スラスト軸受部でのスラスト軸受隙間の幅精度をも左右するから、その固定には慎重を要し、これがさらなる高コスト化の要因となっている。
そこで、本発明は動圧軸受装置の低コスト化を図ることを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明の動圧軸受装置は、軸部材と、内周に軸部材が挿入され、外周面に、ブラケットに固定するための固定面が形成され、スリーブ部と、スリーブ部の軸方向両側に配置され、スリーブ部の内周面より大径の内周面を備えた突出部とを一体に有する成形品であり、両端が開口した軸受部材と、軸受部材の一方の突出部の内周に固定された蓋部材と、軸部材の外周面とスリーブ部の内周面との間のラジアル軸受隙間に生じた潤滑流体の動圧作用で軸部材をラジアル方向に支持するラジアル軸受部と、スリーブ部の端面に面するスラスト軸受隙間を備え、スラスト軸受隙間に生じた潤滑流体の動圧作用で軸部材をスラスト方向に支持するスラスト軸受部と、スリーブ部の内周面に形成され、ラジアル軸受隙間に潤滑流体の動圧作用を発生させる動圧発生部と、軸受部材の他方の突出部の内周に配置され、シール空間を形成するシール部材と、軸受部材のスリーブ部の両端面に開口し、スラスト軸受部のスラスト軸受隙間とシール空間との間で潤滑流体を流動させる循環路とを備えることを特徴とするものである。
このように、本発明では、軸受部材がステータコイル取付け部を有するブラケットに固定するための固定面を備えている。また、軸受部材の内周面とこれに対向する軸部材の外周面との間には、潤滑流体(潤滑油、磁性流体、エア等)の動圧作用を生じるラジアル軸受隙間が形成されている。以上の構成から、本発明における軸受部材は、図9に示す従来品においてハウジング70と軸受スリーブ80を一体化した構造に相当する。これにより、ハウジングと軸受スリーブの固定工程を省略すると共に、部品点数の削減を通じて動圧軸受装置の低コスト化を図ることができる。また、従来のように軸受スリーブのハウジングに対する固定精度によって、スラスト軸受部のスラスト軸受隙間の幅が左右されることはなく、スラスト軸受隙間の幅管理を容易化することができる。
コスト面を考慮すれば、軸受部材は樹脂等の射出成形で形成するのが好ましい。射出成形であれば、ラジアル軸受部の動圧発生部を、その形状に対応した成形部を有する成形型を用いることによって、軸受部材の成形と同時に型成形することができ、動圧軸受装置のさらなる低コスト化を図ることができる。
動圧軸受装置の運転中は、加工誤差等の影響で軸受装置内の潤滑流体を満たした空間が局所的に負圧になる場合がある。このような負圧発生は、潤滑流体中での気泡の生成、気泡の生成による振動の発生等の不具合を招くので好ましくない。これに対し、軸受部材を貫通し、スラスト軸受部の軸受隙間とシール空間を連通する循環路を設ければ、密閉側となるスラスト軸受部の軸受隙間に満たされた潤滑流体が、循環路を介して大気開放側のシール空間およびラジアル軸受部の軸受隙間との間で流通可能となるため、局所的な負圧発生、およびこれによる気泡の発生等を防止することができる。何らかの理由で潤滑流体中に気泡が混入した場合でも、気泡が潤滑流体と共に循環する際にシール空間から外気に排出されるので、気泡による悪影響はより一層効果的に防止される。
この循環路は、例えば、一端をスラスト軸受部の軸受隙間につなげた軸方向部と、軸受部材の端面とシール部材の端面との間に形成され、軸方向部の他端とシール空間とを連通する半径方向部とを有するもので構成することができる。
軸受部材の開口部には、シール部材でシール空間を形成することができる。このシール空間は、シール部材の内周に形成する他、シール部材の外周に形成することもできる。前者は、シール部材を軸受部材に固定する構造に適合するもので、この場合には、例えばシール部材の内周面と軸部材の外周面との間にシール空間が形成される。後者は、シール部材を軸部材に固定する構造に適合するもので、この場合には、例えばシール部材の外周面と軸受部材の内周面との間にシール空間が形成される。
