JP4935801B2 - エアクリーナ - Google Patents
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Description
エアクリーナとしては、例えば特許文献1に記載のものが知られている。このエアクリーナは、空気を濾過するためのフィルタと同フィルタを収容するケースとを備えている。このケースにはフィルタ取り付け用の開口部が形成されており、この開口部を通じてケース内にフィルタが挿入されることによって同ケースの内部にフィルタが配設される。また、上記エアクリーナはケースの開口部を塞ぐ蓋体を備えている。
請求項1に記載の発明は、空気を濾過するためのフィルタが内部に設けられたケースと該ケースに形成された開口部と同開口部を塞ぐ蓋体とを備え、前記開口部への前記フィルタの挿入を通じて同フィルタが前記ケース内に配設されるエアクリーナにおいて、弾性材料からなるシール部材が、前記ケースにおける前記開口部の周縁と前記蓋体との対向面に前記開口部を囲繞する形状で延設されてなり、前記シール部材の一部が前記蓋体側の対向面に取り付けられてなるとともに、他の部分が前記ケース側の対向面に取り付けられてなることをその要旨とする。
ここでは先ず、本実施の形態にかかるエアクリーナの全体構造について説明する。なお本実施の形態にかかるエアクリーナは、車両に搭載される内燃機関の吸気通路に設けられるエアクリーナである。
図1および図2に示すように、エアクリーナ10はケース11を備えている。ケース11には、その内部に空気を流入させるための流入通路12と、内部の空気を外部(詳しくは、内燃機関の燃焼室)に流出させる流出通路13とが設けられている。ケース11の内部にはフィルタ14が配設されている。このフィルタ14は、ケース11の内部を通過する空気を濾過するためのものであり、流入通路12と流出通路13との間を仕切るように配設されている。また、ケース11は一方(図2における上方)の側面において開口しており、この開口を通じて挿入されることによって上記フィルタ14がケース11の内部に配設されるようになっている。ケース11には、その開口を塞ぐ蓋体15が設けられている。
図3に、ケース11の平面構造を示す。
同図3に示すように、ケース11には断面略長方形で開口した部分(以下、開口部16)が形成されている。ケース11の外部における上記開口部16の近傍には、複数(本実施の形態では二つ)の係合凸部17が形成されている。これら係合凸部17は上記蓋体15(図2参照)をケース11に固定する際に用いられる。ケース11の内壁にあって上記開口部16が形成された部分(図3における紙面上方側の部分)に対向する部分(同紙面下方側の部分)には、ケース11内における空気の流れ方向と交差する方向(詳しくは、配設された状態のフィルタ14「図1参照」に沿う方向)に延びる凹部18が形成されている。
図4に、上記蓋体15およびこれに一体に設けられるホルダ19の構造を示す。
なお図4において、(a)は蓋体15およびホルダ19の側面構造を、(b)は(a)における矢印B方向から見た蓋体15およびホルダ19の構造を、(c)は(a)における矢印C方向から見た蓋体15およびホルダ19の構造をそれぞれ示している。
図5に、エアクリーナ10の側面断面構造を示す。
図5に示すように、ケース11の内部にはフィルタ14に対向する壁部22が形成されており、この壁部22にフィルタ14が当接している。これにより、ケース11内におけるフィルタ14の流出通路13側への移動が規制されている。なお壁部22の中央部分はケース11内に向けて開口しており、この開口は流出通路13に連通されている。
ここで上記エアクリーナ10では、フィルタ14をケース11の内部に配設する際に、先ずホルダ19の内部にフィルタ14が収容されて保持される。そして、その状態でケース11の開口部16に上記ホルダ19が挿入されて、同ケース11の内部にフィルタ14ともどもホルダ19が配設される。
