JP4934064B2 - 接合単板と基材との接着方法 - Google Patents

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Description

本発明は、接合単板と基材との接着方法に関するものである。
従来、複数枚の乾燥単板(以下、単板と言う)を、フェノール樹脂接着剤等熱硬化性接着剤(以下、接着剤と言う)を介して重ね合せて加熱圧締することで接着し、所定の長さの単板積層材、合板等の板材を製造することが行なわれている。
この際、単板の繊維方向の長さが所定の長さより短い場合、例えば斜めにスカーフ加工した単板の端部同士を、接着剤により接合し、必要に応じて切断して、所定の長さとすることが行なわれている。
また接合する方法としては、特許文献1に記載されているように、接合する所定厚さの生単板同士の少なくとも一方の生単板の端部を加工して該所定厚さより薄い部分を形成し、次に一方の該薄い部分と他方の生単板の端部とを接着剤を介して重ね合せ、次いで、少なくとも該薄い部分を加熱体で圧接することにより、接合面の全ての面ではなく該薄い部分のみ叉は該薄い部分の一部のみで接着剤を硬化させ、他方の生単板と接合する方法が行なわれている。
この方法では、前記のように該薄い部分のみ叉は該薄い部分の一部のみで接着剤を硬化させて接合するものであって、接着剤の全体が硬化させ単板同士の接合面全体での接合は、特許文献1に記載されているように、次の工程となる乾燥装置での加熱により行なわれることになる。
また別の方法としては、次のような接着方法も提案されている。
図8(a)に示すように、例えば単板の繊維方向の端部をスカーフ加工し、該端部同士を接着剤により予め接着し、更にこれら接着した2枚の単板を、表面同士で接着して基材101を製造する。
次いで該基材101の上下両面に、同じく図8(a)に示すように、繊維方向を基材101と平行とし且つ左側端部をスカーフ加工された面103a,105a(以下、スカーフ面と言う)を有し、基材101側の面に接着剤が塗布された単板103,105とを準備する。
次に図8(b)に示すように、単板103,105を、各々基材101の上下両面に右側端縁を揃えた状態で重ね合せる。
次に図9(a)に示すように、該基材101の上下両面に、同じく繊維方向を基材101と平行とし且つ右側端部を斜めにスカーフ面107a,109aを有し、基材101側の面及びスカーフ面に接着剤が塗布された単板107,109とを準備する。
次いで、図9(b)に示すように単板107,109を、各々基材101の上下両面に、各左側端縁を基材101の左側端縁と揃え且つ各スカーフ面107a,109aが単板103,105のスカーフ面103a,105aと相対する状態に重ね合せる。
次に図10に示すように、一対の熱板111,113の間で所定圧力により加熱圧締して前記と付されている接着剤を硬化させ、単板103,105,107及び109の基材101への接着と、単板103と単板107のスカーフ面同士の接着と、単板105と単板109のスカーフ面同士の接着とを同時に行なうのである。
特許第3824717号公報
しかるにこれら方法では、次のような問題があった。
通常、接着剤により単板同士を接着する場合、十分な接着力を得るためには、接着剤を所定の温度に加熱すること及び単板同士を所定の力で圧締することが必要である。
この点で前者の方法では、乾燥装置での加熱による接着剤の硬化は、単板端部の接合面には互いに圧接される力が殆ど作用していないため、得られる接着力は小さかった。
それ故これら接合した単板は、構造用としての単板積層材、合板等の板材には、接合箇所の位置を考慮した特殊な場合を除き、用いることはできなかった。
勿論、特許文献の方法において、加熱体で圧接し続けることで、該接合面での薄い部分のみ叉は該薄い部分の一部のみならず接合部の接着剤全体を硬化させると十分な接着力が得られるが、この場合は接着剤全体の硬化のために長い時間を要してしまい生産性が悪くなる。
