JP4933704B2 - ポリカーボネート樹脂溶液の製造方法 - Google Patents
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Description
本発明は、9,9−ビスヒドロキシフェニルフルオレン系化合物から誘導される構成単位を有するポリカーボネート樹脂溶液の製造方法において、該ポリカーボネート樹脂の有機溶媒溶液の着色防止方法に関する。さらに詳しくは、ポリカーボネート樹脂の有機溶媒溶液の保存中に該有機溶媒溶液の経時的着色を防止する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、9,9−ビスヒドロキシフェニルフルオレン系化合物から誘導される構成単位を有するポリマーは耐熱性を向上する目的で種々合成され、位相差フィルム等各種用途に有用であることが知られている(特開平6−25398号公報、特開平6−49186号公報、特開平6184288号公報、特開平7−26132号公報、特開平7−48424号公報、特開平7−149881号公報、特開平7−228669号公報)。
【0003】
しかしながら、9,9−ビスヒドロキシフェニルフルオレン系化合物から誘導される構成単位を有するポリマーが有機溶媒溶液で保存中に経時的に着色劣化を起こすことがある。この着色劣化した溶液の色はポリマーにも移行し、溶液からのポリマー回収あるいは溶液からのキャスティング成形に際して、着色したポリマーあるいは成形品しか得られず、この改善が求められている。
【0004】
本発明の目的は、9,9−ビスヒドロキシフェニルフルオレン系化合物から誘導される構成単位、殊に9,9−ビス(4−オキシ−3−メチルフェニル)フルオレン構成単位を有するポリカーボネート樹脂有機溶媒溶液の色相の経時劣化を著しく改善する工程を含むポリカーボネート樹脂溶液の製造方法を提供することにある。
【0005】
本発明者はこの目的を達成せんとして鋭意研究を重ねた結果、前記ポリカーボネート樹脂の有機溶媒溶液に、重金属不活性化剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤またはアルコール類が炭素数1〜3の低級アルコールを特定量添加することにより、ポリカーボネート樹脂の有機溶媒溶液の色相の経時劣化を著しく改善することを見出し、本発明に到達した。
【0006】
すなわち、本発明によれば、全芳香族ジヒドロキシ化合物成分中、下記式[1]で示される化合物成分が40〜90モル%である芳香族ジヒドロキシ化合物からポリカーボネート樹脂を製造するに当たり、合成されたポリカーボネート樹脂の有機溶媒溶液に、該ポリカーボネート樹脂100重量部に対して、重金属不活性化剤及び/又はヒンダードフェノール系酸化防止剤を0.0001〜5重量部配合する工程を含むことを特徴とするポリカーボネート樹脂溶液の製造方法が提供される。
【0007】
【化3】
【0008】
[式中、R1〜R4は夫々独立して水素原子、炭素原子数1〜9の芳香族基を含んでもよい炭化水素基又はハロゲン原子を表す。]
また、本発明によれば、全芳香族ジヒドロキシ化合物成分中、前記式[1]で示される化合物成分が40〜90モル%である芳香族ジヒドロキシ化合物からポリカーボネート樹脂を製造するに当たり、合成されたポリカーボネート樹脂の有機溶媒溶液に、該有機溶媒100重量部に対して、アルコール類が炭素数1〜3の低級アルコールを0.1〜10重量部配合する工程を含むことを特徴とするポリカーボネート樹脂溶液の製造方法が提供される。
【0009】
本発明において、前記式[1]で表される芳香族ジヒドロキシ成分としては、9,9−ビスヒドロキシフェニルフルオレン系化合物であり、例えば9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3−エチル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン等が挙げられ、なかでも本発明の効果が顕著に現れることから9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレンが最も好ましい。
【0010】
これらのフルオレン系化合物は、全芳香族ジヒドロキシ成分の40〜90モル%用いられる。
【0011】
本発明において、前記式[1]で表される9,9−ビスヒドロキシフェニルフルオレン系化合物を構成単位とするポリマーとしては、ポリカーボネート樹脂である。