上記構成の動圧軸受装置は、前記ブラケットとロータマグネットとステータコイルとを有するモータ、例えばHDD用のスピンドルモータ等に好ましく用いることができる。
以上から、本発明によれば、動圧軸受装置の低コスト化を図ることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態にかかる動圧軸受装置(流体動圧軸受装置)1を組込んだ情報機器用スピンドルモータの一構成例を概念的に示している。この情報機器用スピンドルモータは、HDD等のディスク駆動装置に用いられるもので、動圧軸受装置1と、動圧軸受装置1の軸部材2に取り付けられたディスクハブ3と、例えば半径方向のギャップを介して対向させたステータコイル4およびロータマグネット5と、ブラケット6とを備えている。ステータコイル4は、ブラケット6の例えば外周面に設けたステータコイル取り付け部6bに取り付けられ、ロータマグネット5は、ディスクハブ3の内周に取り付けられている。ディスクハブ3は、その外周に磁気ディスク等のディスクDを一枚または複数枚保持する。ステータコイル4に通電すると、ステータコイル4とロータマグネット5との間に発生する電磁力でロータマグネット5が回転し、それに伴ってディスクハブ3、および軸部材2が一体となって回転する。
図2は、上記スピンドルモータで使用される動圧軸受装置1(流体動圧軸受装置)の第1の実施形態を示すものである。この動圧軸受装置1は、軸部材2と、内周に軸部材2を挿入した軸受部材6と、軸受部材7に固定された蓋部材8およびシール部材9とを主要構成部品として構成される。なお、以下では、説明の便宜上、軸受部材7のシール部材9でシールされた側を上側、その軸方向反対側を下側として説明を進める。
この動圧軸受装置1では、軸受部材7の内周面7aと軸部材2の軸部2a外周面との間に第1ラジアル軸受部R1と第2ラジアル軸受部R2とが軸方向に離隔して設けられている。また、軸受部材7の下側端面7cと軸部材2のフランジ部2bの上側端面2b1との間に第1スラスト軸受部T1が設けられ、蓋部材8の内底面8a1とフランジ部2bの下側端面2b2との間に第2スラスト軸受部T2が設けられる。
軸部材2は、ステンレス鋼等の金属材料で形成され、軸部2aと軸部2aの下端に一体又は別体に設けられたフランジ部2bとを備えている。軸部材2の全体を金属で形成する他、例えばフランジ部2bの全体あるいはその一部(例えば両端面)を樹脂で構成することにより、金属と樹脂のハイブリッド構造とすることもできる。
軸受部材7は、樹脂の射出成形により形成される。この実施形態の軸受部材7は、内周に軸部材2の軸部2aを挿入したスリーブ部71と、スリーブ部71の上端外径部に形成された上側突出部72と、スリーブ部71の下端外径部に形成された下側突出部73とで一体に構成される。軸受部材7の内周面は、小径内周面7aと、これよりも大径の第1および第2の大径内周面7d1、7d2とからなり、スリーブ部71に小径内周面7a、上側突出部72に第1の大径内周面7d1、下側突出部73に第2の大径内周面7d2がそれぞれ形成される。一方、軸受部材7の外周面7bの外径寸法は、スリーブ部71、および上下の突出部72、73を問わず略均一径である。軸受部材7の外周面7bが、図1に示すブラケット6の内周面6aに対する固定面となる。軸受部材7のブラケット6への固定は、例えば接着により行われる。
軸受部材7を形成する樹脂は主に熱可塑性樹脂であり、例えば、非晶性樹脂として、ポリサルフォン(PSF)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリフェニルサルフォン(PPSU)、ポリエーテルイミド(PEI)等、結晶性樹脂として、液晶ポリマー(LCP)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)等を用いることができる。また、上記の樹脂に充填する充填材の種類も特に限定されないが、例えば、充填材として、ガラス繊維等の繊維状充填材、チタン酸カリウム等のウィスカー状充填材、マイカ等の鱗片状充填材、カーボンファイバー、カーボンブラック、黒鉛、カーボンナノマテリアル、金属粉末等の繊維状又は粉末状の導電性充填材を用いることができる。これらの充填材は、単独で用い、あるいは、二種以上を混合して使用しても良い。この実施形態では、軸受部材7を形成する材料として、結晶性樹脂としての液晶ポリマー(LCP)に、導電性充填材としてのカーボンファイバー又はカーボンナノチューブを2〜8wt%配合した樹脂材料を用いている。