また特許文献1に記載された方法では、対象となる単板が水分を多く含んだ生単板であったが、仮にこれが乾燥した単板であると接着剤全体を十分に硬化させるための時間は若干短くなるものの、1分間程度の時間を要し、同様に生産性は良くなかった。
一方後者の方法では、単板103,105,107,109の基材への接着と、これら単板のスカーフ面同士の接着とを、同時に行なうもので、両接着において十分な接合強度を得ることができるが、次のような問題があった。
即ち、図8(b)及び図9(b)に示したように、単板103,105,107及び109を1枚毎に基材101の所定位置に移送し重ね合せる必要があり、予め端部を接合した単板を移送し重ね合せる場合に比べて要する時間が長くなり、生産性が悪かった。
通常、例えば2枚の単板の間のフェノール樹脂接着剤を、板材の製造工程で受ける程度の力で該両単板が分離しない程度に硬化(以下、第一次硬化と言う)させるためには、実験によれば、両単板が1平方センチメートル当り8キログラム程度の圧力で圧締された場合、該接着剤を例えば100℃程度では少なくとも約30秒間加熱し続ければ良いことが確認された。
また同じ接着剤を、製品として十分な接着力を持つ程度に硬化(以下、第二次硬化と言う)させるためには、同じ圧力、温度の場合、加熱圧締する時間が少なくとも1分間程度必要であることが確認された。
更には該接着剤を同じ圧力で、例えば190℃程度に加熱すると、該接着剤が2乃至3秒程度で第二次硬化の状態となることも確認された。
そこで本願発明では、板材の各層を構成する複数枚の単板の端部同士を、接着剤を介して寄せ集め、短い時間での加熱により、接着すべき端面の単板の厚さ方向の中心から単板の表面に近い部分の接着剤だけを第二次硬化させて、その後の板材製造工程で受ける程度の力では分離しない状態に接合(以下、仮接合と言う)し、この仮接合した単板を基材に接着剤を介して重ね合せ加熱体で圧締する際に、単板の端面間のまだ硬化していない接着剤はほぼ第二次硬化させ、仮接合した単板と基材との間の接着剤は少なくとも第二次硬化させるものである。
基材に重ね合せる前に行なう単板同士の仮接合のための時間は短く、また該仮接合を十分な強度とするための時間と、仮接合した単板と基材とを接着するための時間とが、同時に行なわれるので、生産性が向上する。
更には、生産性が向上する方法でありながら、単板同士の接合の強度を十分なものとすることができる。
以下、本発明を図面に示した実施の一例と共に説明する。
部分正面説明図であるおいて、1及び3は各々電熱ヒータ(図示せず)により加熱された加熱部5及び7に接触して固定されることで、200℃程度に加熱された加熱体である。
図1に示すように、加熱体1には、後述する作動により単板9,11の端部付近に圧締されるように、単板9の端部に斜めに形成された傾斜面9aの、一端9b及び他端9c付近に相対する位置に、所定長さの平坦な加圧面を有する突起部1aが各々形成され、両突起部1aの間には凹部1bが設けられている。
加熱体3にも、両突起部1aに相対する位置に、同様に、所定長さの平坦な加圧面を有する2個の突起部3aが、また同様に凹部3bも設けられている。
加熱部5はエアシリンダ(図示せず)に連結され、通常は図1に示す上昇位置にあり、制御器(図示せず)からの作動信号により次のように制御される。
即ち、該エアシリンダの作動により、後述するように加熱体1の2箇所の突起部1aが加熱体3の2箇所の突起部3aとの間で、単板9,11を各々1平方センチメートル当り8Kg程度の力で5秒間加圧可能に設けられ、5秒が経過すると該エアシリンダが逆に作動し、上昇位置に移動し待機する様に制御される。
尚、加熱部7は、基台(図示せず)に固定されて設けられている。
また、複数層に単板を接着するための加熱圧締装置として、図3に示すように設ける。