同図6に示すように、エアクリーナ10は、フィルタ14の挿入方向が車両上下方向に対して傾いた状態になるように車両に取り付けられている。そのため、フィルタ14をケース11内に配設するべく同ケース11の開口部16にホルダ19を挿入する最中において、同フィルタ14やホルダ19に作用する重力により、同ホルダ19における上記ケース11の外方側(蓋体15側)の端部が車両下方側に下がった状態(図6に示す状態)になることが多い。このことからケース11の開口部16を囲繞する形状のシール部材をケース11に取り付けたと仮定した場合には、同シール部材の車両下方側に位置する部分(図中に黒塗りの矢印で示す部分)においてシール部材にホルダ19が強く押し付けられた状態になる可能性が高く、同部分においてシール部材の過度の変形を招き易いと云える。そして、そのようにしてシール部材にホルダ19が強く押し付けられた状態になると、シール部材が所望のシール機能を発揮しなくなるおそれがある。
図7に示すように、本実施の形態のエアクリーナ10では、各シール部材23,24の境界部分(図中に黒塗りの矢印で示す部分)においてそれらシール部材23,24がケース11側と蓋体15との双方に取り付けられている。なお本実施の形態では、各シール部材23,24として、同一の断面形状(断面四角形状)で延びるものが設けられている。
同図8に示すように、蓋体15がケース11に固定されると、各シール部材23,24は圧縮された状態になる。これにより、蓋体15に取り付けられたシール部材23の先端とケース11の対向面との面圧が高められるとともにケース11に取り付けられたシール部材24の先端と蓋体15の対向面との面圧が高められて、それらシール部材23,24がシール機能を発揮するようになる。
(1)シール部材の一部(シール部材23)を蓋体15側の対向面に取り付けるとともに他の部分(シール部材24)をケース11側の対向面に取り付けるようにした。そのため、フィルタ14の配設に際して同ホルダ19がシール部材に強く押し付けられた状態になることを回避することができ、ホルダ19の押圧によるシール部材の変形を抑えることができる。したがって、フィルタ14の配設に起因するシール性能の低下を抑えることができる。
・蓋体15にシール部材を取り付ける部分は、シール部材の配設部分のうちの車両下方側に位置する部分に限らず、フィルタ14の配設に際してホルダ19がシール部材に強く押し付けられるおそれのある部分であれば、任意に変更することができる。
・シール部材を二つに分けて配設することに代えて、三つ以上に分けて配設するようにしてもよい。
Claims (5)
- 空気を濾過するためのフィルタが内部に設けられたケースと該ケースに形成された開口部と同開口部を塞ぐ蓋体とを備え、前記開口部への前記フィルタの挿入を通じて同フィルタが前記ケース内に配設されるエアクリーナにおいて、
弾性材料からなるシール部材が、前記ケースにおける前記開口部の周縁と前記蓋体との対向面に前記開口部を囲繞する形状で延設されてなり、
前記シール部材の一部が前記蓋体側の対向面に取り付けられてなるとともに、他の部分が前記ケース側の対向面に取り付けられてなる
ことを特徴とするエアクリーナ。 - 請求項1に記載のエアクリーナにおいて、
当該エアクリーナは、車両に搭載されるものであり、
前記シール部材は、その車両下方側に位置する部分が前記蓋体側の対向面に取り付けられてなる
ことを特徴とするエアクリーナ。 - 請求項1または2に記載のエアクリーナにおいて、
前記シール部材は、前記一部と前記他の部分との間に隙間が形成されるようにそれら前記一部および前記他の部分が取り付けられてなる
ことを特徴とするエアクリーナ。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載のエアクリーナにおいて、
前記蓋体と一体に形成されて前記フィルタを保持する保持部材を更に備え、
前記保持部材に前記フィルタが保持された状態での同保持部材の前記開口部への挿入を通じて前記フィルタが前記ケース内に配設されてなる
ことを特徴とするエアクリーナ。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載のエアクリーナにおいて、
当該エアクリーナは、内燃機関の吸気通路に設けられてなる
ことを特徴とするエアクリーナ。
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