軸受部材7の小径内周面7aには、第1ラジアル軸受部R1と第2ラジアル軸受部R2のラジアル軸受面となる上下2つの領域が軸方向に離隔して設けられる。これら2つの領域には、動圧発生部として、例えばヘリングボーン形状に配列した複数の動圧溝Gがそれぞれ形成される。第1ラジアル軸受部R1に対応する上側の領域の動圧溝Gは軸方向で非対称に形成されており、該領域内では上側の動圧溝の軸方向長さXが下側の動圧溝の軸方向長さYよりも若干大きくなっている(X>Y)。一方、第2ラジアル軸受部R2に対応する下側の領域の動圧溝Gは軸方向対称に形成され、該領域内では上下の動圧溝Gの軸方向長さがそれぞれ等しい。
軸受部材7の小径内周面7aのラジアル軸受面となる領域は、軸受部材7の射出成形時に同時に型成形することができる。これは、例えば、成形型となるコアロッドの外周にヘリングボーン形状に対応した凹凸形状を有する成形部を形成し、このコアロッドを軸受部材7の形状に対応したキャビティの規定位置に配置した状態でキャビティに樹脂を射出することにより行うことができる。
この場合、射出材料の固化後は、コアロッドの成形部とラジアル軸受面となる領域とが軸方向で凹凸嵌合するため、コアロッドの脱型時の作業性が問題となる。この場合、上述のように射出材料として樹脂を使用すれば、コアロッドの引き抜きに伴ってラジアル軸受面となる領域の樹脂が弾性変形し、その後元の形状に戻るので、成形後の動圧溝形状を崩したり、傷付けたりすることなくコアロッドをスムーズに軸受部材7の内周から引き抜くことができる。なお、上記に例示した樹脂材料のうち、LCPは、溶融樹脂の流れ方向、成形条件等を検討することにより、固化後の成形品内径寸法をコアロッドの外径寸法よりも大きくすることが可能であるので、コアロッドの引き抜きを容易に行うことができる。また、PPS、PEEKは、充填材の選定により、異方性を少なくすることができ、これにより真円度等の寸法精度を高めることが可能であるから、引き抜き時の樹脂の変形を抑えて引き抜き作業性を高めることができる。
軸受部材7の下側端面7cには、第1のスラスト軸受部T1のスラスト軸受面となる領域が形成される。この領域には、動圧発生部として、例えばスパイラル状に配列した複数の動圧溝が形成されている(図示省略)。この動圧発生部は、軸受部材7の射出成形と同時に型成形で形成することができる。
軸受部材7の成形素材としては、コアロッドを引き抜く際、ラジアル軸受面となる領域で十分な弾性変形が得られる材質である限り樹脂以外も選択することもでき、例えば黄銅等の軟質金属材料やその他の金属材料(焼結金属も含む)で軸受部材7を形成することもできる。また、射出成形の一態様として、低融点金属(アルミニウム合金等)の射出成形やMIM成形を採用することもできる。
軸受部材7の下側開口部は蓋部材8によって封口される。この実施形態において、蓋部材8は黄銅等の軟質金属材料やその他の金属材料、あるいは樹脂材料を用いて、底部8aと底部8aの外径部上方に突出する円筒部8bとからなる有底円筒状に一体形成される。蓋部材8の内底面8a1には、第2のスラスト軸受部T2のスラスト軸受面となる領域が形成され、この領域には、動圧発生部として、例えばスパイラル状に配列した複数の動圧溝が形成されている(図示省略)。円筒部8bの上端面を軸受部材7の下側端面7c(スリーブ部71の下側端面)に当接させることにより、第1スラスト軸受部T1および第2スラスト軸受部T2の各スラスト軸受隙間が規定幅に設定される。円筒部8bの外周面を軸受部材7の下側突出部73の大径内周面7d2に接着や圧入等の手段で固定することにより、蓋部材8が軸受部材7に固定される。軸受部材7および蓋部材8が何れも樹脂製である場合、両者を溶着(例えば超音波溶着)で固定することにより、蓋部材8を軸受部材7と一体化することもできる。