図3で、加熱体17,19は共に蒸気等により190℃に加熱されている。
下側の加熱体19は固定され、上側の加熱体17は油圧シリンダ(図示せず)の作動により、上方の待機位置(図示せず)から加熱体19に対し下降接近して圧締し、また圧締した状態から該待機位置へ上昇自在に設けられている。
該油圧シリンダは、加熱体17を下降させ加熱体19との間で単板を圧締する際、1平方センチメートル当り8キログラム程度の圧力となるように設定されている。
尚、加熱体17の下降により前記圧力で圧締し続ける時間は、後述するように設定され、該設定された時間が経過すると油圧シリンダを作動させて加熱体17を待機位置へ上昇待機させる。
実施例での加熱圧締装置は以上のように構成するもので、次にその作動を説明する。
最初に、接合すべき2枚の例えば厚さ4ミリメートルの樹種が杉の単板9,11同士の繊維方向の両端部を、図1に示すように、例えば単板9の上面となす角θが7度程度となる傾斜面9aが得られるように,丸鋸で斜めに切り落とすスカーフ加工して欠損部10を形成する。
単板11も傾斜面9a平行となる傾斜面11aが得られるように,同様に加工して欠損部12を形成する。
該傾斜面9a、11aは、各々、単板9,11の繊維方向と平行な断面においても図1と同様の線として現れ、これら線は、単板9,11の表裏面と直交する仮想線、即ち図1で上下方向の仮想線XXと、いずれの箇所でも交差している。
次いでこれら傾斜面9a、11aの一方、例えば傾斜面9aの全面に前述の接着剤を、1平方センチメートル当たり0.016グラム程度塗布する。
次に加熱部5が待機位置にある状態で図1に示すように、支持部材(図示せず)により単板9,11を支持して配置する。
即ち、単板9,11の繊維方向が左右方向となるようにして傾斜面9aの一端9bと傾斜面11aの他端11cとが右側の突起部1aと突起部3aとの間で相対し、一方傾斜面9aの他端9cと傾斜面11aの一端11bとが左側の突起部1aと突起部3aとの間で相対するように、配置する。
次いでこの状態で第1圧締工程を行なうべく、エアシリンダを作動させ、加熱部5を下降させる。
そこで図2に示すように、単板9と単板11とが、傾斜面9aの一端9bと傾斜面11aの他端11cとが当り且つ傾斜面9aの他端9cと傾斜面11aの一端11bとが当たった状態となる。
その結果、単板9,11の端部では、その欠損部の加工により残った箇所が互いにその欠損部を満たし合うことになる。
この状態で、単板9,11の端部は、両突起部1aと両突起部3aとにより5秒間、加熱圧締される。
この加熱圧締において、単板9はその一端9bに近づくにつれて厚さが薄くなっていて、突起部1aと、傾斜面9aの単板9の上面に近い部分との間隔、即ち単板の厚さは小さい。
例えば図2で一端9bから左に5ミリメートル離れた箇所での単板の厚さは、0.6ミリメートル程度ある。
そのため、一端9bに跨って上方より圧締されている突起部1aからの熱は、1秒程度で単板9の該薄い部分を経て一端9b側の傾斜面9aに到達して、一端9b付近の接着剤を200℃に近い温度で加熱し、2乃至3秒間程度で第二次硬化させる。
同様に単板11の一端11bに跨って下方より圧締されている突起部3aからの熱は、短時間で11b側の傾斜面11aに到達し、一端11b付近の接着剤を第二次硬化させる。
その結果、単板9,11は端部で仮接合され、以下、これら単板を仮接合単板と、またこの箇所を仮接合箇所Tと呼ぶ。
これら接着剤の硬化において、加熱体1,3の単板9,11に直接当たる箇所は突起部1a及び3aであり、該直接当たる面積が、突起部がなく全面を単板に当てる場合に比べて小さい。
そのため、加熱部5を下降圧接させるためのエアシリンダの圧力が小さくても、各突起部1aと突起部3aとの間に作用する圧力を大きくすることができる。
また、単板9の一端9b及び単板11の一端11b付近を集中的に加熱することができる。