【0012】
かかるポリカーボネート樹脂の好ましい態様として、全芳香族ジヒドロキシ成分の40〜90モル%が前記式[1]で示される化合物成分、60〜10モル%が下記式[2]
【0013】
【化4】
【0014】
[式中、R5〜R8は夫々独立して水素原子、炭素原子数1〜9の芳香族基を含んでもよい炭化水素基又はハロゲン原子であり、Wは単結合、炭素原子数1〜20の芳香族基を含んでもよい炭化水素基、O、S、SO、SO2、CO又はCOO基である。]
で表される芳香族ジヒドロキシ成分からなるポリカーボネート共重合体である。
【0015】
本発明において使用される前記式[1]で表される9,9−ビスヒドロキシフェニルフルオレン系化合物は、通常o−クレゾールとフルオレノンの反応によって得られる。
【0016】
上記芳香族ポリカーボネート共重合体において用いられる上記式[2]で示される他の芳香族ジヒドロキシ成分としては、通常芳香族ポリカーボネートの芳香族ジヒドロキシ成分として使用されているものであればよく、例えば4,4′−ビフェノール、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン(ビスフェノールE)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン(ビスフェノールC)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン(ビスフェノールZ)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、4,4′−(p−フェニレンジイソプロピリデン)ジフェノール、α,α′−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−m−ジイソプロピルベンゼン(ビスフェノールM)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−イソプロピルシクロヘキサンなどが挙げられ、なかでもビスフェノールA、ビスフェノールZ、ビスフェノールC、ビスフェノールE、ビスフェノールMが好ましく、特にビスフェノールAが好ましい。
【0017】
芳香族ポリカーボネート樹脂は、通常の芳香族ポリカーボネート樹脂を製造するそれ自体公知の反応手段、例えば上記芳香族ジヒドロキシ成分にホスゲンや炭酸ジエステルなどのカーボネート前駆物質を反応させる方法により製造される。次にこれらの製造方法について基本的な手段を簡単に説明する。
【0018】
界面重縮合法による反応は、通常芳香族ジヒドロキシ成分とホスゲンとの反応であり、酸結合剤および溶媒の存在下に反応を行う。酸結合剤としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物またはピリジンなどのアミン化合物が用いられる。溶媒としては、例えば塩化メチレン、クロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素が用いられる。また反応促進のために例えば第三級アミンまたは第四級アンモニウム塩などの触媒を用いることもできる。その際、反応温度は通常0〜40℃であり、反応時間は数分〜5時間である。
【0019】
溶融法による反応は、通常芳香族ジヒドロキシ成分と炭酸ジエステルとのエステル交換反応であり、不活性ガス雰囲気下所定割合の芳香族ジヒドロキシ成分を炭酸ジエステルと加熱しながら撹拌して、生成するアルコールまたはフェノール類を留出させる方法により行われる。反応温度は生成するアルコールまたはフェノール類の沸点などにより異なるが、通常120〜300℃の範囲である。反応はその初期から減圧にして生成するアルコールまたはフェノール類を留出させながら反応を完結させる。また反応を促進するために通常エステル交換反応に使用される触媒を使用することもできる。前記エステル交換反応に使用される炭酸ジエステルとしては、例えばジフェニルカーボネート、ジナフチルカーボネート、ビス(ジフェニル)カーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジブチルカーボネートなどが挙げられる。これらのうち特にジフェニルカーボネートが好ましい。
【0020】