シール部材9は、何れも黄銅等の軟質金属材料やその他の金属材料、あるいは、樹脂材料でリング状に形成され、上側突出部72の大径内周面7d1に例えば接着によって固定される。この際、シール部材9の下側端面9bは、軸受部材7の上側端面7e(スリーブ部71の上側端面)に当接させ、軸方向で互いに係合させる。
シール部材9の内周面9aは、軸部2aの外周面との間に所定の容積をもったシール空間Sを形成する。この実施形態において、シール部材9の内周面9aは軸受部材7の外部方向に向かって漸次拡径したテーパ面状に形成され、そのためシール空間Sは軸受部材の内部方向に向かって漸次縮小したテーパ形状を呈する。従って、シール空間S内の潤滑油は毛細管力による引き込み作用により、シール空間Sが狭くなる方向に向けて引き込まれ、その結果、軸受部材7の上端開口部がシールされる。シール部材9でシールされた軸受部材7の内部空間に、潤滑流体として例えば潤滑油を充満させる。シール空間Sは、軸受部材7の内部空間に充満された潤滑油の温度変化に伴う容積変化量を吸収するバッファ機能をも有し、油面は常時シール空間S内にある。
なお、シール部材9の内周面9aを円筒面とする一方、これに対向する軸部2aの外周面をテーパ面状に形成してもよく、この場合、さらに遠心力シールとしての機能も得られるのでシール効果がより一層高まる。
軸部材2の回転時には、軸受部材7の小径内周面7aのうち、ラジアル軸受面となる上下2箇所の領域は、それぞれ軸部2aの外周面とラジアル軸受隙間を介して対向する。また、軸受部材7の下側端面7c(スリーブ部71の下側端面)のスラスト軸受面となる領域がフランジ部2bの上側端面2b1と所定のスラスト軸受隙間を介して対向し、蓋部材8の内底面8a1のスラスト軸受面となる領域は、フランジ部2bの下側端面2b2と所定のスラスト軸受隙間を介して対向する。そして、軸部材2の回転に伴い、上記ラジアル軸受隙間に潤滑油の動圧が発生し、軸部材2がラジアル軸受隙間内に形成される潤滑油の油膜によってラジアル方向に回転自在に非接触支持される。これにより、軸部材2をラジアル方向に回転自在に非接触支持する第1ラジアル軸受部R1と第2ラジアル軸受部R2とが構成される。同時に、上記スラスト軸受隙間に潤滑油の動圧が発生し、軸部材2が上記スラスト軸受隙間内に形成される潤滑油の油膜によってスラスト方向に回転自在に非接触支持される。これにより、軸部材2をスラスト方向に回転自在に非接触支持する第1スラスト軸受部T1と第2スラスト軸受部T2とが構成される。
この動圧軸受装置1には、第1スラスト軸受部T1の軸受隙間をシール空間Sと連通させるための循環路10が形成される。この循環路10は、軸受部材7のスリーブ部71を貫通してその上下端面7e、7cに開口した軸方向に延びる部分(軸方向部)10aと、軸方向部10aの上端とシール空間Sとを連通する半径方向に延びる部分(半径方向部)10bとで構成される。本実施形態では、軸方向部10aをフランジ部2bの外周面と蓋部材8の内周面との間の空間に開口させた場合を例示している。半径方向部10bは、図示のように例えばスリーブ部71の上側端面7eに形成した溝で構成する他、シール部材9の下側端面9bに形成した溝で構成することもできる。
循環路10のうち、軸方向部10aの形成方法は任意で、例えば軸受部材の射出成形段階において、キャビティに成形ピンを掛け渡した状態で樹脂を射出し、その後の脱型時に成形ピンを抜き取る方法によって形成することができる。この他、射出成形後の機械加工等で軸方向部10aを形成することもできる。半径方向部10bは、例えば軸受部材7の射出成形と同時に、あるいは射出成形後の機械加工等で形成することができる。