また、突起部1aと突起部3aからの熱により、単板9と単板11内部の水分が蒸気化しても、凹部1b及び凹部3bからも蒸気が大気中に容易に排出されるため、接着剤の硬化がより良好に行なわれる。
この様な接着剤の硬化により、単板9と単板11とは仮接合される。
該加熱圧締する時間が5秒経過すると、エアシリンダが作動し加熱部5が図1に示す待機位置に上昇して待機し、加熱圧締を中止する。
以上の動作を適宜回数繰り返して前記と同じ厚さの単板を順次仮接合し、またこれら仮接合した単板を鋸等の切断装置により所定長さで切断し、仮接合箇所Tを有する仮接合単板V1,V2,V3,V4,V5,V6,・・・を多数枚製造する。
尚、これら仮接合単板において、例えば傾斜面9aと傾斜面11a同士の、前記両端部付近以外の部分の接着剤は、前記加熱圧締後、単板に蓄えられた熱により若干硬化するものの、十分な接合力を有するまでには至っていない。
しかし仮接合単板が、その後の工程、即ち後述するように板材を製造するべく仮接合単板を、接着剤を介して重ね合せるまでの工程で、持上げられたり移送されたりすることで受ける力は、仮接合単板を用いて製造される板材が、例えば構造材として使用された場合に受ける力に比べて、極めて小さい。
それ故これら仮接合単板において、前記重ね合せるまでの工程で受ける力によって、仮接合箇所Tが分離することが殆どない。
更には本実施例では、例えば図2の両傾斜面9a、11aの場合で説明すると、両傾斜面9a、11a同士が、一端9bと他端11cとその付近が、また他端9cと一端11bとその付近とが接合されているので、図2の左右方向で両傾斜面9a、11aの中央部付近だけが接合されている場合に比べて、両傾斜面9a、11a同士を一方の前記端部から剥がすような力を受けても分離しにくい。
次に、これら仮接合単板の内、最初に2枚の仮接合単板V1,V2を、加熱体17,19により接着する。
加熱体17が加熱体19に対し上方に十分に離れた待機位置にある状態で、加熱体17と加熱体19との間に、図3に示すように、仮接合単板V1の下面に接着剤を塗布して仮接合単板V2の上に、例えば手作業で互いの繊維方向を同一として重ね合せた状態で載せる。
これら該単板V1,V2の移動及び重ね合せ等は、各仮接合箇所Tが前記のように仮接合されているので、支障なく実施することができる。
次いで第2圧締工程を行なうべく、加熱体17を下降させ、重ね合せた仮接合単板V1,V2を加熱体19との間で、前記圧力で2分間加熱圧締する。
この加熱圧締において、加熱体17,19からの熱は、圧締された2枚の単板V1,V2の外側表面から各々単板V1,V2を経て、単板V1,V2の間の接着剤へと伝達されることになる。
そのためこの熱は、最初に前記各仮接合箇所Tに到達し、各仮接合箇所Tの硬化していなかった接着剤も硬化が進み、この時、前記のように仮接合箇所Tでもほぼ前記圧力と同じ圧力で圧締されることになるので、仮接合箇所Tが十分な強度で接合されることになる。
更に前記2分間の圧締で、該熱は単板V1,V2の間の接着剤も硬化させ後述する第二次硬化した状態となり、単板V1,V2を十分な強度で一体化させ第1板材W1とする。
また該2分間を経過した後では、該単板V1,V2も加熱体17,19から伝えられた熱が蓄積されて高温となっている。
該2分間が経過した後、加熱体17を上昇させ待機位置で停止させる。
続いて加熱体17,19に間で同じく手作業により、第1板材W1を支持した状態で、第1板材W1側の表面に接着剤を塗布した仮接合単板V3,V4を、第1板材W1と繊維方向を同一として第1板材W1に重ね合せ、次に加熱体17を下降させ,図4に示すように前記と同じ圧力で50秒間圧締する。
この加熱圧締において、該単板V3,V4に塗布された接着剤は、直ちに前記高温の熱を有している単板V1,V2からの熱を受け、その温度が100℃程度となると硬化し始める。