芳香族ポリカーボネート樹脂は、その重合反応において、末端停止剤として通常使用される単官能フェノール類を使用することができる。殊にカーボネート前駆物質としてホスゲンを使用する反応の場合、単官能フェノール類は末端停止剤として分子量調節のために一般的に使用され、また得られた芳香族ポリカーボネート共重合体は、末端が単官能フェノール類に基づく基によって封鎖されているので、そうでないものと比べて熱安定性に優れている。
【0021】
かかる単官能フェノール類としては、芳香族ポリカーボネート樹脂の末端停止剤として使用されるものであればよく、一般にはフェノール或いは低級アルキル置換フェノールであって、下記式[3]で表される単官能フェノール類を示すことができる。
【0022】
【化5】
【0023】
[式中、Aは水素原子、炭素数1〜9の直鎖または分岐のアルキル基あるいはアリールアルキル基であり、rは1〜5、好ましくは1〜3の整数である。]
【0024】
前記単官能フェノール類の具体例としては、例えばフェノール、p−tert−ブチルフェノール、p−クミルフェノールおよびイソオクチルフェノールが挙げられる。
【0025】
前記芳香族ポリカーボネート樹脂はそのポリマーを塩化メチレンに溶解した溶液での20℃における極限粘度は0.35〜1.0が好ましく、0.50〜0.80がより好ましく、0.55〜0.80がさらに好ましい。極限粘度がかかる範囲であると成形品、殊にフィルムの強度が十分で、また、溶融粘度および溶液粘度も適当であり、取り扱いが容易で好ましい。
【0033】
本発明の対象とする9,9−ビスヒドロキシフェニルフルオレン系化合物から誘導される構成単位を含有するポリマーとしては、ポリカーボネート樹脂が挙げられ、これらの樹脂は、製造工程の途中で溶液状態となったり、あるいはキャスティングフィルムや塗料用途等溶液状態を経て、製品化されることがある。
【0034】
殊に、ポリカーボネート樹脂においては、耐熱性のプラセル基板や位相差フィルム等の液晶ディスプレー用フィルムに、かかる9,9−ビスヒドロキシフェニルフルオレン系化合物から誘導される構成単位を含有するポリマーが好適に使用されるが、液晶ディスプレー用の色相の悪化は、色表示の色調が不鮮明となるなどの問題があり、その防止方法が望まれている。
【0035】
本発明の9,9−ビスヒドロキシフェニルフルオレン系化合物から誘導される構成単位を含有するポリマーの有機溶媒溶液は溶液状態で放置、特に暗所で放置すると経時的に着色劣化する。
【0036】
本発明においては、全芳香族ジヒドロキシ化合物成分中、9,9−ビスヒドロキシフェニルフルオレン系化合物成分が40〜90モル%である芳香族ジヒドロキシ化合物から合成されるポリマーの有機溶媒溶液に、該ポリマー100重量部に対して、重金属不活性化剤及び/又はヒンダードフェノール系酸化防止剤を0.0001〜5重量部配合することで該ポリマー有機溶媒溶液の着色が防止される。
【0037】
また、本発明においては、全芳香族ジヒドロキシ化合物成分中、9,9−ビスヒドロキシフェニルフルオレン系化合物成分が40〜90モル%である芳香族ジヒドロキシ化合物から合成されるポリマーの有機溶媒溶液に、該有機溶媒100重量部に対して、アルコール類が炭素数1〜3の低級アルコールを0.1〜10重量部配合することで該ポリマー有機溶媒溶液の着色が防止される。
【0038】
前記重金属不活性化剤としては、構造中に不対電子を持つキレート形成能を有する化合物であり、例えば、N,N′−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]ヒドラジン{IrganoxMD1024(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製)}、オキサリックビス(ベンジリデンヒドラジド){EastmanInhibitorOABH(イーストマン・コダック(株)製)}、1,2,3−ベンゾトリアゾール、その他アデカタプスCDA−1(旭電化(株)製)、アデカタプアスCDA−6(旭電化(株)製)、Qunox(三井東圧ファイン(株)製)、NaugardXL−1(ユニロイアル(株)製)などが挙げられる。特に、塩化メチレン等の有機溶媒に対する溶解度の高いN,N′−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]ヒドラジン{IrganoxMD1024(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製)}が好ましく用いられる。