前述したように、第1ラジアル軸受部R1の動圧溝Gは軸方向非対称に形成されており、上側領域の軸方向寸法Xが下側領域の軸方向寸法Yよりも大きくなっている。そのため、軸部材2の回転時、動圧溝Gによる潤滑油の引き込み力(ポンピング力)は上側領域が下側領域に比べて相対的に大きくなる。そして、この引き込み力の差圧によって、軸受部材7の小径内周面7aと軸部2aの外周面との間の隙間に満たされた潤滑油が下方に流動し、第1スラスト軸受部T1のスラスト軸受隙間→循環路10の軸方向部10a→半径方向部10bという経路を循環して、第1ラジアル軸受部R1のラジアル軸受隙間に再び引き込まれる。このように、潤滑油が軸受部材7の内部を流動循環するように構成することで、軸受部材7の内部に満たされた潤滑油の圧力が局所的に負圧になる現象を防止して、負圧発生に伴う気泡の生成、気泡の生成に起因する潤滑油の漏れや振動の発生等の問題を解消することができる。また、何らかの理由で潤滑油中に気泡が混入した場合でも、気泡が潤滑油に伴って循環する際にシール空間S内の潤滑油の油面(気液界面)から外気に排出されるので、気泡による悪影響はより一層効果的に防止される。
以上に説明した動圧軸受装置1は、軸部材2、軸受部材7、蓋部材8、およびシール部材9を主要な構成要素とするものであり、図9に示す従来品に比べて部品点数を少なくすることができる。また、この従来品の組立工程で必要となる軸受スリーブとハウジングの固定工程も不要となる。そのため、動圧軸受装置1の低コスト化を図ることができる。また、この動圧軸受装置では、スラスト軸受部T1、T2のスラスト軸受隙間の幅精度は、組立精度ではなく、軸部材7や蓋部材8の成形精度に依存する。そのため、軸部材7や蓋部材8をそれぞれ十分な精度で成形すれば、スラスト軸受隙間の隙間幅も高精度に設定することができ、隙間幅の管理を容易化することができる。さらには、軸受部材7の上側端面7eとシール部材9の下側端面9bとが軸方向で当接しているため、シール部材9の軸方向での位置精度を高めることも可能となる。
図3は、動圧軸受装置1の第2の実施形態を示している。この実施形態の動圧軸受装置1が第1の実施形態と異なる点は、蓋部材8を平坦なプレート状とし、これを下側突出部73の大径内周面7d2に固定した点にある。この場合、大径内周面7d2に段部7fを形成し、この段部7fに蓋部材8の外径部を係合させることで、スラスト軸受部T1、T2のスラスト軸受隙間の隙間幅を精度よく管理することが可能となる。
図4は、動圧軸受装置1の参考例を示している。この動圧軸受装置1は、スラスト軸受部を動圧軸受ではなく、ピボット軸受で構成した点が第1および第2の実施形態と異なる。ピボット軸受は、軸部材2の球面状の軸端2cを蓋部材8の内底面8a1(あるいは内底面a1上に配置した低摩擦性の別部材)に接触させた構造を有し、これにより軸部材2をスラスト方向に接触支持するスラスト軸受部Tが構成されている。図面では、蓋部材8を軸受部材7と一体形成した場合を例示しているが、両者を別部材とすることもできる。また、図示は省略するが、第1および第2実施形態と同様に循環路10を設け、軸部材2の軸端2cと軸受部材7との間に形成された空間をシール空間Sに連通させることもできる。
図5は、動圧軸受装置1の第4の実施形態を示している。この実施形態が図2に示す第1の実施形態と異なる点は、主としてシール部材9を回転側となる軸部材9に固定した点にある。この場合、シール部材9の外周面9cと上側突出部72の大径内周面7d1との間にシール空間Sが形成される。軸部材2の回転中、シール部材9の下側端面9bは、軸受部材7の上側端面7eとスラスト軸受隙間を介して対向し、第2スラスト軸受部T2を構成する。シール部材9の外周面9cは、軸受部材7の外部方向に向かって漸次縮径したテーパ面状に形成され、そのためシール空間Sは軸受部材7の内部方向に向かって漸次縮小したテーパ形状を呈している。この場合、シール部材9の外周面9aの側にシール空間Sを形成しているので、所定のバッファ機能を得るのに必要な容積をシール空間Sにおいて確保するにあたり、シール空間S(シール部材9)の軸方向寸法を第1の実施形態に比べて小さくすることが可能であり、従って、動圧軸受装置1の軸方向寸法を小さくすることができる。