また単板V1,V2からの熱は、単板V3,V4の各仮接合箇所Tにも伝えられ、該箇所Tでの接着剤の硬化も進めることになる。
一方加熱体17,19により単板V3,V4の外側表面から伝えられる熱も、図3のように加熱圧締し第1板材W1を製造した場合と同様に、最初に単板V3,V4の各仮接合箇所Tに到達し、各仮接合箇所Tで硬化していなかった接着剤の硬化を進める。
また該熱は該単板V3,V4を介して該単板V3,V4に塗布された接着剤にも伝えられて該接着剤の硬化が順次進み、一体化され第2板材W2となる。
更に該熱は、該単板V1,V2を介して該単板V1,V2の間の接着剤にも伝えられ、この接着剤の硬化も更に進めることになる。
次に50秒間経過後、加熱体17を上昇させ待機させる。
続いて図5に示すように、第2板材W2側の表面に接着剤を塗布した単板V5,V6を、第2板材W2と繊維方向を同一として第2板材W2に重ね合せ、同様に50秒間加熱圧締して接着して第3板材W3とし、以下、所定回数だけ同様の動作を繰り返して、仮接合単板を順次接着する。
但し、最後の板材Wnとするべく、2枚の仮接合単板を、それまでの接着により得られた板材W(n―1)の上下両面に接着する場合は、前記加熱圧締する時間を2分間とする。
本実施例では、以上のような方法で板材Wnを製造する。
即ち、最初に単板の端部を短い時間で前記分離しない程度に仮接合し、得られた仮接合単板V1,V2,V3,V4,V5,V6,・・・同士を接着する加熱圧締する時間を利用して、仮接合箇所Tの接着剤を十分に硬化させ接合するものである。
それ故、生産性良く板材Wnを製造することができる。
以上のようにして板材Wnを製造するが、これら方法において加熱圧締する時間を上記のように2分間または50秒間と変更した理由を、次に述べる。
図3に示したように、該単板V1,V2を最初に加熱体17,19により加熱圧締する場合について説明する。
この場合、該単板V1,V2の間の接着剤を硬化させるための熱は、加熱体17,19から該単板V1,V2を介して伝えられる熱だけある。
この接着剤に作用する熱が100℃程度となるまでには、単板の樹種により違いはあるが、例えば杉で前記厚さの単板の場合、前記加熱体17,19の温度であると50秒間〜1分間程度の時間を必要とする。
そのため、該単板V1,V2の間の接着剤を第二次硬化させるべく、圧締された状態で100℃程度の熱が加わる時間が少なくとも1分間程度となるように、前記のように2分間加熱圧締するのである。
次に例えば第1板材W1に該単板V3,V4を加熱体17,19により加熱圧締し第2板材W2とする場合に、加熱圧締する時間を50秒とした理由を説明する。
該単板V3,V4が加熱圧締される第1板材W1には、図3で説明した加熱体17,19による2分間の加熱で、熱が蓄積されている。
そのため図4に示したように、該単板V3,V4が、各々加熱体17,19により第1板材W1の上下表面に加熱圧締されると、該単板V3,V4に塗布された接着剤は、直ちに第1板材W1からの該熱を受け、実験では20秒間程度で100℃以上となり、硬化し始める。
それ故、該単板V3,V4に塗布された接着剤を第一次硬化させるべく、前記加熱圧締する時間を50秒間とするのである。
勿論、この50秒間では、該単板V3,V4に塗布された接着剤は第一次硬化の状態であるが、その後、次のように熱を受けほぼ第二次硬化の状態となる。
即ち、第一次硬化のために消費されることで第1板材W1の熱は徐々に減少するが、加熱体17,19により前記50秒間加熱圧締されることで、該単板V3,V4にも熱が蓄積される。
その結果、前記50秒間を経過した後では、この単板V3,V4に蓄積された熱が加わって前記単板V3,V4に塗布されている接着剤の硬化が進むことになる。
ただ、この50秒間を経過した直後では、加熱体17,19が前記単板V3,V4から離れてしまっているので、前記単板V3,V4を第1板材W1に圧締する力は作用しておらず、良好な接着のためには好ましい状態とはいえない。