【0039】
また、ヒンダードフェノール系酸化防止剤としては、具体的には、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−tert−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ペンタエリスリトール−テトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、N,N−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマイド)、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−ベンジルホスホネート−ジエチルエステル、トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、3,9−ビス{1,1−ジメチル−2−[β−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]エチル}−2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン等が挙げられる。特に、塩化メチレン等の有機溶媒に対する溶解度の高いオクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートが好ましい。
【0040】
かかる重金属不活性化剤及び/又はヒンダードフェノール系酸化防止剤は、ポリマー100重量部に対して0.0001〜5重量部、好ましくは0.001〜1重量部、より好ましくは0.01〜0.5重量部配合される。0.0001重量部未満であるとポリマー溶液の着色防止の効果がなく、5重量部を越えるとポリマー溶液の着色防止効果の向上は低く、コスト的にも不利であり好ましくない。
【0041】
また、前記アルコール類としては、炭素数1〜3の低級アルコールが好ましく、具体的にはメタノール、エタノール、プロパノールおよびイソプロパノール等が挙げられ、なかでもメタノールおよびエタノールが好ましく用いられる。
【0042】
かかるアルコール類は、有機溶媒100重量部に対して0.1〜10重量部、好ましくは0.2〜5重量部、より好ましくは0.5〜2重量部配合される。0.1重量部未満であるとポリマー溶液の着色防止の効果がなく、10重量部を越えるとポリマー溶液の着色防止効果の向上は低く、また、ポリマーが析出するおそれがあり好ましくない。
【0043】
さらに本発明のポリマーには、必要に応じて一価または多価アルコールの高級脂肪酸エステルを加えることもできる。
【0044】
かかる高級脂肪酸エステルとしては、炭素原子数1〜20の一価または多価アルコールと炭素原子数10〜30の飽和脂肪酸との部分エステルまたは全エステルであるのが好ましい。また、かかる一価または多価アルコールと飽和脂肪酸との部分エステルまたは全エステルとしては、ステアリン酸モノグリセリド、ステアリン酸モノソルビテート、ベヘニン酸モノグリセリド、ペンタエリスリトールモノステアレート、ペンタエリスリトールテトラステアレート、プロピレングリコールモノステアレート、ステアリルステアレート、パルミチルパルミテート、ブチルステアレート、メチルラウレート、イソプロピルパルミテート、2−エチルヘキシルステアレートなどが挙げられ、なかでもステアリン酸モノグリセリド、ペンタエリスリトールテトラステアレートが好ましく用いられる。
【0045】
かかるアルコールと高級脂肪酸とのエステルの配合量は、該ポリマー100重量部に対して0.01〜2重量部が好ましく、0.015〜0.5重量部がより好ましく、0.02〜0.2重量部がさらに好ましい。配合量がこの範囲内であれば離型性に優れ、また離型剤がマイグレートし金属表面に付着することもなく好ましい。
【0046】
本発明において、前記ポリマーに必要に応じて、リン酸、亜リン酸、ホスホン酸、亜ホスホン酸およびこれらのエステルよりなる群から選択された少なくとも1種のリン化合物を配合することができる。かかるリン化合物の配合量は、該ポリマー100重量部に対して0.0001〜0.05重量部が好ましく、0.0005〜0.02重量部がより好ましく、0.001〜0.01重量部が特に好ましい。このリン化合物を配合することにより、かかるポリマーの熱安定性が向上し、成形時における分子量の低下や色相の悪化が防止される。
【0047】