図5に示す動圧軸受装置1では、循環路10として軸方向部10aのみが設けられており、この軸方向部10aを介して第1スラスト軸受部T1のスラスト軸受隙間がシール空間Sと連通している。軸部材2の回転に伴い、軸受部材7の内周面7aと軸部2aの外周面との間の隙間を下方に流動した潤滑油は、第1スラスト軸受部T1のスラスト軸受隙間→軸方向部10a→第2スラスト軸受部T2のスラスト軸受隙間という経路を循環し、第1ラジアル軸受部R1のラジアル軸受隙間に再び引き込まれる。
このとき、第2スラスト軸受部T2の動圧溝Gによる潤滑油の内径側への引き込み力(ポンピング力)が第1ラジアル軸受部R1のラジアル軸受隙間の潤滑油にも作用するので、第1ラジアル軸受部R1における上記の引き込み力の差圧は相対的に低いものであっても、潤滑油の良好な流動循環は確保される。その結果、第1ラジアル軸受部R1の動圧溝Gにおける軸方向非対称を従来よりも小さくすることができ、例えば、動圧溝Gの上側領域の軸方向寸法Xを従来よりも縮小して軸受スリーブ8の軸方向寸法を縮小することが可能となる。
図6は動圧軸受装置1の参考例を示している。この動圧軸受装置1は、軸受部材7の上端開口部を第1のシール部材9でシールするだけでなく、蓋部材8で封口された側の開口部も第2のシール部材11でシールした点が図5に示す第4の実施形態と異なる。第1のシール部材9の外周面9cと上側突出部72の大径内周面7d1との間に第1のシール空間S1が形成され、第2のシール部材11の外周面11cと下側突出部72の大径内周面7d2との間に第2のシール空間S2が形成されている。両シール空間S1、S2は循環路10の軸方向部10aを介して連通状態にある。軸部材2の回転中、第2のシール部材11の下側端面11bは、軸受部材7の下側端面7cとスラスト軸受隙間を介して対向し、第1のスラスト軸受部T1を構成する。
第2のシール部材11の外周面11cは、第1のシール部材9と同様に、軸受部材7の内部方向に向けて漸次拡径するテーパ面状をなし、これにより第2のシール空間S2は、軸受部材の内部方向に向かって漸次縮小したテーパ形状を呈している。
この場合、軸受部材7の両端開口部にシール空間S1、S2が形成されるため、上端開口部にのみシール空間Sを形成した第4の実施形態に比べ、軸受装置全体のバッファ機能を高めることができる。従って、個々のシール空間S1、S2の容積をより小さくでき、シール部材9,11の軸方向寸法を縮小して動圧軸受装置の軸方向寸法をさらに小型化することができる。
以上の説明では、ラジアル軸受部R1、R2およびスラスト軸受部T1、T2として、ヘリングボーン形状やスパイラル形状の動圧溝により潤滑油の動圧作用を発生させる構成を例示しているが、ラジアル軸受部R1、R2として、いわゆるステップ軸受や多円弧軸受を採用することもでき、スラスト軸受部T1、T2として、動圧溝を放射状に配置したいわゆるステップ軸受や、いわゆる波型軸受(ステップ型が波型になったもの)等で構成することもできる。
図7および図8は、ラジアル軸受部R1、R2の一方又は双方を多円弧軸受で構成した場合の一例を示している。このうち、図7に示す例では、スリーブ部71の小径内周面7aのラジアル軸受面となる領域が、動圧発生部としての3つの円弧面7a1で構成されている(いわゆる3円弧軸受)。3つの円弧面7a1の曲率中心は、それぞれ、軸受部材7(軸部材2)の軸中心Oから等距離オフセットされている。3つの円弧面7a1で区画される各領域において、ラジアル軸受隙間は、円周方向の両方向に対して、それぞれ楔状に漸次縮小した形状を有している。そのため、軸受部材7と軸部材2とが相対回転すると、その相対回転の方向に応じて、ラジアル軸受隙間内の潤滑油が楔状に縮小した最小隙間側に押し込まれて、その圧力が上昇する。このような潤滑油の動圧作用によって、軸受部材7と軸部材2とが非接触支持される。なお、3つの円弧面7a1の相互間の境界部に、分離溝と称される、一段深い軸方向溝を形成しても良い。