しかし図5に示すように、次に該単板V5,V6を加熱体17,19により第2板材W2に加熱圧締した際、当然に前記単板V3,V4を第1板材W1に圧締する力も作用することになる。
その結果、該単板V5,V6を第2板材W2に加熱圧締した後では、該単板V3,V4に塗布された接着剤は、必要な圧力が作用して、ほぼ100℃に加熱された状態で硬化することになる。
この状態での接着剤の硬化時間が、前記途中で圧締する力が作用しない状態の時間を除いて、合計して1分間以上となることで、接着剤はほぼ第二次硬化の状態となる。
以下、順次第2板材W2、第3板材W3と最後の板材Wnとする前までの各加熱圧締する場合も同様に熱が接着剤に作用するので、前記加熱圧締する時間を50秒としても問題がないのである。
次に最後の板材Wnとする場合に、加熱体17,19により加熱圧締する時間を2分間とする理由を述べる。
この場合、最後の単板Vy,Vzを第W(n-1)板材に加熱圧締し、単板Vy,Vzの第W(n-1)板材側に塗布された接着剤を硬化させるが、単板Vy,Vzを第W(n-1)板材に接着するための加熱圧締時間は、当然であるがこの時だけである。
それ故、該接着剤を第二次硬化の状態とするために、この加熱圧締時間を2分間とするのである。
次に変更例を説明する。
1. 接合する2枚の単板の繊維方向端部同士に、該繊維方向と平行な断面において、該端部の端縁線が該単板の表裏面と直交する仮想線と交差する箇所を、単板の前記直交する方向での中心位置より少なくとも一方側に有する欠損部であって、該端部同士を寄せ合わせた時に互いの前記欠損部を満たし合うような形状の前記欠損部としては、以下のように形成しても良い。
即ち欠損部を形成した2枚の単板21,23同士を寄せ合わせた時に、図2に対応する位置関係で示した図6の(a)、(b)、(c)、(d)及び(e)のような欠損部であっても良い。
また図7の(a)、(b)及び(c)のような欠損部であっても良い。
尚、これら図6及び図7において、一点鎖線は上記単板の前記直交する方向での中心位置を通る仮想線である。
このような繊維方向の端部に欠損部が形成された単板は、該端部同士を寄せ合わせ両接合面がほぼ一致した状態で、図2を示して説明した場合と同様に加熱圧締することにより、図6及び図7において円で囲んだ箇所で接着剤が硬化し、該単板同士が仮接合単板となる。
尚、図7の(b)及び(c)の欠損部では、接着剤が硬化する箇所が、単板の前記一点鎖線より上側の一方側だけとなるが、同じくその後の板材製造工程で作用する程度の力では分離することが無く、問題ない。
勿論、図7の(b)及び(c)に示した欠損部以外の欠損部であっても、図2で示した加熱圧締において、加熱体1,3の一方側だけを加熱し他方は常温として圧締することで、接着剤が硬化する箇所が、単板の前記一点鎖線より一方側だけとしても良い。
2. 単板の繊維方向の端部に形成する欠損部は、前記丸鋸の他に、カッターなどにより取り去って形成しても良く、また加熱された加圧体により圧縮し塑性変形させて形成しても良い。
3.前記実施例で、仮接合する時間、また第1圧締工程及び第2圧締工程で各々加熱体により加熱圧締する時間は上記のように設定したが、これら時間は、加熱体の温度、単板の樹種、単板の厚さ、使用する接着剤の種類等により適宜変更すればよい。
4.前記実施例での第2圧締工程において、仮接合単板と基材とが分離しない程度まで前記熱硬化性接着剤が第一次硬化する時間だけ圧締した後、次の仮接合単板を接着するべく加熱圧締することで、前記第一次硬化している接着剤を第二次硬化させた。
しかし、前記のように接着剤を第一次硬化させた後に全く加熱することなく放置しても良い。この場合時間は掛かるが接着剤は徐々に硬化し、ほぼ第二次硬化の状態となる。