かかるリン化合物としては、リン酸、亜リン酸、ホスホン酸、亜ホスホン酸およびこれらのエステルよりなる群から選択される少なくとも1種のリン化合物である。
【0048】
かかるリン化合物としては、例えばトリフェニルホスファイト、トリスノニルフェニルホスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、トリデシルホスファイト、トリオクチルホスファイト、トリオクタデシルホスファイト、ジデシルモノフェニルホスファイト、ジオクチルモノフェニルホスファイト、ジイソプロピルモノフェニルホスファイト、モノブチルジフェニルホスファイト、モノデシルジフェニルホスファイト、モノオクチルジフェニルホスファイト、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)オクチルホスファイト、ビス(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、
【0049】
トリブチルホスフェート、トリメチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリエチルホスフェート、ジフェニルモノオルソキセニルホスフェート、ジブチルホスフェート、ジオクチルホスフェート、ジイソプロピルホスフェート、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,4−ジフェニレンホスホナイト、ベンゼンホスホン酸ジメチル、ベンゼンホスホン酸ジエチル、ベンゼンホスホン酸ジプロピルなどが挙げられる。
【0050】
これらのリン化合物のなかで、トリスノニルフェニルホスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,4−ジフェニレンホスホナイトが好ましく使用される。
【0051】
本発明のポリマーには、さらに光安定剤、着色剤、帯電防止剤、滑剤、充填剤などの添加剤を本発明の目的を損なわない範囲で少割合添加することもできる。
【0052】
本発明のポリマーの有機溶媒溶液、殊にポリカーボネート樹脂の有機溶媒溶液からは、液晶ディスプレー用フィルム等の光学フィルムが作成される。
【0053】
ポリマーの有機溶媒溶液からフィルムを作成する方法としては、一般にはダイから溶液を押し出すキャスティング法、ドクターナイフ法等が好ましく用いられる。溶媒としては、例えば塩化メチレン、ジオキソラン、トルエン、ジオキサン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等の有機溶媒が好ましい。これらは一種でもよいし、二種以上の混合溶媒でもよい。液晶ディスプレー用フィルムは厚膜であり、溶液濃度は10重量%以上、好適には20重量%以上の高濃度溶液が好ましく用いられる。
【0054】
ポリマーフィルムの膜厚は用途に応じて選択すればよいが、50〜500μmの範囲が好ましく、80〜300μmの範囲がより好ましく用いられる。この範囲内では、位相差フィルムにおいて屈折率異方性に基づく充分なリターデーションが得られ、また液晶基板用フィルム(プラセル基板)では充分に腰のある(剛直な)フィルムが得られ、また、製膜が容易であり好ましい。さらに、位相差フィルムにおいて延伸により精度よく目的のリターデーションが得られやすく好ましい。
【0055】
本発明のポリマー溶液から得られたフィルムは、フィルム強度に優れ、耐熱性、色相も良好であり、このフィルムの両面にガスバリヤー膜、耐溶剤膜を付けたり、透明導電膜や偏光板と共に液晶基板用フィルムまたは位相差フィルム等の液晶ディスプレー用フィルムとして好適に用いられ、具体的には、ポケベル、携帯電話、ハンディーターミナル、種々の表示素子等に有利に使用することができる。また、本発明のポリマー溶液は、溶液色相の経時劣化が抑制されているため、位相差フィルム、液晶基板用フィルムなどの製造に好適に利用できる。
【0056】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明をさらに説明する。なお実施例中の部は重量部であり、%は重量%である。なお、評価は下記の方法によった。
(1)ポリマー溶液の吸光度:光路長10mmの石英セルにて日立(株)日立U−2001分光光度計を用いて測定した。
(2)極限粘度:ポリマーを塩化メチレンに溶解し20℃の温度で測定した。