図8は多円弧軸受の他例であり、3つの円弧面7a1で区画される各領域において、ラジアル軸受隙間は、円周方向の一方向に対してそれぞれ楔状に漸次縮小した形状を有している。このような構成の多円弧軸受は、テーパ軸受と称されることもある。また、3つの円弧面7a1の相互間の境界部に、分離溝と称される、一段深い軸方向溝7a3が形成されている。この構成においては、図示は省略するが、3つの円弧面7a1の最小隙間側の所定領域をそれぞれ軸受部材7(軸部材2)の軸中心Oを曲率中心とする同心の円弧で構成することもできる(テーパ・フラット軸受と称されることもある)。
このような多円弧面7a1からなる動圧発生部は、へリングボーン形状の動圧溝Gの場合と同様に、軸受部材7の射出成形と同時に型成形することができる。この場合、へリングボーン形状やスパイラル形状と異なり、多円弧面7a1とコアロッドの成形部との間に軸方向の凹凸嵌合は生じないので、脱型時にはコアロッドをスムーズに軸受部材7の内周から引き抜くことができる。従って、軸受部材7の素材の特性として、弾性変形の重要度が低くなり、材料選択の自由度が大きくなる。
なお、以上の説明では、第1および第2スラスト軸受部T1、T2の動圧溝を軸受部材7の端面7cや蓋部材8の内底面8a1に形成する場合を例示したが、フランジ部2bの両端面2b1、2b2の一方または双方に動圧発生部としての動圧溝を形成することもできる。
動圧軸受装置を組み込んだモータの一例を示す断面図である。 動圧軸受装置の第1の実施形態の断面図である。 動圧軸受装置の第2の実施形態を示す断面図である。 動圧軸受装置の第3の実施形態を示す断面図である。 動圧軸受装置の第4の実施形態を示す断面図である。 動圧軸受装置の第5の実施形態を示す断面図である。 ラジアル軸受部の他の実施形態を示す断面図である。 ラジアル軸受部の他の実施形態を示す断面図である。 動圧軸受装置の従来構成の一例を示す断面図である。
符号の説明
1 動圧軸受装置
2 軸部材
2a 軸部
6 ブラケット
6b ステータコイル取付け部
7 軸受部材
7a 小径内周面
7b 外周面
7c 下側端面
7d1 第1の大径内周面
7d2 第1の大径内周面
7e 上側端面
8 蓋部材
9 シール部材
G 動圧溝
S シール空間
R1 第1ラジアル軸受部
R2 第2ラジアル軸受部
T1 第1スラスト軸受部
T2 第2スラスト軸受部
T スラスト軸受部

Claims (6)

  1. 軸部材と、
    内周に軸部材が挿入され、外周面に、ブラケットに固定するための固定面が形成され、スリーブ部と、スリーブ部の軸方向両側に配置され、スリーブ部の内周面より大径の内周面を備えた突出部とを一体に有する成形品であり、両端が開口した軸受部材と、
    軸受部材の一方の突出部の内周に固定された蓋部材と、
    軸部材の外周面とスリーブ部の内周面との間のラジアル軸受隙間に生じた潤滑流体の動圧作用で軸部材をラジアル方向に支持するラジアル軸受部と、
    スリーブ部の端面に面するスラスト軸受隙間を備え、スラスト軸受隙間に生じた潤滑流体の動圧作用で軸部材をスラスト方向に支持するスラスト軸受部と、
    スリーブ部の内周面に形成され、ラジアル軸受隙間に潤滑流体の動圧作用を発生させる動圧発生部と、
    軸受部材の他方の突出部の内周に配置され、シール空間を形成するシール部材と、
    軸受部材のスリーブ部の両端面に開口し、スラスト軸受部のスラスト軸受隙間とシール空間との間で潤滑流体を流動させる循環路と
    を備えることを特徴とする動圧軸受装置。
  2. 動圧発生部が型成形で形成されている請求項1記載の動圧軸受装置。
  3. 循環路が、一端をスラスト軸受部のスラスト軸受隙間につなげた軸方向部と、軸受部材のスリーブ部の端面とシール部材の端面との間に形成され、軸方向部の他端とシール空間とを連通する半径方向部とを有する請求項記載の動圧軸受装置。
  4. シール空間が、シール部材の内周に形成されている請求項1記載の動圧軸受装置。
  5. シール空間が、シール部材の外周に形成されている請求項1記載の動圧軸受装置。
  6. 請求項1〜5何れか記載の動圧軸受装置と、前記ブラケットと、ステータコイルと、ロータマグネットとを有するモータ。
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