5.図2を用いて説明したように、凹部1b叉は凹部3bを有する加熱体1,3により圧締して2枚の単板を仮接合したが、樹種によっては比較的通気性がいいものがあり、この様な場合は、加熱圧締時に単板内部に発生する蒸気が容易に大気中に排出されるため、加熱体1,3に凹部1b叉は凹部3bを設けずに、同様に実施しても良い。
6.前記実施例では、仮接合単板を、図3、4及び5に示したように、加熱体17,19により順次2枚ずつ接着したが、厚さが薄い単板や、比較的熱が伝達され易い単板などの場合、複数枚例えば上方から2枚、下方から2枚の合計4枚の仮接合単板を一度に接着しても良い。
7.前記実施例では、仮接合単板を、図4,5に示したように、加熱体17,19により順次上下各1枚ずつ加熱圧締して接着する際の時間を、単板が分離しない程度の短い時間として接着剤を第一次硬化させ、その後に更に新たに仮接合単板を加熱圧締することで該第一次硬化している接着剤を第二次硬化させた。
しかし各加熱圧締において、時間は無駄となるが接着剤を一度の加熱圧締により第二次硬化させるように該加熱圧締する時間を長くしても良い。
8.前記実施例では図4,5に示したように、板材を構成する全ての層に仮接合された単板を用いたが、例えば美観を考慮し、最外層には接合されておらず繊維方向に連続する1枚の単板を用いても良い。
実施例の部分正面説明図である。 実施例の作動説明図である。 実施例の作動説明図である。 実施例の作動説明図である。 実施例の作動説明図である。 単板の繊維方向端部に形成する欠損部の変更例の説明図である。 単板の繊維方向端部に形成する欠損部の変更例の説明図である。 従来技術の作動説明図である。 従来技術の作動説明図である。 従来技術の作動説明図である。
符号の説明
1・・・加熱体
1a・・・突起部
3・・・加熱体
3a・・・突起部
10・・・欠損部
12・・・欠損部
13・・・単板
15・・・単板
17・・・加熱体
19・・・加熱体
T・・・仮接合箇所
V1,V2,V3,V4,V5,V6・・・仮接合単板
W1・・・第1板材
W2・・・第2板材

Claims (3)

  1. 接合する2枚の乾燥単板の繊維方向端部同士に、該繊維方向と平行な断面において、該端部の端縁線が該単板の表裏面と直交する仮想線と交差する箇所を、該単板の前記直交する方向での中心位置より少なくとも一方側に有する欠損部であって、該端部同士を繊維方向に寄せ合わせた時に互いの前記欠損部を満たし合うような形状の前記欠損部を形成する欠損部形成工程、
    前記2枚の乾燥単板に形成された欠損部同士が相対する面の少なくとも一方の面に熱硬化性接着剤を塗布する接着剤塗布工程、
    前記2枚の乾燥単板を、互いの前記欠損部を満たし合う状態に繊維方向に寄せ合わせる工程、
    寄せ合わせられた前記両端部を、一対の圧締体により該単板の表裏両側から圧締する際、少なくとも該端部の端縁線が仮想線と交差する箇所に近い側の圧締体を加熱した状態として、前記塗布された接着剤の一部が硬化することで該2枚の単板は一体化するが、その他の部分では該接着剤が硬化しない程度の時間圧締する第1圧締工程、
    これら工程を適宜回数繰り返すことで複数枚の乾燥単板が一体化された接合単板を製造する接合単板製造工程、
    前記接合単板を、基材に対し熱硬化性接着剤を介して、該接合単板全体を覆う状態に配置された加熱体により、少なくとも、接合単板と基材とが分離しない程度まで前記熱硬化性接着剤が硬化する時間、圧締する第2圧締工程、
    からなる板材の製造方法。
  2. 前記2枚の乾燥単板に形成された欠損部同士が相対する面の少なくとも一方の面の全面に熱硬化性接着剤を塗布する接着剤塗布工程である請求項1記載の板材の製造方法。
  3. 接合する2枚の乾燥単板の繊維方向端部同士に、前記単板の表裏面に対し傾斜し且つ互いに平行となる面を形成する欠損部形成工程である請求項1叉は2記載の板材の製造方法。
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