(3)ガラス転移温度(Tg):ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン(株)社製2910型DSCを用いて測定した。
(4)フィルムのb値:ポリマー溶液をガラス板上にキャスティングして得た厚み0.2mmのフィルムを日立U−3000分光光度計を用いて測定した。
【0057】
[参考例1]
温度計、撹拌機、還流冷却器付き反応器にイオン交換水24623部、48%水酸化ナトリウム水溶液4153部を入れ、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン(以下“ビスクレゾールフルオレン”と略称することがある)4439.4部、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(以下“ビスフェノールA”と略称することがある)1147.8部およびハイドロサルファイト8部を溶解した後、塩化メチレン18188部を加えた後撹拌下15〜25℃でホスゲン1994部を60分を要して吹き込んだ。ホスゲン吹き込み終了後、p−tert−ブチルフェノール38.4部を塩化メチレン330部に溶解した溶液および48%水酸化ナトリウム水溶液692.1部を加え、乳化後、トリエチルアミン5.8部を加えて28〜33℃で1時間撹拌して反応を終了した。
【0058】
反応終了後、生成物を塩化メチレンで希釈して水洗したのち塩酸酸性にして水洗し、更に水洗を繰り返し、水相の導電率がイオン交換水と殆ど同じになったところで、塩化メチレン相を分離した。この塩化メチレン相を濃縮、脱水してポリカーボネート濃度が20%の溶液を得た。この溶液から溶媒を除去し、乾燥してポリカーボネート共重合体を得た。得られたポリカーボネート共重合体は、ビスクレゾールフルオレンとビスフェノールAとの構成単位の比がモル比で70:30であった(ポリマー収率97%)。このポリマーの極限粘度は0.714、Tgは230℃であった。また、このポリマーより得られるフィルムのb値は0.55であった。
【0059】
[実施例1〜4、比較例1](重金属不活性化剤の配合)
参考例1で得られたポリカーボネート共重合体10gを塩化メチレン50mlに溶解し、この溶液に重金属不活性化剤として、N,N′−ビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]ヒドラジン{IrganoxMD1024(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製)}をポリカーボネート共重合体に対し250、500、1000、2000ppm添加した。これらの溶液の434nmでの吸光度を光路長10mmの石英セルにて日立(株)日立U−2001分光光度計を用いて溶解時、暗所保存1日後、2日後に測定した。また、IrganoxMD1024を添加しなかった溶液も比較例として同様に測定した。その結果を表1に示した。金属不活性化剤としてIrganoxMD1024を配合することにより、ポリカーボネート共重合体の塩化メチレン溶液の着色変化が著しく抑制された。また、暗所保存2日後の溶液からフィルムを作成し、その色相を評価したところ、実施例4のフィルムのb値は0.60、比較例1のフィルムのb値は1.55であった。
【0060】
次いで、IrganoxMD1024をポリカーボネート共重合体に対し1000ppm添加し、2日間暗所保存したポリカーボネート共重合体溶液を、20℃でTダイより移動しているステンレス板上に流延し、徐々に温度を上げながら塩化メチレンを蒸発し、ステンレス板より剥離して更に加熱して塩化メチレンを除去して200μmの厚みのフィルムを得た。これらのフィルムをテンター法により230℃で延伸倍率2.0に一軸延伸した。これらの一軸延伸したフィルムにバリヤー層および液晶用透明電極をスパッタリングした後、粘着剤を用いて偏向板の片面に光学軸が45度になるように接着して複合偏向板を得た。次いでこのものをSTN液晶表示装置の液晶セルと上部偏向板の間に貼り合わせて用いたところ、視野角が広く、背景色が白、表示色が黒のコントラストのよい白黒表示が得られた。また、この上部にカラーフィルターを被せ、RGBのセルを白黒のグレー濃度で発色表示させることにより、鮮明なフルカラー表示が得られた。
【0061】
[実施例5〜8](活性水素含有化合物の配合)
IrganoxMD1024を、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート{Irganox1076(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製)}に代えた以外は実施例1〜4と同様の方法で測定した。その結果を表1に示した。活性水素含有化合物としてIrganox1076を配合することにより、ポリカーボネート共重合体の塩化メチレン溶液の着色変化が著しく抑制された。また、暗所保存2日後の溶液からフィルムを作成し、その色相を評価したところ、実施例8のフィルムのb値は0.65と良好であった。
【0062】
次いで、Irganox1076をポリカーボネート共重合体に対し1000ppm添加し、2日間暗所保存したポリカーボネート共重合体溶液を、実施例3と同様の方法により200μmの厚みのフィルムを得て、延伸倍率2.0に一軸延伸した。このフィルムを実施例3と同様の方法で液晶表示させたところ、視野角の広い鮮明なフルカラー表示が得られた。
【0063】
【表1】
【0064】
[実施例9](アルコール類の配合)
参考例1で得られたポリカーボネート共重合体10gを、塩化メチレン66.7gにメタノール0.67gを配合した溶媒に溶解した。この溶液の434nmでの吸光度を実施例1と同様の方法で評価した。その結果を表2に示した。
【0065】
次いで、2日間暗所保存したポリカーボネート共重合体溶液を、実施例3と同様の方法により200μmの厚みのフィルムを得て、延伸倍率2.0に一軸延伸した。このフィルムを実施例3と同様の方法で液晶表示させたところ、視野角の広い鮮明なフルカラー表示が得られた。
【0066】
[実施例10]
実施例9において、メタノール0.67gを1.34gとした以外は実施例9と同様の方法で評価した。その結果を表2に示した。また、暗所保存2日後の溶液からフィルムを作成し、その色相を評価したところ、フィルムのb値は0.63と良好であった。
【0067】
[実施例11]
実施例9において、メタノールをエタノールとした以外は実施例9と同様の方法で評価した。その結果を表2に示した。
【0068】
[実施例12]
実施例10において、メタノールをエタノールとした以外は実施例9と同様の方法で評価した。その結果を表2に示した。また、暗所保存2日後の溶液からフィルムを作成し、その色相を評価したところ、フィルムのb値は0.62と良好であった。
【0069】
[比較例2]
実施例9において、メタノールを使用しないこと以外は実施例9と同様の方法で評価した。その結果を表2に示した。
【0076】
【表2】
【0077】
【発明の効果】
本発明のポリマーの製造方法によれば、溶液での色相の着色変化を著しく抑制する事ができ、色相の良好なポリマーが得られ、位相差フィルム、液晶基板用フィルム用途として好適に利用でき、その奏する工業的効果は格別である。
Claims (4)
- 全芳香族ジヒドロキシ化合物成分中、下記式[1]で示される化合物成分が40〜90モル%である芳香族ジヒドロキシ化合物からポリカーボネート樹脂を製造するに当たり、合成されたポリカーボネート樹脂の有機溶媒溶液に、該ポリカーボネート樹脂100重量部に対して、構造中に不対電子を持つキレート形成能を有する化合物及び/又はヒンダードフェノール系酸化防止剤を0.0001〜5重量部配合することを特徴とするポリカーボネート樹脂の有機溶媒溶液の保存中に該有機溶媒溶液の経時的着色を防止するポリカーボネート樹脂溶液の製造方法。
- 全芳香族ジヒドロキシ化合物成分中、請求項1に記載の式[1]で示される化合物成分が、40〜90モル%である芳香族ジヒドロキシ化合物からポリカーボネート樹脂を製造するに当たり、合成されたポリカーボネート樹脂の有機溶媒溶液に、該有機溶媒100重量部に対して、炭素数1〜3の低級アルコールを0.1〜10重量部配合する工程を含むことを特徴とするポリカーボネート樹脂の有機溶媒溶液の保存中に該有機溶媒溶液の経時的着色を防止するポリカーボネート樹脂溶液の製造方法。
- 前記式[1]で示される化合物成分が、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン成分である請求項1または2記載のポリカーボネート樹脂の有機溶媒溶液の保存中に該有機溶媒溶液の経時的着色を防止するポリカーボネート樹脂溶液の製造方法。
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